JPH0988875A - ターボ分子ポンプ - Google Patents
ターボ分子ポンプInfo
- Publication number
- JPH0988875A JPH0988875A JP24782995A JP24782995A JPH0988875A JP H0988875 A JPH0988875 A JP H0988875A JP 24782995 A JP24782995 A JP 24782995A JP 24782995 A JP24782995 A JP 24782995A JP H0988875 A JPH0988875 A JP H0988875A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotor
- rotating shaft
- casing
- rotary shaft
- molecular pump
- Prior art date
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- Non-Positive Displacement Air Blowers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 僅かな構成の改良によって、ディスク及びア
キシャルターゲットの装着の際の良好な作業性の確保
と、共振点の向上とを両立する。 【解決手段】 磁気軸受けによって浮上状態で支持され
た回転軸7の上端部に取付けられたロータ8の上面に六
角柱状の突出部27を一体形成し、回転軸7の下端部に
アキシャルターゲット26を螺合する際には、この突出
部27をスパナによって保持した状態で行う。また、こ
の突出部27によりロータ8の剛性が向上されており、
高い共振点が得られている。更に、回転体の回転バラン
スを調整する作業は突出部27の側面27aを削りなが
ら行われる。
キシャルターゲットの装着の際の良好な作業性の確保
と、共振点の向上とを両立する。 【解決手段】 磁気軸受けによって浮上状態で支持され
た回転軸7の上端部に取付けられたロータ8の上面に六
角柱状の突出部27を一体形成し、回転軸7の下端部に
アキシャルターゲット26を螺合する際には、この突出
部27をスパナによって保持した状態で行う。また、こ
の突出部27によりロータ8の剛性が向上されており、
高い共振点が得られている。更に、回転体の回転バラン
スを調整する作業は突出部27の側面27aを削りなが
ら行われる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ターボ分子ポンプ
に係り、特に、回転自在に支持された回転軸に対する各
部材の組付け作業性の改善及び共振点の向上対策に関す
る。
に係り、特に、回転自在に支持された回転軸に対する各
部材の組付け作業性の改善及び共振点の向上対策に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、真空ポンプの一種として例え
ば特開昭60−45792号公報に開示されているよう
なターボ分子ポンプが知られている。このターボ分子ポ
ンプは、吸込口及び吐出口を備えたケーシング内に磁気
軸受けによって浮上状態で回転自在に支持された回転軸
が収容され、この回転軸にロータが回転一体に組付けら
れた構成となっている。また、ロータは、その外周面が
ケーシング内周面に対して小間隙を存して近接する位置
に配置されており、該ケーシング内周面との間に流体の
流路を形成している。また、ロータ外周面には、ねじ溝
或いは複数枚の回転翼が設けられている一方、ケーシン
グ内周面は、ロータ外周面にねじ溝が設けられている場
合にはそれに対向する部分が円筒面に形成されており、
ロータ外周面に回転翼が設けられている場合にはそれに
対向して固定翼が設けられている。
ば特開昭60−45792号公報に開示されているよう
なターボ分子ポンプが知られている。このターボ分子ポ
ンプは、吸込口及び吐出口を備えたケーシング内に磁気
軸受けによって浮上状態で回転自在に支持された回転軸
が収容され、この回転軸にロータが回転一体に組付けら
れた構成となっている。また、ロータは、その外周面が
ケーシング内周面に対して小間隙を存して近接する位置
に配置されており、該ケーシング内周面との間に流体の
流路を形成している。また、ロータ外周面には、ねじ溝
或いは複数枚の回転翼が設けられている一方、ケーシン
グ内周面は、ロータ外周面にねじ溝が設けられている場
合にはそれに対向する部分が円筒面に形成されており、
ロータ外周面に回転翼が設けられている場合にはそれに
対向して固定翼が設けられている。
【0003】そして、このターボ分子ポンプの駆動時に
は、回転軸の回転に伴ってロータが高速回転して、吸込
口から吐出口へ向う気流を発生させ、吸込口に連通する
空間を高真空状態にする。
は、回転軸の回転に伴ってロータが高速回転して、吸込
口から吐出口へ向う気流を発生させ、吸込口に連通する
空間を高真空状態にする。
【0004】回転軸の具体構成について図4を用いて説
明すると、該回転軸(a) は、上端面にロータ(b) がボル
ト(c,c) によって回転一体に取付けられており、このロ
ータ(b) の中央部には上下方向に貫通する貫通孔(d) が
形成されている。また、この回転軸(a) の上面における
この貫通孔(d) に対向する部分には六角柱状の凹陥部
(e) が形成されている。一方、回転軸(a) の下端部は小
径に形成されており、その外周面に雄ねじ(f) が形成さ
れている。そして、この部分に磁性体で成る磁気軸受け
用ディスク(g) 及びアキシャルターゲット(h) が装着さ
れている。このアキシャルターゲット(h) は、回転軸
(a) の回転数を検知するための図示しないセンサによっ
て回転が検知される被検出部であって、その内部には、
上記雄ねじ(f) に螺合可能な雌ねじ(i) が形成されてい
る。つまり、上記雄ねじ(f) の形成部分に下側から磁気
軸受け用ディスク(g) が外装され、更にその下側からア
キシャルターゲット(h) が螺合されて、ディスク(g) 及
