JPH0989911A - 連成オシレータ走査イメージャー - Google Patents

連成オシレータ走査イメージャー

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JPH0989911A
JPH0989911A JP24500395A JP24500395A JPH0989911A JP H0989911 A JPH0989911 A JP H0989911A JP 24500395 A JP24500395 A JP 24500395A JP 24500395 A JP24500395 A JP 24500395A JP H0989911 A JPH0989911 A JP H0989911A
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tip
probe microscope
scanning probe
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dither
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JP24500395A
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English (en)
Inventor
Karai Khaled
カライ カレド
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Dr Karedo Karai & Dr Miresu Hainesu G Biyurugaaritsuhen Rehitsu Mbh
Kared Karei & Mires Heines G Burgerrihen Rechts Mbh
Karedo Karai & Dr Miresu Haine
Original Assignee
Dr Karedo Karai & Dr Miresu Hainesu G Biyurugaaritsuhen Rehitsu Mbh
Kared Karei & Mires Heines G Burgerrihen Rechts Mbh
Karedo Karai & Dr Miresu Haine
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Filing date
Publication date
Application filed by Dr Karedo Karai & Dr Miresu Hainesu G Biyurugaaritsuhen Rehitsu Mbh, Kared Karei & Mires Heines G Burgerrihen Rechts Mbh, Karedo Karai & Dr Miresu Haine filed Critical Dr Karedo Karai & Dr Miresu Hainesu G Biyurugaaritsuhen Rehitsu Mbh
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 先端の振動状態の変化の測定に光学的、機械
的な整合を要することなく、振動状態の変更を急速、か
つ正確にして高精度に実施する。 【解決手段】 走査顕微鏡、特に近視野走査のための光
学的、摩擦力及び原子力顕微鏡検査、圧電素子振動子に
取着された先端片を備えている。この振動子は、他の振
動子と組み合わされ、連成オシレータ装置を構成してい
る。連成オシレータ装置は水晶圧電素子音叉である。使
用に際して、先端片はサンプルとの関係によって振動さ
せられる。先端−サンプル相互作用は、圧電素子を歪ま
せる。そして、圧電素子の歪みは、歪み誘導圧電電位に
反応する圧電素子に配置された接点を介して計測するこ
とができる。連成オシレータ装置は数千以上の大きなQ
を許容する。顕微鏡は、単に電気信号簡単に簡単に操作
される。プローブヘッドは、真空中、極低温、あるいは
高磁界において操作することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は試料と相互作用を行
うための先端部と、先端部を試料に対して接近及び離間
するように第1の方向へ相対移動させるための第1の移
動手段と、先端部を、試料に対してこれを横切るように
第1の方向とほぼ直交する面において相対移動させるた
めの第2の移動手段と、先端部を試料に対して振動させ
るディザ手段とを有する走査プローブ顕微鏡(Scanning
probe microscope 略してSPMと称する)に関する。
また、本発明は前記の顕微鏡に使用するプローブ・ヘッ
ドに関する。更に、本発明は本発明に基づく走査プロー
ブ顕微鏡の使用方法及び製造方法に関する。
【0002】本発明のSPMはニア・フィールド走査光
学顕微鏡(near field scanning optical microscope;
NSOM)、原子間力顕微鏡(AFM)及び摩擦力顕微
鏡(friction force microscope;FFM)のうちのいず
れか1つとして使用するSPM、またはこれらのモード
のうちのいずれか2つ以上において同時(平行)若しく
は順次(連続)使用するSPMに特に適している。前記
のモードの特に好ましい組合せとしては、NSOM及び
FFM、並びにNSOM及びAFMの2つを挙げること
ができる。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】最初に
形成された走査プローブ顕微鏡としては、米国特許第
4,343,993号に開示されているノーベル賞を受
賞したバイニング及びロアーの走査トンネル顕微鏡(S
TM)が挙げられる。この最初のデザイン以降、走査プ
ローブ顕微鏡の分野は全体的に発達している。有名な走
査プローブ顕微鏡としては、STMにおいて測定される
トンネル電流に対抗してプローブの先端及び試料間の原
子間力を測定するAFMと、一般的に光ファイバの先端
からなるウェーブガイド先端において、同先端及び試料
間の光学的接続を測定する欧州特許出願公開第0112
401号に開示されているNSOMと、水等の粘性液相
媒体または空気等の粘性気相媒体の存在に起因して、先
端及び試料間の接続から力が形成されるFFMとが挙げ
られる。
【0004】本発明は先端を試料に対して振動させ得る
走査プローブ顕微鏡に関する。一般的に、先端または試
料は当該技術分野においてディザ(Dither)またはウッ
ブラー(Wobbler )と称される励震手段の使用により周
期運動を行う。先端及び試料間の接続は同接続が先端の
1つ以上の振動特性に与える影響から測定される。従来
の測定方法に基づく先端及び試料間の相互作用の測定
は、先端の振動周波数の変化、先端の振動における振幅
の変化及び先端の振動の位相変化を介して行われる。
【0005】米国特許第4,851,671号では、先
端の振動周波数は電気的手段によって測定されている。
先端は圧電結晶に対して固定されており、同圧電結晶は
自身の自然共振周波数の1つにおいて励振される。この
結果、圧電結晶を剪断モード(Shear mode)で励振する
ことにより、先端は試料の表面に直交する方向に振動す
る。先端及び試料間の相互作用は先端の振動周波数を変
化させ、さらには励振回路内にフィードバックを形成す
る。そして、励振回路における周波数変化は標準電子計
数手段(Standard electronic counting means)にて測
定される。
【0006】しかし、米国特許第4,851,671号
に開示されているデザインにおいて要求される高周波で
の僅かな変化の測定を行うためには、振動周期の最低値
を検出することが統計学的理由から必要とされる。各測
定ポイントでの測定に要する時間は実用的な長さを越え
得る。この問題はオシレータの品質値(Quality facto
r)、即ちQ値(Q-factor)が105 以上の大きな値を
有する場合に深刻になる。この結果、振動周波数の測定
値を用いる最初に述べた走査プローブ顕微鏡の走査また
はラスターは本質的に遅くなる。
【0007】1992年に発行された応用物理学通信
(Applied Physics Letters )の第60巻の2957〜
2959頁に記載されているトリード−クロー他(Tole
do-Crowet al)の記述には先端振動の振幅変化の測定を
ともなう最初に述べた種類の走査プローブ顕微鏡が開示
