JPH0981948A - デイスク記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】偏心追従性及び外乱抑圧量が安定し、かつドラ
イブ間及びメデイア間における判定基準のばらつきのな
いデイスク記録再生装置を実現し難かつた。 【解決手段】光ビームのビームスポツトがデイスクの記
録トラツク内に間欠的に設けられた各サーボ領域内の各
第１〜第３のピツト上を通過したときの第１の信号の各
レベルに基づいてトラツキングエラー信号をレベル補正
するようにしたことにより、偏心追従性及び外乱抑圧量
が安定し、かつドライブ間及びメデイア間における判定
基準のばらつきのないデイスク記録再生装置を実現でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【目次】以下の順序で本発明を説明する。 発明の属する技術分野 従来の技術（図３及び図４） 発明が解決しようとする課題（図３〜図５） 課題を解決するための手段（図１、図２及び図４） 発明の実施の形態（図１、図２及び図４） 発明の効果

【０００２】

【発明の属する技術分野】本発明はデイスク記録再生装
置に関し、特にサンプルフオーマツトに対応したデイス
ク記録再生装置に適用して好適なものである。

【０００３】

【従来の技術】従来、光磁気デイスクのフオーマツトの
１つとして、サンプルフオーマツトがある。サンプルフ
オーマツトにおいては、図３（Ａ）及び（Ｂ）に示すよ
うに、光磁気デイスク１の記録領域を放射状に分割する
ことによりセグメント２を形成し、各セグメント２の先
頭部分にサーボ領域３を設け、他の部分にデータ領域４
を設けるようになされている。

【０００４】この場合各サーボ領域２内には、図４
（Ａ）に示すように、予めオントラツクした第１のピツ
ト（以下、これをオントラツクピツトと呼ぶ）５が設け
られていると共に、当該オントラツクピツト５の前後位
置に内周側又は外周側にそれぞれ１／４トラツクピツチ
（ＴＰ）分だけオフセツトさせて第２及び第３のピツト
（以下、これらをそれぞれ第１及び第２のウオブルピツ
トと呼ぶ）６、７が設けられている。

【０００５】かくしてサンプルフオーマツトに対応した
デイスク記録再生装置においては、ビームスポツトＬＳ
がトラツク中心ＴＣを追従した（ジヤストトラツキング
した）状態で第１及び第２のウオブルピツト６、７上を
通過したときに得られる図４（Ｂ）のようなＲＦ信号Ｓ
１の信号レベルＬ_e1、Ｌｅ₂ が等しくなることを利用し
て、当該ビームスポツトＬＳが第１及び第２のウオブル
ピツト６、７上を通過したタイミングｔ₁ 、ｔ₃ でＲＦ
信号Ｓ１をサンプリングし、かくして得られた第１及び
第２のサンプリングデータのレベル差をとることにより
トラツキングエラー信号を形成し、当該トラツキングエ
ラー信号の信号レベルが「０」になるようにトラツキン
グ制御を行うようになされている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところでこの種のデイ
スク記録再生装置では、記録時又は再生時にトラツキン
グ制御を停止した場合、光磁気デイスク１の偏心（光磁
気デイスク１に形成されるセンターホールの位置ずれや
ターンテーブルとのガタにより発生する）によつてビー
ムスポツトＬＳが外周側から内周側へ又は内周側から外
周側へと記録トラツクを横断することにより、図５のよ
うな正弦波状のトラツキングエラー信号Ｓ２が得られ
る。

【０００７】この場合このトラツキングエラー信号Ｓ２
の振幅ＴＥは、光磁気デイスク１の反射率や、当該光磁
気デイスク１に形成されるオントラツクピツト５並びに
第１及び第２のウオブルピツト６、７（以下、これらを
まとめてサーボピツト５〜７と呼ぶ）の深さ、及び光ビ
ームの広がり角度やビーム形状等の影響によつて変化す
る。

