JPH0978579A - 偏心重錘の起振力制御方法、および、同制御機構 - Google Patents

偏心重錘の起振力制御方法、および、同制御機構

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JPH0978579A
JPH0978579A JP23669595A JP23669595A JPH0978579A JP H0978579 A JPH0978579 A JP H0978579A JP 23669595 A JP23669595 A JP 23669595A JP 23669595 A JP23669595 A JP 23669595A JP H0978579 A JPH0978579 A JP H0978579A
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eccentric
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 A,B両系統の固定偏心重錘、および可動偏
心重錘、並びにその回転駆動手段を備えた起振機の制御
技術を改良して、回転部材の回転位相を検出したりサー
ボ制御したりする必要無く、しかも運転を中断せずに起
振力を増減調節できるようにする。 【解決手段】 A系統には平行斜線を付し、B系統には
斑点を付して示してある。A系統駆動モータMaによっ
てA系統を、B系統駆動モータMbによってB系統を、
それぞれ回転駆動する。図には現れていないがA系統と
B系統との回転位相差は、0度〜180度の間の所定角
度範囲以内となるように機械的に拘束されている。これ
により、駆動モータMaもしくは同Mbによって回転駆
動すると、A,B両系統の回転位相差が変化し、総合偏
心モーメントが最大,最小の2段階切換されて起振力が
調節される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、杭打ち用のロータ
リ式起振機を回転駆動するとともに、起振機能を制御す
る方法、および同機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】土木建設工事に用いられる振動装置(起
振機)は一般に、偏心重錘を取りつけた複数対の回転軸
を平行に配設した構造である。このような構成によれ
ば、反対方向に回転する偏心重錘の遠心起振力を所望の
方向については相加せしめるとともに、不要の方向につ
いては相殺せしめることができる。上述した起振機を用
いて杭打作業を行う場合、振動公害の防止と騒音公害の
防止とが重要な問題となる。次に、図4,図5について
振動公害に関する技術的問題を説明する。
【0003】図4は杭打ち作業における振動公害を説明
するための模式図である。本図は、クレーンブーム5で
振動装置6を吊持するとともに、該振動装置6のチャッ
ク6aで杭7の上端を把持し、この杭7に振動を与えて
地中に打設している状態を描いてある。杭7の下端を地
表に接せしめて杭打作業を開始する際、最初から振動装
置6をフル稼働させると、杭打ち地点の地表で発生する
地表波aが殆ど減衰せずに付近の民家8に到達するので
振動公害の問題を生じる。ここで、振動装置6の起振力
を任意に調節できるならば、杭7の自重に加えて僅かな
振動を与えながら杭打ち作業を開始し、数メートル打ち
込んでから次第に振動を強くすれば良い。杭7の下端に
相当する震源位置が深くなれば、地中波bは民家8に到
達する途中で減衰するので振動公害は軽微である。
【0004】図5は振動装置の運転開始時および運転停
止時における振動数の変化を示す図表で、横軸は時間で
ある。運転開始時点t0から、定格運転状態に到達する
時点t1までの間、振動数は矢印cの如く急激に上昇す
る。上記の振動数上昇中に、地盤の固有振動数n1、及
びクレーンブームの固有振動数n2を通過する。しか
し、運転開始時における回転数上昇期間T1は一般に短
時間(例えば約3秒間)であるから、振動装置の振動数
が固有振動数に一致したときの共振の問題は、通常無視
することができる。しかし、振動装置6のモータ(図示
せず)の通電を停止した時点t2から回転軸が停止する
時点t3までの間は、回転軸が慣性で回転を続けながら
矢印dの如く次第に減速する。上記の回転数低下期間T
2は比較的長時間(例えば約50秒間)であるから、そ
の途中でクレーンブームの固有振動数n2を通過する
際、該クレーンブームが共振して損傷を被る虞れが有
る。また、地盤の固有振動数n1を通過する際、地盤の
共振により振動公害を生じる虞れが有る。前記の時刻t
2でモータの通電を停止するとともに、振動装置の回転
重錘の回転位相を変化させて起振力を零にすることがで
きれば、振動装置の運転停止操作の際の共振に関する問
題を防止することができる。
【0005】次に、振動装置に供給されるエネルギー量
について見ると、前記の時刻t0からt1まで振動装置6
の回転数が上昇する間、該振動装置の偏心重錘(図示せ
