JPH0978239A - プラスチック成形型の製造方法 - Google Patents

プラスチック成形型の製造方法

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JPH0978239A
JPH0978239A JP18581295A JP18581295A JPH0978239A JP H0978239 A JPH0978239 A JP H0978239A JP 18581295 A JP18581295 A JP 18581295A JP 18581295 A JP18581295 A JP 18581295A JP H0978239 A JPH0978239 A JP H0978239A
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molding die
plastic molding
layer
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JP18581295A
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Minoru Kitano
實 北野
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Kyokuto Giken Co Ltd
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Kyokuto Giken Co Ltd
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/06Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the deposition of metallic material
    • C23C16/16Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the deposition of metallic material from metal carbonyl compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マンドレルの表面に析出速度が早く手直しの
少ない金属層を形成するプラスチック成形型の製造方
法。 【解決手段】 マンドレルの表面を金属カーボニールの
金属析出温度に加熱し、該マンドレル表面に金属カーボ
ニール蒸気を導入することにより、金属層を形成する。
金属カーボニール蒸気からの金属の析出速度は電鋳より
も著しく析出速度が早く、同じNi電鋳に比較して約1
0倍であって、生産性が電鋳に比較して著しく高い。ま
た、金属カーボニール蒸気からの金属の析出は、マンド
レルの凹凸に関係なく均一に析出するので、プラスチッ
ク成形型の完成後の手直しをあまり必要としない。ま
た、マンドレルがAlまたはAl合金からなり表面に耐
熱樹脂層を形成したものを用いると、金属カーボニール
の金属層の形成後に耐熱樹脂層を焼失させれば、離型が
容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマンドレル(マスタ
ーモデル)を用いて金属製のプラスチック成形型を製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチックの射出形成や発泡成
形等に用いられる複雑な凹凸のある形状のプラスチック
成形型を製造するには、合成樹脂等で形成した母型(マ
ンドレル)の表面に、無電解めっきにより金属層を形成
して導電性を付与し、さらにその導電層の上に銅、ニッ
ケル、銀等の金属の厚いめっき層を電着により形成し、
その後形成された金属皮膜をマンドレルから剥離するい
わゆる電鋳により製造されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の従来の
電鋳によるプラスチック成形型の製造方法では、電気め
っきにより電着層を形成するものであるため、電気めっ
き層の成長に時間がかかり、そのため所望の厚さの成形
型を得るためには長時間を要するとういう欠点がある。
因に、電気めっきによるニッケル電着層の形成速度は
0.001インチ/時間である。
【0004】また、尖端部に電流が集中しやすく、凹部
には電流が流れ難いという電気めっきの特性から、マン
ドレルの凸部の電着層が厚くなり、凹部は電着層が薄く
なり、電着層が不均一となり、そのため、電着層形成後
にプラスチック成形型の手直し工程に非常に手間を要す
るという不都合がある。
【0005】さらに、従来の電鋳によるプラスチック成
形型の製造方法では、所望の部位の電着層の厚さを厚く
するということが不可能であった。また、電着層に直接
バックアップ金属を鋳造するときは、電着層とバックア
ップ金属が剥離し易いという問題点があった。
【0006】本発明は、従来の電鋳によるプラスチック
成形型の製造方法の前記のごとき問題点を解決するため
になされたものであって、ブラスチック成形型の製造が
