JPH0983214A - アンテナ共用器 - Google Patents

アンテナ共用器

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JPH0983214A
JPH0983214A JP7261031A JP26103195A JPH0983214A JP H0983214 A JPH0983214 A JP H0983214A JP 7261031 A JP7261031 A JP 7261031A JP 26103195 A JP26103195 A JP 26103195A JP H0983214 A JPH0983214 A JP H0983214A
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band
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transmission
signal
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JP7261031A
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English (en)
Inventor
Masahiro Shindo
正弘 進藤
Shinya Kumagai
伸也 熊谷
Mikio Takano
三樹男 高野
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GOYO DENSHI KOGYO KK
Original Assignee
GOYO DENSHI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】携帯電話機に実装されているアンテナ共用器の
小形化,軽量化を図る。 【解決手段】アンテナ1からの分岐回路2に接続された
受信フィルタ3を、高入力レベルに強い帯域阻止形誘電
体フィルタ4と、それに縦続接続され、超小型の帯域通
過形SAWフィルタ5によって構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機のアン
テナ共用器に関し、特に、800MHz帯,1500M
Hz帯の携帯電話機に実装されるアンテナ共用器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】800MHz帯や1500MHz帯のセ
ルラ自動車電話・携帯電話方式には国によっていくつか
の方式があり、移動送信,基地送信の周波数帯域がそれ
ぞれ設定されている。すなわち、移動機の送信帯域と受
信帯域がそれぞれ定められており、送信帯域の1チャネ
ルと受信帯域の1チャネルとを用いて同時送受信が行わ
れる。そして、この送受信の使用チャネルの間隔は常に
一定になるように制御されている。
【0003】アンテナ共用器(デュプレクサ)は送受分
波器ともいわれ、1つのアンテナで送信・受信を共用す
るため、ならびに送信・受信帯域外へのスプリアスの放
射,スプリアス受信の防止、送信時の受信側回路の保護
のための装置である。前述のような自動車電話の移動機
や携帯電話機用のアンテナ共用器として、次のような構
成のものが多い。
【0004】図6は従来のアンテナ共用器の構成例図で
ある。図において、1はアンテナ(ANT)、2は分岐
回路、11は受信帯域信号を通過させ送信帯域信号を減
衰させる受信フィルタ、12は誘電体同軸共振器を用い
た誘電体フィルタ、13は送信帯域信号を通過させ受信
帯域信号を減衰させる送信フィルタ、14は誘電体同軸
共振器を用いた誘電体フィルタ、Rxは受信信号、Tx
は送信信号である。
【0005】アンテナ1より入力された信号は、伝送線
路或いはコイルとコンデンサによる分岐回路2を通り、
受信帯域信号を通過させ送信帯域信号を阻止する高誘電
率低損失のセラミックス材料よりなる帯域通過形誘電体
フィルタ12に入力され、受信信号Rxを受信機に供給
する。一方、送信信号Txは、送信帯域信号を通過させ
受信帯域を阻止域とする帯域通過形誘電体フィルタ、又
は低域通過形,高域通過形(適用システムによる)など
の誘電体フィルタ14を通り、分岐回路2を経てアンテ
ナ1に供給される。
【0006】図7は従来のアンテナ共用器の回路例図で
あり、図8は図7の送信フィルタ13と受信フィルタ1
1の減衰特性例図である。この例では、送信フィルタ1
3は、3個の誘電体同軸共振器Z1 ,Z2 ,Z3 を用い
て受信帯域信号(Rx)を阻止するBEF(帯域阻止フ
ィルタ)特性を有する誘電体フィルタ14であり、受信
フィルタ11は、4個の誘電体同軸共振器Z4 ,Z5
6 ,Z7 を用いて受信帯域信号(Rx)のみを通過さ
せるBPF(帯域通過フィルタ)特性を有する誘電体フ
ィルタ12である。
【0007】この誘電体フィルタ12,14の共振器の
個数(フィルタの段数)は、実用化当初は、送信側が4
