JPH0986400A - 鉄道車両用ブレーキ装置 - Google Patents

鉄道車両用ブレーキ装置

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JPH0986400A
JPH0986400A JP7269403A JP26940395A JPH0986400A JP H0986400 A JPH0986400 A JP H0986400A JP 7269403 A JP7269403 A JP 7269403A JP 26940395 A JP26940395 A JP 26940395A JP H0986400 A JPH0986400 A JP H0986400A
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pressure
brake
air
hydraulic
valve
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JP7269403A
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Yoshio Asano
吉雄 麻野
Yasuo Nakao
康雄 中尾
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Nabco Ltd
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Nabco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源供給が断たれた時に車両荷重に応じたブ
レーキ力を発生させる。 【解決手段】 空気圧を用いて車両荷重に応じた油圧を
発生する空油変換装置で構成された油圧発生部30と、消
磁状態で連通位置となる電磁切換弁で構成された常用ブ
レーキ弁64、65及び消磁状態で遮断位置となる電磁切換
弁で構成されたユルメ弁66、67を有しその常用ブレーキ
弁及びユルメ弁が電気信号により前記油圧発生部からの
油圧を制御してブレーキ力発生部32に供給する油圧制御
部31とを具備している。油圧発生部の空油変換装置に用
いる空気圧が、車両の空気ばね圧を受けて応荷重圧力を
出力する応荷重弁43から供給される空気圧である。空油
変換装置は、1対の空油変換増圧シリンダが交互に引き
続き出力動作して圧油を連続的に出力する構成である。
空油変換増圧シリンダは、各々の出力側が複式逆止弁で
接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気圧を油圧に変
換しその油圧によりブレーキ力を発生させる鉄道車両用
ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高速車両に対応したブレーキ装置とする
ことを目的として開発された電油ブレーキ装置がある。
この電油ブレーキ装置は「ナブコ技報」No.76(ナ
ブコ技術開発本部、1993年7月1日発行)の第17
頁〜第21頁に「電油ブレーキ装置」として、また、雑
誌「電気車の科学」1993年6月号に「新幹線の高速
化と油圧ブレーキの適用」と題する中の第30頁〜第3
2頁に電油ブレーキ装置として技術内容が掲載されてい
る。
【0003】この電油ブレーキ装置は、概略を図4、図
5に示すように、油圧発生部1と、蓄圧部2と、油圧制
御部3と、油回収部4、ブレーキ発生部5等で構成され
ている。油圧発生部1はモータ10、油圧ポンプ11等
からなる。蓄圧部2は、アキュームレータ12、油圧セ
ンサー13等からなる。油圧制御部3は、蓄圧部2から
供給される圧油をブレーキ発生部(ブレーキシリンダ)
5に給排する部分であり、図5に示すように、ブレーキ
を制御するブレーキ電磁弁14、ユルメ電磁弁15、油
圧センサー16等からなる常用ブレーキ部17及びブレ