びアキシャルターゲット(h) が装着されている。そし
て、具体的に、この装着時においてアキシャルターゲッ
ト(h) の雌ねじ(i) を回転軸(a) の雄ねじ(f) に螺合す
る際には、回転軸(a) の上面の凹陥部(e) に六角レンチ
(j) を差し込んで回転軸(a) を保持した状態でアキシャ
ルターゲット(h) を雄ねじ(f) に螺合している。
明すると、該回転軸(a) は、上端面にロータ(b) がボル
ト(c,c) によって回転一体に取付けられており、このロ
ータ(b) の中央部には上下方向に貫通する貫通孔(d) が
形成されている。また、この回転軸(a) の上面における
この貫通孔(d) に対向する部分には六角柱状の凹陥部
(e) が形成されている。一方、回転軸(a) の下端部は小
径に形成されており、その外周面に雄ねじ(f) が形成さ
れている。そして、この部分に磁性体で成る磁気軸受け
用ディスク(g) 及びアキシャルターゲット(h) が装着さ
れている。このアキシャルターゲット(h) は、回転軸
(a) の回転数を検知するための図示しないセンサによっ
て回転が検知される被検出部であって、その内部には、
上記雄ねじ(f) に螺合可能な雌ねじ(i) が形成されてい
る。つまり、上記雄ねじ(f) の形成部分に下側から磁気
軸受け用ディスク(g) が外装され、更にその下側からア
キシャルターゲット(h) が螺合されて、ディスク(g) 及
びアキシャルターゲット(h) が装着されている。そし
て、具体的に、この装着時においてアキシャルターゲッ
ト(h) の雌ねじ(i) を回転軸(a) の雄ねじ(f) に螺合す
る際には、回転軸(a) の上面の凹陥部(e) に六角レンチ
(j) を差し込んで回転軸(a) を保持した状態でアキシャ
ルターゲット(h) を雄ねじ(f) に螺合している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構成では、凹陥部(e) の形状が小さい場合、六角レンチ
(j) も小型になってしまって回転軸(a) を安定的に保持
することが困難になり、場合によっては、六角レンチ
(j) によりロータ(b) の翼を破損させてしまう虞れもあ
った。このため、この保持を安定して行うためには、凹
陥部(e) の形状を大きくして大型の六角レンチ(j) を使
用する必要がある。
構成では、凹陥部(e) の形状が小さい場合、六角レンチ
(j) も小型になってしまって回転軸(a) を安定的に保持
することが困難になり、場合によっては、六角レンチ
(j) によりロータ(b) の翼を破損させてしまう虞れもあ
った。このため、この保持を安定して行うためには、凹
陥部(e) の形状を大きくして大型の六角レンチ(j) を使
用する必要がある。
【0006】しかし、これでは、ロータ(b) の貫通孔
(d) の開口面積も大きくせねばならず、ロータ(b) 自体
の強度が低下してしまう。このようにロータ(b) 自体の
強度が低下した場合、回転軸(a) 及びロータ(b) で成る
回転体の共振点が低下してしまって、ロータ(b) を高速
回転させることができず、ポンプ性能の低下に繋がって
しまうといった不具合がある。つまり、従来の構成で
は、ディスク(g) 及びアキシャルターゲット(h) の装着
の際の良好な作業性の確保と、回転体の共振点の向上と
を両立させることができなかった。
(d) の開口面積も大きくせねばならず、ロータ(b) 自体
の強度が低下してしまう。このようにロータ(b) 自体の
強度が低下した場合、回転軸(a) 及びロータ(b) で成る
回転体の共振点が低下してしまって、ロータ(b) を高速
回転させることができず、ポンプ性能の低下に繋がって
しまうといった不具合がある。つまり、従来の構成で
は、ディスク(g) 及びアキシャルターゲット(h) の装着
の際の良好な作業性の確保と、回転体の共振点の向上と
を両立させることができなかった。
【0007】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、僅かな構成の改良によって、ディスク及びアキ
シャルターゲットの装着の際の良好な作業性の確保と、
共振点の向上とを両立することを目的とする。
あって、僅かな構成の改良によって、ディスク及びアキ
シャルターゲットの装着の際の良好な作業性の確保と、
共振点の向上とを両立することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、回転軸に回転一体に取付けられたロー
タに、スパナ等の保持部材によって保持可能な突出部を
形成し、この突出部によって保持状態の安定性の確保と
構成の向上とを図るようにした。
めに、本発明は、回転軸に回転一体に取付けられたロー
タに、スパナ等の保持部材によって保持可能な突出部を
形成し、この突出部によって保持状態の安定性の確保と
構成の向上とを図るようにした。
【0009】具体的に、請求項1記載の発明は、吸込口
(2) 及び吐出口(4) を備えたケーシング(1) と、該ケー
シング(1) 内に収容され、高速回転可能な回転軸(7)
と、回転軸(7) の一端部を覆うように該回転軸(7) に回
転一体に取付けられ、高速回転することによって上記吸
込口(2) から吐出口(4) へ向う気流を発生させるロータ
(8) と、上記回転軸(7) 及びロータ(8) がケーシング
(1) 内に収容された状態で、該ケーシング(1) の外側か
らその内部に挿入されて、回転軸(7) の他端部に対して
螺合される螺合部材(26)とを備えたターボ分子ポンプを
前提としている。そして、上記ロータ(8) における回転
軸(7) の一端部を覆っている部分の外面に、螺合部材(2
6)を回転軸(7) の他端部に螺合する際、ロータ(8) に係
止する保持部材により外側面が保持される突出部(27)を
一体形成した構成としている。
(2) 及び吐出口(4) を備えたケーシング(1) と、該ケー
シング(1) 内に収容され、高速回転可能な回転軸(7)
と、回転軸(7) の一端部を覆うように該回転軸(7) に回
転一体に取付けられ、高速回転することによって上記吸
込口(2) から吐出口(4) へ向う気流を発生させるロータ
