JPH0985176A - 選別装置 - Google Patents

選別装置

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JPH0985176A
JPH0985176A JP27346395A JP27346395A JPH0985176A JP H0985176 A JPH0985176 A JP H0985176A JP 27346395 A JP27346395 A JP 27346395A JP 27346395 A JP27346395 A JP 27346395A JP H0985176 A JPH0985176 A JP H0985176A
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JP
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jet
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air flow
blowing element
wall
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JP27346395A
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English (en)
Inventor
Hisao Sumino
久生 澄野
Takaaki Tsujioka
孝明 辻岡
Minoru Aoki
実 青木
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Ebara Koki KK
Original Assignee
Ebara Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて少量の気流を使用することにより廃棄
物を選別する装置を提供する。 【解決手段】 ごみ等の固形廃棄物から可燃物を回収
し、不燃物を除去するための気流による飛散と重力沈降
を用いて選別する選別装置において、振動によって処理
物を移動させる搬送面2と、気流吹きだし要素3とを設
け、この気流吹きだし要素3から出る噴流と搬送面2と
から、搬送面2を壁面として壁面噴流あるいは壁面付着
噴流を形成する領域を搬送面2の端部に設け、この搬送
面2の端部から一定距離の位置に、処理物の重量部回収
部6を配置するとともにこの重量部回収部6に隣接する
離れた位置に軽量部回収部7を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭から排出される一
般収集ごみや、粗大ごみ、さらに家屋解体廃材、産業廃
棄物などの固形廃棄物を処理するとき、体積と重量に応
じる飛距離を利用して処理物を選別する選別装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ゴミ等の固形廃棄物を処理する場合、あ
るいは処理物から再利用可能な材料を取り出し、再利用
に不適な材料を除去する場合など、可能なかぎり単一材
料の状態に破砕したのち、選別操作が行われる。このよ
うな固形物の選別は、種々雑多な材料が小形状から大形
状まで混在するので、サイズで分けることは不適であ
り、横風を利用した風力選別機、縦型のジグザグ風力選
別機、振動と流動化気流を併用する比重差選別機などが
使用されている。
【0003】横型風力選別機は、横風の上方で処理物を
放出し、気流が与える抗力と重力沈降による飛距離の差
を利用して選別する方法である。
【0004】縦型ジグザグ選別機は、ジグザグの気流通
路の途中に、処理物を投入し、気体からの抗力と重力の
作用を応用して選別する方法である。
【0005】さらに、振動と流動化気流の併用方式で
は、処理物を振動面上で流動化し、処理物の比重の大小
により運動方向の違いが出ることを利用して、重量物と
軽量物を選別する方法である(例えば、特公平1−18
789号)。
【0006】本発明の選別対象物は、都市ゴミを破砕
し、水分調整により30%の水分状態の処理物である。
この処理物を気流で飛翔させるには、3〜10m/se
