JPH0977458A - 配管材の吊り治具及びこれを用いた配管材の建て込み方法 - Google Patents

配管材の吊り治具及びこれを用いた配管材の建て込み方法

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JPH0977458A
JPH0977458A JP23282495A JP23282495A JPH0977458A JP H0977458 A JPH0977458 A JP H0977458A JP 23282495 A JP23282495 A JP 23282495A JP 23282495 A JP23282495 A JP 23282495A JP H0977458 A JPH0977458 A JP H0977458A
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piping
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達也 脇坂
Kyoji Yoshino
恭司 吉野
Koji Watanabe
幸次 渡辺
Yasukuni Kamimura
泰邦 上村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の配管材を一括して搬送することを可能
とし、搬送作業に要する時間を削減するとともに、ワイ
ヤーの緊結等の作業を省略できる配管材の吊り治具及び
これを用いた配管材の建て込み方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】吊り治具10は、吊下手段としてのクレー
ン11によって吊り下げられ、複数の配管材12,12
を搬送するためのものであって、クレーン11によって
吊り下げられ複数の配管材12,12の各一端部を下向
きに回動自在に且つ係脱自在にそれぞれ保持する保持手
段13と、クレーン11によって保持手段13と平行に
なるように吊り下げられ複数の配管材12,12の各他
端部を下方より係脱自在にそれぞれ保持する係合手段1
4とからなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の構築作業と
併行して建て込まれる、例えば上下水用の配管材を搬送
するための吊り治具及びこれを用いた配管材の建て込み
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建物を構築する際、この構築作業
と併行して上下水用の配管材を建て込む場合があり、こ
の場合において、配管材をクレーン等の吊り下げ手段に
よって一本一本吊り下げて搬送するという方法が採られ
ていた。すなわち、例えば地上のストックヤードに積み
あげられた配管材の一本にワイヤーを緊結し、これをク
レーンで水平状態或いは垂下状態で建築中の建物上部の
建て込み予定箇所まで搬送し、ここにおいて建て込み、
その後前記緊結を解除するとともにクレーンを地上のス
トックヤードまで移動させるという作業を繰り返すこと
により複数の配管材を搬送していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法では、クレーンを地上と建物上部の建て込み予定箇所
との間を逐次往復させて配管材を一本一本搬送するう
え、かかる建て込み予定箇所は構築中の建物全体に点在
していることとも相俟って、搬送作業に時間がかかると
いう問題があった。また、配管材の建て込み予定箇所の
周囲では、他の建築作業、例えば床配筋等の作業が行わ
れており、これら他の作業の進行を妨げないようにかか
る搬送作業を短時間で行う必要があった。
【0004】また、上記方法では、配管材の一本一本を
ワイヤーで緊結するとともに、建て込み後にはこの緊結
を一本一本解除するものであったため、その作業が煩雑
でありこれが配管材の建て込み作業が遅延する原因の一
つにもなっていた。
【0005】この発明は、かかる課題を解決すべくなさ
れたもので、複数の配管材を一括して搬送することを可
能とし、搬送作業に要する時間を削減するとともに、ワ
イヤーの緊結等の作業を省略できる配管材の吊り治具及
びこれを用いた配管材の建て込み方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の配管材の吊り治具は、クレーン等の吊下手段に
よって複数の配管材を搬送するための吊り治具であっ
て、前記吊下手段によって吊り下げられ前記複数の配管
材の各一端部を下向きに回動自在に且つ係脱自在にそれ
ぞれ保持する保持手段と、前記吊り下げ手段によって吊
り下げられ前記複数の配管材の各他端部を下方から係脱
自在にそれぞれ保持する係合手段とからなるものである
(請求項1)。
【0007】また、上記吊り治具を用いた本発明の配管
材の建て込み方法は、請求項1記載の配管材の吊り治具
を用いて複数の配管材を順次建て込み予定箇所に建込む
方法であって、予め、前記複数の配管材の各一端部を保
持手段により保持させるとともにこれら複数の配管材の
各他端部を係合手段により保持させ、この状態において
前記吊下手段でこれら複数の配管材をほぼ水平に前記建
て込み予定箇所上方まで搬送し、これら複数の配管材の
うちの一つの係合手段を解除するとともに保持手段を下
向きに回動させて前記配管材を垂下させて前記建て込み
予定箇所にこれを建て込み、その後前記保持手段を解除
するとともに前記吊り下げ治具を次の建て込み予定箇所
上方に移動させ前記建て込み作業を繰り返すものである
(請求項2)。
【0008】上記構成を有する請求項1記載の発明に係
る配管材の吊り治具によれば、保持手段及び係合手段に
より複数の配管材を一括して吊り下げることができるの
