JPH0989889A - 遊離ハプテンの免疫学的測定法 - Google Patents

遊離ハプテンの免疫学的測定法

Info

Publication number
JPH0989889A
JPH0989889A JP26647795A JP26647795A JPH0989889A JP H0989889 A JPH0989889 A JP H0989889A JP 26647795 A JP26647795 A JP 26647795A JP 26647795 A JP26647795 A JP 26647795A JP H0989889 A JPH0989889 A JP H0989889A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
free hapten
reaction
antibody
test tube
free
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26647795A
Other languages
English (en)
Inventor
Sukehito Kurokawa
祐人 黒川
Sachiko Kuroda
幸子 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP26647795A priority Critical patent/JPH0989889A/ja
Publication of JPH0989889A publication Critical patent/JPH0989889A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊離ハプテンの免疫学的測定法において、遊
離ハプテンの検体中の濃度値を精度良く測定すること。 【解決手段】 遊離ハプテンおよび遊離ハプテンに対す
る抗体を免疫反応させる遊離ハプテンの免疫学的測定法
において、免疫反応の際の反応液中に、ポリエチレング
リコールなどの水溶性ポリオキシアルキレンアルコール
を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊離ハプテンの免
疫学的測定法に関する。さらに詳しくは、遊離ハプテン
の検体中の濃度値を精度良く測定できる遊離ハプテンの
免疫学的測定法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の遊離ハプテンの免疫学的測定法で
は、遊離ハプテンおよび遊離ハプテンに対する抗体が反
応する際の反応液組成としては、遊離ハプテン、遊離ハ
プテンに対する抗体、これらの付加物など免疫反応に直
接関与する物質を除けば、バルビタールやリン酸系の緩
衝液に、測定検体の成分、ウシ血清アルブミンやゼラチ
ンなどのタンパク質、NaCl2やMgCl2等の塩類な
どが含有される反応液組成であった。具体的には、「特
公昭60−501674の明細書」や「特開昭62−1
80296」の反応液組成が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
免疫学的測定法では、遊離ハプテンの検体中濃度が低く
すぎるため精度良く測定することができなかった。例え
ば、「特開昭63−85358」に記載の遊離トリヨー
ドサイロニン(以下、FT3とする)の免疫学的測定法
においては、測定検体のFT3濃度が1.7pg/ml
の場合、同時再現性(CV)が9%であり、測定精度の
面で不十分な遊離ハプテンの免疫学的測定法であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決するため鋭意検討した結果、低濃度の遊離ハプテン
でも精度良く測定することができる遊離ハプテンの免疫
学的測定法を見出し、本発明に到達した。すなわち本発
明は、遊離ハプテンおよび遊離ハプテンに対する抗体を
免疫反応させる遊離ハプテンの免疫学的測定法におい
て、免疫反応の際の反応液中に、下記一般式(1)又は
