JPH0984285A - 磁石回転子 - Google Patents

磁石回転子

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JPH0984285A
JPH0984285A JP7273389A JP27338995A JPH0984285A JP H0984285 A JPH0984285 A JP H0984285A JP 7273389 A JP7273389 A JP 7273389A JP 27338995 A JP27338995 A JP 27338995A JP H0984285 A JPH0984285 A JP H0984285A
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JP
Japan
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magnet
iron core
rotor
balance
magnet rotor
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Pending
Application number
JP7273389A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Shimizu
幸男 清水
Mitsuhiko Sato
光彦 佐藤
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Aichi Elec Co
Original Assignee
Aichi Elec Co
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Publication date
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 所定形状に打ち抜いた薄鉄板を多数積層して
形成した鉄心1と、この鉄心1の内部に組み込んだ複数
個の磁石2a〜2dとによって構成される磁石回転子に
おいて、トルク成分の減少を防止して、バランス孔3a
に起因する電動機効率の低下を抑制し、圧縮機等に適し
た磁石回転子を提供する。 【構成】 磁石2a〜2dは1極を形成する要素が鉄心
1の外側へ向けて凹形状となるように配置するととも
に、鉄心1には、磁石回転子に直結される負荷の動アン
バランスを矯正するためのバランス孔3aを、磁石2a
の凹形状側に、磁石に近接させて設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動機の磁石回転子に
関し、特に冷凍機や空調機の圧縮機に適した磁石回転子
に関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍機や空調機に用いられる圧縮機は、
図8に示すように、密閉ケーシング10内に圧縮機構部
11と電動機部12を配置し、これらを軸4で連結して
構成されている。電動機部12は、密閉ケーシング10
に固着された固定子13と、この固定子13と所定のエ
アギャップを介して対向するように軸4に固着された回
転子14より構成されている。
【0003】圧縮機構部11により生じる回転時の動ア
ンバランスは、電動機部12の回転子14の軸方向両端
にバランスウェイト15a,15bを取り付けて矯正す
るようになっている。バランスウェイト15a,15b
は、高速回転に伴う脱落の危険があったり、回転子14
の端部から突出するため回転子の組み付けスペースが増
して小形化の妨げとなったり、バランスウェイトを構成
するための部品を別途要するといった欠点が存在した。
【0004】上記バランスウェイトに伴う諸問題を解決
する手段としては、回転子の鉄心部分に孔部を設けてバ
ランスに要するモーメントを形成し、これによって軸方
向両端へ突出するバランスウェイトを廃止する構成が一
般に有効であり、例えば特開平4−112652号公報
に開示されている。
【0005】この構成の概略を図9に示す。回転子14
の鉄心部分には、上側及び下側にそれぞれ所定の径、深
さ、個数に設定されたバランス孔16a及び16bが設
けてあり、これら相互は軸4に対して180゜対称位置
に配置されて、この結果、回転子14の上側と下側にバ
ランスウェイトとなる相反するモーメントを生じるもの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】圧縮機用の電動機の磁
石回転子において、回転子鉄心の外側に磁石を配置する
形式の場合は、回転子鉄心に前述のバランス孔16a,
16bを比較的容易に設けることができる。しかしなが
ら、図10に示すような回転子の場合は、鉄心1の内部
深くまで磁石2a,2b,2c,2dを組み込んだ形式
となっているので、磁石の内側の鉄心部分の面積が少な
いために、バランス孔を設けるスペースが十分得られな
い構成となっている。また、この種の回転子の場合、磁
石2a〜2dの外側の鉄心部分は、磁石による磁束の主
要な通路となるばかりでなく、リラクタンストルク成分
を生じ得る有効な部分となるため、圧縮機用として用い
るためのバランス孔等への配慮が何等なされていない。
図10に示す形式の回転子に関しては、例えば実開平6
−66277号公報等に開示されている。