段のBPF,受信側が6段構成のBPFであったが、帯
域阻止フィルタ構成を導入することにより、挿入損失の
低減と小形化が図られ、現在は、送信側が3〜4段構成
のBEF,受信側が4〜5段のBPF、又は、BPFと
BEFとの組合せ構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の送受信フィルタ11,13は、両方共、立体的な誘
電体共振器を利用した誘電体フィルタであるため、無線
機の設計仕様により配分された挿入損失と減衰特性の双
方を満足させるためには、ある大きさ以下にすることが
できないという問題がある。すなわち、システムの送信
帯域と受信帯域の間隔と、それぞれの帯域幅(範囲)と
周波数離調比と減衰量から共振器の必要段数が決まり、
通過帯域内の挿入損失を許容値以下にするために共振器
の物理的大きさが決定ずけられるためである。
【0009】良く知られているとおり、BPFは、通過
帯域幅を一定として減衰傾度を急峻にすると共振素子の
数(段数)が増える。そして、挿入損失は共振素子の数
に比例して増加する。従って、帯域通過形誘電体フィル
タ,帯域通過形弾性表面波フィルタを問わず、単独でア
ンテナ共用器を構成する場合、減衰傾度を急峻にして帯
域外の減衰量を所要の値にすると、挿入損失の著しい増
加を余儀なくされる。一方、段数を減らして挿入損失を
小さくすると帯域外減衰量が確保できず、共用器の小形
化が阻まれ、結果としてある一定の大きさに制限され
る。
【0010】現在実用化されているアンテナ共用器は、
より小形化を追求した結果、受信側の帯域通過形誘電体
フィルタ12の挿入損失が約3〜4dB、送信側は、帯
域通過形誘電体フィルタの場合約3dBであり、低域通
過又は高域通過フィルタ構成、又は帯域阻止と帯域通過
の組合せ構成の場合2〜3dBであり、これ以上素子を
小さくしたり、素子数を減らしたりして小形化すると、
挿入損失,減衰特性の所要性能を満たすことが困難とな
っている。
【0011】本発明の目的は、上記従来の誘電体同軸共
振器を用いた送信フィルタと受信フィルタを備えたアン
テナ共用器をさらに小形化,軽量化し、かつ、製造コス
トの低減を図ったアンテナ共用器を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
アンテナ共用器は、アンテナと、該アンテナに接続され
受信側と送信側に分岐する分岐回路と、該分岐回路の受
信側に接続され受信周波数帯域信号を通過させるととも
に送信周波数帯域信号を減衰させて受信信号を出力する
受信フィルタと、送信信号が入力され送信周波数帯域信
号を通過させるとともに受信周波数帯域信号を減衰させ
て前記分岐回路に入力する送信フィルタとを備えたアン
テナ共用器において、前記受信フィルタと前記送信フィ
ルタのいずれか一方が、当該周波数帯域信号を通過させ
るとともに他方の周波数帯域を減衰域とする帯域阻止形
誘電体フィルタと、該誘電体フィルタの出力を入力とし
当該周波数帯域を通過域とする帯域通過形弾性表面波フ
ィルタとが縦続接続されたことを特徴とするものであ
る。
【0013】さらに、本発明の請求項2記載のアンテナ
共用器は、アンテナと、該アンテナに接続され受信側と
送信側に分岐する分岐回路と、該分岐回路の受信側に接
続され受信周波数帯域信号を通過させるとともに送信周
波数帯域信号を減衰させて受信信号を出力する受信フィ
ルタと、送信信号が入力され送信周波数帯域信号を通過
させるとともに受信周波数帯域信号を減衰させて前記分
岐回路に入力する送信フィルタとを備えたアンテナ共用
器において、前記受信フィルタは、受信周波数帯域信号
を通過させるとともに送信周波数帯域を減衰域とする第
1の帯域阻止形誘電体フィルタと、該第1の誘電体フィ
ルタの出力を入力とし受信周波数帯域を通過域とする第
1の帯域通過形弾性表面波フィルタとが縦続接続され、
前記送信フィルタは、送信周波数帯域信号を通過させる
とともに受信周波数帯域を減衰域とする第2の帯域阻止
形誘電体フィルタと、該第2の誘電体フィルタの出力を
入力とし送信周波数帯域を通過域とする第2の帯域通過
形弾性表面波フィルタとが縦続接続されたことを特徴と
するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】即ち、本発明のアンテナ共用器
は、急峻な帯域阻止特性を有する誘電体フィルタと比較
的低損失の帯域通過形弾性表面波フィルタとを組み合わ
せることにより、小形化,軽量化したアンテナ共用器を
提供するものである。
【0015】図1は本発明の第1の実施例を示すブロッ
ク図であり、図2はその具体例を示す回路図、図3はそ
の減衰特性例図である。これらの図において、1はアン
テナ、2は分岐回路、3は受信フィルタ、4は誘電体フ
ィルタ、5は弾性表面波(SAW)フィルタ、6は送信
フィルタ、7は誘電体フィルタ、Rxは受信帯域信号、
Txは送信帯域信号である。
【0016】この実施例は、図6に示した従来の構成に
対して、受信フィルタ3を誘電体フィルタ4とSAWフ
