JPH0980020A - 酸素濃度検出素子 - Google Patents

酸素濃度検出素子

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JPH0980020A
JPH0980020A JP7262156A JP26215695A JPH0980020A JP H0980020 A JPH0980020 A JP H0980020A JP 7262156 A JP7262156 A JP 7262156A JP 26215695 A JP26215695 A JP 26215695A JP H0980020 A JPH0980020 A JP H0980020A
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久喜 太田
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Shinko Shibata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素ポンプ部を速やかに加熱して、素子の作
動性を向上させること、基準ガス中の酸素濃度を一定に
保って、安定した出力を得ることが可能であり、かつ広
い範囲で酸素濃度検出を行うことができる酸素濃度検出
素子を提供する。 【解決手段】 酸素イオン導電性の固体電解質21の下
面に左右一対の電極22、23を設けて酸素ポンプ部2
となし、左側電極22を被測定ガスに連通する被測定ガ
ス室Bに、右側電極23を被測定ガス室Bと隔壁51に
て隔てられ、被測定ガスと連通孔A1により連通する内
部空間Aに露出させる。酸素ポンプ部2の下方に、酸素
イオン導電性の固体電解質31とその上下面に設けた一
対の電極32、33よりなる酸素センサ部3を配して、
一方の電極32を上記内部空間Aに、他方の電極33を
大気通路Cに露出させる。この時、酸素の出し入れは内
部空間Aと被測定ガス室B間でなされ、大気通路C内の
酸素濃度は変動しない。また、ヒータ部4を上記酸素ポ
ンプ部2の上面に形成し、加熱効率を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定ガス中の酸
素濃度、詳しくは内燃機関の排気ガス中の酸素濃度を検
出する酸素濃度検出素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、酸素濃淡電池の原理を利用し
た酸素濃度検出素子を用いて、排気ガス中の酸素濃度を
測定し、内燃機関の空燃比を制御することが行われてい
る。図6は、この種の酸素濃度検出素子の代表的な構造
を示したもので、酸素濃度検出素子1は、上から順に、
酸素ポンプ部2、酸素センサ部3、およびこれらを加熱
するためのヒータ部4を積層して構成される。
【0003】上記酸素ポンプ部2は、安定化ジルコニア
等の酸素イオン導電性の固体電解質21とその上下面に
形成された電極22、23とからなる。その下方に位置
する上記酸素センサ部3は、酸素ポンプ部2同様の固体
電解質31とその上下面に形成された電極32、33と
からなり、これら電極32、33が上記酸素ポンプ部2
の電極22、23の直下に位置するようになしてある。
【0004】上記酸素ポンプ部2と酸素センサ部3の間
には、絶縁体よりなるスペーサ5が介設され、該スペー
サ5内に設けた内部空間Aに、上記酸素ポンプ部2の下
部電極23と酸素センサ部3の上部電極32が露出する
ようになしてある。また、上記内部空間Aには、上記酸
素ポンプ部2を貫通する連通孔A1を介して被測定ガス
である排気ガスが取り込まれるようになしてある。
【0005】上記酸素センサ部3とヒータ部4の間に
は、絶縁体よりなるスペーサ6が介設されている。該ス
ペーサ6には、図の右端より上記酸素センサ部3の下部
電極33に至るスリットが形成してあって、基準酸素濃
度ガスである大気を導入するための大気通路Cとなして
ある。
【0006】しかして、上記酸素センサ部3の上部電極
