JPH0985979A - サーマルプリント方法及びサーマルプリンタ - Google Patents

サーマルプリント方法及びサーマルプリンタ

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JPH0985979A
JPH0985979A JP11671496A JP11671496A JPH0985979A JP H0985979 A JPH0985979 A JP H0985979A JP 11671496 A JP11671496 A JP 11671496A JP 11671496 A JP11671496 A JP 11671496A JP H0985979 A JPH0985979 A JP H0985979A
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JP11671496A
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English (en)
Inventor
Nobuo Katsuma
伸雄 勝間
Hiroyuki Matsukawa
浩之 松川
Hisashi Enomoto
寿 榎本
Yoshiki Kawaoka
芳樹 河岡
Yoshiki Takeoka
良樹 竹岡
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーマルヘッドの記録可能な階調数を高くす
る。 【解決手段】 サーマルヘッド26には、複数の発熱素
子を一列に並べた発熱素子アレイ26aと、ヘッド駆動
装置36とが設けられている。ヘッド駆動装置36は、
8ビットの各発熱データに基づいて各発熱素子を同時に
駆動して、記録紙10に1ライン分のドットを記録す
る。9ビットの発熱データでドットを記録する場合に、
9ビットの発熱データを2個の8ビットの変換発熱デー
タに分割する。この2個の変換発熱データを用い、2回
の発熱シーケンスを連続的に実行する。各発熱素子は、
2回の発熱シーケンスにより、発熱データに応じた回数
だけ発熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルプリント
方法及びサーマルプリンタに関し、さらに詳しくはヘッ
ド駆動装置で表現可能な階調数よりも大きな階調数を表
現することができるサーマルプリント方法及び及びサー
マルプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】サーマルプリンタには、サーマルヘッド
でインクフイルムを加熱してインクを記録紙に転写する
昇華型の熱転写記録方式と、サーマルヘッドで感熱記録
紙を直接に加熱して発色させる感熱記録方式とが知られ
ている。いずれの方式のサーマルプリンタでも、複数の
発熱素子を主走査方向に配列したサーマルヘッドを用
い、このサーマルヘッド又は記録紙を副走査方向に移動
させながら、各発熱素子を発熱させて記録紙上に画像を
1ラインずつ記録する。また、発熱データに応じて発熱
素子の発熱量を制御することで、記録紙上に形成される
ドットの濃度を変えて、画素の階調を表現することがで
きる。
【0003】例えば、カラー感熱プリンタでは、シアン
感熱発色層,マゼンタ感熱発色層,イエロー感熱発色
層,保護層が支持体上に順次層設されたカラー感熱記録
紙が用いられる。各感熱発色層は、発色させるための熱
エネルギーが異なっており、深層のものほど大きな熱エ
ネルギーが必要である。この発色熱エネルギーの違いに
基づいて、感熱発色層を選択的に発色させる。そして、
次の感熱発色層を記録する前に、記録済みの感熱発色層
が発色しないように、この感熱発色層に特有な紫外線を
照射して定着する。こうして、3色の感熱発色層を順番
に記録することで、カラー感熱記録紙にフルカラーの画
像を記録する。
【0004】各発熱素子は、感熱発色層に1個のドット
を記録する場合に、この感熱発色層が発色する直前の熱
エネルギー(以下、バイアス熱エネルギーと称する)を
カラー感熱記録紙に与えてバイアス加熱を行う。このバ
イアス加熱後に、所望の濃度に発色させるための熱エネ
ルギー(以下、階調熱エネルギーと称する)をカラー感
熱記録紙に与えて階調加熱を行う。このバイアス加熱と
階調加熱とにより、カラー感熱記録紙上に仮想的に四角
に区分した画素内を発色させてドットを記録する。
【0005】サーマルヘッドには、多数の発熱素子を1
ラインに配置した発熱素子アレイと、各発熱データに応
じて各発熱素子の発熱エネルギーを制御するためのヘッ
ド駆動装置とが設けられている。バイアス加熱では、発
熱データとしてバイアスデータが用いられ、階調加熱で
は発熱データとして画像データが用いられる。
【0006】ヘッド駆動装置は、コンパレータを備え、
発熱データと順次カウントアップされる比較データとを
比較し、その比較結果に基づいて発熱素子をON,OF
Fさせる。このヘッド駆動装置により、発熱データは、
その数値に応じた個数の駆動パルス列に変換され、この
駆動パルス列によってサーマルヘッドの発熱素子が間欠
的に駆動される。また、発熱データに応じた時間だけ発
熱素子を連続的に駆動することも可能である。
【0007】例えば、階調数が「256」のハーフトー
ン画像を記録する場合には、8ビット対応のサーマルヘ
ッドが用いられ、1画素について8ビットの発熱データ
がヘッド駆動装置に入力される。このヘッド駆動装置で
8ビットの発熱データが0〜255個の範囲内の駆動パ
ルス列に変換される。そして、このシリアルな駆動パル
ス列によって、1個の発熱素子を0〜255回の範囲内
で駆動して、発熱エネルギーを256段階に変化させ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、階調数を多
くするために、発熱データのビット数を増やした場合に
は、従来から使用していたサーマルヘッドを用いて記録
することができない。例えば、一般に普及している8ビ
ット対応のサーマルヘッドでは、9ビットの発熱データ
を用いて、例えば階調数「511」のハーフトーン画像
を記録することはできない。
【0009】本発明は、Kビット対応のサーマルヘッド
を用いて、(K+n)ビットの画像データでハーフトー
ン画像を記録することができるようにしたサーマルプリ
ント方法及びサーマルプリンタを提供することを目的と
するものである。
【0010】本発明は、安価なサーマルヘッドを用い
て、高階調の画像を記録することができるようにしたサ
ーマルプリント方法及びサーマルプリンタを提供するこ
とを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載のサーマルプリント方法では、複数の
発熱素子を一列に並べた発熱素子アレイと、Kビットの
各発熱データに基づいて各発熱素子を同時に駆動するヘ
ッド駆動装置とを用い、このヘッド駆動装置への発熱デ
ータの入力から各発熱素子の駆動完了までの発熱シーケ
ンスを実行し、発熱データに応じた熱エネルギーを記録
紙に与えて1ライン分のドットを記録するサーマルプリ
ント方法において、数値nを1以上の整数としたとき
に、(K+n)ビットの発熱データでドットを記録する
場合に、(K+n)ビットの発熱データをP個のKビッ
トの変換発熱データに分割し、各Kビットの変換発熱デ
ータを用いてP回の発熱シーケンスを連続的に実行する
ようにしたものである。
【0012】請求項2記載のサーマルプリント方法で
は、複数の発熱素子を一列に並べた発熱素子アレイと、
数値0〜Nを表すKビットの各発熱データに基づいて各
発熱素子を同時に駆動するヘッド駆動装置とを用い、こ
のヘッド駆動装置への発熱データの入力から発熱素子の
駆動完了までの発熱シーケンスを実行し、発熱データに
応じた熱エネルギーを記録紙に与えて、1ライン分のド
ットを記録するサーマルプリント方法において、数値n
を1以上の整数としたときに、(K+n)ビットの発熱
データで、M(MはNよりも大きい整数)階調のドット
を記録する場合に、1個の発熱データに対して、M/N
以上の整数値であるP回の発熱シーケンスを連続的に行
うとともに、1回目〜P回目のうちの任意のJ回目の発
熱シーケンスでは、この発熱シーケンスの回数Jと(K
+n)ビットの発熱データが表す数値とに基づいて、K
ビットの変換発熱データに変換し、この変換発熱データ
をヘッド駆動装置へ入力するようにしたものである。
【0013】請求項3記載のサーマルプリント方法で
は、発熱データとしてバイアスデータ及び画像データを
用い、各発熱素子がドットを記録する際に、バイアスデ
ータを用いたバイアス加熱と、これに続いて画像データ
を用いた階調加熱とを行うようにしたものである。
【0014】請求項4記載のサーマルプリント方法で
は、発熱データとして階調レベルを表す画像データを用
いたものである。
【0015】請求項5記載のサーマルプリント方法で
は、発熱シーケンスの回数Pを2n 又は(2n +1)と
したものである。
【0016】請求項6記載のサーマルプリント方法で
は、発熱データが表す数値をZとすると、J回目の発熱
シーケンスでは、Z>J・Nの場合には数値Nを表す変
換発熱データに変換し、(J−1)・N≦Z≦J・Nの
場合には発熱データの数値Zから数値(J−1)・Nを
減算した数値を表す変換発熱データに変換し、Z<(J
−1)・Nの場合には数値0を表す変換発熱データに変
換するようにしたものである。
【0017】請求項7記載のサーマルプリント方法で
は、発熱データが表す数値をZとすると、J回目の発熱
シーケンスでは、Z≧J・Nの場合は、数値Nを表す変
換発熱データに変換し、(J−1)・N<Z<J・Nの
場合には発熱データの数値Zから数値(J−1)・Nを
減算した数値を表す変換発熱データに変換し、Z≦(J
−1)・Nの場合には数値0を表す変換発熱データに変
換するようにしたものである。
【0018】請求項8記載のサーマルプリンタでは、複
数の発熱素子を一列に並べた発熱素子アレイと、数値0
〜Nを表すKビットの各発熱データに基づいて各発熱素
子を同時に駆動するヘッド駆動装置とを備え、各発熱デ
ータに応じて各発熱素子を駆動して記録紙に1ライン分
のドットを記録するサーマルプリンタにおいて、数値n
を1以上の整数としたときに、(K+n)ビットの発熱
データでM(MはNよりも大きい整数)階調のドットを
記録する場合に、1個の発熱データに対してP回(Pは
M/N以上の整数値)の発熱シーケンスを連続的に実行
するプリントコントロールシーケンサと、1回目〜P回
目のうちの任意のJ回目の発熱シーケンスでは、この発
熱シーケンスの回数J及び発熱データが表す数値とに基
づいて、(K+n)ビットの発熱データをKビットの変
換発熱データに変換して、ヘッド駆動装置へ送る発熱デ
ータ分割手段とを設け、1個の発熱データをP個の変換
発熱データに分割して、P回の発熱シーケンスを実行す
るようにしたものである。
【0019】請求項9記載のサーマルプリンタでは、発
熱データとして画像データを用い、この画像データを1
フレーム分記憶するフレームメモリと、このフレームメ
モリから読み出した1ライン分の画像データを記憶する
画像用ラインメモリと、1ライン分のKビットのバイア
スデータを記憶するバイアス用ラインメモリとを設け、
このバイアスラインメモリからの読み出した1ライン分
のバイアスデータを用いてバイアス加熱を行った後に、
画像用ラインメモリから読み出した1ライン分の画像デ
ータに対してP回の発熱シーケンスを連続的に実行して
階調加熱を行い、これらのバイアス加熱と階調加熱とに
より1ライン分のドットを記録するようにしたものであ
る。
【0020】請求項10記載のサーマルプリンタでは、
発熱データとしてバイアスデータと画像データとを用
い、この画像データを1フレーム分記憶するフレームメ
モリと、このフレームメモリから読み出した1ライン分
の画像データを記憶する画像用ラインメモリと、バイア
スデータを1ライン分記憶するバイアス用ラインメモリ
とを設け、このバイアスラインメモリからの読み出した
1ライン分のバイアスデータに対してP回の発熱シーケ
ンスを連続的に実行し、その次に画像用ラインメモリか
ら読み出した1ライン分の画像データに対してP回の発
熱シーケンスを連続的に実行し、これらのバイアス加熱
と階調加熱とにより1ライン分のドットを記録するよう
にしたものである。
【0021】請求項11記載のサーマルプリンタでは、
記録紙として、少なくとも1つの感熱発色層を備え、熱
エネルギーに応じた濃度に発色する感熱記録紙を用いた
ものである。
【0022】請求項12記載のサーマルプリンタでは、
発熱シーケンスの回数Pを2n 又は(2n +1)とした
ものである。
【0023】請求項13記載のサーマルプリンタでは、
整数nを「1」,発熱シーケンスの回数Pを「2」と
し、発熱データ分割手段は1回目の発熱シーケンスでは
発熱データをKビットの第1変換発熱データに変換し、
2回目の発熱シーケンスでは発熱データをKビットの第
2変換発熱データに変換するようにしたものである。
【0024】請求項14記載のサーマルプリンタでは、
発熱データ分割手段を、発熱データが数値2K 以上の場
合には、数値Nを表す第1変換発熱データを出力し、数
値N以下のときに発熱データの下位Kビットを第1変換
発熱データとして出力する第1データセレクタと、発熱
データが数値2K 以上の場合には、発熱データの下位K
ビットを第2変換発熱データとして出力し、数値N以下
のときに数値0を表す第2変換発熱データを出力する第
2セレクタと、1回目の発熱シーケンスでは第1データ
セレクタを選択し、2回目の発熱シーケンスでは第2デ
ータセレクタを選択する手段とから構成したものであ
る。
【0025】請求項15記載のサーマルプリンタでは、
発熱データ分割手段に更に、発熱データが数値(2K+1
ー1)の場合には、数値(2K+1 −2)に変換し、また
発熱データが数値(2K+1 −2)以下の場合には、この
発熱データをそのままデータ変換手段に送るデータ変換
回路と、発熱データの下位8ビットに数値1を加算して
から第2データセレクタに送る加算器とを設けたもので
ある。
【0026】請求項16記載のサーマルプリンタでは、
第1及び第2データセレクタは、発熱データの最上位ビ
ットが「1」の場合に数値2K 以上と判別し、最上位ビ
ットが「0」の場合に数値(2K −1)以下と判別する
ようにしたものである。
【0027】請求項17記載のサーマルプリンタでは、
発熱データ分割手段を、J回目のサブプリントシーケン
スでは、数値(J−1)・Nと数値J・Nとを出力する
比較領域設定手段と、比較領域設定手段からの数値(J
−1)・N及び数値J・Nに対して、発熱データの表す
数値Zとの大小関係をそれぞれ判別する判別手段と、こ
の判別手段の判別結果に応じて、発熱データを変換発熱
データに変換するデータ変換手段とから構成したもので
ある。
【0028】請求項18記載のサーマルプリンタでは、
判別手段は、Z>J・Nとなる第1の範囲と、(J−
1)・N≦Z≦J・Nとなる第2の範囲と、Z<(J−
1)・Nとなる第3の範囲のいずれであるかを判別し、
データ変換手段は、第1の範囲の場合には数値Nを表す
変換発熱データを出力し、第2の範囲の場合には発熱デ
ータの数値Zから数値(J−1)・Nを減算した数値を
表す変換発熱データを出力し、第3の範囲の場合には数
値0を表す変換発熱データを出力するようにしたもので
