JPH0989172A - 低温流体輸送管における漏洩流体拡散防止構造 - Google Patents

低温流体輸送管における漏洩流体拡散防止構造

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JPH0989172A
JPH0989172A JP25030695A JP25030695A JPH0989172A JP H0989172 A JPH0989172 A JP H0989172A JP 25030695 A JP25030695 A JP 25030695A JP 25030695 A JP25030695 A JP 25030695A JP H0989172 A JPH0989172 A JP H0989172A
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秀行 林
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弘和 嶋西
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富一 塩見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フランジ継手部分から漏洩した低温流体の拡
散を確実に防止する。 【解決手段】 低温流体輸送管1のフランジ継手部分が
周方向分割状のカバー部材2で囲繞されている。カバー
部材2の分割面間である、フランジ面9´,9´間及び
スタフィンボックス形成体8の分割面18´,18´間
は、シート状の第1シール部材4を挟圧介在させた状態
で締結されている。スタフィンボックス形成体8と低温
流体輸送管1との対向周面間には、環状とした紐状の第
2シール部材5が圧縮状態で充填されている。第1シー
ル部材4と第2シール部材5との間には、L字状をなす
シート状の第3シール部材6が介装されている。第3シ
ール部材6の一端側部分6aは、スタフィンボックス形
成体部分18の端面18´と第1シール部材4との間に
挟圧されており、その他端側部分6bは、該第1シール
部材4と第2シール部材5との間を通過した状態でスタ
フィンボックス形成体部分18と第2シール部材5との
間に挟圧されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LNガス,LPガ
ス等の低温流体を輸送する低温流体輸送管においてフラ
ンジ継手部分等の流体漏洩個所をカバー部材で密封囲繞
して漏洩流体の拡散を防止するようにした漏洩流体拡散
防止構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からもこの種の漏洩流体拡散防止構
造として種々のものが提案されているが、一般には、低
温流体輸送管における流体漏洩箇所たるフランジ継手部
分を周方向分割筒状のカバー部材で囲繞すると共に、カ
バー部材の各分割面間及び該カバー部材の両端部と低温
流体輸送管との対向周面間を、各々、シート状の第1シ
ール部材(シート状ガスケット)及び環状とした紐状の
第2シール部材(紐状パッキン)でシールさせるように
したものがよく知られている。
【0003】かかる従来の漏洩流体拡散防止構造(以下
「従来構造」という)にあっては、カバー部材が、その
各分割面間を第1シール部材を介して締結するための各
一対のフランジと、フランジの締結により環状形態をな
し、低温流体輸送管との間に第2シール部材を充填させ
るスタフィンボックスを形成しうる周方向分割状の一対
のスタフィンボックス形成体と、フランジの締結により
筒状形態をなし、低温流体輸送管の流体漏洩箇所を囲繞
しうる周方向分割状のカバー体と、で構成されている。
すなわち、カバー部材の各分割面は、フランジ面(以下
「締結シール面」という)とこれに連なるスタフィンボ
ックス形成体の分割面(以下「非締結シール面」とい
う)とで形成され、カバー部材の各分割面間は、フラン
ジ同士を第1シール部材を介在させた状態で締結させる
ことにより、第1シール部材によりシールされるように
なっている。また、各スタフィンボックス形成体の内周
面は段付形状とされていて、その大径部と低温流体輸送
管の外周面との間に環状のスタフィンボックスが形成さ
れるようになっている。そして、このスタフィンボック
スに充填させた第2シール部材を、スタフィンボックス
形成体に取付けた周方向分割環状のシール押圧体により
軸線方向に押圧して、カバー部材の端部つまりスタフィ
ンボックス形成体の内周面(大径部)とこれに対向する
低温流体輸送管の外周面部分との間をシールさせるよう
になっている。したがって、低温流体輸送管のフランジ
継手部分はカバー部材により密閉囲繞され、フランジ継
