JPH0984303A - 軸方向軸受摩耗検出装置を備えたキャンドモータ - Google Patents

軸方向軸受摩耗検出装置を備えたキャンドモータ

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JPH0984303A
JPH0984303A JP7238842A JP23884295A JPH0984303A JP H0984303 A JPH0984303 A JP H0984303A JP 7238842 A JP7238842 A JP 7238842A JP 23884295 A JP23884295 A JP 23884295A JP H0984303 A JPH0984303 A JP H0984303A
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JP
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canned motor
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slide bearing
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JP7238842A
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Inventor
Masa Abe
雅 阿部
Osamu Kato
修 加藤
Kotaro Karita
耕太郎 刈田
Takashi Yamashita
隆司 山下
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Teikoku Electric Mfg Co Ltd
Original Assignee
Teikoku Electric Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャンドモータ1およびセンサ部49の静止部
と回転部との温度差に起因する熱膨脹長さ、熱収縮長さ
の差を小さくし、軸方向滑り軸受24,25の摩耗検出誤差
を少なくする。 【解決手段】 キャンドモータ1にその回転軸11を軸支
する半径方向滑り軸受部22,23を配設する。軸方向一側
への荷重を受ける軸方向滑り軸受部24と軸方向他側への
荷重を受ける軸方向滑り軸受部25とを互いに隣接配置す
る。回転軸11の軸方向移動量を検出して両軸方向滑り軸
受部24,25の摩耗量を検出する軸方向軸受摩耗検出装置
のセンサ部49を両軸方向滑り軸受部24,25の近傍に配設
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸方向軸受摩耗検
出装置を備えたキャンドモータに関し、キャンドモータ
の静止部と回転部との主として温度差に起因する熱膨脹
長さまたは熱収縮長さの差によって軸方向軸受摩耗検出
装置に大幅な検出誤差が生じないように改善した構成に
係わる。
【0002】
【従来の技術】一般に、キャンドモータポンプは、図5
に示すように、キャンドモータ1とポンプ2とが液密に
一体に結合して構成されている。
【0003】キャンドモータ1は、固定子鉄心3に固定
子巻線4を巻回してなる固定子5が固定子枠6に挿着さ
れ、固定子5の内周面に薄肉円筒状の固定子キャン7が
密着挿入されてその両端縁が固定子枠6に液密に溶着さ
れ、回転子鉄心8に回転子導体9を装着してなる回転子
10に回転軸11が挿着され、回転子10の外周面に薄肉円筒
状の回転子キャン12が被着され、固定子5に回転子10が
固定子キャン7と回転子キャン12とのキャン隙間13を介
して対向配設され、回転軸11が前部軸受箱14および後部
軸受箱15にそれぞれ装着された前部滑り軸受16および後
部滑り軸受17にてスリーブ18,19およびスラストカラ2
0,21を介して軸支して構成されている。
【0004】なお、前部滑り軸受16とその内周面に摺動
回転されるスリーブ18とで前部半径方向滑り軸受部22
が、後部滑り軸受17とその内周面に摺動回転されるスリ
ーブ19とで後部半径方向滑り軸受部23がそれぞれ構成さ
れ、前部滑り軸受16とその端面に摺動回転されるスラス
トカラ20とで軸方向前側滑り軸受部24が、後部滑り軸受
