JPH0985500A - 搬送装置 - Google Patents

搬送装置

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JPH0985500A
JPH0985500A JP26914095A JP26914095A JPH0985500A JP H0985500 A JPH0985500 A JP H0985500A JP 26914095 A JP26914095 A JP 26914095A JP 26914095 A JP26914095 A JP 26914095A JP H0985500 A JPH0985500 A JP H0985500A
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Osamu Tamura
理 田村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観から判別することが困難な2種類の成形
品を自動的に判別できる搬送装置を提供すること。 【解決手段】 位置決め手段5と積載手段22により、
同じ金型14から成形された成形品30を、第1被加工
品(厚さ4.2mmのもの)と第2被加工品(厚さ4.
7mmのもの)の2種類の種別に応じて、第1配置また
は第2配置でセッター31に積載する。そして、判別手
段40の第1センサー41と第2センサー42により、
第1配置と第2配置の差異を検出して、セッター31に
積載されたものが第1被加工品(厚さ4.2mmのも
の)であるか、第2被加工品(厚さ4.7mmのもの)
であるかを自動的に判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば小形磁石等
を乾式で製造する際に、外観からは判別することが困難
な2種類の成形品を搬送する搬送装置に関し、さらに詳
細には、かかる2種類の成形品を自動的に判別できる搬
送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乾式により小形磁石等を製造する場合に
おいて、成形装置により成形された成形品を焼結すると
きには、成形品が積載された搬送台を焼結炉へ搬送する
搬送装置が使用されている。かかる搬送装置には、成形
品を搬送台に積載する積載手段を備えたものがある。図
8に、積載手段を備えた搬送装置と成形装置の全体構成
を表わした概念図を示す。
【0003】ここで、積載手段を備えた搬送装置と成形
装置の構成の概要について、図8に基づいて説明する。
成形装置50においては、多数の下パンチ51を林立さ
せた下パンチ台52と、金型53を嵌設した金型取付台
54とが、成形装置50のフレーム55に固設されてい
る。また、金型53には多数のキャビティー56が貫通
して設けられており、かかるキャビティー56に下パン
チ51を嵌通させるため、金型53は下部シリンダ57
により上下方向に移動できるように保持されている。さ
らに、金型53の上部には、キャビティー56に上パン
チ58を嵌通させるため、多数の上パンチ58を林立さ
せた上パンチ台59が、上部シリンダ60により上下方
向に移動できるように保持されている。
【0004】上記構成を有する成形装置50では、キャ
ビティー56と下パンチ51の上面により形成される凹
部(以下、凹部についても「キャビティー56」とい
う)に、粉体材料が充填されると、上パンチ58が下方
向に移動してキャビティー56に充填された粉体材料を
押圧する。その後、上パンチ58を上方向に、金型53
を下方向に、それぞれ移動させることにより、下パンチ
51の上面に密着した成形品70を得ることができる。
尚、説明の便宜上、成形品70が下パンチ51の上面に
密着する仕組み等は省略する。
【0005】成形装置50から得られた成形品70は、
成形装置50の右側に配設された搬送装置61の積載手
段により取り出される。積載手段は、真空パット63、
真空パット取付台64、取出シリンダ65、真空ポンプ
66等からなり、以下の方法により成形品70を搬送台
であるセッター67に積載する。
【0006】下パンチ51の上面に成形品70が密着し
た状態で、成形装置50から成形品70が得られると、
取出シリンダ65により真空パット取付台64が金型5
3の上部まで移動し、真空ポンプ66を通じて真空が与
えられた真空パット63により、下パンチ51の上面に