手部分から低温流体が漏洩した場合にも、その漏洩流体
の拡散を効果的に防止できるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来構造にあ
っては、カバー部材の構造上、カバー部材の各分割面間
とスタフィンボックス(カバー部材と低温流体輸送管と
の対向周面間)とが連通しているため、この連通箇所に
おけるシールが不充分であり、漏洩流体の拡散防止を確
実に行うことができないでいたのが実情である。
【0005】すなわち、カバー部材の分割面間のうち、
フランジの対向面間である締結シール面間においては、
これらが直接に締結されることから、第1シール部材の
締付面圧を充分に確保でき、第1シール部材によるシー
ルが良好に行われる。一方、スタフィンボックス形成体
の分割面間である非締結シール面間においては、これら
が直接締結される訳ではなく、フランジの締結力により
間接的に第1シール部材を挟圧させるにすぎない。した
がって、非締結シール面間におけるフランジに近い部分
においてはともかく、フランジから遠い上記連通箇所に
おける部分(以下「連通側部分」という)においては、
どうしてもフランジの締結力によって与えられる第1シ
ール部材の挟圧力つまり締付面圧が不足して、第1シー
ル部材によるシールが充分に発揮されない虞れがある。
【0006】ところで、カバー部材は、LNガス,LP
ガス等の低温流体が接触するものであり、耐低温性を有
するものであることが必要であることから、従来構造に
おいても、カバー部材の各分割部分はアルミニウム,ア
ルミニウム合金等の耐低温性金属からなる一体成形物と
されている。しかし、かかる耐低温性金属は軟質であり
変形し易いものであるから、フランジの締結力を高くす
るにも限度がある。したがって、上記した非締結シール
面間における第1シール部材の締付面圧不足をフランジ
の締結力を高くすることによって解消することは困難で
ある。
【0007】また、シール押圧体により第2シール部材
をスタフィンボックスに押し込むことによって、カバー
部材の分割面間にはこれを開く方向の力が作用すること
になるが、かかる作用によって、非締結シール面間にお
ける第1シール部材の締付面圧は、非締結シール面間が
直接締結されていないことから、カバー部材が上記した
如く変形し易い材質のものであることとも相俟って、更
に減少されることになる。
【0008】さらに、カバー部材の分割面間とスタフィ
ンボックスとは各別のシール部材により別個独立してシ
ールされているため、その連通箇所においては第1及び
第2シール部材の何れによってもシールされない部分
(以下「シールデッド部分」という)が生じる。すなわ
ち、非締結シール面間の連通側部分に位置する第1シー
ル部材の端部とスタフィンボックス内に位置する第2シ
ール部材の外周部とは単に接触されているにすぎず(接
触しない場合もありうる)、互いに押圧接触されている
訳ではないから、両部間に第1シール部材と第2シール
部材との接触力不足によりシールされないシールデッド
部分が生じることになる。
【0009】このように、カバー部材の各分割面間とス
タフィンボックスとの連通箇所においては、第1シール
部材の締付面圧不足とシールデッド部分の存在により、
シール作用が充分に行われず、漏洩流体の拡散防止を確
実に行うことができない。
【0010】なお、第1シール部材の締付面圧不足につ
いては、カバー部材を充分な強度が得られるような厚肉
のものとしておくことで或る程度解消することができる
が、このようにカバー部材を必要以上に厚肉のものとす
ることは、アルミニウム等の耐低温性金属が高価なもの
であることから、カバー部材が極めて高価なものとな
り、製作経済上からも実用的ではない。しかも、一般
に、低温流体輸送管は管径の大きなものであるから、そ
のフランジ継手部分を囲繞するカバー部材もかなり大形
となるが、上記した如く厚肉のものとしておくと、カバ
ー部材が重量化して、低温流体輸送管への装着等の取扱
上も困難となる。勿論、シールデッド部分の発生は、か
かるカバー部材の厚肉化によっては、当然に回避できな
い。
【0011】本発明は、このような問題を生じることな
く、フランジ継手等の低温流体輸送管の流体漏洩箇所か
らの漏洩流体の拡散を確実に防止することができる低温
流体輸送管における漏洩流体拡散防止構造を提供するこ
とを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明の低温流体輸送管における漏洩流体拡散防止構造は、
低温流体輸送管における流体漏洩箇所が周方向分割筒状
のカバー部材で囲繞されており、カバー部材の分割面間
が、シート状の第1シール部材を挟圧介在させた状態で
締結されており、カバー部材と低温流体輸送管との対向
