JPH0994755A - ワイヤソーにおけるワイヤ張力制御装置 - Google Patents

ワイヤソーにおけるワイヤ張力制御装置

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JPH0994755A
JPH0994755A JP25531195A JP25531195A JPH0994755A JP H0994755 A JPH0994755 A JP H0994755A JP 25531195 A JP25531195 A JP 25531195A JP 25531195 A JP25531195 A JP 25531195A JP H0994755 A JPH0994755 A JP H0994755A
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Yoshinori Abe
義紀 阿部
Teruo Shimizu
照夫 清水
Toshio Yamanaka
敏雄 山中
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23D57/00Sawing machines or sawing devices not covered by one of the preceding groups B23D45/00 - B23D55/00
    • B23D57/003Sawing machines or sawing devices working with saw wires, characterised only by constructional features of particular parts
    • B23D57/0069Sawing machines or sawing devices working with saw wires, characterised only by constructional features of particular parts of devices for tensioning saw wires

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤソーにおいて張設される切断用ワイヤ
の急激な張力変化に迅速に対応してこの張力を安定化さ
せる。 【解決手段】 ワイヤ繰出し部材からガイドローラに至
るまでの領域に固定プーリ16A,22A及び可動プー
リ20Aを設け、可動プーリ20Aの移動によってワイ
ヤ張力が変わるようにする。張力検出器40によって実
際のワイヤ張力を検出し、このワイヤ張力を予め設定さ
れた値に近づけるように上記可動プーリ20Aを動か
す。ガイドローラからワイヤ巻取り部材に至る領域でも
同様の制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤソーにおけ
る切断用ワイヤの張力を制御して加工精度の向上やワイ
ヤ断線防止等を図るためのワイヤ張力制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】半導体インゴットからウェハを切り出す
手段等として、ワイヤソーが知られている。このワイヤ
ソーでは、ワイヤ繰出し部材から引き出された切断用の
ワイヤが複数のガイドローラの周囲に巻回されてからワ
イヤ巻取り部材に回収され、両ボビン及びガイドローラ
の回転によって切断用ワイヤがその長手方向に高速駆動
された状態で、上記ガイドローラ間に複数本並んだワイ
ヤに対してこれと略直交する方向に上記半導体インゴッ
ト等からなるワークを切断送りすることにより、このワ
ークから多数枚の薄片が同時に切り出される。
【0003】このようなワイヤソーにおいて、良好な切
断加工を行い、かつ切断用ワイヤの断線を未然に防ぐた
めには、ワイヤ張力を適当な値に調節する必要がある。
そのための手段として、従来は、次のようなものが知ら
れている。
【0004】A)ワイヤ繰出し部材からガイドローラに
至るまでのワイヤ部分、及びガイドローラからワイヤ巻
