JP2881721B2 - 貴金属による中空電鋳製品の製造方法 - Google Patents

貴金属による中空電鋳製品の製造方法

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JP2881721B2 JP34751895A JP34751895A JP2881721B2 JP 2881721 B2 JP2881721 B2 JP 2881721B2 JP 34751895 A JP34751895 A JP 34751895A JP 34751895 A JP34751895 A JP 34751895A JP 2881721 B2 JP2881721 B2 JP 2881721B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金、白金、銀、
それらの合金などの貴金属による立体的な原型通りの精
密な中空電鋳製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ワックスで成形した原型の外を導電性被
膜で被覆し、その外に銅電鋳液で厚さ50μmの銅電鋳
層を加工し、この銅電鋳層の外に厚さ1μmの金メッキ
を施したのち加熱してワックスの原型を溶かして銅電鋳
層の外にワックスを抜出し、次いで金メッキ層の外に白
金電鋳液で厚さ100μmの白金電鋳層を加工後、銅電
鋳層を硝酸で溶解して白金による中空電鋳製品を製造す
ることが特開平5−214578号公報により公知であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公知の製造方法で
は原型の外に銅電鋳層を加工し、その外に更に金メッキ
を施したのち金メッキ層の外に最終製品となる白金電鋳
層を加工するため、原型の表面に形成してある微細な凹
凸模様を白金電鋳層に再現できず、価値が低い製品しか
製造できない。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は立体的な
原型の外面に銅などの鉱酸で溶解する溶解金属電鋳層を
形成すると、溶解金属電鋳層の内面は原型の外面と精密
に一致することに着目して開発されたもので、低融点材
料、或いは薬品で溶解する薬品溶解材料で成形した立体
的な原型の外に鉱酸で溶解する中空な溶解金属電鋳層を
形成し、次いで、原型を溶かして溶解金属電鋳層の一部
に明けた穴から外に除去し、原型の除去後、この溶解金
属電鋳層を陰極とし、その外側をマスキング層で被覆
し、溶解金属電鋳層の穴から中空部に白金の陽極を挿入
し、前記陰極と陽極に通電すると共に、溶解金属電鋳層
の中空部の内側に貴金属の電解液で貴金属電鋳層を形成
し、その後、前記マスキング層を剥離し、溶解金属電鋳
層を鉱酸で溶解し、中空な貴金属電鋳層を得ることを特
徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】図示の実施形態において、10は
低融点材料、或いは薬品溶解材料で成形した立体的な原
型、11は上記原型の外に形成した鉱酸で溶解する溶解
金属電鋳層、12は溶解金属電鋳層の外側を被覆するマ
スキング層、13は溶解金属電鋳層の中空部の内側に形
成した薬品としての貴金属電鋳層を示す。
【0006】立体的な原型10を成形する低融点材料は
低温で溶けるワックス以外に、例えばイタリア国、Ni
cem社の89℃で溶ける低融点金属をも含む。そし
て、ワックスで成形した原型10に溶解金属電鋳層11
を電鋳加工するには、原型の外面に導電性を持たせるた
め導電性被膜10´を形成するが、低融点金属で原型を
成形した場合は、その低融点金属自体が導電性を有する
ので導電性被膜の形成は必要ない。
【0007】立体的な原型を成形する材料は、上記した
低温で溶ける低融点材料以外に、薬品で溶解する薬品溶
解材料、例えば薬品酢酸によって溶けるABS樹脂でも
よく、その材料が導電性を有さないときは外面に導電性
被膜10´を形成する。
【0008】非導電性の原型の外面への導電性被膜10
´の形成は、銀粉が混合したラッカーを塗布するとか、
化学銅めっき、化学ニッケルメッキ、銀鏡等の化学めっ
き法で行うことができる。原型10を合成樹脂で成形し
たときは化学めっき法が最適である。
【0009】鉱酸で溶解する溶解金属電鋳層11の金属
は、王水などを除く硝酸などの通常の無機酸で容易に溶
解する銅などの総称である。
【0010】溶解金属電鋳層11の外面を被覆するマス
キング層12は、溶解金属電鋳層の中空部の内側に製品
としての貴金属電鋳層13を電鋳加工する際に貴金属が
