JPH0992249A - 二次電池 - Google Patents

二次電池

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JPH0992249A
JPH0992249A JP7249931A JP24993195A JPH0992249A JP H0992249 A JPH0992249 A JP H0992249A JP 7249931 A JP7249931 A JP 7249931A JP 24993195 A JP24993195 A JP 24993195A JP H0992249 A JPH0992249 A JP H0992249A
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JP
Japan
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cap
secondary battery
seal
battery
pressure
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JP7249931A
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English (en)
Inventor
Satoshi Iwazu
聡 岩津
Tatsuo Shimizu
達夫 清水
Hideya Takahashi
秀哉 高橋
Yosuke Kita
洋輔 北
Kiyoshi Katayama
喜代志 片山
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 開放圧力を再現性良く正確に設定でき、か
つ、開放圧力を低く設定できる開放弁を有する二次電池
を提供する。 【解決手段】 本発明の二次電池の開放弁9の構成は、
蓋部9c、篏合部9d、およびツメ部9aからなる。こ
こで、篏合部9dは、蓋部9cに付いており、その外周
面とキャップの孔1aの内周面との間に高分子弾性体か
らなるシール9bを挟みつけている。また、ツメ部9a
は、篏合部9dのうち蓋部9cとは反対側の端部に付い
ており、電池容器17の内部側のキャップ1の面に沿っ
てその先端部が折り曲げられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電気自動車
用電源のように電気容量の大きな大型の電池に適用して
好適な二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の二次電池では、電池内部の圧力が
上昇した場合に対処するため、電池容器の一部に弱い箇
所を作り、そこが圧力に耐えられなくなったときに破壊
するのを利用して、電池内部の圧力を下げるという方法
が通常採用されていた。
【0003】圧力で破壊させるには、基本的にはアルミ
が成型性が良いためにアルミの母材に数十ミクロンの厚
みを残して溝を入れ、溝の薄い所に応力を集中させるの
が通常であった。
【0004】しかしながら、この方法は、溝を工業的に
安定させて作製する厚みでは破壊圧が十数〜数十kgf
/cm2 の圧力で開裂するものになる。振動や微小な繰
り返し圧力変動による劣化を考えても溝の厚みはこの程
度(数十μm)でないと工業的に製品としては成り立ち
にくい。
【0005】一方、二次電池の中でも、容量の大きな電
池(例えば10Ah以上の電池)では、電池に含まれる
電解液も多いため、異常時(例えば電池電極がショート
した時)には急激に電解液が気化しかつその気化量が多
いため、応答性がよく、流量の大きくとれるものが必要
となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、薄い膜や溝を利用して、圧力破壊を起こさせる
機構は初期のリリース圧が十数〜数十kgf/cm2
高いため、最初に弁が開いた時の反動力が大きく、大容
量電池では使いづらいものであった。
【0007】また、圧力のリリースを高い所で行なう
と、その分容器も合わせて丈夫に作る必要があり、エネ
ルギー密度の点で不利となるという問題があった。
【0008】本発明はこのような課題に鑑みてなされた