ず)によって振動を発生させつつ増速すると、これを駆
動するために大容量のモータや大容量の電源設備が必要
になる。この場合、振動装置の偏心重錘の回転位相を変
化させて起振力を零にした状態で運転を開始し、定格回
転数に達した後に起振力を発揮させることが出来れば、
モータ容量や電源容量を縮少できるので経済的である。
定格回転数に達した後は、回転部材にそれ以上回転エネ
ルギーを蓄積する必要が無く、振動の減衰を補うだけの
エネルギーを補充することによって運転を継続できるか
らである。
【0006】以上の事情に鑑みて、起振機の起振力を増
減させる調節技術が開発され、公知になっている。次
に、起振機の起振力を増減調節する原理について述べ
る。図6は2個の偏心重錘の組み合わせによって起振力
を変化させる公知技術を説明するために示したものであ
って、(A)は2個の偏心重錘が最大起振力を発揮する
状態を表す模式図、(B)は起振力中程度である状態を
表す模式図、(C)は起振力がやや小さい状態を表す模
式図、(D)は起振力がゼロの状態を表す模式図であ
る。図6(A)に示した2個の偏心重錘のうち、9は回
転軸2B′に固着された固定偏心重錘であり、10は回
転軸2C′に対して相対的に回動し得る可動偏心重錘で
ある。本発明において固定偏心重錘とは回転軸に対する
相対的回動を係止された偏心重錘の意であって、回転軸
と一緒に回転する部材であるから、固定とは静止の意で
はない。図6(A)における2個の偏心重錘9,10の
相対的位置は、位相差ゼロの状態である。
【0007】従って、この図6(A)の状態で、2個の
偏心重錘9,10を歯車4B′,4C′で同期させて回
転させると起振力が発生する。図6(D)の状態では、
2個の偏心重錘9,10それぞれの重心が、常に参考線
M−M(2本の回転軸2B′,2C′を結ぶ線分の垂直
2等分線)に関して対称位置に在るので上下方向の起振
力はゼロである。説明の便宜上、本図6(D)のように
2個の偏心重錘の位相差が180度になって該2個の偏
心重錘の総合偏心モーメントがゼロの状態を基準状態と
名付ける。図6(B),(C)は、それぞれ前記
(A),(D)の中間的状態であるから(A)図の場合
よりも小さく(D)図の場合よりも大きい上下方向起振
力を発生する。そして、(B)図の方が(C)図よりも
(A)図の状態に近いから、起振力の大きい方から順番
に挙げると(A),(B),(C),(D)となる。前
掲の図6において起振力増減制御の原理を示すため、2
本の回転軸2B′,2C′を同期回転歯車4B′,4
C′で同期回転させる形に描かれているが、構造を簡単
にするため1本の回転軸に2個の偏心重錘を配設するこ
ともできる。図7は共通の回転軸に対して固定偏心重錘
を固着するとともに可動偏心重錘を上記共通の回転軸に
対する相対的な回動角位置を調節できるようにした機構
の模式図である。
【0008】固定偏心重錘9は回転軸2に固着されて一
緒に回転する。可動偏心重錘10は回転軸2に対する取
付角位置を円弧矢印α−βのごとく変化させて調節する
ことと、調節した状態を維持することとが出来るように
なっている。本図7に描かれている状態は前掲の図6
(B)に示した状態に対応し、起振力が中等度である。
この状態から、可動偏心重錘を矢印α方向に回動させて
固定すると図6(D)の状態に近づいて起振力が減少す
る。また矢印β方向に回動させると図6(A)の状態に
近づいて起振力が増大する。以上のようにして起振力が
調節される。図8は上掲の図7に原理を示したように、
共通の1軸に対して固定偏心重錘と可動偏心重錘とを配
設して起振力を増減調節できるようにした起振機の従来
例を示す斜視図である。2本の回転軸2A,2Bを水平
方向に並べて駆動用プーリ11および同期回転用伝動歯
車4A,4Bによって反対方向に(時計周りと反時計回
りに)同期回転させているのは、水平方向の起振力を相
殺させるためである。固定偏心重錘9Aは回転軸2Aに
固着されている。そして可動偏心重錘10Aは上記回転
軸2Aに対して回動自在に支承されるとともに、固定偏
心重錘9Aに対する回動を調節・固定できるようになっ
ている。すなわち、可動偏心重錘10Aには複数個の調
節用メネジ穴(本図において1個のみ現れている)12
が穿たれている。セットボルト14を上記メネジ穴12
に螺合して六角レンチ15で締めつけ、ノックピン13
で回り止めを施すと可動偏心重錘10Aの角位置が固定
される。図9は前掲の図8に示した従来例の調節機構を
備えた起振機における回転軸と固定偏心重錘と可動偏心
重錘との関係を説明するために示したもので、(A)は
部分的に切断して描いた外観斜視図であり、(B)は回
転軸と平行な方向に見たところを描いた模式図である。
図9(A)に示した23a,23b,23cは目盛であ
って、単位はkg・cmである。目盛を合わせてセットボル
トを螺合することにより、図9(B)に示したように、
可動偏心重錘が3つの角位置をとり、10a,10b,
10cのように相対的に回動して起振力を変化させる。
図7ないし図9に示した従来技術に係る起振機は、以上
