JPH0994551A - 生ゴミ発酵処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発酵処理物の取出操作が容易な生ゴミ処理装
置をうることを目的とするものである。 【解決手段】 外枠で支持される発酵槽の底部に外枠外
からのハンドル操作でリンクを介して開閉する排出蓋を
設けた生ゴミ処理装置である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は生ゴミ発酵処理装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】出願人はさきに特願平７−２１８４７５
号として次のような生ゴミ発酵処理装置を提案した。す
なわち、発酵槽内に攪拌兼用すりつぶし羽根軸を内装し
てモーターで駆動できる如く構成し、羽根軸とモーター
との中間の重心位置に発酵槽を回転自在に支持する支軸
を設けて、これを脚柱で支持する如く構成し、発酵槽内
に連通する排気ファンを脱臭器を通じて外気と連通する
換気装置をモーターと共に発酵槽の外枠に設けてなる生
ゴミ発酵処理装置である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】以上の発明によれば次
のような効果がある。すなわち発酵槽を、すりつぶしと
高速発酵を行なわせる直立姿勢と、発酵処理物の排出時
における下向き姿勢とに切換えることができるので、発
酵処理物の排出に特別な装置を必要とせず、又すりつぶ
しのための前処理装置等を必要としないから装置全体を
簡単なものとし、コンパクトなものがえられる。しかし
て１つの発酵槽内ですりつぶしと攪拌及び高速発酵を繰
り返し行うことができるので、フスマ及びヌカ等の水分
調整剤を用いないで少量のオガ屑の使用で発酵処理物が
えられるという効果がある。又、羽根軸とモーターとの
中間の重心位置に発酵槽を回転自在に支持する支軸を設
けて、これを脚柱で支持する如く構成したので発酵槽が
バランスよく支持され、直立状態から下向き姿勢に円滑
に変換できるという特徴があり、発酵槽内に連通する排
気ファンを脱臭器を通じて外気と連通する換気装置を設
けたので嫌気発酵を伴わず、悪臭によって作業環境を悪
化させることはないといった効果がある。

【０００４】しかしながら発酵処理物を発酵槽から取出
すには、脚柱の支持軸を中心として発酵槽を外枠と共に
下向き姿勢に回転させるものであるから、取出操作が簡
単にできない。そこで、本発明は発酵処理物の取出操作
が容易な生ゴミ発酵処理装置をうることを目的とするも
のである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は以上のような目
的を達成するために次のような発酵処理装置を提供する
ものである。すなわち、発酵槽内に攪拌兼用すりつぶし
羽根を内装して、モーターで駆動できる如く構成し、発
酵槽内に連通する排気ファンを脱臭器を通じて外気と連
通する換気装置を設けたものにおいて、発酵槽の底部に
ハンドル操作でリンクを介して開閉する排出蓋を設けて
なる生ゴミ発酵処理装置である。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて具体的に説
明する。先ず、先に提案した特願平７−２１８４７５号
のものから説明する。図３において、（１）は発酵槽、
（２）は外枠であって、外枠（２）に設けられたモータ
ー（３）からその軸（４）のスプロケット（５）を介し
てチェーン（６）でスプロケット（８）の羽根軸（７）
を駆動するようになっている。羽根軸（７）はモーター
部分から突設されたステー（９）に支持されている。発
酵槽（１）は羽根軸（７）とモーター軸（４）との中間
重心位置にある脚柱（１１）の支軸（１０）に対して回
転自在に支持されている。発酵槽（１）には図示しない
パネルヒーターが設けられていて、外枠（１）の上部に
上蓋（１５）が枢支（１７）されて開閉自在であり、発
酵槽前部の止錠装置（１６）で発酵槽の投入口を閉止す
るようになっており、これで発酵槽（１）は直立状態に
保持されている。（１８）は発酵槽（１）の上部に設け
られた吸気口であり、排気ファン（１２）のある排気口
（１９）から槽内の空気を排気するようになっている。
排気ファン（１２）はダクト（１３）を通じて外枠
（２）に取付けられた脱臭器（１４）に連通し、排気す
るようになっている。

【０００７】さて、上蓋（１５）を閉止した状態で発酵
槽（２）を直立姿勢にしてモーター（３）を駆動する
と、スプロケット（５）（８）とチェーン（６）からな
る伝導装置を介して羽根軸（７）が駆動される。この駆
動に当っては予めオガ屑や活性炭を発酵菌と共に生ゴミ
に加えて発酵槽（１）に投入されているので、之等混合
物が羽根によってすりつぶしが行われる。次にパネルヒ
ーターで品温が４５〜５０℃となる状態に加熱しながら
攪拌して解砕を行い、混合物に充分な空気の供給と熱伝
導を行いつつ排気ファン（１２）で発酵槽（２）内の空
気を排気する。排気に当っては脱臭器（１４）を介して
外部に排気するので、悪臭を伴わず、作業環境を悪化さ
せることはない。しかして羽根の攪拌によって発酵槽内
の生ゴミを発酵乾燥させる高速発酵を行って発酵処理物
をうる。

【０００８】発酵処理物の排出に当っては上蓋（１５）
を開いて発酵槽（２）を開放し、発酵槽（１）を外枠
（２）と共に下向きに回転させて排出する。排出し終わ
ったら発酵槽（１）を直立させ、発酵処理物の一部をオ
ガ屑の代わりに用いて生ゴミを投入し、閉蓋した上で同
様なすりつぶしと高速発酵を行うものである。

