JPH0990254A - 走査光学系 - Google Patents

走査光学系

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JPH0990254A
JPH0990254A JP27052995A JP27052995A JPH0990254A JP H0990254 A JPH0990254 A JP H0990254A JP 27052995 A JP27052995 A JP 27052995A JP 27052995 A JP27052995 A JP 27052995A JP H0990254 A JPH0990254 A JP H0990254A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入射光束の副走査方向のビーム径が小さい場
合に、ビームウエストがガウス像面から離れ、デフォー
カスによるビーム径の変化が大きくなり、描画性能が劣
化する。 【解決手段】 光源部1から発した平行なレーザー光
は、第1の結像光学系であるシリンドリカルレンズ2を
介して偏向器としてのポリゴンミラー3で反射、偏向さ
れ、3枚のレンズ4a,4b,4cから構成される第2
の結像光学系であるfθレンズ4により走査対象面5上
に主走査方向に走査するスポットを形成する。シリンド
リカルレンズ2は、透過する光束の波面を副走査方向の
周辺部で近軸像点を中心とする参照球面に対して遅らせ
るよう構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザープリン
タ等の光走査ユニットに用いられる走査光学系に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の走査光学系は、一般に、レーザー
光源から発した光束を副走査方向にパワーを有するシリ
ンドリカルレンズにより線状に結像させ、この結像位置
の近傍に設けたポリゴンミラーにより反射偏向させ、f
θレンズを介して走査対象面上に結像させる。この種の
走査光学系は、例えば特開昭61−120112号公報
に開示される。
【0003】この公報に開示されるように、fθレンズ
をポリゴンミラーに近接して配置された2枚のレンズ
と、像面の近傍に配置された主として副走査方向にパワ
ーを有する長尺レンズとから構成すると、fθレンズの
副走査方向の結像倍率が低くなる傾向がある。このよう
な結像倍率の低いfθレンズを用いる場合、fθレンズ
に入射する光束の副走査方向の広がり角が大きいと副走
査方向のスポット径が過剰に小さく絞られるため、スポ
ット径を所定の大きさに保つためにシリンドリカルレン
ズのFナンバーを大きく設定してfθレンズに入射する
光束の副走査方向の広がり角を小さくする必要がある。
【0004】シリンドリカルレンズのFナンバーを大き
くするためには、光束径を小さくするか、あるいは、シ
リンドリカルレンズの副走査方向の焦点距離を大きくす
る必要がある。ただし、焦点距離を長くするとシリンド
リカルレンズとfθレンズとの間隔が大きくなって光学
系が大型化するため、大型化を避けてFナンバーを大き
くするためにはシリンドリカルレンズを透過する光束の
径をアパーチャーを介して小さく絞る必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、レーザービー
ムをレンズにより集束させる場合、アパーチャーの径が
所定の値より小さくなると、回折の影響によりビームウ
エスト位置がガウス像面から離れると共に、デフォーカ
スに対するビーム径の変化がビームウエスト位置の前後
で非対称になることが知られている。
【0006】このような現象は走査光学系においても同
様に現れる。すなわち、シリンドリカルレンズを透過す
る光束の径が所定の値より小さくなると、fθレンズを
介して形成される走査対象面側でのビームウエストの位
置がガウス像面から離れてfθレンズ側に近づき、か
つ、デフォーカスによるビーム径の変化がビームウエス
ト位置に関して非対称となる。
【0007】したがって、上記の構成では、副走査方向
の像面湾曲や、プラスチックレンズを利用する場合の温
度変化による焦点距離の変化によってデフォーカスが生
じた場合に、走査対象面上の副走査方向のスポット径の
変化が大きくなり、描画性能が劣化するという問題があ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した従
