JPH0976909A - 移動閉そく方式の列車停車位置制御方法及び装置 - Google Patents

移動閉そく方式の列車停車位置制御方法及び装置

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JPH0976909A
JPH0976909A JP23851795A JP23851795A JPH0976909A JP H0976909 A JPH0976909 A JP H0976909A JP 23851795 A JP23851795 A JP 23851795A JP 23851795 A JP23851795 A JP 23851795A JP H0976909 A JPH0976909 A JP H0976909A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異常によって停車列車群が形成されてしまっ
たような場合の異常回復時におけるダイヤの正常化を迅
速に行い得るようにする。 【解決手段】 停車中の列車があるときは、線区の最高
運行速度Vmax、列車固有の減速度Bt及び線路勾配による
係数Kbから、停車可能距離Dmax={Vmax 2 /(2Bt・K
b)}を算出し、先行列車からDmaxだけ後方の位置を後
続列車の停車目標位置に設定する(S10〜S60)。一方、
異常による停車である場合には、Dmaxに基づいて仮の停
車目標位置を設定し(S90〜S120)、仮の停車目標位置
と現在位置との間の駅や退避所といった停車候補地点を
抽出し、変電所の能力を考慮して、できる限り先頭側の
停車候補地点を正式な停車目標位置に設定する(S130〜
S220)。なお、停車候補地点を抽出できない場合には、
仮設定した停車目標位置と変電所能力との関係から停車
目標位置を設定する(S230〜S270)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、列車群を停車させ
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在、
鉄道輸送においては、列車運行密度を高めることによっ
て輸送能力を高めることが行われている。この場合、従
来の固定閉そく制御に変えて、移動閉そく制御において
は、列車の速度を低下させることによって、閉そく境界
を前方へ移動させ、後続列車を先行列車にできるだけ近
づけて運行密度のアップを図っている。
【0003】この移動閉そく方式では、停車中の先行列
車の最後尾から一定の安全マージン距離(例えば、15
m)離した位置まで後続列車を徐行運転させてから停車
することとしている。この結果、先行列車が何等かの異
常により長時間停車してしまうと、この停車した列車に
続いて、各15mずつ離して高密度の停車列車群が形成
されることとなる。
【0004】このような状況において異常が回復し、各
列車を再出発させようとするとき、後続列車は直前の列
車がある程度加速してくれるまで出発できない。また、
出発できたとしても加速ができないこととなる。このた
め、従来の移動閉そく制御においては、先行列車が何等
かの異常で停車してしまったとき、異常回復がなされた
後も、後続列車を直ちに出発させることができず、この
結果、さらに後ろからくる列車に停車を与儀なくさせて
しまうおそれもあり、停車列車群を解消させるばかりか
さらにこれを増長させてしまい、ダイヤの正常化が遅く
なるという問題があった。こうした問題は高密度化が進
むほど顕著となる。
【0005】そこで、本発明は、異常によって停車列車
群が形成されてしまったような場合、異常回復時におけ
るダイヤの正常化を迅速に行い得るようにすることを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態及び発
明の効果】かかる目的を達成するためになされた本発明
の移動閉そく方式の列車停車位置制御方法は、移動閉そ
く方式の列車停車位置制御方法において、先行列車が停
車したときの後続列車の停車目標位置を、該先行列車の
停車位置から最高運行速度での停車可能距離以上に離れ
た位置とするように停車目標位置の算出条件を定めてお
くことを特徴とする。
【0007】この列車停車位置制御方法によれば、後続
列車の停車条件として、従来の様な安全マージン距離で
はなく、最高運行速度での停車可能距離以上離れた位置
とするように停車目標位置を算出する。この結果、後続
列車は先行列車に対して十分な距離をおいて停車するこ