ものであり、開放圧力を再現性良く正確に設定でき、か
つ、開放圧力を低く設定できる開放弁を有する二次電池
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の二次電池は、蓋
部と、蓋部に付いたその外周面とキャップの孔の内周面
との間に高分子弾性体からなるシールを挟みつける篏合
部と、篏合部のうち上記蓋部とは反対側の端部に付いた
電池容器の内部側のキャップの面に沿ってその先端部を
折り曲げられたツメ部とからなる開放弁を有するもので
ある。
【0010】また、本発明の二次電池は、非水電解液二
次電池である上述構成の二次電池である。
【0011】また、本発明の二次電池は、リチウムイオ
ン二次電池である上述構成の二次電池である。
【0012】また、本発明の二次電池は、電気容量が1
0〜500Ahの大型電池である上述構成の二次電池で
ある。
【0013】本発明の二次電池によれば、篏合部のうち
蓋部とは反対側の端部に付いた、電池容器の内部側のキ
ャップの面に沿ってその先端部を折り曲げられたツメ部
を有するので、開放弁の開放圧力の再現性が良くなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明二次電池の一実施例
について図1〜図6を参照しながら説明する。図1およ
び図2は、それぞれ本例のリチウムイオン二次電池の要
部の断面図および側面図を示すものである。また、図4
は、本例のリチウムイオン二次電池の全体の構成を概略
示すものである。
【0015】本例においては、図4に示すように、円筒
状の電池容器17に電極渦巻体35を収納してある。こ
の電極渦巻体35は、図1に示すように、帯状の負極電
極14と帯状の正極電極13とをセパレータ30を介し
て、巻き芯31に巻回したものである。ここで、負極電
極14の作製方法について説明する。負極電極14の活
物質は、出発原料として石油ピッチを用い、これを酸素
を含む官能基を10〜20%導入(いわゆる酸素架橋)
した後、不活性ガス気流中1000℃で熱処理して、ガ
ラス状炭素に近い性質を持った炭素材料を得、この炭素
材料を粉砕した平均粒径20μmの炭素材料粉末を使用
する。
【0016】この炭素材料粉末を90重量部と、結着剤
としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)10重量とを
混合し、この混合物を溶剤N−メチルピロリドンに分散
してスラリー状とし、このスラリー状の負極活物質を厚
さ10μmの帯状銅箔よりなる負極集電体の両面に均一
に塗布して、厚さ180μmの負極電極原板を作製し、
側部に負極電極のリード部となる未塗布部を残して、帯
状にカットして形成する。負極電極14の形状は、幅が
383mmであり、このうち塗布部分が348mmで、
未塗布部分が35mmである。また、長さは6940m
mである。
【0017】正極電極13は次の方法により作製する。
すなわち、平均粒径15μmのLiCoO2 の粉末を9
1重量部と、導電剤としてグラファイトを6重量部と、
結着材としてフッ化ビニリデンを3重量部とを混合し、
この混合物を溶剤N−メチルピロリドンに分散してスラ
リー状とし、このスラリー状の正極活物質を厚さ20μ
mの帯状アルミ箔よりなる正極集電体の両面に均一に塗
布して、厚さ150μmの正極電極原板を作製し、側部
に正極電極のリード部となる未塗布部を残して、帯状に
カットして形成する。正極電極の形状は、幅が379m
mであり、このうち塗布部分が344mで、未塗布部分
が35mmである。また、長さは7150mmである。
【0018】上述のように作製した正極電極13および
負極電極14のそれぞれの未塗布部は、巻き取り前に幅
10mm、長さ30mmで、ピッチ15mmおきに短冊
状にカットし短冊状リードとする。ここで、正極電極1
3および負極電極14の未塗布部は、上述の寸法で全長
にわたりカットされる。
【0019】ここで、短冊状リード11の長さは、電極
端から、極柱10までの距離より長くなければならな
い。また、短冊状リード11の幅は、この短冊状リード
11の総断面積が最大通電電流値を満足させるよう設定
される。また、短冊状リード11の折れ曲がりを考える
