JPH0978112A - 高炉の炉底保護方法 - Google Patents

高炉の炉底保護方法

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JPH0978112A
JPH0978112A JP26765595A JP26765595A JPH0978112A JP H0978112 A JPH0978112 A JP H0978112A JP 26765595 A JP26765595 A JP 26765595A JP 26765595 A JP26765595 A JP 26765595A JP H0978112 A JPH0978112 A JP H0978112A
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JP
Japan
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tio
furnace
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tio2
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JP26765595A
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English (en)
Inventor
Atsuhiro Koboso
温弘 小細
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高炉炉底の損傷の兆候を的確に判断してTi
2源の増減を行い、炉底の損傷を防止する。 【解決手段】 炉底壁温度の上昇が認められた際にTi
2源を装入して炉底部にチタン塊を形成させる高炉の
炉底保護方法において、高炉における(装入TiO2
−排出TiO2量)が負となった時点で通常操業時より
TiO2源を増加させ、(装入TiO2量−排出TiO2
量)が正となった時点でTiO2源を低減させて通常操
業時に復帰させ、炉底温度を管理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高炉の炉況を安
定に維持しながら炉底を保護し、高炉の長寿命化を図る
ことができる高炉の炉底保護方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉の耐火物は、長期間の操業によって
侵食、摩耗等による損傷を受ける。最近の炉体補修技術
の進歩は、高炉シャフト部の耐火物損傷部の部分補修等
による延命化を可能としているが、炉底部の延命化が十
分に図られておらず、高炉の寿命を決定する最も大きな
要因は、炉底の損傷であると云っても過言ではない。
【0003】従来、高炉の炉底の損傷を防止する方法と
しては、通常の操業時においては溶銑1Ton当たり約
5kgであるTiO2量を、損傷が生じた場合に溶銑1
Ton当たり10〜20kgに増量すべく、TiO2
を多配合した焼結鉱あるいはTiO2源単独で高炉炉頂
あるいは羽口から装入し、炉底に高融点のチタン塊の保
護層を形成させるという炉底保護対策が講じられてき
た。しかしながら、装入するTiO2源の増減は、炉底
温度の推移によって決定しているため、対応が後手に回
り、そのため炉底の損傷が進行したり、あるいは過度な
炉底温度低下の要因となっている。すなわち、上記の方
法は、TiO2源を高炉内に装入しても、すぐにはチタ
ン塊が生成されず、チタン塊が生成される間に炉底の損
傷が進行したり、あるいは過度な炉底温度低下による操
業トラブルが発生することとなる。
【0004】上記の問題を解決する方法としては、高炉
内炉底部炉壁れんが損耗程度に応じ、その損耗部位に対
応する各羽口から送風ガスと共に保護層形成粉体(Ti
2源)を所定期間吹込む高炉の操業を行って、損耗部
位に所定厚の保護壁を生成させる方法(特開昭60−5
6004号公報)、高炉の炉底側壁にその円周方向にわ
たって所定間隔で取付けた、高炉炉底の損傷を検知する
ための複数の温度計により、前記炉底側壁の温度を測定
し、前記温度の上昇から前記炉底の損傷が検知されたと
きは、高炉内へのTiO2の装入量を通常操業より増量
することによって、前記TiO2の一部を高炉内に残留
させ、前記TiO2が還元されて生じたTiCとTiN
との固溶体を炉底の表面上に付着させて炉底の損傷部分