取り部材に至るまでのワイヤ部分にそれぞれダンサロー
ラを当て、かつこのダンサローラをばね等で付勢してワ
イヤに張力を与える。さらに、上記ダンサローラの位置
を検出し、この位置を予め設定された基準位置に保つよ
うにボビンの回転速度を調節する(例えば特開平1−1
77958号公報参照)。
【0005】B)ワイヤ繰出し部材からガイドローラに
至るまでの領域、及びガイドローラからワイヤ巻取り部
材に至るまでの領域に、各領域におけるワイヤの張力を
検出する張力検出手段を設け、この張力検出手段により
検出される張力を適当な張力に保つようにボビンの回転
速度を調節する(例えば特開平4−152061号公報
参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記A)の手段は、ダ
ンサローラがワイヤの張力に応じて上下動するが、特に
ワイヤ張力が急変した場合には、ダンサローラ自体のも
つ慣性力によりダンサローラの動きがワイヤ張力に迅速
に追従できず、ワイヤ張力を正確に制御できない不都合
がある。
【0007】B)の手段は、ボビンの回転速度の調節に
よって張力を制御しているが、上記ボビンの慣性モーメ
ントはかなり大きく、その回転速度を瞬時に変化させる
ことはできないため、張力の変化に迅速に追従しきれな
い。
【0008】従って、A)B)ともに高い応答性でワイ
ヤ張力を制御することは困難であり、特に、切断抵抗に
起因してワイヤ張力が突発的に変動する場合には、これ
に対応できずにワイヤ張力が不安定になり、加工精度が
悪化し、さらにはワイヤを断線させてしまうおそれもあ
る。
【0009】本発明は、このような事情に鑑み、実際の
ワイヤ張力の変化に迅速に追従して良好な制御ができる
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、ワイヤ繰出し部材から繰り出
された切断用ワイヤが複数のガイドローラの周囲に巻回
されてワイヤ巻取り部材に巻き取られ、かつこのワイヤ
が軸方向に駆動された状態で、ガイドローラ間に複数本
並んだワイヤに対してワークが切断送りされることによ
りこのワークが切断されるワイヤソーにおいて、上記ワ
イヤ繰出し部材からガイドローラに至る領域及びガイド
ローラから上記ワイヤ巻取り部材に至る領域でのワイヤ
長をそれぞれ変化させる(すなわちワイヤ伸び量を変化
させてその張力を変化させる)ワイヤ長操作手段と、上
記各領域でのワイヤの張力を検出する張力検出手段と、
この張力検出手段により検出された張力を予め設定され
た基準張力に近づけるように上記ワイヤ長操作手段を作
動させるワイヤ長調節手段とを備えたものである。
【0011】この構成によれば、ワークの切断抵抗等に
起因してワイヤ張力が急激に上昇(もしくは下降)して
も、これを張力検出手段が検出し、その検出信号を受け
てワイヤ長調節手段がワイヤ長操作手段を作動させてワ
イヤ長を短くする(張力下降の場合は長くする)ことに
より、ワイヤ張力が迅速に調節され、所定の許容範囲内
に保たれる。
【0012】より具体的に、上記ワイヤ長操作手段とし
て、上記ワイヤが掛けられる一対の固定プーリと、これ
ら固定プーリの間に配された可動プーリと、この可動プ
ーリの位置を変化させるプーリ位置操作手段とを備えた
ものでは、上記可動プーリを両固定プーリから遠ざける
ことにより、ワイヤ長が増加され、逆に可動プーリを両
固定プーリに近づけることにより、ワイヤ長が削減され
る。
【0013】この装置では、上記ワイヤ張力の制御のた
めに可動プーリが予め設定された基準位置から大きく離
れると、この可動プーリの移動代がなくなり、この状態
からさらにワイヤ張力に大きな変動があった場合に対処
できなくなるおそれがあるが、ワイヤ繰出し側の可動プ
ーリ及びワイヤ巻取り側の可動プーリの位置をそれぞれ
検出するプーリ位置検出手段と、検出される各可動プー
リの位置をそれぞれ予め設定された位置に近づけるよう
に上記ワイヤ繰出し部材からのワイヤ繰出し速度とワイ
ヤ巻取り部材によるワイヤ巻取り速度とをそれぞれ調節
する速度調節手段とを備えることにより、定常状態で可