(8) と、上記回転軸(7) 及びロータ(8) がケーシング
(1) 内に収容された状態で、該ケーシング(1) の外側か
らその内部に挿入されて、回転軸(7) の他端部に対して
螺合される螺合部材(26)とを備えたターボ分子ポンプを
前提としている。そして、上記ロータ(8) における回転
軸(7) の一端部を覆っている部分の外面に、螺合部材(2
6)を回転軸(7) の他端部に螺合する際、ロータ(8) に係
止する保持部材により外側面が保持される突出部(27)を
一体形成した構成としている。
【0010】このような構成により、回転軸(7) の他端
部に螺合部材(26)を螺合する際には、ロータ(8) の突出
部(27)をスパナ等の保持部材により外側面が保持可能で
あって、この保持状態が安定的に得られ、螺合部材(26)
の螺合作業が容易に行える。また、この突出部(27)はロ
ータ(8) の剛性を高く確保する機能も備えており、これ
によって、回転軸(7) 及びロータ(8) で成る回転体の共
振点を高くでき、ロータ(8) を高速回転化できる。
部に螺合部材(26)を螺合する際には、ロータ(8) の突出
部(27)をスパナ等の保持部材により外側面が保持可能で
あって、この保持状態が安定的に得られ、螺合部材(26)
の螺合作業が容易に行える。また、この突出部(27)はロ
ータ(8) の剛性を高く確保する機能も備えており、これ
によって、回転軸(7) 及びロータ(8) で成る回転体の共
振点を高くでき、ロータ(8) を高速回転化できる。
【0011】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
のターボ分子ポンプにおいて、螺合部材を、ケーシング
(1) に取付けられた回転数センサ(25)によって回転数が
検出されるアキシャルターゲット(26)とした構成として
いる。
のターボ分子ポンプにおいて、螺合部材を、ケーシング
(1) に取付けられた回転数センサ(25)によって回転数が
検出されるアキシャルターゲット(26)とした構成として
いる。
【0012】この構成により、回転軸(7) と共に回転す
るアキシャルターゲット(26)の回転数が回転数センサ(2
5)によって検出され、これによってロータ(8) の回転数
が検出されることになる。
るアキシャルターゲット(26)の回転数が回転数センサ(2
5)によって検出され、これによってロータ(8) の回転数
が検出されることになる。
【0013】請求項3記載の発明は、上記請求項1また
は2記載のターボ分子ポンプにおいて、突出部(27)を多
角柱状に形成し、この突出部(27)の各側面のうち少なく
とも一面を、削られることにより回転軸(7) 及びロータ
(8) の回転バランスを保つ面とした構成としている。
は2記載のターボ分子ポンプにおいて、突出部(27)を多
角柱状に形成し、この突出部(27)の各側面のうち少なく
とも一面を、削られることにより回転軸(7) 及びロータ
(8) の回転バランスを保つ面とした構成としている。
【0014】この構成により、回転軸(7) 及びロータ
(8) の回転バランスを調整する際には、突出部(27)の各
側面のうち所定の面を削って突出部(27)の重心位置を変
更しながらバランス調整を行う。
(8) の回転バランスを調整する際には、突出部(27)の各
側面のうち所定の面を削って突出部(27)の重心位置を変
更しながらバランス調整を行う。
【0015】また、回転軸(7) を磁気軸受によって非接
触状態で支持し、該回転軸(7) の回転異常が生じた際
に、該回転軸(7) に当接して衝撃力を受け持つ保護軸受
を設けるようにした場合、ロータ(8) の軽量化に伴って
該ロータ(8) と回転軸(7) とで成る回転系全体の重量も
軽量になるため、保護軸受に作用する衝撃力が小さくな
り、該保護軸受の破損を抑制することができる。
触状態で支持し、該回転軸(7) の回転異常が生じた際
に、該回転軸(7) に当接して衝撃力を受け持つ保護軸受
を設けるようにした場合、ロータ(8) の軽量化に伴って
該ロータ(8) と回転軸(7) とで成る回転系全体の重量も
軽量になるため、保護軸受に作用する衝撃力が小さくな
り、該保護軸受の破損を抑制することができる。
【0016】更に、ロータ(8) を回転軸(7) に取付ける
構成として、回転軸(7) の端部にロータ(8) を外嵌合さ
せるようにした場合、このロータ(8) は比弾性率が高く
なっているので、ロータ(8) に作用する遠心力によって
嵌合部分が弛緩してしまうといったことがなくなる。
構成として、回転軸(7) の端部にロータ(8) を外嵌合さ
せるようにした場合、このロータ(8) は比弾性率が高く
なっているので、ロータ(8) に作用する遠心力によって
嵌合部分が弛緩してしまうといったことがなくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。図1は、本形態に係るターボ分子ポン
プ(A) を示し、(1) は略円筒状に形成されたケーシング
であって、該ケーシング(1) の上面には真空空間に連通
する吸込口(2) が形成されている。また、このケーシン
グ(1) の下部には、軸方向に貫通する貫通孔(5a)を備え
た支持部材(5) が配置されていると共に、該支持部材
(5) の下面には該支持部材(5) の貫通孔(5a)の下側を閉
塞する有底円筒状の蓋部材(6) が取付けられている。ま
た、上記ケーシング(1) の上部は、離脱可能なチャンバ
ー部(1a)で構成されている。また、支持部材(5) の側面
下部には上記吸込口(2) に対し流路(3) を介して連通す
る吐出口(4) が形成されている。また、上記支持部材
(5) の貫通孔(5a)内部には回転軸(7) が配置されてお
り、該回転軸(7) の上端部には、支持部材(5) の上端部
外周を囲むようにロータ(8) が焼き嵌め及びボルト止め
によって回転一体に装着されている。
基いて説明する。図1は、本形態に係るターボ分子ポン
プ(A) を示し、(1) は略円筒状に形成されたケーシング
であって、該ケーシング(1) の上面には真空空間に連通
する吸込口(2) が形成されている。また、このケーシン