【０００８】従つてこの種のデイスク記録再生装置で
は、例えばビームスポツトＬＳが同じ程度オフトラツク
している場合においても上述のような条件の違いによつ
て、得られるトラツキングエラー信号のレベルが変化
し、これに伴つてサーボ特性も変化するため、偏心追従
性が不安定な問題があつた。またこのようにサーボ特性
が変化する分、振動等の外乱に対する抑圧量（外乱抑圧
量）も不安定な問題があつた。

【０００９】さらに通常この種のデイスク記録再生装置
においては、上述のような条件によりトラツキングエラ
ー信号のレベルが変化する分、例えばビームスポツトＬ
Ｓがトラツク中心ＴＣ（図４（Ａ））に追従しているか
否かの判定（トラツキングエラー信号の信号レベルがあ
る閾値よりも小さければビームスポツトＬＳがトラツク
中心ＴＣに追従しているものと判定）や、デイフエクト
補正の判定（例えば１つ前にサンプリングしたトラツキ
ングエラー信号のサンプリング値に対して今回サンプリ
ングにより得られたサンプリング値がレベル的に大きく
変動した場合にはデイフエクトが生じたものと判定し
て、前値を用いてトラツキング制御を行う）などもデイ
スク記録再生装置間及びメデイア間においてばらつき易
い問題があつた。

【００１０】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、偏心追従性及び外乱抑圧量が安定し、かつドライブ
間及びメデイア間における判定基準のばらつきのないデ
イスク記録再生装置を提案しようとするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、記録トラツクがサーボ領域及びデ
ータ領域に順次交互に分割されると共に、サーボ領域内
に、オントラツクした第１のピツトと、記録トラツクを
挟んでそれぞれ所定量オフトラツクした第２及び第３の
ピツトとが設けられたデイスクを所定速度で回転させな
がら当該デイスクに光ビームを照射し、その反射光を光
電気変換することにより得られる第１の信号に基づいて
トラツキングをとりながらデイスクにデータを記録再生
するデイスク記録再生装置において、デイスクに光ビー
ムを照射し、その反射光を光電気変換することにより得
られる第１の信号に基づいてトラツキングエラー信号を
形成し、当該トラツキングエラー信号に基づいて光ビー
ムのビームスポツトが記録トラツクのトラツク中心を追
従するように光ビームの光デイスクに対する照射位置を
制御するトラツキング制御手段と、ビームスポツトがサ
ーボ領域に形成されるオントラツクした第１のピツト並
びに記録トラツクから当該記録トラツクを挟んで所定量
オフトラツクした第２及び第３のピツト上をそれぞれ通
過したときの第１の信号の各レベルに基づいてトラツキ
ングエラー信号をレベル補正するレベル補正手段を設け
るようにした。

【００１２】このようにビームスポツトが第１ないし第
３のピツト上をそれぞれ通過したときの第１の信号の各
レベルに基づいてトラツキングエラー信号をレベル補正
し、又はトラツキング制御手段のゲイン補正を行うよう
にしたことにより、デイスクの反射率や当該デイスクに
形成される第１〜第３のピツトの深さ、及び光ビームの
広がり角度やビーム形状等の影響によりトラツキングエ
ラー信号のレベルが変化するのを未然に防止することが
できる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施例を詳述する。

【００１４】図１において、１０は全体として実施例に
よるサンプルフオーマツトに対応したデイスク記録再生
装置を示し、再生モード時、光学ブロツク１１の光源１
２から発射された光ビームＬ１を、コリメータレンズ１
３及びビームスプリツタ１４、ガルバノミラー１５、キ
ヤリツジ１６に取り付けられた反射鏡１７及び対物レン
ズ１８を順次介して光磁気デイスク１の信号面上に集光
する。この場合光磁気デイスク１においては、スピンド
ルモータ１９によつて所定速度で回転される。