【０００９】ところで以上のものによると、発酵処理物
の取出しに当っては、発酵槽を外枠と共に下向きに回動
させて取出すようになっているので、発酵槽を外枠と共
に手動で回動させるので取出操作が容易でない。又回動
した発酵槽の下方に発酵処理物の取出しに必要なスペー
スが必要となり、そのために脚柱で発酵槽を支持する必
要があり、又発酵槽が脚柱でバランスよく支持させる必
要があって、構成が簡単なものとならない。そこで本発
明では発酵処理物の取出しが容易な生ゴミ処理装置を創
案した。

【００１０】図１、図２は本発明装置を示すもので、
（２１）は発酵槽、（２２）は外枠、（２３）はモータ
ーで発酵槽（２１）に取付けられたステー（２４）に設
けられており、モーター（２３）からその軸（２５）の
スプロケット（２６）を介してチェーン（２７）でスプ
ロケット（２８）の羽根軸（２９）を駆動するようにな
っており、羽根軸（２９）は発酵槽（２１）に横架され
ている。（３０）は発酵槽（２１）の上部に設けられた
吸気孔で、排気孔（３１）から排気ファン（３２）を通
じて吸気され、ダクト（３３）から脱臭器（３４）を通
じて排気口（３５）から排気される。之等換気装置は金
具（３６）で発酵槽（２１）に取付けられている。

【００１１】発酵槽（２１）は外カバー（３７）に取付
けられ、この外カバー（３７）が外枠（２２）の上部に
上方から載置されている。なお、（５１）はその当り面
である。外カバー（３７）には蓋体（３８）が枢支点
（３９）で開閉自在に取り付けられ、前部の止錠装置
（４０）で外カバー（３７）に止錠され、蓋体（３８）
で発酵槽（２１）の投入口を開閉するようになってい
る。以上の構成から外カバー（３７）を外枠（２２）か
ら引上げることによりモーター（２３）、換気装置
（Ａ）を発酵槽（２１）と共に引上げることができる。

【００１２】発酵槽（２１）の底部には、本発明の特徴
とする排出口開閉蓋（４１）が設けられ、ハンドル（４
２）で開閉できる。ハンドル（４２）はリンク（４３）
に取付けられ、リンク（４３）の支点（４５）はＶ字型
ステー（４４）に取付けられている。リンク（４３）先
端のピン（４６）は蓋（４１）のガイド（４７）に嵌装
されている。したがってハンドル（４２）を外枠（２
２）のスリット孔（２２ａ）を通じて持ち上げるとリン
ク（４３）は支点（４５）を中心として揺動し、ピン
（４６）がガイド（４７）に誘導されることによって蓋
（４１）は支点（４８）を中心として揺動して開く。な
お、Ｖ字型ステー（４４）はステー（２４）にボルト
（４９）（４９）で取付けられている。又、ハンドルの
図示しないロック装置は適宜設ける。そして外カバー
（３７）を外枠（２２）から引上げる際、ハンドル（４
２）が邪魔にならぬようにその一部が外枠（２２）から
取外し自在に設けると共に排気口（３５）も取外し自在
に設ける。なお、（５０）は外枠（２２）の下部におい
て、前方に向かって引出し自在なトレーである。

【００１３】さて、モーター（２３）を駆動すると、ス
プロケット（２６）（２８）とチェーン（２７）になる
伝導装置を介して羽根軸（２９）が駆動される。駆動に
当っては予めオガ屑や活性炭を発酵菌と共に生ゴミに加
えて、発酵槽（２１）に投入されているので、之等混合
物が羽根によりすりつぶしが行われる。次にパイルヒー
ターで品温が４５〜５０℃となる状態に加熱しながら攪
拌して解砕を行い混合物に充分な空気の供給と熱伝達を
行いつつ排気ファン（３２）で発酵槽（２１）内の空気
を排気する。排気に当っては脱臭器（３４）を介して外
部に排気し、悪臭を放散しない。しかして羽根の攪拌に
よって発酵槽（２１）内の生ゴミを発酵乾燥させる高速
発酵を行って発酵処理物をうる。

【００１４】発酵処理物の排出に当たっては、ハンドル
（４２）を持ち上げて蓋（４１）を開いて下方のトレー
（５０）に向かって排出する。本発明は以上の如く、ハ
ンドル操作でリンクを介して発酵槽底部の蓋を開閉して
発酵処理物を容易に取出すことができる。

【００１５】

【発明の効果】本発明によれば、発酵槽からの発酵処理
物の取出しはハンドル操作でリンクを介して発酵槽底部
を開閉して行うものであるから発酵槽を外枠と共に回動
して下向き姿勢で発酵処理物を取出すものに比べれば、
操作が簡単であり、発酵槽は静置したまま発酵処理物を
取出すことができるので発酵槽を回動させるための余分
なスペースを必要とせず、発酵槽をバランスよく支持す
るための装置も必要としない。又、発酵槽底部のトレー
に発酵処理物を落下回収することができるので、発酵処
理物の移送上の取り扱いが容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明装置の断面正面図

【図２】同上の側面図

【図３】従来装置の切断正面図

【符号の説明】

21 発酵槽 22 外枠 23 モーター 24 ステー 25 軸 26 スプロケット 27 チェーン 28 スプロケット 29 羽根軸 30 吸気孔 31 排気孔 32 排気ファン 33 ダクト 34 脱臭器 35 排気口 36 取付金具 37 外カバー 38 蓋 39 支点 40 止錠装置 41 排出口開閉蓋 42 ハンドル 43 リンク 44 Ｖ字型ステー 45 支点 46 ピン 47 ガイド 48 支点 49 ボルト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 発酵槽内に攪拌兼用すりつぶし羽根を内
   装して、モーターで駆動できる如く構成し、発酵槽内に
   連通する排気ファンを脱臭器を通じて外気と連通する換
   気装置を設けたものにおいて、発酵槽の底部にハンドル
   操作でリンクを介して開閉する排出蓋を設けてなる生ゴ
   ミ発酵処理装置。