周面間に、環状とした紐状の第2シール部材が圧縮状態
で充填されており、第1シール部材と第2シール部材と
の間に、一端側部分がカバー部材の一方の分割面と第1
シール部材との間に挟圧されると共に他端側部分が該第
1シール部材と第2シール部材との間を通過した状態で
カバー部材と第2シール部材との間に挟圧された、シー
ト状の第3シール部材が介装されていることを特徴とす
るものである。かかる漏洩流体拡散防止構造にあては、
カバー部材が、その各分割面間を第1シール部材を介し
て締結するための各一対のフランジと、フランジの締結
により環状形態をなし、低温流体輸送管との間に第2シ
ール部材を充填させるスタフィンボックスを形成しうる
周方向分割状の一対のスタフィンボックス形成体と、フ
ランジの締結により筒状形態をなし、低温流体輸送管の
流体漏洩箇所を囲繞しうる周方向分割状のカバー体と、
からなり、カバー体の各分割部分は耐低温性金属からな
る板金製のものであり、各フランジ及び各スタフィンボ
ックス形成体の各分割部分は、カバー体の各分割部分に
且つ相互に溶着された耐低温性金属からなる非板金製の
ものであり、各スタフィンボックス形成体には、周方向
分割環状のシール押圧体が、第2シール部材を低温流体
輸送管の軸線方向に押圧させるべく締付自在に取付けら
れていることが好ましい。さらに、第1シール部材が膨
張黒鉛製シート間に金属箔を介装した3層構造のもので
あり、第2シール部材が紐状の編組パッキンとその外周
面に渦巻き状に巻装した膨張黒鉛製テープとからなるも
のであり、第3シール部材が断面形状を微細な波形とし
た膨張黒鉛製シートであることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を第1
図〜第11図に基づいて具体的に説明する。なお、以下
の説明において、前後とは図3ないし図4における左右
を意味するものとする。
【0014】この実施の形態における漏洩流体拡散防止
構造にあっては、図1〜図4に示す如く、LNガス,L
Pガス等の低温流体を輸送する低温流体輸送管1,1の
流体漏洩箇所、つまり管端フランジ1b,1bを適宜の
フランジ用シール部材(図示せず)を介して締結してあ
る輸送管連結部分たるフランジ継手部分1aが、周方向
に4分割された略六角筒状のカバー部材2及び周方向に
2分割された円環状のシール押圧体3並びに各シール部
材4,5,6により囲繞シールされている。なお、この
例では、低温流体輸送管1の外径は609.6mmであ
り、管端フランジ1bの外径は815mmである。
【0015】カバー部材2は、アルミニウム,アルミニ
ウム合金等の耐低温性金属で構成されており、図1〜図
8に示す如く、各々周方向に4分割されたカバー体7及
び前後一対のスタフィンボックス形成体8,8とこれら
の分割面間を連結するためのフランジ9…とからなる。
【0016】すなわち、カバー体7は、図1〜図8に示
す如く、周壁17aと前後一対の側壁17b,17bと
からなる4個のカバー体部分17…で構成される周方向
分割状のものであり、フランジ9…の締結によりフラン
ジ継手部分1aを囲繞しうる六角筒状形態に組立てられ
るものである。各カバー体部分17はアルミニウムの板
金加工品であり、同一形状をなしている。ところで、カ
バー体部分17の厚みは、カバー部材2の大きさ,分割
数を考慮して可及的に薄く設定しておくことが好まし
く、この例では8mmとしてある。なお、一つのカバー
体部分17には、カバー部材2内の圧力がフランジ継手
部分1aからの漏洩流体により一定以上となった場合に
おいてカバー部材2内の漏洩流体を排出させるためのド
レン路(図示せず)が接続されている。
【0017】各スタフィンボックス形成体8は、図2〜
図8に示す如く、内周面を大径部18aと小径部18b
とからなる段付形状とした4個のスタフィンボックス形
成体部分18…で構成される周方向分割状のものであ
り、フランジ9…の締結により流体輸送管1の管端近傍
部分に外嵌しうる円環状形態となるように組立てられる
ものである。その組立形態においては、大径部18a…
で構成される環状面と流体輸送管1の外周面との間に環
状のスタフィンボックス8aが形成されるようになって
いる。各スタフィンボックス形成体部分18は、1/4
円形状に成形されたアルミニウム製の円弧状体であり、
その内側端面における外周側部分を各カバー体部分7の
側壁17bの外側端面における内周側部分に溶着するこ
とによって、カバー体部分7に固着されている。各スタ
フィンボックス形成体部分18の断面積は、スタフィン
ボックス8a内に第1シール部材3を所定の圧縮状態で
充填保持できるに充分な強度が得られること等を条件と
して適宜に設定されるが、この例では、スタフィンボッ