ある。
【0029】請求項19記載のサーマルプリンタでは、
判別手段は、Z≧J・Nとなる第1の範囲と、(J−
1)・N≦Z<J・Nとなる第2の範囲と、Z<(J−
1)・Nとなる第3の範囲のいずれであるかを判別し、
データ変換手段は、第1の範囲の場合にはN階調レベル
を表す変換発熱データを出力し、第2の範囲の場合には
発熱データの数値Zから数値(J−1)・Nを減算した
数値を表す変換発熱データを出力し、第3の範囲の場合
には数値0を表す変換発熱データを出力するようにした
ものである。
【0030】請求項20記載のサーマルプリンタでは、
判別手段は、Z>J・Nとなる第1の範囲と、(J−
1)・N<Z≦J・Nとなる第2の範囲と、Z≦(J−
1)・Nとなる第3の範囲のいずれであるかを判別し、
データ変換手段は、第1の範囲の場合にはN階調レベル
を表す変換発熱データを出力し、第2の範囲の場合には
発熱データの数値Zから数値(J−1)・Nを減算した
数値を表す変換発熱データを出力し、第3の範囲の場合
には数値0を表す変換発熱データを出力するようにした
ものである。
【0031】請求項21記載のサーマルプリンタでは、
判別手段は、Z≧J・Nとなる第1の範囲の場合と、
(J−1)・N<Z<J・Nとなる第2の範囲と、Z≦
(J−1)・Nとなる第3の範囲のいずれであるかを判
別し、データ変換手段は、第1の範囲の場合にはN階調
レベルを表す変換発熱データを出力し、第2の範囲の場
合には発熱データの数値Zから数値(J−1)・Nを減
算した数値を表す変換発熱データを出力し、第3の範囲
の場合には数値0を表す変換発熱データを出力するよう
にしたものである。
【0032】請求項22記載のサーマルプリンタでは、
発熱データ分割手段を、1回目〜P回目のうちの任意の
J回目の発熱シーケンスにおいて、数値(J−1)を出
力するカウンタと、各発熱データについて、その上位n
ビットと下位Kビットとに分け、上位nビットが表す数
値をrとし、下位Kビットが表す数値をsとしたとき
に、数値(2 K −N)・r+sが数値N以下となる場合
には、数値(2K −N)・r+sを表すKビットの第1
のデータと、数値rを表す第2のデータとを出力し、ま
た数値(2K −N)・r+sが数値Nを越える場合に
は、数値(2K −N)・r+s−Nを表すKビットの第
1のデータと、数値(r+1)を表す第2のデータを出
力するデータ変換手段と、第2のデータが表す数値と数
値(J─1)との大小関係を判別する判別手段と、この
判別手段の判別結果に基づいて、データ変換手段からの
第2のデータが数値(J─1)よりも大きい場合には、
数値Nを表すKビットのデータを出力し、数値(J─
1)と同じ場合には、データ変換手段からの第1のデー
タを出力し、数値(J−1)よりも小さい場合には、数
値0を表すKビットのデータを出力してヘッド駆動装置
に送るデータ選択手段とから構成したものである。
【0033】請求項23記載のサーマルプリンタでは、
発熱データ分割手段を、1回目〜P回目のうちの任意の
J回目の発熱シーケンスにおいて、数値(J−1)を出
力するカウンタと、各発熱データに対して、その上位n
ビットと下位Kビットとに分け、上位nビットが表す数
値をrとし、下位Kビットが表す数値をsとしたとき
に、数値(2 K −N)・r+sが数値N未満となる場合
には、数値(2K −N)・r+sを表すKビットの第1
のデータと、数値rを表す第2のデータとを出力し、ま
た数値(2K −N)・r+sが数値N以上となる場合に
は、数値(2K −N)・r+s−Nを表すKビットの第
1のデータと、数値(r+1)を表す第2のデータを出
力するデータ変換手段と、データ変換手段からの第2の
データが表す数値とカウンタからの数値(J─1)との
大小関係を判別する判別手段と、この判別手段の判別結
果に基づいて、データ変換回路からの第2のデータが数
値(J─1)よりも大きい場合には、N階調レベルを表
すKビットのデータを出力し、数値(J─1)と同じ場
合には、データ変換手段からのKビットの第1のデータ
を出力し、数値(J−1)よりも小さい場合には、数値
0を表すKビットのデータを出力してヘッド駆動装置に
送るデータ選択手段とから構成したものである。
【0034】
【作用】Kビット対応のサーマルヘッドに対して、(K
+n)ビットの発熱データでドットを記録する場合に、
(K+n)ビットの発熱データをP個のKビットの変換
発熱データに分割し、各Kビットの変換発熱データを用
いてP回の発熱シーケンスを連続的に行うようにしたか
ら、サーマルヘッドが本来記録可能な階調よりも高い階
調を記録することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】カラー感熱記録紙の層構造の一例
を示す図1において、カラー感熱記録紙10は、シアン
感熱発色層11と、365nmの紫外線に光定着性を有
するマゼンタ感熱発色層12と,420nmの紫外線に
光定着性を有するイエロー感熱発色層13と,透明な保
護層14とが支持体15上に順次層設されている。これ
らの各感熱発色層11〜13は、熱記録される順番に層
設されているが、例えばマゼンタ,イエロー,シアンの
順番に熱記録する場合には、イエロー感熱発色層13と
マゼンタ感熱発色層12とが入れ換えられる。
【0036】なお、各感熱発色層11〜13の間には、
感熱発色層の熱感度を調整するための中間層が形成され
ているが、図面では省略してある。また、支持体15と
しては、不透明なコート紙またはプラスチックフイルム
が用いられるが、OHPシートを作成する場合には、透
明なプラスチックフイルムが用いられる。
【0037】図2は、各感熱発色層11〜13の発色特
性を示すものである。各感熱発色層11〜13は、深層
になるほど発色するために大きな熱エネルギー(発色熱
エネネルギー)が必要である。このカラー感熱記録紙1
0では、イエロー感熱発色層13の発色熱エネルギーが
最も低く、シアン感熱発色層11の発色熱エネルギーが
最も高い。
【0038】イエローの画素を記録する場合には、イエ
ロー用のバイアス熱エネルギーEbyに階調熱エネルギ
ーEgyを加えた熱エネルギーがカラー感熱記録紙10
に与えられる。このバイアス熱エネルギーEbyは、イ
エロー感熱発色層13が発色する直前の熱エネルギーで
あり、1画素の記録開始時のバイアス加熱期間中にカラ
ー感熱記録紙10に与えられる。階調熱エネルギーEg
yは、記録すべき画素の発色濃度によって決められるも
のであり、バイアス加熱期間に続く階調加熱期間中にカ
ラー感熱記録紙10に与えられる。なお、マゼンタ,シ
アンについても同様であるので、記号Ebm,Egm,
Ebc,Egcを付してある。
【0039】カラーサーマルプリンタの概略を示す図3
において、システムコントローラ20は、搬送系と記録
系とを所定のシーケンスで制御する。搬送系は、モータ
ドライバ21と、パルスモータ22と、プラテンドラム
23と、ロータリエンコーダ24とから構成されてい
る。モータドライバ21は、モータ駆動パルスを発生
し、このモータ駆動パルスでパルスモータ22を駆動す
る。パルスモータ22の回転は、プラテンドラム23の
プラテン軸23aに伝達され、プラテンドラム23を連
続的に回転させる。プラテンドラム23に給送されたカ
ラー感熱記録紙10は、プラテンドラム23の外周面に
巻き付けられ、プラテンドラム23の回転と一緒に矢線
で示す副走査方向に搬送される。
【0040】プラテンドラム23のプラテン軸23aに
は、ロータリエンコーダ24が連結されており、このロ
ータリエンコーダ24は、プラテンドラム23が一定ピ
ッチ回転する毎にエンコードパルスを発生する。このエ
ンコードパルスは、システムコントローラ20と記録系
のプリントコントロールシーケンサ25とに送られる。
システムコントローラ20とプリントコントロールシー
ケンサ25は、このエンコードパルスを基にして、各部
のシーケンス制御を行う。なお、ロータリエンコーダ2
4からのエンコードパルスによって、各部のシーケンス
制御を行う代わりに、モータ駆動パルスによって、各部
のシーケンス制御を行ってもよい。
【0041】プラテンドラム23の外周には、サーマル
ヘッド26と、イエロー用光定着器27と,マゼンタ用
光定着器28とが配置されている。サーマルヘッド26
には、多数の発熱素子を主走査方向(プラテンドラムの
軸方向)にライン状に並べて配列された発熱素子アレイ
26aが設けられている。サーマルヘッド26は、カラ
ー感熱記録紙10に画像を記録する際に、発熱素子アレ
イ26aがカラー感熱記録紙10に圧接される。
【0042】イエロー用光定着器27は、発光ピークが
420nmの紫外線を放出する紫外線ランプ27aと、
ランプハウス27bとから構成されている。このイエロ
ー用光定着器27は、イエロー画像の記録後に、カラー
感熱記録紙10に420nmの紫外線を照射して、イエ
ロー感熱発色層13の発色能力を消失させる。また、マ
ゼンタ用光定着器28は、発光ピークが365nmの紫
外線を放出する紫外線ランプ28aと、ランプハウス2
8bとから構成され、マゼンタ画像の記録後に、カラー
感熱記録紙10に365nmの紫外線を照射して、マゼ
ンタ感熱発色層12の発色能力を消失させる。
【0043】記録系は、発熱素子アレイ26a,画像メ
モリユニット30,メモリコントローラ31,画像用ラ
インメモリ32,バイアス用ラインメモリ33,CPU
34,セレクタ35,ヘッド駆動装置36,ストローブ
パルス発生回路37,比較データ発生回路38,及びこ
れらを制御するプリントコントロールシーケンサ25等
から構成されている。
【0044】前述したように、各発熱素子は、感熱発色
層に1個のドットを記録する際に、バイアス加熱と階調
加熱とを順次行う。このバイアス加熱では、8ビットの
バイアスデータが用いられ、図2に示す所定のバイアス
熱エネルギーを発生する。このバイアスデータは、ドッ
トの記録の有無にかかわらず、全ての発熱素子に対して
与えられる。他方、階調熱加熱では9ビットの画像デー
タが用いられ、図2に示すように、発色濃度に応じた階
調熱エネルギーを発生する。なお、バイアスデータと画
像データとを区別する必要がないときには、これらを発
熱データと総称する。
【0045】ヘッド駆動装置36への発熱データの入力
から、発熱素子での発熱終了までの工程を発熱シーケン
スと呼ぶ。厳密には、メモリからの発熱データの読出し
から発熱終了までが発熱シーケンスである。この実施形
態では、ヘッド駆動装置36は数値0〜255を表す8
ビットの発熱データで作動し、1回の発熱シーケンスで
最大255回発熱し、256階調のハーフトーン画像を
記録する。バイアス加熱では、8ビットのバイアスデー
タが用いられるため、1回の発熱シーケンスが実行され
る。階調加熱では、数値0〜511を表す9ビットの画
像データが用いられる。2回の発熱シーケンスでは、表
現可能な階調レベル0〜510であり、3回の発熱シー
ケンスでは、表現可能な階調レベル0〜765である。
【0046】9ビットの画像データでは、Mが「51
1」,Nが「255」であるから、M/Nの最小の整数
値は「3」である。そうすると、3回目の発熱シーケン
スでは、画像データ「511」だけが1回発熱し、それ
以外の画像データでは発熱しない。この実施形態では、
発熱シーケンスを2回に制限し、画像データ「511」
の発熱回数を画像データ「510」と同じにしている。
すなわち、M/N=510/255=2としている。こ
れは、発熱シーケンスの全回数をPとしたときに、P=
n において、nを1としたときと同じである。
【0047】サーマルヘッド26には、発熱素子アレイ
26aとともに、ヘッド駆動装置36,ストローブパル
ス発生回路37,比較データ発生回路38が設けられて
いるが、図3ではこれらをサーマルヘッド26から分離
して描いてある。勿論、ヘッド駆動装置36等をサーマ
ルヘッド26と別個に設けてもよい。
【0048】画像メモリユニット30はイエロー(Y)
用画像メモリ30a,マゼンタ(M)用画像メモリ30
b,シアン(C)用画像メモリ30cとから構成されて
いる。これらの画像メモリ30a,30b,30cは、
メモリコントローラ31によって制御され、9ビットの
画像データの書込みと読出しとを行う。
【0049】プリントしようとする画像はスキャナ等で
3色分解測光され、各画素の1色の濃度が9ビットの画
像データに変換される。したがって、画素の濃度は、最
低濃度の0階調レベルから最高濃度の511階調レベル
までの512段階に量子化される。例えば、0階調レベ
ルを表す画像データはその値が十進法で「0」となり、
511階調レベルを表す画像データはその値が十進法で
「511」となる。イエロー画像用メモリ30aにはイ
エロー画像データが、マゼンタ用画像メモリ30bには
マゼンタ画像データが、シアン画像メモリ30cにはシ
アン画像データがそれぞれ書き込まれる。
【0050】CPU34は、9ビットの画像データを、
2個の8ビットの変換画像データに分割又は変換する。
この2個の変換画像データの数値を加算すると、9ビッ
トの画像データの数値となる。CPU34には、ROM
34a,RAM34b,カウンタ34cが接続されてい
る。ROM34aには、画像データを変換するためのプ
ログラム等が予め書き込まれており、CPU34はこの
プログラムに従って変換処理を行う。また、RAM34
bは、変換処理に必要なデータを記憶するためのワーク
メモリとして使用される。
【0051】カウンタ34cは、階調加熱時にのみ作動
する。このカウンタ34cには、プリントコントロール
シーケンサ25からのラッチ信号が入力され、このラッ
チ信号が入力される毎にカウント値Jを「1」ずつイン
クリメントする。このカウンタ34cはサイクリック式
のカウンタであり、初期状態ではカウント値Jが「0」
とされ、カウント値Jが「2」の時に、次のラッチ信号
が入力されると再びカウント値Jが「0」となる。この
カウント値Jは、階調加熱での発熱シーケンスの回数と
してCPU34に送られる。
【0052】プリント時には、記録すべき色の画像デー
タを1ラインずつ画像用メモリユニット30から読み出
して、画像用ラインメモリ32に書き込む。なお、赤
色,緑色,青色の各画像データを用い、画像メモリから
これらの画像データを読み出してから、色変換回路によ
ってイエロー,マゼンタ,シアンの各画像データに変換
してもよい。画像用ラインメモリ32は、書き込まれた
1ライン分の画像データを1個ずつ読み出して順番にC
PU34に送る。この画像データの読出しは、各ライン
に対して2回ずつ行われる。
【0053】前述したように、CPU34は、発熱シー
ケンスの回数Jと、画像データの値とから、9ビットの
画像データを8ビットの変換画像データに変換する。す
なわち、1回目の発熱シーケンスでは、1ライン分の各
画像データを8ビットの第1変換画像データにそれぞれ
変換する。2回目の発熱シーケンスでは、各画像データ
を各第2変換画像データに変換する。なお、以下の説明
では、第1変換画像データと第2変換画像データとを区
別する必要がない場合には、単に変換画像データとい
う。
【0054】バイアス用ラインメモリ33には、8ビッ
トのバイアスデータが記憶されている。これらのバイア
スデータには、例えば「255」が用いられている。な
お、各発熱素子は、その抵抗値にバラツキがあり、同じ
バイアスデータを用いても発生する熱エネルギーに差異