(2)式で示される水溶性ポリオキシアルキレンアルコ
ール(A)を含有させることを特徴とする免疫学的測定
法。 R[O(AO)x(EO)y]H (1) 但し、 R =Hまたは炭素数1〜6のアルキル基 (AO)x=炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(A
O)のxモルにより 形成されるポリ
オキシアルキレン基を示す。 (EO)y=エチレンオキサイド(EO)のyモルによ
り形成されるポリオ キシエチレン基
を示す。 x =0又は1〜2000 y =30〜5000 [x+yは、この化合物の重量平均分子量が103〜2
×105になる数である。] R’〔[O(AO)a(EO)b]H〕c (2) 但し、 R’ =炭素数2〜6のアルカンポリオール
の水酸基を除いた残基 (AO)a=炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(A
O)のaモルにより 形成されるポリ
オキシアルキレン基を示す。 (EO)b=エチレンオキサイド(EO)のbモルによ
り形成されるポリオ キシエチレン基
を示す。 a =0又は1〜1000 b =20〜1500 c =2〜6 [a+bは、この化合物の重量平均分子量が103〜1
5になる数である。]
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、水溶性ポリオキ
シアルキレンアルコール(A)は、一般式(1)又は
(2)で示される。式中ではAOとEOがブロック型で
配列した化合物を示しているが、実際はAOとEOがラ
ンダムで結合した化合物も含まれる。一般式(1)のR
がHの化合物としては、EOを付加重合させた化合物
[ポリエチレングリコール(以下、PEGと略す)]お
よびEOとAOをランダムに付加重合させた化合物があ
る。一方R’がアルキル基の化合物としては、エタノー
ル,nプロパノール,nブタノールまたはnヘキサノー
ルにEOを付加重合させた化合物およびEOとAOをラ
ンダムに付加重合させた化合物がある。また一般式
(2)としてはグリセリンなどにEOを付加重合させた
化合物およびEOおよびAOを付加重合させた化合物が
ある。また一般式(1)のAOのn数は0又は1〜20
00、EOのn数は30〜5000(x+yは、一般式
(1)の分子量が103〜2×105になる数)である。
また一般式(2)のAOのn数は0又は1〜1000、
EOのn数は20〜1500(a+bは、一般式(2)
の分子量が103〜105になる数)である。これらのう
ち、PEGは、工業品や医薬品として多量に市販されて
おり、好ましく使用される。また、(A)は2種以上併
用してもよい。
【0006】本発明の水溶性ポリオキシアルキレンアル
コール(A)の重量平均分子量(以下、特に明示しなけ
れば単に分子量とする)は、好ましくは、4×103
7×104である。
【0007】本発明において、遊離ハプテンおよび遊離
ハプテンに対する抗体が反応する際の、反応液中に水溶
性ポリオキシアルキレンアルコール(A)を含有させる
割合は、好ましくは、0.01〜4重量/容量%(以
下、特に明示しなければ単に%とする)であり、さらに
好ましくは、0.05〜1%含有させる。
【0008】本発明の遊離ハプテンに対する抗体は、ポ
リクローナル抗体またはポリクローナル抗体のどちらで
も使用できるが、安定的な品質の抗体が永続的に得られ
るモノクローナル抗体が好ましく使用される。
【0009】本発明において、遊離ハプテンとは、液体
中のタンパク質などに結合したり遊離したりすることの
できるハプテンの遊離部分であり、例えば、FT3、遊
離サイロキシン(以下FT4とする)、コルチゾル、プ
ロゲステロン、オエストラジオール、テストステロン等
がある。これらのうち好ましくは、FT3とFT4であ
る。
【0010】本発明において、遊離ハプテンおよび遊離
ハプテンに対する抗体が反応する際の、反応液中の水溶
性ポリオキシアルキレンアルコール(A)以外の組成と