密着した成形品70を吸引する。その後、搬送手段であ
るベルトコンベア62において所定位置にあるセッター
67の上部にまで、真空パット取付台64を取出シリン
ダ65により移動させ、真空ポンプ66を通じて真空パ
ット63の真空状態を解除することにより、成形品70
をセッター67に積載する。
【0007】かかる積載手段によりセッター67に積載
された成形品70は、ベルトコンベア62により図示し
ない焼結炉に搬送されて焼結される。ところで、成形装
置50の上パンチ58のストロークを調節して同じ金型
53により、厚さのみが僅かに異なる2種類の成形品7
0(例えば、縦12mm×横24mmに対し、厚さが
4.2mmと4.7mmのもの)が成形された場合に
は、外観上からは2種類の成形品70を判別することは
不可能であるので、成形品70が積載されたセッター6
7をベルトコンベア62で搬送する際には、作業者が2
種類の成形品70を判別可能にするために目印になるも
の(以下、「目印」という)をセッター67に積載する
必要があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
目印が積載されたセッター67が搬送される焼結炉は高
温度になることから、耐熱性に優れたものを目印として
準備しなくてはならず、また、かかる目印は作業者の手
作業によってセッター67に積載され、さらに、焼結さ
れた成形品70を選別してセッター67から各々の貯蔵
容器に収容する場合には、同じく作業者の手作業により
目印を取り除く必要があることから、手作業による工程
が介在することになり、作業効率の向上について限界が
生じていた。また、2種類の成形品70の判別をかかる
目印により作業者が行なっているので、いわゆる作業忘
れ等により、各々の貯蔵容器の選別結果に対する信頼性
を確実にすることができなかった。
【0009】そこで、本発明は、上述した問題点を解決
するためになされたものであり、外観からは判別するこ
とが困難な2種類の成形品を自動的に判別できる搬送装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の搬送装置は、積載位置にある搬送台に第1被加
工品または第2被加工品を複数回積載する積載手段と、
前記搬送台を搬送する搬送手段とを有した搬送装置であ
って、前記第1被加工品を所定の第1配置に積載する第
1搬送台位置決め位置と、前記第2被加工品を所定の第
2配置に積載する第2搬送台位置決め位置とを選択する
位置決め手段と、前記第1配置と前記第2配置との差異
を検出することにより、前記被加工品を判別する判別手
段とを有することを特徴とする。また、前記積載手段が
複数回積載するうちの少なくとも1回分位置変更するこ
とを特徴とする。
【0011】また、前記判別手段は、前記搬送台に前記
第1配置で積載された前記第1被加工品と、前記搬送台
に前記第2配置で積載された前記第2被加工品のいずれ
も検知するために前記搬送手段に固設された第1センサ
ーと、前記搬送台に前記第1配置で積載された前記第1
被加工品のみを検知するために前記搬送手段に固設され
た第2センサーとを有することを特徴とする。
【0012】また、前記搬送台に前記第1配置で積載さ
れた前記第1被加工品と、前記搬送台に前記第2配置で
積載された前記第2被加工品は、前記搬送台が焼結炉内
を前記搬送手段により通過することによって焼結される
ものであり、前記第1配置と前記第2配置との差異は、
前記第2被加工品が前記第1被加工品と比べて前記搬送
台の中心部に一層近くに積載されることにより生じるも
のであることを特徴とする。さらに、前記第1被加工品
と前記第2被加工品は、多数のキャビティーを設けた金
型を有した成形装置により成形された成形品であること
を特徴とする。
【0013】このような構成を有する本発明の搬送装置
では、多数のキャビティーを設けた金型を有する成形装
置により成形された成形品を、第1被加工品または第2
被加工品として、積載手段により搬送台に積載してお
り、かかる積載手段による第1被加工品または第2被加
工品の積載は、複数回に渡り行なわれる。尚、第1被加
工品または第2被加工品は、いわゆるロット生産される
ものであり、搬送台に混載されることがないことはいう
までもない。第1被加工品または第2被加工品が積載さ
れた搬送台は、搬送手段により加工ラインに搬送されな