が生じる。この発熱量の誤差を補正するために、抵抗値
の誤差を考慮したバイアスデータを各発熱素子毎に設定
するのがよい。
【0055】セレクタ35は、各色の画像の1ラインを
記録する際に、最初にバイアス用ラインメモリ33をヘ
ッド駆動装置36に接続する。この時には、バイアス用
ラインメモリ33から1ライン分のバイアスデータが1
個ずつ順番に読み出され、このバイアスデータがセレク
タ35を介してヘッド駆動装置36に送られる。この後
に、セレクタ35は、CPU34をヘッド駆動装置36
に接続し、CPU34からの変換画像データをヘッド駆
動装置36に送る。
【0056】ストローブパルス発生回路37は、発熱素
子の通電時間を制御するために、「Lレベル」のストロ
ーブパルスを発生して、ヘッド駆動装置36に送る。こ
のストローブパルスが発生している間に発熱素子が通電
されて発熱する。
【0057】ストローブパルスには、バイアス加熱用と
階調加熱用とがあり、さらに、これらの各パルスは、色
によってパルス幅が異なっている。各色のバイアス加熱
用ストローブパルスのパルス幅と階調加熱用ストローブ
パルスのパルス幅とは、カラー感熱記録紙10の特性曲
線から決められている。
【0058】比較データ発生回路38は、バイアス加熱
及び階調加熱の両方において、「0」〜「254」の8
ビットの比較データを順番に発生する。バイアス加熱で
は、「0」〜「254」の比較データを1回発生し、階
調加熱では2回発生する。この比較データは、ヘッド駆
動装置36に送られる。
【0059】図4に示すように、ヘッド駆動装置36
は、シフトレジスタ40,ラッチアレイ41,コンパレ
ータアレイ42,ゲートアレイ43とから構成され、こ
れらは8ビット対応のものが用いられている。シフトレ
ジスタ40は、直列に接続されたm個の8ビットラッチ
回路40a〜40mから構成されている。これらの8ビ
ットラッチ回路40a〜40mは、入力端子と出力端子
とが各8本であり、8ビットの発熱データをパラレルに
入出力する。シフトレジスタ40は、セレクタ35から
の発熱データが1個ずつパラレルに入力され、これをプ
リントコントロールシーケンサ25からのシフトクロッ
クで順次取り込み、1ライン分の発熱データをパラレル
にラッチアレイ41に出力する。
【0060】ラッチアレイ41は、m個の8ビットラッ
チ回路41a〜41mから構成されており、プリントコ
ントロールシーケンサ25からのラッチ信号で1ライン
分の発熱データを1個ずつ各ラッチ回路41a〜41m
にラッチし、これらをコンパレータアレイ42に出力す
る。コンパレータアレイ42は、m個の8ビットマグニ
チュードコンパレータ(MC)42a〜42mから構成
され、各8ビットマグニチュードコンパレータ42a〜
42mは、比較データ発生回路38からの「0」〜「2
54」の比較データと発熱データとを順次に比較し、駆
動データを出力する。この比較では、発熱データが比較
データより大きい場合に、駆動データを「Lレベル」と
し、小さいか同じ場合には駆動データを「Hレベル」と
する。
【0061】バイアス加熱では、バイアスデータが「2
55」であるから、255個の「Lレベル」の駆動デー
タに変換される。また、階調加熱では、第1変換画像デ
ータが255回比較され、次に第2変換画像データが2
55回比較されて、結果的に510回の比較が行われ、
9ビットの各画像データに応じた個数の「Lレベル」の
駆動データが発生される。このコンパレータアレイ42
の駆動データは、ゲートアレイ43に送られる。
【0062】ゲートアレイ43は、m個のORゲート回
路43a〜43mから構成されている。各ORゲート回
路43a〜43mは、ストローブパルス発生回路37か
らのストローブパルスと駆動データとが入力され、駆動
データが「Lレベル」の時にストローブパルスが入力さ
れると、ストローブパルスの入力中、「Lレベル」の駆
動パルスを出力する。
【0063】ゲートアレイ43には、発熱素子アレイ2
6aの発熱素子45a〜45mが接続されており、各発
熱素子45a〜45mは対応するORゲート回路43a
〜43mに駆動パルスが発生している間に通電されて発
熱される。
【0064】図5にCPU34が行う画像データの変換
処理のフローチャートを示す。CPU34は、9ビット
の画像データと、数値「N・J」を比較する。ここで、
数値Nは、ヘッド駆動装置36が表現することができる
最高階調レベルと同じ値であって、本実施形態では「2
55」である。また、数値Jは、カウンタ34cのカウ
ント値であり、階調加熱時の発熱シーケンスの回数を示
している。
【0065】CPU34は、画像データが数値「N・
J」より大きい場合には、数値「255」を表す8ビッ
トの変換画像データを出力する。本実施形態では、1回
目の発熱シーケンス(J=1)の時に階調レベル「25
6」以上の画像データが入力された場合に、この変換が
行われる。
【0066】また、画像データが数値「N・J」以下の
場合には、画像データと数値「(J−1)・N」とを比
較する。この画像データが数値「(J−1)・N」以上
の場合には、この画像データから数値「(J−1)・
N」を減算した数値を表す8ビットの変換画像データを
出力する。また、画像データが数値「(J−1)・N」
よりも小さい場合には、0階調レベルを表す数値「0」
の8ビットの変換画像データを出力する。
【0067】このようにCPU34は、9ビットの画像
データから、8ビットの第1及び第2変換画像データを
作成する。画像データ,変換画像データ,発熱素子の駆
動回数との関係は、図6に示されている。なお、画像デ
ータの変換処理は、演算処理で行う他に、画像データの
大きさと階調加熱用プリントシーケンスの回数J毎に変
換画像データが書き込まれたテーブルデータを用いても
よい。
【0068】カラー感熱記録紙10の記録状態を示す図
7において、発熱素子アレイ26aは、主走査方向に配
列された多数の発熱素子45a〜45mからなる。各発
熱素子45a〜45mは、例えば、主走査方向の長さL
1が140μmであり、副走査方向(カラー感熱記録紙
10の移動方向)の長さL2が210μmである。各発
熱素子45a〜45mは、ヘッド駆動装置36によって
通電されて発熱し、カラー感熱記録紙10を加熱する。
【0069】各発熱素子45a〜45mは、副走査方向
での両端の放熱量が大きいので、中央部に比べて両端の
温度が上がらない。このために、記録される1ラインの
副走査方向の長さL3は、例えば156μmとなる。こ
の1本のラインは、複数の画素PSからなり、各画素P
Sは対応する発熱素子で記録される。
【0070】次に、上記サーマルプリンタの作用につい
て、図8及び9を参照しながら説明する。プリントすべ
き画像のイエロー画像データ(9ビット)は、イエロー
用画像メモリ30aに、マゼンタ画像データはマゼンタ
用画像メモリ30bに、シアン画像データはシアン画像
メモリ30cにそれぞれ書き込まれる。この3色の画像
データの書き込み後にプリント開始スイッチ(図示せ
ず)を操作する。このプリント開始スイッチが操作され
ると、システムコントローラ20は、各回路を初期化し
てから、給紙カセットからカラー感熱記録紙10を送り
出して給紙を行う。
【0071】カラー感熱記録紙10がプラテンドラム2
3に達すると、プラテンドラム23側のクランプ(図示
省略)によって、カラー感熱記録紙10の先端がプラテ
ンドラム23に固定される。次に、システムコントロー
ラ20は、モータドライバ21にパルスモータ22の回
転を指示する。これにより、パルスモータ22が駆動さ
れて、プラテンドラム23が一定速度で連続的に回転さ
れ、カラー感熱記録紙10がプラテンドラム23に巻き
付けられるとともに、副走査方向に搬送される。
【0072】カラー感熱記録紙10が搬送されて、その
先端がサーマルヘッド26の位置にくると、システムコ
ントローラ20は、プリントコントロールシーケンサ2
5にサーマルヘッド26のダウンを指示する。これによ
り、サーマルヘッド26が揺動されカラー感熱記録紙1
0に圧接する。これと同時に、プリントコントロールシ
ーケンサ25は、メモリコントローラ31を介して画像
メモリユニット30のイエロー用画像メモリ30aにイ
エロー画像の第1ライン目の読み出しを指示する。イエ
ロー用画像メモリ30aから第1ライン目のイエロー画
像データが1個ずつ順番に読み出され、このイエロー画
像データが画像用ラインメモリ32に書き込まれる。
【0073】システムコントローラ20は、カラー感熱
記録紙10の記録エリアの先端がサーマルヘッド26の
位置に達したときに、第1ライン目のプリントを指示す
る。カラー感熱記録紙10の搬送位置を検知するには次
のようにする。ホトセンサー等でカラー感熱記録紙10
の先端を検知した時点から、ロータリエンコーダ24か
らのエンコードパルスの個数をカウントする。このカウ
ント値が所定値となったときに、記録エリアがサーマル
ヘッド26の位置に到達したと判定する。この所定値
は、カラー感熱記録紙10の先端から記録開始位置まで
の長さに応じたエンコードパルスの個数である。
【0074】プリントコントロールシーケンサ25は、
セレクタ35をバイアス用ラインメモリ33に接続して
から、バイアス用ラインメモリ33の読み出しを開始し
て、バイアス加熱用発熱シーケンスを開始する。バイア
ス用ラインメモリ33から「255」の1ライン分のバ
イアスデータが1個ずつ読み出されてヘッド駆動装置3
6のシフトレジスタ40に送られる。シフトレジスタ4
0は、1個のバイアスデータが送られてくる毎に、シフ
トクロックがプリントコントロールシーケンサ25から
入力される。このシフトクロックによって、各バイアス
データをシフトレジスタ40でシフトさせながら、1ラ
イン分のバイアスデータを順次に取り込む。
【0075】シフトレジスタ40に1ライン分のバイア
スデータが取り込まれると、プリントコントロールシー
ケンサ25からのラッチ信号によってラッチアレイ41
に、1ライン分のバイアスデータがラッチされる。ま
た、このラッチ信号によってカウンタ34cのカウント
値Jがインクリメントされて「1」となる。ラッチされ
た1ライン分のバイアスデータは、コンパレータアレイ
42に送られる。他方、プリントコントロールシーケン
サ25は、比較データ発生回路38のカウンタを「0」
にリセットする。比較データ発生回路38は、「0」の
比較データをコンパレータアレイ42の各8ビットマグ
ニチュードコンパレータ42a〜42mに送る。
【0076】各8ビットマグニチュードコンパレータ4
2a〜42mは、それぞれ入力されたバイアスデータと
「0」の比較データとを比較し、前者が後者よりも大き
い時に「Lレベル」の駆動データを出力する。各8ビッ
トマグニチュードコンパレータ42a〜42mは「0」
の比較データのもとで、1ライン分の「255」のバイ
アスデータを比較するから、全ての8ビットマグニチュ
ードコンパレータ42a〜42mから「Lレベル」とな
った駆動データがパラレルに出力される。
【0077】この1ライン分の駆動データは、ゲートア
レイ43に送られ、ストローブパルス発生回路37から
のイエロー用のバイアス加熱用ストローブパルスとの論
理和が求められる。全ての駆動データは「Lレベル」で
あるから、バイアス加熱用ストローブパルスと同じパル
ス幅を持った「Lレベル」の1ライン分のバイアス用駆
動パルスが各ORゲート回路43a〜43mから出力さ
れる。この1番目のバイアス用駆動パルスは、図9にお
いて、符号「1」を付してある。このバイアス用駆動パ
ルスによって各発熱素子45a〜45mが駆動されて発
熱する。なお、各バイアス用駆動パルスは、電圧がVp
であり、パルス幅はバイアス加熱用ストローブパルスの
それと同じである。
【0078】1番目のバイアス用駆動パルスによる発熱
が終了すると、プリントコントロールシーケンサ25
は、比較データ発生回路38のカウンタをインクリメン
トして、「1」の比較データを発生させる。コンパレー
タアレイ42は、この「1」の比較データと既にラッチ
アレイ42にラッチされている1ライン分の各バイアス
データとを比較し、1ライン分の駆動データを出力す
る。前述した手順により図9において、符号「2」を付
した2番目のバイアス用駆動パルスが1ライン分作成さ
れ、発熱素子アレイ26aの各発熱素子45a〜45m
が同時に駆動される。
【0079】以下同様にして、「2」〜「254」の各
比較データを用いて3番目から255番目のバイアス用
駆動パルスを作成し、各発熱素子45a〜45mを駆動
する。このように発熱素子アレイ26aの各発熱素子4
5a〜45mは、バイアス加熱期間内で255回の発熱
を行うことにより、イエロー感熱発色層13が発色する
直前のバイアス熱エネルギーEbyを発生し、これをカ
ラー感熱記録紙10の第1ライン目に与える。
【0080】一方、このバイアス加熱期間中に、プリン
トコントロールシーケンサ25は、1回目の階調加熱用
発熱シーケンスを開始する。プリントコントロールシー
ケンサ25は、セレクタ35を切り換えて、CPU34
をヘッド駆動装置36に接続するとともに、CPU34
に画像データの変換処理を指示する。この指示により、
CPU34は、カウンタ34cのカウント値J(=
「1」)を取り込む。
【0081】次に、プリントコントロールシーケンサ2
5は、画像用ラインメモリ32に書き込まれている第1
ライン目のイエロー画像データを1個ずつ順番に読み出
して、CPU34に送る。まず、第1ライン目の第1画
素のイエロー画像データがCPU34に入力される。C
PU34は、図5に示す画像データの変換処理に従っ
て、第1画素の9ビットのイエロー画像データに対して
変換処理を行う。
【0082】CPU34は、第1画素のイエロー画像デ
ータが数値「J・N」よりも大きければ、そのイエロー
画像データの数値によらず、数値「N」を表す8ビット
の第1変換画像データを出力する。ここで、カウント値
Jは「1」であり、N=「255」であるから、イエロ
ー画像データが数値「256」以上の場合には、数値
「255」の8ビットの第1変換画像データを出力す
る。
【0083】また、イエロー画像データが数値「0」
(=(J−1)・N)〜「255」(=J・N)と判断
された場合には、このイエロー画像データから数値
「(J−1)・N」すなわち数値「0」を減算した値の
8ビットの第1変換画像データを出力する。例えば、イ
エロー画像データが数値「255」の場合には、数値
「255」の第1変換画像データが出力される。また、
数値「128」の場合には、数値「128」の第1変換
画像データが、また数値「0」の場合には、数値「0」
の第1変換画像データが出力される。
【0084】CPU34から出力された第1画素の第1
変換画像データは、ヘッド駆動装置36のシフトレジス
タ40に取り込まれる。第1画素の第1変換画像データ
が取り込まれると、第1ライン目の第2画素の9ビット
のイエロー画像データが読み出されてCPU34に入力
される。第1画素のイエロー画像データと同じ変換処理
により、第2画素のイエロー画像データが8ビットの第
1変換画像データに変換され、シフトレジスタ40に取
り込まれる。
【0085】以下同様にして、第1ライン目の第3画素
〜最終画素のイエロー画像データを画像用ラインメモリ
32から順番に読み出してCPU34に送り、第3画素
〜最終画素の第1変換画像データをシフトレジスタ40
に取り込む。この第1変換画像データの取り込みは、バ