ーキ電磁弁18、ユルメ電磁弁19、手動ユルメ弁2
0、アキュームレータ21等からなる緊急ブレーキ部2
2で構成されている。常用ブレーキ部17のブレーキ発
生部5への出力モードは、ブレーキ電磁弁14が消磁で
遮断位置、ユルメ電磁弁15が消磁で連通位置となるも
のであるから、この双方の消磁状態で減圧保持となり、
双方の励磁状態で夫々上記とは逆の切換位置となり増圧
となる。また、緊急ブレーキ部22は、常時励磁タイプ
で、ブレーキ制御器を介さず、直接電磁弁18、19を
オン、オフさせるもので緊急指令や、電源が無い状態で
ブレーキを作用させるようになっており、ブレーキ圧力
は減圧弁23で一定値に調圧されて出力される。油回収
部4は、レザーバー24、予備タンク25、逆止弁2
6、27等からなる。
【0004】この電油ブレーキ装置は、常時は、ブレー
キ制御器28からのブレーキ指令28に基づき油圧制御
部3が蓄圧部2のアキュームレータ12から供給される
圧油をブレーキ発生部5に供給してブレーキ力を発生さ
せ、あるいはこのブレーキ発生部5に供給した圧油をブ
レーキ発生部5から排出してブレーキ力を弛めるブレー
キ制御が行われる。このブレーキ発生部5から排出され
た油は、油圧ポンプ11が作動していればそのまま油圧
ポンプ11に吸引されて循環させられ、油圧ポンプが作
動していない場合は一旦レザーバー24に回収され、油
圧ポンプ11が作動すると吸引されて循環させられる。
【0005】電源等の故障により油圧ポンプ11が動作
しなくなった場合、フェイルセーフのためにアキューム
レータ12に蓄圧された圧油を使用して、ブレーキ圧力
を発生させることができる。レザーバー24が満杯であ
るときは逆止弁26が開弁して予備タンク25に回収さ
れ、ブレーキが不緩解となることが防止される。油圧ポ
ンプ11の動作が回復したときは、先ずレザーバー24
が空になり、次に予備タンクの油が吸い上げられる。
【0006】この電油ブレーキ装置は、空気ブレーキ方
式のものと比べると、ブレーキ制御器と電油ブレーキ装
置との間を電気的に接続したことによって空気配管が不
要になり、ブレーキ部品の小型化が図られ、重量も少な
くなるといった種々の利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の電油ブレーキ装
置は、新幹線に適用されるものであり、省令「新幹線鉄
道構造規則」を満足したものである。しかし、この電油
ブレーキ装置を在来線の特急車両等に適用する場合、在
来線車両では、省令「普通鉄道構造規則」を満足させる
必要があり、上記電油ブレーキ装置は、この省令の常用
ブレーキ装置に関する第182条第6項の規定、「ブレ
ーキ操作に電気回路を使用している場合にあっては、主
たる電源の供給が断たれた状態においてもブレーキ操作
ができるものであること。」を満足していないため、そ
のままでは適用できない。すなわち、油圧制御部3の常
用ブレーキ部17の出力モードが電磁弁14、15の消
磁で減圧保持となるから、主たる電源の供給が断たれた
場合ブレーキ制御器27からの信号が無くなり、常用ブ
レーキ部17からブレーキシリンダへの出力は無くな
り、結局ブレーキ操作できないものだからである。
【0008】前記省令の規定を満足させるために、常用
ブレーキ部に消磁で連通位置となるブレーキ電磁弁と消
磁で遮断位置となるユルメ電磁弁を設けることが考えら
れるが、この構成では一定のブレーキ力しか出力できな
いものとなるから、在来線の場合、乗降客の増減による
車両の積空比が大きいため、ブレーキ力が不足したり、
又ブレーキ力過多となって車輪の滑走を来し、車輪、レ
ールを損傷させる問題が生じる。本発明は、電油ブレー
キ装置の主たる電源の供給が断たれた場合でも、その時
の車両荷重に基づくブレーキ力を発生させることができ
る鉄道車両用ブレーキ装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の手段は、空気圧