されている。この顕微鏡は原理的に減衰、即ち振幅変化
を瞬時に測定し得ることから、振動数の測定より本質的
にさらに速い測定を提供できる。トリード−クロー他は
振幅の測定に光学手段を使用している。光学手段はレー
ザー光源、ウォラストン・プリズム、ビーム・スプリッ
タ、対物レンズ、偏光分析器(Polarisation analyser
)及び光検出器を含む。トリード−クロー他のデザイ
ンに基づいて形成された装置を試験した結果、同装置が
正確であり、しかも速く、かつ感度が高いことが確認さ
れた。
【0008】しかし、これらの利点にもかかわらず、装
置は組立が複雑であって、高価なうえ、大きな空間を占
有し、しかも光学部品の整合を必要とする。そして、光
学部品の整合は機械的衝撃によって乱され得る。光学部
品の整合の必要性に起因して、例えば人工衛星、原子炉
等の危険環境、真空室またはクライオスタット、さらに
必要に応じて商業的なターンキー・システム(Commerci
al turnkey system )において必要とされる装置の完全
自動制御は困難である。
【0009】装置の空間的条件も特定の用途において問
題となる。例えば、この種類の装置をマグネット・クラ
イオスタット内の制限された試料空間で使用すべく同装
置を設計することは困難である。大きさ及び整合に関す
る条件に起因する別の問題としては、画像形成のために
試料をラスターしなければならない点が挙げられる。こ
れは、例えば先端をラスターする場合、光学装置全体を
ラスターする必要があり、同光学装置全体のラスターが
実用的でないことに起因する。試料のラスターは一部の
試料では問題にならないが、機械的作動部品等の大形試
料若しくは重い試料、または生物等の静止不能な試料の
場合に問題となる。
【0010】先端の振動を測定すべく光学手段を使用す
る最初に述べた装置は、1992年に発行された応用物
理学通信第60巻の2484〜2486頁に記載されて
いるベジグ他(Betzig et al)の記述に開示されてい
る。同記述中に開示されている実施の形態に基づく装置
は、振動の振幅及び位相のうちの少なくとも一方を測定
するのみではない。ベジグ他の装置はトリード−クロー
他の装置に類似する利点及び問題点を有している。
【0011】欧州特許出願公開第0422548号及び
欧州特許出願公開第0394962号に開示されている
種類のカンチレバーAFMデザイン(Cantilever AFM d
esigns)において一般的に使用されている光学的外部偏
向センサ(Optical externaldeflection sensors )は
高い性能を有する一方、同センサの実用には装置の寸法
及び価格に関する大きな問題があることが当該技術分野
において認識されている 。この結果、少なくとも同等
の感度を有する一方、さらに単純な構造を備え、かつさ
らに安価な検出手段が必要となる。圧電効果の使用を開
示する例としては、前記の米国特許第4,851,67
1号と、1993年に発行された応用物理学通信第62
巻の834〜836頁に記載されているトートニーズ他
(Tortonese et al )の記述と、1992年に発行され
たウルトラマイクロスコピー(Ultrami croscopy )第
42〜44巻の1464〜1469頁に記載されている
タンソック及びウィリアムズ(Tansock and Williams)
の記述とが挙げられる。トートニーズ他は圧電抵抗効果
(Piezoresistive effect )を使用しており、AFMの
カンチレバー・アームは圧電材料から形成されている。
先端及び試料間における相互作用を利用したカンチレバ
ー・アームの折曲げにより、カンチレバー・アームの抵
抗に変化が生じる。このアプローチは効果的であるが、
センサの使用は直流オペレーションに限定される。これ
は逆圧電抵抗効果(Inverse piezoresistive effect )
が存在しないこと、即ちカンチレバー・アームを曲げる
ための抵抗を付与できないことに起因する。この結果、
このアプローチは最初に述べた走査プローブ顕微鏡には
不適切である。
【0012】タンソック及びウィリアムズは、AFMに
適するカンチレバーを開示している。このカンチレバー
も圧電材料から形成されてはいるが、バイモルフの形態
をなしている。バイモルフを構成する2つの圧電素子の
うちのいずれか一方に交流電圧を印加することによりカ
ンチレバーの振動が可能である。この結果、カンチレバ
ーは最初に述べた走査プローブ顕微鏡での使用に適す
る。しかし、簡単な構造、即ち単一ビーム(Single bea
m )からなるカンチレバーのQ値は一般的に低く、タン
ソック及びウィリアムズの開示では、カンチレバーは僅
かにQ=7の値を有する。
【0013】本発明の目的は、先端の振動の変化を光学
的または機械的整合を要しない手段を用いて測定し得る
ことと、先端の振動状態の変更を急速、かつ正確に高精
度で実施し得ることと、プローブ・ヘッドが小型軽量で
あることと、同プローブ・ヘッドの耐久性が高いこと
と、SPMを劣悪、かつ閉鎖された環境内において使用
し得ることと、同SPMが同等の性能を有する従来のS
PMと比較して安価なことと、SPMの入力手段に付随
するQ値を製造時にQ=約102 〜106 の範囲の所望
の値に容易に選択可能なことのうちの少なくともいずれ
か1つを含む最初に述べた走査プローブ顕微鏡を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は最初に述
べた走査プローブ顕微鏡であって、圧電材料の第1の部
分よりなり、かつ先端部に連結された第1の振動手段
と、同第1の振動手段に連結された第2の振動手段とを
有する連成オシレータ装置(Coupled oscilatorarrange
ment)と、連成オシレータ装置から出力される試料との
相互作用に応答した電気信号が入力されるための入力手
段とを更に有する走査プローブ顕微鏡によって実現され
る。
【0015】使用時に先端部を振動する最初に述べたS
PMにおいて、先端部または他の協働する部材若しくは
回路はオシレータを形成する。オシレータの品質値また
はQ値は従来技術に関連して前述したようにSPMの性
能を示す重要なパラメーターを構成する。本発明に基づ
く連成オシレータ装置により、Q値を大幅に増大でき、
さらには以下に詳述するように同Q値を予備計算された
最適設計値に容易、かつ広範にわたって設定できる。
【0016】更に、デザインの一部を構成する圧電材料
及び同圧電材料から電気的信号を受信する入力手段はそ
れぞれ別々に、さらには互いに協働して本発明のSPM
の効果に寄与する。
【0017】本発明のSPMの効果のうちの幾つかを簡
単に説明する。信号は純粋に電気的であり、このため同
信号を簡単に受信及び処理できる。装置は非常に感度が
高い。信号は先端部の振動の周波数、振幅及び位相の変
化に対して非常に迅速に応答する。入力手段に付随する
光学部品の不在と、先端部に対する光学的接続を必要と
しないという事実とにより、非常に小型のプローブ・ヘ
ッドのデザインが実現される。
【0018】ここに述べるプローブ・ヘッドとは、先端
部に隣接して配置されるべきSPMの部品及び同先端部
に対して固定すべき部品のうちの少なくとも一方を総称
的に示す。
【0019】本発明のSPMのデザインはプローブ・ヘ
ッドを極端な温度環境等の劣悪な環境に耐えられる小さ
く、かつ頑丈な部品にする。更に、本発明に基づくSP
Mのデザインでは、プローブ・ヘッドはSPMのうちの
物理的に独立した部分として形成されている。そして、
プローブ・ヘッドはSPMの他の部分に対して電気配線
(NSOMの場合には電気配線に加えて一般的に光ファ
イバからなる光接続を使用)によって接続されているの
みである。電気配線及び任意において光ファイバは柔軟
性を有し、かつ損失をともなうことがない。この結果、
プローブ・ヘッドはSPMの残りの部分から離間した場
所に配置できる。例えば、プローブ・ヘッドはマグネッ
ト・クライオスタットを含むクライオスタット、真空室
及び独立した放射性環境のうちのいずれか1つの中に配
置できる。プローブ・ヘッドをSPMの残りの部分と接
続すべくクライオスタット及び真空室等から延びる従来
の接続線(Feed-outs )を使用できる。
【0020】走査光学顕微鏡として使用すべく先端部は
光ファイバの端部によって形成され、かつ光伝搬開口
(Optically transmissive aperature)にその末端が位