【0007】図10に示す回転子に、例えば図11に示
すようなバランス孔3を設けると仮定した場合、図中破
線で示す磁石による磁束6は、バランス孔によって妨げ
られて偏ったものとなってしまい、磁石によるトルク成
分が減少して電動機効率が低下してしまう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の回転子は、所定
形状に打ち抜いた薄鉄板を多数積層して形成した鉄心
と、この鉄心の内部に組み込んだ複数個の磁石とによっ
て構成されるものにおいて、前記磁石は1極を形成する
要素が前記鉄心の外側へ向けて凹形状となるように配置
するとともに、前記鉄心には、回転子に直結される負荷
の動アンバランスを矯正するためのバランス孔を、前記
磁石の凹形状側に、前記磁石に近接させて設けるもので
ある。
【0009】前記バランス孔は、電動機の特性を極力損
なわないように形成する都合上、前記鉄心の中心から前
記バランス孔の最も外周寄りの端部までの距離を、前記
鉄心の中心から前記磁石の最も外周寄りの端部までの距
離よりも小さく設定する。この場合、前記バランス孔の
形状としては小孔が適し、バランス量が大きな場合は複
数の小孔を設け、これらの小孔は前記磁石の凹形状部に
沿って連設するようにする。使用する磁石は、一般的な
形状である断面が略C形の円弧状外縁を有するものでよ
いが、断面が略V形の直線状外縁を有するものを使用す
れば、本発明の効果は一層顕著なものとなる。
【0010】
【作用】磁石による磁束が偏ることなくスムーズに流
れ、磁石によるトルク成分の減少が防止される。
【0011】
【実施例】以下、4極の磁石回転子への適用例に基づい
て、本発明の説明を行う。図1は本発明の第1実施例を
示す回転子の平面断面図である。図中1は鉄心であり、
所定形状に打ち抜いた薄鉄板を多数積層して形成されて
いる。鉄心1の外周部は円形となっており、エアギャッ
プを介して電動機の固定子との対向面を形成し、内部に
は軸4を嵌入する軸孔、磁石2a,2b,2c,2dを
組み込むための収容孔、クランプピン5を挿通するため
の孔、及びバランス孔3aが設けられている。
【0012】各磁石2a,2b,2c,2dは、フェラ
イト磁石等によって構成され、1個の磁石が1極を形成
し、鉄心1の外側へ向けて凹形状となるように配置され
ている。クランプピン5は、鉄心1を貫通して、鉄心1
の軸方向両端に端板を取り付けるように構成されてい
る。バランス孔3aは、軸4に直結される圧縮機構等の
負荷部に生じる動アンバランスを矯正するためのもので
あり、鉄心1の各薄鉄板を打ち抜く際に、所要モーメン
トを生じるように予め計算された枚数分だけ、鉄心1の
軸方向の両端近傍に位置する薄鉄板に設けられている。
【0013】バランス孔3aは、磁石2aの凹形状側に
磁石2aに近接させて設けてある。これは、バランス孔
3aの外側に鉄心部の面積を多く残存させ、磁石による
トルク成分の減少を防止するためである。また、バラン
ス孔3aが磁石2aの外側に位置することにより、モー
メントの半径が大きくとれて、バランス孔としての効力
が有効に発揮される。また、磁石によるトルク成分を有
効に作用させるためには、鉄心1の中心9からバランス
孔3aの最も外周寄りの端部までの距離Raを、鉄心1
の中心9から磁石2a,2b,2c,2dの最も外周寄
りの端部までの距離Rbよりも小さく設定することが効
果的である。
【0014】通常、圧縮機用電動機の回転子の場合、相
当大きなバランス量を負担することが多く、この場合バ
ランス孔3aは、図示するような小孔を複数設け、磁石
2aの凹形状部に沿って連設すれば、バランス孔3aの
外側に鉄心部分を多く確保することができる。また、所
定のバランス量を複数の小孔に分けて負担させることに
より、小孔3aの相互間に磁路が確保されるため、図2
に矢印破線で示すように、磁石による磁束6が偏ること
なくスムーズに流れることになる。一方、バランス孔3
aの外側には十分な鉄心部分が確保されているため、電
動機の固定子との対向面において磁束6は滑らかに流
れ、これらの結果、磁石2a〜2dによるトルク成分の
減少が防止される。
【0015】図3は本発明の第2実施例を示すものであ
り、2つの磁石2aと2bの外側にバランス孔3aと3
bをそれぞれ設け、バランスモーメントの中心を磁石2
aと2bとの極間部に設定したものである。また、バラ
ンス孔3aや3bを設けてもなおバランスモーメントが
不足する場合は、例えば、磁石の内側にバランス孔3c
を設けて補うようにする。
【0016】図4は本発明の第3実施例を示すものであ
り、図1に示したような1極の断面が略C形の円弧状外
縁を有する磁石2a〜2dに代えて1極の断面が略V形
の直線状外縁を有する磁石によって各極を構成したもの
である。各極は2個の磁石2eと2f、2gと2h、2
iと2j、2kと2lによってそれぞれ構成されて略V
形をなしており、図1に示した回転子同様、1極を形成
する要素が鉄心1の外側へ向けて凹形状となるように配
置されている。
【0017】図4の実施例に示す回転子の場合は、磁石
の凹形状部が内側へ深く形成できるため、磁石の外側に
より多くの鉄心面積を得ることができる。このことは、
バランス孔3dの大きさもしくは数を増加させたい場合
に有利となる。さらに、磁石2e〜2lが直線状外縁に
よって形成されるため、円弧状のものと比較して研磨の
精度を出し易く、各磁石を鉄心1に組み込むためのはめ
