JPH0980795A - 静電荷像現像用トナー及びこれを用いる画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及びこれを用いる画像形成方法

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JPH0980795A
JPH0980795A JP7255583A JP25558395A JPH0980795A JP H0980795 A JPH0980795 A JP H0980795A JP 7255583 A JP7255583 A JP 7255583A JP 25558395 A JP25558395 A JP 25558395A JP H0980795 A JPH0980795 A JP H0980795A
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JP7255583A
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Yasutaka Iwamoto
康敬 岩本
Masami Tomita
正実 冨田
Yasuo Asahina
安雄 朝比奈
Hiroshi Yaguchi
宏 矢口
Satoshi Miyamoto
聡 宮元
Tomomi Suzuki
智美 鈴木
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体上に形成されたトナー像が転写材に転
写する際、画像中抜け現象の発生を防止又は抑制するこ
とができるトナーを提供する。 【解決手段】 トナーの平均粒径の1/2〜1/30の
平均粒径(好ましくは0.1〜3μm)をもつシリコー
ン樹脂粒子(好ましくはアミノ基を含有するシリコーン
樹脂粒子)を添加してなるトナー並びにロール転写方式
又は中間転写材を使用する転写方式により転写材に感光
体上のトナー像を転写材する工程を含む画像形成方法に
本トナーを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真法、静電記
録法に用いられる静電荷像現像用トナー及びこれを用い
る画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は、感光体等に静電潜像を形
成する工程、該静電潜像をトナーを用いて現像する工
程、感光体上のトナーを紙、シート等の転写材に転写す
る工程、熱、溶剤、圧力等を利用して定着し永久画像を
得る工程よりなり、またその際、感光体上に残留したト
ナーをクリーニングする、クリーニング工程を含むもの
である。従って、複写物を得るに際しては、各工程が種
々の条件を満たしていることが必要となる。殊に、前記
工程のうち転写工程は、転写材付近で均一な転写電場を
形成することが重要であり、従来より機構が簡単で低コ
ストである等の理由により、コロトロン方式が広く用い
られている。しかし、コロトロン方式は、機構が簡単
で、低コストであるという利点がある一方で、放電時に
オゾンを発生させるという問題があり、このオゾンに
は、人体に有害で厳しく規制されているだけでなく、感
光体を汚染することにより像抜け等の弊害がある。
【0003】そこで、オゾンレスを実現するために、近
年バイアスロール方式による転写方法が検討されてきて
いる。ところが、この転写方法では、転写電場が、転写
材とバイアスロールが接触することにより形成されるた
め、転写が行なわれるためには、これらが線圧5g/c
m以上の圧力で接触していることが必要となる。転写材
及びバイアスロール間に圧力が加われば、転写材と感光
体、更には感光体上のトナー像にも圧力がかかってしま
い、そのために像中のトナー粒子間で凝集が起こった
り、またトナー像の感光体への付着(若しくは固着)等
が発生し、トナー像の転写が阻害され、若しくは全く転
写されず、転写材上の画像に欠落を生じる現象、すなわ
ち、「画像中抜け」が起こりやすい。
【0004】通常現像では、線画像の場合は、像の内部
のトナー層が厚くなり、ソリッド画像の場合は、エッジ
部のトナー層が厚くなる。このため画像中抜けは、線画
像の場合は、主に画像の中心部に生じ、ソリッド画像の
場合は、エッジ部及びその近傍に生じやすくなる。ま
た、この現象の発生程度は、転写材の厚みや表面性にも
影響される。すなわち、転写材の厚みが厚い場合には、
感光体上のトナー像の受ける圧力が大きくなり、トナー
像に凝集、付着等が起こりやすく、また転写材表面の平
滑度が高い場合には、例えばOHPシート等では、トナ
ー粒子と転写材間の付着力が小さくなり、画像中抜けが
発生しやすくなる。
【0005】従来より、転写効率を上げる手段として種
々の助剤をトナー粒子へ外部添加し、感光体表面及びト
ナー粒子間の付着力を低下させる方法が提案されてい
る。例えば、特開昭59−226355号公報、特開昭
61−23160号公報、特開昭63−11875号公
報、特開平2−1870号公報、特開平2−90175
号公報等では、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機化
合物の外部添加が検討されている。これらの公報に記載