ィルタ5を縦続接続して構成したものである。従って、
送信フィルタ6の誘電体フィルタ7は図6の送信フィル
タ13の誘電体フィルタ14と同じである。
【0017】図3(A)は、送信フィルタ6すなわち誘
電体フィルタ7の減衰特性例図であり、送信帯域信号
(Tx)を通過させ受信帯域信号(Rx)を阻止する受
信帯域阻止特性を示す。図3の(B)は、第1の実施例
による受信フィルタ3の減衰特性例図である。破線で示
した特性aは、1個の共振器で構成した誘電体フィルタ
4の低域の送信帯域阻止特性を示し、一点鎖線で示した
特性bは、SAWフィルタ5の受信帯域信号(Rx)の
みを通過させる帯域通過(BPF)特性を示し、実線の
特性cは、誘電体フィルタ4とSAWフィルタ5とが縦
続接続された受信フィルタ3の総合特性である。
【0018】
【作用】アンテナ1に到来した電波は、分岐回路2を経
て受信フィルタ3に入力され、まず、帯域阻止形誘電体
フィルタ4で送信帯域信号(Tx)が阻止され、受信帯
域信号(Rx)が通過する。さらに、この誘電体フィル
タ4に縦続接続された帯域通過形弾性表面波フィルタ5
に入力されて受信帯域信号(Rx)を通過させると共に
さらに送信帯域信号(Tx)を減衰させる。
【0019】この第1の実施例においては、特に、受信
フィルタ3を構成する誘電体フィルタ4とSAWフィル
タ5の前後の位置関係が重要であり、誘電体フィルタ4
を前段に配置し、後段にSAWフィルタ5を配置して縦
続接続することにより、送信フィルタ6から出力される
高い電力レベルの送信信号Txが直接SAWフィルタ5
に印加されないようにし、高い電力レベルの送信信号T
xが印加されたときSAWフィルタ5内で発生する3次
相互変調歪積の軽減を図っている。
【0020】この第1の実施例は、受信フィルタ3だけ
を、誘電体フィルタ4とSAWフィルタ5の縦続接続構
成にしたものであるが、図示は省略したが、他の実施例
として、送信フィルタ6だけを、誘電体フィルタとSA
Wフィルタの縦続接続構成にして、アンテナ1に到来す
る外来妨害波による3次相互変調歪積による受信スプリ
アスの軽減と、小形化,軽量化を図ることができる。
【0021】
【実施例】次に、本発明の第2の実施例を説明する。図
4は本発明の第2の実施例の構成を示すブロック図であ
り、送信フィルタ6の方も誘電体フィルタ7とSAWフ
ィルタ8の縦続接続構成にしたものである。図におい
て、1はアンテナ、2は分岐回路である。3は受信フィ
ルタであり、前述の第1の実施例と同様に、送信帯域を
阻止域とする帯域阻止形誘電体フィルタ4と帯域通過形
SAWフィルタ5が縦続接続された構成となっている。
【0022】6は送信フィルタであり、送信信号Txが
入力され、受信帯域信号(Rx)を阻止し、送信帯域信
号(Tx)を通過させる帯域阻止形誘電体フィルタ7を
前段に配置し、送信帯域信号(Tx)のみを通過させる
帯域通過形SAWフィルタ8を後段に配置して縦続接続
した構成である。
【0023】上記の構成において、アンテナ1より入力
された信号は、分岐回路2を通って受信フィルタ3に入
力され、送信帯域を阻止帯域とし受信帯域信号を通過さ
せる帯域阻止形誘電体フィルタ4を通った後、受信帯域
のみ通過させる帯域通過形SAWフィルタ5を経て受信
信号Rxとして受信機に供給される。
【0024】一方、送信信号Txは、送信フィルタ6に
入力され、受信帯域を阻止域とし送信帯域を通過させる
帯域阻止形誘電体フィルタ7を通り帯域通過形SAWフ
ィルタ8を経て分岐回路2を通ってアンテナ1に供給さ
れる。
【0025】図5は図4の構成の減衰特性例図であり、
(A)は送信側、(B)は受信側の特性を示す。図5の
特性aおよびdは、それぞれ帯域阻止形誘電体フィルタ
4および7の単体の減衰特性例を示す。図5の特性b及
びeは、それぞれ帯域通過形SAWフィルタ5及び8の
単体の減衰特性例を示す。図5の特性c及びgは、それ
ぞれ誘電体フィルタとSAWフィルタが合成された受信
フィルタ3及び送信フィルタ6の総合減衰特性例であ
る。f5 は送信Tx波と総合変調歪積で受信帯域波を生
じる周波数、f1 〜f2 は送信帯域(Tx)、f3 〜f
4 は受信帯域(Rx)である。
【0026】受信フィルタ3は、前述の第1の実施例と
同様である。送信フィルタ6は、受信帯域信号を阻止す
る帯域阻止形誘電体フィルタ7を経由した後、SAWフ
ィルタ8によって送信帯域信号を通過させることによ
り、送信信号とアンテナ1に到来する外来妨害波による
3次相互変調歪積による受信スプリアスの軽減を図って
いる。
【0027】一般に、アンテナ共用器には、送受信の相
互の干渉を防ぐため、システムの所要値に従って互いに
他方の周波数帯域の減衰量を最も大きくする必要があ
る。図6で示した従来の誘電体フィルタの単独構成で
は、所要の減衰量を得るために構成段数を多く必要とし
たが、本発明によると、帯域外減衰量は比較的小さいが
通過帯域内挿入損失の比較的少ない弾性表面波フィルタ
と組合せて、阻止帯域の減衰を補うことによって誘電体