【００１５】この光ビームＬ１の光磁気デイスク１にお
ける反射光Ｌ２は、対物レンズ１８、反射鏡１７、ガル
バノミラー１５、光学ブロツク１１のビームスプリツタ
１４及び集光レンズ２０を順次介して光検出器２１の受
光面上に集光される。光検出器２１は、受光面に入射す
る反射光Ｌ２を光電変換することにより当該反射光Ｌ２
の光量に応じた信号レベルのＲＦ信号Ｓ１０を形成し、
これをヘツドアンプ２２を介してアナログデイジタル変
換回路２３に供給する。

【００１６】アナログデイジタル変換回路２３は、ＰＬ
Ｌ（Phase Locked Loop ）回路２４から供給されるクロ
ツクＣＬＫに基づくタイミングでＲＦ信号Ｓ１０を順次
サンプリング（デイジタル変換）することによりデイジ
タルＲＦ信号Ｓ１１を形成し、これを再生処理回路４
０、ＰＬＬ回路２４、タイミングジエネレータ２５及び
第１〜第３のラツチ回路２６Ａ〜２６Ｃにそれぞれ供給
する。

【００１７】かくして再生処理回路４０は、デイジタル
ＲＦ信号Ｓ１１に対して所定の再生処理を施すことによ
り再生信号Ｓ２０を得、これを外部に送出する。このと
きＰＬＬ回路２４は、供給されるデイジタルＲＦ信号Ｓ
１１に基づいてこれに同期したクロツクＣＬＫを形成
し、これをアナログデイジタル変換回路２３及びタイミ
ングジエネレータ２５に送出する。

【００１８】タイミングジエネレータ２５は、クロツク
ＣＬＫ及びデイジタルＲＦ信号Ｓ１１に基づいて、第１
のウオブルピツト６（図４（Ａ））に対応するサンプリ
ングデータが到来するタイミングで順次立ち上がる（又
は立ち下がる）第１のタイミング信号Ｓ１２Ａを生成
し、これを第１のラツチ回路２６Ａに送出する。またタ
イミングジエネレータ２５は、これと同様にしてクロツ
クＣＬＫ及びデイジタルＲＦ信号Ｓ１１に基づいて、オ
ントラツクピツト５（図４（Ａ））及び第２のウオブル
ピツト７（図４（Ａ））にそれぞれ対応するデイジタル
データが到来するタイミングで順次立ち上がる（又は立
ち下がる）第２及び第３のタイミング信号Ｓ１２Ｂ、Ｓ
１２Ｃをそれぞれ生成し、これらをそれぞれ対応する第
２又は第３のラツチ回路２６Ｂ、２６Ｃに送出する。

【００１９】第１〜第３のラツチ回路２６Ａ〜２６Ｃ
は、それぞれ供給される第１、第２又は第３のタイミン
グ信号Ｓ１２Ａ〜Ｓ１２Ｃに基づくタイミングでデイジ
タルＲＦ信号Ｓ１１をラツチし、かくしてラツチしたデ
イジタルＲＦ信号Ｓ１１に含まれる第１のウオブルピツ
ト６（図４（Ａ））、オントラツクピツト５（図４
（Ａ））又は第２のウオブルピツト７（図４（Ｃ））に
対応するデイジタルデータをそれぞれ第１〜第３のラツ
チデータ信号Ｓ１３Ａ〜Ｓ１３Ｃとしてバス２７を介し
てＤＳＰ（Digital Signal Processor）２８に供給す
る。

【００２０】ＤＳＰ２８においては、第１及び第３のラ
ツチデータ信号Ｓ１３Ａ、Ｓ１３Ｃに基づいてこれら第
１及び第３のラツチデータ信号Ｓ１３Ａ、Ｓ１３Ｃのレ
ーザ差をとることによりトラツキングエラー信号を生成
すると共に、当該トラツキングエラー信号を第１〜第３
のラツチデータ信号Ｓ１３Ａ〜Ｓ１３Ｃに基づいてレベ
ル補正し、かくして得られたレベル補正トラツキングエ
ラー信号を帯域分割する。