短時間で完成し、かつ完成した成形型の手直しの工程の
少ない、プラスチック成形型の製造方法を提供すること
を目的とする。また、本発明の目的は所望の特定の部位
のシェルの厚さを厚くすることができるプラスチック成
形型の製造方法を提供することを目的とする。さらに、
本発明の目的は電着層とバックアップ金属が剥離しない
プラスチック成形型の製造方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のプラスチック成
形型の製造方法は、密閉した析出室に表面を向けてマン
ドレルを密着し、該マンドレルの表面を金属カーボニー
ルの金属析出温度に加熱し、前記析出室内に金属カーボ
ニール蒸気を導入することにより、前記マンドレル表面
に金属層を形成することを要旨とする。前記金属カーボ
ニールには、Ni、Co、TaまたはWのいずれかのカ
ーボニールを用いることができる。
【0008】また、本発明のプラスチック成形型の製造
方法は、前記マンドレルをAlまたはAl合金からなり
表面に耐熱樹脂層を形成したものとすることも可能であ
り、このマンドレルの加熱方法はAlまたはAl合金の
中に埋め込んだ加熱用パイプに加熱したオイルを循環さ
せるものとすることもできる。さらに、このマンドレル
の加熱方法がAlまたはAl合金の背面に設置した加熱
用ランプによるものとしても良い。本発明のプラスチッ
ク成形型の製造方法は、前記マンドレルに耐熱樹脂層を
用い、この耐熱樹脂層に電熱線を埋め込んで加熱しても
良い。
【0009】また、本発明のプラスチック成形型の製造
方法は、請求項1の製造方法において前記マンドレルの
特定部位に金属カーボニール蒸気が集中的に供給される
送風手段を用いることを要旨とする。さらに本発明のプ
ラスチック成形型の製造方法は、密閉した析出室に表面
を向けてマンドレルを密着し、該マンドレルの表面を金
属カーボニールの金属析出温度に加熱し、前記析出室内
に金属カーボニール蒸気を導入することにより、前記マ
ンドレル表面に金属層を形成し、前記金属層の裏面に金
属溶射層を形成した後、該金属溶射層を挟んでバックア
ップ金属を鋳ぐるむことを要旨とする。
【0010】本発明のプラスチック成形型の製造方法で
は、マンドレルの表面を金属カーボニールの金属析出温
度に加熱し、該マンドレル表面に金属カーボニール蒸気
を導入することにより、金属カーボニールがマンドレル
表面で分解し、マンドレル表面に金属層が形成される。
金属カーボニール蒸気からの金属の析出速度は電鋳より
も著しく析出速度が早く、例えばNiカーボニールの場
合、0.01インチ/時間であって、同じNi電鋳に比
較して約10倍であって、生産性が電鋳に比較して著し
く高い。また、金属カーボニール蒸気からの金属の析出
は、マンドレルの凹凸に関係なく均一に析出するので、
プラスチック成形型の完成後の手直しをあまり必要とし
ない。
【0011】マンドレルの材質は金属カーボニールの金
属析出温度の加熱に耐え得るものであってかつ離型の容
易なものであれば金属でも合成樹脂でも構わないが、例
えば請求項3に記載のごとく、マンドレルがAlまたは
Al合金からなり表面に耐熱樹脂層を形成したものを用
いると、金属カーボニールの金属層の形成後に耐熱樹脂
層を焼失させれば、離型が容易である。また、マンドレ
ルの芯金となったAlまたはAl合金は、再利用するこ
とが可能である。
【0012】マンドレルを金属カーボニールの金属析出
温度に加熱するには、マンドレルの裏面に直接加熱した
油を吹きつけても良いし、あるははマンドレルの裏面を
加熱ランプで照射しても良いが、マンドレルの芯金がA
lまたはAl合金からなる場合、AlまたはAl合金の
中に埋め込んだ加熱用パイプに加熱したオイルを循環さ
せると、マンドレル表面の加熱が均一になり、従って均
一な金属層が形成される。また、マンドレルが耐熱樹脂
層からなる場合、耐熱樹脂層に電熱線を埋め込んでも同
様の効果を得ることができる。
【0013】本発明のプラスチック成形型の製造方法
は、マンドレルの特定部位に金属カーボニール蒸気が集
中的に供給される送風手段を用いることにより、特定の
部位の金属層の厚さを所望の厚さに形成することができ
る。また、金属層の裏面に金属溶射層を形成した後、該
金属溶射層を挟んでバックアップ金属を鋳ぐるので、バ
ックアップ金属と析出金属層の密着性に優れ剥離するお
それがない。
【0014】本発明の請求項10の発明は、請求項3乃
至請求項5の発明において、耐熱樹脂層の耐熱温度が1
50℃以下としたことを要旨とする。本請求項の発明に
おいては、耐熱樹脂層に例えば耐熱温度が150〜25
0℃のエポキシ樹脂(官能基が3以上のエポキシ樹脂)
に代わって耐熱温度が150℃以下であるエポキシ樹脂
(官能基が2であるエポキシ樹脂)を使用しても、Al
またはAl合金からなる加熱用芯金によりバックアップ
されているので、耐熱樹脂層をニッケルカーボニールの
熱分解温度である148〜191℃に加熱しても、加熱
用芯金との複合組合せにより、熱変形を起こすことがな
く、金属析出後の離型が極めて容易である。
【0015】本発明の請求項11の発明は、請求項9の