32は被測定ガスである排気ガスに、下部電極33は基
準酸素濃度ガスである大気に接しており、これらガス中
の酸素濃度の差に応じた起電力を生ずる。よって、上記
酸素センサ部3の起電力が一定となるように、つまり、
被測定ガスに連通する上記内部空間Aの酸素濃度がある
濃度となるように上記酸素ポンプ部2に電圧を印加する
と、これに応じて酸素イオンが固体電解質21中を移動
する。この際、酸素ポンプ部2に流れた電流値が酸素拡
散量、すなわち、被測定ガス中の酸素濃度に相関し、従
って、上記酸素ポンプ部2に流れる電流値で被測定ガス
中の酸素濃度を検出することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】エンジン暖機運転中の
エミッションを制御するためには、酸素濃度検出素子1
のより早い作動が望まれる。一方、上記固体電解質2
1、31の酸素イオン伝導性を発揮させるには、これら
が高温であること、つまり、上記酸素ポンプ部2および
酸素センサ部3の特性を安定化させることが必要で、特
に酸素ポンプ部2の固体電解質21は、電流を流すた
め、充分高温にする必要がある。従って、酸素濃度検出
素子1の作動性を向上させるには、より早く素子温度、
特に酸素ポンプ部2の温度を上げる必要がある。
【0008】しかしながら、上記構造では、酸素ポンプ
部2とヒータ部4の間に、内部空間A、酸素センサ部
3、および大気通路Cが存在しており、熱が酸素ポンプ
部2の固体電解質21に伝わりにくく、加熱効率が低い
という問題点があった。
【0009】ヒータ部4の加熱効率を改善するために
は、ヒータ部4に投入する電力を大きくし、加える熱を
大きくするという手段が考えられる。しかしながら、こ
の場合、消費電力が大きくなったり、ヒータ部4の寿命
が短くなるという問題点がある。
【0010】酸素ポンプ部に近接してヒータ部を配置し
た例としては、例えば、実開昭62−146956号公
報に記載の酸素センサがある。これは、図7に示すよう
に、酸素ポンプ部2を構成する固体電解質21の一面に
一対の電極22、23を設ける一方、酸素センサ部3を
構成する固体電解質31の一面に一対の電極32、33
を設けて、これら固体電解質21、31を電極を内側に
して対向配設したもので、それぞれの左側の電極22、
32間に被測定ガスに連通する内部空間Aを、右側の電
極23、33間に大気通路Cを形成している。上記固体
電解質21の、電極形成面と反対側の面にはヒータ部4
が積層形成してあり、上記酸素ポンプ部2を直接加熱で
きるようになしてある。
【0011】ところで、上記図7の構成において、上記
酸素ポンプ部2は、空燃比リッチ側では、図中矢印に示
すように大気通路Cから内部空間Aへ、リーン側ではそ
の逆方向に酸素イオンが固体電解質21中を移動するよ
うに機能する。ところが、この時、基準酸素濃度ガスが
存在する大気通路Cへ酸素を出し入れすることになるた
め、大気通路Cの酸素濃度が変化してしまい、出力が安
定しないおそれがある。
【0012】また、空燃比リッチ側では、連通孔A1に
よる外部空間から内部空間Aへの排気ガスの拡散より
も、大気通路Cでの酸素の拡散が律速になる。つまり、
大気通路Cから内部空間Aへ酸素を充分ポンピングする
ことができず、この時、ポンプ電流は基準ガスの酸素濃
度に依存して、排気ガス中の酸素濃度とは無関係になる
という問題がある。このため、リーン側でしか有効に作
動せず、広範囲で酸素濃度検出を行うことができない不
具合があった。
【0013】しかして、本発明の目的は、酸素ポンプ部
を速やかに加熱して、素子の作動性を向上させるととも
に、基準となるガス中の酸素濃度を一定に保って、安定
した出力を得ることが可能であり、しかも広い範囲で酸
素濃度検出を行うことができる酸素濃度検出素子を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の構成を図1で説
明すると、酸素濃度検出素子1は、酸素ポンプ部2と、
酸素センサ部3と、これらを加熱するヒータ部4とを有