置している。ニア・フィールド走査光学顕微鏡として使
用すべく、先端部はその光伝搬開口の周囲に反射膜を有
することが好ましい。
【0021】特に、AFMまたはFFMモードにおいて
のみ使用するSPMの場合、先端部が圧電材料の第1の
部分と一体をなすようにSPMを形成できる。例えば、
先端部として機能する細長い部分を形成すべく圧電材料
の第1の部分に対して精密な機械加工を施すか、または
その一端にエッチングを施し得る。
【0022】好ましい実施の形態において、第1のオシ
レータ手段はバイモルフとして形成されている。即ち、
圧電材料の第1の部分は互いに結合され、かつ異なる圧
電特性をそれぞれに有する少なくとも2つの部分に分割
される。一般的に、従来のバイメタル・ストライプに類
似する特性を有し、かつ互いに結合された細長い2つの
部分が存在する。2つの部分を異なる材料からそれぞれ
形成するか、または同一材料から形成し得る。しかし、
2つの部分はそれぞれ異なる相対的結晶方位(Differen
t relative crystal orientations )を有するように互
いに結合する必要がある。
【0023】本発明のSPMの最も好ましい実施の形態
において、第2のオシレータ手段は圧電材料の第2の部
分と称される圧電材料の一部から形成されている。第2
の部分をバイモルフとすることができ、同バイモルフは
圧電材料の第1の部分において説明したバイモルフと同
様に形成し得る。
【0024】今日まで他より更に広範に使用してきた本
発明に基づくSPMのバージョンでは、第1のオシレー
タ手段及び第2のオシレータ手段は音叉からなり、同音
叉は従来の音叉同様に第1のプロング(First prong )
及び第2のプロングを有する。音叉、特に時計産業で使
用されているクオーツ音叉に関する技術は非常に成熟し
ている。このため、これらの音叉を使用するデザインは
実用性及び商業的観点において特に好ましい。この種類
の音叉はほぼ正確な周波数を形成するとともに、非常に
信頼性が高く、かつ安価である。
【0025】本発明のSPMの別の態様では、第1のオ
シレータ手段及び第2のオシレータ手段にそれぞれ圧電
材料を使用する代わりに、第2のオシレータ手段を一般
的な電気回路の形態をなすオシレータ回路としている。
オシレータ回路は第1のオシレータ手段に対してワイヤ
等により電気的に接続するか、または光電子コンバータ
として機能する検出器及び半導体レーザをともなう光フ
ァイバ等により光電子的に接続し得る。本発明のオシレ
ータ回路は図1に示す米国特許第4,851,671号
に開示されている種類のオシレータ励振回路と混同して
はならない。
【0026】本発明のSPMは、ディザ手段が実質的に
第1の方向(即ち、試料方向及び試料から離間する方
向)にて、或いは試料に対して垂直方向の平面にて(即
ち、試料のマクロ面に沿って)先端部を振動状態に設定
する部類のものである。前者の 例を図6A,6B,6
Cに示し、後者の例を図4及び図7(a),6Eに示
す。
【0027】本発明のSPMにおけるディザ手段の第1
の設計では、ディザ手段は物理的に分離した圧電材料か
らなる部品である。正弦曲線状に変動する標準信号発生
器か らの電圧のような電気ディザ励振入力を付与する
ことにより、ディザ化され、即 ち振動状態に設定され
た圧電ディザブロックに電気リード線が接触させられ
る。 このディザ手段の設計では、圧電ディザブロック
が純粋に励振素子として作用し 、かつ先端と試料との
相互作用に対して高感度でないことが望ましい。従っ
て、 このディザ手段の設計では、ディザ手段に使用さ
れる圧電材料はセラミック、非 晶質、多結晶質、又
は、特に稼動時に用いられる周波数域にわたって機械振
動特 性が低い他の同類の材料が好ましい。これにより
ディザブロックが、例えば音叉 のような連成振動装置
の機械部品の共振に同調し始めることを阻止している。
【0028】本発明のSPMにおけるディザ手段の第2
の設計では、分離型ディザブロックは省略可能である。
ディザを付与するために圧電材料の分離部分を使用する
ので はなく、第1の振動手段の圧電材料の既存部分を
使用する。この場合、ディザ手 段は圧電材料の少なく
とも第1の部分と一体型であるとともに、圧電材料の少
な くとも第1の部分に配置された少なくとも1つの電
気接触子を備えている。ディ ザを発生させるには、デ
ィザ手段の第1の設計に関する上記の電気信号に類似し
た電気信号を付与する。この電気ディザ励振入力は圧
電材料の少なくとも第1の 部分を変形させ、前記のよ
うに先端部を振動状態に設定する。第1の振動手段及
び第2の振動手段が圧電材料製である実施形態では、特
に音叉及び双バイモルフ 型実施形態においては、ディ
ザ手段は圧電材料の第1の部分(例えば、音叉の第 1
のプロング)に配置された1つの電気接触子と、圧電材
料の第2の部分(例え ば、音叉の第2のプロング)に
配置されたもう1つの電気接触子とを備えること が好
ましい。これにより、ディザ励振装置は対称に作用す
る。
【0029】第1の設計ではディザ手段がプローブヘッ
ドの一部である必要がないことに留意されたい。即ち、
ディザから必要とするのは先端と試料との相対運動のみ
であ るため、ディザ手段は先端ではなく、試料をディ
ザ化するのに使用可能である。 これとは対照的に、一
体型ディザ・振動手段を有するディザ手段の第2の設計
は 試料をディザ化するのに適していない。
【0030】前記のように、本発明に基づくSPMの設
計により、実用性及び市販性の点から分離部品であると
見なすことが可能な(但し、機能面からは必ずしもあら
ゆる 場合に当てはまるものではない。)物理的に特徴
のあるSPMの部品であるプロ ーブヘッドが形成され
る。特に、STM及びAFM用のSPMの市場が成熟
し、 変位手段(xyz)、先端・試料間距離フィード
バック制御及び画像処理がある 程度規格化され、特定
の稼動方式とは区分されてきている。
【0031】従って、本発明は、試料との相互作用のた
めの先端部と、試料に対して先端部を振動状態に設定す
るためのディザ手段と、連成振動装置の少なくとも幾つ
かの 部品、即ち圧電材料の第1の部分から形成される
とともに、先端部に接合された 第1の振動手段と、更
に選択的に、第1の振動手段に結合された第2の振動手
段 と、試料との相互作用に応答する電気信号を連成振
動装置から得るための入力手 段とを備えた走査型プロ
ーブ顕微鏡のプローブヘッドに関するものでもある。
【0032】プローブヘッドは、第1の振動手段及び第
2の振動手段が第1のプロング及び第2のプロングを有
する音叉により形成されるような型式とすることが可能
であ り、これにより上記の利点が得られる。SPMに
関しての上記のディザ手段の設 計では種々の選択も可
能である。
【0033】本願の第2発明は第1発明の走査型プロー
ブ顕微鏡の異なる使用方法に関するものでもある。本発
明のSPMの全ての実施形態に好適な第1の使用方法で
は、先端・試料相互作用が存在しない場合、連成振動装
置がディザ手段に応答するように、ディザ 手段は連成
振動装置の共振周波数に近いディザ周波数にて、試料に
対して先端部 を振動状態に設定し、一方、先端・試料
相互作用が存在する場合、連成振動装置 は離調し、第
1の振動手段及び第2の振動手段の振動が妨害され、従
って入力手 段から得られる電気信号を変化させる。
【0034】ディザ手段の上記第1の設計を用いる本発
明のSPMの全ての実施形態に好適な第2の使用方法で
は、先端・試料相互作用が存在しない場合、連成振動装
置が ディザ手段に応答しないように、ディザ手段は連
成振動装置の共振周波数に近い ディザ周波数にて、試
料に対して先端部を振動状態に設定し、一方、先端・試
料 相互作用が存在する場合、連成振動装置はディザ手
段及びリングにより生じる振 動に応答し、従って入力
手段から得られる電気信号を変化させる。従って、連成
振動子は先端・試料相互作用が存在する場合にのみ振
動するため、この方法は第 1の方法とは逆の状況を表
しているものと見なせる。この第2の方法は、ディザ
手段が試料を励振する実施形態に特に適しているが、デ
ィザ手段が先端を励振す る実施形態にも使用可能であ
る。
【0035】本発明のSPMの音叉型実施形態に好適な
第3の使用方法では、先端・試料相互作用が存在しない
場合、音叉の第1のプロング及び第2のプロングが対向
振動 をなすように、ディザ手段は音叉の共振周波数に
近い周波数にて音叉を励振する ことにより、ディザ周