発明において、記送風手段として析出室外に設けられた
攪拌用モータと、析出室内の所望部位に設置され攪拌モ
ータにより回転する送風羽根とからなることを要旨とす
る。本発明の請求項12の発明は、請求項9の発明にお
いて、前記送風手段がカーボニール蒸気を送給する蒸気
供給管から分岐した蒸気分岐管であることを要旨とす
る。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施例1)本発明の好適な実施例について説明し、本
発明の効果を明らかにする。図1は本発明の実施例の工
程を示す概略図である。反応塔10においては、ニッケ
ル粉末を充填しCOを供給して反応させ、ニッケルカー
ボニール蒸気を得る。このニッケルカーボニール蒸気を
コンデンサ12に導き、38℃以下に冷却してニッケル
カーボニール液とし、次いでこの液体を貯蔵タンク14
に送り一旦貯蔵する。
【0017】続いて、貯蔵タンク14から取り出したニ
ッケルカーボニール液を気化室16に送り、気化したニ
ッケルカーボニール蒸気をキャリヤガスCO18と共
に、析出室20に送る。析出室20の底面中央には、マ
ンドレル22が配置され、このマンドレル22と析出室
20の内壁との間は、断熱板24により密閉されてい
る。この析出室20の内部はニッケルカーボニールの気
化温度38℃以上に保たれると共に、析出室の内壁の温
度はニッケルカーボニールの熱分解温度148℃以上に
ならないように冷却されている。
【0018】マンドレル22の構造は、耐熱樹脂層26
で覆われたAl合金製の芯金28からなり、この芯金2
8の内部には加熱用パイプ32が配管されており、この
加熱パイプ32には加熱器34により加熱された油がポ
ンプ36により循環し、マンドレル22の表面の耐熱樹
脂層26をニッケルカーボニールの熱分解温度である1
48〜191℃に加熱する。
【0019】析出室20からの排気には、未反応のニッ
ケルカーボニールが含まれるので、排気ガスコンデンサ
38によりニッケルカーボニールを回収した後、排気さ
れる。回収されたニッケルカーボニールは貯蔵タンク1
4へ戻される。
【0020】以上の構成からなる本実施例装置を用いて
プラスチック成形型を製造した実施例について説明す
る。反応塔10においては、ニッケル粉末を充填しCO
を供給して反応させ、ニッケルカーボニール蒸気を得
た。次いで、このニッケルカーボニール蒸気をコンデン
サ12に導き、38℃以下に冷却してニッケルカーボニ
ール液とし、次いでこの液体を貯蔵タンク14に送り一
旦貯蔵した。
【0021】析出室20の底面中央に、マンドレル22
を配置し、このマンドレル22と析出室20の内壁との
間は、断熱板24により密閉した。また、この析出室2
0の内部はニッケルカーボニールの気化温度38℃以上
に保つと同時に析出室20の内壁の温度はニッケルカー
ボニールの熱分解温度148℃以上にならないように冷
却した。
【0022】マンドレル22は10mmの厚さの耐熱樹
脂層26で覆われたAl合金製の芯金28からなり、こ
の芯金28の内部に配管された10mmの銅製の加熱用
パイプ32には加熱器34により加熱された油をポンプ
36により循環し、マンドレル22の表面の耐熱樹脂層
26をニッケルカーボニールの熱分解温度である148
〜191℃に加熱した。
【0023】続いて、貯蔵タンク14から取り出したニ
ッケルカーボニール液を気化室16に送り、気化したニ
ッケルカーボニール蒸気をキャリヤガスCO18と共
に、析出室20に16時間送ったところ、マンドレル2
2の表面に4mmのニッケル層40が析出した。析出室
20からの排気に含まれる未反応のニッケルカーボニー
ルは、排気ガスコンデンサ38によりニッケルカーボニ
ールを回収した後、排気した。
【0024】表面にニッケル層40が析出したマンドレ
ル22を析出室20から取り出し、耐熱樹脂層26が焼
失する温度に加熱したところ、マンドレル22から容易
にニッケル層40を剥がすことができ、剥がしたニッケ
ル層40はマンドレル22の表面に均一に析出したもの
であったので、手直しを殆どせずにプラスチック成形型
として使用することができた。なお、芯金であるAl合
金は、さらに同じプラスチック型を製造する場合には、
これを再利用することができる。
【0025】(実施例2)次に、図2に示すように、マ
ンドレル22を耐熱樹脂層で作製し、この耐熱樹脂層か
らなるマンドレルの中に電熱線42を埋め込んだものを
使用し、前記実施例と同様に、このマンドレル22を析
出室20の底面中央に、マンドレル22を配置し、この
マンドレル22と析出室20の内壁との間は、断熱板2
4により密閉した。また、この析出室20の内部はニッ
ケルカーボニールの気化温度38℃以上に保つと同時に
析出室20の内壁の温度はニッケルカーボニールの熱分
解温度148℃以上にならないように冷却した。
【0026】続いて、電熱線42に通電しマンドレル2
2の表面の耐熱樹脂層26をニッケルカーボニールの熱
分解温度である148〜191℃に加熱し、貯蔵タンク
14から取り出したニッケルカーボニール液を気化室1
6に送り、気化したニッケルカーボニール蒸気をキャリ
