JPH098456A - 多層配線基板の製造方法 - Google Patents

多層配線基板の製造方法

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JPH098456A
JPH098456A JP15733295A JP15733295A JPH098456A JP H098456 A JPH098456 A JP H098456A JP 15733295 A JP15733295 A JP 15733295A JP 15733295 A JP15733295 A JP 15733295A JP H098456 A JPH098456 A JP H098456A
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polishing
film
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multilayer wiring
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JP15733295A
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Akira Yabushita
明 薮下
Naoki Matsushima
直樹 松嶋
Hidetaka Shigi
英孝 志儀
Hideo Yamakura
英雄 山倉
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】セラミック基板表面の各種欠陥部に基づく薄膜
配線の不良要因を抑止する多層配線基板の製造方法を提
供する。 【構成】研磨された基板1表面に存在するボイド3、隙
間4の欠陥部の穴埋めのため、下層に無機系アルミナベ
−マイト膜5、上層に、有機系ポリイミド膜6の充填
し、焼成し成膜を行い、それぞれの充填膜を選択性の得
られる研磨処理条件で個別に研磨することにより、凹凸
のない均一な平滑化された基板面を形成し、この平滑化
された基板上に信頼性の高い薄膜パタ−ン回路7を作成
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度な厚膜、薄膜混
成回路基板等を製造する多層配線回路基板の製造方法に
係り、特に、基板表面に存在する微小なボイドあるいは
僅少な隙間等を起因とする薄膜形成工程の不良発生を抑
止するとともに、回路基板の信頼性を向上するのに好適
な多層配線基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術における高密度実装モジュ−
ル基板回路の一例を図4を参照して説明する。図4は、
従来における高密度実装モジュ−ル基板回路主要部の断
面構造図である。大形計算機あるいは通信機用の回路基
板等として適用されている高密度実装モジュ−ル基板の
構造は、高密度化、高速化を実現するために、多層配線
構造を採用した構成が一般的である。図4において、2
0は、高密度実装モジュ−ル基板、8は、入出力用ピ
ン、9は、はんだ接続、10は、厚膜セラミック多層基
板、11は、薄膜配線層、12は、導体配線回路、13
は、グリ−ンシ−ト、14は、スル−ホ−ル、15は、
微細配線回路、16は、LSI半導体素子、17は、は
んだ接続である。
【0003】導体配線回路12を形成したグリ−ンシ−
ト13をスル−ホ−ル14を介して複数積層して高温で
焼結した厚膜セラミック多層基板10上に、薄膜で形成
される微細配線回路15を積層し薄膜配線層11を形成
して高密度実装モジュ−ル基板基板20を構成する。前
記基板20上には接続端子を介してLSI半導体素子1
6がはんだ接続17によって実装され、基板裏面には信
号の入出力用ピン8が同様に、はんだ接続9によって接
続された構造となっている。
【0004】上記厚膜セラミック多層基板の特徴を図5
を参照して説明する。図5は、図4のセラミック多層基
板のビア導体を示す断面図である。図5において、1は
高抵抗絶縁体のシート基板(以下、単に基板という)、
2はスルーホールビア導体(以下、ビア導体という)、
3はボイド、4は隙間である。厚膜セラミック多層基板
は、ガラスセラミックやムライト等の基板1上に配線回
路を構成するビア導体2を印刷などの手法によって形成
し、これらの基板1を複数積層した状態で高温焼結して
得られる。
【0005】このとき、ビア導体2としては回路基板の
信号遅延を極力低減するため、配線抵抗を小さくするこ
とが重要なポイントであり、導体材料としては固有抵抗
の小さい銅(Cu)を適用した例が多く見受けられる。
しかしながら、この構成で製造された焼結後の厚膜多層