しては、免疫反応に直接関与する物質[例えば、遊離ハ
プテン、遊離ハプテンに対する抗体及びこれらの付加物
(ビオチン化遊離ハプテン、遊離ハプテン結合標識物、
遊離ハプテン結合不溶化担体、遊離ハプテンに対する抗
体結合標識物、遊離ハプテンに対する抗体結合不溶化担
体など)]を除けば、バルビタールやリン酸系の緩衝液
に、測定検体の成分、ウシ血清アルブミンやゼラチンな
どのタンパク質、NaCl2やMgCl2等の塩類などが
含有される反応液組成である。
【0011】また、本発明の遊離ハプテンの免疫学的測
定法の測定系としては、例えば、FT3の測定系の場
合、抗トリヨードサイロニン(T3)抗体を不溶化担
体に結合したものに対して、測定検体中FT3とT3標識
物を競合的に反応させる測定系(以下、を固相抗体法
とする)や、抗T3抗体の標識物に対して、T3または
その類似体[ジヨードサイロニン(T2)など)を不溶
化担体に結合させたものと測定検体中FT3とを競合的
に反応させる測定系(以下、を固相抗原法とする)な
どいずれも公知の測定系が使用できる。
【0012】測定系の不溶化担体としては、ケイ酸質無
機担体[ガラス(ポ−ラス、ツヤ消しガラスなど)、シ
リカゲル、ベンナイトなど]、磁性体、有機担体(プラ
スチック、デキストラン、ロ紙など)などいずれも公知
のものが使用される。また、これらの不溶化担体は微粒
子にされ懸濁の状態で使用される場合もある。
【0013】遊離ハプテンや遊離ハプテンに対する抗体
[合わせて以下、(B)とする]を不溶化担体に結合さ
せる方法としては、(B)をガラスに化学的に結合させ
る方法(例えば、米国特許第4280992号明細書及
び同第3652761号明細書)や、(B)をプラスチ
ックに物理吸着させる方法(例えば、イ−・エングバル
等;バイオシム・バイオフィズ・アクタ、251巻、4
27貢、1971年)等がある。さらに、(B)にビオ
チンを結合させ不溶化担体にはストレプトアビジンを結
合させることにより(B)を不溶化担体に結合させる方
法や、(B)に対する抗体をあらかじめ不溶化担体に結
合させておくことにより(B)を不溶化担体に結合させ
る方法(例えば、特願平04−174911号明細書)
等、間接的に(B)を不溶化担体に結合させる方法があ
る。
【0014】標識物としては、アイソト−プ[I125
など]、酵素[ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファ
ターゼ、βガラクトシダーゼなど]、蛍光物質[ユーロ
ピウム誘導体など]、発光物質[アクリジウム誘導体な
ど]等いずれも公知のものが使用される。
【0015】(B)を標識物に結合させる方法として
は、(B)を標識物に結合させる方法[例えば、生化学
実験法15、東京化学同人、p.308〜330(19
93)]がある。さらに、(B)にストレプトアビジン
を結合させ標識物にビオチンを結合させることにより
(B)を標識物に結合させる方法や、(B)に対する抗
体をあらかじめ標識物に結合させておくことにより
(B)を標識物に結合させる方法(例えば、特願昭63
−262479号明細書)等、間接的に(B)を標識物
に結合させる方法がある。
【0016】
【作用】免疫反応する際の反応液中に水溶性ポリオキシ
アルキレンアルコール(A)を含有させると、この水溶
性ポリマーの作用によって、分子量が1万以下の被測定
物質(例えば、遊離ハプテン)が水溶性ポリマーのネッ
トワークから押し出されることにより、遊離ハプテンに
対する抗体と接触し易くなり、両者の反応性は高まり、
低濃度の遊離ハプテンでも精度良く測定することが可能
になると推測される。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0018】水溶性ポリオキシアルキレンアルコール含
有の免疫反応用緩衝液の調製;0.02Mのリン酸緩衝
液(pH8.0)に、牛血清アルブミンを12.5g/
Lおよび塩化ナトリウムを10.6g/Lの濃度になる
ように添加し、免疫反応用緩衝液(a)を調製した。ま