【００２１】この場合ＤＳＰ２８は、このゲイン補正ト
ラツキングエラー信号の低域側を低域側トラツキングエ
ラー信号Ｓ１４Ａとしてデイジタルアナログ変換回路２
９Ａにおいてアナログ変換した後、これをドライブアン
プ３０Ａを介してリニアモータ１６に送出することによ
り、当該低域側トラツキングエラー信号Ｓ１４Ａに基づ
いてリニアモータ１６を駆動制御する。このようにして
ＤＳＰ２８は、低域側トラツキングエラー信号Ｓ１４Ａ
に基づき必要に応じてリニアモータ１６を反射鏡１７と
一体に光磁気デイスク１の径方向に移動させ、かくして
トラツキングの粗調整を行う。

【００２２】またＤＳＰ２８は、ゲイン補正トラツキン
グエラー信号の高域側を高域側トラツキングエラー信号
Ｓ１４Ｂとしてデイジタルアナログ変換回路２９Ｂにお
いてアナログ変換した後、これをドライブアンプ３０Ｂ
を介してガルバノミラー１５の駆動部（図示せず）に送
出することにより当該高域側トラツキングエラー信号Ｓ
１４Ｂに基づいてガルバノミラー１５を駆動制御する。
このようにしてＤＳＰ２８は、高域側トラツキングエラ
ー信号Ｓ１４Ｂに基づき必要に応じてガルバノミラー１
５を矢印ａで示す方向に回転させ、かくしてトラツキン
グの微調整を行う。

【００２３】一方デイスク記録再生装置１０において
は、記録モード時、外部から供給される記録データ信号
Ｓ２１を記録処理回路４１に入力する。記録処理回路４
１は、記録データ信号Ｓ２１に対して所定の信号処理を
施すことにより記録信号Ｓ２２を生成し、これを磁気ヘ
ツド４２に送出する。またこのとき記録処理回路４１
は、レーザ光源駆動回路４３に制御信号Ｓ２３を送出す
ることにより光学ブロツク１１のレーザ光源１２を駆動
させ、かくして磁気ヘツド４２と光磁気デイスク１を介
して対向する位置に光ビームＬ１を照射させる。

【００２４】このようにしてデイスク記録再生装置１０
は、供給される記録データを磁気変調方式により光磁気
デイスク１に記録する。このとき光ビームＬ１の光磁気
デイスク１における反射光Ｌ２は、再生モード時と同様
にして光学ブロツク１１の光検出器２１の受光面に入射
する。

【００２５】かくしてこのデイスク記録再生装置１０に
おいては、このとき光検出器２１から出力されるＲＦ信
号Ｓ１０に基づいて、上述の再生モード時と同様にして
ガルバノミラー１５及びリニアモータ１６を駆動制御す
るようになされ、これにより再生モード時と同様にして
トラツキング制御を実行するようになされている。

【００２６】ここで実際上ＤＳＰ２８は、再生モード時
及び記録モード時において、図２に示すトラツキング制
御処理手順ＲＴ１に従つてトラツキングエラー信号をレ
ベル補正しながらトラツキング制御するようになされて
いる。

【００２７】すなわちＤＳＰ２８は、第１〜第３のラツ
チデータ信号Ｓ１３Ａ〜Ｓ１３Ｃが供給されるとこのト
ラツキング制御処理手順ＲＴ１をステツプＳＰ１におい
て開始し、続くステツプＳＰ２において第１及び第３の
ラツチデータ信号Ｓ１３Ａ、Ｓ１３Ｃの各レベルをそれ
ぞれａ、ｃとして次式

【数１】 のように第１及び第３のラツチデータ信号Ｓ１３Ａ、Ｓ
１３Ｃのレベル差を算出することによりレベル補正前の
トラツキングエラー信号を生成した後、当該トラツキン
グエラー信号の信号レベル（振幅値）ｔｅが予め設定さ
れた所定の閾値Ｗよりも小さいか否かを判断する。

【００２８】ＤＳＰ２８は、このステツプＳＰ２におい
て肯定結果を得ると、ビームスポツトＬＳ（図４
（Ａ））がトラツク中心ＴＣ（図４（Ａ））にあると判
断してステツプＳＰ３に進み、このステツプＳＰ３にお
いて、第２のラツチデータ信号Ｓ１３Ｂのレベルをｂと
して次式