あい等の管理が容易となる。また磁石材料として希土類
磁石を用いる場合は、直線状外縁とした方が磁石が安価
に製造できる長所がある。尚、図4に示す回転子の場合
も、図3に示した回転子同様、バランスモーメントの中
心を磁石の極間部に設定したり、磁石の内側に補助的な
バランス孔を設けることは随意であり、図5に第4実施
例として示しておく。
【0018】図6及び図7は、本発明の第5実施例を示
している。バランス孔3g及び3hは、回転子の下側及
び上側に相反する方向の所要モーメントを生じるように
形成されており、上側のバランス孔3hには油戻し孔8
が形成されて、両バランス孔3g,3h共回転子の下側
へ開口し、上側へ閉口した状態に構成されている。この
ように構成することによって、図8に示す圧縮機の潤滑
油17が回転子鉄心1の積層間よりバランス孔内へ浸入
しても下側へ落下するため、バランスモーメントに狂い
が生じることがない。また、回転子の回転によってバラ
ンス孔を通して油上がりを生じることがなく、潤滑油が
枯渇するのを防止している。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、バランス孔を磁石の凹
形状側に磁石に近接させて設けたことにより、バランス
孔の外側に鉄心部の面積を多く残存させることができ
て、磁石によるトルク成分の減少を防止することができ
る。また、バランス孔として小孔を複数設け、磁石の凹
形状部に沿って連設したことにより、バランス孔の外側
に多くの鉄心部分を確保でき、固定子との対向面におい
て磁束の流れを滑らかにできるとともに、所定のバラン
ス量を複数の小孔に分けて負担させることにより、小孔
の相互間に磁路が確保され、磁石による磁束が偏ること
なくスムーズに流れて磁石によるトルク成分の減少が防
止され、これらの結果、バランス孔に起因する電動機効
率の低下が抑制され、圧縮機等に適した磁石回転子が構
成できるものである。
【0020】また、1極の断面が略V形の直線状外縁を
有する磁石によって各極を構成することにより、磁石の
凹形状部が内側へ深く形成でき、磁石の外側により多く
の鉄心面積を得ることができる。さらに、磁石が直線状
外縁によって形成されるため、円弧状のものと比較して
研磨の精度を出し易く、各磁石を鉄心に組み込むための
はめあい等の管理が容易となったり、磁石材料として希
土類磁石を用いる場合において、磁石が安価に製造でき
る長所がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図2】図1の回転子における磁束の流れを示す説明
図。
【図3】本発明の第2実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図4】本発明の第3実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図5】本発明の第4実施例を示す回転子の平面断面
図。
【図6】本発明の第5実施例を示す回転子の正面断面
図。
【図7】図6のP−P線にて切断した回転子の平面断面
図。
【図8】圧縮機の構成を示す正面断面図。
【図9】図8と別の例を示す回転子部分の正面断面図。
【図10】従来例を示す回転子の平面断面図。
【図11】従来の回転子における磁束の流れを示す説明
図。
【符号の説明】
1…鉄心、2a,2b,2c,2d,2e,2f,2
g,2h,2i,2j,2k,2l…磁石、3,3a,
3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h…バランス
孔、4…軸、5…クランプピン、7…端板。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状に打ち抜いた薄鉄板を多数積層
    して形成した鉄心と、この鉄心の内部に組み込んだ複数
    個の磁石とによって構成される磁石回転子において、前
    記磁石は1極を形成する要素が前記鉄心の外側へ向けて
    凹形状となるように配置するとともに、前記鉄心には、
    磁石回転子に直結される負荷の動アンバランスを矯正す
    るためのバランス孔を、前記磁石の凹形状側に、前記磁
    石に近接させて設けたことを特徴とする磁石回転子。
  2. 【請求項2】 前記バランス孔として、複数の小孔を前
    記磁石の凹形状部に沿って連設したことを特徴とする請
    求項1に記載の磁石回転子。
  3. 【請求項3】 前記鉄心の中心から前記バランス孔の最
    も外周寄りの端部までの距離を、前記鉄心の中心から前
    記磁石の最も外周寄りの端部までの距離より小さく設定
    したことを特徴とする請求項1または2に記載の磁石回
    転子。
  4. 【請求項4】 前記磁石は、断面が略C形の円弧状外縁
    を有するものであることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の磁石回転子。
  5. 【請求項5】 前記磁石は、断面が略V形の直線状外縁
    を有するものであることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の磁石回転子。
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Effective date: 20040323