波数にて先端部を振動状態に設定し、一方、先端・試料
相 互作用が存在する場合、音叉は離調し、第1のプロ
ング及び第2のプロングの対 向振動が妨害され、従っ
て入力手段から得られる電気信号を変化させる。
【0036】本発明のSPMを製造する時、連成振動装
置に起因する問題点が生じ得る。即ち、連成振動装置を
設置した結果、振動子のQ値が実際上大きくなりすぎる
事態 が生じ得る。通常、極力大きいQを得るのは妥当
ではないという事実は、直ちに は明らかにならないと
思われるが、以下の実施形態の詳細な説明において詳述
す る。本出願人による連成振動子の設計方法が出現す
るまで、大部分のSPM設計 方法では最適量より遥か
に小さいQ値を生じさせ、これを増加させようとする労
力が集中的に向けられる傾向にあったという事実に起
因し、このような不適当な 思考法は一般的であると思
われる。本出願人が実験室において日常的に非常に大
きいQ値を得るという結果、本出願人はQ値を予め計算
された最適設計値に減少 させる技術を開発した。
【0037】従って、本発明は、連成振動装置がQ値を
有し、第1の振動手段を先端部に接合する前では、同Q
値は走査型プローブ顕微鏡の製造完了後に最終的に妥当
なQ 値より実質的に大きく、第1の振動手段を先端部
に接合した後、Q値が測定され 、少なくとも第1の可
変パラメータの調節により所定の所望値にほぼ等しくな
る までQ値を減少させることを特徴とする走査型プロ
ーブ顕微鏡の製造方法に関す るものでもある。
【0038】第1の可変パラメータは、接着剤のような
予備材料を圧電材料の第1の部分及び/又は(存在する
のであれば)第2の部分に複数回添加することである。
第2の振動手段が発振回路、特に電子回路である実施形
態では、第1の可変パラメータは、電位差計、同調イン
ダクタ及び/又はバラクタのような発振回路の 部品を
形成する可調整電気装置のそれぞれ抵抗、インダクタン
ス及び/又はキャ パシタンスである。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1〜15に従っ
て説明する。図4は本発明の第1の実施形態におけるプ
ローブヘッドを示している。石英の結晶からなる音叉5
は光ファイバー20に対して固定されている。音叉5
は、鎖 線で示す円筒状をなすとともに、圧電材料のセ
ラミックからなるディザブロック 50に固定されてい
る。音叉5はプロング30により表される第1のオシレ
ーターと、プロング31により表される第2のオシレー
ターとからなる連成オシレーターである。
【0040】光ファイバー20の先端部10は音叉より
も長さ「p」だけ長く延び、その長さpは一般的に0.
5から1mmという値である。先端部10は好ましく
は、先 細の形状である。例えば、その先細加工は、通
常の光ファイバー引っ張り技術を 用いて行われる。先
端部は好ましくは、図示しないアルミニウムの反射層に
よっ て覆われる。例えば、そのアルミニウムは通常の
蒸着技術を用いて使用される。 先端部の先端は光学的
に透過な開口部12を形成し、近視野光学顕微鏡の光子
は その開口部12を通過できる。
【0041】光ファイバー20は図示しない接着手段に
より、音叉の一側面の長手方向に沿って接着される。端子の形状 音叉5は一対の検出端子40,41を有している。図4
及び図8に示すように、検出端子40,41は共に音叉
の表面(図4及び図8,9,10において右側 面)に
配設され、アース又は接地端子43は音叉の裏面(図4
及び図8,9,10において左側面)に配設される。
【0042】図9は端子の別の配置を示し、その端子
は、図4に示すようなタイプの離間したセラミックディ
ザブロック50を有するプローブヘッドにも適してい
る。この配置において、検出端子40,41は複雑な幾
何学的配置をなし、音叉の表裏両面上に延びている。図
9にて陰の付けられていない白い領域は反射層によって
覆われていない石英を示し、陰の付けられた2つの領域
は2つの組み合わされた端子40,41を示している。
アース端子43は備えられていない。この端子配置は、
歪み誘導された圧電電荷を検出信号に変える際に、特に
有効であり、この端子配置は電子産業では公知となって
いる。
【0043】図10に示すように、別の実施形態におい
て、2対の端子が備えられる。その2対の端子は、第1
に1対の検出端子40,41であり、第2に1対の付加
的な端子44,45である。以下に詳述するように、こ
れらの端子44,45は実際、端子44と端子45との
間に適用される電位差とともに、ディザ手段を表し、そ
の結果、音叉におけるプロングの歪が生じる。
【0044】検出端子はそれぞれ内側及び外側の面にお
けるプロングの基端に設けられ、これらの端子は振動中
の最大応力を受ける箇所であるため、最大の検出信号を
発生する。換言すれば、音叉は振動及びセンシングとい
う2つの機能を有する。この形状の明らかな効果は、図
4に示すような離間したディザブロックを不要にし、そ
の結果より小さく、より簡単なSPMとなる。この形状
によれば、好ましくは静電結合を避けるために、ディザ
ブ回路と検出回路とを物理的に可能な限り遠ざけるとと
もに、両回路を励振し続ける。両回路の接続は、完全に
圧電的であることが理想的である。音叉の形状 また、本発明に関するSPMの性能には、音叉5自身の
形状が非常に重要であるため、ここで音叉5の長さにつ
いて述べる。音叉の寸法と材料の性質とは共に重要であ
る。試料の迅速な走査と、プロングにおける低いコンプ
ライアンス(例えば、バネ定数)とを許容するために、
SPMに用いる理想的な音叉は高い共振周波数を有し、
わずかな歪みから大きな圧電反応を発生する。
【0045】そのような用途における音叉の形状に用い
られるパラメーターは、プロング30,31の寸法であ
る長さ「l」、幅「w」、厚さ「t」、使用される材料
の性 質であるヤング率(縦弾性係数)「E」、密度
「r」、圧電ストレステンソルdij、及び音叉が形成さ
れる結晶軸である。
【0046】仮に石英が使用されると、図に示すX軸及
びZ軸方向は石英の六方格子基礎の「a」及び「c」軸
(通常の表記法を使用)を表している。音叉の寸法を決
めるための都合の良い始点は、最初に周波数「f」の希
望値を選択することである。一般的に、10〜100k
Hzの周波数は、分解能と走査 速度との間の良い妥協
点を許容するが、その選択は希望用途に非常に依存す
る。
【0047】例えば、研究用途では1つの画像に長時間
かけることが許されるが、商業的生産環境では数分の迅
速な測定が望まれる。さらに、画像の希望分解能は用途
ごと にかなり変化する。ある用途では、例えば0.1
ナノメーターオーダーの原子分 解能が必要であり、他
の用途、例えば半導体産業における集積回路の検査で
は、 適切なサイズスケールは前述の用途における分解
能の1000倍である0.1マ イクロメーターであ
る。加えて、一般的な画像の全体のサイズはかなり異な
るた め、画素数もまた大きく桁が異なってくる。
【0048】また、プロングの共振における希望コンプ
ライアンス「keff 」が選択される。単位距離当たり1
ニュートンオーダー以下である「keff 」の値が一般的
に望ましい。この値は選択されるのは、原子が固体に衝
突するための、一般的に効果的な バネ定数が、画像用
途では少なくとも単位距離当たり10ニュートンオーダ
ーで あり、先端部における固体中の原子結合が壊され
ないからである。そのような「 keff 」の値を用いれ
ば、先端部が試料の表面上を走査する際、試料自身から
フラッフ(fluff) すなわち原子を検出せず、先端が原子
的に見て鋭くの残っていることを確実にする。
【0049】材料における弾性歪みの理論を用いて、本
発明者は以下の(1)式及び(2)式を導いた。
【0050】
【数1】
【0051】
【数2】
【0052】ただし、「k」は静的コンプライアンスで
あり、前述の「keff 」に関係がある。その関係はk
eff =k/Qである。また、その「Q」はQ値、又は共
振の先鋭度である。その先鋭度は、共振周波数「f」と
その幅「Df」との間でf/Dfとい う比で定義され
る。上記の公式から明らかなように、長さ「l」は材料
パラメーターE及びr、並びに希望走査特性f及びkに
よって決められる。
【0053】次に、他の重要なファクター、即ち音叉の
歪みによって誘導される電場について説明する。発明者
は局所電場「F」を表す以下の式を導いた。この電場式
は、 端子電極40,41によって定義される平面