cの風速が必要である。横型風力選別機の場合、気流お
よび処理物は、投入直後に自由空間に放出されるので、
上下方向にある程度の範囲の一様な速度分布の気流が必
要とされる。この気流の範囲(高さ)が小さい場合は、
周囲の静止空間の気体との衝突で気流の勢いが弱まり、
処理物を十分に加速することができない。しかし、気流
の断面を大きくすることは、風量の増大を伴う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような構造的条件
のため、上述した従来の横型風力選別機においては、選
別室は処理物の飛距離に応じた長さ、沈降に必要な空間
など巨大な容積を必要とする欠点があり、さらにジグザ
グ選別機、振動と気流を併用する比重差選別機を含むい
ずれの方式においても、基本的には定常状態の気流によ
る力を利用しているので、大量の空気を必要とする欠点
がある。また、上記いずれの方式においても、重量物が
沈降分離された後の気流中には沈降しきらない極めて軽
いフィルム状物や微細なダストが含まれることとなり、
これらの飛散物を分離するため、サイクロンや、バグフ
ィルタなどの固気分離捕集装置を必要とするという欠点
がある。
【0008】しかも、それらの飛散物は極めて軽いた
め、捕集装置の個体排出部分で脱落しにくく、排出口を
閉塞するなどの欠点があった。さらに、都市ごみのよう
な廃棄物を扱う場合は、選別に利用した空気は、処理物
から出る臭気で汚染されるため、脱臭などの処理が必要
となり、脱臭装置が必要なこと、脱臭装置の通気抵抗が
付加される分、送風機の動力が増大することなど、臭気
対策に伴う問題点が付随していた。
【0009】本発明は、これらの廃棄物の選別におい
て、従来方式で選別作用のために使用されていた大量の
空気によって生じる固気分離、脱臭などの問題点に鑑
み、極めて少量の気流を使用することにより選別する装
置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の態様は、ごみ等の固形廃棄物から可
燃物を回収し、不燃物を除去するための気流による飛散
と重力沈降を用いて選別する選別装置において、振動に
よって処理物を移動させる搬送面と、気流吹きだし要素
とを設け、この気流吹きだし要素から出る噴流と前記搬
送面とから、搬送面を壁面として壁面噴流あるいは壁面
付着噴流を形成する領域を搬送面の端部に設け、この搬
送面の端部から一定距離の位置に、処理物の第1回収部
を配置するとともにこの第1回収部に隣接する離れた位
置に第2回収部を配置することを特徴とするものであ
る。
【0011】また本発明の第2の態様は、ごみ等の固形
廃棄物から可燃物を回収し、不燃物を除去するための気
流による飛散と重力沈降を用いて選別する選別装置にお
いて、振動によって処理物を移動させる円形搬送面と、
気流吹きだし要素とを設け、この気流吹きだし要素から
出る噴流と前記円形搬送面とから、搬送面を壁面として
壁面噴流あるいは壁面付着噴流を形成する領域を円形搬
送面の円周状端部に設け、この円形搬送面の円周状端部
から一定距離の位置に、処理物の第1回収部を配置する
とともにこの第1回収部に隣接する離れた位置に第2回
収部を配置することを特徴とするものである。
【0012】上記構成によれば、たとえば、処理物は振
動により、重量物と軽量物と混在して搬送面を流下す
る。このとき搬送面においては、比重の大小に関係なく
同一の速度で移動する。処理物が幅方向のある位置に集
中的に投入された場合でも、振動による流動化作用のた
め、幅方向にも拡散し均一な層を形成する流れとなる。
【0013】振動搬送面を移動する処理物は、気流吹き
だし要素から出る壁面噴流により気流と同等速度に加速
され、搬送面の端部から空間に放出される。空間に放出
されたのちは、自由空間を飛翔し静止状態に近い空中で
の気体の抗力と重力の作用を同時に受け沈降落下する。
【0014】ノズル等から自由空間に吹き出させた噴流
により、処理物を加速飛翔させて選別する方法が一般的
に実施されているが、その場合、処理物は噴流を横切る
瞬間に加速されるが、落下により流れから逸脱すると、
加速の影響が及ばない。処理物の飛翔に十分な初速を与