に説明したようにして起振力の増減調節を行なうことが
できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図7ないし図9を参照
して説明した従来技術に係る起振機において起振力を増
減調節しようとすると、図8に表されている構造から容
易に理解されるように、運転を止め、ノックピン13を
抜き取ってセットボルト14を抜き出し、可動偏心重錘
10を手動で回して目盛(図9において符号23a〜2
3c)を合わせた後、再びセットボルト14を螺合し緊
定してノックピン13で回り止めを施さねばならない。
従来技術において起振力の増減調節を行なうには、以上
のような操作を必要とする。図4について既に述べたよ
うに、起振装置6は杭7の上端に取り付けられているの
で、これをクレーンブーム5で吊り降して調節した後、
再びクレーンブーム5で吊り上げて杭7の上端に取りつ
ける作業は多大の時間と労力とを費さねばならない。原
理図として先に掲げた図6のように固定偏心重錘9と可
動偏心重錘10とをそれぞれ異なる回転軸に取り付けた
構造を実際の部材によって構成して、起振機の運転を継
続しながら起振力の増減調節を行なうことも考えられる
が、図6(A)の状態と図6(D)の状態との間で可動
偏心重錘10を180度(固定偏心重錘9に対して相対
的に)回動させなければならないので構造が複雑にな
る。特に、固定偏心重錘の回転位相と可動偏心重錘の回
転位相とを検出しつつ、これらの偏心重錘を相互に連繋
させつつサーボ制御するための機構が複雑,高価とな
り、そのメイティナンスに高度の熟練と多大の労力とを
必要とする。
【0010】本発明は上述の事情に鑑みて為されたもの
であって、偏心重錘の回転位相を検出したり偏心重錘の
回転駆動をサーボ制御したりする必要が無く、しかも、
起振機の運転を中断することなく継続しつつ、該起振機
の起振力を増減調節して杭打作業における振動公害を未
然に防止し得る制御方法および制御機構を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的(制御機構の
簡素化)を達成するために創作した本発明の基本的原理
について、前掲の図9を参照して略述すると次のとおり
である。すなわち、運転開始の際、公害防止およびクレ
ーンブーム保護のために必要なことは、起振機の回転を
開始する点oにおいて偏心重錘の総合偏心モーメントを
零にしてスタートし、定常運転に移行する点iにおいて
上記の総合偏心モーメントを最大ならしめれば良い。換
言すれば2系列の起振ユニット相互の回転位相差を18
0度にして起振力零の状態でスタートし(点o)、定常
運転に移行する点iで回転位相差を0度にして最大起振
力を発揮させれば良い。同様に、運転終了の際に公害防
止およびクレーンブーム保護のために必要なことは、定
常運転から慣性運転に移行する点jで回転位相差を18
0度にして起振力零にすれば良い。さらに要約して言う
ならば、地盤の固有振動数n1とクレーンブームの固有
振動数n2とに相当する回転数領域を、回転位相差18
0度で通過すれば良い。点iから点jまでの定常運転中
には、回転位相差を0度に保持して最大起振力を発揮さ
せなければならないことは言うまでも無い。以上の考察
から明らかになったことは、2系列の起振ユニット相互
の回転位相差の制御は、0度の状態と180度の状態と
の切り替え操作が行なわれれば足り、回転数範囲の全域
にわたって精密にサーボ制御することは省略可能だとい
うことである。
【0012】本願発明の基本は、A,B両系統の偏心重
錘式振動発生機構を設けて、該A,B両系統の回転部材
相互の回転位相差が0度よりも小さくならず、180度
よりも大きくならないように、許容角度180度以内に
機械的に拘束し、上記A,B両系統をそれぞれモータで
回転駆動する。ただし、以上に述べたのは基本原理であ
って、起振力を減少させたとき必ずしも起振力を零にす
る必要は無い。実際問題としては、振動公害やクレーン
ブームの共振破損を招かない程度の起振力を残しておか
ないと、杭は自重だけでは地中に沈み込んでゆかない。
【0013】前記のA系統,B系統とは説明の便宜上の
呼称であって、名称を入れ替えることも可能である。た
だし、本発明においてはA,B両系統の偏心重錘相互の
回転位相差が零となるように揃えた状態から、相対的に
約180度進相することが出来るが上記のように揃った
状態から遅相出来ない方をA系統とし、上記のように位
相差零に揃えた状態から相対的に約180度遅相可能
で、この揃えられた状態から進相出来ない方をB系統と
する。すなわち、回転位相差零の状態から、A系統は約
180度進相可能、B系統は180度遅相可能である。
A系統がB系統に比して相対的に約180度進むという
ことと、B系統がA系統に比して相対的に約180度遅
れるということとは同意である。従って、A,B両系統
の内の何れか一方が他方を押しながら回っているとき
は、該A,B両系統の位相の関係は、(イ)A系統がB
系統よりも約180度進んで総合偏心モーメント最小に