17とその端面に摺動回転されるスラストカラ21とで軸方
向後側滑り軸受部25がそれぞれ構成されている。
【0005】ポンプ2は、インペラ26が回転軸11に取着
され、このインペラ26を囲繞してポンプケーシング27が
固定子枠6に液密に取着されている。
【0006】そして、キャンドモータポンプはポンプ吐
出側28のポンプ取扱液の一部が循環パイプ29を経てキャ
ンドモータ1内に導かれ後部滑り軸受17を潤滑し、固定
子キャン7と回転子キャン12とのキャン隙間13を流れて
固定子5と回転子10とを冷却し、前部滑り軸受16を潤滑
した後、インペラ26のバランスホール26a からポンプ吸
込側30へと戻して循環される構成が採られている。
【0007】次に、このように構成されたキャンドモー
タ1に適用する軸方向軸受摩耗検出装置として、本出願
人が特願平6−225341号に提案した差動トランス
方式の軸方向変位検出装置について図5ないし図7に基
づいて説明する。
【0008】励磁用の一次コイル31と軸方向に一対の検
出用の二次コイル32,33とからなるコイル部34と、この
コイル部34の内側に配置された磁性体35とによって差動
トランス36が構成されている。
【0009】コイル部34は差動トランスケース37内に装
着され、この差動トランスケース37の配線引込口よりシ
ール部材39を介してリード線40が引き出され、非磁性耐
蝕性綱からなる検出体キャン41がコイル部34の内周面に
挿入されてその両端縁が差動トランスケース37に液密に
溶着されて検出部42が構成されている。
【0010】検出部42は中空状に形成された後部軸受箱
15にシール部材43を介してボルト44にて液密に締結固定
され、検出部42とポンプ吐出側28との間に循環パイプ29
が接続されている。
【0011】磁性体35は雄ねじ部45a を形成した非磁性
耐蝕綱からなる補助軸45に一体に溶接され、磁性体35の
外周部に非磁性耐蝕綱からなる被検出体キャン46が液密
に溶着されて被検出体47が構成されている。
【0012】この披検出体47は回転軸11の後端部に螺合
固着され、前記コイル部34に対応して検出部42の内側に
配設され、検出部42と被検出体47とで軸方向変位検出装
置のセンサ部49が構成されている。
【0013】センサ部49のリード線40は、正負電圧を検
出する指示計としての直流電圧計48を備えた差動トラン
ス変位計50に接続されている。
【0014】この差動トランス変位計50は、図7に示す
ように、差動トランス36の一次コイル31を一定周波数か
つ一定電圧の交流電圧で励磁する発信回路51と、差動ト
ランス36の一対の二次コイル32,33からの交流電圧を各
々半波整流して整流後の両電圧を比較する検出回路52
と、検出回路52のアナログ電圧を指示する直流電圧計48
から構成されている。
【0015】以上のように構成された従来例において、
発信回路51の交流電源により一次コイル31を励磁する
と、磁性体35を磁気回路の中心とする交番磁束が発生し
て一対の二次コイル32,33にそれぞれ交流誘導電圧が発
生し、この2つの交流誘導電圧図6において磁性体35が
左右に移動すれば、一方が増え、他方が減る。
【0016】この一対の二次コイル32,33に発生する交
流誘導電圧を整流して比較する検出回路52のアナログ出
力電圧は、磁性体35が二次コイル32,33の電磁的中性点
にあれば、すなわち、被検出体47が検出中性点にあれば
零、図6において右側に移動すると中心からの距離に比
例して増加し、左側に移動すると中心からの距離に比例
して減少する特徴がある。
【0017】従って、回転軸11が軸方向前側(図5にお
いて左側)に移動すると、この回転軸11に固着された磁
性体35が被検出体47の検出中性点にある位置から軸方向
前側に移動し、その移動量に比例して検出回路52から負
電圧が出力され、回転軸11が軸方向後側(図5において
右側)に移動すると、同様にしてその移動量に比例して
検出回路52から正電圧が出力されて、直流電圧計48が回
転軸11の移動方向によって右または左にそれぞれ回転軸
11の軸方向移動量に比例して振れるので、この直流電圧
計48の振れ方向によって軸方向前側滑り軸受部24か軸方
向後側滑り軸受部25の何れか摩耗しているかが検出で
き、振れ幅によってその摩耗量が検出できる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、キャンドモ