ととなり、先行列車が出発すると同時にフルノッチで加
速を開始したとしても、先行列車に対して近付き過ぎる
ことがない。よって、停車列車群を全て同時にフルノッ
チ加速にて再出発させることができ、回復運転の開始と
共にさらに後続の列車が停車させられてしまうのを防止
することができる。
【0008】ここで、停車可能距離は、下記式にて算出
することができる。
【0009】
【数1】停車可能距離Dmax =(Vmax 2 /2B) なお、Vmax :最高運行速度、B:列車の減速度であ
る。列車の減速度は、列車の編成車両数やブレーキ能力
といった列車側の能力と、線路勾配などといった地上設
備側の条件によって決ってくる。
【0010】この場合、最高運行速度Vmax は、各列車
毎に異なる値を用いて算出してもよいが、線区における
最高運行速度を基準にしてもよい。即ち、急行列車か普
通列車かといった種別によって各列車毎に最高運行速度
が異なる場合に、それぞれの個別の最高運行速度に基づ
いて停車目標位置を算出するようにしてもよいし、その
ような個別の最高運行速度ではなく線区における最速列
車の最高運行速度を上記の算出条件に使用するようにし
てもよいのである。
【0011】また、減速度Bについても、最も減速度の
悪い条件を線区内の共通条件として設定するようにして
もよい。ここで、特に、先行列車の停車原因が、線区内
で生じた異常に起因する場合には、前記算出条件に代え
て、先行列車の停車位置から前記最高運行速度での停車
可能距離だけ離れた位置と後続列車の現在位置との間で
最適な位置を、後続列車の停車目標位置とするとよい。
【0012】この場合、最適な位置としては、例えば、
駅や退避所をあげることができる。駅や退避所であれ
ば、長時間停車することとなっても乗客に不安を与えな
いし、乗客が他の交通機関へ乗り換えたりしたい場合の
便宜を図ることができる。また、これらの制御方法にお
いて、停車列車群を同時に再出発させることができるよ
うに、線区の設備能力を考慮して各列車の停車目標位置
を決定するようにするとよい。
【0013】例えば、き電境界を考慮することによって
一つのき電区間内に多数の列車群が停車してしまわない
ようにしてやれば、ダイヤ回復運転に際して直ちに各停
車列車をフルノッチ加速で再出発させることができ、停
車列車群の最後尾の列車によってさらに次の列車が停車
させられてしまうという事態を回避することができるよ
うになる。
【0014】また、この制御方法において、さらに、停
車列車群の長さを最短にすることができるように各列車
の停車目標位置を決定するようにするとよい。いたずら
に停車列車群の長さが大きくなってしまわないように考
慮することで、さらに後続の列車に対して影響を与えな
いようにしておくのことが、線区全体のダイヤの乱れを
できるだけ少なくする上で望ましいからである。
【0015】上記の様な本発明の列車停車位置制御方法
を実現するに当たっては、次の様なシステム構成を採用
するとよい。即ち、移動閉そく方式の列車停車位置制御
装置において、線区の最高運行速度に応じた停車可能距
離を設定する停車可能距離設定手段と、先行列車の停車
を検知する停車検知手段と、先行列車の停車が検知され
たとき、先行列車の停車位置から前記設定されている停
車可能距離だけ離れた位置を、後続列車の停車目標位置
として設定する停車目標位置設定手段と、該停車目標位
置における列車速度を0とするように、後続列車の速度
制御曲線を算出する速度制御曲線算出手段と、該算出さ
れた速度制御曲線に従って、後続列車の速度制御を行う
速度制御手段とを備えていることを特徴とする移動閉そ
く方式の列車停車位置制御装置を採用するとよい。
【0016】停車検知手段が先行列車の停車を検知する
と、停車可能距離設定手段の設定内容に基づいて後続列
車に対する停車目標位置が算出され、そこに向かって列
車速度が制御され、後続列車が停車させられる。ここ
で、停車可能距離設定手段に設定されているのが線区の
最高運行速度に応じた停車可能距離であるから、後続列
車が急行列車であろうと普通列車であろうと、再出発を
フルノッチ加速で行ったときに先行列車に近付き過ぎる
ということがない。従って、各停車列車の再出発を最も
速いタイミングにて開始することができる。また、必要
以上に離し過ぎないので、停車列車群の長さを長大化す
ることもない。
【0017】この列車停車位置制御装置において、先行
列車の停車原因を検知する停車原因検知手段と、先行列