フィルタ4,7の共振素子の段数を著しく少なくするこ
とができる。
【0028】小形化の具体例として、図7の従来構成と
図2の本発明の第1の実施例の構成とを比較すると、誘
電体共振器の数が7個から4個に減り、極めて小型のS
AWフィルタが実装されている。アンテナ共用器として
の体積は、例えば、1288mm3 から952mm3 にな
り、約26%減少した。他の具体例を総合すると体積が
20%〜30%小さくなり、かつ、軽量化された。本発
明の第2の実施例では、更に小形化できる。
【0029】この体積の小形化の割合は、アンテナ共用
器の携帯電話機における体積占有率が他の部品に比べて
大きいので、携帯電話機の小形化に大きく寄与すること
ができる。
【0030】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明を実
施することにより、次の効果が得られる。 (1)従来のアンテナ共用器に比べ小形の共用器が実現
できるため、無線機器の小形化への寄与が大きい。 (2)主要帯域内通過特性を支配する弾性表面波フィル
タは調整作業が不要であることから、構成段数の少ない
帯域阻止形誘電体フィルタと組み合わせる構造のため、
構造が単純で組立が容易であり、製造コストの大幅な低
減を図ることができる。 (3)少ない段数の誘電体フィルタと、阻止域減衰量の
大きな値を必要としない超小型の弾性表面波フィルタに
より挿入損失の低減が図れるため、無線機器の低消費電
流化を図ることができる。 (4)薄膜技術によるデバイスである弾性表面波フィル
タと組合せて、総合の誘電体素子の段数を低減できるこ
とから重量の軽減効果も著しく、無線機器、特にポケッ
ト形端末機の軽量化に大きく寄与することができる。 (5)システム所要性能によっては、送受信フィルタを
構成する誘電体フィルタ及び弾性表面波フィルタの段数
の一部または全部の削減も可能であることから、アンテ
ナ共用器の構成の柔軟性を助長し、開発作業の低減を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すブロック図であ
る。
【図2】図1の実施例の具体的回路例図である。
【図3】第1の実施例のフィルタ特性例図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示すブロック図であ
る。
【図5】図4の実施例のフィルタ特性例図である。
【図6】従来のアンテナ共用器のブロック図である。
【図7】従来のアンテナ共用器の回路例図である。
【図8】従来のアンテナ共用器の特性例図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 分岐回路 3,11 受信フィルタ 4 誘電体帯域阻止フィルタ 5 弾性表面波帯域通過フィルタ 6,13 送信フィルタ 7 誘電体帯域阻止フィルタ 8 弾性表面波帯域通過フィルタ 12,14 誘電体フィルタ
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 アンテナ共用器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機のアン
テナ共用器に関し、特に、800MHz帯,1500M
Hz帯の携帯電話機に実装されるアンテナ共用器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】800MHz帯や1500MHz帯のセ
ルラ自動車電話・携帯電話方式には国によっていくつか
の方式があり、移動送信,基地送信の周波数帯域がそれ
ぞれ設定されている。すなわち、移動機の送信帯域と受
信帯域がそれぞれ定められており、送信帯域の1チャネ
ルと受信帯域の1チャネルとを用いて同時送受信が行わ
れる。そして、この送受信の使用チャネルの間隔は常に
一定になるように制御されている。
【0003】アンテナ共用器(デュプレクサ)は送受分
波器ともいわれ、1つのアンテナで送信・受信を共用す
るため、ならびに送信・受信帯域外へのスプリアスの放
射,スプリアス受信の防止、送信時の受信側回路の保護
のための装置である。前述のような自動車電話の移動機
や携帯電話機用のアンテナ共用器として、次のような構
成のものが多い。
【0004】図6は従来のアンテナ共用器の構成例図で
ある。図において、1はアンテナ(ANT)、2は分岐
回路、11は受信帯域信号を通過させ送信帯域信号を減
衰させる受信フィルタ、12は誘電体同軸共振器を用い
た誘電体フィルタ、13は送信帯域信号を通過させ受信
帯域信号を減衰させる送信フィルタ、14は誘電体同軸
共振器を用いた誘電体フィルタ、Rxは受信信号、Tx
は送信信号である。
【0005】アンテナ1より入力された信号は、伝送線
路或いはコイルとコンデンサによる分岐回路2を通り、
受信帯域信号を通過させ送信帯域信号を阻止する高誘電
率低損失のセラミックス材料よりなる帯域通過形誘電体
フィルタ12に入力され、受信信号Rxを受信機に供給