溶解金属電鋳層の外面に析出するのを防止するためのも
のであって、マスキング用の塗料や、合成樹脂液、例え
ばエポキシ樹脂を塗布して形成する。
【0011】貴金属によって、例えば神仏、人間、動物
などの中空な像(製品)を製造するには、その像を前述
した低融点材料、或いは薬品溶解性材料で成形して原型
10とし、原型が非導電性の場合は原型の外面に導電性
被膜10´を形成する(図1A)。そして、例えば硫酸
銅めっき液(硫酸銅200g/立、硫酸70g/立、適
量の光沢剤)中に原型を浸漬し、原型の外に厚さ200
μmの銅による溶解金属電鋳層11を形成する。
【0012】この溶解金属電鋳層11には、像の底部の
位置に穴11´を開け、中の原型を溶解するか、薬品で
溶解して外に取出す。原型10がワックスなどの低融点
材料製の場合は、原型が溶ける温度に加熱した液に浸漬
して行ってもよいが、原型の低融点材料がワックスの場
合は1−1−1 トリクロルエチレンの蒸気浴と、浸漬
の併用が好ましい。又、原型10が合成樹脂製の場合
は、フェノール、アセトン、酢酸、蟻酸等の液に浸漬し
て溶解する。
【0013】こうして溶解金属電鋳層11の穴11´か
ら内部の原型を除去したら、この溶解金属電鋳層を煮沸
脱脂、電解脱脂等し、特にその中空な内部を清浄にし、
外面にはマスキング用の塗料や樹脂液を塗布し、180
℃で60分間加熱して焼付け乾燥を行ってマスキング層
12を形成する。
【0014】それから、この溶解金属電鋳層11の中空
部の内側に電流密度0.5A/dm2 で貴金属、例えば
純金(24K)の電鋳液により厚さ0.5mmの純金の
中空な貴金属電鋳層13を形成し(図1B)、その後、
マスキング層12をトリクロールエチレンで剥離し、次
いで加熱した硝酸液中に浸漬した銅の溶解金属電鋳層1
1を溶解し、残った純金の中空な貴金属電鋳層13を引
上げ、清浄して製品を得る(図1C)。
【0015】貴金属電鋳層13を形成するには、図2に
示すように外面をマスキング層12で被覆した溶解金属
電鋳層11を水槽14の純金などの貴金属の電鋳液15
中に浸漬すると共に、この電鋳層11を直流電源の陰極
に接続して陰極とし、溶解金属電鋳層11の穴11´か
ら内部に挿入した白金16を直流電源の陽極に接続して
陽極とし、これらに0.5A/dm2 の電流密度を印加
し、溶解金属電鋳層11の内側の全体に均一に当るよう
に純金などの貴金属の電鋳液を噴射して電鋳する。
【0016】図2Aでは陽極である白金16に白金パイ
プ16´使用し、水槽14中の貴金属の電鋳液15を循
環ポンプP、シリコンやシリコンなどの薬品に侵されな
い配管17で白金パイプに供給し、白金パイプによって
電鋳液15を溶解金属電鋳層11の内側の全体に均一に
噴射する。
【0017】しかし、図2Bに示したように、白金16
の棒材と、循環ポンプPからの配管17の先端部17´
とを揃えて束ね、白金は陽極として、配管17は溶解金
属電鋳層の内側への貴金属の電鋳液の噴射用に使用して
もよいが、白金パイプを使用した図2Aの場合の方が貴
金属電鋳層の金の析出粒子の大きさの均一化、析出速度
の早さの点で優れている。
【0018】又、図3Aや、図3Bに示したように、外
面をマスキング層12で被覆した溶解金属電鋳層11を
貴金属の電鋳液中に浸漬することなく、該電鋳層11の
穴11´を下に向け、白金パイプ16´をその穴11´
から上向きに中空部に突入させたり、電鋳層11の穴1
1´を上に向け、白金パイプ16´をその穴11´から
下向きに中空部に突入させ、貴金属の電鋳液を溶解金属
電鋳層11の内側の全体に均一に当るように噴射し、溶
解金属電鋳層の中空部の内側に貴金属電鋳層13を電鋳
してもよい。
【0019】このようにして製造した製品である貴金属
電鋳層13には、溶解金属電鋳層の穴11´に対応した
穴13´が生じる。この穴13´は、必要に応じ貴金属
電鋳層と同じ貴金属の薄板や箔14を穴13´の回りに
蝋付けなどの手段で取付けて穴13´を塞いでもよい。
【0020】
【発明の効果】以上で明らかなように、本発明では製品
になる最終の中空な貴金属電鋳層13を、原型10の外
面と精密に一致した例えば銅の溶解製金属層11の中空
部の内側に電鋳して成形するので、原型の表面の凹凸
や、模様を忠実に有する精密で、且つ原型と同一寸法の
貴金属製品を製造することができる。そして、製品であ
る貴金属電鋳層13を電鋳する際に、不溶性陽極として
白金を使用するので、貴金属電鋳層の金、白金、銀中に
不純物として白金が析出しないので、貴金属電鋳層の貴