と幅は10mm以下であることが望ましい。
【0020】図5に示すように、正極電極13、負極電
極14、およびセパレータ30は、正極電極13・セパ
レータ30・負極電極14・セパレータ30の順に重
ね、巻き芯31に巻回され、電極渦巻体35を形成す
る。このとき、この電極渦巻体35の一側は正極電極1
3の短冊状リード11、他側は負極電極14の短冊状リ
ード11として各々リードが集まるように短冊状リード
11の位置は反対側になるように巻いていく。なお、セ
パレータ30は、厚さ38μmで、353×7600m
mの幅にカットされた、微少な孔が形成されているポリ
エチレンのシートである。また、巻き芯31の形状は、
たとえば外径が17mm、内径が14mm、長さが35
4mmの純アルミの円筒である。
【0021】上述したように、電極渦巻体35の巻き芯
31の両側に短冊状リード11を取り出しているので、
電極集電体で得られた電流を速やかに外部に取り出すこ
とができる。また、この短冊状リード11は、細長い短
冊の形状に形成されているため、その変形が容易であ
り、極柱10の円板状部分の外周部に沿って溶接するこ
とができる。
【0022】正極電極13、負極電極14、およびセパ
レータ30を巻き芯31に巻き取った後、図1に示すよ
うに、短冊状リード部11は、極柱10の円板状部分の
外周部の全周にわたって略均等に押さえ金具33により
押さえつけられる。なお、極柱10の材質は、正極電極
は純アルミ(A1050)であり、負極は純銅(C11
00)である。また、押さえ金具33の材質は、正極側
は純アルミ(A1050)であり、負極側は純銅(C1
100)である。
【0023】短冊状リード部11を、極柱10の円板状
部分の外周部へ押さえ金具33により押さえつけた後、
短冊状リード11を極柱10の円板状部分の上部端面に
てカットする。この後、極柱10の円板状部分の上面よ
りレーザーを照射し、円板状部分の全周にわたり溶接を
行う。
【0024】このように、電極集電体から出ている短冊
状リード11と極柱10とは、溶接により、しかも広い
面積で接合されているために、内部抵抗は低く、またば
らつきも小さい。しかも大面積という点から、特に大電
流放電特性に優れた電池が得られる。
【0025】溶接された電極渦巻体35および極柱10
は、バックアップリング51、シール8、セラミック突
き当て6、キャップ(天板)1、リング50、およびセ
ラミックワッシャ5を組み込み、ナット7で締め込まれ
る。
【0026】この後、図1に示すように、キャップ1の
外周を電池容器17の中に圧入するとともにレーザー溶
接する。すなわち、キャップ1の上面よりその円周上に
レーザーを照射し、溶接して密閉する。このように、電
池容器17のキャップ1をレーザーによって溶接を行う
ことにより、完全密閉構造の電池を得ることができる。
【0027】なお、電池容器17の材質は、ステンレス
鋼(SUS304)であり、その肉厚は0.3〜0.5
mmの範囲である。また、キャップ1の材質は、同じく
ステンレス鋼(SUS304)であり、その肉厚3mm
である。
【0028】図1からわかるように、正極の極柱10の
先端部の外側には、M14のおねじ(おねじ部15)が
切られている。このおねじ部15には、ナット7が配置
されている。このナット7を締め付けることにより、セ
ラミックワッシャ5およびセラミック突き当て6の間に
キャップ1を挟みつけて、極柱10自身がキャップ1に
固定される。また、極柱10の円板状部分とキャップ1
の間にシール8を挟みつけて内部の電解液が漏れないよ
うに密閉される。
【0029】正極の極柱10にはその中心部分にM6の
めねじ(めねじ部16)が切られている。このめねじ部
16は、外部との結線を行うときに使用するものであ
る。すなわち、このめねじ部16に、ボルト19を螺入
することにより、極柱の先端部の端面とボルト19の頭
部との間にブスバーまたは導線を挟みつけて接続固定す
る。
【0030】なお、図1に示すように、巻き芯31と極
柱10の間は、ポリプロピレン(PP)製の絶縁カラー
12によって絶縁される。
【0031】図1に示すように、セラミックワッシャ5
は、その中心に円形の孔を持つ円板の形状をしており、