グ(1) の下部には、軸方向に貫通する貫通孔(5a)を備え
た支持部材(5) が配置されていると共に、該支持部材
(5) の下面には該支持部材(5) の貫通孔(5a)の下側を閉
塞する有底円筒状の蓋部材(6) が取付けられている。ま
た、上記ケーシング(1) の上部は、離脱可能なチャンバ
ー部(1a)で構成されている。また、支持部材(5) の側面
下部には上記吸込口(2) に対し流路(3) を介して連通す
る吐出口(4) が形成されている。また、上記支持部材
(5) の貫通孔(5a)内部には回転軸(7) が配置されてお
り、該回転軸(7) の上端部には、支持部材(5) の上端部
外周を囲むようにロータ(8) が焼き嵌め及びボルト止め
によって回転一体に装着されている。
【0018】上記支持部材(5) は、その下部側を構成す
る第1の支持部材(9) と、上部側を構成する第2の支持
部材(10)とから成る。上記第1の支持部材(9) の上面外
縁には段部(9a)が形成され、該段部(9a)に上記第2の支
持部材(10)の下端が嵌合し、この状態で第1の支持部材
(9) と第2の支持部材(10)とがねじ止め等により連結さ
れている。
る第1の支持部材(9) と、上部側を構成する第2の支持
部材(10)とから成る。上記第1の支持部材(9) の上面外
縁には段部(9a)が形成され、該段部(9a)に上記第2の支
持部材(10)の下端が嵌合し、この状態で第1の支持部材
(9) と第2の支持部材(10)とがねじ止め等により連結さ
れている。
【0019】上記蓋部材(6) の開口部(6a)内には、下側
から上側に向かって順にスラストセンサ(11)及びスラス
ト磁気軸受(12)がそれぞれ配置されている。
から上側に向かって順にスラストセンサ(11)及びスラス
ト磁気軸受(12)がそれぞれ配置されている。
【0020】上記第1の支持部材(9) の貫通孔(5a)内に
は、下側から上側に向かって順に下部保護軸受(13)、下
部ラジアルセンサ(14)、下部ラジアル磁気軸受(15)、駆
動モータ(16)及び上部保護軸受(17)がそれぞれ回転軸
(7) の外周を囲むように配置されている。また、上記第
2の支持部材(10)の貫通孔(5a)内には、下側から上側に
向かって順に上部ラジアル磁気軸受(18)及び上部ラジア
ルセンサ(19)がそれぞれ配置されている。
は、下側から上側に向かって順に下部保護軸受(13)、下
部ラジアルセンサ(14)、下部ラジアル磁気軸受(15)、駆
動モータ(16)及び上部保護軸受(17)がそれぞれ回転軸
(7) の外周を囲むように配置されている。また、上記第
2の支持部材(10)の貫通孔(5a)内には、下側から上側に
向かって順に上部ラジアル磁気軸受(18)及び上部ラジア
ルセンサ(19)がそれぞれ配置されている。
【0021】上記上部及び下部のラジアル磁気軸受(18,
15) 並びにスラスト磁気軸受(12)は、いずれも回転軸
(7) を両支持部材(9,10)に対して非接触で回転自在に支
持するものであって、上記回転軸(7) に回転一体に設け
られた磁性体(12a,15a,18a) と、該磁性体(12a,15a,18
a) から離隔して配置された電磁石ステータ(12b,15b,18
b) とを有している。上記各ラジアル磁気軸受(15,18)
は、いずれも例えば、上記両支持部材(9,10)の内周面の
中心に対し対称に4対の電磁石ステータ(15b,18b)を配
置しており、該電磁石ステータ(15b,18b) によって磁性
体(15a,18a) を吸引して回転軸(7) を上記両支持部材
(9,10)の内周面に対してラジアル方向に非接触状態で回
転自在に支持している。一方、上記スラスト磁気軸受(1
2)は、上記磁性体で成るディスク(12a) を挟んで4対の
電磁石ステータ(12b, …) を配置しており、該電磁石ス
テータ(12b, …) によって磁性体(12a) を吸引して回転
軸(7) を上記第1の支持部材(9) の内周面に対してスラ
スト方向に非接触状態で回転自在に支持している。上記
一対のラジアルセンサ(14,19) は、いずれも上記両支持
部材(9,10)の貫通孔(5a)の中心に対する回転軸(7) の軸
心のラジアル方向の偏心量をそれぞれの位置において検
出するものであって、該各ラジアルセンサ(14,19)は、
上記回転軸(7) に回転一体に設けられた被検知体(14a,1
9a) と、該被検知体(14a,19a) の外周面から離隔して配
置された検知部(14b,19b) とを有している。上記スラス
トセンサ(11)は、蓋部材(6) の底部中央に設けられ、回
転軸(7) のスラスト方向に非接触で支持されているディ
スク(12a) の偏位量を検出している。また、このスラス
トセンサ(11)の上面には回転数センサ(25)が取付けられ
ており、回転軸(7) の下端部装着された螺合部材として
のアキシャルターゲット(26)の回転数を認識することに
よって回転軸(7) の回転数を検出するようになってい
る。このアキシャルターゲット(26)の回転軸(7) の下端
部に対する取付け構造について説明すると、図2に示す
ように、回転軸(7) の下端部が小径に形成されていると
共に、その外周面に雄ねじ(7b)が形成されている。ま
た、アキシャルターゲット(26)の上面には有底円筒孔が
形成されており、この孔の内面に上記雄ねじ(7b)に螺合
可能な雌ねじ(26a) が形成されている。そして、ディス
ク(12a) の中央部に形成されている貫通孔(12c) に上記
雄ねじ(7b)が挿通されるように、回転軸(7) の下端部に
ディスク(12a) が装着された状態で該雄ねじ(7b)に対し
てアキシャルターゲット(26)を螺合することにより、デ
ィスク(12a) 及びアキシャルターゲット(26)が回転軸
(7) の下端部に取付けられている。また、アキシャルタ
ーゲット(26)の下面における周方向の1箇所若しくは2
箇所には図示しない溝が形成されており、上記回転数セ
ンサ(25)がこの溝を認識することで回転軸(7) の回転数
を検出するようになっている。尚、このアキシャルター
ゲット(26)の外周面の一部において互いに対向する部分