えるため、噴流の上下方向の気流の及ぶ領域を広く設定
し、上下一様な流速の空間を設ける必要があり、噴流出
口の断面積の増加またはノズル設置個数の増加となっ
て、結果として大きな風量を与えなければならない。
【0015】本発明によれば、搬送面の端部に設けた壁
面噴流の現象により、搬送面に沿って気流が集中する。
しかも速度分布としては壁面直近で最高流速を示す状態
となっている。処理物は、このような搬送面上を振動に
よって移動しているので、気流の影響範囲外に落下逸脱
することなく常に高速気流を表面に受けることになる。
したがって、本発明の場合、気流吹きだし要素から出る
噴流は、壁面噴流または壁面付着噴流であるため、周囲
への拡散が著しく少なく、このため使用した噴流の速度
エネルギーを、処理物に極めて効果的に受け渡すことが
できる。このことは、気流の利用効率が極めて高いの
で、従来技術の気流加速に比べて、同一の処理物、処理
量を扱う場合、著しく少い風量で加速できることにな
る。
【0016】次に、処理物の選別回収部について、従来
技術と比較する。上下の広い範囲に流速を与える、従来
技術によれば、気流中を落下する間、固形物と気流の速
度はほぼ等しいため、周囲の気体から受ける水平方向の
抗力は極めて小さい。ところが、本発明の技術の場合、
噴流の上下方向の厚さは小さいため、処理物は自由空間
に放出された直後、気流の影響から逸脱し、静止気体の
空間を進むことになる。このとき固形物は初速を持って
いるので、初速と静止気体との速度差により、周囲の気
体から効力を受ける。このため、飛距離は同等速度の気
流中を進行するよりも短い飛距離で落下することにな
る。
【0017】以上に述べたように、本発明によれば、使
用する風量が極めて少ないこと、飛距離が小さいこと、
などによって処理物を沈降させる回収部を著しくコンパ
クトにすることができる。さらに、使用する風量が少な
いため、沈降室内部の流速を低く押さえることができる
ので、この沈降室において、ダストや超軽量物の沈降も
十分に促進される。したがつて、これらのダストや超軽
量物と使用気体とを分離するためのサイクロンやバグフ
ィルタなどの不随機器を必要としない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る選別装置の第
1の態様の実施例を図1乃至図7を参照して説明する。
図1は本発明に係る選別装置の第1実施例を示す断面図
である。図1において、符号1は選別装置の本体枠であ
り、この本体枠1内には処理物を搬送する搬送面2が配
設されている。搬送面2は第1搬送面2aと、第1搬送
面2aの下流でかつやや下方に位置する第2搬送面2b
とからなっている。そして、第1搬送面2aと第2搬送
面2bとが隣接する段部には、気流吹き出し要素3が配
設されている。この気流吹き出し要素3は第2搬送面2
bの上面にあって、搬送面の幅全体にわたる長さを有し
ている。
【0019】また本体枠1の下部には、発振体4が配設
されており、この発振体4の矢印方向の振動によって本
体枠1に振動を与え、搬送面2上の処理物を一方向(図
1の矢印方向)へ搬送するようになっている。本体枠1
の一端の上方には、ごみ等の固形廃棄物からなる処理物
を第1搬送面2aに供給するためのフィーダ5が設けら
れている。そして、本体枠1内の第2搬送面2bの下流
端には、順次、重量物回収部6と、軽量物回収部7とが
配置されている。これら回収部7内には回収物を沈降さ
せる沈降室が形成されている。なお、回収部6,7を囲
むようにカバー8が設けられている。
【0020】図2は気流吹き出し要素から回収部にかけ
ての状態を模式化した図である。図1に示すように、処
理物は第1搬送面2aの端部から投入され、振動の作用
によって、一様に下流に向かって第1搬送面2a上を流
れる。第1搬送面2a上を移動する処理物は振動流動の
作用で均一化されており、搬送面上を薄い層状態で移動
する。図2に示すように、第1搬送面2aと第2搬送面
2bの隣接部には、気流吹きだし要素3が配設されてお
り、この気流吹きだし要素3から噴出された噴流は第2
搬送面2bの存在によって、壁面噴流あるいは壁面付着
噴流の領域に到達する。処理物はこの壁面噴流により気
流と同等速度に加速され、第2搬送面2bの端部から自