なっているか、(ロ)A,B両系統の回転位相差が零に
なって総合偏心モーメントが最大になっているか、何れ
かである。
【0014】以上に述べた原理に基づいて本発明に係る
起振機の駆動・制御装置の具体的構成は(図1参照)、
A系統とB系統との2系統よりなる駆動・伝動系を具備
し、A系統回転軸(21)にA系統固定偏心重錘(2
6)が固定されるとともに、該B系統回転軸にA系統可
動偏心重錘(29)が相対的回動可能に嵌着され、前記
A系統固定偏心重錘(26)とA系統可動偏心重錘(2
9)とを常に等しい回転速度で反対方向に回転せしめる
連動手段が設けられるとともに、前記B系統固定偏心重
錘(28)とB系統可動偏心重錘(27)とを常に等し
い回転速度で反対方向に回転せしめる連動手段が設けら
れており、かつ、前記A系統の回転位相とB系統の回転
位相との位相差を、0度以上180度以下の所定角度範
囲内に拘束する機械的手段が設けられており、前記A系
統回転軸(21)を回転駆動するA系統駆動モータ(M
a)と、B系統回転軸(22)を回転駆動するB系統駆
動モータ(Mb)とが設けられるとともに、上記A,B
両系統の駆動モータ(Ma,Mb)がそれぞれ個別に制
御できるようになっていることを特徴とする。
【0015】上記の構成においては、A系統の固定偏心
重錘とA系統の可動偏心重錘とが常に一定の位相差(1
80度)を保持するとともに、B系統の固定偏心重錘と
B系統の可動偏心重錘とが常に一定の位相差(180
度)を保持しており、かつ、A系統の固定,可動両偏心
重錘とB系統の固定,可動両偏心重錘との位相差は所定
角度範囲内となるように拘束されている。このため、A
系統の駆動モータによってA系統の固定,可動両偏心重
錘を回転駆動すると、A系統よりも所定角度以上には遅
相できないB系統の固定,可動両偏心重錘は所定角度範
囲の最大角度だけ遅れて(A系統に引っ張られる形で)
A系統と同じ回転速度で同じ方向に回転して最大偏心モ
ーメントの状態で作動し、最大起振力を発生させる。ま
た、B系統の駆動モータによってB系統の固定,可動両
偏心重錘を回転駆動すると、B系統よりも所定角度以上
には進相できないA系統の固定,可動両偏心重錘は所定
角度範囲内の最小角度だけ進んで(B系統に押される形
で)B系統と同じ回転速度で同じ方向に回転して最小偏
心モーメントの状態で作動し、最小起振力を発生させ
る。以上の作働を要約すると、A,B両系統の回転位相
を検出したりサーボ制御したりすることなく、かつ、起
振機の運転を中断することなく、2個の駆動用モータの
内の何れによって起振機を回転駆動するかという単純な
操作によって、最大起振力を発生する状態と最小起振力
を発生する状態との何れかを任意に選定することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、図1ないし図3を順次に参
照しつつ、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発
明の起振力制御方法を実施するために構成した本発明に
係る偏心重錘の起振力制御機構の1実施形態を備えた起
振機を示し、模式的に描いた水平断面図である。ケース
1によって2本の水平な軸、すなわちA系統回転軸21
とB系統回転軸22とが回転自在に支承されている。そ
してA系統駆動歯車23がキー24を介して前記A系統
回転軸21に固着されている。本図1には7個のキーが
描かれていて、符号は1個のみ付されているが、キーの
図形が描かれていることは回転軸に対して相対的に回動
不能に嵌合されていることを表わしている。そして、キ
ーの図形が描かれていない個所は相対的な回動可能に嵌
合されていることを表している。
【0017】A系統の被動歯車25は前記A系統駆動歯
車23と歯数が等しく、B系統の回転軸22に対して回
動自在に嵌合されて支承されている。同様に、歯数の等
しいB系統の1対の歯車のうち、B系統駆動歯車34は
B系統回転軸22に対して回動不可能に固着され、B系
統被動歯車31はA系統回転軸21に対して回動可能に
嵌合され、支承されている。前記A系統回転軸21に対
して、A系統固定偏心重錘26が相対的回動不可能に、
B系統可動偏心重錘27が相対的回動可能に、それぞれ
嵌合されて支持されるとともに、上記B系統可動偏心重
錘27は前記B系統被動歯車31に対して同期連結杆3
3を介して一体的に連結されて一緒に回転する。これに
より該B系統可動偏心重錘27はB系統回転軸22と反
対方向に、同じ回転速度で回転せしめられる。前記B系
統回転軸22に対して、B系統固定偏心重錘28が相対
的回動不可能に、A系統可動偏心重錘29が相対的回動
可能に、それぞれ嵌合されて支持されるとともに、上記
A系統可動偏心重錘29は前記A系統被動歯車25に対
して同期連結杆30を介して一体的に連結されて一緒に
回転する。これにより該A系統可動偏心重錘29はA系
統回転軸21と反対方向に、同じ回転速度で回転せしめ
られる。前記A系統回転軸21にA系統被動プーリ35