基板の性状は、図5(a)に示すように、その表面に微
小な凹凸のある基板1や充填されたビア導体(Cu)2
の内部には微小なボイド3や、基板1とビア導体2との
境界面に僅少な隙間4などが存在している。これらは焼
結過程の脱ガスの影響やビア導体2の材料Cuと基板1
の材料ガラスセラミックやムライト等との熱膨張率のミ
スマッチなどが原因で起こることが知られており、ま
た、基板全体は様々な反りやうねりが存在する。
【0006】このために、後工程の薄膜パタ−ンを高精
度に形成する目的で、焼結面を図示(Δl)だけ、研磨
し平坦化する対策が行われている。しかし、図5(b)
に示すように、この研磨処理によって、前記微小な凹凸
はなくなるが、前記基板1やビヤ導体2の内部に点在し
ていたボイド3あるいは隙間4が表面に欠陥部として顕
在化する。このような状態の表面をもつ基板1やビヤ導
体2上に薄膜パタ−ンを形成した場合を図6を参照して
説明する。図6は、図5のセラミック多層基板に薄膜パ
タ−ンを形成した場合の断面図である。図中、図5と同
一符号は同等部分であるので、説明を省略し、新たな符
号のみを説明する。30はカバレジ不良、左欄の
(1)、(2)は、工程のNo.を示すものである。
【0007】図6に示めされるように、工程(1)で基
板1やビヤ導体2を研磨したものに、工程(2)で金属
薄膜パタ−ン回路を形成させると、顕在化した表面欠
陥、すなわち、ボイド3あるいは隙間4のため薄膜金属
7のカバレジ不良30が発生し、これが起因となり、パ
タ−ン回路の断線、欠落や後工程での処理液の浸み込み
などの表面に噴出し、その結果、薄膜金属7の膨れ等の
各種不良の原因となる。
【0008】このような基材表面の性状を起因とする不
良に対する対策としては、開気孔部にセラミック粉末を
充填して再焼結する特開昭60−10696号公報記載
の「薄膜用セラミック回路基板の製造法」の技術や、同
様の目的で、特公平5−63106号記載の「電子回路
基板」の技術の如く、ポリマ−材を浸透させることによ
り、不良発生を抑止した例が挙げられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の厚膜セラミック
板の平滑化研磨によって顕在化する基板およびビヤ導体
のボイドや、基板とビヤ導体との隙間などの開口欠陥部
などが存在すると、前述の如く、スパッタリングなどで
形成される金属薄膜のカバレジ性が著しく悪化し、断線
や欠落またはパタ−ン精度の低下などの不良要因とな
る。特に、基板1とビア導体2との境界部の隙間4が、
当該導体2の周囲全域にわたり存在する場合は、電気的
に導通不良の因となり致命的な欠陥となる。
【0010】したがって、このような基材表面の欠陥部
は予め補修加工を行って対策を図る必要が有った。上記
補修加工において、最も簡単な方法は開口欠陥部に充填
材を埋め込み穴埋めを行うことである。前述の特開昭6
0−10696号公報、特公平5−63106号公報記
載の技術は、いずれも同様の目的で提案された補修技術
である。前記の内、特開昭60−10696号公報記載
の技術は、開口欠陥部に基板1と同じセラミック粉末を
充填した後、高温で再焼成して補修を行う内容である。
【0011】しかしながら、この補修処理は焼成工程で
あるため、前記処理面に数ミクロンの凹凸が生じ、周辺
の平滑な研磨面に対して局部的に粗面であり、薄膜パタ
−ン回路の形成には、加工精度の問題を考慮する必要が
あるという問題があった。また、開口欠陥部はある程度
充填材で穴埋めされるが、ビヤ導体2にCuを用いた場
合には、基板1との密着性、特に基板1とビヤ導体2と
の熱膨張係数のミスマッチ、すなわち基板1のセラミッ
クの熱膨張係数に比べ、ビヤ導体2のCuの熱膨張係数
が数倍大きいので、僅少な隙間の発生は避けられないと
いう問題があった。
【0012】また、次の特公平5−63106号公報記
載の技術は、充填材料としてポリマ−材を浸透させ欠陥
部を補修する内容であり、ポリマ−材として、例えば耐
熱性に優れるポリイミドなどの有機系高分子材料を真空
含浸等の方法で充填するものであり、密着性や加熱工程
での応力歪みなどの緩衝材として優れた改善効果を得て
いる。しかし、基板が大型の場合、その全域の表面を均
一、かつ平滑性を維持してポリイミド膜を形成すること
は非常に困難であり、現実では、ビア導体を含む基材表
面の一様な平滑化が、薄膜パタ−ン回路形成工程での安
定性に重要であり、各種欠陥部の補修は、穴埋めによる
充填材を再度研磨によってビア導体の頭出しを行い、微
小段差のない均一な平滑面を得るのが望ましいという問
題点があった。
【0013】本発明は、上記従来技術の問題点をなくす
るためになされたものであり、厚膜セラミック基板の表