がら、焼結炉内を通過することにより、第1被加工品ま
たは第2被加工品である成形品を焼結させることができ
る。
【0014】積載手段による第1被加工品または第2被
加工品の積載は、積載位置にある搬送台に対して行なっ
ているが、第1被加工品を搬送台に積載する場合には、
位置決め手段が所定の第1搬送台位置決め位置を選択す
るとともに、搬送台を積載位置から第1搬送台位置決め
位置に移動させて、第1被加工品を第1配置で搬送台に
積載する。また、第2被加工品を搬送台に積載する場合
には、位置決め手段が所定の第2搬送台位置決め位置を
選択するとともに、搬送台を積載位置から所定の第2搬
送台位置決め位置に移動させて、第2被加工品を第2配
置で搬送台に積載する。このとき、第2配置の第2被加
工品は、複数回積載するうちの少なくとも1回分位置変
更することにより、第1配置の第1被加工品と比べて搬
送台の中心部に一層近くに積載されて、第1配置と第2
配置との差異が設けられる。
【0015】かかる配置の差異を判別手段で判別して、
搬送台に積載されたものが第1被加工品または第2被加
工品であるかを判断する。判別手段は第1センサーと第
2センサーを有しており、搬送台に第1配置で積載され
た第1被加工品と第2配置で積載された第2被加工品の
いずれも検知できる場所に第1センサーが搬送手段に固
設される。また、搬送台に第1配置で積載された第1被
加工品のみを検知できる場所に第2センサーが搬送手段
に固設される。
【0016】これにより、第1センサーと第2センサー
が同時に検知した場合は、搬送台に積載されたものが第
1被加工品であると判断し、第1センサーのみが検知し
た場合は、搬送台に積載されたものが第2被加工品であ
ると判断する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態である搬送装置を、図面を用いて詳細に説明す
る。本実施の形態の搬送装置は、小形磁石を製造する設
備における装置の一つである。
【0018】小形磁石を製造する設備における搬送装置
の周辺部について、図面を用いて説明する。図4に、か
かる周辺部についての概念図を示す。搬送装置1の左側
には、第1被加工品または第2被加工品である成形品を
成形する成形装置2が配置されている。成形装置2から
得られた成形品は、搬送台であるセッターで積載位置A
にあるものに、後述する搬送装置1の積載手段により複
数回に渡って積載される。成形品が積載されたセッター
は、搬送装置1の搬送手段であるベルトコンベア3によ
り加工ラインへ搬送される。
【0019】まず、成形品が積載されたセッターは、ベ
ルトコンベア3により焼結炉4内を長時間かけて通過
し、これにより成形品を焼結させる(以下、焼結炉で焼
結された成形品についても、「成形品」という)。尚、
成形装置2が稼働しておらず成形品が得られない場合で
も、焼結炉4内の温度を一定にするために、成形品が積
載されていないセッター(以下、「ダミーセッター」と
いう)をベルトコンベア3により焼結炉4内へ通過させ
ている。焼結炉4内を通過したセッターは、判別位置B
にまでベルトコンベア3により搬送されると、後述する
判別手段により、セッターに積載された成形品の種類が
判別され、後の工程である段ばらし工程(図示しない)
へ搬送される。
【0020】段ばらし工程とは、セッターに積載された
成形品を、種類別に貯蔵容器に収容する工程である。セ
ッターが段ばらし位置に到達すると、セッターに積載さ
れた成形品が、押し退き板により特定方向に自動的に押
し出されることにより、セッターより下に位置する貯蔵
容器にシュートを介して落下し、かかる貯蔵容器に収容
される。種類別に収容するためには、後述する判別手段
の結果に基づいて、作業者が各種類専用の貯蔵容器をシ
ュートの出口にセットしている。
【0021】次に、成形品をセッターに積載する積載手
段と成形装置2について、図面を用いて説明する。図5
にかかる積載手段と成形装置2の構成を表わした概念図
を示す。成形装置2においては、多数の下パンチ15を
林立させた下パンチ台12と、金型14を嵌設した金型
取付台19とが、成形装置2のフレーム13に固設され
ている。また、金型14には多数のキャビティー21が
貫通して設けられており、かかるキャビティー21に下
パンチ15を嵌通させるため、金型14は下部シリンダ
16により上下方向に移動できるように保持されてい