イアス加熱が終了するまでに完了する。
【0086】イエロー画像の第1ライン目のバイアス加
熱が終了すると、シフトレジスタ40に取り込まれた第
1変換画像データがバイアスデータに代えてラッチ信号
によってラッチアレイ41にラッチされ、コンパレータ
アレイ42に送られる。また、このラッチ信号により、
カウンタ34cのカウント値Jがインクリメントされて
「2」とされる。
【0087】各マグニチュードコンパレータ42a〜4
2mは、最初に「0」の比較データと各第1変換画像デ
ータとをそれぞれ比較する。そして、第1変換画像デー
タが比較データよりも大きい場合には、各マグニチュー
ドコンパレータ42a〜42mは、「Lレベル」の駆動
データを出力し、逆に小さいか同じ場合には、「Hレベ
ル」の駆動データを出力する。このコンパレータアレイ
42から1ライン分の駆動データがパラレルに出力され
て、ゲートアレイ43に送られる。
【0088】第1変換画像データと「0」の比較データ
とによって作成された各駆動データは、ゲートアレイ4
3でイエロー用の階調加熱用ストローブパルスとの論理
和が求められ、階調用駆動パルスが作成される。ここ
で、駆動データが「Hレベル」の場合には、階調用駆動
パルスは作成されない。この1ライン分の階調用駆動パ
ルスによって発熱素子45a〜45mが選択的に駆動さ
れて発熱する。この1番目の階調用駆動パルスは、図9
において符号「1」が付してある。
【0089】以下、同様にして、「1」〜「254」の
比較データを用い、階調用駆動パルスを作成して各発熱
素子45a〜45mを選択的に駆動する。なお、階調用
駆動パルスのパルス幅は1回の発熱シーケンスで画素を
記録する場合のほぼ半分となっている。
【0090】これにより、各発熱素子45a〜45m
は、1回目の発熱シーケンスにおいて、0〜255回の
範囲内で第1変換画像データに応じた回数だけ駆動され
る。したがって、この1回目の発熱シーケンスでは、イ
エロー画像データが数値「256」以上の画素に対応す
る発熱素子は、1番目から255番目の255個の階調
用駆動パルスで駆動される。また、イエロー画像データ
が数値「255」以下の画素に対応する発熱素子は、第
1変換画像データすなわちイエロー画像データに応じた
個数の階調用駆動パルスで駆動される。なお、画像デー
タが数値「0」の場合には発熱素子は駆動されない。
【0091】さらに、第1変換画像データによる階調加
熱中に、プリントコントロールシーケンサ25は、第2
回目の発熱シーケンスを開始する。プリントコントロー
ルシーケンサ25は、CPU34に画像データの変換処
理を指示する。この指示により、CPU34は、カウン
タ34cのカウント値J(=「2」)を取り込む。次
に、プリントコントロールシーケンサ25は、再び画像
用ラインメモリ32から第1ライン目のイエロー画像デ
ータを1個ずつ順番に読み出してCPU34に送る。
【0092】この第2回目の発熱シーケンスでは、CP
U34は、第1画素のイエロー画像データと数値「J・
N」とを比較する。ここで、カウント値Jは、「2」と
なっているから、CPU34は、イエロー画像データを
数値「510」と比較する。イエロー画像データが数値
「510」を越える場合、すなわち数値「511」の場
合には、CPU34は、数値「255」の第2変換画像
データを出力する。
【0093】次に、CPU34は、イエロー画像データ
を数値「255」(=(J−1)・N)と比較する。そ
して、イエロー画像データから数値「255」〜「51
0」であると判定した場合には、CPU34はイエロー
画像データから数値「255」(=「(J−1)・
N」)を減算した値の8ビットの第2変換画像データを
出力する。すなわち、9ビットのイエロー画像データと
第1変換画像データの差が出力される。
【0094】例えば、イエロー画像データが数値「25
5」以下の場合には、数値「0」の第2変換画像データ
が出力される。数値「256」の場合には「1」の第2
変換画像データが出力され、数値「510」の場合に
は、数値「255」の第2変換画像データが出力され
る。また、画像データが数値「255」未満の場合に
は、数値「0」の第2変換画像データが出力される。こ
れらの第2変換画像データは、ヘッド駆動装置36のシ
フトレジスタ40に取り込まれる。
【0095】以下、同様にして、第1ライン目の第2画
素以降のイエロー画像データが、第2変換画像データに
変換されてシフトレジスタ40に取り込まれる。この第
2変換画像データの取り込みは、第1変換画像データに
よる階調加熱が終了するまでに完了する。
【0096】イエロー画像の第1ライン目の第1変換画
像データによる階調加熱が終了すると、第1変換画像デ
ータに代えて、シフトレジスタ40に取り込まれた1ラ
イン分の第2変換画像データがラッチ信号によってラッ
チアレイ41にラッチされ、コンパレータアレイ42に
送られる。このラッチ信号によってカウンタ34のカウ
ント値Jは「0」となる。
【0097】第1変換画像データによる階調加熱と同様
にして、「0」〜「254」の比較データを用いて階調
用駆動パルスを作成し、各発熱素子45a〜45mを選
択的に駆動する。これにより、各発熱素子45a〜45
mは、2回目の発熱シーケンスにおいて、0〜255回
の範囲内で第2変換画像データに応じた回数だけ駆動さ
れる。
【0098】この2回の発熱シーケンスによって、図6
に示すように、発熱素子が9ビットのイエロー画像デー
タに応じた回数だけ駆動され、イエロー画像データに応
じた階調熱エネルギーEgyを発生する。
【0099】以上のようにして、各発熱素子45a〜4
5mは、一定なバイアス熱エネルギーEbyと、イエロ
ー画像データに応じた階調熱エネルギーEgyとからな
る発色熱エネルギーを発生する。これにより、イエロー
感熱発色層13は、図2に示す特性曲線に基づいて、四
角形をした画素PS内が9ビットのイエロー画像データ
に応じた濃度に発色され、イエローのドットを形成す
る。これらのドットは、イエロー画像データに応じて、
発色濃度が0〜510段階に変化する。
【0100】各発熱素子45a〜45mは、階調加熱が
終了すると、冷却期間に入って自然冷却される。この冷
却期間は、階調用駆動パルスの個数が少ないほど長くな
る。この冷却期間中に、イエロー画像の第2ライン目に
ついての記録が開始される。まず、セレクタ35が切替
えられ、バイアス用ラインメモリ33から読み出した1
ライン分のバイアスデータをヘッド駆動装置36に送
る。そして、第1ライン目の冷却期間が終了すると、こ
のバイアスデータを用いて、前述した手順でバイアス加
熱を行う。
【0101】第1ライン目と同様にして、第2ライン目
のバイアス加熱期間中に、第2ライン目についての1回
目の階調加熱の発熱シーケンスが開始される。バイアス
加熱が終了すると第2ライン目の各イエロー画像データ
から作成した第1変換画像データによって各発熱素子4
5a〜45mが選択的に駆動される。さらに、この第1
変換画像データによる階調加熱中に、第2ライン目につ
いての2回目の階調加熱の発熱シーケンスが開始され
る。そして、第1変換画像データによる階調加熱が終了
すると、第2ライン目の各イエロー画像データから作成
した第2変換画像データによって各発熱素子45a〜4
5mが選択的に駆動される。
【0102】以下同様にして、第2ライン目の記録終了
後に、イエロー画像の第3ライン目以降を順次記録す
る。イエロー画像の記録後に、イエロー用光定着器27
で420nmの紫外線をカラー感熱記録紙10に照射
し、イエロー感熱発色層13を光定着する。
【0103】プラテンドラム23の1回転によって、カ
ラー感熱記録紙10の記録エリアの先端が再びサーマル
ヘッド26の位置にくると、マゼンタ画像の第1ライン
目の記録が開始される。マゼンタ画像の第1ライン目の
記録に際しては、バイアス用ラインメモリ33のバイア
スデータと、マゼンタのバイアス用ストローブパルスと
によって作成されたバイアス用駆動パルスで255回発
熱され、バイアス熱エネルギーEbmを発生する。ここ
で、マゼンタ感熱発色層12のバイアス熱エネルギーが
大きいので、イエロー画像の記録よりもパルス幅の広い
ストローブパルスが用いられ、パルス幅の広いバイアス
用駆動パルスが作成される。
【0104】バイアス加熱の終了後に、階調加熱が行わ
れる。このマゼンタの階調加熱を行うために、イエロー
画像の記録と同様にバイアス加熱中に、マゼンタ用画像
用メモリ30bから9ビットのマゼンタ画像データが1
ライン分読み出され、いったん画像用メモリ32に書き
込まれる。次に、1ライン分のマゼンタ画像データが画
像用ラインメモリ32から1個ずつ読み出され、CPU
34に送られ、8ビットの第1変換画像データに変換さ
れる。そして、これらの1ライン分の第1変換画像デー
タを基にして作成された階調用駆動パルスで各発熱素子
45a〜45mが選択的に駆動される。
【0105】この第1変換画像データによる階調加熱中
に、再び1ライン分のマゼンタ画像データが画像用ライ
ンメモリ32から1個ずつ読み出されてCPU34に送
られ、8ビットの第2変換画像データに変換される。そ
して、第1変換画像データによる階調加熱の終了後に、
第2変換画像データに基づいて階調用駆動パルスが作成
され、各発熱素子45a〜45mが選択的に駆動され
る。このようにして、9ビットのマゼンタ画像データに
応じた階調熱エネルギーEgmをカラー感熱記録紙10
に与え、マゼンタ画像の第1ライン目がイエロー画像の
第1ライン目と重なるように記録される。以下同様にし
て、マゼンタ画像の第2ライン目以降をカラー感熱記録
紙10に記録する。
【0106】マゼンタ画像の記録後にマゼンタ用光定着
器28から365nmの紫外線をカラー感熱記録紙10
に照射し、マゼンタ感熱発色層12を光定着する。
【0107】マゼンタ画像の記録後に、上記と同様にし
て、シアン画像が記録される。ここで、シアン感熱発色
層11のバイアス熱エネルギーEbcは、マゼンタ感熱
発色層12よりも大きいので、マゼンタ画像の記録より
もパルス幅の広いバイアス加熱用ストローブパルスが用
いられる。
【0108】以上のようにして、3色の画像の記録が終
了すると、カラー感熱記録紙10は、サーマルプリンタ
から排紙される。このカラー感熱記録紙10には、1色
に対して0〜510階調レベルの階調を持ったフルカラ
ー画像が記録されている。
【0109】なお、1回の発熱シーケンスでは、発熱素
子は最大255回しか発熱することができないため、2
回の発熱シーケンスでは、発熱回数は510回である。
したがって、512階調の場合に、画像データ「51
1」に対する発熱回数の合計を511にするには、発熱
シーケンスは3回にすることが必要である。この3回目
の発熱シーケンスでは、画像データが「511」の場合
にのみ発熱回数が1回であり、それ以外では0回であ
る。
【0110】3回目の発熱シーケンスは、階調表現を1
ステップだけ高めるためであるが、その反面プリント速
度が遅くなってしまう。そこで、この例では、階調数が
512の場合でも発熱シーケンスを2回にし、3回目の
発熱シーケンスを省略している。したがって、図6に示
すように、画像データ「511」の場合には、画像デー
タ「510」の画素と同じ濃度で記録されることなる。
【0111】発熱データが比較データと同じか又は大き
いときに、「Lレベル」の駆動データを発生するコンパ
レータと、「0」〜「255」の比較データを発生する
比較データ発生回路とを用いれば、1回の発熱シーケン
スで発熱素子を最大256回発熱させることができ、ま
た2回の発熱シーケンスでは513回発熱させることが
できる。
【0112】この場合に、画像データが「255」以下
では、第2変換画像データは「0」であるが、コンパレ
ータの出力は「Lレベル」となって発熱素子が1回発熱
する。しかし、画像データが「254」以下では、発熱
が連続しないので、発色には殆ど寄与しない無効な発熱
となる。この無効な発熱は、発熱素子の冷え過ぎを防ぐ
という効果がある。また、画像データが「255」以上
では、発熱が連続するから発色に寄与する。したがっ
て、9ビットの画像データに対して、2回の発熱シーケ
ンスで、画像データ「0」〜「511」をプリントする
ことができる。1回目と2回目の発熱のうち連続する発
熱回数は、画像データ「0」では1回,画像データ「2
54」では255回,「255」では257回,「25
6」では258回,「511」では513回となる。
【0113】なお、2回目の発熱シーケンスでは、比較
データが「0」のときに、強制的に「Hレベル」にすれ
ば、画像データ「0」では1回,「254」では255
回,「255」では256回,「256」では257
回,「511」では512回となり、階調レベルに応じ
て発熱回数を正しく増減することができる。
【0114】上記実施形態では、CPUを用いてソフト
的に(K+n)ビットの画像データから、複数個のKビ
ットの変換画像データを作成しているが、図10及び図
11に示すように、ハード的に行うことができる。図1
0において、符号50は画像データ分割回路50であ
り、画像用ラインメモリ32から読み出した9ビットの
画像データを8ビットの第1変換画像データと8ビット
の第2変換画像データに分割する。また、その他の回路
は、図3に示すものと同じであるため、符号のみを付し
て説明を省略する。
【0115】図11において、画像データ分割回路50
は、第1変換画像データを出力するための第1データセ
レクタ51と、第2変換画像データを出力するための第
2データセレクタ52と、1個のインバータ(NOT回
路)53とから構成されている。画像用ラインメモリ3
2は、前述したように、1ライン分の画像データが2回
読みだされる。1回目の読み出し時には、プリントコン
トロールシーケンサ25は、「Hレベル」の制御信号を
発生するから、第1データセレクタ51が選択され、9
ビットの画像データを8ビットの第1変換画像データに
変換する。第2回目の読み出し時には、プリントコント
ロールシーケンサ25は、「Lレベル」の制御信号を発
生するから、第2データセレクタ52が選択され、9ビ
ットの画像データを8ビットの第2変換画像データに変
換する。
【0116】第1データセレクタ51は、8ビットのデ
ータがパラレルに入力されるAポート51a及びBポー
ト51bと、Aポート51a又はBポート51bのいず
れか一方を選択するための切替(A/バーB)端子51
eと,選択されたポートの8ビットのデータを出力する
Cポート51cと,第1データセレクタ51の作動と不
作動とを決めるためのチップセレクト(CS)端子51
dとを備えている。なお、第2データセレクタ52も同
様に、Aポート52a,Bポート52b,Cポート52
c,CS端子52d,切替端子52eを備えている。
【0117】第1データセレクタ51では、Aポート5
1aは、A10〜A17端子が「Hレベル」にプルアッ
プされて、入力データの全てのビットが「1」の状態に
されている。また、Bポート51bのB10〜B17端
子には、画像用ラインメモリ32からの9ビットの画像
データの下位8ビットD0〜D7が入力され、切替端子
51eには最上位ビットD8が入力される。Cポート5
1cには、セレクタ35が接続され、CS端子51dに
は、プリントコントロールシーケンサ25からの制御信
号が入力される。
【0118】第2データセレクタ52では、Aポート5
2aのA20〜A27端子には、画像用ラインメモリ3