ータ1の固定子5や固定子枠6、センサ部49の差動トラ
ンスケース37やコイル部34などキャンドモータ1とセン
サ部49との静止部53と、キャンドモータ1の回転子10や
回転軸11、センサ部49の補助軸45や磁性体35などキャン
ドモータ1とセンサ部49との回転部54とに、主としてキ
ャンドモータ1内を流れるポンプ取扱液の温度と外気温
度との差、従として静止部53と回転部54との発熱量の差
によって温度差が生じ、この温度差および静止部53と回
転部54との熱膨脹係数の差、特に温度差に起因して静止
部53と回転部54との熱膨張長さまたは熱収縮長さに差異
が生じ、その結果、軸方向軸受摩耗検出装置に大幅な検
出誤差が生じて実用に供しなくなる。
【0019】例えば、図5に示すキャンドモータポンプ
において、軸方向前側滑り軸受部と軸方向後側滑り軸受
部25を構成する両スラストカラ20,21間の距離が700
mmで軸方向後側滑り軸受部25のスラストカラ21とセンサ
部49の検出中性点の距離が200mmである比較的大型の
キャンドモータポンプにおいて、キャンドモータ1の静
止部53と回転部54との平均熱膨張係数がともに15×1
-6/ ℃であるとし、ポンプ取扱液が高温でない場合
は、キャンドモータ1の静止部53の平均温度が回転部54
の平均温度より高くなるのでその差を70deg とする
と、軸方向後側滑り軸受部25のスラストカラ21とセンサ
部49の検出中性点との間における静止部53の軸方向長さ
が回転部54よりも0.21mm長くなり、軸方向前側滑り
軸受部24のスラストカラ20とセンサ部49の検出中性点と
の間における静止部53の軸方向長さが回転部よりも0.
945mm短くなる。
【0020】従って、回転軸11に軸方向後方への荷重が
作用して後部滑り軸受17とスラストカラ21とが接触して
軸方向後側滑り軸受部25が摺動回転している時はこの軸
受部25の軸方向摩耗量が0.21mm減ったように検出さ
れ、回転軸11に軸方向前方への荷重が作用して前部滑り
軸受16とスラストカラ20とが接触して軸方向前側滑り軸
受部24が摺動回転している時はこの軸受部24の軸方向摩
耗量が0.945mm増えたように検出される。
【0021】この検出誤差、特に、軸方向前側滑り軸受
部24の摩耗検出誤差は、一般に大型のキャンドモータポ
ンプの軸方向軸受許容摩耗量として設定される1ないし
2mmに近い値である。
【0022】逆に、ポンプ取扱液が高温の場合や、高温
でなくとも固定子5の昇温を抑えるために固定子5をそ
の外周囲に冷却ジャケットを設けて冷却する場合など、
キャンドモータ1の回転部54の平均温度が静止部53の平
均温度よりも高くなる場合は、軸方向後側滑り軸受部25
が摺動回転している時はこの軸受部25の軸方向摩耗量が
多めに検出され、軸方向前側滑り軸受部24が摺動回転し
ている時はこの軸受部24の軸方向摩耗量がきわめて少な
めに検出される。
【0023】なお、前記差動トランス方式による軸方向
変位検出装置のほか、特開昭63−21396号公報に
記載の「ベアリングモニタシステム」および特開平3−
202703号公報に記載の「インダクタンス形変位セ
ンサ」のように、磁性体からなる被検出体に軸方向に対
向させた検出コイルなどの磁気センサからなる検出部の
インダクタンス変化を検出する電気式検出装置や、特開
平4−240503号公報に記載の「回転機械の軸方向
変位検出装置」のように、検出部からの2つの信号出力
の位相差を検出する電気式の検出装置および特公昭55
−13284号公報に記載の「ベアリング摩耗検知装
置」のように、回転軸が軸方向に移動して検出部に接触
回転すると検出部の薄肉金属が磨滅破断し検出部内に封
じこめた圧力が変化する機械式の検出装置をキャンドモ
ータの軸方向軸受摩耗検出装置として適用する場合に
も、それぞれ同様の問題がある。
【0024】そこで、本発明は、このような点に鑑みな
されたもので、キャンドモータおよびセンサ部の静止部
と回転部との主として温度差に起因する熱膨脹長さまた
は熱収縮長さの差を小さくし、軸方向滑り軸受の摩耗検
出誤差が大幅に少なくでき、実用上の支障は全く生じな
い軸方向軸受摩耗検出装置を備えたキャンドモータを提
供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の軸方向軸受摩耗
検出装置を備えたキャンドモータの構成は、キャンドモ