る。さらに、金型14の上部には、キャビティー21に
上パンチ20を嵌通させるため、多数の上パンチ20を
林立させた上パンチ台18が、上部シリンダ17により
上下方向に移動できるように保持されている。
【0022】上記構成を有する成形装置2では、キャビ
ティー21と下パンチ15の上面により形成される凹部
(以下、凹部についても「キャビティー21」という)
に、粉体材料が充填されると、上パンチ20が下方向に
移動してキャビティー21に充填された粉体材料を押圧
する。その後、上パンチ20を上方向に、金型14を下
方向に、それぞれ移動させることにより、下パンチ15
の上面に密着した成形品30を得ることができる。
【0023】成形装置2から得られた成形品30は、搬
送装置1の積載手段22により取り出される。積載手段
22は、真空パット23、真空パット取付台24、取出
シリンダ25、真空ポンプ26等からなり、以下の方法
により成形品30を積載位置Aにあるセッター31に積
載する。
【0024】下パンチ15の上面に成形品30が密着し
た状態で、成形装置2から成形品30が得られると、取
出シリンダ25により真空パット取付台24が金型14
の上部まで移動し、真空ポンプ26を通じて真空が与え
られた真空パット23により、下パンチ15の上面に密
着した成形品30を吸引する。その後、積載位置Aに位
置するセッター31の上部にまで、真空パット取付台2
4を取出シリンダ25により移動させ、真空ポンプ26
を通じて真空パット23の真空状態を解除することによ
り、成形品30を下パンチ15(即ち、キャビティー2
1)の配置の状態で、セッター31に積載することがで
きる。
【0025】成形装置2の上パンチ20のストロークを
調節して同じ金型14により、厚さのみが僅かに異なる
2種類の成形品30(例えば、縦12mm×横24mm
に対し、厚さが4.2mmと4.7mmのもの)が成形
された場合には、種類に応じて、位置決め手段5がセッ
ター31を移動させて積載している。図6、7に種類に
応じた積載の配置を示す。尚、位置決め手段5は、いわ
ゆるXYテーブルと呼ばれるものであり、シーケンサ等
により、成形装置2の上パンチ20のストローク量に応
じて制御されている。
【0026】厚さが4.2mmのもの(以下、「第1被
加工品」とする)が成形されたときは、図6に示す配置
(以下、「第1配置」とする)で成形品30A、30
B、30C、30Dが積載されるように、位置決め手段
5がセッター31を複数回に渡って移動して積載してい
る。成形品30A、30B、30C、30Dとは、成形
装置2において、多数のキャビティー21が設けられた
金型14から一度に成形される成形品30の集合群であ
り、金型14におけるキャビティー21の配列の状態で
セッター31に積載される。従って、金型14における
キャビティー21の配列は、いわゆる碁盤目状の配置で
ある。尚、第1配置で第1被加工品(厚さ4.2mmの
もの)をセッター31に積載する際の、セッター31の
移動先である4カ所が第1搬送台位置決め位置に相当す
る。
【0027】また、厚さが4.7mmのもの(以下、
「第2被加工品」とする)が成形されたときは、図7に
示す配置(以下、「第2配置」とする)で成形品30
A、30B、30C、30Dが積載されるように、位置
決め手段5がセッター31を複数回に渡って移動して積
載している。ただし、成形品30A、30B、30C、
30Dの積載位置のうち、成形品30Dを積載する位置
が第1配置と比べて変更されている。即ち、第2配置の
成形品30D(斜線)の積載位置は、第1配置の成形品
30D(点線)と比べ、セッター31の中心部に一層近
くに設定される。このようにして、第1配置と第2配置
との差異を設定するのは、焼結炉4の温度は中央が高
く、炉壁に近いほど低くなるため、セッター31に積載
された成形品30A、30B、30C、30Dの全てに
対して、焼結温度を確保するためである。尚、第2配置
で第2被加工品(厚さ4.7mmのもの)をセッター3
1に積載する際の、セッター31の移動先である4カ所
が第2搬送台位置決め位置に相当する。
【0028】次に、セッター31に積載された成形品3
0の種類を判別する判別手段について、図面を用いて説
明する。図1に判別手段の斜視図を示す。判別手段40
は、光透過型の第1センサー41と第2センサー42と
を有しており、また、セッター31が搬送されたことを