由空間に放出される。放出された処理物は、初速と重力
による落下運動により沈降する。沈降部を搬送端部から
の距離で区画して、処理物の飛距離の違いを利用して選
別し、重量物は重量物回収部6に回収し、軽量物は軽量
物回収部7に回収する。
【0021】回収部の底部には、スクリューなどの排出
搬送装置、ロータリバルブなどのシール排出装置などを
使用することができる。本発明によれば、処理物中の重
量異物を95%選別し、この選別異物中に同伴した軽量物
は約5.7%であった。
【0022】図3はノズル等から自由空間に吹き出させ
た噴流により処理物を加速飛翔させる場合(図3
(a))と、上下方向の気流の及ぶ範囲を広く設定した
噴流により処理物を加速飛翔させる場合(図3(b))
を模式的に示す図である。ノズル等から自由空間に吹き
出させた噴流の場合には、図3(a)に示すように、処
理物は噴流を横切る瞬間に加速させるが、落下により流
れから逸脱すると、加速の影響が及ばない。上下方向の
気流の及ぶ範囲を広く設定した噴流の場合には、図3
(b)に示すように、処理物の飛翔に十分な初速が与え
られるとともに落下中も飛翔に必要な速度が与えられ
る。しかしながら、噴流の上下方向の気流の及ぶ領域を
広く設定し、上下一様な流速の空間を設ける必要があ
り、噴流出口の断面積の増加またはノズル設置個数の増
加となって、結果として大きな風量を与えなければなら
ない。
【0023】図1及び図2に示す本発明によれば、第1
搬送面2aの端部に設けた気流吹き出し要素3の噴流と
第2搬送面2bにより形成される壁面噴流の現象によ
り、第2搬送面2bに沿って気流が集中する。しかも速
度分布としては壁面直近で最高流速を示す状態となって
いる。処理物は、このような搬送面上を振動によって移
動しているので、気流の影響範囲外に落下逸脱すること
なく常に高速気流を表面に受けることになる。したがっ
て、本発明の場合、気流吹き出し要素3から出る噴流
は、周囲への拡散が著しく少なく、このため使用した噴
流の速度エネルギーを、処理物に極めて効果的に受け渡
すことができる。
【0024】このことは、気流の利用効率が極めて高い
ので、従来技術の気流加速に比べて、同一の処理物、処
理量を扱う場合、著しく少ない風量で加速できることに
なる。また、上下の広い範囲に流速を与える、従来技術
(図3(b)参照)によれば、気流中を落下する間、固
形物と気流の速度はほぼ等しいため、周囲の気体から受
ける水平方向の抗力は極めて小さい。
【0025】ところが、本発明の場合、図2に示すよう
に噴流の上下方向の厚さは小さいため、処理物は自由空
間に放出された直後、気流の影響から逸脱し、静止気体
の空間を進むことになる。このとき、固形物は初速を持
っているので、初速と静止気体との速度差により、周囲
の気体から抗力を受ける。このため、飛距離は同等速度
の気流中を進行するよりも短い飛距離で落下することに
なる。
【0026】以上のように本発明によれば、使用する風
量が極めて少ないこと、飛距離が小さいこと、などによ
って処理物を沈降させる回収部6,7を著しくコンパク
トにすることができる。また、使用する風量が少ないた
め、沈降室内部の流速を低く押さえることができるの
で、この沈降室において、ダストや超軽量物の沈降も十
分に促進される。したがって、これらのダストや超軽量
物と使用気体とを分離するためのサイクロンやバグフィ
ルタなどの付随機器を必要としない。
【0027】気流吹き出し要素3の具体的な形状を図4
乃至図6に示す。図4(a)の気流吹き出し要素3A
は、圧力気体を通すパイプ3aに多数の孔3bを設けた
ものである。また、図4(b)に示すように気流吹き出
し要素11Aをパイプ3aに気流吹き出しノズル3fを
取り付ける構造とすることもできる。また図5の気流吹
き出し要素3Bは、パイプ3aにすり割り3cを設けた
ものである。パイプ3aは金属管または樹脂性の素材を
使用することもできる。気流吹き出し要素は1要素の他
に複数要素を設けることもできる。図6の気流吹き出し
要素3Cは、樋状の気体流路部材3dにスクリーン3e
を取り付けた構造になっている。なお、スクリーンに代
わって多孔板であってもよい。
【0028】図4乃至図6に示す気流吹き出し要素3A