された方法は、非接触で転写を行なう場合は、粒径等を
規定し、トナー粒子と感光体の間に適度な空隙を設ける
ことにより、転写性に対し、ある程度の効果が見込まれ
る。しかし、バイアスロールに接触させて転写を行なう
場合には、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機化合物
が硬質であるため、圧力を受けるとトナーに埋没してし
まい、転写向上剤としての役割を果さなくなってしま
う。更に、画像中抜けにより、トナー像の一部が感光体
上に残留した場合、同時に埋没した無機微粉末も残るこ
とになり、これらが感光体表面層にへこみや傷を発生さ
せる原因にもなる。
【0006】また、特開昭63−279264号公報で
は、脂肪酸金属塩及び樹脂の混合微粉末を外部添加し、
助剤が高ストレスを受けずに安定に供給するという手法
が開示されている。しかし、この手法をバイアスロール
による転写に用いた場合、滑剤効果のある助剤を外部添
加することにより、画像中抜けに対してある程度の改善
が見られるものの、その効果は充分ではなく、更には、
混合微粉末中の樹脂成分が感光体に付着する等の問題が
ある。
【0007】これらの転写向上手段に対し、特開平3−
121462号公報には、バイアスロールによる転写に
おいてシリコーンオイル又はシリコーンワニスで処理さ
れた微粉末を外部添加することにより、画像中抜けを制
御する方法が提案されている。この方法では、初期には
効果があるものの、長期使用では、特に高温高湿環境下
における普通紙の使用及び低温低湿環境下におけるOH
Pシートの使用に際して、画像中抜けが発生しやすくな
る。更に、低温低湿環境で長期保管下の場合、高帯電に
なりすぎ現像不良となって画像濃度が低下する傾向にあ
り、実用上問題となる場合がある。また、上記の材料で
処理された微粉末を用いたトナーは、高温高湿環境で長
期使用した場合、感光体の傷による黒点を生じる場合が
ある。また、特開平6−19189号公報には、バイア
スロールを用いる画像形成方法において、無機化合物微
粉末で表面が被覆された滑剤微粒子を添加する方法が提
案されているが、所望の課題を達成するまでには至って
いない。
【0008】更に中間転写材を用いる転写方式でも、上
記に示すいずれの改善案によっても、転写中抜けは解決
されていない。これはバイアスロール転写同様、転写時
に感光体上のトナー層が圧力により凝集するためと考え
られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、形成されたトナー像が感光体(以下PCと略記する
ことがある。)から転写材に転写する際、画像中抜けの
発生を防止又は抑制することができるトナー及びそれを
用いる画像形成方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、特定範囲の粒径を有するシリコーン樹脂粒
子を添加したトナーにより、画像中抜け現象を防止又は
抑制することが可能であることを見出し、本発明に到達
した。
【0011】すなわち、本発明によれば、第一に、結着
樹脂及び着色剤を主成分とする静電荷像現像用トナーに
おいて、該トナーの平均粒径の1/2〜1/30の平均
粒径をもつシリコーン樹脂粒子を添加してなることを特
徴とする静電荷像現像用トナーが提供される。第二に、
上記第一に記載した静電荷像現像用トナーにおいて、前
記シリコーン樹脂粒子がアミノ基含有のシリコーン樹脂
粒子である静電荷像現像用トナーが提供される。第三
に、上記第一に記載した静電荷像現像用トナーにおい
て、前記シリコーン樹脂粒子の平均粒径が0.1〜3μ
mである静電荷像現像用トナーが提供される。第四に、
上記第一に記載した静電荷像現像用トナーにおいて、前
記シリコーン樹脂粒子のWadellの実用球形Ψwが
0.90以上である静電荷像現像用トナーが提供され
る。第五に、感光体上のトナーをバイアス式を含むロー
ル転写方式又は中間転写材を使用する転写方式により転
写材に転写する工程を含む画像形成方法において、上記
第一〜第四のいずれかに記載したトナーを用いることを
特徴とする画像形成方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、具体的に
詳しく説明する。本発明で最も肝要な点は、添加するシ
リコーン樹脂粒子の大きさにある。前述した様に画像中
抜け現象は、PC上に現像された画像(トナー像)が、
バイアスローラーや転写材による圧力により、トナー層
が凝集され、PCに強く付着したトナー粒子が転写材に
転写しないために起こるものであるが、特定の粒子径を
もつ樹脂粒子をトナー中に添加することにより、圧力に
よるトナー層の凝集が緩和され、PCへのトナー粒子残
留が極端に減少し、その結果、画像中抜けが防止又は抑
制される。
【0012】本発明に用いる樹脂粒子の大きさは、母体
となるトナー粒子の大きさにより最適な径を選択するこ
とが望ましいが、十分な効果を得るためにはトナー平均
粒径の1/2〜1/30が好ましく、更には1/10〜
1/25がより好ましい。シリコーン樹脂粒子の大きさ
が上記範囲外となった場合、転写中抜けに対する所望の
効果は得られない。中でも、樹脂粒子の平均粒径を0.