検知するリミットスイッチ43と、判別手段40の判定
時にセッター31を上昇させるリフター44と、判別手
段40の判定後にセッター31を横送りする横送りシリ
ンダ45が、ベルトコンベア3の判定位置Bまたはその
付近に固設されている。尚、ベルトコンベア46は、段
ばらし工程のものであり、搬送装置1のベルトコンベア
3と比べ、高い位置にある。
【0029】第1センサー41と第2センサー42は、
判定位置Bにあるセッター31に積載された成形品30
が第1被加工品(厚さ4.2mmのもの)であるか、ま
たは、第2被加工品(厚さ4.7mmのもの)であるか
を判別手段40が判断するために、第1配置と第2配置
の差異が検出できる位置関係をもって、ベルトコンベア
3に固設されている。図2に、第1センサー41、第2
センサー42と判定位置Bにあるセッター31との位置
関係を示す。
【0030】即ち、第1センサー41は、第1配置の成
形品30D(点線)と第2配置の成形品30D(斜線)
の両方により、第1センサー41の光が遮られるように
ベルトコンベア3の架台に固設される。また、第2セン
サー42は、第1配置の成形品30D(点線)のみによ
り、第2センサー42の光が遮られるようにベルトコン
ベア3の架台に固設される。従って、第1センサー41
と第2センサー42の両方の光が遮られているときは、
判定位置Bにあるセッター31に積載された成形品30
が、第1配置の成形品30D(点線)(即ち、第1被加
工品(厚さ4.2mmのもの))であり、第1センサー
41のみの光が遮られて第2センサー42の光は遮られ
ていないときは、判定位置Bにあるセッター31に積載
された成形品30が、第2配置の成形品30D(斜線)
(即ち、第2被加工品(厚さ4.7mmのもの))であ
ると判定する。尚、光が遮られていない場合は、センサ
ーが「ON」であるとし、光が遮られている場合は、セ
ンサーが「OFF」であるとする。
【0031】次に、判別手段40が成形品30の種類を
判別する判別処理について、図を用いて説明する。図3
は、判別工程のフロー図である。まず、S1において、
判定位置Bにセッター31が搬送されたか否かを判断す
る。具体的には、セッター31の端部がリミットスイッ
チ43を押圧することにより、判定位置Bにセッター3
1が搬送されたと判断する(S1:Yes)。一方、リ
ミットスイッチ43が押圧されていない場合(S1:N
o)には、判定位置Bにセッター31が搬送されていな
いと判断し、判定位置Bにセッター31が搬送されるま
で待機する。
【0032】判定位置Bにセッター31が搬送されたと
判断されると、S2において、リフター44を上昇さ
せ、セッター31を上部に持ち上げる。これは、ベルト
コンベア3とセッター31を完全に引き離すことによ
り、S3における判定の確さを確保するとともに、段ば
らし工程のベルトコンベア3の高さレベルに合わせるた
めである。
【0033】S3では、第1センサー41と第2センサ
ー42の検知結果から、判定位置Bにあるセッター31
に積載された成形品30の種類を判別する。判別の結果
は4通りあり、図2を参照しながら説明する。第1セン
サー41と第2センサー42の両方がOFFである場合
には、第1センサー41と第2センサー42の両方の光
が遮られていることから、成形品30Dは第1配置のも
の(点線)であり、セッター31に積載された成形品3
0は、第1被加工品(厚さ4.2mmのもの)と判別す
る。
【0034】第1センサー41がOFFで、第2センサ
ー42がONである場合には、第1センサー41のみの
光が遮られていることから、成形品30Dは第2配置の
もの(斜線)であり、セッター31に積載された成形品
30は、第2被加工品(厚さ4.7mmのもの)と判別
する。第1センサー41がONで、第2センサー42が
OFFである場合には、第2センサー42のみの光が遮
られていることになる。しかし、第2センサー42の光
を遮ることができるのは、第1配置にある成形品30D
(点線)のみであり、かかる第1配置にある成形品30
D(点線)は、同時に第1センサー41の光も遮ること
になるので、成形品30は第1配置でも第2配置でもな
い別の配置でセッター31に積載されたことになり、異
常積載と判別する。
【0035】第1センサー41と第2センサー42の両
方がONである場合には、第1センサー41と第2セン
サー42の両方の光が遮られていないことから、成形品