(Y,Z)の各点(Y,Z)におい て、値「dF」を
有しており、以下の(3)式により表される。
【0054】
【数3】
【0055】ただし、「d11」は結晶の縦方向の圧電定
数、「e0 」は真空中の誘電率、「e s 」は圧電材料の
静的比誘電率である。ここで、圧電結晶体は三角対称又
は六角対 称であると仮定したが、等式は他の結晶体の
タイプにも同様の方法で導き出され る。
【0056】検出信号電圧は、幅「w」間の電圧降下と
ほぼ近い値となる。その電圧降下は、各端子電圧の全面
に平均して広がる電場により引き起こされ、以下の
(4)式で表される。
【0057】
【数4】
【0058】上記の公式から分かるように、音叉の幅
「w」はある程度自由に選択できる。前記実施形態のよ
うに「w」が選択されたので、一般的に0.1ナノメー
ターの ディザ誘導先端のずれは、マイクロボルトの範
囲で誘導電力を発生する。この桁 の電圧は、検出信号
が残存するため標準の計器で簡単に計測できるととも
に、検 出信号が充分大きいため、一般の電源の干渉が
問題とならない。
【0059】なお、他の接続される発振器の配置のため
の形状公式は、特に圧電材料が1つのみ使用されるもの
においても、同様の方法によって導き出される。使用さ
れるパラメーターのための公式を与えることにより、N
SOM/FFM/AFMの用途に適する音叉と協働する
プローブヘッドのための2つの例が以下 に示される。例1 石英板は厚さが100マイクロメーター、配向度が(X
Yt)−5°であり、ANSI(アメリカ規格協会)/
IEEE(電気電子学会)標準176(198 7年)
の圧電気に関するIEEE標準表記に沿って表記され
る。そのような配向 度は高い信号感度を付与する。音
叉の形状は前記石英板が、次のような寸法に切 り取ら
れる。その寸法はw=100マイクロメーター、t=3
00マイクロメー ター、l=2.75ミリメーターで
ある。材料のパラメーターは、E=6×1010N/
2 、ρ=2650kg/m3 、d11=2.31×10
-12 C/Nである。 従って、音叉は周波数f=300
00Hz、keff =1N/mという値を有する。一度プ
ローブヘッドが製造されると、特に一度光ファイバーが
音叉に接着される と、先鋭度Q=2000が得られ
る。一般的に、本発明に関する製造方法の使用 は、プ
ローブヘッドの初期アセンブリー後に、Qをそのような
値に減少させる必 要がある。
【0060】なお、離間した音叉に関するプローブヘッ
ドのQ値を主に減少させるのは、先端部10ではなく光
ファイバー20である。従って、光ファイバーを有する
必要 がないAFM用途では、プローブヘッドのQ値は
音叉のみのQに近づき、Q=1 0000以上の値を空
気中に有する。
【0061】音叉の感度は、その音叉のプロング基端に
おいて増加した歪みにより、端子上に誘導された電圧に
よって特定される。模範的な音叉はdV/dt=93m
V/ nmという値を有する。
【0062】そのような反応の実際的な数値を与える
と、振動により発生するプロングの基端における歪みの
一般的な大きさは5ピコメーターである。これにより、
端子4 0,41において誘導される圧電電圧は約10
マイクロボルトである。なお、こ こで電圧は検出信号
として使用される。また、これは本発明者が今まで、ほ
とん どのSPMにおいて使用してきたものである。し
かしながら、他の検出信号、例 えばインピーダンスを
使用してもよい。
【0063】図5を参照して、検出信号の性質を説明す
る。異なる歪みにおける音叉のプロングに分布する圧電
誘導電荷を、図5は強調して示している。図5(a)は
たわ みのない、静止した状態における分布を示してい
る。図5(b)は音叉の2つの プロングが、互いに異
なる方向に同じ量たわんだ状態を示し、この状態は音叉
が 第1の共振周波数で振動された場合に起きる。図5
(c)は2つのプロングが同 じようにたわんだ状態を
示している。
【0064】例えば、図8の端子配置を使用すると、検
出信号はほとんどゼロに等しく、互いに反対方向のたわ
み(図5)のように2つの端子が打ち消し合う分布とな
る。 そして、検出信号はプロング30,31が非対称
となるように反応が起きる。そ れは、試料片の相互作
用が、先端部が取り付けられるプロングを鈍らせる。す
な わち、信号はそのような端子配置における2つのプ
ロングのたわみ差の量であり 、図5(c)に示すよう
にプロングがたわむ時、丁度最大信号が発生する。実際
、この機構は音叉の2つのプロングを機械的に接続し
た機構であり、それは高い Q値の発生源である。検出
信号は一般的に、適切な正規のソフトウェア又はハー
ドウェアで、試料片を接触しながら走査する際、試料の
相互作用を一定に保つた めに使用される。例2 石英音叉は電子産業で広く製造されている。主要共振周
波数f=215=32768kHzである石英音叉は、直
ちに入手することができる。本発明者はSPMを組み立
てるために、そのような音叉を使用してきた。その音叉
の寸法は、l =3.9ミリメーター、t=600マイ
クロメーター、及びw=400マイクロ メーターであ
る。完成したSPMにおいて、プローブヘッドはQ=3
000とい う共振先鋭度を有する。その結果、かなり
便利な値であるコンプライアンスkeff=7N/mとな
る。プローブヘッドの反応 図9に関する音叉を含むプローブヘッドが使用される実
施形態において、図8はディザ周波数の機能としての信
号を示している。音叉は図4とともに前述した タイプ
のセラミックディザブロック50に固定される。光ファ
イバー20は、例 えば図4に示す方法により音叉に固
定される。
【0065】測定される信号は、端子40,41から検
出される交流電圧の振幅であり、音叉のプロングのたわ
みにより誘導されるこの信号は、図5に示される。図1
1において、検出信号はディザ周波数が変化されながら
計測される。その計測は先端部をどの試料からも遠ざけ
て、例えば試料片の相互作用がない状態に おいて、空
気中で行われる。この図において、点は測定データであ
り、線は励振 調和振動子モデルから計算されたものと
合っている。
【0066】本願発明者は、この自由端の共鳴周波数が
音叉の共鳴周波数よりも高いことから、先端片の突出自
由長「P」を選択することが重要であることを見いだし
た。 このことは、先端−サンプル相互作用力が効率よ
く関連する音叉の先端に伝達さ れるという結果をもた
らす。このことは、長さ「P」を十分短くすることによ
っ て達成される。たとえば、1μm以下の「P」は、
直径が100μmの光ファイ バに対して好適である。
【0067】図12は、プローブヘッド応答先端−サン
プル相互作用の効果を示している。最も高く、鋭いピー
クは、図11に示す状態、すなわち、非先端−サンプル
相互 作用の状態に対応している。応答は累積的に増加
する相互作用に基づいて計測さ れる。図中、右から左
へ先端−サンプル抗力、若しくは、摩擦力は、振動の減
衰 が増加し始める0、0.6、1.2、及び3ナノニ
ュートンにて計測されている 。これらの点は、計測さ
れたデータであり、また、線は作動させた調和振動子モ
デルに基づいた演算結果に適合する。共鳴周波数は、
1.94Hzである。
【0068】非相互作用に関するピーク周波数における
信号は、先端−サンプル相互作用の程度を計る精密な尺
度であるように思われる。さらに、非相互作用に関する
ピー ク周波数における信号は、広範囲にわたって計測
可能な先端−サンプル抗力とし て残存するので、抗力
に関する応答ピークの周波数シフトは、Q値を減らすこ
と によって付加される。結果として、単一で、固定さ
れた周波数振動は、本発明に 係るSPMに対して未だ
有用である。
【0069】一般的な操作において、信号は一定の先端
−サンプル距離を維持するために用いられる。0から2
00ナノメータの間の距離が一般的である。図13は、
先端片が接合された音叉が振動子特性にもたらす影響を
示している。右側のピークは、先端片が音叉に接合され
る以前における音叉の応答性を示し ている。応答があ
まりに鋭いので、計測装置は、Q値や真のピーク信号値
を正確 に測定するには不十分である。しかしながら、
5000という下限は、Q値に合 わせることができ
る。このことは、おそらく過小評価であると考えられ
る。左側 のピークは、同一の音叉に先端片が接合され
た後の音叉、すなわち、組み立てら れたプローブヘッ
ド、の応答性に近似した応答性を示している。Q値は、
356 0の値に低減されている。共鳴周波数は、1.