【数２】 で与えられる演算を実行することより、第１及び第３の
ラツチデータ信号Ｓ１３Ａ、Ｓ１３Ｃのレベル平均と第
２のラツチデータ信号Ｓ１３Ｂのレベルとのレベル差Ａ
ｋを算出する。

【００２９】この場合ビームスポツトＬＳ（図４
（Ａ））は第１及び第２のウオブルピツト６、７（図４
（Ａ））及びオントラツクピツト５（図４（Ａ））上を
確実に通過するため（ステツプＳＰ１において確認
済）、第２のラツチデータ信号Ｓ１３Ｂのレベルも、第
１及び第３のラツチデータ信号Ｓ１３Ａ、Ｓ１３Ｃのレ
ベル平均もそれぞれほぼ一定の値をとる。従つてステツ
プＳＰ２において得られるレベル差Ａｋは、光磁気デイ
スク１の反射率や、サーボピツト５〜７の深さ、光ビー
ムの広がり角度やビーム形状等に応じたほぼ一定の値と
なる。

【００３０】続いてＤＳＰ２８はステツプＳＰ４に進
み、次式

【数３】 で与えられる演算を実行することより、そのときまでに
得られたレベル差Ａｋの合計値Ｓｋを算出し、この後ス
テツプＳＰ５に進んでレベル差Ａｋとして予め設定され
たｎ個のサンプルが得られたか否かを判断する。

【００３１】ＤＳＰ２８はこのステツプＳＰ５において
肯定結果を得ると、カウントしたレベル差Ａｋのサンプ
ル数をクリアした後ステツプＳＰ６に進み、このステツ
プＳＰ６において、光磁気デイスク１の反射率や、サー
ボピツト５〜７の深さ、光ビームの広がり角度やビーム
形状等の条件が理想的な場合におけるレベル差Ａｋのｎ
個分の合計値Ｓｋを基準値Ｒとして（予めプログラムさ
れている）、次式

【数４】 で与えられる演算を実行することにより、トラツキング
エラー信号のレベル調整のためのゲインＫを算出する。

【００３２】続いてＤＳＰ２８はステツプＳＰ７に進
み、レベル補正後のトラツキングエラー信号の信号レベ
ルをｔｅ′として次式

【数５】 のように、第１及び第３のラツチデータ信号Ｓ１３Ａ、
Ｓ１３Ｃのレベル差（トラツキングエラー信号に相当）
に上述のステツプＳＰ６で得られたゲインＫを乗算する
ことによりトラツキングエラー信号をレベル補正する。

【００３３】次いでＤＳＰ２８は、ステツプＳＰ８に進
み、ステツプＳＰ７において得られたレベル補正トラツ
キングエラー信号に基づいてサーボの安定に必要な位相
補償を演算し、演算結果に基づいてレベル補正トラツキ
ングエラー信号を帯域分割すると共に、かくして得られ
た低域側トラツキングエラー信号Ｓ１４Ａ及び高域側ト
ラツキングエラー信号Ｓ１４Ｂをそれぞれデイジタルア
ナログ変換回路２９Ａ、２９Ｂに送出した後ステツプＳ
Ｐ２に戻る。

【００３４】これに対してＤＳＰ２８は、ステツプＳＰ
２において否定結果を得るとビームスポツトＬＳ（図４
（Ａ））がトラツク中心ＴＣ（図４（Ａ））にないもの
と判断し、ゲインＫの算出処理（ステツプＳＰ３〜ＳＰ
６）を行わずにステツプＳＰ７に進み、このステツプＳ
Ｐ７において先行して得られたゲインＫを用いてトラツ
キングエラー信号のレベル補正を行う。またＤＳＰは、
ステツプＳＰ５において否定結果を得るとステツプＳＰ
７に進み、このステツプＳＰ７において上述の場合と同
様にして、先行して得られたゲインＫを用いてトラツキ
ングエラー信号のレベル補正を行う。