面上に生成する各種の開口欠陥部を起因とする薄膜パタ
−ン回路形成工程における不良の要因を抑止できる多層
配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る多層配線基板の製造方法は、高密度な
導体配線回路とスル−ホ−ルビアとを形成して複数のグ
リ−ンシ−トを、積層し一体化して焼結した多層セラミ
ック基板の表面を研磨し平滑にする多層配線基板の製造
方法において、基板表面のボイドと、スル−ホ−ルビア
に充填された金属導体表面のボイドと、当該金属導体と
前記セラミック基材との隙間の欠陥部とに、第一の充填
材として無機系材料を充填し、その上層に第二の充填材
として有機系材料を積層して充填し、それぞれを加熱し
焼成する成膜工程と、加熱後、前記各充填成膜部を個別
の研磨により選択的に加工し前記基板表面を平滑化する
工程と、当該基板表面に薄膜配線回路を形成する工程と
からなることを特徴とするものである。
【0015】前記記載の多層配線基板の製造方法におい
て、前記無機系充填材料としてアルミナベ−マイト、前
記有機系充填材料としてポリイミド系樹脂を用いること
を特徴とするものである。前記記載のいずれかの多層配
線基板の製造方法において、SiO2,B23,K2O,
Al23を主成分とするガラスマトリックスとムライト
を主成分とする分散粒子とからなるガラスセラミックス
の絶縁体と、Cuからなる金属導体の内部配線回路とか
らなる多層セラミック基板を用い、炭酸カルシウム(C
aCO3)からなる遊動研磨剤およびウレタン系不織布
タイプの研磨布を前記無機系充填材料ポリイミド系樹脂
の研磨・除去に用い、SiO2からなる遊動研磨剤及び
ウレタン系不織布タイプの研磨布を前記有機系充填材料
アルミナベ−マイトの研磨・除去に用いることを特徴と
するものである。
【0016】
【作用】上記構成の多層配線基板の製造方法は、スル−
ホ−ルビアに充填された金属導体を含む厚膜セラミック
基板表面の微細なボイドおよび金属導体とセラミック基
材との僅少な隙間などを、第一の充填材料として無機系
のアルミナベ−マイト膜、その上に、第二の充填材料と
して有機系のポリイミド系樹脂膜をそれぞれ形成し、こ
れら基板表面平坦部の充填材を順次上層から研磨除去す
る手段として、前記ポリイミド系樹脂は炭酸カルシウム
(CaCO3)からなる遊動研磨剤及びウレタン系不織
布タイプの研磨布、またアルミナベ−マイトはSiO2
からなる遊動研磨剤及びウレタン系不織布タイプの研磨
布を用いて、選択的に個別の研磨を行うことにより、微
細なボイド、開口欠陥部に起因した僅少な隙間などを除
去し、基板全域を均一、かつ平滑化することができ、局
部的な段差の発生もなく、積層される薄膜パタ−ン回路
の不良発生を回避することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明に係る多層配線基板の製造方法
の一実施例を図1及び図2を参照して説明する。図1
は、本発明の一実施例に係る多層配線基板の製造方法各
工程における断面図である。図1において、(1)は、
基板研磨工程、(2)は、無機系充填材、有機系充填材
による充填工程、(3)は、研磨による有機系充填材の
除去工程、(4)は、研磨による無機系充填材の除去工
程、(5)は、金属薄膜配線パタ−ン回路の形成工程で
ある。図中、図4と同一符号は、同等部分であるので説
明を省略し、新たな符号のみを説明する。5は下層の無
機系充填材(ベ−マイト型アルミナ膜)、6は上層の有
機系充填材(ポリイミド系樹脂)、7は薄膜パターン回
路である。
【0018】まず、全体的に各工程を説明する。基板研
磨工程(1)では、焼結後の厚膜セラミック基板1やビ
ヤ導体2の表面を予め、表面粗度及び基板全体の反りな
どの改質や除去のため、一般的に行われるポリッシング
法により研磨加工が行われる。この研磨加工処理を施す
ことにより、基板1の表面の表面粗さは約0.5μmR
max以下,基板全体の反りは5インチ角基板において
50μm以下の平坦な表面性状を持つ基材が得られる。
この基板1の内部には、焼結時に発生する気泡により多
数の空孔の存在が避けられず、ビヤ導体2の内部にも多
数の空孔の存在するが、前記基板研磨工程(1)によ
り、図1(1)に示すように、前記空孔が基板1やビヤ
導体2の表面に多数のボイド3、隙間4として露出して
くる。
【0019】つぎに、図1(2)の充填工程において
は、前記表面のボイド3、隙間4などの開口欠陥部の穴
埋め補修を目的に、まず、下層の無機系充填材5とし
て、超微粒子のアルミナゾル、すなわち水/アルコ−ル
系の分散タイプのベ−マイト型アルミナのコロイダル液
をスピン塗布によって、厚み約1μmに均一な膜層を形