1〜3μmとすることにより、画像中抜け現象の抑止能
が飛躍的に向上する。平均粒径が3μmを超えた場合
は、定着性や色再現性、転写中抜け抑止性に劣り、逆に
0.1μm未満では、転写中抜けに対する効果が小さ
い。
【0013】樹脂粒子には、一般的なシリコーン樹脂を
用いることができる。シリコーン樹脂は、母体となるト
ナー粒子の帯電特性を阻害しないため好ましい。更に
は、アミノ基含有のシリコーン樹脂であれば、経時にお
ける使用においても、キャリアやPCへの汚染が少く、
安定した品質を付与できるため、より好ましい。アミノ
基を含有する基の例としては、例えば、表1に示すもの
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0014】
【表1】
【0015】本発明に用いられるシリコーン樹脂粒子の
形状は、真球ないしはこれに近い形が望ましい。転写時
の圧力がトナー層にかかった際、シリコーン樹脂粒子が
真球に近い形状であれば圧力は拡散し易く、転写中抜け
防止能はより向上する。好ましい形状を一般に用いられ
る“Wadellの実用球形度Ψw”で規定した場合、
0.90以上が望ましく、更には0.93以上が良い。
“Wadellの実用球形度Ψw”は、下記式1 にて求められるが、投影面積に等しい円の面積や投影像
に外接する最小円の直径は、一般に使用される画像解析
装置、例えばNIRECO社製イメージアナライザー:
ルーゼックスIII等により求めることができる。
【0016】本発明のトナーに使用される結着樹脂とし
ては、従来からトナー用結着樹脂として使用されてきた
ものの全てが適用される。具体的には、ポリスチレン、
ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレ
ン及びその置換体の単重合体;スチレン/p−クロロス
チレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチ
レン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビニルナフ
タリン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合
体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/
アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オク
チル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合
体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン
/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−クロル
メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニト
リル共重合体、スチレン/ビニルメチルエーテル共重合
体、スチレン/ビニルエチルエーテル共重合体、スチレ
ン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジエ
ン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン
/アクリロニトリル/インデン共重合体、スチレン/マ
レイン酸共重合体、スチレン/マレイン酸エステル共重
合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレ
ート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポ
リ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
ステル、ポリビニルブチルブチラール、ポリアクリル酸
樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール
樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹
脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げ
られ、これらは、単独であるいは2種以上混合して使用
される。
【0017】また、本発明のトナーに使用される着色剤
としては、トナー用として公知のものがすべて使用でき
る。黒色の着色剤としては、例えばカーボンブラック、
アニリンブラック、ファーネスブラック、ランプブラッ
ク等が使用できる。シアンの着色剤としては、例えばフ
タロシアニンブルー、メチルレンブルー、ビクトリアブ
ルー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラ
マリンブルー等が使用できる。マゼンタの着色剤として
は、例えばローダミン6Gレーキ、ジメチルキナクリド
ン、ウォッチングレッド、ローズベンガル、ローダミン
B、アリザリンレーキ等が使用できる。イエローの着色
剤としては、例えばクロムイエロー、ベンジジンイエロ
ー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデン
オレンジ、キノリンイエロー、タートラジン等が使用で
きる。これらは、単独あるいは混合して使用し得る。着
色剤は樹脂成分100重量部に対し約0.1〜10重量
部、好ましくは0.5〜6重量部である。
【0018】更に、本発明のトナーは、より効率的な帯
電付与を与えるために、例えば染顔料、帯電制御剤など
を含有することができる。帯電制御剤としては、例えば
モノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、
サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のCo、Cr又