【００３５】従つてＤＳＰ２８は、レベル差Ａｋとして
ｎ個のサンプルを得るまでは順次ステツプＳＰ２〜ＳＰ
５−ＳＰ７〜ＳＰ９−ＳＰ２のループを繰り替えすと共
に、ｎ個のサンプルを得るとＳＰ２〜ＳＰ９−ＳＰ２を
順番に処理し、この後再びレベル差Ａｋとしてｎ個のサ
ンプルを得るまで順次ステツプＳＰ２〜ＳＰ５−ＳＰ７
〜ＳＰ９−ＳＰ２のループを繰り替えす。このようにし
てＤＳＰ２８は、このトラツキング制御処理手順ＲＴ１
に従い、第１〜第３のラツチデータ信号Ｓ１３Ａ〜Ｓ１
３Ｃに基づいてトラツキング制御するようになされてい
る。

【００３６】以上の構成において、このデイスク記録再
生装置１０では、記録モード時及び再生モード時、ビー
ムスポツトＬＳ（図４（Ａ））が第１のウオブルピツト
６（図４（Ａ））、オントラツクピツト５（図４
（Ａ））及び第２のウオブルピツト７（図４（Ａ））上
を順次通過したときのＲＦ信号Ｓ１０の各サンプリング
データをそれぞれ第１〜第３のラツチ回路２６Ａ〜２６
Ｃにおいて順次ラツチし、これらをそれぞれ第１〜第３
のラツチデータ信号Ｓ１３Ａ〜Ｓ１３ＣとしてＤＳＰ２
８に供給する。

【００３７】ＤＳＰ２８は、これら第１〜第３のラツチ
データ信号Ｓ１３Ａ〜Ｓ１３Ｃに基づいて、第２のラツ
チデータ信号Ｓ１３Ｂのレベルから第１及び第３のラツ
チデータ信号Ｓ１３Ａ及びＳ１３Ｃの平均レベルを引く
ことにより光磁気デイスク１の反射率や、サーボピツト
５〜７の深さ、光ビームの広がり角度やビーム形状等に
応じてほぼ一定値となるレベル差Ａｋを算出すると共に
（ステツプＳＰ１〜ステツプＳＰ３）、同様にして得ら
れるｎ個のレベル差Ａｋの合計値Ｓｋを算出し（ステツ
プＳＰ３〜ステツプＳＰ５）、所定の基準値Ｒをこの合
計値Ｓｋで割ることによりゲインＫを算出した後（ステ
ツプＳＰ６）、第１及び第３のラツチデータ信号Ｓ１３
Ａ及びＳ１３Ｃのレベル差でなるトラツキングエラー信
号に対してこのゲインＫを乗算することによりレベル補
正する（ステツプＳＰ７）。

【００３８】さらにＤＳＰ２８は、かくして得られたレ
ベル補正トラツキングエラー信号に基づいて所定の位相
補償計算を実行することにより低域側トラツキングエラ
ー信号Ｓ１４Ａ及び高域側トラツキングエラー信号Ｓ１
４Ｂを得（ステツプＳＰ８）、これら低域側トラツキン
グエラー信号Ｓ１４Ａ及び高域側トラツキングエラー信
号Ａ１４Ｂをそれぞれ対応するデイジタルアナログ変換
回路２９Ａ、２９Ｂ及び対応するドライプアンプ３０
Ａ、３０Ｂを順次介してリニアモータ１６又はガルバノ
ミラーの駆動部１５に送出することにより、これらリニ
アモータ１６又はガルバノミラー１５を駆動制御するよ
うにしてトラツキング制御を行う（ステツプＳＰ９）。

【００３９】従つてこのデイジタル記録再生装置１０で
は、上述のようにして光磁気デイスク１の反射率や、サ
ーボピツト５〜７の深さ、光ビームの広がり角度及びビ
ーム形状等の条件の違いに依存して変化するレベル差Ａ
k （ステツプＳＰ３）が一定となるようにトラツキング
エラー信号をレベル補正する分、常に一定のレベル補正
トラツキングエラー信号を得ることができるため、これ
らの条件が変化した場合においてもトラツキングサーボ
特性が変化するのを防止できる。