ナット7とキャップ1との間に挟み込まれている。この
セラミックワッシャ5の材質はアルミナ(Al2 3
である。
【0032】このセラミックワッシャ5の目的は、極柱
10とキャップ1とを絶縁することにあるが、その材質
が上述の通りアルミナであるので、絶縁性を確保するこ
とができる。
【0033】また、極柱10は、ナット7を締め付ける
ことによりキャップ1に固定されているので、セラミッ
クワッシャ5は、この締結力、すなわち圧縮力に十分耐
える剛性がなければならない。この点においても、セラ
ミックワッシャ5の材質がアルミナであるので、ナット
7による圧縮力に十分耐えることができる。さらに、材
質がアルミナであることから、締結後長期間経過しても
その形状が変化しないので、強い締結力を維持すること
ができる。また、アルミナは、温度変化に対してもその
剛性が変化しないので、広い範囲で温度が変化してもそ
の締結力を維持することができる。
【0034】またさらに、アルミナは剛性が非常に高い
ので、ナット7をより強く締め付けることができる。そ
の結果、大きな締結力を得ることができ、車載運用で発
生する振動にも経時的にナット7がゆるんだりせず、十
分なシールが得られるので、非水電解液が漏れたりする
ことを防止できる密閉性を保持できる。
【0035】セラミックワッシャ5とセラミック突き当
て6との間で、かつ、キャップ1の内側と極柱10の外
側の間には、リング50が配置されている。このリング
50は、その断面形状が長方形のリングであり、PPな
どの高分子材料からなっている。このリング50は、ナ
ット7を締め付けることにより極柱10をキャップ1に
固定するときに、極柱10の中心軸を電池の長手方向の
中心軸に保持させるために用いるものである。
【0036】キャップ1の内側の面と極柱10の円板状
部分の間には、セラミック突き当て6が挟みつけられて
いる。このセラミック突き当て6は、セラミックワッシ
ャ5と同様に、その中心に円形の孔を持つ円板の形状を
しており、その材質はアルミナ(Al2 3 )である。
【0037】このセラミック突き当て6は、セラミック
ワッシャ5と同様に、極柱10とキャップ1との絶縁性
を確保している。また、セラミック突き当て6はナット
7による圧縮力に十分耐えることができる。さらに、締
結後長期間経過しても強い締結力を維持することができ
る。また、セラミック突き当て6は、広い範囲で温度が
変化してもその締結力を維持することができる。またさ
らに、セラミック突き当て6は、大きな締結力を得るこ
とができ、車載運用で発生する振動にも経時的にナット
7がゆるんだりせず、十分なシールが得られるので、非
水電解液が漏れたりするのを防止できる。
【0038】このほか、セラミック突き当て6は、その
外周の寸法をシール8の弾性変形がある程度以上起こら
ない位置に設定することにより、シール8の大きな弾性
変形を阻止し、その結果として、シール8の極柱10の
軸方向の反発力を増大させることができる。このように
して、セラミック突き当て6を配置することにより、シ
ール8のシール力を十分な大きさまで増大させることが
できる。
【0039】シール8の外周には、シール8に接する位
置にバックアップリング51が配置されている。このバ
ックアップリング51はPPからなるものである。この
バックアップリング51により、シール8が電池内に存
在する非水電解液に触れ、膨潤して変形したときに、そ
の変形を阻止してシール8の極柱10の軸方向の反発力
が低下するのを防止することができる。
【0040】図1および図2に示すように、キャップ1
の中心から外れた位置には、開放弁9が設置してある。
この開放弁9は、電池容器の内部の圧力が上昇したとき
に内部のガスを外部に放出するためのものである。この
開放弁9の設置により電池内部の圧力が上昇しても、あ
る一定以上の圧力になることを防止することができる。
【0041】本例おいて、開放弁9が円滑に動作するた
めの機構は、図1および図3に示すように、大きく分け
てキャップの孔1a、シール9b、および開放弁9より
なっている。
【0042】キャップの孔1aは、キャップ1の中心か
ら外れた位置に設けられた円形の孔であり、その径は1
0mmである。電池容器の内部の圧力が上昇したとき