30Dはセッター31に積載されておらず、即ち、成形
品30A、30B、30Cもセッター31に積載されて
いないことになり、ダミーセッターと判別する。
【0036】次のS4では、判別の結果が異常積載か否
かを判断する。判別の結果が異常積載である場合には
(S4:Yes)、S5に進んで、作業者に異常積載で
あることを知らせる警報出力を行って、作業者にセッタ
ー31の積載状況を確認する機会を与え、段ばらし工程
にセッター31を搬送するS13へ進む。一方、判別の
結果が異常積載でない場合には(S4:No)、S6に
進む。S6では、判別の結果がダミーセッターか否かを
判断する。判別の結果がダミーセッターである場合には
(S6:Yes)、段ばらし工程にセッター31を搬送
するS13へ進む。一方、判別の結果がダミーセッター
でない場合には(S4:No)、S7に進む。
【0037】S7では、判別の結果が、異常積載とダミ
ーセッターを除いて、前回の判別の結果と同じであるか
否かを判断する。即ち、第1被加工品(厚さ4.2mm
のもの)と第2被加工品(厚さ4.7mmのもの)のう
ち、どちらか一方でも連続して搬送されているか否かを
判断する。判別の結果が前回の判別の結果と同じである
場合には(S7:Yes)、段ばらし工程にセッター3
1を搬送するS13以降へ進む。
【0038】一方、判別の結果が前回の判別の結果と同
じでない場合には(S7:No)、S8に進んで、作業
者に判別の結果が前回の判別の結果と同じでないことを
知らせる警報出力を行う。これは、段ばらし工程におい
て、作業者が種類別の貯蔵容器をシュートの出口にセッ
トする機会を与えるためである。そして、次のS9にお
いて、段ばらし工程における貯蔵容器をセットする待ち
時間として、5分間を確保する。
【0039】かかる5分間では、貯蔵容器のセットが終
了した時に作業者等が発信する信号を、S10において
絶えず検出しており、かかる信号が検出されたら(S1
0:Yes)、段ばらし工程にセッター31を搬送する
S13へ進む。一方、5分間において、貯蔵容器のセッ
トが終了しないため信号が発信されず、かかる信号が検
出されない場合には(S10:No)、S11で、5分
間が経過した後にかかる待ち時間を終了し、次のS12
において、今回の判別結果の対象であるセッター31に
ついて、段ばらし工程における収容作業の中止を決定す
る。具体的には、かかるセッター31に積載された成形
品30について、不図示の押し退き板による自動的な押
しだしを中止する。尚、かかるセッター31について
は、第1配置または第2配置により、作業者が容易に成
形品30の種類を外観から判別することもできるので、
段ばらし工程以降において、作業者が手作業により専用
の貯蔵容器に収容する。
【0040】次のS13では、横送り装置45を作動さ
せて、セッター31を段ばらし工程のベルトコンベア4
6に移動させる。そして、S14でリフター44を下降
させ、S15で横送り装置45を戻すことにより、次の
セッター31が判定位置Bに搬送できる状態にする。
【0041】以上詳細に説明したように、本実施の形態
による搬送装置1によれば、位置決め手段5と積載手段
22により、同じ金型14から成形された成形品30
を、第1被加工品(厚さ4.2mmのもの)と第2被加
工品(厚さ4.7mmのもの)の2種類の種別に応じ
て、第1配置または第2配置でセッター31に積載する
ので、2種類の種別を表わす目印を準備する必要がなく
なり、種別を表わす目印に関する手作業の省略によって
作業効率を向上することができ、また、判別手段40の
第1センサー41と第2センサー42により、第1配置
と第2配置の差異を検出して、セッター31に積載され
たものが第1被加工品(厚さ4.2mmのもの)である
か、第2被加工品(厚さ4.7mmのもの)であるかを
自動的に判別することができるので(S3)、段ばらし
工程において、各々の貯蔵容器の選別結果に対する信頼
性を確実にすることができ、よって、外観から判別する
ことが困難な2種類の成形品30を自動的に判別できる
搬送装置1を提供することができる。
【0042】尚、本発明は上記実施の形態に限定される
ものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が
可能である。例えば、上記実施の形態では、厚さ4.2
mmの成形品30を第1配置でセッター31に積載し、