が固着されるとともに、A系統駆動モータMaにA系統
駆動プーリ38が固着されており、上記A系統被動プー
リ35とA系統駆動プーリ38とに巻掛伝動手段37が
巻き掛けられて伝動している。前記B系統回転軸22に
B系統被動プーリ36が固着されるとともに、B系統駆
動モータMbにB系統駆動プーリ39が固着されてお
り、上記B系統被動プーリ36とA系統駆動プーリ39
とに巻掛伝動手段37が巻き掛けられて伝動している。
図2は、前掲の図1に示した実施態様に係る起振機の水
平断面図であって、その輪郭線並びに符号および部材の
名称は図1と同様であるが、A系統の回転部材に平行斜
線を付するとともにB系統の回転部材に斑点を付して系
統区分および伝動経路を表してある。
【0018】図示を省略するが、A系統の回転部材とB
系統の回転部材とは所定角度範囲の位相差を許容して、
相互の回動が拘束されている。A,B両系統の相対的回
動は、A,B両系統間の回転位相差の増減を意味してい
る。本発明を実施する際、回動の拘束手段すなわち位相
差の制限手段は任意に設定することができるが、同一回
転軸(例えば符号21)に嵌着されている固定偏心重錘
(26)の一部と可動偏心重錘(27)の一部とを、ガ
タを伴って当接せしめるように構成すると好都合であ
る。この種の技術は、例えば特願平7−159479号
出願の明細書及び図面に開示されている。
【0019】本例においては、A系統偏心重錘とB系統
偏心重錘との位相差制限範囲を次のように設定した。B
系統駆動モータMbを作動させてB系統回転軸22を回
転させると、図2に斑点を付して示したB系統の回転部
材が回転する。平行斜線を付して示したA系統の回転部
材は、B系統よりも遅れることができないので、B系統
で押される形に、B系統よりも微小角度だけ進相した状
態で一緒に回転する。この状態は、A,B両系統の偏心
モーメントが零になる基準状態に近い状態である。ただ
し、偏心モーメントを完全に零とはせず、重力加速度g
とほぼ等しい振動加速度を生じるように前記微小角度を
設定してある。重力加速度とほぼ等しい振動加速度を生
じさせるに適正な位相差の値は、計算で求めることもで
きるが、実機について試験的に実測して求めることも容
易である。また、A系統駆動モータMaを作動させると
A系統の回転部材が回転せしめられ、A系統よりも所定
角度以上に遅れることのできないB系統は、該A系統に
引っ張られる形に、許容角度範囲の最大位相差角だけ遅
れて一緒に回転する(一緒に回転している時は、A,B
両系統の回転速度は等しい)。この状態は、A,B両系
統の位相差が180度である基準状態に比して位相差が
約30度だけ小さくなるように設定してある。その理由
は、位相差が180度−30度=150度よりも小さい
状態で回転している場合、これを標準状態に戻すように
操作するには、非常に大きい操作力を必要とするからで
ある。本発明者の試験研究によれば、基準状態からの位
相差を約30度に設定することが最も好都合である。
【0020】本実施形態の装置を用いて杭打ち作業を行
なうためには、(図5を併せて参照)作業開始点oで、
B系統駆動モータMbを作動させて、偏心モーメント最
小(起振力最小,振動加速度約g)で回転を始め、矢印
cのように回転数を上昇させつつ、地盤固有地動数
1、およびクレーンブーム固有振動数n2を偏心モーメ
ント最小の状態で通過する。通過し終えると、B系統駆
動モータMbの通電を断ち、もしくは通電を弱めて、A
系統駆動モータMaを作動させる。この場合、偏心重錘
の回転数(回転速度)と発生する振動の振動数とは等し
い。回転数が定格回転数に達すると(点i)、定常運転
に移行する。この状態では、A系統が基準状態よりも約
30度進相して最大偏心モーメントとなり、最大起振力
を発揮しつつ杭打作業を遂行する。この定常運転は、A
系統がB系統を引っ張る形で、B系統は約30度遅れて
追随する。この定常状態の運転期間中、B系統駆動モー
タMbは通電を断っておいても良い。また、B系統がA
系統に追いつかない程度に、B系統駆動モータMbに電
気エネルギーを供給しても良い。杭打ち作業を遂行し終
えたとき(点j)A,B両系統の駆動モータMa,Mb
の給電を停止するとともに、A系統駆動モータMaに電
気制動を掛ける。これにより、偏心モーメント最小の状
態となり、クレーンブーム固有振動数n2,地盤固有振
動数n1を順次に通過して矢印mのごとく減速し、停止
(点m)するに至る。
【0021】図3は、前掲の図1および図2の実施形態
と異なる実施形態を示し、模式的に描いた水平断面図で
ある。前記実施態様と異なる点は次の通りである。A系
統駆動モータMaに固着したA系統原動歯車40をA系
統駆動歯車23に噛合せしめるとともに、B系統駆動モ
ータMbに固着したB系統原動歯車41をB系統駆動歯
車34に噛合させる。本実施形態(図3)によれば前記
実施形態(図1,図2)に比して装置の横幅寸法Lが小
さくなるという長所が有る。ただし、前記実施形態(図
1,図2)の方は、歯車騒音が少ないという長所を有し
ている。