を保護する高炉の操業方法において、前記炉底の損傷が
検知されたときにおける高炉内へのTiO2の装入の増
量を、前記炉底側壁の温度上昇を検知した前記温度計の
付近の送風羽口からTiO2源としてのチタン鉄鉱石粉
をガスによって高炉内に吹込む方法(特開昭60−22
8611号公報)が提案されている。
【0005】また、高炉炉底部に埋設した温度計による
温度計測値によって炉底の局部的な損傷を検出し、検出
された局部損傷位置に近い羽口から粉状のTiO2源を
吹き込んで該損傷部分を保護する方法において、粉状の
TiO2含有物質と粉状の鉄含有物質を、6≧T.Ti
/(T.Ti+T.Fe)×100≧0.3 (ここ
で、T.TiおよびT.Feはそれぞれ後記混合粉体中
のTiおよびFeの濃度(重量%)である。)を満足す
る条件で配合してなる混合粉体を該羽口から吹き込む方
法(特開平2−205608号公報)、炉底壁温度の上
昇が認められたさいに羽口からTiO2源を吹き込んで
炉底部にチタン塊を形成させる高炉の炉底保護方法にお
いて、該炉底壁温度の上昇が認められたさいに、通常は
溶銑中での濃度が低くかつ安定している金属成分または
それらの酸化物からなる粉体(RIを除く)を羽口から
吹き込み、この吹き込み時点から、出銑された溶銑中に
これら金属成分の濃度が増大し始めるまでの時間を検知
し、この検知された金属成分排出時間から湯溜内にコー
クス層の非充填領域が形成されているか否かを判断し、
コークス層の非充填領域が形成されていると判断された
ときに該Ti源を羽口から吹き込む方法(特開平4−2
97511号公報)が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭60−56
004号公報、特開昭60−228611号公報ならび
に特開平2−205608号公報に開示のTiO2源を
羽口から吹き込む方法は、炉底の局部的な保護には有効
であったが、炉底側壁温度が上昇してから長時間経過し
た後に、TiO2源の羽口からの吹き込みを行わざるを
得ないという欠点を有している。その理由は、炉底側壁
温度の上昇が炉底の損傷によるか否かを見極めるのに長
時間を要したからである。例えば、炉底側壁温度は、出
銑口の変更等によっても変動するが、この場合には炉底
の局部的損傷は殆ど進行しない。出銑口の変更等による
炉底側壁温度の変動を炉底の局部的損傷の兆候であると
誤って判断してTiO2源を吹き込んだ場合は、湯溜内
での溶銑の流動性を悪化させ、出銑滓不良等の操業トラ
ブルを起こすこととなる。したがって、上記の各方法で
は、或る時間にわたってその温度推移を見極めたうえ
で、TiO2源の羽口からの吹き込みを決断する必要が
あった。この対応の遅れは、炉底の損傷の進行につなが
り多量のTiO2源を吹き込む必要があった。
【0007】また、特開平4−297511号公報に開
示の方法は、Co、Ni、Cu粉またはCo、Ni、C
u酸化物粉を羽口から吹き込み、この吹き込み時点から
出銑された溶銑中にこれら金属成分の濃度が増大し始め
るまでの時間を検知し、この金属成分排出時間から湯溜
内にコークス層の非充填領域が形成されているか否かを
判断し、コークス層の非充填領域が形成されていると判
断されたときにTiO2源を羽口から吹き込むものであ
るため、TiO2源の吹き込み開始時期が正確に判断で
きたとしても、溶銑中に余分なCo、Ni、Cuが混入
すると共に、TiO2源の吹き込み量を制御するまでに
は至っておらず、余剰にTiO2源を吹き込まざるを得
ないという欠点を有している。
【0008】この発明の目的は、上記従来技術の問題点
を解消し、余分な金属粉等を吹き込むことなく、高炉炉
底の損傷の兆候を的確に判断してTiO2源の増減を行
い、炉底の損傷を防止できる高炉の炉底保護方法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々試験研究を重ねた。その結果、炉底の
損傷により炉底側壁温度が通常操業時より上昇する際に
は、(装入TiO2量−排出TiO2量)が負となり、ま
た、炉底側壁温度が炉底のチタン塊の増加により下降す
る際には、(装入TiO2量−排出TiO2量)が正とな
るが、炉底側壁温度は、出銑口の変更等によって炉底側
壁温度が変動しても、(装入TiO2量−排出TiO
2量)が変動せず、出銑口の変更等による炉底側壁温度
の変動を炉底の局部的損傷の兆候であると誤って判断す