た、(a)の水溶性ポリオキシアルキレンアルコール濃
度が0.0125%、0.0625%、0.25%、
1.25%、5%になる免疫反応用緩衝液を調製した。
この調製で、水溶性ポリオキシアルキレンアルコール
が、分子量103のPEGの場合はそれぞれ(b1),
(b2),(b3),(b4),(b5)とし、分子量
4×103のPEGの場合はそれぞれ(c1),(c
2),(c3),(c4),(c5)とし、分子量、2
×104のPEGの場合はそれぞれ(d1),(d
2),(d3),(d4),(d5)とし、分子量7×
104のPEGの場合はそれぞれ(e1),(e2),
(e3),(e4),(e5)とし、分子量2×105
のPEGの場合はそれぞれ(f1),(f2),(f
3),(f4),(f5)とし、グリセリンにEO80
モルとプロピレンオキサイド(以下、POとする)10
モルをランダムに付加重合させた分子量2.8×103
の化合物(以下、化合物Aとする)の場合には(g
1),(g2),(g3),(g4),(g5)とし、
n−ブタノールにEO200モルとPO50モルをラン
ダムに付加重合させた分子量8×103の化合物(以
下、化合物Bとする)の場合には(h1),(h2),
(h3),(h4),(h5)とし、ヘキシレングリコ
ールにEO500モルとPO50モルをランダムに付加
重合させた分子量1.7×104の化合物(以下、化合
物Cとする)の場合はそれぞれ(i1),(i2),
(i3),(i4),(i5)とした。
【0019】比較例1および実施例1〜40 FT3免疫学的測定法(ポリクローナル抗体使用の固相
抗体法) 第一反応として、(a),(b1),(b2),(b
3),(b4),(b5),(c1),(c2),(c
3),(c4),(c5),(d1),(d2),(d
3),(d4),(d5),(e1),(e2),(e
3),(e4),(e5),(f1),(f2),(f
3),(f4),(f5),(g1),(g2),(g
3),(g4),(g5),(h1),(h2),(h
3),(h4),(h5),(i1),(i2),(i
3),(i4),(i5)各々[以下、(a)〜(i
5)とする]の0.4mLと、標準FT3液またはFT3
含有検体の0.1mLと、抗T3ポリクローナル抗体結
合ガラスビーズ(以下G1とする)1個とを試験管に分
注し、試験管中で37℃,15分間免疫反応させ、FT
3+G1複合体を形成した。反応後、試験管中の液をア
スピレーターで除き、FT3+G1 複合体を生食水3m
Lで3回洗浄した。
【0020】第二反応として、試験管中のFT3+G1
複合体1個に、ペルオキシダーゼ標識T3(以下P1と
する)を0.2mg/L含有する(a)〜(i5)各々を0.
4mL添加し、試験管中で37℃,15分間免疫反応さ
せ、FT3+G1+P1複合体を形成した。反応後、試
験管中の液をアスピレーターで除き、FT3+G1+P
1複合体を生食水3mLで3回洗浄した。
【0021】第三反応として、試験管中のFT3+G1
+P1複合体1個に、過酸化水素を0.2g/Lおよび
オルト−フェニレンジアミン3g/Lを含有するクエン
酸−リン酸緩衝液0.4mLを加え37℃,15分間発
色反応させ、反応後、1.5規定の硫酸3mlを加えて
酵素反応を停止させ溶液の吸収を分光光度計を用い49
2nmで測光した。
【0022】最後に、各標準FT3液の濃度値と測光値
をグラフ用紙にプロットし検量線を作製しその検量線か
ら、FT3含有検体の測光値に対する濃度値を算出し
た。この濃度値をFT3測定値とした。
【0023】比較例2および実施例41〜80 FT3免疫学的測定法(モノクローナル抗体使用の固相
抗体法) 第一反応として、(a)〜(i5)各々の0.4mLと、標準
FT3液またはFT3含有検体の0.1mLと、抗T3
ノクローナル抗体結合ガラスビーズ(以下G2とする)
1個とを試験管に分注し、試験管中で37℃,15分間
免疫反応させ、FT3+G2複合体を形成した。反応
後、試験管中の液をアスピレーターで除き、FT3+G
2複合体を生食水3mLで3回洗浄した。