している。上記酸素ポンプ部2は、酸素イオン導電性の
固体電解質21とその一方の面に設けた一対の電極2
2、23よりなり、該一対の電極のうち一方の電極22
を、被測定ガスが存在する外部空間に開口する被測定ガ
ス室Bに露出し、他方の電極23を、上記被測定ガス室
Bから隔壁51により隔離され、上記外部空間と連通孔
A1により連通する内部空間Aに露出させている。酸素
センサ部3は、酸素イオン導電性の固体電解質31とそ
の表面に設けた一対の電極32、33よりなり、該一対
の電極のうち一方の電極32を上記内部空間Aに露出
し、他方の電極33を、基準酸素濃度ガスが導入される
基準酸素濃度ガス室Cに露出させている。また、上記酸
素ポンプ部2の上記固体電解質21の電極形成面と反対
側の面に接して、ヒータ部4が形成してある(請求項
1)。
【0015】上記酸素センサ部3の上記一対の電極3
2、33は、図4のように上記固体電解質31の一方の
面に設けることもできる(請求項2)。また、上記連通
孔A1の上記外部空間側の開口端部を覆って、多孔質材
よりなる保護部44を形成してもよい(請求項3)。
【0016】
【発明の実施の形態】図3には本発明の酸素濃度検出素
子を構成の一部とする、内燃機関の空燃比検出装置の全
体断面図を示す。図3において、筒状ハウジングH内に
は、絶縁部材H1に設けた貫通穴H2内に、詳細を後述
する本発明の酸素濃度検出素子1が挿通保持されてい
る。該酸素濃度検出素子1は、その後端部(図の上端
部)において、絶縁部材H1との間に充填される絶縁シ
ール材H3によりハウジングH内に固定される。
【0017】上記酸素濃度検出素子1は細長い平板状
で、その先端部(図の下端部)は、上記ハウジングHよ
り突出して図の下方に延び、ハウジングHの下端に固定
される容器状の排気カバー7内に収容されている。上記
排気カバー7は、ステンレス製の内部カバー71と外部
カバー72の二重構造となっており、これらカバー7
1、72の側壁には、被測定ガスである排気ガスを排気
カバー7内に取り込むための排気導入口71a、72a
がそれぞれ形成してある。
【0018】上記ハウジングHの上端には、筒状の大気
カバー8が固定される。上記大気カバー8は、上記ハウ
ジングHに取り付けられるメインカバー81とその後端
部を被うサブカバー82とからなり、その側壁の対向位
置に大気導入口81a、82aをそれぞれ有して、これ
ら大気導入口81a、82aより基準酸素濃度測定のた
めの大気を大気カバー8内に取り込むようになしてあ
る。また、上記大気導入口81a、82aの形成位置に
おいて、上記メインカバー81とサブカバー82の間
に、防水のために溌水性のフィルタ83を配設してあ
る。そのため、空燃比検出装置内部には大気のみが導入
され、水分が入ることはない。
【0019】なお、上記大気カバー8は上端が開口して
おり、上記酸素濃度検出素子1の後端部に接続するリー
ド線9が、この上端開口より外部に延びている。
【0020】図1は上記酸素濃度検出素子1の先端部の
拡大断面図、図2はその展開図であり、酸素濃度検出素
子1は、上から順に、ヒータ部4、酸素ポンプ部2、お
よび酸素センサ部3を順次積層した構成を有する。
【0021】上記ヒータ部4は、アルミナ等からなる基
板41と、該基板41の下面にスクリーン印刷等により
形成したヒータ電極42と、このヒータ電極42を覆う
アルミナ等からなる絶縁層43とから構成される。
【0022】上記ヒータ部4の絶縁層43の下面には、
上記酸素ポンプ部2を構成する平板状の酸素イオン導電
性の固体電解質21が配置される。上記固体電解質21
はイットリア添加ジルコニア等からなり、そのヒータ部
4と反対側の面(図の下部表面)には、白金等からなる
左右一対の電極22、23がスクリーン印刷等により形
成されている。
【0023】上記酸素ポンプ部2の下方には、スペーサ
5を介して上記酸素センサ部3を構成する平板状の酸素
イオン導電性の固体電解質31が配置される。上記固体
電解質31はイットリア添加ジルコニア等からなり、そ