には図示しない平坦面が、それ以外の部分は円筒面で夫
々形成されており、この平坦面部分に図示しないスパナ
やレンチを係止することでアキシャルターゲット(26)の
雄ねじ(7b)に対する螺合作業が行えるようになってい
る。
15) 並びにスラスト磁気軸受(12)は、いずれも回転軸
(7) を両支持部材(9,10)に対して非接触で回転自在に支
持するものであって、上記回転軸(7) に回転一体に設け
られた磁性体(12a,15a,18a) と、該磁性体(12a,15a,18
a) から離隔して配置された電磁石ステータ(12b,15b,18
b) とを有している。上記各ラジアル磁気軸受(15,18)
は、いずれも例えば、上記両支持部材(9,10)の内周面の
中心に対し対称に4対の電磁石ステータ(15b,18b)を配
置しており、該電磁石ステータ(15b,18b) によって磁性
体(15a,18a) を吸引して回転軸(7) を上記両支持部材
(9,10)の内周面に対してラジアル方向に非接触状態で回
転自在に支持している。一方、上記スラスト磁気軸受(1
2)は、上記磁性体で成るディスク(12a) を挟んで4対の
電磁石ステータ(12b, …) を配置しており、該電磁石ス
テータ(12b, …) によって磁性体(12a) を吸引して回転
軸(7) を上記第1の支持部材(9) の内周面に対してスラ
スト方向に非接触状態で回転自在に支持している。上記
一対のラジアルセンサ(14,19) は、いずれも上記両支持
部材(9,10)の貫通孔(5a)の中心に対する回転軸(7) の軸
心のラジアル方向の偏心量をそれぞれの位置において検
出するものであって、該各ラジアルセンサ(14,19)は、
上記回転軸(7) に回転一体に設けられた被検知体(14a,1
9a) と、該被検知体(14a,19a) の外周面から離隔して配
置された検知部(14b,19b) とを有している。上記スラス
トセンサ(11)は、蓋部材(6) の底部中央に設けられ、回
転軸(7) のスラスト方向に非接触で支持されているディ
スク(12a) の偏位量を検出している。また、このスラス
トセンサ(11)の上面には回転数センサ(25)が取付けられ
ており、回転軸(7) の下端部装着された螺合部材として
のアキシャルターゲット(26)の回転数を認識することに
よって回転軸(7) の回転数を検出するようになってい
る。このアキシャルターゲット(26)の回転軸(7) の下端
部に対する取付け構造について説明すると、図2に示す
ように、回転軸(7) の下端部が小径に形成されていると
共に、その外周面に雄ねじ(7b)が形成されている。ま
た、アキシャルターゲット(26)の上面には有底円筒孔が
形成されており、この孔の内面に上記雄ねじ(7b)に螺合
可能な雌ねじ(26a) が形成されている。そして、ディス
ク(12a) の中央部に形成されている貫通孔(12c) に上記
雄ねじ(7b)が挿通されるように、回転軸(7) の下端部に
ディスク(12a) が装着された状態で該雄ねじ(7b)に対し
てアキシャルターゲット(26)を螺合することにより、デ
ィスク(12a) 及びアキシャルターゲット(26)が回転軸
(7) の下端部に取付けられている。また、アキシャルタ
ーゲット(26)の下面における周方向の1箇所若しくは2
箇所には図示しない溝が形成されており、上記回転数セ
ンサ(25)がこの溝を認識することで回転軸(7) の回転数
を検出するようになっている。尚、このアキシャルター
ゲット(26)の外周面の一部において互いに対向する部分
には図示しない平坦面が、それ以外の部分は円筒面で夫
々形成されており、この平坦面部分に図示しないスパナ
やレンチを係止することでアキシャルターゲット(26)の
雄ねじ(7b)に対する螺合作業が行えるようになってい
る。
【0022】また、上記各保護軸受(13,17) は、図1の
如く第1の支持部材(9) の貫通孔(5a)内の上端部(詳し
くは第1及び第2の支持部材(9,10)の連結部近傍)及び
下端部にそれぞれ配置されている。そして、上部保護軸
受(17)は、回転軸(7) に対して僅かな隙間を保って取付
けられており、回転軸(7) の回転異常が発生した場合に
は、回転軸(7) の外周面が接触し、該上部保護軸受(17)
が衝撃力を受け持つようになっている。一方、下部保護
軸受(13)は、上記スラスト磁気軸受(12)の上部側の内周
面に回転軸(7) の軸方向に2個連なって設けられ、上記
上部保護軸受(17)と同様に回転軸(7) の回転異常時の衝
撃力を受け持つようになっている。
如く第1の支持部材(9) の貫通孔(5a)内の上端部(詳し
くは第1及び第2の支持部材(9,10)の連結部近傍)及び
下端部にそれぞれ配置されている。そして、上部保護軸
受(17)は、回転軸(7) に対して僅かな隙間を保って取付
けられており、回転軸(7) の回転異常が発生した場合に
は、回転軸(7) の外周面が接触し、該上部保護軸受(17)
が衝撃力を受け持つようになっている。一方、下部保護
軸受(13)は、上記スラスト磁気軸受(12)の上部側の内周
面に回転軸(7) の軸方向に2個連なって設けられ、上記
上部保護軸受(17)と同様に回転軸(7) の回転異常時の衝
撃力を受け持つようになっている。
【0023】また、上記駆動モータ(16)は、回転軸(7)
を回転駆動することにより、該回転軸(7) の上部先端に
取付けられたロータ(8) を回転させるようになってい
る。また、該ロータ(8) は、上部が閉鎖された略円筒状
に形成されており、その外周面のうち上側半分には、水
平方向に延びる複数枚の回転翼(8a,8a, …) が設けられ
ている。更に、上記ケーシング(1) の内面において、上
記ロータ(8) 外周面の回転翼(8a,8a, …) の形成部分に
対向した部位には複数枚の固定翼(21,21, …) が設けら
れている。この固定翼(21,21, …) 同士の間にはリング
状の間座(22,22,…) が夫々介装されており、これによ
って固定翼(21,21, …) と回転翼(8a,8a,…) とが上下
方向に近接した状態で交互に配置されている。また、ロ