を用いて車両荷重に応じた油圧を発生する空油変換装置
で構成された油圧発生部と、消磁状態で連通位置となる
電磁切換弁で構成されたブレーキ弁部を有しそのブレー
キ弁部が電気信号により前記油圧発生部からの油圧を制
御してブレーキ力発生部に供給する油圧制御部とを具備
していることを特徴とする。
【0010】ブレーキ装置の圧力発生部として空気圧を
用い油圧に変換する空油変換装置を用いたことにより、
ブレーキ装置に専用の駆動源を設けなくとも、元々車両
には扉装置、空気ばね、窓拭き機等に利用される空気圧
縮機が搭載されているから、この空気圧縮機の圧縮空気
をブレーキ装置の駆動源に兼用できる。そして、圧油を
ブレーキ力発生部に供給するブレーキ弁部に消磁された
とき連通位置となる電磁切換弁を用いたから、ブレーキ
装置の主たる電源が断たれた場合でもブレーキ力を発生
させることができ、油圧発生部を車両荷重に応じた油圧
が発生するものとしたから、そのブレーキ力はその時の
車両荷重に応じた適切なものとすることができる。
【0011】前記手段において、前記油圧発生部の空油
変換装置に用いる空気圧が、車両の空気ばね圧を受けて
応荷重圧力を出力する応荷重弁から供給される空気圧で
あるものとするのがよい。空油変換装置に供給される空
気圧が、空気ばね圧に基づく常時車両荷重を加味された
空気圧であるから、出力される油圧も常時車両荷重を加
味された油圧であり、ブレーキ力も常時車両荷重に応じ
たものとすることができる。
【0012】また、前記空油変換装置は、1対の空油変
換増圧シリンダが交互に引き続き出力動作して圧油を連
続的に供給する構成とするのがよい。空油変換装置は交
互に出力動作して圧油を連続的に供給できるものである
から、常時油圧を発生でき、常用ブレーキ回路に対する
蓄圧部を不要にできる。
【0013】前記空油変換増圧シリンダは、各々の出力
側が複式逆止弁で接続されているものとするのがよい。
複式逆止弁の高圧選択作用により出力動作している空油
変換増圧シリンダの出力を確実に油圧発生部の出力とし
て出力するから、応荷重圧力の変化に常時確実に追従し
た油圧を出力できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1〜図3
を用いて説明する。この鉄道車両用ブレーキ装置は、油
圧発生部30、油圧制御部31、ブレーキ力発生部32
等からなる。
【0015】油圧発生部30は、公知技術(特開平2−
81763号参照)である空気圧を油圧に変換する空油
変換装置を利用したものであり、図3に示すように、第
1、第2空気圧シリンダ33、34と、第1、第2油圧
シリンダ35、36と、切換弁37と、第1複式逆止弁
38と、第1、第2空気パイロット39、40部と、第
2複式逆止弁41と、油タンク42とで構成されてい
る。しかし、この油圧発生部30は、空気圧源として応
荷重弁43からの出力空気圧を使用してある点で前記公
知技術とは異なる。応荷重弁43は、空気溜から空気溜
管44を介して供給される圧力空気を、車両に設けてあ
る空気ばねの空気圧を制御圧として導入され、車両荷重
に応じた圧力の圧力空気として出力する。応荷重弁43
そのものの構成は周知であり、構造の図示説明は省略す
る。
【0016】第1、第2空気圧シリンダ33、34は、
いずれもピストン部45、46の戻しばね47、48を
有し、各ピストン部45、46の全ストローク位置近傍
に検知孔49、50を有している。第1、第2油圧シリ
ンダ35、36は、第1、第2空気圧シリンダ33、3
4に夫々対応し内径を小径として延長形成され、第1、
第2空気圧シリンダ33、34のピストンロッド部5
1、52をピストンとしている。その各ピストンのスト
ロークの始端位置及び終端位置近傍に油の供給口53、
54、55、56を設けてある。第1空気圧シリンダ3
3と第1油圧シリンダ35の組と、第2空気圧シリンダ
34と第2油圧シリンダ36の組とが、夫々に第1、第