2からの9ビットの画像データの下位8ビットD0〜D
7が入力され、切替端子52eには最上位ビットD8が
入力される。Bポート52bのB20〜B27端子は、
全て「Lレベル」にプルダウンされて、入力データの全
てのビットが「0」の状態にされている。また、Cポー
ト52cは、セレクタ35に接続されている。さらに、
CS端子52dには、プリントコントロールシーケンサ
25からの制御信号がインバータ53でその信号レベル
が反転されて入力される。
【0119】各データセレクタ51,52は、CS端子
51d,52dに「Hレベル」の制御信号が入力された
ときに、8ビットのデータをCポート51c,52cか
ら出力する。制御信号は、1回目の発熱シーケンスでは
「Hレベル」とされ、第1データセレクタ51を作動状
態にして、第1データセレクタ51から第1変換画像デ
ータを出力させる。2回目の発熱シーケンスでは、制御
信号は「Lレベル」とされ、第2データセレクタ52を
作動状態にして、第2データセレクタ52から第2変換
画像データを出力させる。
【0120】第1データセレクタ51は、切替端子51
eに入力される信号すなわち画像データの最上位ビット
D8が「1」の場合に、Aポート51aを選択し、A1
0〜A17端子の信号レベルをCポート51cから出力
する。すなわち、この場合には、Cポート51cのC1
0〜C17端子から全てのビットD10〜D17が
「1」とされた第1変換画像データが出力される。ま
た、最上位ビットD8が「0」の場合に、Bポート51
bを選択し、B10〜B17端子の信号レベルをCポー
ト51cから出力する。この場合には、Cポート51c
のC10〜C17端子からは、9ビット画像データの下
位8ビットD0〜D7が第1変換画像データのビットD
10〜D17として出力される。
【0121】同様に、第2データセレクタ52は、切替
端子52eに入力される画像データの最上位ビットD8
が「1」の場合に、Aポート52aを選択し、A20〜
A27端子の信号レベルをCポート52cから出力す
る。この場合には、Cポート52cのC20〜C27端
子からは、9ビット画像データのうち下位8ビットD0
〜D7が第2変換画像データのビットD20〜D27と
して出力される。また、最上位ビットD8が「0」の場
合には、Bポート52bを選択し、B20〜B27端子
の信号レベルをCポート52cから出力する。この場合
には、Cポート52cのC20〜C27端子から全ての
ビットD20〜D27が「0」とされた第2変換画像デ
ータが出力される。
【0122】図12に示すように、階調レベルが「25
5」以下の画像データについては、9ビット画像データ
の最上位ビットD8が「0」である。1回目の階調加熱
の発熱シーケンスでは、9ビットの画像データのうち下
位8ビットD0〜D8が第1変換画像データとしてヘッ
ド駆動装置36に送られ、第1変換画像データに応じた
回数だけ発熱素子が駆動される。そして、2回目の階調
加熱の発熱シーケンスでは、全てのビットD20〜D2
7が「0」となった第2変換画像データがヘッド駆動装
置36に送られるので、発熱素子の駆動回数は「0」と
なる。この2回の発熱シーケンスで、各発熱素子は9ビ
ット画像データに応じた回数だけ駆動される。
【0123】また、画像データが「256」以上では、
画像データの最上位ビットD8が「1」となる。1回目
の階調加熱の発熱シーケンスでは、全てのビットD10
〜D17が「1」の8ビットの第1変換画像データがヘ
ッド駆動装置36に送られ、発熱素子を255回発熱さ
せる。そして、2回目の階調加熱の発熱シーケンスで
は、画像データのうち下位8ビットD0〜D7を第2変
換画像データとしてヘッド駆動装置36に送り、第2変
換画像データに応じた回数だけ発熱素子を駆動する。
【0124】前述したように、ヘッド駆動装置36は、
発熱データと比較データとを比較するときに、前者が後
者よりも大きいときに、「Lレベル」の駆動データを発
生し、発熱素子を駆動させている。このため、9ビット
の画像データが数値「256」以上の時に、図12に示
すように、発熱素子の駆動回数は、9ビットの画像デー
タの数値よりも1回少なくなる。例えば、9ビットの画
像データが数値「257」の場合には、第1変換画像デ
ータが「255」であり、第2変換画像データが数値
「1」である。この場合には、2回の発熱シーケンス
で、発熱素子が256回駆動されるから、本来の階調よ
りも1レベルだけ低く記録される。この問題は、前述し
たようなコンパレータと、2回目の発熱シーケンスで
は、比較データが「0」のときに発熱させない回路とを
用いることで解決することができる。
【0125】また、図13に示す画像データ分割回路
は、画像データが数値「256」以上の時に、発熱回数
の減少が発生しないように改良したものである。この画
像データ分割回路50は、1FF−1FE変換回路56
と、加算器57とが追加されている。その他の回路は、
図11に示すものと同じである。
【0126】1FF−1FE変換回路56は、画像用ラ
インメモリ32から読み出された9ビットの画像データ
が入力され、この9ビットの画像データが数値「51
1」(1FF(16進数))の場合には、数値「51
0」(1FE(16進数))の9ビット画像データに変
換する。加算器57は、1FF−1FE変換回路56か
らの9ビット画像データのうち下位8ビットD0〜D7
が入力される。この加算器57は、入力された画像デー
タの数値に「1」を加算した数値を表す9ビットの画像
データを出力し、第2データセレクタ52のA20〜A
27端子に送る。
【0127】この加算器57は、9ビットの画像データ
が数値「256」以上の場合に、9ビットの画像データ
のうちの下位8ビットに相当する数値に、数値「1」を
加算したものを、第2変換画像データとして出力するか
ら、2回目の階調加熱の発熱シーケンスの発熱素子の駆
動回数が補正される。
【0128】ところで、9ビットの画像データが数値
「511」の場合に、加算器57で数値「1」を加算す
ると、加算器57では10ビットへの桁上げ(オバーフ
ロー)が発生する。加算器57から出力されるデータは
9ビットであるから、10ビットのうちの「0」になっ
た下位9ビットの画像データが出力されてしまう。この
画像データを用いて第2変換画像データを作成すると、
その数値が「0」になり、本来の約半分の濃度で記録さ
れてしまう。これを防止するために、加算器57で画像
データに数値「1」を加算する前に、1FF−1FE変
換回路56により、数値「511」の9ビットの画像デ
ータに対しては、強制的に数値「510」の9ビット画
像データに変換する。
【0129】この実施形態では、図6に示すような第1
及び第2変換画像データが作成されるから、9ビット画
像データの値に応じた回数だけ発熱素子を発熱させるこ
とができる。勿論、数値「511」の9ビットの画像デ
ータに対しては、強制的に数値「510」の9ビット画
像データに変換するため、その発熱回数は1個だけ少な
い。
【0130】図14〜図19は、バイアス加熱と階調加
熱の両方とも、2回の発熱シーケンスを実行する例を示
す。こうすると、バイアス加熱と階調加熱とが同じシー
ケンスとなるから、発熱制御が容易となる。
【0131】図14は、サーマルプリンタの概略を示す
ものであり、図3に示すものと実質的に同じものには、
同じ符号を付して説明を省略する。この図14におい
て、バイアス用ラインメモリ60には、9ビットのバイ
アスデータが格納されている。この例では、全ての発熱
素子に対して、バイアスデータ「510」が与えられて
いる。
【0132】セレクタ61は、バイアス加熱ではバイア
ス用ラインメモリ60からの1ライン分のバイアスデー
タを1個ずつ発熱データ分割回路62に送る。また、セ
レクタ61は、階調加熱では、画像用ラインメモリ32
からの1ライン分の画像データを1個ずつ発熱データ分
割回路62に送る。各ラインメモリ60,32からの読
み出しは、1つのラインに対して2回行われる。
【0133】発熱データ分割回路62は、9ビットの発
熱データを8ビットの変換発熱データに変換し、8ビッ
ト対応のヘッド駆動装置63に送る。プリントコントロ
ールシーケンサ64は、各回路をシーケンシャルに制御
する。
【0134】ストローブパルス発生回路65は、発熱素
子を通電するときには「Hレベル」のストローブパルス
を発生する。このストローブパルスは、バイアス加熱と
階調加熱のいずれの場合も510個であるが、そのパル
ス幅が異なっている。また、記録すべき色によって、パ
ルス幅が異なっている。
【0135】図15は、ヘッド駆動装置63を示すもの
であり、図4に示すものと実質的に同じものには同じ符
号を付してある。このヘッド駆動装置63は、シフトレ
ジスタ40,ダウンカウンタアレイ68,デコーダアレ
イ69,ゲートアレイ70,ドライブ回路71とから構
成されている。
【0136】ダウンカウンタアレイ68は、m個のダウ
ンカウンタ68a〜68mから構成されている。このダ
ウンカウンタアレイ68は、プリントコントロールシー
ケンサ64からのプリセット信号で、シフトレジスタ4
0からの1ライン分の変換発熱データが各ダウンカウン
タ68a〜68mのカウント値としてセットされる。各
ダウンカウンタ68a〜68mは、プリントコントロー
ルシーケンサ64からのクロックの入力毎に、カウント
値を「1」ずつ減算していく。各ダウンカウンタ68a
〜68mのカウント値は、デコーダアレイ69に送られ
る。
【0137】デコーダアレイ69は、m個のデコーダ6
9a〜69mで構成されている。これらのデコーダ69
a〜69mは、それぞれ対応するダウンカウンタ68a
〜68mの内容が、十進法で「1」以上の時に出力を
「Hレベル」とし、「0」の時に「Lレベル」とする。
ゲートアレイ70は、m個のANDゲート回路70a〜
70mから構成されており、各ANDゲート回路70a
〜70mは、対応するデコーダ69a〜69mからの出
力が「Hレベル」となっている時に、ストローブパルス
が入力されると、出力が「Hレベル」となる。ドライブ
回路71は、m個のトランジスタ71a〜71mから構
成されており、各トランジスタ71a〜71mは、対応
するANDゲート回路70a〜70mの出力が「Hレベ
ル」となっている間に、ONとなって駆動パルスを発生
する。
【0138】ドライブ回路71の各トランジスタ71a
〜71mには、発熱素子アレイ26aの発熱素子45a
〜45mが接続されている。各発熱素子45a〜45m
は、対応するトランジスタ44a〜44mのONによっ
て発生した駆動パルスで発熱する。
【0139】次に、発熱データ分割回路62について説
明する。この発熱データ分割回路62は、9ビットの発
熱データが表す数値をZとしたときに、次の変換条件に
よって、9ビットの発熱データを8ビットの変換発熱デ
ータにする。 Z>J・Nの場合は、数値「N」を表す8ビットの
変換発熱データを出力する。 (J─1)・N≦Z≦J・Nの場合は、数値「Z−
(J−1)・N」を表す8ビットの変換発熱データを出
力する。 Z<(J−1)・Nの場合は、数値「0」を表す8
ビットの変換発熱データを出力する。
【0140】ここで、上記変換条件中で、数値Jは、1
ラインの記録時におけるバイアス加熱又は階調加熱にお
ける発熱シーケンスの回数であり、第1回目の発熱シー
ケンスでは数値「1」となり、第2回目の発熱シーケン
スでは数値「2」となる。また、数値Nは、ヘッド駆動
装置63が表現することができる最高階調レベルと同じ
値であって、この例では「255」である。
【0141】図16に示すように、発熱データ分割回路
62は、比較領域設定回路75と、判別回路76と、デ
ータ変換回路77とから構成されている。比較領域設定
回路75は、9ビットの発熱データを変換発熱データに
変換する際に、数値「J・N」の9ビットの基準データ
S1と、数値「(J─1)・N」の9ビットの基準デー
タS2を設定するためのものである。そして、この比較
領域設定回路75は、1回目(J=1)の発熱シーケン
スに際して、クリア信号がプリントコントロールシーケ
ンサ64から入力されてクリアされてから、カウントア
ップ信号が入力される。これにより、比較領域設定回路
75は、1回目の発熱シーケンスでは、J=1とした基
準データS1,S2を出力する。2回目(J=2)の発
熱シーケンスでは、再びカウントアップ信号が入力さ
れ、このカウントアップ信号の入力により、J=2とし
た基準データS1,S2を出力する。
【0142】判別回路76は、基準データS1,S2
と、9ビットの発熱データの数値Zとの大小関係を判別
して、発熱データが上記変換条件〜のいずれに該当
するかを判別する。そして、この判別回路76は、判別
結果に応じた判別信号G1,G2をデータ変換回路77
に送る。データ変換回路77は、判別信号G1,G2を
基にして変換条件に沿った8ビットの変換発熱データを
出力し、ヘッド駆動装置63に送る。なお、データ変換
回路77には、発熱データの数値Zが変換条件のに該
当する場合に、数値「Z−(J−1)・N」を得るため
に比較領域設定回路75からの基準データS2と発熱デ
ータとが入力される。
【0143】図17は、発熱データ分割回路62の具体
的な回路例を示す。比較領域設定回路75は、9ビット
入出力のラッチ回路75aと、9ビットのデータに数値
N(=255)を加算する加算器75bとから構成され
ている。ラッチ回路75aには加算器75bの出力端子
が接続され、加算器75bにはラッチ回路75aの出力
端子が接続されている。加算器75bの出力が基準デー
タS1として、またラッチ回路75aの出力が基準デー
タS2としてそれぞれ出力される。ラッチ回路75a
は、カウントアップ信号の入力によって加算器75bか
らの出力をラッチし、加算器75bは、クリア信号の入
力で「0」にリセットされる。
【0144】1回目(J=1)の発熱シーケンスでは、
クリア信号の入力によって、加算器75bが数値「0」
の基準データS2(=数値(J−1)・N)にリセット
され、その直後にカウントアップ信号がラッチ回路75
aに入力される。これにより、このラッチ回路75aに
は、基準データS2がラッチされる。他方、加算器75
bからは、ラッチ回路75aからの出力値「0」に数値
「255」を加算した数値「255」が、基準データS
1(=数値J・N)として加算器75bから出力され
る。そして、2回目(J=2)の発熱シーケンスでは、
2個目のカウントアップ信号が入力されることにより、
加算器75bから出力されている数値「255」がラッ
チ回路75aにラッチされる。すなわち、J=2とした
時の数値「(J−1)・N」の基準データS2がラッチ
回路75aから出力される。更に、このラッチ回路75
aからの出力値「255」に、数値「255」を加算し
た数値「510」、すなわちJ=2とした時の数値「J
・N」が基準データS1として加算器75bから出力さ
れる。
【0145】判別回路76は、9ビット入力の第1及び
第2マグニチュードコンパレータ76a,76bと、1
個のNOT回路76cとから構成されている。第1マグ
ニチュードコンパレータ76aのP端子には9ビットの
発熱データが入力され、Q端子には比較領域設定回路7
5からの基準データS1が入力される。また、第2マグ
ニチュードコンパレータ76bのP端子には、比較領域
設定回路75からの基準データS2が入力され、Q端子
には発熱データが入力される。これらの各マグニチュー