来技術の課題に鑑みてなされたものであり、光源から発
する光束を第1の結像光学系により偏向器の近傍で副走
査方向に一旦結像させ、偏向器により偏向された光束を
第2の結像光学系により走査対象面上に結像させる走査
光学系において、走査対象面上に結像される光束の波面
を走査対象面上の近軸像点を中心とした参照球面に対し
て副走査方向の周辺部で遅らせるよう第1、第2の結像
光学系を構成したことを特徴とする。波面の遅れは、参
照球面上では位相の遅れとして捉えられる。
【0009】光束の波面を副走査方向の周辺部において
参照球面より遅らせることにより、副走査方向の周辺部
の光束の結像点が第2の結像光学系から離れる方向に移
動するため、波面収差が最小となる結像点も同様に移動
する。これにより、回折の影響によって第2の結像光学
系に近づく方向にシフトしていたビームウエストをガウ
ス像面に近づけるよう移動させることができる。
【0010】波面の遅れは、第1の結像光学系により発
生させることができる。この場合には、第1の結像光学
系は、偏向器の近傍に結像される光束の波面を、偏向器
近傍の像点を中心とした参照球面に対して副走査方向の
周辺部で遅らせるよう構成される。
【0011】第1の結像光学系には、副走査方向にパワ
ーを有するシリンドリカルレンズを用いることができ
る。そして、上記のような波面は、シリンドリカルレン
ズの形状により、あるいは屈折率の変化により与えるこ
とができる。
【0012】波面の遅れをシリンドリカルレンズの形状
により発生させる場合には、シリンドリカルレンズを、
円筒面により規定されるベース形状に対し、副走査方向
の周辺部でレンズ厚を付加すればよい。ベース形状に対
するレンズ厚の付加量は、副走査方向の高さに応じて連
続的に、あるいは段階的に増加するように設定すること
ができる。
【0013】付加量を連続的に変化させる場合には、副
走査方向の高さに応じて曲率半径が徐々に大きくなるよ
うなレンズ面を形成すればよい。この場合には、副走査
方向の高さに応じてパワーが変化するため、副走査方向
の周辺部において、波面が参照球面に対して遅れる。ま
た、付加量を段階的に変える場合には、副走査方向の高
さが一定の値となるラインに段差をつけ、この段差より
周辺側の領域でベース形状に対してレンズ厚を一定量付
加すればよい。この場合には、段差より周辺側を透過し
た光束の波面が、段差より中心側を透過した光束の波面
より遅れることとなる。
【0014】なお、シリンドリカルレンズの両レンズ面
のベース形状が、平面と円筒面とにより形成される場
合、ベース形状に対する付加量はいずれの側のレンズ面
に与えてもよい。
【0015】波面の遅れをシリンドリカルレンズの形状
を保ちつつ屈折率の変化で与える場合には、副走査方向
の周辺部の屈折率が中心部より高くなるよう設定すれば
よい。また、シリンドリカルレンズを両レンズ面が平面
である分布屈折率レンズとすることもできる。副走査方
向に正のパワーを持つ分布屈折率レンズは、副走査方向
の屈折率分布が中心から周辺に向けて連続的に小さくな
るよう設定することにより得られ、波面の遅れは、無収
差の場合と比較して副走査方向の中心部と周辺部との屈
折率差を小さく設定することにより得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる走査光学
系の実施形態を説明する。図1は、この発明の実施態様
を示す走査光学系の主走査方向の平面図である。
【0017】光源部1から発した平行なレーザー光は、
第1の結像光学系であるシリンドリカルレンズ2を介し
て偏向器としてのポリゴンミラー3の近傍で副走査方向
において一旦結像する。ポリゴンミラー3で反射、偏向
されたレーザー光は、3枚のレンズ4a,4b,4cか
ら構成される第2の結像光学系であるfθレンズ4によ
り走査対象面5上に結像し、主走査方向に走査するスポ
ットが形成される。
【0018】光源部1は、例えば発散光を発する半導体
レーザーと、発散光を平行光にするコリメートレンズと
から構成される。
【0019】fθレンズ4のポリゴンミラー3側の第
1、第2レンズ4a,4bは、回転対称レンズであり、
走査対象面5側の第3レンズ4cは主として副走査方向
にパワーを有するトーリックレンズである。
【0020】この例では、第1の結像光学系であるシリ
ンドリカルレンズ2が、ポリゴンミラー3の近傍に結像
される光束の波面を、近軸像点を中心とした参照球面に
対して副走査方向の周辺部で遅らせるよう構成されてい