ータ(8) の外周面のうち下側半分は上記のような回転翼
が形成されていない円筒部分(8b)であって、ケーシング
(1) には、この円筒部分(8b)に対向してねじ溝(23a) が
設けられている。詳しくは、ケーシング(1) は、この円
筒部分(8b)に対向してねじ溝部材(23)を備えており、こ
のねじ溝部材(23)は、内径寸法がロータ(8) の円筒部分
(8b)の外径寸法よりも僅かに大きく設定されており、そ
の内周面にはロータ(8) の円筒部分(8b)との間で流路
(3) を形成するねじ溝(23a) が形成されている。また、
第1の支持部材(9) の外周面において、上記ロータ(8)
の円筒部分(8b)に対向した部分には、図示しないラビリ
ンスシールが形成されており、流路(3) を流れる流体が
ロータ(8) の内部に入込む流体漏れを防止するようにな
っている。
を回転駆動することにより、該回転軸(7) の上部先端に
取付けられたロータ(8) を回転させるようになってい
る。また、該ロータ(8) は、上部が閉鎖された略円筒状
に形成されており、その外周面のうち上側半分には、水
平方向に延びる複数枚の回転翼(8a,8a, …) が設けられ
ている。更に、上記ケーシング(1) の内面において、上
記ロータ(8) 外周面の回転翼(8a,8a, …) の形成部分に
対向した部位には複数枚の固定翼(21,21, …) が設けら
れている。この固定翼(21,21, …) 同士の間にはリング
状の間座(22,22,…) が夫々介装されており、これによ
って固定翼(21,21, …) と回転翼(8a,8a,…) とが上下
方向に近接した状態で交互に配置されている。また、ロ
ータ(8) の外周面のうち下側半分は上記のような回転翼
が形成されていない円筒部分(8b)であって、ケーシング
(1) には、この円筒部分(8b)に対向してねじ溝(23a) が
設けられている。詳しくは、ケーシング(1) は、この円
筒部分(8b)に対向してねじ溝部材(23)を備えており、こ
のねじ溝部材(23)は、内径寸法がロータ(8) の円筒部分
(8b)の外径寸法よりも僅かに大きく設定されており、そ
の内周面にはロータ(8) の円筒部分(8b)との間で流路
(3) を形成するねじ溝(23a) が形成されている。また、
第1の支持部材(9) の外周面において、上記ロータ(8)
の円筒部分(8b)に対向した部分には、図示しないラビリ
ンスシールが形成されており、流路(3) を流れる流体が
ロータ(8) の内部に入込む流体漏れを防止するようにな
っている。
【0024】そして、本形態の特徴とする構成は、ロー
タ(8) の上端部分の形状にある。図2及び図3に示すよ
うに、ロータ(8) の上端面の中央部には六角柱の突出部
(27)が形成されている。そして、この突出部(27)の中央
部には、上下方向に貫通形成され回転バランスを調整す
る際に治具が挿入される貫通孔(27a) が設けられている
と共に、この貫通孔(27a) の周囲に等間隔を存して6箇
所にボルト挿通孔(27b,27b, …) が形成されている。そ
して、このボルト挿通孔(27b,27b, …) に対応して回転
軸(7) の上面にもボルト孔(7c,7c, …) が形成されてお
り、この各ボルト挿通孔(27b,27b, …) 及びボルト孔(7
c,7c, …) に亘ってボルト(B,B, …) が挿入されて回転
軸(7) に螺合されていることによりロータ(8) が回転軸
(7) に取付けられている。そして、上記突出部(27)は上
述したように六角柱で形成されているので、この部分に
保持部材としてのスパナを係止することが可能であっ
て、回転軸(7) の下端部にアキシャルターゲット(26)を
螺合する際に、この突出部(27)にスパナを係止して回転
軸(7) を保持した状態でアキシャルターゲット(26)の装
着作業を行うことができるようになっている。
タ(8) の上端部分の形状にある。図2及び図3に示すよ
うに、ロータ(8) の上端面の中央部には六角柱の突出部
(27)が形成されている。そして、この突出部(27)の中央
部には、上下方向に貫通形成され回転バランスを調整す
る際に治具が挿入される貫通孔(27a) が設けられている
と共に、この貫通孔(27a) の周囲に等間隔を存して6箇
所にボルト挿通孔(27b,27b, …) が形成されている。そ
して、このボルト挿通孔(27b,27b, …) に対応して回転
軸(7) の上面にもボルト孔(7c,7c, …) が形成されてお
り、この各ボルト挿通孔(27b,27b, …) 及びボルト孔(7
c,7c, …) に亘ってボルト(B,B, …) が挿入されて回転
軸(7) に螺合されていることによりロータ(8) が回転軸
(7) に取付けられている。そして、上記突出部(27)は上
述したように六角柱で形成されているので、この部分に
保持部材としてのスパナを係止することが可能であっ
て、回転軸(7) の下端部にアキシャルターゲット(26)を
螺合する際に、この突出部(27)にスパナを係止して回転
軸(7) を保持した状態でアキシャルターゲット(26)の装
着作業を行うことができるようになっている。
【0025】次に、上述の如く構成されたターボ分子ポ
ンプ(A) の駆動時について説明する。駆動モータ(16)へ
の通電に伴い回転軸(7) が浮上状態で高速回転すると、
これに回転一体のロータ(8) も高速回転することによ
り、ロータ(8) 外周面の回転翼(8a,8a, …) とケーシン
グ(1) 内面の固定翼(21,21, …) との間の流路(3) 及び
ロータ(8) の円筒部分(8b)とねじ溝部材(23)のねじ溝(2
3a) との間の流路(3) に吸込口(2) から吐出口(4) へ向
う気流が発生し、吸込口(2) に繋がる空間が高真空状態
とされる。
ンプ(A) の駆動時について説明する。駆動モータ(16)へ
の通電に伴い回転軸(7) が浮上状態で高速回転すると、
これに回転一体のロータ(8) も高速回転することによ
り、ロータ(8) 外周面の回転翼(8a,8a, …) とケーシン
グ(1) 内面の固定翼(21,21, …) との間の流路(3) 及び
ロータ(8) の円筒部分(8b)とねじ溝部材(23)のねじ溝(2