から3Cを搬送面2と一体構造とすることもできる。ま
た搬送面2の下方に気体通路を配置し、搬送面2の開口
上面にスクリーンを設けるか、又は多孔板を設けるなど
して、気流吹き出し要素を搬送面と同一の延長面を形成
するように配置することもできる。
【0029】図7は本発明の第2実施例を示す図であ
る。図7は選別装置の断面図である。本実施例は搬送面
を多段式に構成したものである。選別装置は、本体枠1
内に1段目の搬送面2A、2段目の搬送面2B、3段目
の搬送面2Cを具備している。各段の搬送面2A〜2C
は、図1に示す実施例と同様に第1搬送面2aと、第1
搬送面2aの下流でかつやや下方に位置する第2搬送面
2bとからなっている。そして、各段の搬送面2A〜2
Cの第1搬送面2aと第2搬送面2bとが隣接する段部
には、気流吹き出し要素3が配設されている。
【0030】1段目、2段目の搬送面2A,2Bには、
処理物をそれぞれ下段に落下させるための開口部16
A,16Bがそれぞれ設けられており、1段目の搬送面
2Aに投入した処理物は、1段目の搬送面2A以外に
も、2段目と3段目の搬送面2B,2Cに分配される。
そして、気流吹き出し要素3からの噴流によって各段の
搬送面2A〜2Cで形成された壁面噴流で処理物は選別
され、重量物は重量物回収部6に回収され、軽量物は軽
量物回収部7に回収される。本実施例によれば、搬送面
を多段に構成したため、処理物の単位時間当たりの処理
量を増加させることができる。
【0031】図8は本発明に係る選別装置の第3実施例
を示す図であり、図8(a)は選別装置の断面図、図8
(b)は図8(a)のVIII(b)矢視図である。本実施
例は処理物の搬送面と、壁面噴流の壁面が同一面であっ
て、それぞれの進行方向がある角度を形成した例であ
る。即ち、図8に示すように矢印A方向に処理物を搬送
する搬送面2を配置し、この搬送面2の長手方向の中央
部にパイプからなる気流吹き出し要素3が配設されてい
る。気流吹き出し要素3からは気流がB方向に噴出され
る。重量物回収部6及び軽量物回収部7は搬送面2の両
側に配設されている。
【0032】処理物の進行方向に対し、噴流の吹き出し
方向を平行ではなく、両者の間で所定の角度を持つ向き
とすることにより、処理物は搬送面で移動する途中、徐
々に搬送面の側面端部から空間に放出され、重量物は近
い位置に、軽量物は遠い位置に飛翔する。本実施例にお
いては、搬送面2の側辺両端から一定距離に気流吹き出
し要素3を配置し、気流は搬送方向と直角に吹き出して
いる。処理物は搬送面2を下流側に移動する過程で気流
の力により加速され、側辺端部から空間に放出される。
空間に放出された処理物は、搬送面の終端部で放出され
る場合に説明したのと同様の運動状態により重量物と軽
量物が分離される。
【0033】本実施例の説明では、中央に配置した1本
のパイプから、両側に気流吹き出す状態を示している
が、パイプは中央付近に2本並べ、それぞれの向きに個
別に吹き出すこともできる。また、搬送面上に気流吹き
出し要素を2本以上の複数個配置し、搬送面の中心線に
近い位置から徐々に側辺に処理物を移動させることもで
きるし、処理物を両側ではなく、片面の側面に放出する
ように気流の向きを使用することもできる。
【0034】さらに、図8の状態を1つのユニットとし
て、このユニットを複数個平行に配置することにより、
軽量物の回収部を隣接するユニットと共通すること、お
よび両側に落下した重量物を寄せ集める構造として、集
合させることもできる。また本実施例においては、重量
物回収部6及び軽量物回収部7の下部に、それぞれ重量
物排出装置46、軽量物排出装置47が配設されてい
る。この排出装置46,47として、スクリューフィー
ダ、ロータリーバルブ、スライドゲート、ダンパ、ベル
トコンベヤなどの搬送装置およびシール機構を組み合わ
せて使用することが可能である。
【0035】次に、本発明に係る選別装置の第2の態様
の実施例を図9乃至図11を参照して説明する。図9は
本発明に係る選別装置の第4実施例を示す図であり、図
9(a)は選別装置の断面図、図9(b)は選別装置の
平面図である。図9に示すように、処理物を中心部から
外周方向に放射状に搬送する円形搬送面22が配設され