【0024】第二反応として、試験管中のFT3+G2
複合体1個に、P1を0.1mg/L含有する(a)〜(i
5)各々を0.4mL添加し、試験管中で37℃,15分
間免疫反応させ、FT3+G2+P1複合体を形成し
た。反応後、試験管中の液をアスピレーターで除き、F
3+G2+P1複合体を生食水3mLで3回洗浄し
た。
【0025】第三反応として、試験管中のFT3+G2
+P1複合体1個に、過酸化水素を0.2g/Lおよび
オルト−フェニレンジアミン3g/Lを含有するクエン
酸−リン酸緩衝液0.4mLを加え37℃,15分間発
色反応させ、反応後、1.5規定の硫酸3mlを加えて
酵素反応を停止させ溶液の吸収を分光光度計を用い49
2nmで測光した。
【0026】最後に、各標準FT3液の濃度値と測光値
をグラフ用紙にプロットし検量線を作製しその検量線か
ら、FT3含有検体の測光値に対する濃度値を算出し
た。この濃度値をFT3測定値とした。
【0027】比較例3および実施例81〜120 FT3免疫学的測定法(ポリクローナル抗体使用の固相
抗原法) 第一反応として、(a)〜(i5)各々の0.4mLと、標準
FT3液またはFT3含有検体の0.1mLと、T3結合
ガラスビーズ(以下、G3とする)1個と、ペルオキシ
ダーゼ標識抗T3ポリクローナル抗体(以下、P2とす
る)の0.3μgを試験管に分注し、試験管中で37
℃,15分間免疫反応させ、FT3+G3+P2複合体
を形成した。反応後、試験管中の液をアスピレーターで
除き、複合体を生食水3mLで3回洗浄した。
【0028】第二反応として、試験管中のFT3+G3
+P2複合体1個に、過酸化水素を0.2g/Lおよび
オルト−フェニレンジアミン3g/Lを含有するクエン
酸−リン酸緩衝液0.4mLを加え37℃,15分間発
色反応させ、反応後、1.5規定の硫酸3mlを加えて
酵素反応を停止させ溶液の吸収を分光光度計を用い49
2nmで測光した。
【0029】最後に、各標準FT3液の濃度値と測光値
をグラフ用紙にプロットし検量線を作製しその検量線か
ら、FT3含有検体の測光値に対する濃度値を算出し
た。この濃度値をFT3測定値とした。
【0030】比較例4および実施例121〜160 FT3免疫学的測定法(モノクローナル抗体使用の固相
抗原法) 第一反応として、(a)〜(i5)各々の0.4mLと、標準
FT3液またはFT3含有検体の0.1mLと、G3の1
個と、ペルオキシダーゼ標識抗T3モノクローナル抗体
(以下、P3とする)の0.2μgを試験管に分注し、
試験管中で37℃,15分間免疫反応させ、FT3+G
3+P3複合体を形成した。反応後、試験管中の液をア
スピレーターで除き、複合体を生食水3mLで3回洗浄
した。
【0031】第二反応として、試験管中のFT3+G3
+P3複合体1個に、過酸化水素を0.2g/Lおよび
オルト−フェニレンジアミン3g/Lを含有するクエン
酸−リン酸緩衝液0.4mLを加え37℃,15分間発
色反応させ、反応後、1.5規定の硫酸3mlを加えて
酵素反応を停止させ溶液の吸収を分光光度計を用い49
2nmで測光した。
【0032】最後に、各標準FT3液の濃度値と測光値
をグラフ用紙にプロットし検量線を作製しその検量線か
ら、FT3含有検体の測光値に対する濃度値を算出し
た。この濃度値をFT3測定値とした。
【0033】比較例5および実施例161〜200 FT4免疫学的測定法(ポリクローナル抗体使用の固相
抗体法) 第一反応として、(a)〜(i5)各々の0.4mLと、標準
FT4液またはFT4含有検体の0.1mLと、抗T4
リクローナル抗体結合ガラスビーズ(以下G4とする)
1個とを試験管に分注し、試験管中で37℃,15分間
免疫反応させ、FT4+G4複合体を形成した。反応
後、試験管中の液をアスピレーターで除き、FT4+G
4 複合体を生食水3mLで3回洗浄した。
【0034】第二反応として、試験管中のFT4+G4
複合体1個に、ペルオキシダーゼ標識T4(以下P4と
する)を0.5mg/L含有する(a)〜(i5)各々を0.