金属の純度を99.99%以上に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は原型の外面に溶解性金属電鋳層を形成
した状態の一部を拡大して示した断面図、(B)は溶解
性金属電鋳層の内部から原型を除去し、その外面をマス
キング層で被覆し、中空部の内側に貴金属電鋳層を形成
した状態の断面図、(C)はマスキング層を剥離し、溶
解性金属電鋳層を溶解して残った貴金属電鋳層(製品)
の断面図である。
【図2】(A)は外面をマスキング層で被覆した溶解金
属電鋳層を貴金属の電鋳液中に浸漬し、陽極を兼ねた白
金パイプで貴金属電鋳層を溶解金属電鋳層の内側に電鋳
している状態の説明図、(B)は外面をマスキング層で
被覆した溶解金属電鋳層を貴金属の電鋳液中に浸漬し、
白金の陽極と、噴射用の配管とで貴金属電鋳層を溶解金
属電鋳層の内側に電鋳している状態の説明図である。
【図3】(A)は外面をマスキング層で被覆した溶解金
属電鋳層の中空部内に陽極を兼ねた白金パイプを上向き
に突入して貴金属の電鋳液を噴射し、貴金属電鋳層を溶
解金属電鋳層の内側に電鋳している状態の説明図、
(B)は外面をマスキング層で被覆した溶解金属電鋳層
の中空部内に陽極を兼ねた白金パイプを下向きに突入し
て貴金属の電鋳液を噴射し、貴金属電鋳層を溶解金属電
鋳層の内側に電鋳している状態の説明図である。
【符号の説明】
10 原型 10´ 原型の外面の導電性被膜 11 溶解金属電鋳層 11´ 溶解金属電鋳層の穴 12 マスキング層 13 貴金属電鋳層 14 水槽 15 水槽中の貴金属の電鋳液 16 白金 16´ 白金パイプ 17 配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25D 1/00 - 1/02 C25D 1/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低融点材料、或いは薬品で溶解する薬品
    溶解材料で成形した立体的な原型の外に鉱酸で溶解する
    中空な溶解金属電鋳層を形成し、次いで、原型を溶かし
    て溶解金属電鋳層の一部に明けた穴から外に除去し、原
    型の除去後、この溶解金属電鋳層を陰極とし、その外側
    をマスキング層で被覆し、溶解金属電鋳層の穴から中空
    部に白金の陽極を挿入し、前記陰極と陽極に通電すると
    共に、溶解金属電鋳層の中空部の内側に貴金属の電解液
    で貴金属電鋳層を形成し、その後、前記マスキング層を
    剥離し、溶解金属電鋳層を鉱酸で溶解し、中空な貴金属
    電鋳層を得ることを特徴とする貴金属による中空電鋳製
    品の製造方法。
JP34751895A 1995-02-14 1995-12-18 貴金属による中空電鋳製品の製造方法 Expired - Lifetime JP2881721B2 (ja)

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DE69600372T DE69600372D1 (de) 1995-02-14 1996-02-05 Verfahren zur Herstellung eines hohlen elektroformierten Produkts aus Edelmetall
EP96300772A EP0727511B1 (en) 1995-02-14 1996-02-05 Method of producing hollow electroformed product of precious metal
US08/598,266 US5837118A (en) 1995-02-14 1996-02-07 Method of producing hollow electroformed product of precious metal
CN96102012.1A CN1137576A (zh) 1995-02-14 1996-02-13 生产贵重金属空心电铸产品的方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109043748A (zh) * 2018-06-05 2018-12-21 深圳市聚鑫隆黄金珠宝有限公司 炫彩手镯及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109043748A (zh) * 2018-06-05 2018-12-21 深圳市聚鑫隆黄金珠宝有限公司 炫彩手镯及其制备方法

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