動プーリの位置をほぼ基準位置に保つことができ、可動
プーリの移動による張力調節を常に良好に行うことが可
能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0015】図3に示すワイヤソーは、一対のワイヤ繰
出し・巻取り装置10A,10B、固定プーリ12A,
12B、固定プーリ14A,14B、固定プーリ16
A,16B、ワイヤ長操作装置18A,18B、固定プ
ーリ22A,22B、及び4つのガイドローラ24A,
24B,26A,26Bを備えている。ガイドローラ2
4A,24Bは互いに同じ高さ位置に配され、ガイドロ
ーラ26A,26Bはそれぞれガイドローラ24A,2
4Bの下方の位置に配されている。
【0016】各ワイヤ繰出し・巻取り装置10A,10
Bは、切断用のワイヤWが巻かれるボビン9A,9B
と、これを回転駆動するボビン駆動モータ11A,11
Bとを備えている。一方のワイヤ繰出し・巻取り装置1
0Aのボビン9Aから繰り出されたワイヤWは、固定プ
ーリ12A,14A,16A、ワイヤ長操作装置18A
の可動プーリ20A、及び固定プーリ22Aの順に掛け
られ、さらにガイドローラ24A,24B,26B,2
6Aの外側に多数回巻回された後、固定プーリ22B、
ワイヤ長操作装置18Bの可動プーリ20B、固定プー
リ16B,14B,12Bの順に掛けられ、他方のワイ
ヤ繰出し・巻取り装置10Bのボビン9Bに巻き取られ
ており、両ワイヤ長操作装置18A,18Bによってワ
イヤWに適当な張力が与えられている。また、ガイドロ
ーラ24A,24B,26B,26Aのうちの特定のガ
イドローラ(図例ではガイドローラ26A)の回転軸
に、この回転軸を回転駆動するためのローラ駆動モータ
25が連結されている。
【0017】そして、各ボビン駆動モータ11A,11
Bによるボビン9A,9Bの回転駆動方向及びローラ駆
動モータ25によるガイドローラ26Aの回転駆動方向
が正逆に切換えられることにより、ワイヤWがボビン9
Aから繰り出されてボビン9Bに巻き取られる状態と、
ワイヤWがボビン9Bから繰り出されてボビン9Aに巻
き取られる状態とに切換えられるようになっている。
【0018】すなわち、このワイヤソーにおいては、ガ
イドローラ24A,24Bの間に多数本のワイヤWが互
いに平行な状態で張られながらその長手方向に往復駆動
されるようになっている。
【0019】このガイドローラ24A,24B間に張ら
れたワイヤWの上方には、円柱状のワーク(例えば半導
体インゴット)28を移動させるワーク送り装置30が
設けられている。このワーク送り装置30は、ワーク保
持部32と、ワーク送りモータ34とを備えている。ワ
ーク保持部32は、上記ワーク28をその結晶軸に基づ
いて目的の結晶方位が得られる向きに保持するものであ
り、ワーク送りモータ34は、図略のボールネジとの組
み合わせにより、上記ワーク保持部32とワーク28と
を一体に昇降させる(すなわち切断送りする)ものであ
る。
【0020】ガイドローラ24A,24B間に張られた
ワイヤWの上方において、ワーク28の左右両側の位置
には、スラリー供給装置36A,36Bが設けられてい
る。これらのスラリー供給装置36A,36Bは、高速
駆動される各ワイヤWに対し、砥粒が混合された加工液
(スラリー)を同時供給し、これをワイヤW表面に付着
させるものである。
【0021】従って、このワイヤソーでは、ガイドロー
ラ24A,24B間に張られた多数本のワイヤWがその
長手方向に同時高速駆動され、かつこれらのワイヤWに
スラリー供給装置36A,36Bから加工液が供給され
ながら、これらのワイヤWに対してワークWが下方に切
断送りされることにより、このワークWから一度に多数
枚のウェハが同時に切り出される。
【0022】次に、上記ワイヤ長操作装置18Aの構造
を図1及び図2に基づいて説明する。なお、ワイヤ長操
作装置18Bの構成はワイヤ長操作装置18Aの構造と
全く同等であるので、その説明を省略する。
【0023】前記可動プーリ20Aは、固定プーリ16
A,22Aの間に配され、この可動プーリ20Aの上下