4mL添加し、試験管中で37℃,15分間免疫反応さ
せ、FT4+G4+P4複合体を形成した。反応後、試
験管中の液をアスピレーターで除き、FT4+G4+P
4複合体を生食水3mLで3回洗浄した。
【0035】第三反応として、試験管中のFT4+G4
+P4複合体1個に、過酸化水素を0.2g/Lおよび
オルト−フェニレンジアミン3g/Lを含有するクエン
酸−リン酸緩衝液0.4mLを加え37℃,15分間発
色反応させ、反応後、1.5規定の硫酸3mlを加えて
酵素反応を停止させ溶液の吸収を分光光度計を用い49
2nmで測光した。
【0036】最後に、各標準FT4液の濃度値と測光値
をグラフ用紙にプロットし検量線を作製しその検量線か
ら、FT4含有検体の測光値に対する濃度値を算出し
た。この濃度値をFT4測定値とした。
【0037】比較例6および実施例201〜240 FT4免疫学的測定法(モノクローナル抗体使用の固相
抗体法) 第一反応として、(a)〜(i5)各々の0.4mL
と、標準FT4液またはFT4含有検体の0.1mLと、
抗T4モノクローナル抗体結合ガラスビーズ(以下G5
とする)1個とを試験管に分注し、試験管中で37℃,
15分間免疫反応させ、FT4+G5複合体を形成し
た。反応後、試験管中の液をアスピレーターで除き、F
4+G5複合体を生食水3mLで3回洗浄した。
【0038】第二反応として、試験管中のFT4+G5
複合体1個に、P4を0.3mg/L含有する(a)〜(i
5)各々を0.4mL添加し、試験管中で37℃,15分
間免疫反応させ、FT4+G5+P4複合体を形成し
た。反応後、試験管中の液をアスピレーターで除き、F
4+G5+P4複合体を生食水3mLで3回洗浄し
た。
【0039】第三反応として、試験管中のFT4+G5
+P4複合体1個に、過酸化水素を0.2g/Lおよび
オルト−フェニレンジアミン3g/Lを含有するクエン
酸−リン酸緩衝液0.4mLを加え37℃,15分間発
色反応させ、反応後、1.5規定の硫酸3mlを加えて
酵素反応を停止させ溶液の吸収を分光光度計を用い49
2nmで測光した。
【0040】最後に、各標準FT4液の濃度値と測光値
をグラフ用紙にプロットし検量線を作製しその検量線か
ら、FT4含有検体の測光値に対する濃度値を算出し
た。この濃度値をFT4測定値とした。
【0041】比較例7および実施例241〜280 FT4免疫学的測定法(ポリクローナル抗体使用の固相
抗原法) 第一反応として、(a)〜(i5)各々の0.4mL
と、標準FT4液またはFT4含有検体の0.1mLと、
4結合ガラスビーズ(以下、G6とする)1個と、ペ
ルオキシダーゼ標識抗T4ポリクローナル抗体(以下、
P5とする)の0.6μgを試験管に分注し、試験管中
で37℃,15分間免疫反応させ、FT4+G6+P5
複合体を形成した。反応後、試験管中の液をアスピレー
ターで除き、複合体を生食水3mLで3回洗浄した。
【0042】第二反応として、試験管中のFT4+G6
+P5複合体1個に、過酸化水素を0.2g/Lおよび
オルト−フェニレンジアミン3g/Lを含有するクエン
酸−リン酸緩衝液0.4mLを加え37℃,15分間発
色反応させ、反応後、1.5規定の硫酸3mlを加えて
酵素反応を停止させ溶液の吸収を分光光度計を用い49
2nmで測光した。
【0043】最後に、各標準FT4液の濃度値と測光値
をグラフ用紙にプロットし検量線を作製しその検量線か
ら、FT4含有検体の測光値に対する濃度値を算出し
た。この濃度値をFT4測定値とした。
【0044】比較例8および実施例281〜320 FT4免疫学的測定法(モノクローナル抗体使用の固相
抗原法) 第一反応として、(a)〜(i5)各々の0.4mL
と、標準FT4液またはFT4含有検体の0.1mLと、
G6の1個と、ペルオキシダーゼ標識抗T4モノクロー
ナル抗体(以下、P6とする)の0.4μgを試験管に
分注し、試験管中で37℃,15分間免疫反応させ、F
4+G6+P6複合体を形成した。反応後、試験管中
の液をアスピレーターで除き、複合体を生食水3mLで
3回洗浄した。
【0045】第二反応として、試験管中のFT4+G6
+P6複合体1個に、過酸化水素を0.2g/Lおよび
オルト−フェニレンジアミン3g/Lを含有するクエン
酸−リン酸緩衝液0.4mLを加え37℃,15分間発
色反応させ、反応後、1.5規定の硫酸3mlを加えて
酵素反応を停止させ溶液の吸収を分光光度計を用い49
2nmで測光した。
【0046】最後に、各標準FT4液の濃度値と測光値
をグラフ用紙にプロットし検量線を作製しその検量線か
ら、FT4含有検体の測光値に対する濃度値を算出し
た。この濃度値をFT4測定値とした。
【0047】比較例1〜8および実施例1〜320の評
価 低濃度の遊離ハプテンでも精度良く測定することがで
きる遊離ハプテンの免疫学的測定法であることを確かめ
るため、比較例1〜4および実施例1〜160のFT3
免疫学的測定法で、低濃度(2.5pg/ml)のFT
3含有検体をそれぞれn=20で測定し同時再現性[測
定値の標準偏差値/平均値×100(%)]を求めた。
比較例1および実施例1〜40のFT3免疫学的測定法
(ポリクローナル抗体使用の固相抗体法)の結果を表1