する。一方、送信信号Txは、送信帯域信号を通過させ
受信帯域を阻止域とする帯域通過形誘電体フィルタ、又
は低域通過形,高域通過形(適用システムによる)など
の誘電体フィルタ14を通り、分岐回路2を経てアンテ
ナ1に供給される。
【0006】図7は従来のアンテナ共用器の回路例図で
あり、図8は図7の送信フィルタ13と受信フィルタ1
1の減衰特性例図である。この例では、送信フィルタ1
3は、3個の誘電体同軸共振器Z1 ,Z2 ,Z3 を用い
て受信帯域信号(Rx)を阻止するBEF(帯域阻止フ
ィルタ)特性を有する誘電体フィルタ14であり、受信
フィルタ11は、4個の誘電体同軸共振器Z4 ,Z5
6 ,Z7 を用いて受信帯域信号(Rx)のみを通過さ
せるBPF(帯域通過フィルタ)特性を有する誘電体フ
ィルタ12である。
【0007】この誘電体フィルタ12,14の共振器の
個数(フィルタの段数)は、実用化当初は、送信側が4
段のBPF,受信側が6段構成のBPFであったが、帯
域阻止フィルタ構成を導入することにより、挿入損失の
低減と小形化が図られ、現在は、送信側が3〜4段構成
のBEF,受信側が4〜5段のBPF、又は、BPFと
BEFとの組合せ構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の送受信フィルタ11,13は、両方共、立体的な誘
電体共振器を利用した誘電体フィルタであるため、無線
機の設計仕様により配分された挿入損失と減衰特性の双
方を満足させるためには、ある大きさ以下にすることが
できないという問題がある。すなわち、システムの送信
帯域と受信帯域の間隔と、それぞれの帯域幅(範囲)と
周波数離調比と減衰量から共振器の必要段数が決まり、
通過帯域内の挿入損失を許容値以下にするために共振器
の物理的大きさが決定ずけられるためである。
【0009】良く知られているとおり、BPFは、通過
帯域幅を一定として減衰傾度を急峻にすると共振素子の
数(段数)が増える。そして、挿入損失は共振素子の数
に比例して増加する。従って、帯域通過形誘電体フィル
タ,帯域通過形弾性表面波フィルタを問わず、単独でア
ンテナ共用器を構成する場合、減衰傾度を急峻にして帯
域外の減衰量を所要の値にすると、挿入損失の著しい増
加を余儀なくされる。一方、段数を減らして挿入損失を
小さくすると帯域外減衰量が確保できず、共用器の小形
化が阻まれ、結果としてある一定の大きさに制限され
る。
【0010】現在実用化されているアンテナ共用器は、
より小形化を追求した結果、受信側の帯域通過形誘電体
フィルタ12の挿入損失が約3〜4dB、送信側は、帯
域通過形誘電体フィルタの場合約3dBであり、低域通
過又は高域通過フィルタ構成、又は帯域阻止と帯域通過
の組合せ構成の場合2〜3dBであり、これ以上素子を
小さくしたり、素子数を減らしたりして小形化すると、
挿入損失,減衰特性の所要性能を満たすことが困難とな
っている。
【0011】本発明の目的は、上記従来の誘電体同軸共
振器を用いた送信フィルタと受信フィルタを備えたアン
テナ共用器をさらに小形化,軽量化し、かつ、製造コス
トの低減を図ったアンテナ共用器を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
アンテナ共用器は、移動局の送信周波数帯域が受信周波
数帯域より低く設定された無線システムにおける電波を
送受信するアンテナと、該アンテナに接続され受信側と
送信側に分岐する分岐回路と、該分岐回路の受信側に接
続され受信周波数帯域信号を通過させるとともに送信周
波数帯域信号を減衰させて受信信号を出力する受信フィ
ルタと、送信信号が入力され送信周波数帯域信号を通過
させるとともに受信周波数帯域信号を減衰させて前記分
岐回路に入力する送信フィルタとを備えたアンテナ共用
器において、前記受信フィルタは、前記分岐回路から出
力される受信周波数帯域信号を通過させるとともに送信
周波数帯域を減衰域とする帯域阻止形誘電体フィルタ
と、該誘電体フィルタに縦続接続され受信周波数帯域を
通過域とする帯域通過形弾性表面波フィルタとから構成
され、前記弾性表面波フィルタの入力側に直列に一端が
接続された容量性リアクタンスと、該容量性リアクタン
スの他端と接地との間に接続された誘導性リアクタンス
とによって高域通過形特性をもたせた整合回路を備え
ことを特徴とするものである。また、前記分岐回路は、
受信側分岐路には容量性リアクタンスが設けられ、送信
側分岐路には誘導性リアクタンスが設けられたことを特
徴とし、請求項1記載の整合回路は、前記分岐回路の受
信側分岐路に設けられた容量性リアクタンスと、前記容
量性リアクタンスの一端と接地との間に接続された誘導
性リアクタンスと前記帯域阻止形誘電体フィルタの入力
誘導性リアクタンスとが合成された誘導性リアクタンス
とによって構成されたことを特徴とするものである。
【0013】さらに、本発明の請求項4に記載のアンテ
ナ共用器は、アンテナと、該アンテナに接続され受信側
と送信側に分岐する分岐回路と、該分岐回路の受信側に