移動によってワイヤ長が変化する(具体的には、可動プ
ーリ20Aが下降するとワイヤ長が増え、可動プーリ2
0Aが上昇するとワイヤ長が減る)ように各プーリ16
A,20A,22Aが配されている。
【0024】なお、固定プーリ22Aの支持部材38に
は、ロードセル等からなる張力検出器40が取付けら
れ、この張力検出器40により上記支持部材38に加え
られる荷重が検出され、ひいてはワイヤWの張力が検出
されるようになっている。
【0025】上記可動プーリ20Aは、回転軸42を中
心として回転可能にレバー44の先端に取付けられてい
る。このレバー44の基端には回動中心軸46が固定さ
れ、この回動中心軸46は、固定側板48に固定された
揺動シリンダ(プーリ位置操作手段)50に連結されて
おり、この揺動シリンダ50の作動によって上記回動中
心軸46回りにレバー44及び可動プーリ20Aが回動
駆動されるようになっている。さらに、上記回動中心軸
46にはエンコーダ(プーリ位置検出手段)52が連結
され、このエンコーダ52によって回動中心軸46の回
動角度位置、換言すれば可動プーリ20Aの位置が検出
可能となっている。
【0026】このワイヤソーには、図4に示すようなコ
ントローラ60が備えられている。このコントローラ6
0は、ワイヤ長調節手段62及び速度調節手段64を備
えている。
【0027】ワイヤ長調節手段62は、ワイヤ繰出し側
及びワイヤ巻取り側のそれぞれにおける張力検出器40
で検出されたワイヤ張力を予め設定された基準張力に保
つように、揺動シリンダ50を駆動する空気圧サーボ回
路54に電気信号を出力して各可動プーリ20A,20
Bの位置をそれぞれ調節するものである。具体的に、例
えばワイヤ繰出し・巻取り装置10A側の検出張力が上
記基準張力よりも高い場合には、揺動シリンダ50に連
結されたレバー44を図1の時計回り方向に回動させて
可動プーリ20Aを固定プーリ16A,22Aに近づけ
ることによりワイヤ長を減らし、逆に検出張力が上記基
準張力よりも低い場合には、揺動シリンダ50に連結さ
れたレバー44を図1の反時計回り方向に回動させて可
動プーリ20Aを固定プーリ16A,22Aから遠ざけ
ることによりワイヤ長を増やすといった制御を行う。
【0028】速度調節手段64は、エンコーダ52で検
出された可動プーリ20A,20Bの位置を予め設定さ
れた基準位置(ここでは、図1の実線に示すようにレバ
ー44が水平となる位置)に近づけるように、ボビン駆
動モータ11A,11Bにそれぞれ制御信号を出力して
両ボビン9A,9Bの回転速度を調節するものである。
例えば、ボビン9AからワイヤWが繰り出されてボビン
9Bに巻取られる状態で、繰出し側の可動プーリ20A
が基準位置よりも下方の位置にあることが検出された場
合には、可動プーリ20Aを上昇させるべく、ワイヤ繰
出し部材となっている側のボビン9Aの回転速度を減少
させ、逆に、可動プーリ20Aが基準位置よりも上方の
位置にあることが検出された場合には、可動プーリ20
Aを下降させるべく、ワイヤ繰出し部材となっている側
のボビン9Aの回転速度を増加させるように構成されて
いる。一方、ワイヤ巻取り側の可動プーリ20Bが基準
位置よりも下方の位置にあることが検出された場合に
は、可動プーリ20Bを上昇させるべく、ワイヤ巻取り
部材となっている側のボビン9Bの回転速度を増加さ
せ、逆に可動プーリ20Bが基準位置よりも上方の位置
にあることが検出された場合には、可動プーリ20Bを
下降させるべく、ワイヤ巻取り部材となっている側のボ
ビン9Bの回転速度を減少させるように構成されてい
る。
【0029】上記例では、ボビン9Aからワイヤが繰り
出されてボビン9Bに巻取られる状態の説明をしたが、
逆に、ボビン9Bからワイヤが繰り出されてボビン9A
に巻取られる状態でも速度調節手段64は同様の制御を
行う。
【0030】次に、この装置の作用を説明する。
【0031】例えばボビン9AからワイヤWが繰り出さ
れてボビン9Bに巻取られている状態では、固定プーリ
22Aに取付けられている側の張力検出器40の検出値
(すなわちワーク加工位置よりも上流側におけるワイヤ