【００４０】またこのデイスク記録再生装置１０では、
このように常に一定のレベル補正トラツキングエラー信
号を得ることができる分、例えばビームスポツトＬＳ
（図４（Ａ））がトラツク中心ＴＣ（図４（Ａ））に追
従しているか否かの判定や、デイフエクト補正の判定に
対するメデイア（光磁気デイスク１）間及びドライブ間
でのばらつき（誤差）が生じるのを未然に防止できる。

【００４１】以上の構成によれば、ビームスポツトＬＳ
（図４（Ａ））が第１のウオブルピツト６（図４
（Ａ））、オントラツクピツト５（図４（Ａ））及び第
２のウオブルピツト７（図４（Ａ））上をそれぞれ通過
したときのＲＦ信号Ｓ１０の各サンプリングデータに基
づいて、オントラツクピツト５に対応するサンプリング
データから第１及び第３のウオブルピツトに対応するサ
ンプリングデータの平均値を引き算することにより得ら
れるレベル差Ａｋが常に一定となるようにトラツキング
エラー信号をレベル補正する（トラツキングエラー信号
のレベルを一定にする）ようにしたことにより、光磁気
デイスク１の反射率や、サーボピツト５〜７の深さ、光
ビームの広がり角度及びビーム形状等が変化した場合に
おいてもサーボ特性が変化するのを防止できると共に、
これに伴つてメデイア間及びドライブ間におけるデイフ
エクト補正等の判定誤差が発生するのを未然に防止する
ことができ、かくして偏心追従性及び外乱抑圧量が安定
し、かつドライブ間及びメデイア間における判定基準の
ばらつきのないデイスク記録再生装置を実現できる。

【００４２】なお上述の実施例においては、本発明をサ
ンプルフオーマツトに対応したデイスク記録再生装置に
適用した場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、要は、記録トラツクがサーボ領域及びデータ領域に
順次交互に分割されると共に、当該サーボ領域内に、オ
ントラツクした第１のピツトと、記録トラツクを挟んで
それぞれ所定量オフトラツクした第２及び第３のピツト
とが設けられたデイスクを所定速度で回転させながら当
該デイスクに光ビームを照射し、その反射光を光電気変
換することにより得られる第１の信号に基づいてトラツ
キングをとりながらデイスクにデータを記録再生するよ
うなデイスク記録再生装置であるのならば、この他種々
のフオーマツトに対応したデイスク記録再生装置に適用
して好適なものである。

【００４３】また上述の実施例においては、トラツキン
グ制御を行うトラツキング制御手段を図１のように光学
ブロツク１１、各回路２２〜３０Ｂ、ガルバノミラー１
５、リニアモータ１６、反射鏡１７及び対物レンズ等で
構成するようにした場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、要は、上述の第１の信号に基づいてトラツ
キングエラー信号を形成し、当該トラツキングエラー信
号に基づいて光ビームのビームスポツトが記録トラツク
のトラツク中心を追従するように光ビームのデイスクに
対する照射位置を制御することができるのであればトラ
ツキング制御手段としてはこの他種々の構成を適用でき
る。

【００４４】さらに上述の実施例においては、第１及び
第３のラツラデータ信号Ｓ１３Ａ、Ｓ１３Ｃに基づいて
得られるトラツキングエラー信号のレベル補正を行うレ
ベル補正手段としてＤＳＰ２８を適用するようにした場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、上
述のビームスポツトが上述の第１ないし第３のピツト上
をそれぞれ通過したときの上述の第１の信号の各レベル
に基づいてトラツキングエラー信号をレベル補正するこ
とができるのであれば、レベル補正手段としてはこの他
種々のものを適用できる。