ドコンパレータ76a,76bは、P端子に入力される
データの数値がQ端子に入力されるデータの数値よりも
大きい場合に、「Hレベル」の信号を出力し、同じか又
は小さい場合には「Lレベル」の信号を出力する。
【0146】第1マグニチュードコンパレータ76aの
出力は、判別信号G1として、データ変換回路77に送
られ、また第2マグニチュードコンパレータ76bの出
力は、NOT回路77cで論理(信号レベル)を反転さ
れ、これが判別信号G2としてデータ変換回路77に送
られる。これにより、判別信号G1,G2の信号レベル
は、上記変換条件のに該当する場合には、「Hレベ
ル」,「Lレベル」の組合せとなる。また、変換条件の
に該当する場合には、「Lレベル」,「Hレベル」の
組合せとなる。更に、変換条件のに該当する場合に
は、「Lレベル」,「Lレベル」の各組み合わせとな
る。
【0147】データ変換回路77は、減算回路80とA
NDゲートアレイ81とORゲートアレイ82とから構
成されている。減算回路80は、9ビットの発熱データ
の数値Zが変換条件のに該当する時に、数値「Z−
(J−1)・N」の変換発熱データを得るための回路で
あって、比較領域設定回路75からの9ビットの基準デ
ータS2(=数値「(J−1)・N」)と、9ビットの
発熱データとが入力される。この減算回路80は、9個
のNOT回路83a〜83iを有したインバータアレイ
83と、9ビット入力の加算器84とで構成されてい
る。加算器84には、発熱データと、各ビットが反転さ
れた基準データS2とを入力し、桁上げ入力(CI)を
行うことで、発熱データの数値から基準データS2の数
値を減算した数値「Z−(J−1)・N」を得る。この
加算器84から得られる数値は「256」以上(9ビッ
ト以上)となることはないので、下位8ビットが取り出
される。そして、この下位8ビットは、ANDゲートア
レイ81に送られる。
【0148】ANDゲートアレイ81は、発熱データが
変換条件のに該当する場合に、変換発熱データの数値
を強制的に数値「0」とするためのものであり、8個の
ANDゲート回路81a〜81hから構成されている。
各ANDゲート回路81a〜81hには、減算回路80
からの8ビットのデータが1ビットずつ入力されるとと
もに、判定回路76からの判別信号G2が入力される。
また、ORゲートアレイ82は、発熱データが変換条件
のに該当する場合に、変換発熱データの数値を強制的
に「255」とするためのものであり、8個のORゲー
ト回路82a〜82hから構成されている。各ORゲー
ト回路82a〜82hには、ANDゲートアレイ81か
らの8ビットのデータが1ビットずつ入力されるととも
に、判定回路76からの判別信号G1が入力される。
【0149】このようにして、データ変換回路80を構
成することにより、9ビットデータの数値Zが数値「J
・N」よりも大きい(変換条件の)場合には、判別信
号G1が「Hレベル」となり、判別信号G2が「Lレベ
ル」となる。この場合には、ORゲートアレイ82から
は、8個の判別信号G1によって、各ビットが「Hレベ
ル」となった8ビットの変換発熱データが出力される。
この変換発熱データは、数値「255」を表している。
したがって、変換条件では、ANDゲートアレイ81
から出力されるデータが無視されることになる。
【0150】また、発熱データの数値Zが、数値「(J
─1)・N」以上かつ数値「J・N」以下の範囲(変換
条件の)の場合には、判別信号G2が「Hレベル」と
なり、判別信号G1が「Lレベル」となる。この場合に
は、ANDゲートアレイ81からは、減算回路80から
出力された数値「Z−(J−1)・N」の8ビットのデ
ータが、ANDゲートアレイ81及びORゲートアレイ
82を介して出力される。したがって、変換条件で
は、減算回路80からの数値「Z−(J−1)・N」を
表す8ビットの変換発熱データが出力される。
【0151】更に、発熱データの数値Zが、数値「(J
−1)・N」よりも小さい(変換条件の)場合には、
判別信号G1及びG2が「Lレベル」となる。この場合
には、各ビットが「0」とされた8ビットの変換データ
が出力される。この8ビットの変換発熱データは、数値
「0」を表している。したがって、減算回路80から出
力されるデータが無視される。
【0152】この発熱データ分割回路62を用いた場合
に、図5に示すものと同様に、9ビットの発熱データか
ら、8ビットの第1及び第2変換発熱データが作成さ
れ、そして2回の発熱シーケンスによって、9ビットの
発熱データの数値Zに応じた回数だけ発熱素子が発熱す
る。
【0153】なお、発熱データ分割回路62をハードで
構成しているが、マイクロコンピュータに比較領域設定
回路、判別回路,データ変換回路の機能を持たせてソフ
ト的に行うことができる。
【0154】図14〜図17に示すサーマルプリンタ
は、図18及び図19に示すように作動する。画像の第
Xラインを記録する場合に、まずバイアス用ラインメモ
リ60から1ライン分の9ビットのバイアスデータが2
回読み出される。1回目に読み出した1ライン分の各バ
イアスデータは、発熱データ分割回路62によって、8
ビットの第1変換バイアスデータに変換される。この1
ライン分の第1変換バイアスデータは、ヘッド駆動装置
63に送られ、シフトレジスタ40を介して、ダウンカ
ウンタアレイ68にプリセットされる。
【0155】ダウンカウンタアレイ68は、クロックに
よって減算カウントがされる。ダウンカウンタは、その
内容が「0」になるまで発熱素子を発熱可能状態にする
から、プリセットされた第1変換バイアスデータに応じ
た回数だけ発熱素子が発熱する。ここで、バイアスデー
タとしては、「510」が与えられているから、全ての
第1変換バイアスデータは「255」となる。これによ
り、1回目の発熱シーケンスでは、全ての発熱素子が2
55回発熱する。
【0156】2回目に読み出した1ライン分のバイアス
データは、発熱データ分割回路62によって、1ライン
分の第2変換バイアスデータに変換される。この第2変
換バイアスデータは「255」であるから、2回目の発
熱シーケンスでは全ての発熱素子が255回発熱する。
したがって、発熱シーケンスを2回実行することによ
り、全ての発熱素子が510回発熱する。
【0157】バイアス加熱が終了すると階調加熱が開始
される。この階調加熱でも、画像用ラインメモリ32か
ら第Xラインの画像データが2回読み出され、第1変換
画像データと第2変換画像データに変換される。そし
て、8ビット対応のヘッド駆動装置63で2回の発熱シ
ーケンスが実行され、図19に示すように、9ビットの
画像データの数値と同じ回数だけ発熱素子を発熱させ
る。
【0158】次に、第(X+1)ライン目の記録が開始
される。この場合でもバイアス加熱において2回の発熱
シーケンスが実行され、そして階調加熱でも2回の発熱
シーケンスが実行される。こうして1色の画像が1ライ
ンずつカラー感熱記録紙20に記録される。前述したよ
うに、3色面順次でカラー感熱記録紙10にフルカラー
画像が記録される。
【0159】上記に説明した例では、Z>J・Nの場合
と、(J─1)・N≦Z≦J・Nの場合と、Z<(J−
1)・Nの場合とに分けているが、J・N=Zの場合に
は、Z−(J−1)・N=Nとなり、(J−1)・N=
Zの場合には、Z−(J−1)・N=0となるから、等
号条件は必ずしもこれに限らず、以下の変換方式1〜3
を用いてもよい。
【0160】変換方式1 Z≧J・Nの場合に、数値「N」を表す8ビットの
変換発熱データを出力する。 (J─1)・N≦Z<J・Nの場合に、数値「Z−
(J−1)・N」を表す8ビットの変換発熱データを出
力する。 Z<(J−1)・Nの場合に、数値「0」を表す8
ビットの変換発熱データを出力する。
【0161】変換方式2 Z>J・Nの場合に、数値「N」を表す8ビットの
変換発熱データを出力する。 (J─1)・N<Z≦J・Nの場合に、数値「Z−
(J−1)・N」を表す8ビットの変換発熱データを出
力する。 Z≦(J−1)・Nの場合に、数値「0」を表す8
ビットの変換発熱データを出力する。
【0162】変換方式3 Z≧J・Nの場合に、数値「N」を表す8ビットの
変換発熱データを出力する。 (J─1)・N<Z<J・Nの場合に、数値「Z−
(J−1)・N」を表す8ビットの変換発熱データを出
力する。 Z≦(J−1)・Nの場合に、数値「0」を表す8
ビットの変換発熱データを出力する。
【0163】また、上記の3つの変換方式のいずれを用
いて、9ビットデータを8ビットの変換データに変換す
る場合にも、判別回路76の第1及び第2マグニチュー
ドコンパレータ76a,76bへの9ビットデータ及び
基準データS1,S2の入力条件と、出力の論理を変更
することにより、変換条件にあった判別信号G1,G2
を得ることができる。さらに、判別回路76としては、
マグニチュードコンパレータを用いずに、2個の加算器
(減算回路)を用いて、数値「Z−(J−1)・N」及
び数値「Z−J・N」を求めこれらの数値の正・負に応
じた信号を判別信号G1,G2としてもよい。
【0164】データ変換回路77としては、判別信号G
1,G2の論理の出力条件によっては、強制的に変換発
熱データを「N」とするゲートアレイの後ろに、強制的
に変換発熱データを「0」とするゲートアレイを接続し
た構成としてもよい。さらに、セレクタを用いて、数値
「0」,「N」,「Z−(J−1)・N」を選択的に出
力してもよい。
【0165】図14〜図19に示す実施形態では、1回
の発熱シーケンスで発熱素子が発熱可能な回数が255
回であるから、2回の発熱シーケンスを実行した場合
に、最大発熱回数は510である。したがって、発熱デ
ータ「511」の発熱回数は、発熱データ「510」と
同じ510回となる。このために、9ビットで表現可能
な階調数512よりも1ステップだけ少なくなる。
【0166】したがって、512階調数を表現する場合
には、発熱シーケンスの回数Pは、3回となる。ここ
で、Mは、9ビットの数値の最大値「511」であるか
ら、P=2n +1で求めた回数と同じである。
【0167】発熱シーケンスが3回の場合には、ライン
メモリから発熱データが3回読みだされ、そしてデータ
変換ユニットは発熱データを第1〜第3変換発熱データ
に変換する。また、ストローブパルス発生回路は、1回
目と2回目の発熱シーケンスでは255個のストローブ
パルスを発生させる。しかし、3回目の発熱シーケンス
では1個のストローブパルスだけを発生させ、プリント
時間が長くなるのを防ぐ。
【0168】512階調のために、発熱シーケンスを3
回実行する場合も、図14及び図15に示す装置が用い
ることができる。図20〜図23は、発熱シーケンスが
2回の場合にも利用することができるものであるが、3
回の場合について説明する。図20に示す発熱データ分
割回路90は、9ビットの発熱データを、8ビットの第
1〜第3発熱データに変換する。この発熱データ分割回
路90は、データ変換回路91と、繰り返しカウンタ9
2と、判別回路93と、データ選択回路94とから構成
されている。
【0169】繰り返しカウンタ92は、1回目の発熱シ
ーケンスを実行する直前に、すなわちラインメモリの第
1回目の読出しを開始する直前に、プリントコントロー
ルシーケンサ62からのクリア信号によってリセットさ
れる。そして、発熱シーケンスが終了する毎にプリント
コントロールシーケンサ62からのカウントアップ信号
をカウントする。したがって、J回目の発熱シーケンス
では、カウント値(J−1)を出力する。
【0170】データ変換回路91は、後述する条件
(3),(4) に基づいて、9ビット画像データを8ビット
の数値Sを表す加算データ及び数値Rを表す2ビットの
参照データとに変換する。判別回路93は、参照データ
とカウント値とを比較し、これらの大小関係を判別す
る。データ選択回路94は、数値「0」,データ変換回
路91からの加算データ,数値「255」の3種類の8
ビットデータうちの1つを、判別回路93の判別結果に
基づいて選択し、これを変換発熱データとして、図15
に示す8ビット対応のヘッド駆動装置63に送る。
【0171】次に、発熱データ分割回路90での変換処
理について説明する。9ビットのデータを上位1ビット
と下位8ビットに分け、これらの上位1ビットと下位8
ビットが表す数値をそれぞれ数値r,数値sとする。9
ビットの画像データが表す数値Zは、次式(1) で表すこ
とができる。
【0172】 Z=28 ×r+s =255×r+(28 −255)×r+s =255×r+r+s・・・・・・・・・・・(1)
【0173】また、発熱シーケンスをR回繰り返し行っ
た後に、次の発熱シーケンスで発熱素子をS回駆動し
て、9ビットの表す数値Zと同じ回数で発熱素子を駆動
する場合には、次の式(2) が成立する。 Z=255×R+S・・・・・・・・・・・・・(2)
【0174】この式中の数値R及び数値Sは、式(1)
数値r,sを用いると、次のようになる。 r+s≦255の場合には、 R=r,S=r+s・・・・・・・・(3) r+s>255の場合には、 R=r+1,S=r+s−255・・(4)
【0175】J回目の発熱シーケンスでは、9ビットの
発熱データを上記(3) 及び(4) にしたがって、数値Rと
数値Sの各データに変換する。数値Rが数値(J−1)
がより大きい時には数値「255」を表す8ビットの変
換発熱データで発熱素子を駆動する。数値(J−1)と
数値Rとが同じときには、数値Sを表す8ビットのデー
タで発熱素子を駆動する。さらに、数値Rが数値(J−
1)より小さい時には、数値「0」の8ビットのデータ
で発熱素子が駆動されないようにする。
【0176】したがって、第J回目の発熱シーケンスで
は、以下に示す条件にしたがって、9ビットの発熱デー
タを、8ビットの変換画像データに変換して出力する。
R<J−1の場合は、数値「0」を表す変換画像データ
を出力する。R=J−1の場合は、数値「S」を表す変
換画像データを出力する。R>J−1の場合は、数値
「255」を表す変換画像データを出力する。
【0177】発熱データ分割回路90の具体的な回路例
を図21に示す。データ変換回路91は、第1加算器9
1aと、第2加算器91bとから構成されている。第1
加算器91aは、8ビット入出力になっており、一方の
入力端には9ビットの画像データの内の下位8ビットが
入力され、他方の入力端には9ビットの画像データの内
の上位1ビットが入力される。これにより、第1加算器
91aは、画像データの上位1ビットが表す数値rと下
位8ビットが表す数値sとの加算値を求める。そして、
これらの加算値が「255」以下の場合には、この第1
加算器91aからは、r+s≦255(上記(3) )とな
る場合の数値S(=r+s)を表した8ビットの加算デ
ータが出力される。
【0178】また、第1加算器91aで数値rと数値s
とを加算した時に、その加算値が「256」以上となる
場合、すなわち、r+s>255(上記(4) )となる場
合には、S=r+s−255とする必要がある。このデ
ータ変換回路91は、8ビットのデータを出力するよう
になっているから、桁上げで行うことで加算値(=r+
s)から数値「255」を減算した数値S(=r+s−
255)のデータが得られる。このため、第1加算器9
1aの桁上げ出力端子(CO)と第1加算器91a自身
の桁上げ入力端子(CI)とが接続されており、加算値
が「256」以上となった時には、桁上げ出力端子(C