厚さ4.7mmの成形品30を第2配置でセッター31
に積載しているが、厚さ4.2mmの成形品30を第2
配置でセッター31に積載し、厚さ4.7mmの成形品
30を第1配置でセッター31に積載しても、同様に2
種類の成形品30を自動的に判別することは可能であ
る。
【0043】また、上記実施の形態では、成形品30D
の積載位置をセッター31の中心部に一層近くに設定す
ることにより、第1配置と第2配置との差異を設定して
いるが、第1センサー41と第2センサー42の固定す
る位置を条件に合わせて変更すれば、成形品30A、3
0B、30Cのいずれか一つの積載位置をセッター31
の中心部に一層近くに設定しても、セッター31に積載
された成形品30A、30B、30C、30Dの全てに
対して、焼結温度を確保するとともに、2種類の成形品
30を自動的に判別することは可能である。また、成形
品30A、30B、30C、30Dのいずれか一つの積
載位置をセッター31の中心部から一層遠くに設定して
も、第1センサー41と第2センサー42の固定する位
置を条件に合わせて変更すれば、同様に2種類の成形品
30を自動的に判別することは可能である。
【0044】また、上記実施の形態では、セッター31
に積載される成形品30は、多数のキャビティー21が
設けられた金型14から一度に成形される成形品30の
集合群30A、30B、30C、30Dであったが、か
かる集合群30A、30B、30C、30Dの構成が1
個の成形品30だけであっても、第1配置と第2配置の
差異を設定できるので、同様に2種類の成形品30を自
動的に判別することは可能である。また、第1配置と第
2配置の差異を設定することができれば、かかる集合群
30A、30B、30C、30Dの数は、4つでなくて
もよい。さらに、セッター31に積載される成形品30
の数が1個であっても、かかる1個の成形品30を成形
品の群30Dとみなせば、第1配置と第2配置の差異を
設定できるので、同様に2種類の成形品30を自動的に
判別することは可能である。
【0045】また、成形品30A、30B、30C、3
0Dのいずれか一つを積載しないような配置を第1配置
または第2配置にすることにより、2種類の成形品30
を自動的に判別することも可能である。ただし、判別手
段40がダミーセッターを判別できることを担保する必
要がある。例えば、成形品30Dを積載しない場合に
は、第2センサー42は、成形品30A、30B、30
Cのいずれかによって、第2センサー42の光が遮られ
る位置に固定して、判別手段40がダミーセッターを判
別できることを担保する。
【0046】さらに、上記実施の形態では、セッター3
1に積載されるものが成形装置2により成形された成形
品30であるが、第1センサー41と第2センサー42
が検知できるものであれば、いわゆるプレス品や機械加
工品等についても、判別の対象とすることが可能であ
る。
【0047】さらに、上記実施の形態では、成形装置2
の金型14に設けられたキャビティー21は碁盤目状に
配列されていたが、いわゆる千鳥状に配列(以下、「千
鳥配列」という)されている場合でも、同様に2種類の
成形品30を自動的に判別することは可能である。特
に、XYテーブルである位置決め手段5によりセッター
31の位置を精密にずらすことができるので、かかる千
鳥配列において相隣合うキャビティー21で形成される
厚壁の寸法がキャビティー21の大きさを確保している
ときは、既に積載された千鳥配列の成形品30の間隙
に、あらたに千鳥配列の成形品30を積載することがで
きる。また、積載手段22は金型14におけるキャビテ
ィー21の配列の状態で成形品30をセッター31に積
載するので、成形品30が積み重ねることができる形状
・材質であれば、成形品30を容易に積み重ねることが
できる。これらにより、セッター31の積載効率の向
上、ひいては焼結炉4の焼結効率が向上するとともに、
2種類の成形品30を自動的に判別することも可能であ
る。
【0048】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の搬送装置によれば、位置決め手段と積載手段によ
り、同じ金型から成形された成形品を、第1被加工品と
第2被加工品の2種類の種別に応じて、第1配置または
第2配置でセッターに積載するので、2種類の種別を表
わす目印を準備する必要がなくなり、種別を表わす目印
に関する手作業の省略によって作業効率を向上すること