ることがないことを究明した。この原因は、炉底熱負荷
の上昇あるいは下降によって、炉底のチタン塊が減少あ
るいは増加し、通常操業では零である(装入TiO2
−排出TiO2量)が増減した結果と考えられた。そこ
で、(装入TiO2量−排出TiO2量)の値に基づき、
通常操業時よりTiO2源の増減を行うことによって装
入TiO2量−排出TiO2量の値が零となるよう制御
し、これにより炉底側壁温度を管理することによって、
炉底の損傷を防止できることを究明し、この発明に到達
した。
【0010】すなわち、請求項1の発明は、炉底壁温度
の上昇が認められた際にTiO2源を装入して炉底部に
チタン塊を形成させる高炉の炉底保護方法において、高
炉における(装入TiO2量−排出TiO2量)が負とな
った時点で通常操業時よりTiO2源を増加させ、(装
入TiO2量−排出TiO2量)が正となった時点でTi
2源を低減させて通常操業時に復帰させ、炉底温度を
管理することを特徴とする高炉の炉底保護方法である。
【0011】また、請求項2の発明は、炉底壁温度の上
昇が認められた際にTiO2源を増量して炉底部にチタ
ン塊を形成させる高炉の炉底保護方法において、(装入
TiO2量−排出TiO2量)が負となった時点で、炉底
壁温度の上昇した近傍の羽口からTiO2源粉の吹き込
みを開始し、(装入TiO2量−排出TiO2量)が正と
なった時点で、TiO2源粉の吹き込みを停止すること
を特徴とする高炉の炉底保護方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】高炉の通常操業においては、炉頂
から装入されるTiO2量は溶銑1Ton当たり5kg
程度である。しかし、炉底に局部損傷が生じた場合に
は、TiO2量を溶銑1Ton当たり10〜20kg程
度に増量し、その一部で炉底に高融点のチタン塊を形成
させて炉底の損傷部分を保護する。請求項1の発明にお
いては、(焼結鉱等炉内に装入される配合より求められ
る含有量×装入量)により求めた装入TiO2量と、
(溶銑中のTiO2濃度×溶銑量)+(溶滓中のTiO2
濃度×溶滓量)により求めた排出TiO2量とのバラン
ス、すなわち、(装入TiO2量−排出TiO2量)が負
となった時点で通常操業時よりTiO2源を増加させ、
(装入TiO2量−排出TiO2量)が正となった時点で
TiO2源を低減させて通常操業時に復帰させ、炉底温
度を管理するのである。
【0013】上記請求項1の発明では、装入TiO2
と排出TiO2量のバランスによって、高炉への装入T
iO2源の増減のアクションを行うのみであるから、炉
底の局部的な損傷に対しても、炉底全域に亘ってチタン
塊を形成せざるを得ない。そこで、請求項2の発明にお
いては、(装入TiO2量−排出TiO2量)が負となっ
た時点で、炉底壁温度の上昇した近傍の羽口からTiO
2源粉の吹き込みを開始し、(装入TiO2量−排出Ti
2量)が正となった時点で、TiO2源粉の吹き込みを
停止することにより通常操業に復帰すれば、炉底の局部
的損傷に早期に対応することができると共に、短時間、
かつ少量のTiO2源で炉底の局部的損傷を効果的に防
止することができる。
【0014】この発明における装入TiO2量の算出
は、配合から焼結鉱中のTiO2含有率を求め、これに
スケールで秤量された装入焼結鉱量を乗じることによっ
て求めるか、あるいは、前記により求めたTiO2
に、TiO2源粉中のTiO2含有率に吹き込み量を乗じ
て求めたTiO2量を加算することにより求めることが
できる。一方、排出TiO2量の算出は、溶銑中、溶滓
中のTiO2含有率を蛍光X線分析法、発光分光分析法
等により測定し、スケールで秤量された溶銑量、溶滓量
をそれぞれ乗じたのち加算することによって求めること
ができる。
【0015】
【実施例】図1に示すとおり、炉底1段温度計1を4方
位に鉄皮2からの深さを替えて各3箇所、炉底2段温度
計3を4方位に鉄皮2からの深さを替えて各3箇所、炉
底3段温度計4を4方位に各1箇所、炉底4段温度計5
を4方位に鉄皮2と耐火物6間および鉄皮2から300
mmの各2箇所、側壁温度計7を8方位に鉄皮2と耐火
物6間および鉄皮2から50mmの各2箇所、側壁上段
温度計8を8方位に鉄皮2と耐火物6間各1箇所、新側
壁温度計9を16方位に鉄皮2と耐火物6間に各1箇所
設置した内容積2700m3の高炉において、例えば、
表1に示す組成の焼結鉱、表2に示す組成の溶銑ならび