2空油変換増圧シリンダを構成している。
【0017】切換弁37は、応荷重弁43から第1、第
2空気圧シリンダ33、34への圧力空気の給排を切り
換えるものである。第1複式逆止弁38は、切換弁37
と第2空気圧シリンダ34との間に設け、一方の入口側
を切換弁37と接続するとともに他方の入口側を第1空
気圧シリンダ33の検知孔49に接続し、出口側を第2
空気圧シリンダ34に接続してある。第1空気パイロッ
ト部39は、第1複式逆止弁38の出口側に第2空気圧
シリンダ34とともに接続し、応荷重弁43と第1複式
逆止弁38とを連通する切換位置37aに切換弁37を
切り換えるように設けてある。第2空気パイロット部4
0は、第2空気圧シリンダ34の検知孔50に接続する
とともにばね部材57で付勢し応荷重弁43と第1空気
圧シリンダ33とを連通する切換位置37bに切り換え
るように設けてある。
【0018】第2複式逆止弁41は、第1、第2油圧シ
リンダ35、36の出力側を対向させて入口側に接続
し、出口側を出力部58としてある。油タンク42は、
第1、第2油圧シリンダ35、36の供給口53、5
4、55、56に接続するとともに第1、第2油圧シリ
ンダ35、36の供給口54、56に油圧シリンダ側を
順方向とする逆止弁59、60を介して接続している。
【0019】この油圧発生部30は、応荷重弁43から
の圧力空気を供給されると、第1空気圧シリンダ33と
第1油圧シリンダ35の組からなる第1空油変換増圧シ
リンダ又は第2空気圧シリンダ34と第2油圧シリンダ
36の組からなる第2空油変換増圧シリンダのうち常に
どちらか一方が出力作動して、空気圧を圧油に変換する
とともに増圧して油圧を出力する。すなわち、最初にば
ね部材57の抗力により切換弁37が空気圧を第1空気
圧シリンダ33に供給する切換位置37aにあり、この
状態で圧力空気が供給されると第1空気圧シリンダ33
と第1油圧シリンダ35により油圧に変換・増圧されて
出力される。そして第1空気シリンダ33のピストン部
45が移動して検知孔49を超えると、応荷重弁43か
らの圧力空気はこの検知孔49より第1複式逆止弁38
の他方の入口側を介して第1空気パイロット部39と第
2空気圧シリンダ34に供給される。すると第1空気パ
イロット部39が第2空気パイロット部40のばね部材
57の抗力に反して切換弁37を切り換え応荷重弁43
と第1複式逆止弁38の一方の入口側とを連通させ、こ
の応荷重弁43からの圧力空気が第1複式逆止弁38の
一方の入口側より第1空気パイロット部39と第2空気
圧シリンダ34に供給されて切換弁37を切換位置37
bに保持するとともに第2空気圧シリンダ34と第2油
圧シリンダ36にて油圧に変換・増圧され前述と同様に
油圧を出力する。また、切換弁37の切換動作により第
1空気圧シリンダ33は圧力空気が排出されて復帰動作
し、次の油圧出力動作に備えている。そして、圧油を出
力して第2空気圧シリンダ34のピストン部46が検知
孔50を超えると、応荷重弁43からの圧縮空気はこの
検知孔50より第2空気パイロット部40に供給され
る。このとき、第1空気パイロット部39にも応荷重弁
43からの圧力空気が第1複式逆止弁38の一方の入口
側を介して供給されているが、第2空気パイロット部4
0に設けられたばね部材57の抗力により切換弁37を
切り換え、再び応荷重弁43と第1空気圧シリンダ33
とを連通させて前述と同様に油圧を出力する。また、切
換弁37の切換動作により第2空気圧シリンダ34及び
第1、第2空気パイロット部39、40の圧力空気が排
出され、第2空気圧シリンダ34が復帰動作し次の油圧
出力動作に備える。
【0020】このように、第1空油変換増圧シリンダ
(33、35)及び第2空油変換増圧シリンダ(34、
36)のどちらか一方を動作させて圧油を出力し、動作
した一方が全ストロークする前に他方に切り換えるの
で、常に圧油の出力状態を確保できる。
【0021】油圧制御部31は、前記油圧発生部30か