成する。この塗布膜の加熱処理条件は、300℃、1h
rで、窒素雰囲気中で処理する。この充填は、数10μ
mの巨大なボイドや深い隙間などの穴埋めには当然不十
分である。
【0020】そこで、前記ベ−マイト型アルミナ膜5上
に、上層の有機系充填材6としてポリイミド系樹脂を、
同様の方法で均一に塗布し、400℃、1hr、窒素雰
囲気中で加熱処理し、膜厚約6μmに形成する。このと
き、ポリイミド塗布膜の加熱条件は、室温から90℃ま
では2℃/分の昇温速度で加熱し、90℃から250℃
までは1℃/分の昇温速度で加熱し、250℃から40
0℃までは、再び2℃/分の昇温速度で加熱するのが好
ましい。これは僅少な開口欠陥部4に、高粘度のポリイ
ミドワニス6が流動性良く、確実に穴埋め充填されるこ
とを目的とするものである。続いて、この積層して形成
した下層のベ−マイト型アルミナ膜5、上層のポリイミ
ド系樹脂膜6の研磨が行われる。
【0021】まず、図1(3)に示す研磨による上層の
ポリイミド系樹脂膜6の除去工程は、一般的に行われる
ポリッシングにより加工除去する。前記研磨条件は、研
磨剤として炭酸カルシウム(CaCo3の純度は、9
9.0%以上、平均粒径は約1〜5μm)5wt%溶液
と、界面活性剤1%溶液による希釈液と、研磨布として
ウレタン系の不織布タイプ、すなわち一般的には硬質タ
イプを適用し、荷重150g/cm2で回転摺動しなが
ら均一な研磨が施される。
【0022】この研磨の結果を、図2に示される特性線
図を参照して説明する。図2は、図1の多層配線基板の
欠陥補修における下層無機系充填材膜の研磨加工の特性
線図である。図2に示すように、特に、前記有機機系充
填材であるポリイミド膜6と、セラミック基板1および
下層の無機系充填材であるアルミナベ−マイト膜5の研
磨速度比は、十分に差が大きく、個別の選択加工が実現
でき、膜厚約6μmのポリイミド膜のみ、約25〜30
分で除去できる。これは研磨剤としては比較的軟らかい
材料である炭酸カルシウム固有の特徴であり、ポリイミ
ド膜6のみが選択的に研磨性が得られることによる。
【0023】また、5インチ角のように比較的基板サイ
ズが大きく、基板の平行度が十分維持できない状態にお
いて、過剰な研磨加工を施しても、数十倍の研磨選択比
があるため、硬質タイプの研磨布の研磨量が、下層の無
機系充填材であるアルミナベ−マイト膜5の表面で規制
されるため、上層の有機系充填材であるポリイミド膜6
の表面は凹凸のない均一な平滑面が維持される。
【0024】さらに続いて、図1(4)に示すように、
研磨除去工程は、下層の充填材であるアルミナベ−マイ
ト膜5の研磨も同様に、ポリッシングにより加工する。
その研磨条件は、研磨剤としてコロイダルシリカ(Si
2系は、平均粒径が約50〜70nm、商品型式名は
NALCO 2350/(株)ロデ−ル・ニッタ製)、
研磨布としては同様にウレタン系の不織布タイプを適用
し、荷重150g/cm2で回転摺動しながら均一な研
磨が行われる。
【0025】この研磨では、図3に示す特性線図が得ら
れる。図3は、図1の多層配線基板の欠陥補修における
下層無機系充填材膜の研磨加工の特性線図である。図3
に示すように、無機系充填材であるアルミナベ−マイト
膜5およびセラミック基板1と上層の有機系充填材のポ
リイミド膜6とビア導体2のCuの研磨速度はいずれも
同等である。このため、膜厚約1μmの無機系充填材5
であるアルミナベ−マイト膜5は、約30分で除去でき
る。また、この結果から、ビア導体2のCuの頭出しが
完了した後の過剰な研磨においても、若干の基板の表面
を研磨することも許容され、基板表面は目的とする凹凸
のない均一な平滑面を実現できる。
【0026】ここで、下層の充填材料である無機系アル
ミナベ−マイト膜5は、膜厚1μm程度の薄い膜厚に形
成することが望ましい。この理由は、上記図2に示した
研磨特性線図の結果でも判るように、下層の無機充填材
料であるアルミナベ−マイト膜5を形成しない場合、上
層に形成する有機充填材料であるポリイミド膜6の炭酸
カルシウムによる研磨特性と、ビア導体2のCu研磨特
性とが比較的差が小であるため、上記研磨により、基材
表面に露出するビア導体2のCuも若干研磨されること
になる。このため、ビア導体2のCuに凹状の段差が発
生し、後工程の薄膜金属のカバレジ性が損なわれること
になる。これを防止するため、前記下層の無機充填材料
であるアルミナベ−マイト膜5を炭酸カルシウムによる
前記ポリイミド膜6の研磨ストッパ−層として形成する
ものであり、その役割は研磨ストッパ−が主体であり、
検討した研磨条件の研磨速度の観点からも、さらに必要
な膜厚を低減できることが望ましい。
【0027】上記工程で、基板やビヤ導体の表面に存在