O)から出力される桁上げ信号は、第1加算器91a自
身の桁上げ入力端子(CI)に入力される。これによ
り、r+s>255の場合には、第1加算器91aから
は数値S(=r+s−255)を表す8ビットの加算デ
ータ(=S)が出力される。
【0179】このようにして、第1加算器91aから
は、数値S(=r+s、またはr+s−255)の8ビ
ットの加算データが出力され、この加算データはデータ
選択回路94に送られる。
【0180】第2加算器91bは、数値rと数値sとを
加算した時に、その加算値が「256」以上となる場合
に、R=r+1とするためのものであり、一方の入力端
に9ビット発熱データの内の上位1ビットが入力される
とともに、桁上げ入力端子(CI)に第1加算器91a
からの桁上げ信号が入力される。このように接続するこ
とにより、数値rと数値sの加算値が「255」以下の
場合には、第2加算器91bからは、9ビットの発熱デ
ータの下位1ビットと同じ数値の参照データが出力さ
れ、加算値が「256」以上となった時には、第1加算
器91aからの桁上げ信号の入力によって、9ビットの
発熱データの下位1ビットの表す数値に「1」を加算し
た数値の参照データが出力される。なお、9ビットの発
熱データを用いた場合には、参照データは最大で数値
「2」であるから、第2加算器91aは、2ビット出力
のものでよく、参照データは2ビットとなっている。
【0181】判別回路93は、参照データのビット数と
同じ2ビットのP端子とQ端子の入力端を有したマグニ
チュドコンパレータから構成されており、その各端子に
入力されるデータの大小関係と等号関係とを判別する。
マグニチュドコンパレータのP端子には参照データが、
Q端子には繰り返しカウンタ92からのカウントデータ
がそれぞれ入力され、前者と後者とが同じ場合には、P
=Q端子から出力される判別信号G3を「Hレベル」と
し、前者が後者よりも大きい場合には、P>Q端子から
出力される判別信号G4を「Hレベル」とする。これら
の判別信号G3,G4は、データ選択回路94に送られ
る。なお、判別信号G3,G4は、その他の場合には
「Lレベル」とされる。
【0182】データ選択回路94は、図17と同様に、
ANDゲートアレイ81とORゲートアレイ82とから
構成されている。参照データの数値Rがカウント値(J
−1)よりも小さいときは、判別信号G3,G4はいず
れも「Lレベル」であるから、第1加算器91aからの
変換データを強制的に数値「0」にする。また、参照デ
ータの数値Rがカウント値(J−1)よりも大きいとき
は、判別信号G4が「Hレベル」で、判別信号G3が
「Lレベル」であるから、変換発熱データを強制的に数
値「255」とする。参照データの数値Rがカウント値
(J−1)と同じ場合には、判別信号G3が「Hレベ
ル」で、判別信号G4が「Lレベル」であるから、第1
加算器91aからの数値Sが変換発熱データとして判別
回路94から出力される。
【0183】図22は、発熱データ分割回路90を用い
たときに、発熱データと、第1〜第3変換発熱データ
と、発熱素子の駆動回数との関係を示す。
【0184】図23に示すように、1個の画素の記録に
際しては、バイアス加熱と階調加熱とが行われ、画素内
に所望の濃度のドットを記録する。9ビットのバイアス
データとして「510」が用いられており、8ビットの
第1〜第3の変換バイアスデータに変換される。この3
個の変換バイアスデータを用いて、バイアス加熱期間中
に3回の発熱シーケンスが実行される。
【0185】1回目と2回目の発熱シーケンスでは、ス
トローブパルスの個数は「255」であり、3回目の発
熱シーケンスではストローブパルスの個数は「1」であ
る。この3回の発熱シーケンスによって、発熱素子は5
10回発熱する。なお、バイアスデータが「510」の
場合には、第3変換バイアスデータは「0」であるか
ら、発熱シーケンスを2回に規制してもよい。また、バ
イアスデータとして「511」を用いてもよい。更に、
バイアスデータとして「255」を用い、発熱シーケン
スを1回に規制してもよい。
【0186】階調加熱でも、9ビットの画像データを第
1〜第3変換画像データに変換し、3回の発熱シーケン
スを実行する。この3回の発熱シーケンスによって、画
像データが「511」の場合には、発熱素子は511回
発熱する。なお、この実施形態において、発熱シーケン
スの回数を2回に規制すれば、図14〜図19に示す実
施形態と同様に、最大発熱回数が「510」となる。し
たがって、画像データが「511」の場合でも、発熱回
数が「510」に規制される。更に、発熱シーケンスが
2回の場合に、2回目の発熱シーケンスでのストローブ
パルスの個数例えば145個にすれば、最大発熱回数を
「400」に規制することもできる。
【0187】なお、上記に説明した例では、r+s≦2
55の場合にR=r,S=r+sとし、r+s>255
の場合には、R=r+1,S=r+s−255となるよ
うにデータ変換回路91で発熱データを変換している。
しかし、r+s=255となる場合には、これらの両方
を満たすから、数値R及び数値Sの値を次のようにして
もよい。 r+s<255の場合には、 R=r,S=r+s r+s≧255の場合には、 R=r+1,S=r+s−255
【0188】図24は、発熱データ分割回路の変形例を
示し、図21と同じものには同じ符号を付してある。図
21に対して、ANDゲートアレイ81とORゲートア
レイ82との位置が入れ変わっている。また、マグニチ
ュードコンパレータ96は、参照データとカウントデー
タとか等しい時に、「Hレベル」を出力するとともに、
前者が後者よりも小さい時に「Hレベル」を出力するも
のを用いられる。そして、このマグニチュードコンパレ
ータ96の2つの判別信号は、インバータ97a,97
bでそれぞれ反転される。なお、マグニチュードコンパ
レータは、負論理のもの、正負論理の組み合わせたもの
を用いてもよい。
【0189】Kビット対応のヘッド駆動装置を用いて、
(K+n)ビットの発熱データで0〜M階調レベルを表
現する場合には、(K+n)ビットのデータを上位nビ
ットと下位Kビットに分け、これらの上位nビットと下
位Kビットが表す数値をそれぞれr,sとすると、(K
+n)ビットの表す数値Zは、次のように表すことがで
きる。 Z=2K ×r+s =N×r+(2K −N)×r+s
【0190】また、発熱シーケンスをR回繰り返し行っ
た後に、発熱素子をS回駆動して、(K+n)ビットの
表す数値Zと同じ回数で発熱素子を駆動する。この場合
に、Z=N×R+Sとなり、この式中の数値R及び数値
Sの値は、次のように表すことができる。 (2K −1)×r+s≦Nの場合には、 R=r,S=(2K −N)×r+s (2K −1)×r+s>Nの場合には、 R=r+1,S=(2K −N)×r+s−N
【0191】なお、上記同様に、(2K −1)×r+s
=Nとなる場合には、両方の場合を満たすから、次のよ
うにしてもよい。 (2K −1)×r+s<Nの場合には、 R=r,S=(2K −N)×r+s (2K −1)×r+s≧Nの場合には、 R=r+1,S=(2K −N)×r+s−N
【0192】発熱シーケンスの回数Pは、M/N以上の
最小整数値(数値Rのとり得る最大値に1を加算した
値)は、M/Nの小数点を切り上げた数値である。そし
て、J回目の発熱シーケンスでは、(K+n)ビットの
発熱データを数値Rと、数値Sとのデータに変換する。
この場合には、以下に示す条件に沿って、9ビットの発
熱データを、Kビットの変換発熱データに変換する。R
<J−1の場合は、数値「0」を表す変換発熱データを
出力する。R=J−1の場合は、数値「S」を表す変換
発熱データを出力する。R>J−1の場合は、数値
「N」を表す変換発熱データを出力する。
【0193】例えば、発熱回数が255回の8ビット対
応のヘッド駆動装置を用いて、10ビットの発熱データ
で0〜1020(=255×4)階調レベルを表現する
場合には、1個の発熱データを、上位2ビットと下位8
ビットとに分ける。これらのから数値Rを求めて、この
数値Rと発熱シーケンスの回数Jとから、上記条件に沿
って第1〜第4の変換発熱データに変換する。これらの
変換発熱データを用いて4回の発熱シーケンスを実行
し、0〜1020(=255×4)階調レベルの画像を
記録する。また、10ビットの画像データで0〜102
3階調レベルを表現する場合には、第1〜第5の変換発
熱データを用い、5回の発熱シーケンスを実行する。
【0194】8ビット対応のヘッド駆動装置に対して、
10ビットの発熱データを用いる場合には、4回又は5
回の発熱シーケンスを実行する。なお、10ビットであ
っても、階調数Mが「600」の場合には、3回の発熱
シーケンスでよい。この場合には、3回目の発熱シーケ
ンスでストローブパルスを90個発生した時に、この発
熱シーケンスを終了させる。更に、7ビット対応のヘッ
ド駆動装置で8ビットの発熱データを適用することがで
きる。また、ストローブパルスを用いて、発熱データに
応じた回数だけ発熱素子を間欠駆動しているが、ストロ
ーブパルスを省略することで、発熱データに応じた時間
だけ連続駆動することもできる。
【0195】更に、各色のバイアス熱エネルギーは、対
応する各感熱発色層が発色する直前の熱エネルギーより
も低くてもよい。この場合には、その低くした熱エネル
ギーだけ階調熱エネルギーを大きくする。そして、全て
の階調用駆動パルス幅を大きくする代わりに、第1番目
の階調用駆動パルス幅だけ大きくしてもよい。
【0196】また、バイアス加熱と階調加熱とに分ける
と、発色特性曲線に応じた発熱の制御が正確かつ容易と
なる。しかし、このように2種類の加熱に分けないで、
画像データだけを用いて発熱素子を駆動してもよい。こ
の場合には、「0」の比較データで作成した駆動データ
で発熱素子を駆動する際のストローブパルスの幅を長く
して、バイアス熱エネルギーに相当する熱エネルギーを
発生させる。
【0197】本発明は、感熱記録方式の他に、インクフ
イルム使用する熱転写方式のサープリンタにも適用する
ことができる。また上記実施形態では、ラインプリンタ
について説明しているが、シリアルプリンタにも利用す
ることができる。さらに、上記実施形態では、画素の発
色濃度を変化させて階調表現を行っているが、記録すべ
き画素の濃度に応じて画素内に記録されるインクドット
の長さを副走査方向に変化させる面積階調方法等を用い
たサーマルプリンタにも使用することができる。この場
合には、画素の副走査方向の半分の長さをサーマルヘッ
ドが相対的に移動している間に、第1変換発熱データに
応じた個数のインクドットを画素内に転写し、残りの半
分をサーマルヘッドが相対的に移動している間に第2変
換発熱データに応じた個数でインクドットを転写すれば
よい。
【0198】さらに、プラテンドラムの代わりに逆転可
能な搬送ローラ対を用い、この搬送ローラ対で記録紙を
ニップして記録紙を3回往復動させてもよい。
【0199】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明で
は、Kビット対応のサーマルヘッドを用いて、(K+
n)ビットの発熱データでドットを記録する場合に、
(K+n)ビットの発熱データをP個のKビットの変換
発熱データに分割し、各Kビットの変換発熱データを用
いてP回の発熱シーケンスを連続的に実行するから、サ
ーマルヘッドで記録可能な階調数を大きくすることがで
きる。
【0200】また、階調数が小さなサーマルヘッドは安
価であるから、安価なサーマルヘッドで高階調のハーフ
トーン画像を記録することができる。
【0201】
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー感熱記録紙の層構造の一例を示す説明図
である。
【図2】カラー感熱記録紙の発色特性を示す特性曲線図
である。
【図3】本発明のサーマルプリンタを示す概略図であ
る。
【図4】コンパレータを用いたヘッド駆動装置を示す回
路図である。
【図5】画像データから変換画像データへの変換処理を
示すフローチャートである。
【図6】画像データ,変換画像データ,発熱回数の関係
を示す表である。
【図7】カラー感熱記録紙の記録状態を示す説明図であ
る。
【図8】1ラインを記録する際のデータ変換を示すタイ
ミングチャートである。
【図9】1ラインを記録する際のヘッド駆動装置の動作
を示すタイミングチャートである。
【図10】画像データ分割回路を用いた本発明のサーマ
ルプリンタを示す概略図である。
【図11】画像データ分割回路の回路図である。
【図12】図11に示す画像データ分割回路を用いた場
合の画像データ,変換画像データ,発熱回数の関係を示
す表である。
【図13】画像データ分割回路の別の例を示す回路図で
ある。
【図14】バイアスデータと画像データの両方に対して
発熱シーケンスを2回実行するようにしたサーマルプリ
ンタの概略図である。
【図15】ダウンカウンタを用いたヘッド駆動装置の回
路図である。
【図16】発熱データ分割回路のブロック図である。
【図17】図16に示す発熱データ分割回路の一例を示
す回路図である。
【図18】図14に示すサーマルプリンタでのデータ変
換を示すタイミングチャートである。
【図19】図15に示すヘッド駆動装置の動作を示すタ
イミングチャートである。
【図20】発熱データ分割回路の別の例を示すブロック
図である。
【図21】図20に示す発熱データ分割回路の一例を示
す回路図である。
【図22】発熱データ,変換発熱データ,発熱回数を示
す表である。
【図23】プリント状態を示すタイミングチャートであ
る。
【図24】発熱データ分割回路の別の例を示す回路図で
ある。
【符号の説明】
10 カラー感熱記録紙 11〜13 感熱発色層 25 プリントコントロールシーケンサ 26 サーマルヘッド 26a 発熱素子アレイ 34 CPU 36 ヘッド駆動装置 37 ストローブパルス発生回路 38 比較データ発生回路 45a〜45m 発熱素子 PS 画素 50 画像データ分割回路 62,90 発熱データ分割回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平7−182761 (32)優先日 平7(1995)7月19日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平7−182762 (32)優先日 平7(1995)7月19日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 河岡 芳樹 埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フ イルム株式会社内 (72)発明者 竹岡 良樹 埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フ イルム株式会社内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の発熱素子を一列に並べた発熱素子
    アレイと、Kビットの各発熱データに基づいて各発熱素
    子を同時に駆動するヘッド駆動装置とを用い、このヘッ
    ド駆動装置への発熱データの入力から各発熱素子の駆動
    完了までの発熱シーケンスを実行し、発熱データに応じ
    た熱エネルギーを記録紙に与えて1ライン分のドットを