94Hzである。 先端−サンプル距離規定機構 SPMにおいて先端−サンプル距離を規定する一般的な
方法は、信号振幅、トンネル電流(STM)、原子力
(AFM)あるいは、先端−サンプル距離を制御 する
圧電変換器に関するフィードバックループ中における従
来のスカラー量を用 いる方法である。このような操作
方法は、本発明に係るSPMに対しても適合す る。
【0070】しかしながら、本願発明者は新規であると
信じ、また、図8に示すような接点配 置に関連してよ
り詳細に説明する、先端−サンプル距離を規定する他の
方法を創 作した。先端片が接合された音叉の共鳴周波
数は、裸の音叉の共鳴周波数と異な るので、音叉、あ
るいは厳密にいえばプローブヘッドは、接点40、41
を交差 する適切な周波数の交流電圧によって与えられ
る共鳴で駆動される。
【0071】音叉の応答は、一連のキャパシタンス、イ
ンダクタンス、及び抵抗と連結されたキャパシタンスの
電気的等価としてとらえることができる。さらに、この
イン ピーダンスは、音叉の共鳴周波数においてピーク
に達する。先端−サンプル相互 作用は、音叉の変形量
に影響を及ぼし、また、たとえば図12に示す非同調を
誘 発するので、音叉のインピーダンスの測定は、先端
−サンプル距離に敏感である 。また、インピーダンス
を先端−サンプル距離の規定に用いることも可能である
。たとえば、先端−サンプル距離を、一定のインピー
ダンス値を用いることによ り設定された距離に維持さ
せることができる。総合振動を伴うSPMの操作 図10に示すような接点配置を有するSPMは、駆動外
部駆動回路(図示しない)を用い、音叉の共鳴周波数に
近い周波数を伴う交流振動を、接点44、45 に入力
することにより振動させることができる。
【0072】しかしながら、私は私が新規であると信
じ、以下により詳細に述べる図10に示す接点配置を用
いることにより、SPMに対して振動を発生させる他の
方法を 創作した。検出電極40、41によって検出さ
れた微弱圧電素子電気信号は、感 度、及び/又は位相
を調整可能な電圧アンプ(図示しない)に供給される。
アン プの出力は、固有振動数にて音叉を振動させるた
め接点40、41に送り返され る。調律力は、自身の
振動子として用いられる。アンプの感度と位相は、信号
が 自身を閉ループ内に供給するように設定される。
【0073】振動を発生させるこの方法は、外部駆動回
路の周波数と音叉の周波数とを一致させることが困難に
なるために共鳴の鋭さ「Q」が2、3千を超えたときに
特に 有利である。この方法は、温度、圧力、及び、た
とえば、図12に示す先端−サ ンプル相互作用により
生じる共鳴周波数ピークの移動、により生じる小さな周
波 数のずれをもたらす。さらに、そのような装置の反
応時間は、早い走査を許容す ることにより振動周期1
/f以下である。画像 血液細胞の画像は、本発明に係るSPMによってもたら
される。1つの例として、総画像領域は、ほぼ13μm
×13μmである。微細構成画像は、FFMモ ードに
て提供され、同時に、光学伝送画像はNSOMモードに
て提供される。
【0074】単結晶砒化ガリウム片の表面に形成された
光学的格子の像は、本発明に係るSPMにおけるAFM
モードにて提供される。総画像領域は、ほぼ1μm×1
μm であり、垂直スケール、すなわち砒化ガリウム表
面の垂直面は、像をプリントア ウトするに際して、明
確さと量を改善するためほぼ90μmのフルスケールに
引 き延ばしされる。
【0075】これら2つの例は、生化学サンプルと半導
体サンプルの双方に本発明に係るSPMが適用可能であ
ることを示すため、選択された。
【0076】
【他の発明の実施の形態】図6(a)から図7(b)ま
では、本発明に係るSPMの発明の実施の形態の種類を
示す。類似する部分については、図4及び図8,9,1
0における参照番 号と同一の参照番号を付す。これら
の図は、主として必要な原理を示そうとする ものなの
で、いくつかの主要な部分のみを示す。
【0077】図6(a)は、図8に示す接点配置に近似
した接点配置を備えた音叉が組み込まれたカンチレバー
型AFMを示す。しかしながら、この場合、音叉の先端
の湾 曲運動は、サンプルに向かいサンプルから離れる
方向に発生する。言い換えれば 、図6(a)のプロー
ブヘッドは、図4に示すプローブヘッドと比較して、そ
れ 自身によって操作されていると見なすことができ
る。セラミック振動ブロック5 0は、図4にて与えら
れる。
【0078】図6(b)は、2つの振動子を形成する2
つの先端、あるいはアーム30、31がバイモルフであ
る、他のカンチレバー型AFMの配置を示している。各
アー ムは、ある種の圧電素子からなる第2帯(30
b、31b)と接合された他の種 の圧電素子からなる
第1帯(30a、31a)を備えたバイモルフのロッド
であ る。個々のアームは、それぞれのアームに連成機
械振動を与える導電性ワイヤー (図示しない)によっ
て結合されている。ピックアップ接点は、図面が煩雑に
な ることを避けるため図示しない。
【0079】図6(c)は、1つのバイモルフ先端、あ
るいはアームを備えた、さらに他のカンチレバー型AF
Mの配置を示している。これは、図6(a)と図6
(b)に 示すように、圧電素子からなる第1振動子3
0である。第2振動子を形成する第 2の圧電素子部を
用いる代わりに、電気振動子回路31が備えられてい
る。
【0080】2つの振動子30、31は、アーム30に
連成機械振動を与え、回路31に連成電気振動を与える
導電性ワイヤー(図示しない)によって結合されてい
る。ピ ックアップ接点の幾何的構成は、図面が煩雑に
なることを避けるため図示しない 。比較し得る発明の
実施の形態は、第1振動子がバイモルフでなく、圧電素
子の 単一片によって形成されている。
【0081】図7(a)は、図6(b)に示すような対
をなす連成振動子の配置を用いることなく、図4に示す
方法によって光ファイバ20が組み込まれた発明の実施
の形 態を示している。本発明の実施の形態では、振動
ブロック50は、サンプルSの 下に配置されており、
バイモルフを保持している振動ブロック50の一部は、
単 純なマウントブロックである。言い換えれば、本発
明の実施の形態では、先端と サンプルの関連動作は、
先端の代わりに振動するサンプルによってもたらされる
。そのような配置は、特に、アーム30、31が固定
され、先端−サンプル相互 作用のない場合、先端−サ
ンプル相互作用がアームをならす場合、すなわち、振
動が開始する場合に好適である。このようにすることに
より、振動周波数は、連 成振動子配置の自然振動周波
数と一致されるべきである。
【0082】図7(b)は、図4に示す方法によって、
圧電素子アーム30と接合された光ファイバ20が組み
込まれた発明の実施の形態を示している。図6(c)と
異な り、アーム30は、単一の圧電素子片である。図
6(c)に示すように、電気振 動子回路31は、第2
振動子として用いられている。
【0083】図6(a)から図6(c)は、一見して互
いに非常に異なる様相を示すが、すべては同一の原理に
基づくものであり、現実の連成振動子配置に関して、多
くの 可能性が存在することを示そうとするものであ
る。さらに、図面は個々の特徴の 異なる組み合わせを
任意に選択することができることを示し、上述した組み
合わ せが唯一可能な組み合わせではない。
【0084】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば
先端の振動状態の変化の測定に工学的、機械的な整合を
要することなく、振動状態の変更を急速、かつ正確にし
て高精度に実施しうるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電気的入力手段を備えた米国特許第4,85
1,671号に基づく従来技術のSPMの概略ブロック
図。
【図2】 光学入力手段を備えたトリード−クローらの
