JPH0988899A - 油拡散真空ポンプ - Google Patents

油拡散真空ポンプ

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JPH0988899A
JPH0988899A JP25378995A JP25378995A JPH0988899A JP H0988899 A JPH0988899 A JP H0988899A JP 25378995 A JP25378995 A JP 25378995A JP 25378995 A JP25378995 A JP 25378995A JP H0988899 A JPH0988899 A JP H0988899A
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JP
Japan
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temperature
oil
oil diffusion
vacuum pump
heater
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Pending
Application number
JP25378995A
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English (en)
Inventor
Ikutake Terakura
生剛 寺倉
Manabu Shimomura
学 下村
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外乱が生じても油汚染が生じない定温度制御
方式の油拡散真空ポンプを提供する。 【解決手段】 油拡散ポンプ10のボイラ部14近傍の
温度を温度センサ18により測定してボイラ部14のヒ
ータ13への供給電力の調整を定温度制御方式により行
う。定温度制御は、測定温度が第1メモリ31に記憶さ
せた設定温度になるように供給電力の制御をするが、測
定温度が設定温度以上になった状態が続いたとしても、
第2メモリ32に記憶させた最小維持電力以上の電力を
供給しつづけることにより、最低限の油加熱しつづけ、
適正な排気能力が常に持続できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空排気を行う油
拡散真空ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】油拡散真空ポンプは、ポンプ本体のボイ
ラ内に入れられた油をボイラのヒータにより加熱して、
油蒸気を発生させ、この蒸気をノズルから噴出すること
により、油蒸気流に飛び込んだ気体分子をとらえて排出
口側に運び去る真空ポンプである。 図1に従来からの
空冷式の油拡散真空ポンプの断面図を示す。この油拡散
ポンプ10は、側面に空冷フィン11を取り付けたケー
シング12と、ケーシング12の下端部に取り付けら
れ、内部に作動液としての油を貯めておくとともに、こ
の油を加熱するためのヒータ13が設けられたボイラ部
14とから構成される。ケーシング12の内部には発生
した油蒸気を下方に向けて噴出するノズル16を形成す
るためのジェット発生器17が設けられている。
【0003】そして、ヒータ13に電力供給することに
より、ボイラ部14内の油が加熱され、油蒸気となって
ジェット発生器17内を上昇し、ノズル16から下方に
向いて噴出するようになり、そのときに油蒸気流内に飛
び込んだ気体分子が油蒸気流により排気口に運ばれるこ
とで真空排気が行われる。
【0004】ヒータに供給する電力はヒータ制御部20
により行われる。制御方式としては、(1)一定電圧を
供給する定電圧制御、(2)一定電力を供給する定電力
制御、(3)一定温度となるように制御する定温度制御
がある。
【0005】このうち定電圧制御は、回路が簡単である
が、ヒータ13の抵抗値が変化したり、入力ラインの電
圧が変化すると、一定の電力が供給できず、油拡散真空
ポンプの温度を一定に維持することが難しい。一方、一
定の供給電力となるように制御する定電力制御では、ヒ
ータ抵抗値の変化や入力ラインの変動に対しても一定の
電力を供給することができ、定電圧制御よりは安定した
真空排気が行える。しかし、電力制御では電流検出回路
と電圧検出回路を設けて、これらによって検出された電
流値、電圧値の積から電力を決めるのであるが、この方
法は検出回路に通常電流センストランスや電圧センスト
ランスなどの比較的大きな電気部品を用いるため小型の
油拡散真空ポンプには不向きであり、また、電流検出回
路、電圧検出回路それぞれが5%程度の誤差をもってお
り、電流値と電圧値との積である電力を5%以内の誤差
で制御することは困難である。もしも正確な制御を行お
うとすれば、高価格で高精度な部品を用いなければなら
ず、油拡散真空ポンプ本体の価格に比べてバランスがと
れないため、実用的でなくなる。
【0006】これに対し、定温度制御ではボイラ部14
近傍またはボイラ部内の油の温度を温度センサ18によ
り検出し、ボイラ部14近傍あるいは油温度が一定とな
るように電力を制御するため、比較的簡単な回路で高精