接続され受信周波数帯域信号を通過させるとともに送信
周波数帯域信号を減衰させて受信信号を出力する受信フ
ィルタと、送信信号が入力され送信周波数帯域信号を通
過させるとともに受信周波数帯域信号を減衰させて前記
分岐回路に入力する送信フィルタとを備えたアンテナ共
用器において、前記受信フィルタは、受信周波数帯域信
号を通過させるとともに送信周波数帯域を減衰域とする
第1の帯域阻止形誘電体フィルタと、該第1の誘電体フ
ィルタの出力を入力とし受信周波数帯域を通過域とする
第1の帯域通過形弾性表面波フィルタとが縦続接続さ
れ、前記送信フィルタは、送信周波数帯域信号を通過さ
せるとともに受信周波数帯域を減衰域とする第2の帯域
阻止形誘電体フィルタと、該第2の誘電体フィルタの出
力を入力とし送信周波数帯域を通過域とする第2の帯域
通過形弾性表面波フィルタとが縦続接続されたことを特
徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】即ち、本発明のアンテナ共用器
は、急峻な帯域阻止特性を有する誘電体フィルタと比較
的低損失の帯域通過形弾性表面波フィルタとを組み合わ
せることにより、小形化,軽量化したアンテナ共用器を
提供するものである。
【0015】図1は本発明の第1の実施例を示すブロッ
ク図であり、図2はその具体例を示す回路図、図3はそ
の減衰特性例図である。これらの図において、1はアン
テナ、2は分岐回路、3は受信フィルタ、4は誘電体フ
ィルタ、5は弾性表面波(SAW)フィルタ、6は送信
フィルタ、7は誘電体フィルタ、9はSAWフィルタ5
の入力側整合回路、10は出力側整合回路、Rxは受信
帯域信号、Txは送信帯域信号である。
【0016】この実施例は、図6に示した従来の構成に
対して、受信フィルタ3を誘電体フィルタ4とSAWフ
ィルタ5を縦続接続して構成したものである。従って、
送信フィルタ6の誘電体フィルタ7は図6の送信フィル
タ13の誘電体フィルタ14と同じである。
【0017】図3(A)は、送信フィルタ6すなわち誘
電体フィルタ7の減衰特性例図であり、送信帯域信号
(Tx)を通過させ受信帯域信号(Rx)を阻止する受
信帯域阻止特性を示す。図3の(B)は、第1の実施例
による受信フィルタ3の減衰特性例図である。破線で示
した特性aは、1個の共振器で構成した誘電体フィルタ
4の低域の送信帯域阻止特性を示し、一点鎖線で示した
特性bは、SAWフィルタ5の受信帯域信号(Rx)の
みを通過させる帯域通過(BPF)特性を示し、実線の
特性cは、誘電体フィルタ4とSAWフィルタ5とが縦
続接続された受信フィルタ3の総合特性である。
【0018】
【作用】アンテナ1に到来した電波は、分岐回路2を経
て受信フィルタ3に入力され、まず、帯域阻止形誘電体
フィルタ4で送信帯域信号(Tx)が阻止され、受信帯
域信号(Rx)が通過する。さらに、この誘電体フィル
タ4に縦続接続された帯域通過形弾性表面波フィルタ5
に入力されて受信帯域信号(Rx)を通過させると共に
さらに送信帯域信号(Tx)を減衰させる。
【0019】この第1の実施例においては、特に、受信
フィルタ3を構成する誘電体フィルタ4とSAWフィル
タ5の前後の位置関係が重要であり、誘電体フィルタ4
を前段に配置し、後段にSAWフィルタ5を配置して縦
続接続することにより、送信フィルタ6から出力される
高い電力レベルの送信信号Txが直接SAWフィルタ5
に印加されないようにし、高い電力レベルの送信信号T
xが印加されたときSAWフィルタ5内で発生する3次
相互変調歪積の軽減を図っている。
【0020】図2に示すように、分岐回路2の送信側分
岐路には誘導性リアクタンスL3が設けられ、受信側分
岐路には容量性リアクタンスC6が設けられている。S
AWフィルタ5の入力側整合回路9は、直列に接続され
た容量性リアクタンスC8と、接地との間にシャントに
接続された誘導性リアクタンスL4とから構成され、高
域通過形特性を持たせている。一方、SAWフィルタ5
の出力側整合回路10は、直列に接続された誘導性リア
クタンスL5と、接地との間に接続された容量性リアク
タンスC9とから構成されている。
【0021】一般に、伝送線路の途中に挿入する単独デ
バイスが伝送線路のインピーダンスより低い場合、入出
力整合回路として、そのデバイスの入出力端子に直列に
リアクタンスを接続し、その他端と接地との間にシャン
トにリアクタンスを接続したいわゆる逆L形インピーダ
ンス変成器が用いられる。SAWフィルタの入出力整合
回路の場合、一般には、直列リアクタンスとして誘導性
リアクタンスが接続され、接地間のシャントリアクタン
スとして容量性リアクタンスが接続される。
【0022】しかし、本発明では、図2に示したよう
に、出力側整合回路10は一般的な接続構成になってい
るが、入力側整合回路9は、直列リアクタンスとして容
量性リアクタンスC8が接続され、シャントに誘導性リ
アクタンスL4が接続されている。このように接続した
理由は次の通りである。