の上下面の対向位置には、白金等からなる一対の電極3
2、33がスクリーン印刷等により形成してある。
【0024】上記固体電解質21、31は、ドクターブ
レード法等のシート形成法により形成されたシートであ
り、その厚さは、通常、50〜300μmの範囲とする
のがよい。ただし、電気抵抗とシート強度との兼ね合い
を考慮すると、100〜200μmの範囲とすることが
望ましい。また、電極22、23、32、33の厚さ
は、通常、1〜20μmの範囲とするが、耐熱性とガス
拡散性とを考慮すると、5〜10μm程度とすることが
望ましい。
【0025】上記スペーサ5は平板状で、アルミナ等の
絶縁材からなる。図2に示すように、スペーサ5の左端
部には、上方の上記酸素ポンプ部2の左側電極22に対
向する部分に、左端縁に達する開口部5aが設けてあ
り、その上下に上記固体電解質21、31を積層するこ
とにより、左端開口の被測定ガス室Bを形成する(図
1)。しかして、上記図3の空燃比検出装置内に配置さ
れた時に、上記被測定ガス室Bは、被測定ガスである排
気ガスが存在する、外部空間たる上記排気カバー7内空
間と連通する。
【0026】一方、上記スペーサ5の上記開口部5aの
右方には(図2)、上記酸素ポンプ部2の右側電極23
に対向する部分に開口部5bが形成され、その上下に上
記固体電解質21、31を積層することにより、上記被
測定ガス室Bから隔壁51によって隔離される内部空間
Aが形成される。ここで、上記ヒータ部4の基板41と
上記絶縁層43、上記酸素ポンプ部2の上記固体電解質
21と上記右側電極23には、これらを積層した時に重
なり合う位置に、貫通孔41a、43a、21a、23
aがそれぞれ設けてあり、これらを積層することによ
り、上記内部空間Aと上記排気カバー7内空間とを連通
する連通孔A1が形成されるようになしてある(図
1)。
【0027】なお、上記ヒータ部4の基板41上面に
は、被測定ガスに含まれるすす等の粉末による上記連通
孔A1の目詰まりを防ぐために、該連通孔A1の上端を
覆って、アルミナ等からなる多孔質ペーストを塗布、焼
付けしてなる保護部44が設けてある。また、上記被測
定ガス室Bに露出し、排気ガスに直接接する上記酸素ポ
ンプ部2の左側電極22を保護するために、上記電極2
2上にも同様の保護部24が設けてある。
【0028】上記酸素センサ部3の下方には、アルミナ
等の絶縁材よりなるスペーサ61およびシート62が順
に配置される。上記スペーサ61は、上方の上記酸素セ
ンサ部3の下部電極33と対向する部分に開口部61a
を有するとともに、該開口部61aよりスペーサ61の
右端に至るスリット61bを有している(図2)。しか
して、上記酸素センサ部3に上記スペーサ61とシート
62を積層することにより、図1に示すように、基準酸
素濃度ガス室たる大気通路Cが形成される。該大気通路
Cは、上記図3の空燃比検出装置の大気カバー8内空間
と連通しており、外部より基準酸素濃度ガスである大気
が導入されるようになしてある。
【0029】次に上記構成の空燃比検出装置の作動につ
いて説明する。図3において、空燃比検出装置の上記排
気カバー7を、内燃機関の排気通路に挿通固定すると、
排気カバー7の排気導入口71a、72aを通じて、排
気ガスが排気カバー7内部に取り込まれ、酸素濃度検出
素子1の上記連通孔A1を介して上記内部空間Aに導入
される。排気ガスは、上記被測定ガス室B内にも導入さ
れる。
【0030】一方、大気カバー8の大気導入口81a、
82aを通じて、大気が大気カバー8内部に取り込ま
れ、さらに酸素濃度検出素子1の大気通路Cに導入され
る。
【0031】かくして、上記酸素センサ部3の上部電極
32は、上記内部空間A内の被測定ガス(排気ガス)に
接し、下部電極33は大気通路C内の基準酸素濃度ガス
(大気)に接することになる。そして、基準酸素濃度ガ
スと被測定ガスの酸素の濃度勾配によって生じる酸素セ
ンサ部3の起電力が一定となるように、つまり、被測定
ガスと連通する上記内部空間Aの酸素濃度がある濃度と