らの油圧を制御してブレーキ力発生部(ブレーキシリン
ダ)32に供給するものであり、常用ブレーキ部62及
び保安ブレーキ部63で構成され、常用ブレーキ部62
は車軸単位で、保安ブレーキ部63は台車単位で制御さ
れるようになっている。
【0022】常用ブレーキ部62は、図1に示すよう
に、常用ブレーキ弁64、65、ユルメ弁66、67、
複式逆止弁68、69、油圧センサー70、71からな
る。前記油圧発生部30より出力される圧油は、通路7
2を介して常用ブレーキ部62に供給され、通路72は
途中で分岐して別々に常用ブレーキ弁64、65を介し
て夫々の車軸に対応したブレーキ力発生部32a、32
bに圧油を給排する通路73、74が接続している。常
用ブレーキ弁64、65は同じ構成の電磁切換弁であ
り、励磁状態で遮断位置となり、消磁状態で連通位置と
なるものである。通路73、74の夫々の途中から分岐
した各部分がユルメ弁66、67を介して排出通路75
に接続している。通路75は油タンク42に接続してい
る。ユルメ弁66、67は同じ構成の電磁弁であり、励
磁状態で連通位置となり、消磁状態で遮断位置となるも
のである。また、通路73、74には2個の入口と1個
の出口を有する複式逆止弁68、69がそれぞれ介在
し、出口側がブレーキ力発生部32a、32bに接続し
ている。この出口側とブレーキ力発生部32a、32b
との間に夫々油圧センサー70、71を接続してある。
複式逆止弁68、69のもう一つの入口側は互いに接続
されているとともに保安ブレーキ部63からの出力通路
76が接続している。
【0023】この常用ブレーキ部62は、ブレーキ指令
と油圧センサー70、71のフィードバックによりブレ
ーキ制御器(図示せず)が常用ブレーキ弁64、65、
ユルメ弁66、67をディジタル制御してブレーキ力発
生部32a、32bへの出力油圧を制御される。ブレー
キ指令時には、常用ブレーキ弁64、65が開くことに
よって油圧発生部30からの圧油をブレーキ力発生部3
2a、32bに送るとともにユルメ弁66、67を閉じ
る。その後油圧センサー70、71で圧力を監視して、
ブレーキ指令に見合った圧力に達したときに常用ブレー
キ弁64、65を閉じて油圧発生部30からの圧油の流
入を止めることにより目標の油圧となる。また、ユルメ
指令時には、常用ブレーキ弁64、65が圧油の供給を
受ける通路73、74を閉じるとともにユルメ弁66、
67を開くことによってブレーキ力発生部32a、32
bの油圧を低下させる。なお、常用ブレーキ弁64、6
5及びユルメ弁66、67は滑走制御弁の役割も兼ねて
いて車輪滑走時には再粘着を図るために滑走状態に見合
った圧力制御を行う。
【0024】保安ブレーキ部63は、図1に示すよう
に、前記油圧発生部30からの通路72に逆止弁77を
介して接続するアキュームレータ78からなる蓄圧部7
9を有し、その蓄圧部79の圧油を制御して出力通路7
6に出力するようになっており、ブレーキ弁80、減圧
弁81、ユルメ弁82、手動ユルメ弁83等からなる。
蓄圧部79に接続する通路84はブレーキ弁80と減圧
弁81とを順次直列に介して通路76に接続している。
このブレーキ弁84は励磁状態で遮断位置となり、消磁
状態で連通位置となるものである。減圧弁81は緊急時
の一定のブレーキ圧力を出力するように設定されてい
る。保安ブレーキ部63の出力通路76の途中から分岐
した通路85がユルメ弁82を介して前記ユルメ弁6
6、67の排出側通路75の途中に接続している。ま
た、通路85は途中で分岐し手動ユルメ弁83を介して
油タンク42に接続している。ユルメ弁82は電磁弁で
あり、励磁状態で連通位置となり、消磁状態で遮断位置
となるものである。手動ユルメ弁83は油タンク42側
から通路85に向かう側を順方向とする逆止弁を有する
位置から連通位置に手動切り換え操作できるものであ
る。
【0025】この保安ブレーキ部63は、ブレーキ制御