【0023】第1の理由は、本発明の対象とする携帯電
話システムの移動局送信周波数帯域が受信周波数帯域よ
り低く設定されていること。第2の理由は、本発明の第
1の実施例の送信帯域阻止形誘電体フィルタ4の受信周
波数帯域におけるインピーダンスが、上述の第1の理由
により、等価的に誘導性リアクタンスを呈すること。
【0024】従って、若し、入力側整合回路9の接地間
のリアクタンスを容量性リアクタンスにすると、受信帯
域において、誘電体フィルタ4の等価的誘導性リアクタ
ンスとで対接地間に並列共振回路が形成される。この等
価的に形成される並列共振回路は、周波数の低い送信帯
域では誘導性リアクタンスを呈するため、アンテナ分岐
回路2の受信側分岐路に設けられた容量性リアクタンス
C6とで分岐点と接地間に等価的な直列共振回路が形成
される。しかも、この等価的に形成される直列共振回路
は、その共振周波数が送信帯域内やその近傍に存在し
て、ノッチフィルタあるいはウェーブトラップとして作
用するため、送信時に送信帯域内の一部の信号が送出さ
れないという極めて重大な問題を引き起こすことにな
る。
【0025】そこで、本発明の入力側整合回路9では、
接地との間に誘導性リアクタンスL4を接続し、直列に
容量性リアクタンスC8を接続することにより、送信側
回路の送信特性に及ぼす影響を回避するように構成し
た。
【0026】この第1の実施例は、受信フィルタ3だけ
を、誘電体フィルタ4とSAWフィルタ5の縦続接続構
成にしたものであるが、図示は省略したが、他の実施例
として、送信フィルタ6だけを、誘電体フィルタとSA
Wフィルタの縦続接続構成にして、アンテナ1に到来す
る外来妨害波による3次相互変調歪積による受信スプリ
アスの軽減と、小形化,軽量化を図ることができる。
【0027】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
図4は本発明の第2の実施例の構成を示すブロック図で
あり、送信フィルタ6の方も誘電体フィルタ7とSAW
フィルタ8の縦続接続構成にしたものである。図におい
て、1はアンテナ、2は分岐回路である。3は受信フィ
ルタであり、前述の第1の実施例と同様に、送信帯域を
阻止域とする帯域阻止形誘電体フィルタ4と帯域通過形
SAWフィルタ5が縦続接続された構成となっている。
【0028】6は送信フィルタであり、送信信号Txが
入力され、受信帯域信号(Rx)を阻止し、送信帯域信
号(Tx)を通過させる帯域阻止形誘電体フィルタ7を
前段に配置し、送信帯域信号(Tx)のみを通過させる
帯域通過形SAWフィルタ8を後段に配置して縦続接続
した構成である。
【0029】上記の構成において、アンテナ1より入力
された信号は、分岐回路2を通って受信フィルタ3に入
力され、送信帯域を阻止帯域とし受信帯域信号を通過さ
せる帯域阻止形誘電体フィルタ4を通った後、受信帯域
のみ通過させる帯域通過形SAWフィルタ5を経て受信
信号Rxとして受信機に供給される。
【0031】一方、送信信号Txは、送信フィルタ6に
入力され、受信帯域を阻止域とし送信帯域を通過させる
帯域阻止形誘電体フィルタ7を通り帯域通過形SAWフ
ィルタ8を経て分岐回路2を通ってアンテナ1に供給さ
れる。
【0032】図5は図4の構成の減衰特性例図であり、
(A)は送信側、(B)は受信側の特性を示す。図5の
特性aおよびdは、それぞれ帯域阻止形誘電体フィルタ
4および7の単体の減衰特性例を示す。図5の特性b及
びeは、それぞれ帯域通過形SAWフィルタ5及び8の
単体の減衰特性例を示す。図5の特性c及びgは、それ
ぞれ誘電体フィルタとSAWフィルタが合成された受信
フィルタ3及び送信フィルタ6の総合減衰特性例であ
る。f5 は送信Tx波と総合変調歪積で受信帯域波を生
じる周波数、f1 〜f2 は送信帯域(Tx)、f3 〜f
4 は受信帯域(Rx)である。
【0033】受信フィルタ3は、前述の第1の実施例と
同様である。送信フィルタ6は、受信帯域信号を阻止す
る帯域阻止形誘電体フィルタ7を経由した後、SAWフ
ィルタ8によって送信帯域信号を通過させることによ
り、送信信号とアンテナ1に到来する外来妨害波による
3次相互変調歪積による受信スプリアスの軽減を図って
いる。
【0034】一般に、アンテナ共用器には、送受信の相
互の干渉を防ぐため、システムの所要値に従って互いに
他方の周波数帯域の減衰量を最も大きくする必要があ
る。図6で示した従来の誘電体フィルタの単独構成で
は、所要の減衰量を得るために構成段数を多く必要とし
たが、本発明によると、帯域外減衰量は比較的小さいが
通過帯域内挿入損失の比較的少ない弾性表面波フィルタ
と組合せて、阻止帯域の減衰を補うことによって誘電体
フィルタ4,7の共振素子の段数を著しく少なくするこ
とができる。
【0035】小形化の具体例として、図7の従来構成と
図2の本発明の第1の実施例の構成とを比較すると、誘
電体共振器の数が7個から4個に減り、極めて小型のS
AWフィルタが実装されている。アンテナ共用器として