クス形成部分18の軸線方向厚さを30mmとし、外径
を680mmとし、小径部18aの径を627mmと
し、大径部18bの径を612mmとしてある。また、
各スタフィンボックス形成体部分18の外側端面には、
軸線方向に貫通しない複数のネジ孔18c…が形成され
ていて、頭部を有しない所謂両切りボルト10を螺合植
設しうるようになっている。
【0018】各フランジ9は、図1〜図8に示す如く、
コ字状に成形されたアルミニウム製の板体であり、各カ
バー体部分17の周壁17a及び両側壁17b,17b
の外面端縁部並びに各スタフィンボックス形成体部分1
8の外周端縁部に溶着されている。各フランジ9には複
数のボルト挿通孔9a…が穿設されていて、対向するフ
ランジ9,9間をボルト11…及びナット12…により
締結するようになっている。各フランジ9の断面積は充
分な締結強度を確保できること等を条件として設定され
るが、この例では、幅をスタフィンボックス形成体部分
18の軸線方向厚さと同一(30mm)とし且つ厚さを
25mmとしている。而して、カバー部材2の各分割面
は、フランジ9の表面たる締結シール面9´とこれに連
なるスタフィンボックス形成体8の分割面つまりスタフ
ィンボックス形成体部分18の周方向両端面18´,1
8´とで形成される。
【0019】シール押圧体3は、図1、図4、図6及び
図8に示す如く、周方向に2分割された円環状体であ
り、その分割部分である各シール押圧体部分13は、締
結部13aと押圧部13bとからなる断面L字形の半円
形状体である。各シール押圧体部分13は、各スタフィ
ンボックス形成体部分18に植設した各ボルト10を締
結部13aに穿設した各ボルト挿通孔13cに挿通させ
た上、各ボルト10に螺合させたナット15を締め付け
ることにより、押圧部13bをスタフィンボックス8a
内において小径部18b方向へと移動させるようになっ
ている。各シール押圧体部分13の外径は、スタフィン
ボックス形成部分18の大径部18aに軸線方向摺動自
在に嵌合しうるように設定されている。なお、この例で
は、各ボルト・ナット10,11,12,15及び各シ
ール押圧体部分13をSUS304製のものとしてい
る。
【0020】カバー部材2の分割面間をシールするため
の各第1シール部材4は、図3、図図5、図7及び図8
に示す如く、フランジ9のボルト挿通孔9a…に合致す
るボルト挿通孔4c…を穿設したコ字状のシート状ガス
ケットであり、フランジ9,9の締結により、カバー部
材2の分割面間つまり締結シール面9´,9´間及びこ
れに連なる非締結シール面18´,18´間に挟圧され
るようになっている。この例では、各第1シール部材4
として、図9に示す如く、金属箔4aを膨張黒鉛シート
4b,4bで挟んだ三層構造物のシート状ガスケットを
使用している。
【0021】カバー部材2と各低温流体輸送管1との対
向周面間をシールするための第2シール部材5は、図2
〜図8及び図10に示す如く、紐状の編組パッキン5a
の外周に膨張黒鉛製テープ5bを螺旋状に巻装被覆して
なるものであり、適当長さのものを環状にしてスタフィ
ンボックス8aに充填される。この例では、編組パッキ
ン5aとして、膨張黒鉛材を主体とする編糸を用いて断
面方形状に格子編みされた耐低温特性に優れたものを使
用し、膨張黒鉛製テープ5bとして裏面に接着層を形成
したプレーンなものを使用している。
【0022】各第1シール部材4と第2シール部材5と
の間をシールするための各第3シール部材6は、図3、
図5、図7及び図8に示す如く、矩形状の膨張黒鉛製シ
ートをL字形に折曲してなるものであり、一端側部分6
aが非締結シール面18´と第1シール部材4との間に
挟圧されると共に他端側部分6bがスタフィンボックス
形成体部分18の大径部18aと第2シール部材5との
間に挟圧されている。而して、各第3シール部材6の幅
は、スタフィンボックス8aに押圧充填された第2シー
ル部材5の外周面に軸線方向において全面的に重なるに
充分な寸法とされている。また、各第3シール部材6の
長さは、一端側部分6aが少なくとも非締結シール面1
8´,18´間の連通側部分(つまりフランジ9,9の
締結力によっては第1シール部材4に充分な締付面圧を
与えることができない内径側端部分)に第1シール部材
4と共に挟圧されると共に、他端側部分6bが第1シー
ル部材4と第2シール部材5との間を通過してスタフィ
ンボックス形成体部分18の大径部18aと第2シール
部材5との間に挟圧されるように、設定されている。こ
の例では、第3シール部材6としては、図11に示す如
く、断面形状を微細な波形とした膨張黒鉛テープ(幅2
5.4mm,厚さ0.38mm)を適当寸法に裁断した
もの6´(同図(A))をL字形に折曲したもの(同図
(B))を使用している。