ている。円形搬送面22は円柱状の支持部28により支
持されており、支持部28の下部には発振体24が設け
られている。発振体24によって、円形搬送面22が振
動し、円形搬送面22の中央部に供給された処理物が搬
送面22上を中心部から外周部に向かって放射状に搬送
される。
【0036】円形搬送面22は、半径方向内側にある第
1搬送面22aと、第1搬送面の外側でかつやや下方に
位置する第2搬送面22bとからなっている。そして、
第1搬送面22aと第2搬送面22bとが隣接する段部
には円環状の気流吹き出し要素23が配設されている。
円形搬送面22の上方には、ごみ等の固形廃棄物からな
る処理物を円形搬送面22に供給するためのフィーダ2
5が設けられている。そして、円形搬送面22の外周側
には、円形搬送面22の円形状の外周端から吹き飛ばさ
れた重量物を回収するための重量物回収部26と、軽量
物を回収するための軽量物回収部27とが順次設けられ
ている。
【0037】上記構成において、処理物は円形搬送面2
2の第1搬送面22aの中心部から投入され、振動の作
用によって一様に外周に向かって第1搬送面22aを流
れる。第1搬送面22aと第2搬送面22bの隣接部に
は、気流吹き出し要素23が配設されており、この気流
吹き出し要素23から噴出された噴流は第2搬送面22
bの存在によって壁面噴流の領域に到達する。処理物は
この壁面噴流により加速され、第2搬送面22bの円周
状端部から自由空間に放出される。放出された処理物
は、初速と重力による落下運動より沈降する。沈降部を
搬送端部からの距離で区画し、処理物の飛距離の違いを
利用して選別し、重量物は重量部回収部26に回収し、
重量物は軽量物回収部27に回収する。
【0038】図10は本発明の第5実施例を示す図であ
る。本実施例においては、円形搬送面をらせん階段状
に、重層化したものである。即ち、図10に示すよう
に、中央部の第1搬送面32aと外周部の第2搬送面3
2bとからなる円形搬送面32をらせん階段状に設け、
円形搬送面32上にらせん状に気流吹き出し要素33を
設ける。そして、らせん状の円形搬送面32の外周側に
重量物回収部26と軽量物回収部27とを順次設ける。
このらせん状の重層化により、処理物を連続的に選別で
き、選別装置の設置面積の増加なしで、処理能力の増大
を図ることができる。
【0039】図11は本発明の第6実施例を示す図であ
る。本実施例は円形搬送面を多段式に構成したものであ
る。図11(a)は選別装置の断面図、図11(b)は
選別装置の平面図である。選別装置は、図11(a)に
示すように1段目の円形搬送面22A、2段目の円形搬
送面22B、3段目の搬送面22Cを具備している。各
段の円形搬送面22A〜22Cは、第1搬送面22a
と、第1搬送面の下流でかつやや下方に位置する第2搬
送面22bとからなっている。そして、各段の搬送面2
2A〜22Cの第1搬送面22aと第2搬送面22bと
が隣接する段部には、気流吹き出し要素23が配設され
ている。1段目、2段目の円形搬送面22A,22Bに
は、処理物をそれぞれ下段に落下させるための開口部1
6A,16Bがそれぞれ設けられており、1段目の搬送
面22Aに投入した処理物は、1段目の搬送面22A以
外にも、2段目と3段目の搬送面22B,22Cに分配
される。そして、気流吹き出し要素23からの噴流によ
って各段の搬送面22A〜22Cで形成された壁面噴流
で処理物は選別され、重量物は重量物回収部26に回収
され、軽量物は軽量物回収部27に回収される。本実施
例によれば、搬送面を多段に構成したため、処理物の単
位時間当たりの処理量を増加させることができる。
【0040】次に、従来の選別装置と本発明の選別装置
の風量の比較をする。 (1)従来技術 従来技術による、風力選別機では、図12(a)に示す
ように、風箱40の出口の形状を出口幅B2:1m、出
口高さT2:0.5m、出口風速Vg2:10m/se
cとすると、風量Qは Q=B2×T2×Vg2=1×0.5×10×3600
=1800Nm3/h また、流動化方式では、通常は流動化気体の速度はV
f:1m/sec程度とするので、振動面の形状を、幅
B:1m、長さL:1mとする場合、風量Qは Q=B×L×Vf=1×1×1×3600=3600N