ータにその回転軸を軸支する半径方向滑り軸受部を配設
するとともに、軸方向一側への荷重を受ける軸方向滑り
軸受部と軸方向他側への荷重を受ける軸方向滑り軸受部
とを互いに隣接設置し、前記回転軸の軸方向移動量を検
出して前記両軸方向滑り軸受部の摩耗量を検出する軸方
向軸受摩耗検出装置のセンサ部を前記両軸方向滑り軸受
部の近傍に配設したことを特徴とする。そして、軸方向
一側への荷重を受ける軸方向滑り軸受部と軸方向他側へ
の荷重を受ける軸方向滑り軸受部とが互いに隣接配置さ
れており、かつ両軸方向滑り軸受部の近傍に軸方向軸受
摩耗検出装置のセンサ部が配設されているので、両軸方
向滑り軸受部からセンサ部の検出中性点との間における
キャンドモータおよびセンサ部の静止部と回転部との主
として温度差に起因する熱膨脹長さまたは熱収縮長さの
差がきわめて小さくなり、軸方向滑り軸受の摩耗検出誤
差が大幅に少なくなる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0027】なお、説明の便宜上、前記図5ないし図7
に示す従来例と同一構成部分については、同一符号を付
してその説明を省略する。
【0028】図1は、本発明を前記図5ないし図7に示
す差動トランス方式の軸方向軸受摩耗検出装置を備えた
キャンドモータポンプに適用した第1の実施の形態を示
す。
【0029】図5ないし図7に示す差動トランス方式の
軸方向軸受摩耗検出装置を備えたキャンドモータポンプ
において、両スラストカラ20,21を取り外し、前部滑り
軸受16とスリーブ18にて前部半径方向滑り軸受部22を、
後部滑り軸受17とスリーブ19にて後部半径方向滑り軸受
部23をそれぞれ構成する。
【0030】後部軸受箱15の後側(図において右側)に
後部滑り軸受17より径大の段部15aを形成し、この段部1
5a の内径部端面に前側滑り軸受55をボルトなどにて取
着し、回転軸11の後部に前記スリーブ19に続いてスペー
サ56、スラストカラ57およびスペーサ58を順次挿着し、
被検出体キャン46を被着した磁性体35と補助軸45とを一
体に形成した構成の被検出体47を回転軸11の後端面に螺
合して抜け止め固定する。
【0031】検出部42の差動トランスケース37のフラン
ジ部37a の端面に後側滑り軸受59をボルトなどにて取着
し、この差動トランスケース37のフランジ部37a を後部
軸受箱15の段部15a に嵌合し、シール部材43を介してボ
ルト44にて液密に締結固定する。
【0032】前側滑り軸受55とスラストカラ57の前端面
とで軸方向前側滑り軸受部24を構成し、後側滑り軸受59
とスラストカラ57の後端面とで軸方向後側滑り軸受部25
を構成する。
【0033】このように第1の実施の形態によれば、軸
方向前側滑り軸受部24と軸方向後側滑り軸受部25とがス
ラストカラ57を共用にして隣接配置されており、かつ、
この両軸受部24,25に続いてセンサ部49が配置されてお
り、すなわち、両軸受部24,25の近傍にセンサ部49が配
置されているので、この両軸受部24,25とセンサ部49の
検出中性点との間におけるキャンドモータ1の静止部53
と回転部54との主として温度差に起因する熱膨脹長さま
たは熱収縮長さの差がきわめて小さくなり、軸方向滑り
軸受部24,25の摩耗検出誤差が大幅に少なくなる。
【0034】例えば、両スラストカラ20,21間の距離が
700mmである前記図5に示す従来例のキャンドモータ
ポンプに本実施の形態の構成を適用した場合、従来例で
は軸方向後部滑り軸受部25のスラストカラ21とセンサ部
49の検出中性点までの距離が200mmであるのに対し、
スラストカラ57とセンサ部49の検出中性点との距離が1
00mm程度に半減できるので、キャンドモータ1とセン
サ部49の静止部53の平均温度が回転部54の平均温度より
70deg 上昇すれば、スラストカラ57とセンサ部49の検
出中性点との間における静止部53の軸方向長さが回転部
54よりも0.105mm長くなり、そのため、軸方向後側
滑り軸受部25が摺動回転している時はその軸方向摩耗量
が0.105mm減ったように検出され、軸方向前側滑り
軸受部24が摺動回転している時はその軸方向摩耗量が
0.105mm増えたように検出される。
【0035】従って、前記従来例の場合における軸方向
前側滑り軸受部24が摺動回転している時の検出誤差0.