【0023】以上のように構成された漏洩流体拡散防止
構造にあっては、カバー部材2の各分割面間及びカバー
部材2と各低温流体輸送管1との間が、夫々、フランジ
9,9の締結により挟圧された第1シール部材4及びシ
ール押圧体3によりスタフィンボックス8aに押圧充填
された第2シール部材5によってシールされる。このと
き、第1シール部材4を金属箔4aを膨張黒鉛シート4
b,4bで挟んだ3層構造物としたから、フランジ9,
9間を必要以上に締付けずとも、第1シール部材4によ
るシール機能が低締付面圧で良好に発揮される。また、
第2シール部材5が、編組パッキン5aを膨張黒鉛テー
プ5bで巻装被覆したものであるから、シール押圧体3
により必要以上に押圧せずとも、第2シール部材5によ
るシール機能が低締付面圧で良好に発揮される。
【0024】しかも、フランジ9,9の締結によっては
第1シール部材4に充分な挟圧力を付与させ得ない非締
結シール面18´,18´間の連通側部分においては、
第1シール部材4と第3シール部材6の一端側部分6a
とが重複した状態で介在されているから、両シール部材
4,5が充分な締付面圧で挟圧されて良好なシールが行
われる。さらに、第1シール部材4と第2シール部材5
との間は、一端側部分6aが上記した如く非締結シール
面18´,18´間に挟圧されており且つ他端側部分6
bがスタフィンボックス8aの外周面であるスタフィン
ボックス形成体部分18の大径部18aと第2シール部
材5の外周面との間に挟圧された第3シール部材6によ
って、シール的に連結されることになるから、両シール
部材4,5間にシールされないシールデッド部分が生じ
ることがない。かかる効果は、第3シール部材6を、上
記した如き断面波形の膨張黒鉛製シートで構成しておく
ことにより、顕著となる。すなわち、断面波形であるか
ら、非締結シール面18´,18´間における第1シー
ル部材4の締付面圧不足を良好に解消することができ、
しかも第1シール部材4と非締結シール面18´との間
及び第1シール部材4と第2シール部材5との間におけ
るシールを充分に行うことができる。さらに、脆い膨張
黒鉛製のものであっても、一端側部分6aと他端側部分
6bとの屈曲部が折損するような虞れもない。
【0025】したがって、カバー部材2の各分割面間と
スタフィンボックス8aとの連結箇所においても、第1
シール部材4の締付面圧不足やシールデッド部分が生じ
ることなく、良好なシールを行うことができる。しか
も、フランジ9,9の締結力及びシール押圧体3による
押圧力を必要以上に高くする必要がないことから、各フ
ランジ9及びスタフィンボックス形成体部分18を或る
程度の強度を確保できるものしておけばよく、カバー体
7の強度を必要以上に高くしておく必要がない。このた
め、上記した如く、カバー部材2の大半を占めるカバー
体7つまりカバー体部分17…を板金製のものとするこ
とができ、カバー部材2を安価なものとできる。勿論、
各カバー体部分17を板金製品としておくことで、カバ
ー部材2全体が軽量化され、低温流体輸送管1,1への
装着等の取扱も容易となる。
【0026】なお、本発明は上記した形態に限定される
ものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲で適
宜に変更,改良することができる。例えば、カバー部材
2及びシール押圧体3の分割数は任意であり、両者2,
3を同一数に分割するようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解されるよう
に、請求項1の発明によれば、カバー部材の各分割面間
とスタフィンボックス(カバー部材と低温流体輸送管と
の対向周面間)との連通箇所において第1シール部材の
締付面圧不足やシールデッド部分が生じるのを第3シー
ル部材により確実に防止することができる。したがっ
て、低温流体輸送管におけるフランジ継手部分等の漏洩
箇所を良好に密封囲繞し得て漏洩流体の拡散を確実に防
止することができる。
【0028】また、請求項2の発明によれば、カバー部
材の大半を占めるカバー体を板金製としたから、カバー
部材を安価に提供することができ、且つその装着等の取
扱も容易となる。
【0029】さらに、請求項3の発明によれば、カバー
部材の分割面間及びカバー部材と低温流体輸送管との対
向周面間並びそれらの連通箇所におけるシールをより良
好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る低温流体輸送管における漏洩流体
拡散防止構造を示した縦断正面図である。
【図2】同構造の縦断背面図(断面は図3のII−II線に