する様々な開口欠陥部の穴埋め補修は、確実な平滑面を
有する均一な表面性状が得られ、この厚膜セラミック回
路基板1上に、引き続き図1(4)に示すように、薄膜
パタ−ン回路7を形成する。図1の各プロセス工程には
以降の薄膜工程の内容は省略しているが、図4に示した
従来技術のモジュ−ル構造と同様な構成で完成される。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の構成によれ
ば、多層配線基板の製造において厚膜セラミック基板の
研磨表面に存在する様々な開口欠陥部に起因した薄膜工
程の不良の発生を、二種類の有機、無機の充填材で積層
した状態に穴埋め、焼成、成膜し、これを個別の選択的
な研磨手段によって加工することにより、基板表面は凹
凸のない均一な平滑、平坦面が実現され、薄膜工程の金
属膜のカバレジ性も損なわれることなく、不良発生の低
減し、さらに製品の信頼性を著しく向上できる多層配線
基板の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る多層配線基板の製造方
法各工程における断面図である。
【図2】図1の多層配線基板の欠陥補修における上層有
機系充填材膜の研磨加工の特性線図である。
【図3】図1の多層配線基板の欠陥補修における下層無
機系充填材膜の研磨加工の特性線図である。
【図4】従来における高密度実装モジュ−ル基板回路主
要部の断面構造図である。
【図5】図4のセラミック多層基板のビア導体を示す断
面図である。
【図6】図5のセラミック多層基板に薄膜パタ−ンを形
成した場合の断面図である。
【符号の説明】
1…厚膜セラミック基板 2…ビア導体 3…ボイド 4…隙間 5…下層の無機充填材(ベ−マイト膜) 6…上層の有機充填材(ポリイミド膜) 7…薄膜パタ−ン回路 8…入出力用ピン 9…はんだ接続 10…厚膜セラミック多層基板 11…薄膜配線層 12…導体配線回路 13…グリ−ンシ−ト 14…スル−ホ−ル 15…微細配線回路 16…LSI半導体素子 17…はんだ接続 20…高密度実装モジュ−ル基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/22 6921−4E H05K 3/22 B (72)発明者 山倉 英雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高密度な導体配線回路とスル−ホ−ルビ
    アとを形成して複数のグリ−ンシ−トを、積層し一体化
    して焼結した多層セラミック基板の表面を研磨し平滑に
    する多層配線基板の製造方法において、 基板表面のボイドと、スル−ホ−ルビアに充填された金
    属導体表面のボイドと、当該金属導体と前記セラミック
    基材との隙間の欠陥部とに、第一の充填材として無機系
    材料を充填し、その上層に第二の充填材として有機系材
    料を積層して充填し、それぞれを加熱し焼成する成膜工
    程と、加熱後、前記各充填成膜部を個別の研磨により選
    択的に加工し前記基板表面を平滑化する工程と、当該基
    板表面に薄膜配線回路を形成する工程とからなることを
    特徴とする多層配線基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の多層配線基板の製造方法
    において、 前記無機系充填材料としてアルミナベ−マイト、前記有
    機系充填材料としてポリイミド系樹脂を用いることを特
    徴とする多層配線基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のいずれかの多層
    配線基板の製造方法において、 SiO2,B23,K2O,Al23を主成分とするガラ
    スマトリックスとムライトを主成分とする分散粒子とか
    らなるガラスセラミックスの絶縁体と、Cuからなる金
    属導体の内部配線回路とからなる多層セラミック基板を
    用い、 炭酸カルシウム(CaCO3)からなる遊動研磨剤およ
    びウレタン系不織布タイプの研磨布を前記有機系充填材
    料のポリイミド系樹脂の研磨・除去に用い、 SiO2かならる遊動研磨剤及びウレタン系不織布タイ
    プの研磨布を前記無機系充填材料のアルミナベ−マイト
    の研磨・除去に用いることを特徴とする多層配線基板の
    製造方法。
JP15733295A 1995-06-23 1995-06-23 多層配線基板の製造方法 Pending JPH098456A (ja)

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