945mmに対しては勿論のこと、軸方向後側滑り軸受部
25が摺動回転している時の検出誤差0.21mmに対して
も大幅に検出誤差が少なくなり、しかも、スラストカラ
57から後方における静止部53である後部軸受箱15の一部
と検出部42の平均温度とスラストカラ57から後方におけ
る回転部54であるスペーサ58と被検出体47の平均温度と
の差は、ポンプ取扱液が外気温度に対して極端に高くな
い限り、または極端に低くない限り、両半径方向滑り軸
受部22,23間における静止部53と回転部54との平均温度
差より大幅に低くて一般に半分以下となるので、実運転
における検出誤差はさらに少なく実用上支障は全く生じ
ない。
【0036】次に、図2は、小型のキャンドモータポン
プなど軸方向荷重が比較的小さい場合に適用した第2の
実施の形態を示す。
【0037】前記図5に示す従来例において、後部滑り
軸受17を軸方向に2分してその前半分17a を後部軸受箱
15の前側に装着し、回転軸11の後部にスリーブ19a 、ス
ラストカラ57、スリーブ19b を順次装着し、補助軸45を
螺合して抜け止め固定し、後部滑り軸受17の後半分17b
を後部軸受箱15の後側に装着して差動トランスケース37
のフランジ部37a にて抜け止めし、後部滑り軸受17の前
半分17a の内周面とスリーブ19a および後部滑り軸受17
の後半分17b の内周面とスリーブ19b とで後部半径方向
滑り軸受部23を構成し、後部滑り軸受17の前半分17a の
後端面とスラストカラ57の前端面とで軸方向前側滑り軸
受部24を構成し、後部滑り軸受17の後半分17b の前端面
とスラストカラ57の後端面とで軸方向後側滑り軸受部25
を構成する。
【0038】この第2の実施の形態においては、スラス
トカラ57とセンサ部49の検出中心点との距離が前記実施
の形態に対して比率的には長くなるものの、比較的小型
のキャンドモータポンプに適用するのでその絶対値は殆
ど変わらず検出誤差は同程度となって実用上の支障は生
じず、また、前記実施の形態のように前側滑り軸受55お
よび後側滑り軸受59を別個に設けなくてすむので廉価に
つく。
【0039】次に、図3は、図1および図2に示す各実
施の形態において軸方向滑り軸受部24,25をキャンドモ
ータ1の反ポンプ2側に設けたが、キャンドモータ1の
ポンプ2側に設け、センサ部49として前記特開平4−2
40503号公報に記載の「回転機械の軸方向変位検出
装置」を用いた場合の第3の実施の形態を示す。
【0040】キャンドモータポンプは、前部軸受箱14と
一体に形成されたアダプタ60を介してキャンドモータ1
とポンプ2とが液密に一体に結合されて構成されてお
り、前記アダプタ60の前部軸受箱14とは反対側に設けら
れた段部60a の内径部端面に後側滑り軸受59がボルトな
どにて固着されている。
【0041】回転軸11の前部にはスリーブ18、外周面を
ヘリカルギヤ歯状に形成してそのヘリカルギヤ歯の傾き
を互いに逆にした被検出体47a ,47b 、スペーサ61およ
びスラストカラ57を順次挿着する。
【0042】後端面に前側滑り軸受55をボルトなどにて
固着した軸受蓋体62をアダプタ60の段部60a に嵌合して
ボルト63にて締結固定し、回転軸11の先端部にインペラ
26を装着してインペラボルト64にてこのインペラ26とと
もにスリーブ18、両被検出体47a ,47b 、スペーサ61、
スラストカラ57を一体的に抜け止め固定し、前部滑り軸
受16とスリーブ18とで前部半径方向滑り軸受部22を、後
部滑り軸受17とスリーブ19とで後部半径方向滑り軸受部
23をそれぞれ構成し、前側滑り軸受55とスラストカラ57