【0022】
【発明の効果】固定偏心重錘と可動偏心重錘とよりなる
起振機の制御に本発明を適用すると、A系統の固定偏心
重錘とA系統の可動偏心重錘とが常に一定の位相差(1
80度)を保持するとともに、B系統の固定偏心重錘と
B系統の可動偏心重錘とが常に一定の位相差(180
度)を保持しており、かつ、A系統の固定,可動両偏心
重錘とB系統の固定,可動両偏心重錘との位相差は所定
角度範囲内となるように拘束されている。このため、A
系統の駆動モータによってA系統の固定,可動両偏心重
錘を回転駆動すると、A系統よりも所定角度以上には遅
相できないB系統の固定,可動両偏心重錘は所定角度範
囲内の最大角度だけ遅れて(A系統に引っ張られる形
で)同じ方向に回転して最大偏心モーメントの状態で作
動し、最大起振力を発生させる。また、B系統の駆動モ
ータによってB系統の固定,可動両偏心重錘を回転駆動
すると、B系統よりも所定角度以上には進相できないA
系統の固定,可動両偏心重錘は所定角度範囲内の最小角
度だけ進んで(B系統で押される形で)B系統と同じ回
転速度で同じ方向に回転して最小偏心モーメント状態で
作動し、最小起振力を発生させる。以上の作働を要約す
ると、A,B両系統の回転位相を検出したりサーボ制御
したりすることなく、かつ、起振機の運転を中断するこ
となく、2個の駆動用モータの内の何れによって起振機
を回転駆動するかという単純な操作によって、最大起振
力を発生する状態と最小起振力を発生する状態との何れ
かを任意に選定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の起振力制御方法を実施するために構成
した本発明に偏る偏心重錘の起振力制御機構の1実施形
態を備えた起振機を示し、模式的に描いた水平断面図で
ある。
【図2】前掲の図1に示した実施形態に係る起振機の水
平断面図であって、その輪郭線並びに符号および部材の
名称は図1と同様であるが、A系統の回転部材に平行斜
線を付するとともにB系統の回転部材に斑点を付して系
統区分および伝動経路を表してある。
【図3】前掲の図1および図2の実施形態と異なる実施
形態を示し、模式的に描いた水平断面図である。
【図4】振動装置を用いる杭打工事における地上波およ
び地中波の伝達を示す説明図である。
【図5】振動杭打工事における共振現象を説明するため
の、時間−回転速度を表わした図表である。
【図6】2個の偏心重錘の組み合わせによって起振力を
変化させる公知技術を説明するために示したものであっ
て、(A)は2個の偏心重錘が最大起振力を発生する状
態を示す模式図、(B)は起振力中程度である状態を表
す模式図、(C)は起振力がやや小さい状態を表す模式
図、(D)は起振力がゼロの状態を表す模式図である。
【図7】共通の回転軸に対して固定偏心重錘を固着する
とともに可動偏心重錘を上記共通の回転軸に対する相対
的な回動角位置を調節できるようにした機構の模式図で
ある。
【図8】上掲の図7に原理を示したように、共通の1軸
に対して固定偏心重錘と可動偏心重錘とを配設して起振
力を増減調節できるようにした起振機の従来例を示す斜
視図である。
【図9】前掲の図8に示した従来例の調節機構を備えた
起振機における回転軸と固定偏心重錘と可動偏心重錘と
の関係を説明するために示したもので、(A)は部分的
に切断して描いた外観斜視図であり、(B)は回転軸と
平行な方向に見たところを描いた模式図である。
【符号の説明】
1…起振機のケース、2,2A〜2D…回転軸、3,3
A〜3D…偏心重錘、4,4A〜4D…同期伝動用の伝
動歯車、5…クレーンブーム、6…振動装置(起振
機)、7…杭、8…民家、9,9A,9B…固定偏心重
錘、10,10A,10B…可動偏心重錘、10a〜1
0c…可動偏心重錘の調整位置、11…駆動用プーリ、
12…メネジ穴、13…ノックピン、14…セットボル
ト、15…六角レンチ、21…A系統回転軸、22…B
系統回転軸、26…A系統固定偏心重錘、27…B系統
可動偏心重錘、28…B系統固定偏心重錘、29…A系
統可動偏心重錘、Ma…A系統駆動モータ、Mb…B系
統駆動モータ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A系統の偏心重錘回転駆動系と、B系統
    の偏心重錘回転駆動系とを設け、 A系統回転軸(21)にA系統固定偏心重錘(26)を
    固定するとともに、該A系統回転軸にB系統可動偏心重
    錘(27)を相対的回動可能に取り付け、 B系統回転軸(22)にB系統固定偏心重錘(28)を
    固定するとともに、該B系統回転軸にA系統可動偏心重
    錘(29)を相対的回動可能に取り付け、 前記A系統固定偏心重錘(26)とA系統可動偏心重錘
    (29)とを常に等しい回転速度で反対方向に回転する
    ように連動させるとともに、 前記B系統固定偏心重錘(28)とB系統可動偏心重錘
    (27)とを常に等しい回転速度で反対方向に回転する
    ように連動させ、かつ、 前記A系統の回転位相とB系統の回転位相との位相差