張力検出値)がワイヤ長調節手段62に取り込まれる。
このワイヤ長調節手段62は、上記張力検出値と予め設
定された基準張力値とを比較し、前者が後者よりも高い
場合には、その差に応じた分だけ可動プーリ20Aを上
昇させることによりワイヤ長を減らしてワイヤ張力を下
げ、逆に後者が前者よりも高い場合には、その差に応じ
た分だけ可動プーリ20Aを下降させることによりワイ
ヤ長を増やしてワイヤ張力を高める。従って、ワーク2
8の切断抵抗等に起因してワイヤ張力が瞬間的に上昇し
た場合でも、これに応じて可動プーリ20Aが素早く上
昇駆動されることにより、ワイヤ張力の過度の上昇が避
けられ、これに起因するワイヤWの断線が防止される。
【0032】一方、ワイヤ長操作装置18Aに設けられ
たエンコーダ52の検出信号(すなわち可動プーリ20
Aの位置検出信号)は速度調節手段64に取り込まれ
る。この速度調節手段64は、上記可動プーリ20Aの
検出位置と予め設定された基準位置とを比較し、前者が
後者よりも高い場合には、可動プーリ20Aを下降させ
るべく、ワイヤ繰出しボビンであるボビン9Aの回転速
度を増加させる。逆に、前者が後者よりも低い場合に
は、可動プーリ20Aを上昇させるべく、ワイヤ繰出し
ボビンであるボビン9Aの回転速度を減少させる。この
ような制御により、定常状態では可動プーリ20Aがほ
ぼ基準位置に保持され、その移動しろが確保される。
【0033】すなわち、この装置では、可動プーリ20
A,20Bの上下動によってワイヤ張力の瞬間的な増減
に対処可能とされながら、ボビン9A,9Bの回転速度
調節によって各可動プーリ20A,20Bの位置が基準
位置に合わされることとなる。
【0034】なお、本発明はこれ以外にも次のような態
様をとることが可能である。
【0035】(1) 上記実施態様ではレバー44の回動に
よって可動プーリ20A,20Bを変位させているが、
レールによる案内等で可動プーリ20A,20Bを直線
移動させるようにしてもよい。この場合、位置を変化さ
せる手段としては、送りねじ機構やラック・ピニオン機
構等を用いればよい。また、可動プーリを揺動させる場
合もその駆動源は揺動シリンダ50に限らず、例えばサ
ーボモータを用いるようにしてもよい。
【0036】(2) 張力検出器40の具体的な構成も特に
問わず、上記ロードセルの他、差動トランスとばねを組
み合わせたもの等でもよい。
【0037】(3) 可動プーリ20A,20Bの可動範囲
を十分確保できるのであれば、速度調節手段64は特に
要しない。ただし、この速度調節手段64によって可動
プーリ20A,20Bの位置を安定化させ、その移動範
囲を削減すれば、その分装置全体をコンパクトにまとめ
ることが可能になる。
【0038】(4) 上記実施例では、実際のワイヤ張力や
可動プーリ位置を基準張力や基準位置に近づける制御を
常時行っているが、これら基準張力や基準位置に幅をも
たせ(すなわち張力や可動プーリ位置の許容範囲を設定
し)、検出張力や検出位置が許容範囲内にある場合には
可動プーリ位置やボビン回転速度を変化させず、検出張
力や検出位置が上記許容範囲を逸脱した場合にのみこの
許容範囲内に張力や可動プーリ位置を収めるように可動
プーリ位置やボビン回転速度を変化させるといった制御
を行ってもよい。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明は、ワイヤソーにお
けるワイヤ繰出し部材からガイドローラに至る領域及び
ガイドローラからワイヤ巻取り部材に至る領域でのワイ
ヤ張力をそれぞれ検出し、各検出張力を予め設定された
基準張力を近づけるようにワイヤ長を調節するものであ
るので、ワイヤ張力の急激な変化に迅速に対応してこの
ワイヤ張力を調節でき、張力変動に起因する加工精度の
悪化やワイヤ断線等の不都合を未然に防ぐことができる
効果がある。
【0040】特に、上記ワイヤ長操作手段として、上記
ワイヤが掛けられる一対の固定プーリと、これら固定プ
ーリの間に配された可動プーリと、この可動プーリの位
置を変化させるプーリ位置操作手段とを備えたもので