の前端面とで軸方向前側滑り軸受部24を構成し、後側滑
り軸受59とスラストカラ57の後端面とで軸方向後側滑り
軸受部25を構成する。
【0043】アダプタ60の中央部側面に設けた窪み部に
検出コイル65a ,65b を巻回した永久磁石66a ,66b を
前記各被検出体47a ,47b にそれぞれ対向配置して検出
部42を構成し、この検出部42と被検出体47a ,47b とで
センサ部49を構成し、検出コイル65a ,65b のリード線
40を検出部蓋体67の配線引込口38よりシール部材39を介
して外部へ引き出し、両検出コイル65a ,65b に発生す
る信号電圧の位相差を検出する図示しない検出回路に接
続する。
【0044】このセンサ部49については、被検出体47a
,47b が検出中性点にあれば、回転軸11の回転に伴っ
て一方の永久磁石66a の真下をこれに対応する被検出体
47a のヘリカルギヤ歯が横切る時に他方の永久磁石66b
の真下をこれに対応する被検出体47b のヘリカルギヤ歯
が横切るので、両検出コイル65a ,65b に発生する信号
電圧は同位相であり、被検出体47a ,47b が検出中性点
から軸方向に移動すれば、その軸方向移動量に比例して
各永久磁石66a ,66b の真下を各被検出体47a ,47b の
ヘリカルギヤ歯が横切るタイミングが一方は進み他方は
遅れて検出コイル65a ,65b に発生する信号電圧の位相
が一方は進んで他方は遅れるので、この両信号電圧の位
相差を検出することにより軸方向変位量が検出できる。
【0045】この第3の実施の形態においても、軸方向
前側滑り軸受部24と軸方向後側滑り軸受部25とがスラス
トカラ57を共用して隣接配置されており、この両軸受部
24,25の近傍にセンサ部49が設けられているので、前記
各実施の形態と同様にキャンドモータ1およびセンサ部
49の静止部53と回転部54との主として温度差に起因する
軸方向軸受摩耗の検出誤差が大幅に少なくなる。
【0046】また、この第3の実施の形態においては、
両軸方向滑り軸受部24,25がインペラ26に隣接している
ので、前記各実施の形態の場合のように、両軸方向滑り
軸受部24,25がキャンドモータ1の反ポンプ2側に設け
られているために両軸方向滑り軸受部24,25とインペラ
26間の距離が長くなり、そのためキャンドモータ1の静
止部53と回転部54との温度差が大きくなるとインペラ26
がポンプケーシング27に接触回転するし虞れは生じな
い。
【0047】次に、図4は、前記各実施の形態において
スラストカラ57を軸方向前側滑り軸受部24と軸方向後側
滑り軸受部25に共用したが、両軸方向滑り軸受部24,25
に各々スラストカラ20,21を設けた場合の第4の実施の
形態を示す。
【0048】この場合、両スラストカラ20,21間におけ
る静止部53と回転部54との熱膨脹長さまたは熱収縮長さ
の差の分だけ回転軸11が前側へ移動した時と後側へ移動
した時とで検出誤差が若干異なるが、その差異は実用上
無視できる程度であるので、両軸方向滑り軸受部24,25
は図1ないし図3に示す各実施の形態のようにスラスト
カラを必ずしも共用せずともこの第4の実施の形態のよ
うに隣接した位置に配置さえすればよい。
【0049】また、両軸方向滑り軸受部24,25は前記各
実施の形態の構成のほか、使用条件に応じてミッチェル
軸受やキング滑り軸受など他の構成の軸受部を用いれば
よい。
【0050】以上、本発明を軸方向軸受摩耗検出装置を
備えたキャンドモータポンプに適用した実施の形態につ
いて説明したが、キャンドモータ攪拌機、キャンドモー
タ送風機、キャンドモータ圧縮器など軸方向軸受摩耗検
出装置を備えた全てのキャンドモータに適用できる。