度な制御が可能である。
【0007】図2はヒータ13の定温度制御のためのヒ
ータ制御部の回路の実施例である。図において、13は
ヒータ、18は温度センサであり具体的には熱電対が用
いられている。21は熱電対用のアンプ、22はA/D
変換器、23はCPU、24はSSR(固体リレー素
子)、25はCPUへの入力のためのキーボード、26
は定温度制御のための設定温度を記憶しておくメモリで
ある。この回路では、油拡散真空ポンプ10のボイラ部
14近傍に取り付けられた温度センサ18によりボイラ
部温度を測定し、アンプ21、A/D変換器22を介し
てCPU23によりこの温度をモニタする。CPU23
は、ボイラ部が予めキーボード25からメモリ26に入
力設定した設定温度値になるようにリレー素子24をオ
ンオフし、ヒータ13に加える電力を調整して温度を一
定に保つ。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような定温度制
御はたとえば、質量分析計の検出部の真空を維持するた
めに用いられる小型の油拡散真空ポンプに使用されてい
る。
【0009】定温度制御を行っている最中に外乱が生
じ、温度センサが検出する温度値が上昇した場合、それ
を元に戻すよう補正するため、ヒータ電力が下がるよう
に制御が働く。そのときボイラ部の熱容量が大きいた
め、熱応答性が悪いので、以下のような温度変動を示
す。
【0010】すなわち、温度センサが温度上昇を検知し
たときに、できるだけ短時間で温度を下げようとして、
すぐにヒータ供給電力を零(オンオフ制御)あるいは非
常に小さい値(PID制御)まで下げるが、ボイラ部の
熱容量が大きいので温度センサの検出温度が正常な値に
下がるまでには一定の時間がかかる。そして、このヒー
タ電力を零あるいは非常に小さい値になっている時間が
所定の時間以上(数十秒程度)続くと、温度が正常値に
戻っていないにもかかわらず、油蒸気があまり発生しな
い状態が発生する。 定温度制御の場合で外乱が生じた
場合には、上記のような温度変動を生じるのであるが、
油拡散真空ポンプでは、排気能力は油温度(つまり油蒸
気発生量)に大きく依存しており、特に油温度が下がり
すぎると排気能力が急激に下がり、その結果、真空度の
悪化を招くとととなる。質量分析計などでは小型化、コ
ストダウンなどのため質量分析計の検出部と油拡散ポン
プとの間にはバルブを設けておらず、油拡散ポンプの排
気能力の変動は測定に影響があるとともに、検出部への
油汚染を引き起こすおそれがある。
【0011】本発明は以上のような問題を解決し、安定
した定温度制御が行える油拡散真空ポンプを提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
になされた本発明の油拡散真空ポンプは、油拡散ポンプ
のボイラ部近傍の温度あるいはボイラ部内の油温を温度
センサにより測定してボイラ部のヒータへの供給電力の
調整を行う定温度制御方式の油拡散真空ポンプにおい
て、油拡散ポンプ運転時のヒータへの供給電力を定温度
制御方式により制御するとともに、常に所定の最小電力
以上に維持されるように制御する温度制御手段を設けた
ことを特徴とする。
【0013】
【実施の形態】本発明の油拡散真空ポンプでは、ボイラ
部近傍あるいはボイラ部内の油温を温度センサにより測
定して、これが一定温度に維持されるようにヒータへの
供給電力の調整を行う制御を行う。制御中に電磁ノイズ
等による外乱が発生して測定温度が上昇した場合に、ヒ
ータ供給電力を下げることになるが、この場合、常に所
定の最小維持電力は供給し続けるようにする。これによ
り一定温度以下には決して下がらないようにし、常に最
小限必要とされる排気能力が確保できるような温度制御
を行う。
【0014】以下、本発明を図を用いて説明する。図3
はこの定温度制御を行うための構成の基本概念図であ
る。本発明の油拡散真空ポンプの定温度制御は、ボイラ
部近傍あるいはボイラ部内の油溜内に挿入された温度セ
ンサと、ボイラ部のヒータと、ヒータへの電力供給をオ
ンオフするスイッチ手段と、スイッチ手段の制御を行う
コンピュータとにより行われる。このコンピュータは、
定温度制御を行うときの設定温度を記憶する設定温度記
憶手段と、制御動作中は常にヒータに供給し続ける最小
限の電力値を記憶する最小維持電力記憶手段と、前記の
設定温度記憶手段に記憶された設定温度データおよび最
小維持電力記憶手段に記憶された最小電力データを、温
度センサからの測定温度データと比較してスイッチ手段
への制御信号を出す比較手段を有する。
【0015】図4は、本発明の一実施例の構成を示すブ
ロック図である。図2の従来例と同じものについては同
符号を付すことにより、説明を省略する。また、油拡散
真空ポンプの定温度制御のためのヒータ制御部以外の部
分、たとえば油拡散ポンプの本体の内部構造等は図1の
従来と同一であるので、これについても説明を省略す
る。
【0016】図4に示す本発明の油拡散真空ポンプのヒ
ータ制御部では、従来例である図2のものと異なり、第
1メモリ31、第2メモリ32の2つのメモリを有す
る。このうち第1メモリ31には、定温度制御時に目標
値となる設定温度がキーボード25から入力される。ま