沿う)である。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図3の要部を拡大して示す詳細図である。
【図6】図4の要部を拡大して示す詳細図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】同構造の分解斜視図である。
【図9】第1シール部材の要部を示す縦断面図である。
【図10】第2シール部材の要部を示す斜視図である。
【図11】第3シール部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…低温流体輸送管、1a…フランジ継手部分(漏洩箇
所)、2…カバー部材、3…シール押圧体、4…第1シ
ール部材、5…第2シール部材、5a…編組パッキン、
5b…膨張黒鉛製テープ、6…第3シール部材、6a…
一端側部分、6b…他端側部分、7…カバー体、8…ス
タフィンボックス形成体、8a…スタフィンボックス、
9…フランジ、9´…締結シール面(カバー部材の分割
面)、17…カバー体部分(カバー体の分割部分)、1
8…スタフィンボックス形成体部分(スタフィンボック
ス形成体の分割部分)、18´…非締結シール面(カバ
ー部材の分割面)。
フロントページの続き (72)発明者 塩見 富一 兵庫県三田市下内神字打場541番地の1 日本ピラー工業株式会社三田工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温流体輸送管における流体漏洩箇所が
    周方向分割筒状のカバー部材で囲繞されており、 カバー部材の分割面間が、シート状の第1シール部材を
    挟圧介在させた状態で締結されており、 カバー部材と低温流体輸送管との対向周面間に、環状と
    した紐状の第2シール部材が圧縮状態で充填されてお
    り、 第1シール部材と第2シール部材との間に、一端側部分
    がカバー部材の一方の分割面と第1シール部材との間に
    挟圧されると共に他端側部分が該第1シール部材と第2
    シール部材との間を通過した状態でカバー部材と第2シ
    ール部材との間に挟圧された、シート状の第3シール部
    材が介装されていることを特徴とする低温流体輸送管に
    おける漏洩流体拡散防止構造。
  2. 【請求項2】 カバー部材が、その各分割面間を第1シ
    ール部材を介して締結するための各一対のフランジと、
    フランジの締結により環状形態をなし、低温流体輸送管
    との間に第2シール部材を充填させるスタフィンボック
    スを形成しうる周方向分割状の一対のスタフィンボック
    ス形成体と、フランジの締結により筒状形態をなし、低
    温流体輸送管の流体漏洩箇所を囲繞しうる周方向分割状
    のカバー体と、からなり、 カバー体の各分割部分は耐低温性金属からなる板金製の
    ものであり、 各フランジ及び各スタフィンボックス形成体の各分割部
    分は、カバー体の各分割部分に且つ相互に溶着された耐
    低温性金属からなる非板金製のものであり、 各スタフィンボックス形成体には、周方向分割環状のシ
    ール押圧体が、第2シール部材を低温流体輸送管の軸線
    方向に押圧させるべく締付自在に取付けられていること
    を特徴とする、請求項1に記載する低温流体輸送管にお
    ける漏洩流体拡散防止構造。
  3. 【請求項3】 第1シール部材が膨張黒鉛製シート間に
    金属箔を介装した3層構造のものであり、 第2シール部材が紐状の編組パッキンとその外周面に渦
    巻き状に巻装した膨張黒鉛製テープとからなるものであ
    り、 第3シール部材が断面形状を微細な波形とした膨張黒鉛
    製シートであることを特徴とする、請求項1又は請求項
    2に記載する低温流体輸送管における漏洩流体拡散防止
    構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003074771A (ja) * 2001-09-04 2003-03-12 Nippon Kokan Pipe Fittings Mfg Co Ltd 耐熱性管継手
JP2006123374A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Makoto Nishizawa 射出成形機などの断熱カバー
KR100692102B1 (ko) * 2005-11-18 2007-03-12 주식회사 삼천리 가스배관의 가스누설 차단장치
JP2016003700A (ja) * 2014-06-16 2016-01-12 信越化学工業株式会社 フランジ固定構造

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