に、このキャップの孔1aを通して、電池内部のガスが
放出される。このキャップの孔1aの径は、ガスの放出
量を十分確保するとともに、設計上許容できる最大限の
範囲を考え合わせると6〜20mmの範囲であることが
望ましい。
【0043】上述したキャップの孔1aの内周面のう
ち、電池容器の内部側の端部にはキャップの孔1aの内
径よりも小さな内径からなる段差1bが設けられてい
る。この段差1bの内周面とキャップの孔1aの内周面
とは同心円を形成している。この段差1bは、後述する
シール9bが電池容器の内部側に落下しないように、こ
れを防止するものである。
【0044】キャップの孔1aの内周面と、後述する開
放弁9の篏合部9dの外周面との間には、シール9bが
配置してある。このシール9bは、断面が円形のリング
であり、パーフロロゴムよりなっている。このシール9
bは、キャップの孔1aの内周面と開放弁9の篏合部9
dの外周面との間に挟まれ、キャップ1の平面方向がつ
ぶされる状態になっており、これにより同方向に反発力
を発生させている。この反発力を利用してキャップの孔
1aの内周面と篏合部9dの外周面との密閉性を確保し
ている。なお、シール9bは、上述したように、電池容
器内の非水電解液により膨潤、溶解しない材質として、
パーフロロゴムよりなるO−リングを使用した。しか
し、シール9bには、パーフロロゴムばかりでなく、そ
の他の高分子弾性体を用いることができる。
【0045】開放弁9は、図1に示すように、シール9
bを介してキャップの孔1aの中に配置されており、こ
の開放弁9の先端のツメ部9aは電池容器の内部でキャ
ップの孔1aの放射線上方向に、キャップ1の電池容器
の内部側の面に沿って、折り曲げられている。なお、こ
の開放弁9は、ステンレス鋼(SUS304)からなっ
ている。
【0046】開放弁9の蓋部9cは、その径がキャップ
の孔1a内径よりも大きく、そのため、蓋部9cの円周
部がキャップの孔1aの縁に当たって、蓋部9cがキャ
ップの孔1aに入らないようにするとともに、開放弁9
全体をキャップ1の表面に固定させている。
【0047】キャップの孔1aの中には、図1に示すよ
うに、開放弁9の篏合部9dが配置されている。この篏
合部9dは、図1および図3に示すように、その外周面
が円形の形状をなし、その外周面とキャップの孔1aの
内周面との間にシール9bを挟みつけて、こりシール9
bをキャップ1の平面方向に変形させることにより篏合
部9dの外周面とシール9bとの間の密閉性を確保して
いる。
【0048】図1および図3に示すように、篏合部9d
の電池容器の内部側には、ツメ部9aが4本設けられて
いる。ここで、ツメ部9aの半径方向の肉厚は0.3m
mである。なお、ツメ部9aの最適な個数を考えた場
合、ツメ部9aが2個では開放弁9をキャップの孔1a
に固定させるのには不安定であるので、少なくとも3個
以上設けることが望ましい。
【0049】ここで、開放弁9の開放圧力の設定方法に
ついて説明する。電池内部の圧力が上昇した時、開放弁
9の篏合部9dの電池内部側の面が、その圧力を受ける
ことになる。
【0050】シール9bは弾性体であるために、キャッ
プの孔1aに圧入されたシール9bはそれ自体でもキャ
ップの孔1aの内周面と摩擦力を持っている。本例の開
放弁9の開放圧は、圧力により開放弁9の篏合部9dが
力を受け、これにより曲げられたツメ部9aが変形して
キャップの孔1aからはずれるのに要する力と上述した
摩擦力による保持力の合計した値となる。
【0051】ここで、曲げられたツメ部9aを変形させ
てキャップの孔1aからはずすのに要する力を調整する
ためには、ツメ部9aの半径方向の厚さを変えるか、ツ
メ部9の個数を変えるか、または、ツメ部9aを曲げる
ときの曲げ方を変えることにより、その目的を達成する
ことができる。なお、本例では、開放弁9の開放圧力は
10kg/cm2 に設定した。
【0052】次に、本例で使用される金属のツメ部9a
の利点について説明する。本例で使用される金属のツメ
部9aの利点は、端的にいえば、その再現性にある。材
質で言えば、アルミや銅のように成型性の良い材料を使
えば、箔状や溝入り箔方式の開裂方式を作ることができ