なるように、酸素ポンプ部2に電圧をかけると、空燃比
リッチ側では被測定ガス室Bから内部空間Aへ、リーン
側では内部空間Aから被測定ガス室Bへ、酸素イオンが
固体電解質21中を移動する。
【0032】そして、この時、酸素ポンプ部2に流れた
電流値が、酸素拡散量、つまり、被測定ガス中の酸素濃
度に相関する。従って、酸素ポンプ部2に流れる電流値
で被測定ガス中の酸素濃度を検出することができる。
【0033】上記構成では、基準酸素濃度ガスが存在す
る大気通路Cへの酸素イオンの出し入れがないので、大
気通路C中の酸素濃度が変動することがなく、安定した
出力が得られる。また、常に、被測定ガス室Bと内部空
間Aとで酸素を出し入れするため、リッチ側、リーン側
のいずれの場合も、排気ガス中の酸素濃度に応じたポン
プ電流が出力され、広い範囲で酸素濃度検出を行うこと
ができる。
【0034】しかも、上記構成では、ヒータ部4が酸素
ポンプ部2の直上に、密着して配置されていることか
ら、ヒータ部4により上記酸素ポンプ部2が速やかに加
熱され、加熱効率が大幅に向上する。従って、酸素濃度
検出素子1を作動させるまでに必要な時間を短縮するこ
とができる。また、上記酸素ポンプ部2において、一対
の電極22、23を固体電解質21の一方の面に配置し
たので、これら電極22、23を同時に印刷形成するこ
とができ、製作工程が簡単になる。
【0035】なお、本発明の酸素濃度検出素子1を製造
する場合には、まず、固体電解質21に電極22、23
を、固体電解質31に電極32、33を、ヒータ部4の
基板41にヒータ電極42をそれぞれスクリーン印刷す
る。その後、下からシート62、スペーサ61、固体電
解質31、スペーサ5、固体電解質21、絶縁層43、
基板41の順に積層し、熱圧着して一体化し、焼成すれ
ばよい。
【0036】この時、上記固定電解質21、31、スペ
ーサ5、61、シート62、基板41、絶縁層43の各
部材を、それぞれ左右前後に多数繋がった状態で用意
し、この状態で電極形成した後、熱圧着し、同時焼成し
た後、分割すれば、一工程で大量の酸素濃度検出素子を
同時に製造することができる。あるいは、熱圧着して個
々に分割した後、同時焼成することも可能である。
【0037】図4、5は本発明の酸素濃度検出素子の実
施の形態の他の例を示し、本例では、上記酸素センサ部
3の一対の電極32、33を同一面上に形成している。
すなわち、上記酸素センサ部3の固体電解質31上面
に、一対の電極32、33を近接して配置し、その上方
の上記スペーサ5には、右側の電極33の形成部分に対
向する開口部5cと、これよりスペーサ5右端に至るス
リット5dを形成する(図5)。これにより、上記内部
空間Aの右方に大気通路Cが形成され(図4)、上記右
側の電極33が大気に露出される。左側の電極32は上
記図1同様、内部空間Aに露出している。なお、上記大
気通路Cと内部空間Aとは隔壁52により隔離される。
【0038】上記構成によれば、上記酸素ポンプ部2に
加えて、上記酸素センサ部3においても一対の電極3
2、33を同一面に配置したので、これら電極32、3
3を一度に印刷形成することができ、製作工程がさらに
簡単になる。また、スペーサ61、シート62が不要と
なるので、部品点数が減り、よりコンパクトにできる。
【0039】上記各例では、上記連通孔A1を、酸素ポ
ンプ部2の電極23上に配置したが、その配置部位は、
配置した際に被測定ガスを内部空間Aに取り込むことが
できる部位であればよく、例えばスペーサ5を貫通する
ように形成してもよい。また、連通孔A1の数は1つと
したが、複数であっても何ら差し支えない。
【0040】また、各部材に設けた貫通孔41a、43
a、21a、23aを積層した時に上記連通孔A1が形
成されるようにしたが、各部材を積層した後、これらを
貫通する穴を形成して上記連通孔A1とすることもでき
る。
【0041】上記各例では、酸素イオン導電性の固体電
解質21、31としてイットリア添加ジルコニアを用い
たが、他の成分を添加したジルコニア、あるいはジルコ