車の停車原因が線区内で発生した異常に起因するもので
あるときの後続列車の停車候補地点を記憶しておく停車
候補地点記憶手段と、先行列車の停車原因が線区内で発
生した異常に起因するものであると検知されたとき、前
記停車目標位置算出手段に代えて、前記停車候補地点記
憶手段の記憶内容を参照し、先行列車の停車位置から前
記停車可能距離だけ離れた位置と、後続列車の現在位置
との間に存在する停車候補地点の中から停車目標位置を
算出する異常時停車目標位置算出手段とを備えていると
よい。
【0018】ここでの停車候補地点としては、駅や退避
所をあげることができる。もちろん、これらに限らず、
直線部を停車候補地点とするようにしてもよい。また、
踏切を避けるように停車候補地点を設定しておくのもよ
い。カーブのような見通しの悪いところに停車するのは
好ましくないからである。異常時に踏切内で列車が停車
して動かなくなってしまうと、道路交通が著しく妨げら
れるおそれがあるからである。いずれにしても、長時間
の停車によって不具合の生じない様な地点を候補として
設定しておくようにするとよい。
【0019】また、異常による停車か否かを検知する方
法としては、例えば、先行列車の停車位置が駅であるの
か駅中間部であるのかを判別し、駅中間部であるような
場合に異常と検知するようにしてもよい。また、駅での
停車時間がダイヤ上の停車時間に比べて著しく長い様な
場合に異常による停車と検知するようにしてもよい。ま
た、駅、駅中間部に限らず、停車時間の長短から異常に
よるものか否かを検知するようにしてもよい。あるい
は、各列車に異常によって停車した場合に運転者が操作
する報知手段のようなものを設けておき、これを制御中
枢側へ送信して異常停車か否かを検知するように構成し
てもよいことはもちろんである。
【0020】この列車停車位置制御装置において、線区
内の各変電所の能力と、それぞれの変電所の受持ち区間
との関係を記憶する変電所情報記憶手段と、既に停車し
ているか停車目標位置が算出されている他列車の位置を
検知する他列車位置検知手段とを備え、前記異常時停車
目標位置算出手段は、前記変電所情報記憶手段の記憶内
容及び前記他列車位置検知手段の検知結果を考慮して、
異常回復後に停車列車群を同時に出発させるのに必要な
電力負担が変電所の能力を越えないように、各列車の停
車目標位置を算出するようにしておくとよい。また、こ
の列車停車位置制御装置において、前記異常時停車目標
位置算出手段が、さらに、先頭列車から再後尾の列車ま
での距離を最短にするように各列車の停車目標位置を算
出するようにしておくとよい。
【0021】なお、先行列車の停車を検知する手段とし
ては、例えば、各列車に速度発電機を装備しておき、こ
れからの速度信号を取得し、車速を検知して停車中なの
か走行中なのかを判別するようにしてもよいし、この速
度信号を積分して走行距離を求め、キロ程(東京駅を0
キロとした距離)に換算して位置を取得し、この位置が
移動しているかどうかから停車周か否かを検知するとい
った構成を採用することもできる。また、地上側に位置
検出装置を設置しておき、各列車の位置を常時検出して
おき単位時間当りの位置の変化から速度を求め、停車中
か否かを検知するようにしてもよい。他の列車の位置を
検知する手段についても上述の様な構成で各列車の位置
を取得してやれば、簡単にこれを実現することができ
る。停車検知手段や列車位置検知手段は、もちろん、こ
れらに限る必要はなく、いかなる手段を用いても構わな
い。
【0022】以上説明した本発明によれば、先行列車が
停車したとき、回復運転に際して後続列車をフルノッチ
加速できるように十分に距離を離して停車させるという
移動閉そく方式制御における逆転の発想により、従来の
安全マージン距離まで近付けることとしていた制御の場
合よりも、遅延回復を迅速化し、また、遅延が後方へ波
及してしまい先頭がダイヤ回復運転を開始しているのに
遅延が後方へ後方へと波及してしまうといった問題を生
じさせない。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。実
施例は、電気鉄道における地上制御方式のATO(au
tomatic train operation)シ
ステムに係り、図1に示す様に、各列車TR0,TR
1,…とATOコンピュータ10との間での情報を伝送
するための地上車上間情報伝送装置20が軌道RLに沿
って設置されている。この地上車上間情報伝送装置20
を介して、ATOコンピュータ10は、各列車TR0,