る。しかしながら、繰り返し応力を受けると、金属は破
壊限度の応力値が変化する(下がる)ことが知られてい
る。そのため、開裂圧の設定は例えば10kgf/cm
2 としても、繰り返し応力のことを考えると、7〜10
kgf/cm2 で開裂するのを許容しなければならな
い。すなわち再現性に幅をもたせる必要があると言え
る。
【0053】しかしながら、本例のような金属を使用し
たツメ部9aの場合、特にステンレス鋼のような鉄系の
材料だと、応力とひずみの関係は、図6に示すような応
力-歪曲線で表すことができる。このように、塑性を起
こす降伏点42がはっきりして おり、アルミ等のよう
なものに比べてクリープ量が小さい。
【0054】よって弾性域41から塑性域43に移行す
る降伏応力には再現性があるので、ツメ部9aが力によ
り伸びて変形する圧力値は再現性に優れている。弾性体
のシール9bは温度や経時変化で摩擦力が変化するの
で、摩擦力による開放圧力に頼らず、その変動分を補
い、正確な開放圧力を達成することができる。
【0055】なお、開放弁9の篏合部9dは、電池容器
17にキャップ1をレーザー溶接する前に、シール9b
と共にキャップの孔1aの中に組入れられ、その後ツメ
部9aがキャップの孔1aからの抜けるのを防止するた
めに折り曲げられる。
【0056】以上のことから、本例によれば、開放弁9
の開放圧力を再現性良く正確に設定できる。また、開放
弁9の開放圧力を低く設定できるので、初期の圧力開放
時の衝撃・推進力を和らげることができる。また、小口
径で低圧力の開放ができるので、電池内部の内蔵物の飛
び出しを防止することができる。また、小口径といって
も構造が簡単のため、スペースが限定されていても大き
な口径をとることができるので、圧力解放の障害となる
くびれ部の抵抗を小さくすることができる。また、開放
弁の構造が簡単であるので、コストの低減を図ることが
できる。
【0057】図1に示すように、キャップ1の中心より
外れた位置に、電解液注入口32が設けてある。この電
解液注入口32は電池構造体の組立後に、電解液を電池
内部に注入するのに用いられる。
【0058】また、図1および図2に示すように、キャ
ップ1の中心より外れた電解液注入口の位置に、メクラ
栓4が配置してある。このメクラ栓4は、電解液注入口
32にメタルシール2を介してねじ込み式で締められ、
電池容器を密閉する。
【0059】また、メクラ栓4の頭部とキャップ1の表
面との間には、メタルシール2が挟みつけられている。
このメタルシール2はその断面形状が長方形のリングで
あり、その材質は純アルミよりなるものである。
【0060】一方、メタルシール2に接する金属部分は
電池のキャップ1とメクラ栓4の頭部であり、これらは
ステンレス鋼(SUS304)で作製してある。
【0061】なお、ステンレス鋼と純アルミの2種類の
金属を接触させて、本例の電池の非水電解液に触れさせ
ても、純アルミの腐食は進まないことが確認されてい
る。
【0062】このように、純アルミからなるメタルシー
ルを用いることにより、たとえばゴム材などの高分子材
料からなるシールに比べ、外部とのガスや水分の透過性
・通過性を低く抑えることができ、電池の寿命を長くす
ることができる。また、純アルミは高分子材料に比べ寿
命が長いので、純アルミからなるメタルシールをメクラ
栓のシールに使用すれば半永久的に使用することがで
き、シールの交換の必要がなくなる。
【0063】なお以下に、電池容器内への非水電解液の
注入方法について説明する。まず、注入アタッチメント
を電解液注入口32にねじ込んで固定する。これによ
り、電解液(EL)タンク内に貯蔵してある非水電解液
と電池容器とがパイプを通して連結される。この電解液
タンク内の非水電解液の液面より高い空間の部分は、切
り替えバルブを介して、真空ポンプと連結されている。
【0064】なお、本例に使用する電解液は、プロピレ
ンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒の中
にLiPF6 を1モル/lの割合で溶解して形成したも
のである。
【0065】次に、真空ポンプを作動させる。真空ポン
プが作動すると、電池内部の空気が電池容器の外に放出