ができ、また、判別手段の第1センサーと第2センサー
により、第1配置と第2配置の差異を検出して、セッタ
ーに積載されたものが第1被加工品であるか、第2被加
工品であるかを自動的に判別することができるので、段
ばらし工程において、各々の貯蔵容器の選別結果に対す
る信頼性を確実にすることができ、よって、外観から判
別することが困難な2種類の成形品を自動的に判別でき
る搬送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】搬送装置の判別手段の斜視図である。
【図2】第1センサー、第2センサーと判定位置にある
セッターとの位置関係を示した図である。
【図3】判別工程のフロー図である。
【図4】搬送装置の周辺部についての概念図である。
【図5】搬送装置の積載手段と成形装置の構成を表わし
た概念図である。
【図6】第1配置による積載の状態を表わした図であ
る。
【図7】第2配置による積載の状態を表わした図であ
る。
【図8】従来において、積載手段を備えた搬送装置と成
形装置の全体構成を表わした概念図である。
【符号の説明】
1 搬送装置 2 成形装置 3 ベルトコンベア 4 焼結炉 5 位置決め手段 14 金型 21 キャビティー 22 積載手段 30 成形品 31 セッター 40 判別手段 41 第1センサー 42 第2センサー A 積載位置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積載位置にある搬送台に第1被加工品ま
    たは第2被加工品を複数回積載する積載手段と、前記搬
    送台を搬送する搬送手段とを有した搬送装置において、 前記第1被加工品を所定の第1配置に積載する第1搬送
    台位置決め位置と、前記第2被加工品を所定の第2配置
    に積載する第2搬送台位置決め位置とを選択する位置決
    め手段と、 前記第1配置と前記第2配置との差異を検出することに
    より、前記被加工品を判別する判別手段とを有すること
    を特徴とする搬送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する搬送装置において、 前記積載手段が複数回積載するうちの少なくとも1回分
    位置変更することを特徴とする搬送装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載する搬送装置に
    おいて、 前記判別手段は、前記搬送台に前記第1配置で積載され
    た前記第1被加工品と、前記搬送台に前記第2配置で積
    載された前記第2被加工品のいずれも検知するために前
    記搬送手段に固設された第1センサーと、前記搬送台に
    前記第1配置で積載された前記第1被加工品のみを検知
    するために前記搬送手段に固設された第2センサーとを
    有することを特徴とする搬送装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3のいずれかに記載
    する搬送装置において、 前記搬送台に前記第1配置で積載された前記第1被加工
    品と、前記搬送台に前記第2配置で積載された前記第2
    被加工品は、前記搬送台が焼結炉内を前記搬送手段によ
    り通過することによって焼結されるものであり、 前記第1配置と前記第2配置との差異は、前記第2被加
    工品が前記第1被加工品と比べて前記搬送台の中心部に
    一層近くに積載されることにより生じるものであること
    を特徴とする搬送装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4のいずれかに
    記載する搬送装置において、 前記第1被加工品と前記第2被加工品は、多数のキャビ
    ティーを設けた金型を有した成形装置により成形された
    成形品であることを特徴とする搬送装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010216737A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Tdk Corp 連続焼成炉および製造システム

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