は、ボビンと比べてはるかに慣性モーメントの小さい可
動プーリを移動させるだけの簡単な構成でワイヤ張力を
素早く変化させることができる効果がある。
【0041】さらに、上記可動プーリの位置を検出する
プーリ位置検出手段と、検出される可動プーリの位置を
予め設定された基準位置に近づけるようにワイヤ繰出し
速度及びワイヤ巻取り速度をそれぞれ調節する速度調節
手段とを備え、定常状態で可動プーリの位置をほぼ基準
位置に保つようにすれば、可動プーリの移動範囲を削減
してその分装置全体をコンパクト化しながら、上記可動
プーリの移動による良好な張力制御を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるワイヤ張力制御装
置の正面図である。
【図2】上記ワイヤ張力制御装置の平面図である。
【図3】上記ワイヤ張力制御装置が設けられたワイヤソ
ーの全体構成図である。
【図4】上記ワイヤソーに装備されるコントローラの機
能構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
9A,9B ボビン(ワイヤ繰出し部材及びワイヤ巻取
り部材) 11A,11B ボビン駆動モータ 16A,16B,22A,22B 固定プーリ 18A,18B ワイヤ張力操作装置 20A,20B 可動プーリ 24A,24B,26A,26B ガイドローラ 28 ワーク 40 張力検出器 50 揺動シリンダ(可動プーリ位置操作手段) 52 エンコーダ(可動プーリ位置検出手段) 60 コントローラ 62 ワイヤ長調節手段 64 速度調節手段 W ワイヤ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ繰出し部材から繰り出された切断
    用ワイヤが複数のガイドローラの周囲に巻回されてワイ
    ヤ巻取り部材に巻き取られ、かつこのワイヤが軸方向に
    駆動された状態で、ガイドローラ間に複数本並んだワイ
    ヤに対してワークが切断送りされることによりこのワー
    クが切断されるワイヤソーにおいて、上記ワイヤ繰出し
    部材からガイドローラに至る領域及びガイドローラから
    上記ワイヤ巻取り部材に至る領域でのワイヤ長をそれぞ
    れ変化させるワイヤ長操作手段と、上記各領域でのワイ
    ヤの張力を検出する張力検出手段と、この張力検出手段
    により検出された張力を予め設定された基準張力に近づ
    けるように上記ワイヤ長操作手段を作動させるワイヤ長
    調節手段とを備えたことを特徴とするワイヤソーにおけ
    るワイヤ張力制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のワイヤソーにおけるワイ
    ヤ張力制御装置において、上記ワイヤ長操作手段とし
    て、上記ワイヤが掛けられる一対の固定プーリと、これ
    ら固定プーリの間に配された可動プーリと、この可動プ
    ーリの位置を変化させるプーリ位置操作手段とを備えた
    ことを特徴とするワイヤソーにおけるワイヤ張力制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のワイヤソーにおけるワイ
    ヤ張力制御装置において、ワイヤ繰出し側の可動プーリ
    及びワイヤ巻取り側の可動プーリの位置をそれぞれ検出
    するプーリ位置検出手段と、検出される各可動プーリの
    位置をそれぞれ予め設定された位置に近づけるように上
    記ワイヤ繰出し部材からのワイヤ繰出し速度とワイヤ巻
    取り部材によるワイヤ巻取り速度とをそれぞれ調節する
    速度調節手段とを備えたことを特徴とするワイヤソーに
    おけるワイヤ張力制御装置。
JP25531195A 1995-10-02 1995-10-02 ワイヤソーにおけるワイヤ張力制御装置 Expired - Lifetime JP3105431B2 (ja)

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