3/h なお、風箱40に連続して回収室41が形成されてい
る。 (2)本発明 本発明の場合、図12(b)に示すように、気流の風速
は、ノズル出口部、搬送面、回収部のそれぞれの位置に
よって大きく異なる。ノズル部では音速に近い流速であ
り、直後でも亜音速から音速の数分の1の速度である。
しかし搬送面では10〜3m/secの速度である。実
験の結果、吹き出し管内径8mmの銅チューブ長さ1.
8mにノズル径1.3mmの孔180個を設け、内部に
98kPaの圧力を加えた状態での風量は63Nm3
hであった。この場合の幅1m当たりの風量は35Nm
3/hである。 (3)風量比較 したがって、使用する風量において、本発明は、従来技
術の1/100〜1/50である。 (4)回収室の風速比較 従来技術、本発明、ともに回収室の形状を幅1m、高さ
2mとすると、従来技術での風速V3は V3=(1800/3600)/(1×2)=0.25
m/sec 本発明では V3=(35/3600)/(1×2)=0.005m
/sec したがって、処理物の放出部で与える速度3m/sec
に比べて数百分の1である。また、従来技術の回収室の
風速に比べても、1/50と小さい。このように、回収
室の気流速度を小さくできるので、サイクロン、バグフ
ィルターが不要となる。なお、従来方式で、本発明と同
等の風速の回収室を設計すると、回収室の気流通過部分
の断面形状が、幅1mに対して高さは2m×50=10
0mとなって、非実用的な大きさとなる。
【0041】以上の説明において、気流を壁面噴流ある
いは壁面付着噴流として説明したが、振動搬送面の近傍
で、搬送面にほぼ平行な気流も同様な作用効果が得られ
るので、この気流も壁面噴流あるいは壁面付着噴流に含
まれる概念である。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、噴流断面の大きさは、
選別装置本体の搬送断面に等しく、回収部の沈降室断面
に比べて、極めて小さい。したがって、噴流部で巻き上
げられたダストおよび軽量物は、回収部に達すると、気
流流速が(数百分の1以下と)極めて低速となるため、
自然沈降を生じる。このことにより、ダストおよび軽量
物を捕集するための特別の装置は必要ない。
【0043】すなわち、本発明によれば、振動および壁
面噴流と沈降室による回収部より選別する装置としたの
で、使用する気体を著しく少量に低減できることとな
り、外部への排気に対応するダスト除去装置、脱臭装置
を必要としないか、極めて小さい構造とできる利点が生
じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る選別装置の第1実施例を示す断面
図である。
【図2】本発明に係る選別装置の選別部分の詳細を示す
断面図である。
【図3】自由噴流による処理物の飛翔状態を説明する説
明図である。
【図4】本発明に係る選別装置における気流吹き出し要
素を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る選別装置における気流吹き出し要
素を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る選別装置における気流吹き出し要
素を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る選別装置の第2実施例を示す断面
図である。
【図8】本発明に係る選別装置の第3実施例を示す図で
あり、図8(a)は選別装置の断面図、図8(b)は図
8(a)のVIII(b)矢視図である。
【図9】本発明に係る選別装置の第4実施例を示す図で
あり、図9(a)は選別装置の断面図、図9(b)は選
別装置の平面図である。
【図10】本発明に係る選別装置の第5実施例を示す断
面図である。
【図11】本発明に係る選別装置の第6実施例を示す図
であり、図11(a)は選別装置の断面図、図11
(b)は選別装置の平面図である。
【図12】従来技術と、本発明の比較を示す図であり、
図12(a)は従来技術を示す断面図、図12(b)は
本発明の選別装置の断面図である。
【符号の説明】