で、必要量の配管材を短時間に搬送することができる。
このとき、係合手段の保持を解除するとともに、保持手
段によって配管材を下向きに回動させることにより、配
管材を垂下状態とすることができるため、配管材を建て
込み作業が容易となる態勢にすることができ、その作業
を簡易なものとすることができる。
【0009】また、請求項2記載の発明に係る配管材の
建て込み方法によれば、一括して複数本の配管材を搬送
することができるので、クレーン等の往復回数を減少さ
せて、搬送時間を短縮することができる。殊に、搬送時
おいてはこれらの配管材はほぼ水平状態となるため安定
して搬送することができ、建て込み時においては配管材
を垂下した状態とするため建て込み作業が容易となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面を参照して詳細に説明する。図1はこの実施形態
にかかる配管材12の吊り治具10を示すものである。
配管材12は、建築物の構築作業と併行して、建築物の
高さ方向に延設すべく建て込まれるもので、例えば、上
下水用の配管として建築物内に配管されるものである。
【0011】そして、前記吊り治具10は、吊下手段と
してのクレーン11によって複数の配管材12,12を
搬送するためのものであって、クレーン11によって吊
り下げられ複数の配管材12,12の各一端部を下向き
に回動自在に且つ係脱自在にそれぞれ保持する保持手段
13と、クレーン11によって吊り下げられ複数の配管
材12,12の各他端部を下方より係脱自在にそれぞれ
保持する係合手段14とからなるものである。
【0012】吊下手段であるクレーン11は、建築物の
最上階に設けられるタワークレーン等の揚重設備であ
り、地上に設けられた配管材12のストックヤードと、
建築中の建築物の最上部の施工現場との間を往復するも
のである。
【0013】前記保持手段13は、本実施形態では、ワ
イヤロープ15で水平になるように吊下される断面が略
三角形状をなす保持手段本体16と、この保持手段本体
16の側面に複数配設されるヒンジ部17,17と、こ
のヒンジ部17により上下に回動自在に取付けられ、左
右に開閉して配管材1の端部を把持又は解放するアーム
部18とから構成される。
【0014】一方、係合手段14は、本実施形態では、
ワイヤロープ15で、前記保持手段本体15と平行とな
るように水平に、且つ前記保持手段本体15よりも配管
材1の直径分高く位置するように吊下される断面が略三
角形状をなす係合手段本体19と、この係合手段本体1
9の下面に複数配設され、開閉して配管材12の他端を
下方から係脱自在に保持する係合部20,20とから構
成されている。なお、係合部20は、ワイヤー等によっ
て緊張して、配管材12の他端を保持する構成とするこ
とができる。
【0015】そして、このような構成の配管材の吊り治
具10を用いて配管材12を建込むには、図2中(a)
に示すように、先ず地上作業において、予め複数の配管
材12,12の各一端部を吊り治具10の保持手段13
のアーム部18により把持させて保持するとともに、こ
れら配管材12,12の各他端部を係合手段14により
下方から保持させる。
【0016】次いで、吊り治具10によって保持して、
吊下手段11で配管材12,12をほぼ水平とした状態
で建築物2の最上部の建て込み予定箇所3a上方まで搬
送する。そして、ここにおいて、同図中(b)に示すよ
うに、複数の配管材12,12のうちの一つの係合手段
14を解除するとともに保持手段13を下向きに回動さ
せて配管材12を垂下させる。
【0017】その後、この状態でクレーン11を降下さ
せて、建込み予定箇所3aの下層階配管4a上に配管材
12を建て込む。その後、保持手段13を解除するとと
もに、この建て込まれた配管材12を下層階配管4aに
接続する。このように、搬送時には、配管材12を水平
状態で搬送し、建て込み時には、配管材12を垂下状態
とすることにより、配管材の搬送を安定させるととも
に、建て込み作業を簡易なものとすることができる。
【0018】この配管材12の建て込み作業が終了した
ら、同図中(c)に示すように、クレーン11を次の建
て込み予定箇所3bの上方に移動させ、ここにおいて前
記建て込み作業と同様の作業を繰り返す。すなわち、同
図中(d)に示すように、複数の配管材12,12のう
ちの一つの係合手段14を解除するとともに保持手段1
3を下向きに回動させて配管材12を垂下させ、建込み
予定箇所3bの下層階配管4b上に配管材12を建て込
む。その後、保持手段13を解除するとともに、この建
て込まれた配管材12を下層階配管4bに接続する。
【0019】上記構成を有する吊り治具10によれば、
保持手段13及び係合手段14により複数の配管材1
2,12を一括して吊り下げることができるので、必要
量の配管材12を短時間に搬送することができる。この
とき、係合手段14の保持を解除するとともに、保持手
段13によって配管材12を下向きに回動させることに
より、配管材12を垂下することができるため、その後
の建て込み作業時において、配管材12を建て込み作業
が容易となる態勢とすることができる。
【0020】次いで、本発明の吊り治具の他の実施形態
を図2を用いて説明する。同図(a)及び(b)におい
て、吊り治具20は、上述した実施形態と同様に、クレ
ーン11によって複数の配管材12,12を搬送するも
ので、配管材12,12の各一端部を下向きに回動自在
に且つ係脱自在にそれぞれ保持する保持手段21と、こ
の保持手段21と平行になるように配設され複数の配管
材12,12の各他端部を下方よりそれぞれ係脱自在に
保持する係合手段22とからなるものである。