の体積は、例えば、1288mm3 から952mm3 にな
り、約26%減少した。他の具体例を総合すると体積が
20%〜30%小さくなり、かつ、軽量化された。本発
明の第2の実施例では、更に小形化できる。
【0036】この体積の小形化の割合は、アンテナ共用
器の携帯電話機における体積占有率が他の部品に比べて
大きいので、携帯電話機の小形化に大きく寄与すること
ができる。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明を実
施することにより、次の効果が得られる。 (1)従来のアンテナ共用器に比べ小形の共用器が実現
できるため、無線機器の小形化への寄与が大きい。 (2)主要帯域内通過特性を支配する弾性表面波フィル
タは調整作業が不要であることから、構成段数の少ない
帯域阻止形誘電体フィルタと組み合わせる構造のため、
構造が単純で組立が容易であり、製造コストの大幅な低
減を図ることができる。しかも、受信側弾性表面波フィ
ルタの入力側整合回路の構成を特定することにより、送
信側帯域通過特性に対する影響が回避され、安定した動
作が行われる。 (3)少ない段数の誘電体フィルタと、阻止域減衰量の
大きな値を必要としない超小型の弾性表面波フィルタに
より挿入損失の低減が図れるため、無線機器の低消費電
流化を図ることができる。 (4)薄膜技術によるデバイスである弾性表面波フィル
タと組合せて、総合の誘電体素子の段数を低減できるこ
とから重量の軽減効果も著しく、無線機器、特にポケッ
ト形端末機の軽量化に大きく寄与することができる。 (5)システム所要性能によっては、送受信フィルタを
構成する誘電体フィルタ及び弾性表面波フィルタの段数
の一部または全部の削減も可能であることから、アンテ
ナ共用器の構成の柔軟性を助長し、開発作業の低減を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すブロック図であ
る。
【図2】図1の実施例の具体的回路例図である。
【図3】第1の実施例のフィルタ特性例図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示すブロック図であ
る。
【図5】図4の実施例のフィルタ特性例図である。
【図6】従来のアンテナ共用器のブロック図である。
【図7】従来のアンテナ共用器の回路例図である。
【図8】従来のアンテナ共用器の特性例図である。
【符号の説明】 1 アンテナ 2 分岐回路 3,11 受信フィルタ 4 誘電体帯域阻止フィルタ 5 弾性表面波帯域通過フィルタ 6,13 送信フィルタ 7 誘電体帯域阻止フィルタ 8 弾性表面波帯域通過フィルタ9,10 整合回路 12,14 誘電体フィルタ
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナと、該アンテナに接続され受信
    側と送信側に分岐する分岐回路と、該分岐回路の受信側
    に接続され受信周波数帯域信号を通過させるとともに送
    信周波数帯域信号を減衰させて受信信号を出力する受信
    フィルタと、送信信号が入力され送信周波数帯域信号を
    通過させるとともに受信周波数帯域信号を減衰させて前
    記分岐回路に入力する送信フィルタとを備えたアンテナ
    共用器において、 前記受信フィルタと前記送信フィルタのいずれか一方
    が、当該周波数帯域信号を通過させるとともに他方の周
    波数帯域を減衰域とする帯域阻止形誘電体フィルタと、
    該誘電体フィルタの出力を入力とし当該周波数帯域を通
    過域とする帯域通過形弾性表面波フィルタとが縦続接続
    されたことを特徴とするアンテナ共用器。
  2. 【請求項2】 アンテナと、該アンテナに接続され受信
    側と送信側に分岐する分岐回路と、該分岐回路の受信側
    に接続され受信周波数帯域信号を通過させるとともに送
    信周波数帯域信号を減衰させて受信信号を出力する受信
    フィルタと、送信信号が入力され送信周波数帯域信号を
    通過させるとともに受信周波数帯域信号を減衰させて前
    記分岐回路に入力する送信フィルタとを備えたアンテナ
    共用器において、 前記受信フィルタは、受信周波数帯域信号を通過させる
    とともに送信周波数帯域を減衰域とする第1の帯域阻止
    形誘電体フィルタと、該第1の誘電体フィルタの出力を
    入力とし受信周波数帯域を通過域とする第1の帯域通過
    形弾性表面波フィルタとが縦続接続され、 前記送信フィルタは、送信周波数帯域信号を通過させる
    とともに受信周波数帯域を減衰域とする第2の帯域阻止
    形誘電体フィルタと、該第2の誘電体フィルタの出力を
    入力とし送信周波数帯域を通過域とする第2の帯域通過
    形弾性表面波フィルタとが縦続接続されたことを特徴と
    するアンテナ共用器。
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