    が、0度以上180度以下の所定角度範囲以上とならな
    いように、両系統の回転部材相互を機械的に拘束して、 前記A系統回転軸(21)とB系統回転軸(22)と
    を、それぞれ別個に制御し得るモータによって回転駆動
    することを特徴とする、偏心重錘の起振力制御方法。
  2. 【請求項2】 前記のA系統回転軸(21)に固着した
    A系統駆動歯車(23)と、B系統回転軸(22)に対
    して回動可能に取り付けたA系統被動歯車(25)とを
    噛合させるとともに、該A系統被動歯車とA系統可動偏
    心重錘(29)とを相対的回動不能に連結し、 前記のB系統回転軸(22)に固着したB系統駆動歯車
    (34)と、A系統回転軸(21)に対して回動可能に
    取り付けたB系統被動歯車(31)とを噛合させるとと
    もに、該B系統被動歯車とB系統可動偏心重錘(32)
    とを相対的回動不能に連結したことを特徴とする、請求
    項1に記載した偏心重錘の起振力制御方法。
  3. 【請求項3】 前記A系統回転軸(21)にA系統被動
    プーリ(35)を固着するとともに、A系統駆動プーリ
    (38)を取り付けたA系統駆動用のモータ(Ma)に
    より、巻掛伝動手段(37)を介して回転駆動し、か
    つ、 前記B系統回転軸(22)にB系統被動プーリ(39)
    を固着するとともに、B系統駆動プーリ(39)を取り
    付けたB系統駆動用のモータ(Mb)により、巻掛伝動
    手段(37)を介して回転駆動することを特徴とする、
    請求項2に記載した偏心重錘の起振力制御方法。
  4. 【請求項4】 A系統駆動用のモータ(Ma)に取り付
    けたA系統原動歯車(40)を、A系統回転軸(21)
    に固着されたA系統駆動歯車(23)に噛合せしめてA
    系統の回転部材を回転駆動し、 B系統駆動用のモータ(Mb)に取り付けたB系統原動
    歯車(41)を、B系統回転軸(22)に固着したB系
    統駆動歯車(34)に噛合せしめてB系統の回転部材を
    回転駆動することを特徴とする、請求項2に記載した偏
    心重錘の起振力制御方法。
  5. 【請求項5】 前記の0度以上180度以内の所定角度
    範囲の最大値を、下記のように設定することを特徴とす
    る、請求項1ないし請求項4の何れかに記載した偏心重
    錘の起振力制御方法。A系統固定偏心重錘(26)とB
    系統可動偏心重錘(27)とがA系統回転軸(21)に
    関して対称に位置したとき、B系統固定偏心重錘(2
    8)とA系統可動偏心重錘(29)とがB系統回転軸
    (22)に関して対称に位置するように、 前記A系統駆動歯車(23)とA系統被動歯車(25)
    との噛合関係を設定するとともにB系統駆動歯車(3
    4)とB系統被動歯車(31)との噛合関係を設定し
    て、これら4個の偏心重錘を回転させたときの総合偏心
    モーメントが零となる状態を想定して、これをA,B両
    系統の回転位相差180度の状態と定義し、 A,B両系統の回転位相差が約180度であって、前記
    4個の偏心重錘の回転によって発生する振動加速度が重
    力加速度とほぼ等しくなる位相差に相当する角度をもっ
    て、前記所定角度範囲の最大値とする。
  6. 【請求項6】 前記の0度以上180度以内の所定角度
    範囲の最小値を、下記のように設定することを特徴とす
    る、請求項5に記載した偏心重錘の起振力制御方法。前
    記の回転位相差180度の状態を基準状態とし、この基
    準状態に比して回転位相差を約30度小さく設定する。
  7. 【請求項7】 前記A系統の回転位相とB系統の回転位
    相との位相差を、所定角度範囲内の最大値として4個の
    偏心重錘の総合偏心モーメントを最小ならしめて杭打作
    業の運転を開始し、 A系統の回転速度およびB系統の回転速度が、杭打作業
    現場の地盤の固有振動数に相当する回転速度および杭打
    作業用クレーンブームの固有振動数に相当する回転速度
    を通過して上昇した後、 A系統の回転位相とB系統の回転位相との位相差を、所
    定角度範囲内の最小値として前記4個の偏心重錘の総合
    偏心モーメントを最大ならしめて定常的な運転状態に移
    行することを特徴とする、請求項1に記載した偏心重錘
    の起振力制御方法。
  8. 【請求項8】 前記A系統の回転位相とB系統の回転位
    相との位相差を、所定角度範囲内の最小値として前記4
    個の偏心重錘の総合偏心モーメントを最大ならしめて定
    常的な運転を遂行した後、 前記の位相差を所定角度範囲内の最大値として前記4個
    の偏心重錘の総合偏心モーメントを最小ならしめた状態
    で、A,B両系統の回転速度を減速せしめて停止に至ら
    しめることを特徴とする、請求項7に記載した偏心重錘