る。これにより、第2の結像光学系であるfθレンズ4
を介して走査対象面5上に結像される光束の波面を、走
査対象面5上の近軸像点を中心とした参照球面に対して
副走査方向の周辺部で遅らせることができる。
【0021】シリンドリカルレンズ2は、図2に示され
るように、一方のレンズ面が平面、他方のレンズ面が副
走査方向にのみパワーを持つ曲面として構成されてい
る。シリンドリカルレンズ2の曲面は、図中破線で示し
たベース形状である円筒面に対し、周辺部に向けてベー
ス形状に対する付加量が連続的に大きくなる非円筒面と
して形成されている。すなわち、この曲面の副走査方向
の曲率半径は、副走査方向における光軸からの高さが大
きくなるにつれて大きくなる。
【0022】このような形状により、シリンドリカルレ
ンズ2に入射した平面波は、射出後には実線で示される
ように、近軸像点を中心とする参照球面(破線)に対して
周辺部で遅れた形状となる。
【0023】また、シリンドリカルレンズ2は、図3に
示されるように、ベース形状である円筒面に対して副走
査方向の高さに応じてレンズ厚が段階的に大きくなる非
連続面を持つよう構成されてもよい。図3の例では、副
走査方向の高さが一定の値となる位置に段差を1段設
け、段差より周辺側でベース形状に対して一定の付加量
を与えている。このような構成によれば、シリンドリカ
ルレンズ2を射出した後の波面は、参照球面に対して周
辺部で遅れた形状となる。
【0024】図4(A)(B)は、図1の走査光学系を光軸
に沿って展開した図であり、(A)が主走査方向、(B)が
副走査方向を示す。レーザービームは、主走査方向にお
いては図4(A)に示されるように平行な状態でfθレン
ズ4に入射し、ここで集束されて走査対象面に達する。
一方、副走査方向においては、図4(B)に示されるよう
にシリンドリカルレンズ2によりポリゴンミラー3の近
傍に一旦結像し、fθレンズ4には発散光として入射す
る。fθレンズ4は、副走査方向におけるパワーが主走
査方向におけるより強く設定されており、副走査方向に
発散するレーザービームを走査対象面5上に再結像させ
る。
【0025】前述のようにシリンドリカルレンズ2を、
光束の波面を副走査方向の周辺部において参照球面より
遅らせるような形状とすることにより、副走査方向の周
辺部の光束の結像点がシリンドリカルレンズ2から離れ
る方向に移動するため、波面収差が最小となる結像点も
同様に移動する。これにより、回折の影響によってfθ
レンズ4に近づく方向にシフトしていた走査対象面5側
でのビームウエストの位置をガウス像面に近づけると共
に、デフォーカスに対するビーム径の変化をビームウエ
ストに対して対称に近づけることができる。
【0026】
【実施例】次に、実施態様の走査光学系につき、具体的
な数値を用いて説明する。図4に示されるように、シリ
ンドリカルレンズ2に向かうレーザービームは、主走査
方向に5.6mm、副走査方向に2.0mmの径を持つ
ガウスビームであり、シリンドリカルレンズ2の手前に
設けられたアパーチャーApにより主走査方向に2.5
mm、副走査方向にa(mm)に絞られる。
【0027】また、光源部1の発光波長は780nmで
あり、シリンドリカルレンズ2のベース形状による副走
査方向の焦点距離(近軸部分による焦点距離)は120m
m、fθレンズ4の第1、第2レンズ4a,4bの合成
焦点距離は180mm、第3レンズ4cの副走査方向の
焦点距離は57mmである。焦点距離120mmのシリ
ンドリカルレンズのベース形状は、屈折率1.5072
の材料を用いると、副走査方向の曲率半径Rz=61.
286mmとなる。
【0028】続いて、シリンドリカルレンズ2をベース
形状で構成した場合に、副走査方向のアパーチャー径a
の変化により走査対象面5側での軸上のビーム径がどの
ように変化するのかについて説明する。副走査方向のビ
ーム径aを1.8mm,1.2mm,0.8mmとした
場合のデフォーカスに対するビーム径の変化の度合いを
図5のグラフに示す。デフォーカスは、ガウス像面から
の光軸方向の距離に対応し、符号はマイナスがポリゴン
ミラー3側に近づく方向を示す。
【0029】図5に示されるように、アパーチャーが十
分に大きい場合(a=1.8mm)には、ビームウエスト
はデフォーカス0mmで示されるガウス像面にほぼ一致
し、かつ、デフォーカスに対するビーム径の変化もビー
ムウエストに対してほぼ対称になる。これに対して、ア
パーチャーが相対的に狭くなると(a=1.2,0.