発明に基づく従来技術のSPMの概略ブロック図。
【図3】 本発明に基づく従来技術のSPMの概略ブロ
ック図。
【図4】 互いに90度回転した2つの図形を有する本
発明の最適形態に基づくSPMのプローブヘッドの拡大
概略図。
【図5】 (a)は圧電音叉における電荷分布におい
て、一点鎖線にてひずみ度0の平面を表すものであり、
静止状態を示し、(b)共振モードにて振動中を示し、
(c)共振が終了した状態を示す概略図。
【図6】 (a)音叉を使用するカンチレバー型AFM
の概略図。(b)双バイモルフを使用するカンチレバー
型AFMの概略図。(c)第1の振動手段がバイモルフ
から形成され、第2の振動手段が発振回路を備えたカン
チレバー型AFMの概略図。
【図7】 (a)双バイモルフを使用するNSOM/F
FMの概略図。(b)第1の振動手段が圧電材料の一部
から形成され、第2の振動手段が発振回路を備えたNS
OM/FFMの概略図。
【図8】 片面にピックアップ信号用の一対の接触子が
設けられ(右側の図形を参照)、音叉の裏面にアース接
触子が設けられ(左側の図形を参照)、分離型ディザブ
ロックとの使用に適した音叉の概略図。
【図9】 ピックアップ信号用の一対の組込み接触子を
備え(しかし、アース接触子は備えない)、分離ディザ
ブロックとの使用に適した音叉の概略図であり、白色域
は露出した水晶を示し、2つの灰色陰影域は2つの組込
み接触子を示す概略図。
【図10】 一体型ディザ手段を有する音叉の概略図。
【図11】 先端・試料相互作用が存在しない時のディ
ザ周波数の関数としてのピックアップ信号を示す線図。
【図12】 異なるレベルの先端・試料抵抗力(「摩
擦」)に対するディザ周波数の関数としてのピックアッ
プ信号を示す線図。
【図13】 先端部を音叉に接着する時の音叉の振動特
性に与える影響を示すディザ周波数の関数としてのピッ
クアップ信号を示す線図。
【符号の説明】
5…連成オシレータ装置、10…先端部、30…第1の
振動手段としての圧電材料、31…第2の振動手段とし
ての圧電材料、40…入力手段としての端子、41…入
力手段としての端子、43…入力手段としての端子、S
…試料、y…第1の方向、x,z…面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 595135327 ドクター カレド カライ ウント ドク ター ミレス ハイネス ゲゼルシャフト ビュルガーリッヘン レヒツ ミット ベシュレンクテル ハフツンク DR. KHALED KARRAI U ND DR. MILES HAINES GESELLSCHAFT BUERG ERLICHEN RECHTS MIT BESCHRAENKTER HAFT UNG ドイツ連邦共和国 80336 ミュンヘン コーベルシュトラーセ 4 KOBELLSTRASSE 4 MUE NCHEN 80336 GERMANY (72)発明者 カレド カライ ドイツ連邦共和国 80336 ミュンヘン コーベルシュトラーセ 4

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料(S)と相互作用を行うための先端
    部(10)と、 前記先端部(10)を試料(S)に対して接近及び離間
    するように第1の方向(y)へ相対移動させるための第
    1の移動手段と、 前記先端部(10)を、試料(S)に対してこれを横切
    るように第1の方向(y)とほぼ直交する面(x,z)
    において相対移動させるための第2の移動手段 と、 前記先端部(10)に対して周波数、強度及び相を備え
    た振動を付与して、同先端部(10)を試料(10)に
    対して振動させるディザ手段(50)と、 圧電材料の第1の部分よりなり、かつ前記先端部(1
    0)に連結された第1の振動手段(30)と、同第1の
    振動手段(30)に連結された第2の振動手段(31)
    とを有する連成オシレータ装置(5)と、 前記連成オシレータ装置(5)から出力される試料
    (S)との相互作用に応答した電気信号が入力されるた
    めの入力手段(40,41;40,41,43)とから
    なる走査プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記先端部(10)は光ファイバ(2
    0)の端部であり、その終端に透光性開口(12)を備
    えていることを特徴とする請求項1に記載の走査プロー
    ブ顕微鏡。
  3. 【請求項3】 前記先端部(10)はその透光性開口
    (12)の周囲に反射被膜を備えていることを特徴とす
    る請求項2に記載の走査プローブ顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記先端部(10)は前記圧電材料の第
    1の部分と一体的に形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の走査プローブ顕微鏡。
  5. 【請求項5】 前記圧電材料の第1の部分(30)を異
    なる圧電特性により少なくとも2個の連結された部分
    (30a,30b)に分割すべく、前記第1の振動手段
    がバイモルフ素子よりなることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の走査プローブ顕微鏡。
  6. 【請求項6】 前記第2の振動手段(31)は圧電材料
    の第2の部分よりなることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の走査プローブ顕微鏡。
  7. 【請求項7】 前記圧電材料の第2の部分(31)を異
    なる圧電特性により少なくとも2個の連結された部分
    (31a,31b)に分割すべく、前記第2の振動手段
    がバイモルフ素子よりなることを特徴とする請求項6に
    記載の走査プローブ顕微鏡。
  8. 【請求項8】 前記第1の振動手段(30)及び第2の
    振動手段(31)は第1のプロング(30)及び第2の
    プロング(31)を備えた音叉(5)よりなることを特
    徴とする請求項6又は7に記載の走査プローブ顕微鏡。
  9. 【請求項9】 前記第2の振動手段は(31)は第1の
    振動手段(30)に対して電気的及び光電的のいずれか
    の方法によって接続された振動性回路であることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の走査プロー
    ブ顕微鏡。
  10. 【請求項10】 前記ディザ手段(50)は先端部(1
    0)をほぼ第1の方向(y)において振動させるように
    なっていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1
    項に記載の走査プローブ顕微鏡。
  11. 【請求項11】 前記ディザ手段(50)は先端部(1
    0)を第1の方向(y)と直交する平面(x,z)のほ
    ぼ内部において振動させるようになっていることを特徴
    とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の走査プロー
    ブ顕微鏡。
  12. 【請求項12】 前記ディザ手段は圧電材料からなり、
    振動指令電気信号が入力されることにより振動されるも
    のであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1
    項に記載の走査プローブ顕微鏡。
  13. 【請求項13】 前記ディザ手段(50)に使用される
    圧電材料はセラミックス材料、非晶質材料、多結晶性材
    料及びこれら類似した材料のいずれかによりなることを