ニアに代えてセリア、ハフニアといった酸化物よりなる
固体電解質を用いてもよい。また、酸素ポンプ部2、酸
素センサ部3の電極は白金に限らず、パラジウム等を用
いることもできる。さらに電極の形成方法はスクリーン
印刷に限らず、メッキ、蒸着等の他の薄膜形成技術を採
用してもよい。
【0042】また、スペーサ5、61の材質はアルミナ
に限らず、ムライト、ステアタイト等、絶縁性のある材
料であればいずれを使用することもできる。保護部2
4、44の材質もアルミナに限らず、ムライトやスピネ
ル等、他のセラミックを用いてもよい。また、その形成
法として、ペーストを塗布する以外に、ペーストのスク
リーン印刷やプラズマ溶射法、浸漬法といった方法を採
用してもよい。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、酸素ポ
ンプ部とヒータ部とが近接して配置されているので、酸
素ポンプ部が速やかに加熱され、素子が作動するまでに
必要な時間を短縮することができる。しかも、基準酸素
濃度ガス室内の酸素濃度が一定であるため安定した出力
が得られ、広い範囲で酸素濃度を検出することが可能で
ある。また、酸素ポンプ部の一対の電極を同一面上に配
置しているので、両電極を一度に形成でき、製作工程が
簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態の一例を示す酸素
濃度検出素子の要部拡大断面図である。
【図2】図2は、図1の酸素濃度検出素子の展開図であ
る。
【図3】図3は、本発明の酸素濃度検出素子を構成の一
部とする空燃比検出素子の全体断面図である。
【図4】図4は、本発明の酸素濃度検出素子の他の実施
の形態を示す要部拡大断面図である。
【図5】図5は、図4の酸素濃度検出素子の展開図であ
る。
【図6】図6は、従来の酸素濃度検出素子の構造を示す
要部拡大図である。
【図7】図7は、従来の酸素濃度検出素子の構造を示す
要部拡大図である。
【符号の説明】
1 酸素濃度検出素子 2 酸素ポンプ部 21 固体電解質 22、23 電極 24 保護部 3 酸素センサ部 31 固体電解質 32、33 電極 4 ヒータ部 41 基板 42 ヒータ電極 43 絶縁部材 44 保護部 5 スペーサ 51、52 隔壁 6、61 スペーサ 62 シート A 内部空間 A1 連通孔 B 被測定ガス室 C 大気通路(基準酸素濃度ガス室)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧野 太輔 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 柴田 真弘 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素イオン導電性の固体電解質の一方の
    面に一対の電極を設け、該一対の電極のうち一方を、被
    測定ガスが存在する外部空間に開口する被測定ガス室に
    露出し、他方を上記被測定ガス室と隔壁にて隔てられ、
    上記外部空間と連通孔を介して連通する内部空間に露出
    させた酸素ポンプ部と、酸素イオン導電性の固体電解質
    の表面に一対の電極を設け、該一対の電極のうち一方を
    上記内部空間に露出し、他方を基準酸素濃度ガスが導入
    される基準酸素濃度ガス室に露出させた酸素センサ部
    と、上記酸素ポンプ部の上記固体電解質の電極形成面と
    反対側の面に接して形成されるヒータ部とを有すること
    を特徴とする酸素濃度検出素子。
  2. 【請求項2】 上記酸素センサ部において上記一対の電
    極を上記固体電解質の一方の面に設けた請求項1記載の
    酸素濃度検出素子。
  3. 【請求項3】 上記連通孔の上記外部空間側の端部を多
    孔質材よりなる保護部で覆った請求項1または2記載の
    酸素濃度検出素子。
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