ヤガスCO18と共に、析出室20に12時間送ったと
ころ、マンドレル22の表面に3mmのニッケル層40
が析出した。
【0027】表面にニッケル層40が析出したマンドレ
ル22を析出室20から取り出し、耐熱樹脂層26が焼
失する温度に加熱したところ、マンドレル22から容易
にニッケル層40を剥がすことができ、剥がしたニッケ
ル層40はマンドレル22の表面に均一に析出したもの
であったので、手直しを殆どせずにプラスチック成形型
として使用することができた。
【0028】(実施例3)実施例1で用いたAl合金製
の芯金28の表面に、本発明の実施例として耐熱温度1
50℃の官能基が2であるエポキシ樹脂を用い、厚さ1
0mmの耐熱樹脂層26を形成した。このマンドレル2
2を析出室20の底面中央に配置し、このマンドレル2
2と析出室20の内壁との間は、断熱板24により密閉
した。次いで、芯金28の内部に配管された10mmの
銅製の加熱用パイプ32に、加熱器34により加熱され
た油をポンプ36により循環し、マンドレル22の表面
の耐熱樹脂層26をニッケルカーボニールの熱分解温度
である148〜191℃に加熱したが、耐熱樹脂層26
は何らの加熱による変形を生じなかった。
【0029】続いて、実施例1に示すと同様の方法によ
り、マンドレル22の表面に4mmのニッケル層40を
析出した。なお、比較のために、実施例1で用いたAl
合金製の芯金28の表面に、比較例として耐熱温度25
0℃の官能基が3であるエポキシ樹脂を用い、厚さ10
mmの耐熱樹脂層26を形成し、実施例1に示すと同様
の方法により、マンドレル22の表面に4mmのニッケ
ル層40を析出した。
【0030】表面にニッケル層40が析出した本実施例
および比較例のマンドレル22を析出室20から取り出
し、耐熱樹脂層26が焼失する温度に加熱し、マンドレ
ル22からニッケル層40を剥がしたが、比較例の耐熱
樹脂層26は300℃の加熱で耐熱樹脂層が硬化し、完
全に離型するには300℃以上の加熱が必要であった
が、本実施例の耐熱樹脂層26は300℃の加熱で容易
に離型することができ、本発明の効果を確認することが
できた。
【0031】(実施例4)図3に示すように、析出室2
0の底面中央に凹部44を有するマンドレル22を配置
し、このマンドレル22の凹部44に向けて送風できる
ように送風羽46を軸支し、軸48の先端に磁性材料か
らなる駆動ロータ50を固定した。この駆動ロータ50
の析出室20の壁を隔てた外側には、攪拌用モータ52
が取り付けえられている。この攪拌モータ52の駆動軸
54には駆動ロータ50に壁を隔てて相対向するように
マグネットロータ56が取り付けられており、マグネッ
トロータ56が回転すると駆動ロータ50が回転し、そ
の結果攪拌用モータ52の回転により送風羽46が回転
するようになっている。
【0032】本実施例装置を用いることにより、カーボ
ニール蒸気が回り難いマンドレル22の凹部44にも充
分にカーボニール蒸気を供給することができると共に、
攪拌用モータの回転数を制御することにより、凹部44
へのニッケル層40の厚さを制御することができる。
【0033】(実施例5)図4に示すように、析出室2
0の底面中央に2個の凹部44を有するマンドレル22
を配置した。析出室の天井に取り付けられたカーボニー
ル蒸気を送給する蒸気供給管60からは2本の蒸気分岐
管62が分岐しており、それぞれの先端は凹部44に向
けて開口している。
【0034】本実施例では、気化したニッケルカーボニ
ール蒸気をキャリヤガスCO18と共に蒸気供給管60
により析出室20に送ると、マンドレル22の上にニッ
ケルカーボニール蒸気が供給されると共に、ニッケルカ
ーボニール蒸気の回り難い凹部44には蒸気供給管60
から分岐した2本の蒸気分岐管62により、ニッケルカ
ーボニール蒸気が供給される。そのため、カーボニール
蒸気が回り難いマンドレル22の凹部44にも充分にカ
ーボニール蒸気を供給することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明のプラスチック成形型の製造方法
は以上説明したように、マンドレルの表面を金属カーボ
ニールの金属析出温度に加熱し、該マンドレル表面に金
属カーボニール蒸気を導入することにより、金属層を形
成することを特徴とするものであって、金属カーボニー
ル蒸気からの金属の析出速度は電鋳よりも著しく析出速
度が早く、例えばNiカーボニールの場合、0.01イ
ンチ/時間であって、同じNi電鋳に比較して約10倍
であって、生産性が電鋳に比較して著しく高い。また、
金属カーボニール蒸気からの金属の析出は、マンドレル
の凹凸に関係なく均一に析出するので、プラスチック成
形型の完成後の手直しをあまり必要としない。また、マ
ンドレルがAlまたはAl合金からなり表面に耐熱樹脂
層を形成したものを用いると、金属カーボニールの金属
層の形成後に耐熱樹脂層を焼失させれば、離型が容易で
ある。また、マンドレルの芯金となったAlまたはAl
合金は、再利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた装置の概略を示す図面