1 本体枠 2 搬送面 3 気流吹き出し要素 4 発振体 5 フィーダ 6 重量物回収部 7 軽量物回収部 8 カバー 22 円形搬送面 23 気流吹き出し要素 24 発振体 25 フィーダ 26 重量物回収部 27 軽量物回収部 32 円形搬送面 33 気流吹き出し要素 46 重量物排出装置 47 軽量物排出装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ごみ等の固形廃棄物から可燃物を回収
    し、不燃物を除去するための気流による飛散と重力沈降
    を用いて選別する選別装置において、振動によって処理
    物を移動させる搬送面と、気流吹きだし要素とを設け、
    この気流吹きだし要素から出る噴流と前記搬送面とか
    ら、搬送面を壁面として壁面噴流あるいは壁面付着噴流
    を形成する領域を搬送面の端部に設け、この搬送面の端
    部から一定距離の位置に、処理物の第1回収部を配置す
    るとともにこの第1回収部に隣接する離れた位置に第2
    回収部を配置することを特徴とする選別装置。
  2. 【請求項2】 処理物の搬送面が複数に分かれ、この搬
    送面が上下方向に重なった多段構成であることを特徴と
    する請求項1に記載の選別装置。
  3. 【請求項3】 最上部の搬送面に投入された処理物が下
    方に配置された搬送面に落下可能なように開口部を配置
    したことを特徴とする請求項2に記載の選別装置。
  4. 【請求項4】 処理物の搬送面と、壁面噴流の壁面が同
    一面であって、それぞれの進行方向がある角度を形成す
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記
    載の選別装置。
  5. 【請求項5】 ごみ等の固形廃棄物から可燃物を回収
    し、不燃物を除去するための気流による飛散と重力沈降
    を用いて選別する選別装置において、振動によって処理
    物を移動させる円形搬送面と、気流吹きだし要素とを設
    け、この気流吹きだし要素から出る噴流と前記円形搬送
    面とから、搬送面を壁面として壁面噴流あるいは壁面付
    着噴流を形成する領域を円形搬送面の円周状端部に設
    け、この円形搬送面の円周状端部から一定距離の位置
    に、処理物の第1回収部を配置するとともにこの第1回
    収部に隣接する離れた位置に第2回収部を配置すること
    を特徴とする選別装置。
  6. 【請求項6】 処理物の搬送面が複数に分かれ、この搬
    送面が上下方向に重なった多段構成であることを特徴と
    する請求項5に記載の選別装置。
  7. 【請求項7】 最上部の搬送面に投入された処理物が下
    方に配置された搬送面に落下可能なように開口部を配置
    したことを特徴とする請求項6に記載の選別装置。
  8. 【請求項8】 処理物の搬送面と、壁面噴流の壁面が同
    一面であって、それぞれの進行方向がある角度を形成す
    ることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記
    載の選別装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1110088A (ja) * 1997-06-18 1999-01-19 Science & Tech Agency 廃プラスチック選別機
CN103029989A (zh) * 2012-12-28 2013-04-10 江苏大学 一种新型带分离功能的石子煤进料装置
CN103752514A (zh) * 2014-01-14 2014-04-30 鄂尔多斯市城市矿产研究开发有限责任公司 具有气固分离和除尘功能的负压风选机
CN108722866A (zh) * 2017-04-13 2018-11-02 杨建军 一种绒毛脉冲气流分选装置
CN114832927A (zh) * 2022-04-29 2022-08-02 厦门依加成科技有限公司 一种用于丝状物分离和质量评价的系统及方法

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