た、第2メモリ32には最小維持電力値がキーボードか
ら入力される。この最小維持電力値は、油拡散真空ポン
プが適正な排気能力を維持するのに最低限必要な電力値
である。
【0017】次に、このヒータ制御部の動作を説明す
る。図5は油拡散真空ポンプの起動から停止までの各状
況でのヒータ供給電力および温度センサによる測定温度
の変化を示す図である。ポンプ起動時は短時間で立ち上
げるためにフルパワー(100%)の電力を供給する
(a区間)。この状態でしばらく加熱すると徐々に測定
温度が上昇するので、供給電力を下げつつ加熱を続ける
(b区間)。やがて、測定温度が第1メモリ31に記憶
された設定温度になると、その設定温度を維持するため
の一定の電力を供給しつづけることにより、定常状態に
なり、安定する(c区間)。
【0018】定常状態での運転中に外乱が発生して、温
度センサによる測定温度が設定温度以上になると供給電
力を下げるのであるが、このときの供給電力は予めメモ
リ32に入力してある最小維持電力以下には下がらない
ように制御する(d区間)。したがって、外乱の影響が
一定時間以上続いても、適正な排気能力が維持できる程
度の加熱が引き続き行われているので、決して排気能力
がなくなり、あるいは油蒸気による汚染が生じることは
ない。やがて、外乱がなくなると再び定常状態になり、
安定する(e区間)。油拡散真空ポンプの使用を終えて
ポンプ機能を停止するときは、ヒータへの供給電力を零
にして冷却を行う(f区間)。
【0019】以下、本発明の実施態様をまとめておく。 (1)油拡散ポンプのボイラ部近傍の温度あるいはボイ
ラ部内の油温を温度センサにより測定してボイラ部のヒ
ータへの供給電力の調整を行う定温度制御方式の油拡散
真空ポンプにおいて、定温度制御時の設定温度を記憶す
る設定温度記憶手段と、ヒータへの供給電力の最小維持
電力を記憶する最小維持電力記憶手段と、温度センサか
らの測定温度データと設定温度記憶手段に記憶された設
定温度データとの比較を行うとともに、最小維持電力記
憶手段に記憶された最小維持電力データとの比較を行っ
て供給電力の制御信号を発生する比較手段とを備え、比
較手段からの制御信号によりヒータの供給電力を制御す
ることを特徴とする油拡散真空ポンプ。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明の油拡散真空
ポンプは、油拡散ポンプ運転時のヒータへの供給電力を
定温度制御方式により制御するとともに、常に所定の最
小電力以上に維持されるように供給電力を制御すること
としたので、定温度制御中に外乱が生じて測定温度が設
定温度より高くなる時間が持続したとしても、ヒータに
は常に最小維持電力が供給されつづけるので、適正な排
気能力が常に維持でき油汚染を生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】油拡散真空ポンプの本体の構造の概略図。
【図2】従来からの油拡散真空ポンプの定温度制御の回
路を示すブロック図。
【図3】本発明の一実施例である油拡散真空ポンプのヒ
ータ制御の基本概念図。
【図4】本発明の一実施例である油拡散真空ポンプの定
温度制御の回路を示すブロック図。
【図5】本発明の他の一実施例である油拡散真空ポンプ
のヒータ供給電力と温度センサの測定温度の変動を示す
説明図。
【符号の説明】
10:油拡散真空ポンプ 13:ヒータ 14:ボイラ部 18:温度センサ(熱電対) 20:ヒータ制御部 22:A/D 23:CPU 24:SSR 31:第1メモリ 32:第2メモリ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油拡散ポンプのボイラ部近傍の温度あるい
    はボイラ部内の油温を温度センサにより測定してボイラ
    部のヒータへの供給電力の調整を行う定温度制御方式の
    油拡散真空ポンプにおいて、油拡散ポンプ運転時のヒー
    タへの供給電力を定温度制御方式により制御するととも
    に、常に所定の最小電力以上に維持されるように制御す
    る温度制御手段を設けたことを特徴とする油拡散真空ポ
    ンプ。
JP25378995A 1995-09-29 1995-09-29 油拡散真空ポンプ Pending JPH0988899A (ja)

Priority Applications (1)

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JP25378995A JPH0988899A (ja) 1995-09-29 1995-09-29 油拡散真空ポンプ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102829004A (zh) * 2012-09-05 2012-12-19 常州大成绿色镀膜科技有限公司 一种防爆油扩散泵真空系统及其防爆控制方法

Cited By (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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