である。
【図2】本発明の他の実施例のマンドレルを用いた析出
室の断面図である。
【図3】本発明の請求項11の実施例を説明する析出室
の断面図である。
【図4】本発明の請求項12の実施例を説明する析出室
の断面図である。
【符号の説明】
10・・・反応塔 12・・・コンデンサ 14・・・貯蔵タンク 16・・・気化室 18・・・キャリヤガス 20・・・析出室 22・・・マンドレル 24・・・断熱板 26・・・耐熱樹脂層 28・・・芯金 32・・・加熱パイプ 34・・・加熱器 36・・・ポンプ 38・・・排気ガスコンデンサ 40・・・ニッケル層 42・・・電熱線 44・・・凹部 46・・・送風羽根 48・・・軸 50・・・駆動ロータ 52・・・攪拌モータ 54・・・駆動軸 56・・・マグネットロータ 60・・・蒸気供給管 62・・・蒸気分岐管

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉した析出室に表面を向けてマンドレ
    ルを密着し、該マンドレルの表面を金属カーボニールの
    金属析出温度に加熱し、前記析出室内に金属カーボニー
    ル蒸気を導入することにより、前記マンドレル表面に金
    属層を形成することを特徴とするプラスチック成形型の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記金属カーボニールが、Ni、Co、
    TaまたはWのいずれかのカーボニールであることを特
    徴とする請求項1の記載のプラスチック成形型の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記マンドレルがAlまたはAl合金か
    らなり表面に耐熱樹脂層を形成したものであることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載のプラスチック
    成形型の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記マンドレルの加熱方法がAlまたは
    Al合金の中に埋め込んだ加熱用パイプに加熱したオイ
    ルを循環させるものであることを特徴とする請求項3に
    記載のプラスチック成形型の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記マンドレルの加熱方法がAlまたは
    Al合金の背面に設置した加熱用ランプによるものであ
    ることを特徴とする請求項3に記載のプラスチック成形
    型の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記マンドレルが耐熱樹脂層からなるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラス
    チック成形型の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記マンドレルが電熱線を埋め込んだ耐
    熱樹脂層からなることを特徴とする請求項6に記載のプ
    ラスチック成形型の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記マンドレルの特定部位に金属カーボ
    ニール蒸気が集中的に供給される送風手段を用いること
    を特徴とする請求項1に記載のプラスチック成形型の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 密閉した析出室に表面を向けてマンドレ
    ルを密着し、該マンドレルの表面を金属カーボニールの
    金属析出温度に加熱し、前記析出室内に金属カーボニー
    ル蒸気を導入することにより、前記マンドレル表面に金
    属層を形成し、前記金属層の裏面に金属溶射層を形成し
    た後、該金属溶射層を挟んでバックアップ金属を鋳ぐる
    むことを特徴とするプラスチック成形型の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記耐熱樹脂層の耐熱温度が150℃
    以下であることを特徴とする請求項3乃至請求項5のい
    ずれかに記載のプラスチック成形型の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記送風手段が前記析出室外に設けら
    れた攪拌用モータと、前記析出室内の所望部位に設置さ
    れ前記攪拌モータにより回転する送風羽根とからなるこ
    とを特徴とする請求項9に記載のプラスチック成形型の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 前記送風手段がカーボニール蒸気を送
    給する蒸気供給管から分岐した蒸気分岐管であることを
    特徴とする請求項9に記載のプラスチック成形型の製造
    方法。
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