    特徴とする請求項12に記載の走査プローブ顕微鏡。
  14. 【請求項14】 前記ディザ手段(50)は少なくとも
    圧電材料の第1の部分(30)と一体的に形成され、少
    なくとも圧電材料の第1の部分(30)に電気的に接続
    され、少なくと前記圧電材料の第1の部分(30)を変
    形させるべく、振動指令電気信号が入力されることによ
    り振動が発生されることを特徴とする請求項1〜11の
    いずれか1項に記載の走査プローブ顕微鏡。
  15. 【請求項15】 前記ディザ手段(50)は、前記第1
    の振動手段及び第2の振動手段の圧電材料の第1及び第
    2の部分のそれぞれに対して電気的に接続され、圧電材
    料の第1及び第2の部分に振動指令電気信号が入力され
    て振動を発生させることを特徴とする請求項6〜8、1
    0及び11のいずれか1項に記載の走査プローブ顕微
    鏡。
  16. 【請求項16】 試料(S)と相互作用を行うための先
    端部(10)と、 前記先端部(10)に対して周波数、強度及び相を備え
    た振動を付与して、同先端部(10)を試料(S)に対
    して振動させるディザ手段(50)と、 連成オシレータ装置(5)の各部であって、圧電材料の
    第1の部分よりなり、かつ前記先端部(19)に連結さ
    れた第1の振動手段(30)と、同第1の振動手段(3
    0)に光学的に連結された第2の振動手段(31)と、 前記連成オシレータ装置(5)から出力される試料
    (S)との相互作用に応答した電気信号が入力されるた
    めの入力手段(40,41;40,41,43)とから
    なる走査プローブ顕微鏡のプローブヘッド。
  17. 【請求項17】 前記第1の振動手段(30)及び前記
    第2の振動手段(31)は第1のプロング(30)及び
    第2のプロング(31)を備えた音叉(5)よりなるこ
    とを特徴とする請求項16に記載の走査プローブ顕微鏡
    のプローブヘッド。
  18. 【請求項18】 前記ディザ手段(50)は少なくとも
    圧電材料の第1の部分(30)と一体的に形成されるこ
    とにより同第1の部分(30)に電気的に接続され、こ
    の第1の部分(30)を変形させるべく、振動指令電気
    信号が入力されることにより振動を発生させることを特
    徴とする請求項16又は17に記載の走査プローブ顕微
    鏡のプローブヘッド。
  19. 【請求項19】 前記相互作用がない場合に、連成オシ
    レータ装置(5)をディザ手段(50)に応答させるべ
    く、ディザ手段(50)は連結された連成オシレータ装
    置(5)の共振周波数に近い振動周波数にて先端部(1
    0)を試料(S)に対して振動させ、さらに前記相互作
    用がある場合には、連成オシレータ装置(5)が離調し
    て、前記第1の振動手段及び第2の振動手段が妨害され
    ることにより入力手段(40,41,43)に入力され
    た電気信号を変化させることを特徴とする請求項1〜1
    5のいずれか1項に記載の走査プローブ顕微鏡の使用方
    法。
  20. 【請求項20】 前記相互作用がない場合に、連成オシ
    レータ装置(5)をディザ手段(50)に対して非応答
    状態に保持すべく、ディザ手段(50)は連成オシレー
    タ装置(5)の共振周波数に近似した振動周波数にて先
    端部(10)を試料(S)に対して振動させ、さらには
    前記相互作用がある場合は、連成オシレータ装置(5)
    がディザ手段(50)により発生された振動に応答して
    発信し、前記入力手段(40,41,43)に入力され
    た電気信号を変化させることを特徴とする請求項1〜1
    3のいずれか1項に記載の走査プローブ顕微鏡の使用方
    法。
  21. 【請求項21】 前記ディザ手段(50)は先端部(1
    0)を駆動することを特徴とする請求項20に記載の走
    査プローブ顕微鏡の使用方法。
  22. 【請求項22】 前記ディザ手段(50)は試料(S)
    を駆動することを特徴とする請求項20に記載の走査プ
    ローブ顕微鏡の使用方法。
  23. 【請求項23】 前記相互作用がない場合に、前記ディ
    ザ手段(50)は音叉(5)の共振周波数に近似した周
    波数にて音叉(5)を駆動することにより、ある振動周
    波数にて先端部(10)を振動させて、音叉(5)の第
    1プロング(30)及び第2プロング(31)を互いに
    対向して振動させ、前記相互作用がある場合には、音叉
    (5)は離調して、第1のプロング(30)及び第2の
    プロング(31)が妨害され、両プロング(30)(3
    1)が入力手段(40,41;40,41,43)に入
    力された電気信号を変化させることを特徴とする請求項
    6,7,9及び10〜15のいずれか1項に記載の走査
    プローブ顕微鏡の使用方法。
  24. 【請求項24】 前記連成オシレータ装置のQ値は第1
    の振動手段と先端部とを連結する前は走査プローブ顕微
    鏡の完成後に所望されるQ値よりも高く、第1の振動手
    段と先端部とを連結した後に前記Q値が決定され、その
    後はQ値が所定の所望値とほぼ等しくなるまで少なくと
    も第1の制御可能なパラメータの調整により減少される
    ことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載
    の走査プローブ顕微鏡の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記第1の制御可能なパラメータは、
    接着剤等の圧電材料の第1の部分に対して付加される材
    料による追加的なものであることを特徴とする請求項2
    4に記載の走査プローブ顕微鏡の製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項6に記載の走査プローブ顕微鏡
    の圧電材料における第2の部分には接着剤等の追加的材
    料が付加され、これにより第2の制御可能なパラメータ
    が付加されることを特徴とする請求項24又は25に記
    載の走査プローブ顕微鏡の製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項8に記載の走査プローブ顕微鏡
    の第1の制御可能なパラメータは振動性回路(31)の
    部品を構成するポテンショメータ、調整可能なインダク
    タ、バラクタのそれぞれ制御可能な電気部品の抵抗、イ
    ンダクタンス及びキャパシタンスのうちの少なくとも1
    つであることを特徴とする請求項24に記載の走査プロ
    ーブ顕微鏡の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11108940A (ja) * 1997-08-04 1999-04-23 Seiko Instruments Inc 走査プローブ顕微鏡
JP2000258330A (ja) * 1999-03-04 2000-09-22 Seiko Instruments Inc 走査型プローブ顕微鏡
JP5733724B2 (ja) * 2009-06-23 2015-06-10 国立大学法人京都大学 走査型プローブ顕微鏡及びそのプローブ近接検出方法
JP2016505144A (ja) * 2013-01-24 2016-02-18 エコール ポリテクニーク マルチモード局所プローブを有する顕微鏡、先端増強ラマン顕微鏡、および局所プローブとサンプルとの間の距離をコントロールするための方法。

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