に表3に示す組成の溶滓で通常操業管理を行い、高炉の
頂部からの装入TiO2量を溶銑1Ton当たり5k
g、炉底側壁温度80℃に管理している。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】上記高炉において、比較のため、従来の炉
底温度管理により装入TiO2量のバランス管理を行っ
た。その場合の経過日数と炉底側壁温度変化とTiO2
投入量との関係を図2に示す。また、本発明例として、
装入TiO2量−排出TiO2量のバランス管理による炉
底温度管理を行った。その場合の経過日数と炉壁側壁温
度変化と(装入TiO2量−排出TiO2量)とTiO2
投入量との関係を図3に示す。
【0020】図2に示すとおり、従来の温度管理による
TiO2投入量制御では、TiO2投入量増量の時点にお
いて既に温度上昇は止まりつつあるタイミングあり、T
iO2投入量減量の時点においては、もう既に温度はか
なり低下しており、TiO2投入量を元に戻しても炉底
側壁温度が通常操業時に比較して低下し、TiO2投入
量の増減操作共に遅くなっている。
【0021】これに対して装入TiO2量−排出TiO2
量のバランス管理による炉底温度管理を行った本発明法
の場合は、(装入TiO2量−排出TiO2量)が負とな
り始めた時点でTiO2投入量を増加させ、かつ、(装
入TiO2量−排出TiO2量)が正に戻り始めた時点で
TiO2投入量を順次減少せしめ、(装入TiO2量−排
出TiO2量)が正に戻った時点でTiO2投入量を元に
戻すことによって、炉底側壁温度の過度の変動を防止す
ることができる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明方法によれ
ば、TiO2源バランスにより装入TiO2源の増減を行
う、すなわち、(装入TiO2量−排出TiO2量)が負
となった時点で通常操業時よりTiO2源を増加させ、
(装入TiO2量−排出TiO2量)が正となった時点で
TiO2源を低減させて通常操業時に復帰させ、炉底温
度を管理することによって、炉底耐火物の損耗を抑制す
ることができ、高炉の寿命延長に寄与することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に用いた高炉炉底の温度計配置の説明図
である。
【図2】従来の炉底側壁温度に基づきTiO2源を増減
した場合の経過日数と炉底側壁温度変化と溶銑1Ton
当たりの装入TiO2源の変化を示すグラフである。
【図3】本発明の(装入TiO2量−排出TiO2量)の
バランスに基づきTiO2源を増減した場合の経過日数
と炉底側壁温度変化と溶銑1Ton当たりの(装入Ti
2量−排出TiO2量)と溶銑1Ton当たりの装入T
iO2源の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 炉底1段温度計 2 鉄皮 3 炉底2段温度計 4 炉底3段温度計 5 炉底4段温度計 6 耐火物 7 側壁温度計 8 側壁上段温度計 9 新側壁温度計

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉底壁温度の上昇が認められた際にTi
    2源を装入して炉底部にチタン塊を形成させる高炉の
    炉底保護方法において、高炉における(装入TiO2
    −排出TiO2量)が負となった時点で通常操業時より
    TiO2源を増加させ、(装入TiO2量−排出TiO2
    量)が正となった時点でTiO2源を低減させて通常操
    業時に復帰させ、炉底温度を管理することを特徴とする
    高炉の炉底保護方法。
  2. 【請求項2】 炉底壁温度の上昇が認められた際にTi
    2源を増量して炉底部にチタン塊を形成させる高炉の
    炉底保護方法において、(装入TiO2量−排出TiO2
    量)が負となった時点で、炉底壁温度の上昇した近傍の
    羽口からTiO2粉の吹き込みを開始し、(装入TiO2
    量−排出TiO2量)が正となった時点で、TiO2粉の
    吹き込みを停止することを特徴とする高炉の炉底保護方
    法。
JP26765595A 1995-09-20 1995-09-20 高炉の炉底保護方法 Pending JPH0978112A (ja)

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