    記録するサーマルプリント方法において、 数値nを1以上の整数としたときに、(K+n)ビット
    の発熱データでドットを記録する場合に、(K+n)ビ
    ットの発熱データをP個のKビットの変換発熱データに
    分割し、各Kビットの変換発熱データを用いてP回の発
    熱シーケンスを連続的に実行することを特徴とするサー
    マルプリント方法。
  2. 【請求項2】 複数の発熱素子を一列に並べた発熱素子
    アレイと、数値0〜Nを表すKビットの各発熱データに
    基づいて各発熱素子を同時に駆動するヘッド駆動装置と
    を用い、このヘッド駆動装置への発熱データの入力から
    発熱素子の駆動完了までの発熱シーケンスを実行し、発
    熱データに応じた熱エネルギーを記録紙に与えて、1ラ
    イン分のドットを記録するサーマルプリント方法におい
    て、 数値nを1以上の整数としたときに、(K+n)ビット
    の発熱データで、M(MはNよりも大きい整数)階調の
    ドットを記録する場合に、1個の発熱データに対して、
    M/N以上の整数値であるP回の発熱シーケンスを連続
    的に行うとともに、1回目〜P回目のうちの任意のJ回
    目の発熱シーケンスでは、この発熱シーケンスの回数J
    と(K+n)ビットの発熱データが表す数値とに基づい
    て、Kビットの変換発熱データに変換し、この変換発熱
    データをヘッド駆動装置へ入力することを特徴とするサ
    ーマルプリント方法。
  3. 【請求項3】 前記発熱データは、バイアスデータ及び
    画像データであり、各発熱素子はドットを記録する際
    に、バイアスデータを用いたバイアス加熱と、これに続
    いて画像データを用いた階調加熱とを行うことを特徴と
    する請求項2記載のサーマルプリント方法。
  4. 【請求項4】 前記発熱データは、階調レベルを表す画
    像データであることを特徴とする請求項2記載のサーマ
    ルプリント方法。
  5. 【請求項5】 前記発熱シーケンスの回数Pは、2n
    は(2n +1)であることを特徴とする請求項2ないし
    4いずれか記載のサーマルプリント方法。
  6. 【請求項6】 前記発熱データが表す数値をZとする
    と、J回目の発熱シーケンスでは、Z>J・Nの場合に
    は数値Nを表す変換発熱データに変換し、(J−1)・
    N≦Z≦J・Nの場合には発熱データの数値Zから数値
    (J−1)・Nを減算した数値を表す変換発熱データに
    変換し、Z<(J−1)・Nの場合には数値0を表す変
    換発熱データに変換することを特徴とする請求項2ない
    し5いずれか記載のサーマルプリント方法。
  7. 【請求項7】 前記発熱データが表す数値をZとする
    と、J回目の発熱シーケンスでは、Z≧J・Nの場合
    は、数値Nを表す変換発熱データに変換し、(J−1)
    ・N<Z<J・Nの場合には発熱データの数値Zから数
    値(J−1)・Nを減算した数値を表す変換発熱データ
    に変換し、Z≦(J−1)・Nの場合には数値0を表す
    変換発熱データに変換することを特徴とする請求項2な
    いし5いずれか記載のサーマルプリント方法。
  8. 【請求項8】 複数の発熱素子を一列に並べた発熱素子
    アレイと、数値0〜Nを表すKビットの各発熱データに
    基づいて各発熱素子を同時に駆動するヘッド駆動装置と
    を備え、各発熱データに応じて各発熱素子を駆動して、
    記録紙に1ライン分のドットを記録するサーマルプリン
    タにおいて、 数値nを1以上の整数としたときに、(K+n)ビット
    の発熱データでM(MはNよりも大きい)階調のドット
    を記録する場合に、1個の発熱データに対してP回(P
    はM/N以上の整数値)の発熱シーケンスを連続的に実
    行するプリントコントロールシーケンサと、 1回目〜P回目のうちの任意のJ回目の発熱シーケンス
    では、この発熱シーケンスの回数J及び発熱データが表
    す数値とに基づいて、(K+n)ビットの発熱データを
    Kビットの変換発熱データに変換してヘッド駆動装置へ
    送る発熱データ分割手段とを設け、 1個の発熱データをP個の変換発熱データに分割して、
    P回の発熱シーケンスを実行することを特徴とするサー
    マルプリンタ。
  9. 【請求項9】 前記発熱データは画像データであり、こ
    の画像データを1フレーム分記憶するフレームメモリ
    と、このフレームメモリから読み出した1ライン分の画
    像データを記憶する画像用ラインメモリと、1ライン分
    のKビットのバイアスデータを記憶するバイアス用ライ
    ンメモリとを設け、このバイアスラインメモリからの読
    み出した1ライン分のバイアスデータを用いてバイアス
    加熱を行い、その後に画像用ラインメモリから読み出し
    た1ライン分の画像データに対してP回の発熱シーケン
    スを連続的に実行して階調加熱を行い、これらのバイア
    ス加熱と階調加熱とにより1ライン分のドットを記録す
    ることを特徴とする請求項8記載のサーマルプリンタ。
  10. 【請求項10】 前記発熱データとは、バイアスデータ
    と画像データであり、この画像データを1フレーム分記
    憶するフレームメモリと、このフレームメモリから読み
    出した1ライン分の画像データを記憶する画像用ライン
    メモリと、バイアスデータを1ライン分記憶するバイア
    ス用ラインメモリとを設け、このバイアスラインメモリ
    からの読み出した1ライン分のバイアスデータに対して
    P回の発熱シーケンスを連続的に実行してバイアス加熱
    を行い、その後に画像用ラインメモリから読み出した1
    ライン分の画像データに対してP回の発熱シーケンスを
    連続的に実行して階調加熱を行い、これらのバイアス加
    熱と階調加熱とにより1ライン分のドットを記録するこ
    とを特徴とする請求項8記載のサーマルプリンタ。
  11. 【請求項11】 前記記録紙は、少なくとも1つの感熱
    発色層を備え、熱エネルギーに応じた濃度に発色する感
    熱記録紙であることを特徴とする請求項8ないし10い
    ずれか記載のサーマルプリンタ。
  12. 【請求項12】 前記発熱シーケンスの回数Pは、2n
    又は(2n +1)であることを特徴とする請求項8ない
    し11いずれか記載のサーマルプリンタ。
  13. 【請求項13】 前記整数nが「1」で、発熱シーケン
    スの回数Pが「2」であり、前記発熱データ分割手段は
    1回目の発熱シーケンスでは発熱データをKビットの第
    1変換発熱データに変換し、2回目の発熱シーケンスで
    は発熱データをKビットの第2変換発熱データに変換す
    ることを特徴とする請求項8ないし11いずれか記載の
    サーマルプリンタ。
  14. 【請求項14】 前記発熱データ分割手段は、 発熱データが数値2K 以上の場合には、数値Nを表す第
    1変換発熱データを出力し、数値N以下のときに発熱デ
    ータの下位Kビットを第1変換発熱データとして出力す
    る第1データセレクタと、 発熱データが数値2K 以上の場合には、発熱データの下
    位Kビットを第2変換発熱データとして出力し、数値N
    以下のときに数値0を表す第2変換発熱データを出力す
    る第2セレクタと、 1回目の発熱シーケンスでは第1データセレクタを選択
    し、2回目の発熱シーケンスでは第2データセレクタを
    選択する手段とから構成したことを特徴とする請求項1
    3記載のサーマルプリンタ。
  15. 【請求項15】 前記発熱データ分割手段は、更に、 発熱データの下位8ビットに数値1を加算してから第2
    データセレクタに送る加算器と、 発熱データが数値(2K+1 ー1)の場合には、数値(2
    K+1 −2)に変換し、また発熱データが数値(2K+1
    2)以下の場合にはそのままにし、これらを第1データ
    セレクタと加算器とに送るためのデータ変換回路とを備
    えたことを特徴とする請求項14記載のサーマルプリン
    タ。
  16. 【請求項16】 前記第1及び第2データセレクタは、
    発熱データの最上位ビットが「1」の場合に数値2K
    上と判別し、最上位ビットが「0」の場合に数値(2K
    −1)以下と判別することを特徴とする請求項14又は
    15記載のサーマルプリンタ。
  17. 【請求項17】 前記発熱データ分割手段は、 J回目の発熱シーケンスでは、数値(J−1)・Nと数
    値J・Nとを出力する比較領域設定手段と、 比較領域設定手段からの数値(J−1)・N及び数値J
    ・Nに対して、発熱データの表す数値Zとの大小関係を
    それぞれ判別する判別手段と、 この判別手段の判別結果に応じて、発熱データを変換発
    熱データに変換するデータ変換手段とから構成したこと
    を特徴とする請求項8ないし11いずれか記載のサーマ
    ルプリンタ。
  18. 【請求項18】 前記判別手段は、Z>J・Nとなる第
    1の範囲と、(J−1)・N≦Z≦J・Nとなる第2の
    範囲と、Z<(J−1)・Nとなる第3の範囲のいずれ
    であるかを判別し、 前記データ変換手段は、第1の範囲の場合には数値Nを
    表す変換発熱データを出力し、第2の範囲の場合には発
    熱データの数値Zから数値(J−1)・Nを減算した数
    値を表す変換発熱データを出力し、第3の範囲の場合に
    は数値0を表す変換発熱データを出力することを特徴と
    する請求項17記載のサーマルプリンタ。
  19. 【請求項19】 前記判別手段は、Z≧J・Nとなる第
    1の範囲と、(J−1)・N≦Z<J・Nとなる第2の
    範囲と、Z<(J−1)・Nとなる第3の範囲のいずれ
    であるかを判別し、 前記データ変換手段は、第1の範囲の場合にはN階調レ
    ベルを表す変換発熱データを出力し、第2の範囲の場合
    には発熱データの数値Zから数値(J−1)・Nを減算
    した数値を表す変換発熱データを出力し、第3の範囲の
    場合には数値0を表す変換発熱データを出力することを
    特徴とする請求項17記載のサーマルプリンタ。
  20. 【請求項20】 前記判別手段は、Z>J・Nとなる第
    1の範囲と、(J−1)・N<Z≦J・Nとなる第2の
    範囲と、Z≦(J−1)・Nとなる第3の範囲のいずれ
    であるかを判別し、 前記データ変換手段は、第1の範囲の場合にはN階調レ
    ベルを表す変換発熱データを出力し、第2の範囲の場合
    には発熱データの数値Zから数値(J−1)・Nを減算
    した数値を表す変換発熱データを出力し、第3の範囲の
    場合には数値0を表す変換発熱データを出力することを
    特徴とする請求項17記載のサーマルプリンタ。
  21. 【請求項21】 前記判別手段は、Z≧J・Nとなる第
    1の範囲の場合と、(J−1)・N<Z<J・Nとなる
    第2の範囲と、Z≦(J−1)・Nとなる第3の範囲の
    いずれであるかを判別し、 前記データ変換手段は、第1の範囲場合にはN階調レベ
    ルを表す変換発熱データを出力し、第2の範囲の場合に
    は発熱データの数値Zから数値(J−1)・Nを減算し
    た数値を表す変換発熱データを出力し、第3の範囲の場
    合には数値0を表す変換発熱データを出力することを特
    徴とする請求項17記載のサーマルプリンタ。
  22. 【請求項22】 前記発熱データ分割手段は、 1回目〜P回目のうちの任意のJ回目の発熱シーケンス
    において、数値(J−1)を出力するカウンタと、 各発熱データについて、その上位nビットと下位Kビッ
    トとに分け、上位nビットが表す数値をrとし、下位K
    ビットが表す数値をsとしたときに、数値(2 K −N)
    ・r+sが数値N以下となる場合には、数値(2K
    N)・r+sを表すKビットの第1のデータと、数値r
    を表す第2のデータとを出力し、また数値(2K −N)
    ・r+sが数値Nを越える場合には、数値(2K −N)
    ・r+s−Nを表すKビットの第1のデータと、数値
    (r+1)を表す第2のデータを出力するデータ変換手
    段と、 第2のデータが表す数値と数値(J─1)との大小関係
    を判別する判別手段と、 この判別手段の判別結果に基づいて、第2のデータが数
    値(J─1)よりも大きい場合には数値Nを表すKビッ
    トのデータを出力し、第2のデータが数値(J─1)と
    同じ場合にはKビットの第1のデータを出力し、第2の
    データが数値(J−1)よりも小さい場合には、数値0
    を表すKビットのデータを出力してヘッド駆動装置に送
    るデータ選択手段とからなることを特徴とする請求項8
    ないし11いずれか記載のサーマルプリンタ。
  23. 【請求項23】 前記発熱データ分割手段は、 1回目〜P回目のうちの任意のJ回目の発熱シーケンス
    において、数値(J−1)を出力するカウンタと、 各発熱データに対して、その上位nビットと下位Kビッ
    トとに分け、上位nビットが表す数値をrとし、下位K
    ビットが表す数値をsとしたときに、数値(2 K −N)
    ・r+sが数値N未満となる場合には、数値(2K
    N)・r+sを表すKビットの第1のデータと、数値r
    を表す第2のデータとを出力し、また数値(2K −N)
    ・r+sが数値N以上となる場合には、数値(2K
    N)・r+s−Nを表すKビットの第1のデータと、数
    値(r+1)を表す第2のデータを出力するデータ変換
    手段と、 データ変換手段からの第2のデータが表す数値とカウン
    タからの数値(J─1)との大小関係を判別する判別手
    段と、 この判別手段の判別結果に基づいて、第2のデータが数
    値(J─1)よりも大きい場合には数値Nを表すKビッ
    トのデータを出力し、数値(J─1)と同じ場合にはK
    ビットの第1のデータを出力し、数値(J−1)よりも
    小さい場合には、数値0を表すKビットのデータを出力
    してヘッド駆動装置に送るデータ選択手段とからなるこ
    とを特徴とする請求項8ないし11いずれか記載のサー
    マルプリンタ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010201693A (ja) * 2009-03-02 2010-09-16 Mitsubishi Electric Corp サーマルヘッド駆動方法および印画装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010201693A (ja) * 2009-03-02 2010-09-16 Mitsubishi Electric Corp サーマルヘッド駆動方法および印画装置

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