【0051】
【発明の効果】本発明の軸方向軸受摩耗検出装置を備え
たキャンドモータによれば、軸方向一側への荷重を受け
る軸方向滑り軸受部と軸方向他側への荷重を受ける軸方
向滑り軸受部とが互いに隣接配置され、かつ両軸方向滑
り軸受部の近傍に軸方向軸受摩耗検出装置のセンサ部が
配設されているので、両軸方向滑り軸受部からセンサ部
の検出中性点までの距離が短くなってキャンドモータお
よびセンサ部の静止部と回転部との主として温度差に起
因する熱膨脹長さまたは熱収縮長さの差がきわめて小さ
くなり、軸方向滑り軸受の摩耗検出誤差が大幅に少なく
なり、実用上の支障は全く生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す差動トランス
方式の軸方向軸受摩耗検出装置を備えたキャンドモータ
ポンプの縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す差動トランス
方式の軸方向軸受摩耗検出装置を備えたキャンドモータ
ポンプの縦断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態を示す位相差を検出
する方式の軸方向軸受摩耗検出装置を備えたキャンドモ
ータポンプの縦断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態を示す差動トランス
方式の軸方向軸受摩耗検出装置を備えたキャンドモータ
ポンプの部分断面図である。
【図5】従来の差動トランス方式の軸方向軸受摩耗検出
装置を備えたキャンドモータポンプの縦断面図である。
【図6】図5の部分拡大断面図である。
【図7】図5および図6に示す軸方向軸受摩耗検出装置
の回路図である。
【符号の説明】
1 キャンドモータ 11 回転軸 22 前部半径方向滑り軸受部 23 後部半径方向滑り軸受部 24 軸方向前側滑り軸受部 25 軸方向後側滑り軸受部 49 センサ部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャンドモータにその回転軸を軸支する
    半径方向滑り軸受部を配設するとともに、軸方向一側へ
    の荷重を受ける軸方向滑り軸受部と軸方向他側への荷重
    を受ける軸方向滑り軸受部とを互いに隣接配置し、 前記回転軸の軸方向移動量を検出して前記両軸方向滑り
    軸受部の摩耗量を検出する軸方向軸受摩耗検出装置のセ
    ンサ部を前記両軸方向滑り軸受部の近傍に配設したこと
    を特徴とする軸方向軸受摩耗検出装置を備えたキャンド
    モータ。
JP7238842A 1995-09-18 1995-09-18 軸方向軸受摩耗検出装置を備えたキャンドモータ Pending JPH0984303A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001231217A (ja) * 2000-02-14 2001-08-24 Teikoku Electric Mfg Co Ltd キャンドモータの軸方向軸受摩耗検出装置
WO2022080792A1 (ko) * 2020-10-12 2022-04-21 엘지이노텍 주식회사 모터

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JP2001231217A (ja) * 2000-02-14 2001-08-24 Teikoku Electric Mfg Co Ltd キャンドモータの軸方向軸受摩耗検出装置
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