され、電池容器の内部が大気圧に比べて負圧になる。
【0066】次に、真空ポンプと電解液タンクとの間に
ある切り替えバルブを切り替えて、電解液タンクの液面
を大気に開放する。すると、タンク内の圧力が電池容器
内より高くなるので、タンク内の非水電解液が押し出さ
れて電池容器内に浸入する。
【0067】上述した工程を何度か繰り返すことによ
り、電池容器内に所定の非水電解液を注入することがで
きる。
【0068】非水電解液の注入後は、電池容器から電解
液が電池外部に出ていかないようにシールする必要があ
る。そのため、電解液注入口32にメタルシール2を介
してメクラ栓4をねじ込み式で締め、電池容器を密閉す
る。
【0069】なお、本発明は上述の実施例に限らず本発
明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得
ることはもちろんである。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
開放弁9の開放圧力を再現性良く正確に設定できる。ま
た、開放弁9の開放圧力を低く設定できるので、初期の
圧力開放時の衝撃・推進力を和らげることができる。ま
た、小口径で低圧力の開放ができるので、電池内部の内
蔵物の飛び出しを防止することができる。また、構造が
簡単のため、スペースが限定されていても大きな口径を
とることができるので、圧力解放の障害となるくびれ部
の抵抗を小さくすることができる。また、開放弁の構造
が簡単であるので、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二次電池の一実施例の要部を示す断面
図である。
【図2】本発明の二次電池の一実施例の要部を示す側面
図である。
【図3】本発明の二次電池に用いる開放弁を示す斜視図
である。
【図4】本発明の二次電池の一実施例の全体を示す断面
図である。
【図5】二次電池の正極電極および負極電極の巻取り方
法を示す斜視図である。
【図6】鉄系材料の一般的な圧力−歪曲線を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 キャップ(天板) 1a キャップの孔 1b 段差 2、3 メタルシール 4 メクラ栓 5 セラミックワッシャ 6 セラミック付き当て 7 ナット 8 シール 9 開放弁 9a ツメ部 9b シール 9c 蓋部 9d 篏合部 10 極柱 11 短冊状リード 12 絶縁カラー 13 正極電極 14 負極電極 15 おねじ部 16 めねじ部 17 電池容器 18 プラスマーク 19 ボルト 31 巻き芯 32 電解液注入口 33 押さえ金具 35 電極渦巻体 50 リング 51 バックアップリング a ねじかみ合い長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 秀哉 福島県郡山市日和田町高倉字下杉下1番地 の1 株式会社ソニー・エナジー・テック 内 (72)発明者 北 洋輔 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 片山 喜代志 福島県郡山市日和田町高倉字下杉下1番地 の1 株式会社ソニー・エナジー・テック 内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓋部と、 上記蓋部に付いた、その外周面とキャップの孔の内周面
    との間に高分子弾性体からなるシールを挟みつける篏合
    部と、 上記篏合部のうち上記蓋部とは反対側の端部に付いた、
    電池容器の内部側のキャップの面に沿ってその先端部を
    折り曲げられたツメ部とからなる開放弁を有することを
    特徴とする二次電池。
  2. 【請求項2】 非水電解液二次電池であることを特徴と
    する請求項1記載の二次電池。
  3. 【請求項3】 リチウムイオン二次電池であることを特
    徴とする請求項1記載の二次電池。
  4. 【請求項4】 電気容量が10〜500Ahの大型電池
    であることを特徴とする請求項1記載の二次電池。
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