TR1,…の位置・速度情報Q1を入力し、各列車TR
0,TR1,…に対しての速度制御指令Q0を出力す
る。なお、地上車上間情報伝送装置20は、例えば軌道
RLに沿って敷設される誘導線や、列車無線などによっ
て構成することができる。
【0024】ATOコンピュータ10は概念的にいう
と、図2に示す様に、各列車からの位置・速度情報Q1
を入力し、情報の統合を行う情報統合部11と、この情
報統合部11において統合された情報に基づいて、各列
車の停車目標位置を論理的に決定する停車目標位置決定
論理部13と、こうして決定された停車目標位置に従っ
て、各列車に対する速度制御指令Q0を出力する列車制
御部15とを備えている。なお、こうした停車目標位置
を算出するための演算処理以外にも、ATOコンピュー
タ10は、情報統合部11で統合した情報に基づいて、
各列車に対する速度制限等のATOシステムにおいて通
常行われている各種制御をも行っていることはもちろん
であるが、それらの制御については一般的なシステムと
同様であるので、説明は省略する。
【0025】停車目標位置決定論理部13には、当該線
区に対する正常運転時の各列車の位置・速度制御条件
が、時間軸に対して登録された運行ダイヤグラムを記憶
した正常ダイヤ記憶部31と、駅や退避所の位置、踏切
の位置、き電境界の位置、線路の勾配に関する情報等の
線区内の地点に関する情報を記憶した線区内地点情報記
憶部33と、線区の最高運行速度Vmax 及び各列車のブ
レーキ能力などから定まる列車固有の減速度Btなどの
運行上参照すべき条件(以下、「運行条件」という。)
を記憶した運行条件記憶部35とが接続されている。
【0026】停車目標位置定論理部13は、情報統合部
11から入力される各列車の位置・速度情報に基づい
て、次のような論理により、先行列車に対する各列車の
停車目標位置を決定する。図3に示す様に、まず、位置
・速度情報に基づいて、停車中の列車があるか否かを判
定する(S10)。停車中の列車がいなければ、そのま
ま本ルーチンの処理を終了する。
【0027】停車中の列車がある場合には、当該列車の
位置・速度情報と正常ダイヤ記憶部31に記憶されてい
る運行ダイヤグラムとを比較し、停車が予定通りのもの
であるか否かを判定する(S20)。停車が予定通りの
ものである場合には、運行条件記憶部35から最高運行
速度Vmax 及び列車固有の減速度Btを読み出し(S3
0)、線区内地点情報記憶部33から線路の勾配条件を
読み出して、線路の勾配条件から減速度係数Kbを算出
し(S40)、下記式にて停車可能距離Dmaxを算出す
る(S50)。なお、勾配=0のときにKb=1、上り
勾配においてKb>1、下り勾配においてKb<1とな
るように勾配に対して予めテーブル化した情報を記憶し
ておき、これを勾配にて参照して算出するようにしてお
く。
【0028】
【数2】Dmax ={Vmax 2 /(2Bt・Kb)} こうして停車可能距離が算出できたら、先行列車の停車
位置からこの停車可能距離Dmax だけ後方の位置を後続
列車の停車目標位置に設定し(S60)、この位置にお
いて速度=0となるように後続列車の速度制限曲線を形
成し(S70)、これを該当する後続列車に出力する
(S80)。
【0029】一方、S20において、停車が予定通りで
はないと判定された場合には、まず、S30〜S60と
同様の処理を行って、後続列車の停車可能距離Dmax を
算出し、先行列車に対して当該停車可能距離Dmax だけ
後方の位置を仮の停車目標位置に設定する(S90〜S
120)。
【0030】次に、線区内地点情報記憶部33から、駅
や退避所の位置、踏切の位置を読み出す(S130)。
そして、前述の仮の停車目標位置と後続列車の現在位置
との間に、存在する駅及び退避所の位置を第1種候補地
点とし、直線部の位置を第2候補地点とし、踏切を避け
た位置を第2種候補地点として停車候補地点の抽出を行
う(S140)。停車候補地点が抽出できた場合には、
それらの中で、第1種候補地点の先頭側から第1優先順
位、第2優先順位、…といった具合いに優先順位を設定
し、第1種候補地点に対する優先順位の割当が完了した
ら、これに続いて第2候補地点の先頭側から同様に優先
順位を設定していく(S150,S160)。そして、
線区内地点情報記憶部33から、き電境界の位置を読み
出し(S170)、停車候補地点の中の第1優先順位か
ら順番にどのき電区間内に属するかを特定していく(S
180)。