8)、回折の影響によりビームウエスト位置がガウス像
面より手前側に離れ、かつ、デフォーカスに対するビー
ム径の変化がビームウエストに対して非対称となる。
【0030】走査対象面5の位置はガウス像面を基準に
設定されるため、デフォーカスによるスポット径の変化
を小さくするためには、ガウス像面近傍でのビーム径の
変化が小さいことが望ましい。ビームウエストがガウス
像面にほぼ一致していれば、デフォーカスがプラス側、
マイナス側のいずれの方向に発生してもビーム径は大き
くなる方向にのみ変化するため、例えば±4mmのデフ
ォーカスの範囲内でのビーム径の変動幅は比較的小さ
い。
【0031】しかしながら、ビームウエスト位置が図5
の破線、あるいは一点鎖線で示すようにガウス像面から
マイナス側に離れると、デフォーカスがマイナス側に発
生した際にはビーム径が小さくなり、逆にプラス側に発
生した際にはビーム径が大きくなるため、例えば±4m
mのデフォーカスの範囲内でのビーム径の変化が単調に
なり、結果的に変動幅が実線の場合より大きくなる。
【0032】次に、シリンドリカルレンズ2に副走査方
向の周辺部で波面が参照球面に対して遅れるような形状
を導入した場合のデフォーカスに対するビーム径の変化
について説明する。図6は、a=1.2mmに設定した
場合を例として、シリンドリカルレンズにより与えられ
る波面の遅れ量(参照球面上での位相差量)によってビー
ム径がどのように変化するかを示したグラフである。図
6中の実線で示されるベース形状のグラフは、図5に点
線で示されたa=1.2のグラフと同一である。
【0033】図6中のピッチの短い破線、一点鎖線、ピ
ッチの長い破線は、図2に示したようにベース形状に対
するレンズ厚の付加量を連続的に変化させた場合で、そ
れぞれ副走査方向の周辺部で軸上に対して波長λの1/
16、2/16、3/16の遅れ(位相差)を与えた場合
の特性を示す。二点鎖線は、図3に示したタイプの形状
で副走査方向の高さ0.45mmの部分に光軸方向に
0.19μmの段差を設けた場合の特性を示す。
【0034】いずれの場合にも、実線で示されるベース
形状の特性と比較すると、ビームウエストがよりガウス
像面に近接し、かつ、ビーム径の変化もビームウエスト
に関して対称に近くなる。
【0035】例えば、±4mmのデフォーカスに対する
ビーム径の変動範囲は、ベース形状の場合には81μm
〜104μmで変動幅は23μmとなるのに対し、3λ/
16の波面の遅れを与えた場合には96μm〜104μm
で変動幅は8μmとなり、変動幅を1/3程度に抑える
ことができる。
【0036】上記のような位相差を与えた場合のシリン
ドリカルレンズの副走査方向の形状は、以下の式(1)で
表される。式中Xzは光軸からの高さZにおけるSAG
量(接平面からレンズ面までの光軸方向の距離)、Kは円
錐係数、B4は4次の非球面係数である。副走査方向の
ビーム径1.2mmの周辺部にそれぞれλ/16,2λ
/16,3λ/16の位相差を与えるためには、非球面
係数をそれぞれ以下の式(2)に示される値とすればよ
い。副走査方向のベースカーブの曲率半径(頂点曲率半
径)Rzは前述のように61.286mmである。
【0037】
【数1】
【0038】図7は、波面を遅らせるためにベース形状
に対して付加されるレンズ厚を示すグラフであり、実線
が図2に示したようにベース形状に対する付加量を連続
的に変化させて3λ/16の波面の遅れを与える場合、
破線が図3に示したように付加量を段階的に変化させる
場合を示す。なお、これらの付加量は、曲面側、平面側
のいずれに付すこともできる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、入射光束の副走査方向のビーム径が回折の影響を受
ける程度に小さい場合にも、ビームウエストをガウス像
面に近づけることができ、デフォーカスによるビーム径
の変化を小さく抑え、描画性能の劣化を小さく抑えるこ
とができる。したがって、副走査方向の結像倍率が低い
fθレンズを利用する場合にも、副走査方向の光束径を
小さく絞ることによりfθレンズに入射する光束のFナ
ンバーを大きくすることができ、光学系を大型化するこ
となく所望のスポット径を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明が適用される走査光学系の主走査方
向の平面図である。
【図2】 この発明にかかる走査光学系に使用されるシ
リンドリカルレンズの一例を示す副走査方向の側面図で
ある。
【図3】 この発明にかかる走査光学系に使用されるシ
リンドリカルレンズの他の例を示す副走査方向の側面図
である。
【図4】 図1の走査光学系における各レンズの作用を
示す説明図であり、(A)が主走査方向、(B)が副走査方