に示し、比較例2および実施例41〜80のFT3免疫
学的測定法(モノクローナル抗体使用の固相抗体法)の
結果を表2に示し、比較例3および実施例81〜120
のFT3免疫学的測定法(ポリクローナル抗体使用の固
相抗原法)の結果を表3に示し、比較例4および実施例
121〜160のFT3免疫学的測定法(モノクローナ
ル抗体使用の固相抗原法)の結果を表4に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】さらに、比較例5〜8および実施例16
1〜320のFT4免疫学的測定法で、低濃度(1ng
/dl)のFT4含有検体をそれぞれn=20で測定
し、同時再現性[測定値の標準偏差値/平均値×100
(%)]を求めた。比較例5および実施例161〜20
0のFT4免疫学的測定法(ポリクローナル抗体使用の
固相抗体法)の結果を表5に、比較例6および実施例2
01〜240のFT4免疫学的測定法(モノクローナル
抗体使用の固相抗体法)の結果を表6に、比較例7およ
び実施例241〜280のFT4免疫学的測定法(ポリ
クローナル抗体使用の固相抗原法)の結果を表7に、比
較例8および実施例281〜320のFT4免疫学的測
定法(モノクローナル抗体使用の固相抗原法)の結果を
表8に示す。
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】
【表7】
【0056】
【表8】
【0057】
【発明の効果】従来は、低濃度の遊離ハプテンを精度良
く測定することができなかったが、本発明によって、低
濃度の遊離ハプテンを極めて精度良く測定することがで
きるようになる。さらに、本発明によって液体中の遊離
ハプテン濃度が正確に得られ、血中の遊離ハプテン濃度
が臨床診断に利用される場合には、従来よりも極めて正
確な診断が可能となり、さらには極めて正確な治療も可
能となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊離ハプテンおよび遊離ハプテンに対す
    る抗体を免疫反応させる遊離ハプテンの免疫学的測定法
    において、免疫反応の際の反応液中に、下記一般式
    (1)又は(2)式で示される水溶性ポリオキシアルキ
    レンアルコール(A)を含有させることを特徴とする免
    疫学的測定法。 R[O(AO)x(EO)y]H (1) 但し、 R =Hまたは炭素数1〜6のアルキル基 (AO)x=炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(A
    O)のxモルにより 形成されるポリ
    オキシアルキレン基を示す。 (EO)y=エチレンオキサイド(EO)のyモルによ
    り形成されるポリオ キシエチレン基
    を示す。 x =0又は1〜2000 y =30〜5000 [x+yは、この化合物の重量平均分子量が103〜2
    ×105になる数である。] R’〔[O(AO)a(EO)b]H〕c (2) 但し、 R’ =炭素数2〜6のアルカンポリオール
    の水酸基を除いた残基 (AO)a=炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(A
    O)のaモルにより 形成されるポリ
    オキシアルキレン基を示す。 (EO)b=エチレンオキサイド(EO)のbモルによ
    り形成されるポリオ キシエチレン基
    を示す。 a =0又は1〜1000 b =20〜1500 c =2〜6 [a+bは、この化合物の重量平均分子量が103〜1
    5になる数である。]
  2. 【請求項2】(A)を反応液中に0.01〜4%含有さ
    せる請求項1記載の免疫学的定量法。
  3. 【請求項3】(A)がポリエチレングリコールである請
    求項1または2記載の免疫学的定量法。
  4. 【請求項4】遊離ハプテンに対する抗体がモノクローナ
    ル抗体である請求項1〜3記載の免疫学的測定法。
JP26647795A 1995-09-19 1995-09-19 遊離ハプテンの免疫学的測定法 Pending JPH0989889A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26647795A JPH0989889A (ja) 1995-09-19 1995-09-19 遊離ハプテンの免疫学的測定法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26647795A JPH0989889A (ja) 1995-09-19 1995-09-19 遊離ハプテンの免疫学的測定法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0989889A true JPH0989889A (ja) 1997-04-04

Family

ID=17431480