器が緊急ブレーキ指令を受信した場合や、ブレーキ制御
器の電源オフ及び制御油圧の不緩解や圧力不足が生じた
場合に、ブレーキ弁80及びユルメ弁82が共に消磁す
る。これによって蓄圧部79の圧油が減圧弁81により
緊急時の一定のブレーキ圧力とされてブレーキ力発生部
32へ供給される。ブレーキ圧力の不緩解及び不足の検
知は前記油圧センサー70、71によって行う。緊急ブ
レーキ指令をオフした時は、ブレーキ弁80及びユルメ
弁82が共に励磁され、ブレーキ弁80が蓄圧部79の
出力を遮断し、ユルメ弁82が連通位置となってブレー
キ力発生部32の圧油を通路73と74、76、85、
75を経由して油タンク42に戻す。なお、手動ユルメ
弁83は、電源がない状態でブレーキを弛めることがで
きるものである。
【0026】ブレーキ力発生部32は、車軸ごとに設け
たブレーキ力発生部32a、32bの各々がブレーキシ
リンダを有するものであり、圧油を供給されてその油圧
に応じたブレーキ力を発生するようになっている公知の
ものである。
【0027】このように構成されたブレーキ装置は、通
常はブレーキ指令に基いて油圧制御部31の常用ブレー
キ部62の常用ブレーキ弁64、65及びユルメ弁6
6、67が操作され、油圧発生部30からの圧油をブレ
ーキ指令に対応した油圧に変換してブレーキ力発生部3
2へ出力する。なお、この時保安ブレーキ部63のブレ
ーキ弁80は励磁で遮断位置であり、ユルメ弁82は励
磁で連通位置である。ブレーキ力発生部32へ出力され
る圧油は、応荷重弁43の出力空気圧を用いて油圧発生
部30で油圧に変換されたものであり且つ常に車両荷重
が加味された圧力であるから、その時々の車両荷重に応
じた適切なブレーキ力を発生させることができる。ま
た、緊急時には緊急ブレーキ指令に基いて保安ブレーキ
部63のブレーキ弁80が消磁により連通位置とされ、
ユルメ弁82が消磁により遮断位置とされ、これによっ
て蓄圧部79のアキュームレータ78の油圧を減圧弁8
1で設定された一定の油圧に減圧してブレーキ力発生部
32へ出力する。
【0028】そして、常用ブレーキ部62は正常運転中
に主たる電源が断たれた時、ブレーキ制御指令が無くな
るから、各電磁弁のソレノイドが消磁状態になり、常用
ブレーキ弁64、65が連通位置、ユルメ弁66、67
が遮断位置となる。この時空気溜管44に接続している
空気溜には圧力空気が溜められているから、応荷重弁か
らは車両荷重に応じた圧力空気が油圧発生部30へ供給
されている状態であり、従って、油圧発生部30からは
車両荷重に応じた圧油を出力している状態であり、この
圧油が常用ブレーキ部62を介してブレーキ力発生部3
2へ供給され、ブレーキ力発生部32は車両荷重に応じ
た最大ブレーキ力を発生する。なお、主たる電源が断た
れた時、保安ブレーキ部63においても各電磁弁のソレ
ノイドは消磁状態になり、ブレーキ弁80が連通位置、
ユルメ弁82が遮断位置となり、通路76へ圧油が出力
されるが、減圧弁81で減圧された緊急ブレーキ圧の方
が低いから、複式逆止弁68、69で高圧側の常用ブレ
ーキ部62の圧油が選択されてブレーキ力発生部32へ
供給される。
【0029】以上述べたように、この油圧ブレーキ装置
は、主たる電源が断たれた場合でも、油圧発生部30が
溜められた圧力空気を圧油に変換し、その圧油により常
用ブレーキ部62がブレーキ力を発生させるから、省令
「普通鉄道構造規則」第182条第6項を満足するもの
である。また、その時の油圧発生部30が出力する圧油
は、応荷重弁43からの圧力空気に基づくものであるか
ら、その時の車両荷重に対応しており、適切なブレーキ
力が得られ、車両の積空比が大きい場合でもブレーキ力
不足や過多にならず、特にブレーキ力過多による車輪の
滑走を防止できて車輪やレールの摩耗を防止できる。
【0030】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、主たる電源が