向を示す。
【図5】 シリンドリカルレンズに入射するビームの副
走査方向のビーム径と、走査対象面側でのデフォーカス
に対するスポット径の変化との関係を示すグラフであ
る。
【図6】 シリンドリカルレンズにより与えられる波面
の遅れ量と、走査対象面側でのデフォーカスに対するス
ポット径の変化との関係を示すグラフである。
【図7】 波面を遅らせるためにベース形状に対して付
加されるレンズ厚を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光源部 2 シリンドリカルレンズ 3 ポリゴンミラー 4 fθレンズ 4a 第1レンズ 4b 第2レンズ 4c 第3レンズ 5 走査対象面

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源から発する光束を第1の結像光学系に
    より偏向器の近傍で副走査方向に一旦結像させ、前記偏
    向器により偏向された光束を第2の結像光学系により走
    査対象面上に結像させる走査光学系において、 前記第1、第2の結像光学系は、前記走査対象面上に結
    像される光束の波面を、前記走査対象面上の近軸像点を
    中心とした参照球面に対して副走査方向の周辺部で遅ら
    せるよう構成されていることを特徴とする走査光学系。
  2. 【請求項2】前記第1の結像光学系は、前記偏向器の近
    傍に結像される光束の波面を、前記偏向器近傍の近軸像
    点を中心とした参照球面に対して副走査方向の周辺部で
    遅らせるよう構成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の走査光学系。
  3. 【請求項3】前記第1の結像光学系は、副走査方向にパ
    ワーを有するシリンドリカルレンズであり、円筒面によ
    り規定されるベース形状に対し、副走査方向の周辺部で
    レンズ厚が付加されていることを特徴とする請求項2に
    記載の走査光学系。
  4. 【請求項4】前記ベース形状に対する付加量が、副走査
    方向の高さに応じて連続的に増加することを特徴とする
    請求項3に記載の走査光学系。
  5. 【請求項5】前記ベース形状に対する付加量が、副走査
    方向の高さに応じて段階的に増加することを特徴とする
    請求項3に記載の走査光学系。
  6. 【請求項6】前記シリンドリカルレンズのベース形状
    は、一方のレンズ面が平面、他方のレンズ面が円筒面で
    あり、いずれか一方のレンズ面に、前記ベース形状に対
    してレンズ厚が付加されていることを特徴とする請求項
    3に記載の走査光学系。
  7. 【請求項7】前記第1、第2の結像光学系は、副走査方
    向において光束にオーバーの球面収差を発生させるよう
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載の走査
    光学系。
  8. 【請求項8】前記第1の結像光学系は、副走査方向にパ
    ワーを有するシリンドリカルレンズであり、該シリンド
    リカルレンズの副走査方向の曲率半径が、副走査方向に
    おける中心部より周辺部で大きくなるよう構成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の走査光学系。
  9. 【請求項9】光源から発する光束を第1の結像光学系に
    より偏向器の近傍で副走査方向に一旦結像させ、前記偏
    向器により偏向された光束を第2の結像光学系により走
    査対象面上に結像させる走査光学系において、 前記第1、第2の結像光学系は、前記走査対象面上に形
    成される光束のビームウエスト位置をガウス像面に近づ
    け、かつ、前記ビームウエスト位置前後のビーム径の変
    化を対称に近づけるよう構成されていることを特徴とす
    る走査光学系。
  10. 【請求項10】前記第1、第2の結像光学系は、副走査
    方向において、前記走査対象面上に結像される光束の波
    面を、前記走査対象面上の近軸像点を中心とした参照球
    面に対して周辺部で遅らせるよう構成されていることを
    特徴とする請求項9に記載の走査光学系。
  11. 【請求項11】前記光源と前記第1の結像光学系との間
    の光路中に、回折により前記走査対象面側でのビームウ
    エスト位置が変化する程度に小さく絞るアパーチャーが
    設けられていることを特徴とする請求項1または9に記
    載の走査光学系。
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