3a) との間の流路(3) に吸込口(2) から吐出口(4) へ向
う気流が発生し、吸込口(2) に繋がる空間が高真空状態
とされる。
【0026】そして、このような回転軸(7) 及びロータ
(8) の回転状態において、ロータ(8) の上面には突出部
(27)が形成されていることにより、この部分の剛性が高
くなっているので、回転軸(7) 及びロータ(8) で成る回
転体の共振点が高くなっており、このため、ロータ(8)
を更に高速で回転させることが可能である。
(8) の回転状態において、ロータ(8) の上面には突出部
(27)が形成されていることにより、この部分の剛性が高
くなっているので、回転軸(7) 及びロータ(8) で成る回
転体の共振点が高くなっており、このため、ロータ(8)
を更に高速で回転させることが可能である。
【0027】また、上述したように、このターボ分子ポ
ンプ(A) の組立て作業時において、回転軸(7) の下端部
にアキシャルターゲット(26)を螺合する際には、ロータ
(8)上面に形成された突出部(27)にスパナを係止して回
転軸(7) を保持した状態でアキシャルターゲット(26)の
装着作業を行うことができるので、従来のように回転軸
の上面に六角レンチを係止するものではロータの剛性を
低くせねば回転軸を安定して保持できなかったのに対
し、本形態では、逆に、ロータ(8) の剛性を高くしなが
ら回転軸(7) の保持の安定性を高めることができるとい
った従来の構成では両立し得なかった要求を両立させる
ことができる。また、このスパナにより突出部(27)を係
止する際には、上記ケーシング(1) の上端部分のチャン
バー部(1a)を取外した状態で行う。
ンプ(A) の組立て作業時において、回転軸(7) の下端部
にアキシャルターゲット(26)を螺合する際には、ロータ
(8)上面に形成された突出部(27)にスパナを係止して回
転軸(7) を保持した状態でアキシャルターゲット(26)の
装着作業を行うことができるので、従来のように回転軸
の上面に六角レンチを係止するものではロータの剛性を
低くせねば回転軸を安定して保持できなかったのに対
し、本形態では、逆に、ロータ(8) の剛性を高くしなが
ら回転軸(7) の保持の安定性を高めることができるとい
った従来の構成では両立し得なかった要求を両立させる
ことができる。また、このスパナにより突出部(27)を係
止する際には、上記ケーシング(1) の上端部分のチャン
バー部(1a)を取外した状態で行う。
【0028】更に、このターボ分子ポンプ(A) の組立て
時において、回転軸(7) 及びロータ(8) の回転バランス
を調整する際には、図3に仮想線で示すように、突出部
(27)の6個の側面(27a,27a, …) のうち所定の面を削っ
て突出部(27)の重心位置を変更しながらバランス調整を
行う。つまり、この突出部(27)は、スパナによる保持部
及び回転体の共振点を向上させる部材としての機能ばか
りでなく、回転体の回転バランスを調整するための部材
としての機能も兼ね備えている。
時において、回転軸(7) 及びロータ(8) の回転バランス
を調整する際には、図3に仮想線で示すように、突出部
(27)の6個の側面(27a,27a, …) のうち所定の面を削っ
て突出部(27)の重心位置を変更しながらバランス調整を
行う。つまり、この突出部(27)は、スパナによる保持部
及び回転体の共振点を向上させる部材としての機能ばか
りでなく、回転体の回転バランスを調整するための部材
としての機能も兼ね備えている。
【0029】尚、本形態では突出部(27)を六角柱状に形
成したが、本発明はこれに限らず、直方体状や五角柱状
等の多角柱状であれば如何なる形状に形成してもよい。
また、回転軸(7) の下端部に螺合される螺合部材として
はアキシャルターゲット(26)に限らず、上記ディスク(1
2a) を螺合により組付けるようにするなど、様々な部材
に対して本発明の構成が適用可能である。
成したが、本発明はこれに限らず、直方体状や五角柱状
等の多角柱状であれば如何なる形状に形成してもよい。
また、回転軸(7) の下端部に螺合される螺合部材として
はアキシャルターゲット(26)に限らず、上記ディスク(1
2a) を螺合により組付けるようにするなど、様々な部材
に対して本発明の構成が適用可能である。
【0030】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、ロータにおける回転軸の一端部を覆っ
ている部分の外面に突出部を一体形成し、回転軸の他端
部に螺合部材を螺合する際、この突出部をスパナ等の保
持部材により外側面の保持を可能としたために、簡単な
構成で、この保持状態が安定的に得られ、ロータの破損
を招く虞れなしに螺合部材の螺合作業の簡略化を図るこ
とができる。また、この突出部はロータの剛性を高く確
保する機能も備えているので、回転軸及びロータで成る
回転体の共振点を高くすることもでき、ロータを高速回
転化できて、ポンプ性能の向上を図ることもできる。つ
まり、本発明によれば、螺合部材を装着する際の良好な
作業性の確保と共振点の向上との両立といった従来の構
成では得られない効果を発揮することができる。
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、ロータにおける回転軸の一端部を覆っ
ている部分の外面に突出部を一体形成し、回転軸の他端
部に螺合部材を螺合する際、この突出部をスパナ等の保
持部材により外側面の保持を可能としたために、簡単な
構成で、この保持状態が安定的に得られ、ロータの破損
を招く虞れなしに螺合部材の螺合作業の簡略化を図るこ
とができる。また、この突出部はロータの剛性を高く確
保する機能も備えているので、回転軸及びロータで成る
回転体の共振点を高くすることもでき、ロータを高速回
転化できて、ポンプ性能の向上を図ることもできる。つ
まり、本発明によれば、螺合部材を装着する際の良好な
作業性の確保と共振点の向上との両立といった従来の構
成では得られない効果を発揮することができる。
【0031】請求項2記載の発明によれば、螺合部材を