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26647795A Pending JPH0989889A (ja) 1995-09-19 1995-09-19 遊離ハプテンの免疫学的測定法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0989889A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2485053A1 (en) 2011-02-03 2012-08-08 Arkray, Inc. Liquid reagent of thyroid hormone-immobilized carrier and use thereof

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2485053A1 (en) 2011-02-03 2012-08-08 Arkray, Inc. Liquid reagent of thyroid hormone-immobilized carrier and use thereof
US9551723B2 (en) 2011-02-03 2017-01-24 Arkray, Inc. Liquid reagent of thyroid hormone-immobilized carrier and use thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4315907A (en) Combined heterogeneous specific binding assay
CA1105381A (en) Competitive immunoassay for hapten using enzyme labelled antibody
CN108318680B (zh) 一种抗药抗体的检测方法及检测试剂盒
US5399500A (en) Two step process for coating of antibodies to a solid phase
JPH0731197B2 (ja) 低級アルコールスルフェート洗浄液,試験キットおよび免疫リガンドの測定方法
US6121056A (en) Random detection of antigens with antibodies immobilized on soluble submicron particles
EP1064552B1 (en) Immunoassays using casein coating of particles
HUT69994A (en) Method for the determination of the amount of a ligand in a biological fluid and kit for carrying out such a method
PL173049B1 (pl) Sposób mierzenia stężenia i/lub względnej zawartości swoistej immunoglobuliny w próbce
EP0353306B1 (en) Element for assaying rheumatoid factor and method of assaying
JP2022539919A (ja) サンプル干渉を検出および枯渇させるための組成物および方法
EP0161107A2 (en) Immunometric method for the determination of a hapten
JPH06104064B2 (ja) 安定化酵素結合体組成物
JPH0989889A (ja) 遊離ハプテンの免疫学的測定法
JP2684069B2 (ja) 免疫学的活性物質の測定方法及びそのための試薬
JPH049665A (ja) 肺疾患マーカー蛋白の測定法
JPH05223817A (ja) 免疫学的に結合可能な物質の定量方法
JPH03170058A (ja) イムノアッセイ用試薬複合体
JP2001337092A (ja) 免疫学的測定方法及び測定用試薬
JP3175822B2 (ja) ハプテンの免疫学的測定法
JPH0261561A (ja) 免疫反応の測定方法
JPH11248703A (ja) 遊離ハプテンの免疫学的測定法
JPH0854392A (ja) 分離工程のない特異的結合アッセイ、試験キットおよび乾式分析要素
AU600261B2 (en) Reagent for and procedure in the determination of C3a by immunochemical assay
JPH06167493A (ja) 免疫測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20031224

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20040218

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20040615

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02