    の起振力制御方法。
  9. 【請求項9】 A系統の偏心重錘およびその回転駆動系
    と、B系統の偏心重錘およびその回転駆動系とよりな
    り、 A系統回転軸(21)にA系統固定偏心重錘(26)が
    固定されるとともに、該A系統回転軸にB系統可動偏心
    重錘(27)が相対的回動可能に嵌着され、 B系統回転軸(22)にB系統固定偏心重錘(28)が
    固定されるとともに、該B系統回転軸にA系統可動偏心
    重錘(29)が相対的回動可能に嵌着され、 前記A系統固定偏心重錘(26)とA系統可動偏心重錘
    (29)とを常に等しい回転速度で反対方向に回転せし
    める連動手段が設けられるとともに、 前記B系統固定偏心重錘(28)とB系統可動偏心重錘
    (27)とを常に等しい回転速度で反対方向に回転せし
    める連動手段が設けられており、かつ、 前記A系統の回転位相とB系統の回転位相との位相差
    を、0度以上180度以下の所定角度範囲内に拘束する
    機械的手段が設けられており、 前記A系統回転軸(21)を回転駆動するA系統駆動モ
    ータ(Ma)と、B系統回転軸(22)を回転駆動する
    B系統駆動モータ(Mb)とが設けられるとともに、上
    記A,B両統の駆動モータ(Ma,Mb)がそれぞれ個
    別に制御できるようになっていることを特徴とする、偏
    心重錘の起振力制御機構。
  10. 【請求項10】 相互に歯数の等しいA系統駆動歯車
    (23)とA系統被動歯車(25)とが設けられるとと
    もに、相互に歯数の等しいB系統駆動歯車(34)とB
    系統被動歯車(31)とが設けられており、 A系統駆動歯車(23)はA系統回転軸(21)に固着
    され、 A系統被動歯車(25)は前記A系統駆動歯車(23)
    と噛合するとともに前記B系統回転軸(22)と相対的
    回動可能に嵌合され、かつ、前記A系統可動偏心重錘
    (29)に対して一体的に連結されており、 B系統被動歯車(31)は前記B系統駆動歯車(34)
    と噛合するとともに前記A系統回転軸(21)と相対的
    回動可能に嵌合され、かつ、前記B系統可動偏心重錘
    (27)に対して一体的に連結されていることを特徴と
    する、請求項9に記載した偏心重錘の起振力制御機構。
  11. 【請求項11】 前記A系統回転軸(21)にA系統被
    動プーリ(35)が固着されるとともに、A系統駆動プ
    ーリ(38)を取り付けたA系統駆動用のモータ(M
    a)により、巻掛伝動手段(37)を介して回転駆動さ
    れるようになっており、かつ、 前記B系統回転軸(22)にB系統被動プーリ(39)
    を固着されるとともに、B系統駆動プーリ(39)を取
    り付けたB系統駆動用のモータ(Mb)により、巻掛伝
    動手段(37)を介して回転駆動されるようになってい
    ることを特徴とする、請求項10に記載した偏心重錘の
    起振力制御機構。
  12. 【請求項12】 A系統駆動用のモータ(Na)に取り
    付けたA系統原動歯車(40)が、A系統回転軸(2
    1)に固着されたA系統駆動歯車(23)に噛合されて
    おり、 B系統駆動用のモータ(Mb)に取り付けたB系統原動
    歯車(41)が、B系統回転軸(22)に固着されたB
    系統駆動歯車(34)に噛合されていて、 前記A系統駆動用のモータ(Ma)とB系統駆動用のモ
    ータ(Mb)とが、それぞれ独立に制御できるようにな
    っていることを特徴とする、請求項10に記載した偏心
    重錘の起振力制御機構。
  13. 【請求項13】 前記A系統の偏心重錘とB系統の偏心
    重錘との回転位相差が最大値となったとき、これらの偏
    心重錘の総合偏心モーメントが最小値となり、かつ、偏
    心モーメント最小の状態で前記偏心重錘が定格回転速度
    で回転したときに発生する振動の振動加速度が、ほぼ重
    力加速度と等しいように構成されていることを特徴とす
    る、請求項9に記載した偏心重錘の起振力制御機構。
  14. 【請求項14】 前記A系統回転位相とB系統の回転位
    相との位相差に関する所定角度範囲の最小値は、 固定偏心重錘と可動偏心重錘とが回転軸に関して対称に
    位置して180度の位相差を有す仮想の状態を基準の状
    態とし、上記の基準状態における位相差よりも約30度
    小さい値に設定されていることを特徴とする、請求項9
    に記載した偏心重錘の起振力制御機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014171416A1 (ja) * 2013-04-15 2014-10-23 株式会社キンキ 振動発生装置
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