アキシャルターゲットとしたことで、回転軸の他端部に
螺合される部材を具体化でき、ターボ分子ポンプの実用
性の向上が図れる。
アキシャルターゲットとしたことで、回転軸の他端部に
螺合される部材を具体化でき、ターボ分子ポンプの実用
性の向上が図れる。
【0032】請求項3記載の発明によれば、突出部を多
角柱状に形成し、この突出部の各側面のうち少なくとも
一面を、削られることにより回転軸及びロータの回転バ
ランスを保つ面としたために、この突出部に、保持部材
による保持部及び回転体の共振点を向上させる部材とし
ての機能ばかりでなく、回転体の回転バランスを調整す
るための部材としての機能をも兼ね備えさせることがで
き、この突出部の有効利用化を図ることができる。
角柱状に形成し、この突出部の各側面のうち少なくとも
一面を、削られることにより回転軸及びロータの回転バ
ランスを保つ面としたために、この突出部に、保持部材
による保持部及び回転体の共振点を向上させる部材とし
ての機能ばかりでなく、回転体の回転バランスを調整す
るための部材としての機能をも兼ね備えさせることがで
き、この突出部の有効利用化を図ることができる。
【図1】ターボ分子ポンプの断面図である。
【図2】駆動軸に対するアキシャルターゲットの装着作
業を示す図である。
業を示す図である。
【図3】ロータの上端面を示す図である。
【図4】従来例における図2相当図である。
(A) ターボ分子ポンプ (1) ケーシング (2) 吸込口 (4) 吐出口 (7) 回転軸 (8) ロータ (25) 回転数センサ (26) アキシャルターゲット(螺合部材) (27) 突出部
Claims (3)
- 【請求項1】 吸込口(2) 及び吐出口(4) を備えたケー
シング(1) と、 該ケーシング(1) 内に収容され、高速回転可能な回転軸
(7) と、 上記回転軸(7) の一端部を覆うように該回転軸(7) に回
転一体に取付けられ、高速回転することによって上記吸
込口(2) から吐出口(4) へ向う気流を発生させるロータ
(8) と、 上記回転軸(7) 及びロータ(8) がケーシング(1) 内に収
容された状態で、該ケーシング(1) の外側からその内部
に挿入されて、回転軸(7) の他端部に対して螺合される
螺合部材(26)とを備えたターボ分子ポンプにおいて、 上記ロータ(8) における回転軸(7) の一端部を覆ってい
る部分の外面には、螺合部材(26)を回転軸(7) の他端部
に螺合する際、ロータ(8) に係止する保持部材により外
側面が保持される突出部(27)が一体形成されていること
を特徴とするターボ分子ポンプ。 - 【請求項2】 螺合部材は、ケーシング(1) に取付けら
れた回転数センサ(25)によって回転数が検出されるアキ
シャルターゲット(26)であることを特徴とする請求項1
記載のターボ分子ポンプ。 - 【請求項3】 突出部(27)は多角柱状に形成されてお
り、この突出部(27)の各側面のうち少なくとも一面は、
削られることにより回転軸(7) 及びロータ(8)の回転バ
ランスを保つ面とされていることを特徴とする請求項1
または2記載のターボ分子ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24782995A JPH0988875A (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | ターボ分子ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24782995A JPH0988875A (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | ターボ分子ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0988875A true JPH0988875A (ja) | 1997-03-31 |
Family
ID=17169297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24782995A Withdrawn JPH0988875A (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | ターボ分子ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0988875A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1205667A2 (de) * | 2000-11-13 | 2002-05-15 | Pfeiffer Vacuum GmbH | Gasreibungspumpe |
CN110249130A (zh) * | 2017-02-07 | 2019-09-17 | 尼得科Gpm有限公司 | 具有棱柱形活塞的无油真空泵和相应的压缩机 |
-
1995
- 1995-09-26 JP JP24782995A patent/JPH0988875A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1205667A2 (de) * | 2000-11-13 | 2002-05-15 | Pfeiffer Vacuum GmbH | Gasreibungspumpe |
EP1205667A3 (de) * | 2000-11-13 | 2002-11-20 | Pfeiffer Vacuum GmbH | Gasreibungspumpe |
CN110249130A (zh) * | 2017-02-07 | 2019-09-17 | 尼得科Gpm有限公司 | 具有棱柱形活塞的无油真空泵和相应的压缩机 |
CN110249130B (zh) * | 2017-02-07 | 2020-09-11 | 尼得科Gpm有限公司 | 具有棱柱形活塞的无油真空泵和相应的压缩机 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021203 |