【0021】そして、本実施形態では、前記保持手段2
1は、ワイヤロープ15で水平になるように吊下される
断面が角型をなす保持手段本体23と、この保持手段本
体23の下面に取付けられ、配管材12の一端部に緊結
される麻ロープ等からなる保持部24とから構成されて
いる。
【0022】一方、係合手段22は、本実施形態では、
ワイヤロープ15で、前記保持手段本体23と平行とな
るように水平に吊下される横架部材25と、この横架部
材25と前記保持手段本体23との間に複数懸架される
梁部材26,26と、これら梁部材26、26の端部か
ら麻ロープ27a等によって吊下された一対のフック状
部材27bからなる係合部27とから構成されている。
【0023】このような構成の吊り治具20を用いて配
管材12を搬送するには、上述した実施形態と同様に、
複数の配管材12,12の各一端部を吊り治具10の保
持手段21によって緊結して保持するとともに、これら
配管材12,12の各他端部を係合手段22のフック状
部材27b上に載置することにより、これを下方から保
持させ、この状態において、配管材12の建て込み予定
箇所3a上方まで搬送する。
【0024】そして、配管材12を建込む際には、配管
材12,12のうちの一つの配管材の一端部を係合手段
22のフック状部材27bから外して配管材12を垂下
させる。このとき、保持手段21の保持部24は麻ロー
プ等から構成されているので、容易に配管材12を下向
きに回動させることができる。
【0025】このような構成の吊り治具20によれば、
簡単な構成によって、複数の配管材を一括して搬送する
ことができるので、搬送するための設備費を低減するこ
とができる。特に、保持手段21を構成する保持部24
は麻ロープ等から形成されるため、配管材12を容易に
回動させることができる。また係合手段22を構成する
係合部27は、フック状部材27bを備え、これに配管
材12の他端部を載置することによってこれを保持させ
るので、これを係脱する作業が容易である。
【0026】なお、上記各実施形態において、吊り治具
10,20を用いて複数の配管材12を建込む際、これ
ら配管材12のうち、吊り治具10,20の両外側に装
着されたものから順次建込むことが好ましい。これによ
り、吊り治具10,20の水平が保たれ、バランスのよ
い作業が可能となり、建込み作業をより安全なものとす
ることができる。
【0027】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
記載の発明に係る配管材の吊り治具によれば、保持手段
及び係合手段により複数の配管材を一括して吊り下げる
ことができるので、必要量の配管材を短時間に搬送する
ことができる。このとき、係合手段の保持を解除すると
ともに、保持手段によって配管材を下向きに回動させる
ことにより、配管材を垂下することができるため、その
後の建て込み作業時において、配管材を建て込み作業が
容易となる態勢とすることができ、その作業を簡易なも
のとすることができる。
【0028】また、請求項2記載の発明に係る配管材の
建て込み方法によれば、一括して複数本の配管材を搬送
することができるので、クレーン等の往復回数を減少さ
せて、搬送時間を短縮することができる。殊に、搬送時
おいてはこれらの配管材は水平状態となるため、安定し
て搬送することができ、建て込み時においては配管材を
垂下した状態とするため建て込み作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る配管材の吊り治具の実施形態を示
す斜視図である。
【図2】本発明に係る配管材の吊り治具を用いた柱の建
て込み方法の作業手順を示す説明図である。
【図3】本発明に係る配管材の吊り治具の変更実施形態
を示す説明図であり、(a)はその斜視図であり、
(b)はその側面図である。
【符号の説明】
10 吊り治具 11 吊下手段 12 配管材 13 保持手段 14 係合手段 13 補強用シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 泰邦 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレーン等の吊下手段によって複数の配
    管材を搬送するための吊り治具であって、前記吊下手段
    によって吊り下げられ前記複数の配管材の各一端部を下
    向きに回動自在に且つ係脱自在にそれぞれ保持する保持
    手段と、前記吊り下げ手段によって吊り下げられ前記複
    数の配管材の各他端部を下方から係脱自在にそれぞれ保
    持する係合手段とからなることを特徴とする配管材の吊
    り治具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の配管材の吊り治具を用い
    て複数の配管材を順次建て込み予定箇所に建込む方法で
    あって、予め、前記複数の配管材の各一端部を保持手段
    により保持させるとともに該複数の配管材の各他端部を
    係合手段により保持させ、この状態において前記吊下手
    段でこれら複数の配管材をほぼ水平に前記建て込み予定
    箇所上方まで搬送し、次いで該複数の配管材のうちの一
    つの係合手段を解除するとともに保持手段を下向きに回
    動させて該配管材を垂下させ前記建て込み予定箇所に建
    て込み、その後前記保持手段を解除するとともに前記吊
    り下げ治具を次の建て込み予定箇所上方に移動させ前記
    建て込み作業を繰り返すことを特徴とする配管材の建て
    込み方法。
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