はFe等の金属錯体、有機染料、四級アンモニウム塩等
がある。
【0019】また、本発明のトナーは更に磁性材料を含
有させ、磁性トナーとしても使用し得る。磁性トナー中
に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイ
ト、フェライト等の酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケルの
ような金属あるいはこれら金属のアルミニウム、コバル
ト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、
ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マン
ガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのよ
うな金属の合金及びその混合物などが挙げられる。これ
らの強磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが
望ましく、トナー中に含有させる量としては、樹脂成分
100重量部に対し約20〜200重量部、特に好まし
くは樹脂成分100重量部に対し40〜150重量部で
ある。
【0020】本発明のトナーには、必要に応じて添加物
を混合してもよい。添加物としては、例えば四フッ化エ
チレン樹脂、ステアリン酸亜鉛のごとき滑剤あるいは酸
化セリウム、炭化ケイ素等の研磨剤、あるいは例えばコ
ロイダルシリカ、酸化アルミニウムなどの流動性付与
剤、ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラッ
ク、酸化スズ等の導電性付与剤、あるいは低分子量ポリ
オレフィンなどの定着助剤等がある。
【0021】本発明のトナーは、二成分現像剤として用
いる場合にはキャリア粉と混合して用いられる。本発明
に使用し得るキャリアとしては、公知のものがすべて使
用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉
などのごとき磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及びこ
れらの表面を樹脂などで処理したものなどが挙げられ
る。キャリア核体粒子の平均粒径は、通常10〜100
0μm、好ましくは30〜500μmである。なお、樹
脂で被覆する場合、樹脂の使用量は、キャリア核体粒子
に対して0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%
である。樹脂として、シリコーン樹脂又は含フッ素アク
リル系樹脂を用いることにより、キャリア寿命を長くす
ることができる。また、帯電の安定化を助成するため、
カーボンブラックやファーネスブラックのよう導電性微
粉末や、アミノシランカップリング剤等を添加してもよ
い。
【0022】本発明のトナーは、一成分現像剤として、
あるいはキャリアと混合した二成分現像剤として、電子
写真法による画像形成法に適用されるが、特に感光体上
に形成されたトナー像をバイアス式を含むロール転写方
式又は中間転写材を使用する転写方式を含む画像形成方
法に有利に適用され、転写の際の画像中抜け現象が防止
又は抑制されるという優れた効果が発揮される。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下に示す部はいずれも重量基準である。
【0024】表2に例示されるシリコーン樹脂粒子を実
施例で使用した。
【表2】
【0025】実施例1 ポリエステル樹脂 100部 カーボンブラック(三菱カーボン社製;#44) 7部 含クロムアゾ染料(オリエント化学社製;S−34) 1部 上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で充分撹拌混
合した後、ロールミルで120〜130℃の温度で約3
0分間加熱混練し、室温まで冷却後、得られた混練物を
粉砕分級し、平均粒径9μmのトナーを得た。このトナ
ー100部に、コロイダルシリカ(日本アエロジル社
製;R−972)0.3部とシリコーン樹脂(サンプル
1)0.5部をヘンシェルミキサーで混合し、トナーA
を得た。キャリア粒子としては、フェライトにシリコー
ン樹脂(トーレシリコーン社製;SR2406)をスプ
レードライヤーでコーティングし、200℃2時間加熱
したキャリアAを用いる。上記キャリアAとトナーA
を、トナー濃度3.5%になるように秤量し、ボールミ
ルで30分撹拌して現像剤Aを得た。
【0026】リコー社製複写機PRETER500の改
造機に現像剤A及びトナーAをセットし、画像出しを行
なったところ、初期から1万枚のランニング後まで、画
像中抜けのない鮮明な画像が得られた。また、1万枚の
ランニング後でもPC削れ等のダメージは認められなか
った。
【0027】比較例1 シリコーン樹脂粒子を用いないこと以外は、実施例1と
同様にして画像を得たところ、ベタ画像のエッジ部やド
ット画像の中央部に、明らかに判る画像中抜けが認めら
れ、全体的に鮮明感のない低品質な画像となった。
【0028】比較例2 実施例1において、シリコーン樹脂の替りにポリフッ化
ビニリデン樹脂(日本合成ゴム社製;カイナー#280
1、平均粒径約0.5μm)用いたこと以外は、実施例
1と同様にして画像を得たところ、画像中抜けに関して
は若干の改善効果は認められたものの、地かぶりがひど
く、帯電性能への悪影響が認められた。
【0029】実施例2 スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体 100部 (共重合比=85:15) 含鉄アゾ染料(保土谷化学社製;T−77) 2部 カルナウバワックス(野田ワックス社製;RN−1) 5部 上記組成物を実施例1と同様に混練粉砕し、平均粒径
7.5μmのトナーを得た。このトナー100部に、コ
ロイダルシリカ(日本アエロジル社製;R−805)