【００４５】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、記録トラ
ツクがサーボ領域及びデータ領域に順次交互に分割され
ると共に、サーボ領域内に、オントラツクした第１のピ
ツトと、記録トラツクを挟んでそれぞれ所定量オフトラ
ツクした第２及び第３のピツトとが設けられたデイスク
を所定速度で回転させながら当該デイスクに光ビームを
照射し、その反射光を光電気変換することにより得られ
る第１の信号に基づいてトラツキングをとりながらデイ
スクにデータを記録再生するデイスク記録再生装置にお
いて、光ビームをデイスクに照射し、その反射光を光電
変換することにより得られる第１の信号を利用して、光
ビームのビームスポツトがデイスクの各サーボ領域に形
成された各第１〜第３のピツト上を通過したときの第１
の信号の各レベルに基づいてトラツキングエラー信号を
レベル補正するようにしたことにより、デイスクの反射
率や当該デイスクに形成された各ピツトの深さ、及び光
ビームの広がり角度やビーム形状等の影響によりトラツ
キングエラー信号のレベルが変化するのを未然に防止す
ることができ、かくして偏心追従性及び外乱抑圧量が安
定し、かつドライブ間及びメデイア間における判定基準
のばらつきのないデイスク記録再生装置を実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例によるサンプルフオーマツトに対応した
デイスク記録再生装置の構成を示すブロツク図である。

【図２】トラツキング制御処理手順を示すフローチヤー
トである。

【図３】サンプルフオーマツトの説明に供する略線図で
ある。

【図４】各サーボピツト及びビームスポツトが各サーボ
ピツト上を通過したときのＲＦ信号の説明に供する略線
図及び特性曲線図である。

【図５】トラツキング制御を停止したときのトラツキン
グエラー信号の様子を示す特性曲線図である。

【符号の説明】

１……光デイスク、３……サーボ領域、４……データ領
域、５……オントラツクピツト、６、７……ウオブルピ
ツト、１０……デイスク記録再生装置、１１……光学ブ
ロツク、２６Ａ〜２６Ｃ……ラツチ回路、２８……ＤＳ
Ｐ、Ｓ１０……ＲＦ信号、Ｓ１２Ａ〜Ｓ１２Ｃ……タイ
ミング信号、Ｓ１３Ａ〜Ｓ１３Ｃ……ラツチデータ信
号、Ｓ１４Ａ……低域側トラツキングエラー信号、Ｓ１
４Ｂ……高域側トラツキングエラー信号、ＲＴ１……ト
ラツキング制御処理手順。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記録トラツクがサーボ領域及びデータ領域
   に順次交互に分割されると共に、上記サーボ領域内に、
   オントラツクした第１のピツトと、上記記録トラツクを
   挟んでそれぞれ所定量オフトラツクした第２及び第３の
   ピツトとが設けられたデイスクを所定速度で回転させな
   がら当該デイスクに光ビームを照射し、その反射光を光
   電気変換することにより得られる第１の信号に基づいて
   トラツキングをとりながら上記デイスクにデータを記録
   再生するデイスク記録再生装置において、 上記第１の信号に基づいてトラツキングエラー信号を形
   成し、当該トラツキングエラー信号に基づいて上記光ビ
   ームのビームスポツトが上記記録トラツクのトラツク中
   心を追従するように上記光ビームの上記デイスクに対す
   る照射位置を制御するトラツキング制御手段と、 上記ビームスポツトが第１ないし第３のピツト上をそれ
   ぞれ通過したときの上記第１の信号の各レベルに基づい
   て上記トラツキングエラー信号をレベル補正するレベル
   補正手段とを具えることを特徴とするデイスク記録再生
   装置。
2. 【請求項２】上記レベル補正手段は、上記ビームスポツ
   トが上記第１のピツト上を通過したときの上記第１の信
   号のレベルと、上記ビームスポツトが上記第２及び第３
   のピツト上を通過したときの上記第１の信号の平均レベ
   ルとのレベル差が一定となるように上記トラツキングエ
   ラー信号をレベル補正することを特徴とする請求項１に
   記載のデイスク記録再生装置。