断たれた場合にブレーキ力を発生させることができ、そ
のブレーキ力はその時の車両荷重に応じた適切なものと
することができるから、滑走を防止でき、従って車輪や
レールの損傷を防止できる効果を奏する。また、在来線
の鉄道車両用ブレーキ装置に適用できる。請求項2に記
載の発明は、空油変換装置で使用する空気圧が車両の空
気ばね圧を受けて応荷重圧力を出力する応荷重弁から供
給される空気圧であるから、信頼性、安全性を確保でき
る効果を奏する。請求項3に記載の発明は、常時油圧を
発生できるから、常用ブレーキ回路に対するアキューム
レータ等を用いた蓄圧部を不要にできる効果を奏する。
請求項4に記載の発明は、応荷重圧力の変化に常時確実
に追従した油圧を出力できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の空気圧及び油圧回路図で
ある。
【図2】同実施形態の概略の構成を示す構成図である。
【図3】同実施形態の油圧発生部の空気圧及び油圧回路
図である。
【図4】従来の電油ブレーキ装置の概略の構成を示す構
成図である。
【図5】同従来の電油ブレーキ装置の油圧回路図であ
る。
【符号の説明】 30 油圧発生部 31 油圧制御部 32 ブレーキ力発生部 33 第1空気圧シリンダ 34 第2空気圧シリンダ 35 第1油圧シリンダ 36 第2油圧シリンダ (33、35)第1空油変換増圧シリンダ (34、36)第2空油変換増圧シリンダ 41 第2複式逆止弁 43 応荷重弁 62 常用ブレーキ部 63 保安ブレーキ部 64 常用ブレーキ弁 65 常用ブレーキ弁 66 ユルメ弁 67 ユルメ弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気圧を用いて車両荷重に応じた油圧を
    発生する空油変換装置で構成された油圧発生部と、消磁
    状態で連通位置となる電磁切換弁で構成されたブレーキ
    弁部を有しそのブレーキ弁部が電気信号により前記油圧
    発生部からの油圧を制御してブレーキ力発生部に供給す
    る油圧制御部とを具備していることを特徴とする鉄道車
    両用ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の鉄道車両用ブレーキ装
    置において、前記油圧発生部の空油変換装置に用いる空
    気圧が、車両の空気ばね圧を受けて応荷重圧力を出力す
    る応荷重弁から供給される空気圧であることを特徴とす
    る鉄道車両用ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の鉄道車
    両用ブレーキ装置において、前記空油変換装置は、1対
    の空油変換増圧シリンダが交互に引き続き出力動作して
    圧油を連続的に出力する構成であることを特徴とする鉄
    道車両用ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の鉄道車両用ブレーキ装
    置において、前記空油変換増圧シリンダは、各々の出力
    側が複式逆止弁で接続されていることを特徴とする鉄道
    車両用ブレーキ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101660419B1 (ko) * 2015-04-03 2016-09-27 유진기공산업주식회사 유압 제동 시스템용 전기 유압 동력 장치
CN110566521A (zh) * 2019-08-23 2019-12-13 安徽合力股份有限公司 一种自动控制的防爆叉车液压系统
CN113668639A (zh) * 2021-09-16 2021-11-19 广西柳工机械股份有限公司 行车制动阀、系统、控制方法与电动装载机

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