0.5部とシリコーン樹脂(サンプル2)0.6部を混
合し、トナーBを得、更にそれとキャリアAを混合して
現像剤Bを得た。
【0030】現像剤Bを用い、実施例1と同様にして画
像出しを行なったところ、画像中抜けのない鮮明でクリ
アな画像が得られた。また、10万枚のランニング後で
も初期画像と変わらない、高品質な画像が得られた。
【0031】実施例3 ポリエステル樹脂 100部 ジスアゾイエロー LG−L 5部 (住化カラー社製;C.I.Pigment yellow 12) 含フッ素4級アンモニウム塩化合物(ネオス社製:FT−300) 2部 上記組成物を実施例1と同様に混練粉砕し、平均粒径
9.0μmのトナーCを得た。このトナー100部にコ
ロイダルシリカ(日本アエロジル社製:R−972D)
0.3部とシリコーン樹脂(サンプル3)3部をヘンシ
ェルミキサーで混合し、トナーCを得た。 シリコーン樹脂溶液(信越化学社製;KR50) 100部 アミノシランカップリング剤〔γ−(2−アミノエチル) アミノプロピルトリメトキシシラン〕 1部 トルエン 100部 上記処方をホモミキサーで30分間分散して、被覆層形
成液を調整した。この液を平均粒径60μmの球状フェ
ライト1000部の表面にコーティングし、キャリアC
を得た。
【0032】上記トナーCとキャリアCを用いたこと以
外は、実施例1と同様にして画像を得たところ、画像中
抜けのない鮮明なイエローカラー画像が得られた。ま
た、10万枚のランニング後でも初期画像と変わらな
い、高品質な画像が得られた。
【0033】実施例4 リコー社製複写機IMAGIO530の改造機を用い、
トナーとして平均粒径12μmのものを、またシリコー
ン樹脂粒子としてサンプル4を用いたこと以外は、実施
例3と同様にして画像を得たところ、画像中抜けのない
鮮明な画像が得られた。また、10万枚のランニング後
でも初期画像と変わらない、高品質な画像が得られた。
【0034】以上の実施例及び比較例におけるトナー粒
径に対するシリコーン樹脂粒子径の割合及びシリコーン
樹脂の大きさを、表3にまとめて示す。
【表3】 註)比較例2はシリコーン樹脂ではなく、フッ化ビニリデン樹脂を使用して いる。
【0035】以上の実施例及び比較例の評価結果を表4
に示す。なお、評価方法は下記の方法によった。 画像中抜け:ベタ画像、ライン画像、ドット画像が含
まれる現稿を用い、バイアス値調整による現像量振り
(5点)を実施。転写紙はPPC用普通紙(リコー社
製;タイプ6200)とOHP紙(リコー社製;タイプ
DX)の2種類を使用。評価は目視によるランク評価。 ○…普通紙、OHP紙共に中抜け無し、 △…普通紙中抜け無し、OHP紙中抜け有り、 ×…普通紙、OHP紙共に中抜け有り。 帯 電 量:ブローオフ法による現像剤のQ/M。 PC削れ :PC表面を光学顕微鏡にてランク目視評
価。 ○…削れ無し、×…削れ有り。
【0036】
【表4】
【0037】
【発明の効果】請求項1〜4の静電荷像現像用トナー
は、前記構成としたことから、感光体上のトナー像を転
写材に転写する際、画像中抜け現象の発生を防止又は抑
制できるものである。
【0038】請求項5の画像形成方法は、前記構成とし
たことから、転写材にトナー像を転写する際の画像中抜
け現象の発生が防止又は抑制できるので、長期にわたっ
て高品質の画像を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢口 宏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 宮元 聡 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鈴木 智美 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂及び着色剤を主成分とする静電
    荷像現像用トナーにおいて、該トナーの平均粒径の1/
    2〜1/30の平均粒径をもつシリコーン樹脂粒子を添
    加してなることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 前記シリコーン樹脂粒子がアミノ基含有
    のシリコーン樹脂粒子である請求項1記載の静電荷像現
    像用トナー。
  3. 【請求項3】 前記シリコーン樹脂粒子の平均粒径が
    0.1〜3μmである請求項1記載の静電荷像現像用ト
    ナー。
  4. 【請求項4】 前記シリコーン樹脂粒子のWadell
    の実用球形Ψwが0.90以上である請求項1記載の静
    電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 感光体上のトナーをバイアス式を含むロ
    ール転写方式又は中間転写材を使用する転写方式により
    転写材に転写する工程を含む画像形成方法において、請
    求項1〜4のいずれかに記載のトナーを用いることを特
    徴とする画像形成方法。
JP7255583A 1995-09-07 1995-09-07 静電荷像現像用トナー及びこれを用いる画像形成方法 Pending JPH0980795A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006317938A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Xerox Corp 表面添加剤としてのアミノ含有ポリマーを含むトナー組成物

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JP2006317938A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Xerox Corp 表面添加剤としてのアミノ含有ポリマーを含むトナー組成物

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