【0031】次に、この後続列車を第1優先順位の停車
候補地点に停車させた場合に、当該地点を包含するき電
区間内に停車することとなる列車数を算出する(S19
0)。そして、列車数が所定の数字を越えているか否か
を判定し(S200)、越えていない場合には、第1優
先順位の停車候補地点を停車目標位置に設定する(S2
10)。一方、列車数が所定の数字を越えている場合に
は、次のき電区間内に属する停車候補地点の中で最も優
先順位の高い地点を停車目標位置に設定する(S22
0)。
【0032】一方、S150で「NO」、即ち、停車候
補地点を抽出できなかった場合には、S170と同様に
き電境界の位置を読み出し(S230)、仮設定した停
車目標位置に当該後続列車を停車させた場合に、当該地
点を包含するき電区間内に停車することとなる列車数を
算出する(S240)。そして、列車数が所定の数字を
越えているか否かを判定し(S250)、越えていない
場合には、当該仮設定の停車目標位置を正式な停車目標
位置に設定する(S260)。一方、列車数が所定の数
字を越えている場合には、次のき電区間の先頭位置を停
車目標位置に設定する(S270)。
【0033】後は、この停車目標位置にしたがって、後
続列車の速度制限曲線を形成し(S70)、これを該当
する後続列車に出力する(S80)。後続列車は、この
速度制限曲線を越えない様に列車の位置・速度制御曲線
(いわゆるランカーブ)を決定し、これに基づいて、列
車の位置・速度制御を実行する。なお、ランカーブの決
定方法としては、公知のATOシステムにおける手法を
そのまま適用すればよい。
【0034】以上の様に構成した結果、本実施例によれ
ば、先行列車が停車したとき、後続列車は必ず、線区の
最高運行速度Vmax に対する停車可能距離Dmax 以上離
して停車させられる。この結果、先行列車が再出発する
とき、後続列車も同時にフルノッチ加速によって再出発
させることができ、回復運転を迅速に開始することがで
きる。
【0035】また、先行列車の停車が異常による場合に
は、さらに、駅や退避所を優先しつつ十分な距離離れた
停車目標位置を設定し、そこに後続列車を停車させる。
この結果、停車させられた後続列車の乗客は、不安を感
じることなく待機することができる。そして、この場合
も停車間隔が十分にとられているので、先頭列車が再出
発するときに後続列車群を同時にフルノッチ加速で再出
発させることができ、ダイヤの遅延回復を迅速に行うこ
とができる。
【0036】しかも、異常時には多数の列車が停車して
しまうことを考慮し、変電所のき電能力を越えてしまわ
ないように列車をばらして停車させるので、ダイヤ回復
を行うときに同時フルノッチ加速を設備能力によって阻
害されることがない。また、S140で抽出した停車候
補地点の中から正式な停車目標位置を決定するに当り、
先頭側の地点を優先順位の高いものとして決定する方法
を採用したので、いたずらに停車列車群の長さが大きく
なり過ぎない。これもまた、後方への遅延の波及を防止
し、線区全体のダイヤの乱れを少なくする点で効果を発
揮している。
【0037】以上、本発明の一実施例を説明したが、他
の態様にて本発明を実施してもよく、そうした態様も本
発明の要旨を逸脱しない限りは本発明の技術的範囲内に
含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のシステムの全体構成図である。
【図2】 実施例のシステムのATOコンピュータの要
部の構成図である。
【図3】 実施例におけるメインルーチンのフローチャ
ートである。
【符号の説明】
10・・・ATOコンピュータ、11・・・情報統合
部、13・・・停車目標位置決定論理部、15・・・出
発制御部、20・・・地上車上間情報伝送装置、31・
・・正常ダイヤ記憶部、33・・・線区内地点情報記憶
部、35・・・運行条件記憶部、TR0〜TR3・・・
列車。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動閉そく方式の列車停車位置制御方法
    において、先行列車が停車したときの後続列車の停車目
    標位置を、該先行列車の停車位置から最高運行速度での
    停車可能距離以上に離れた位置とするように停車目標位
    置の算出条件を定めておくことを特徴とする移動閉そく
    方式の列車停車位置制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の移動閉そく方式の列車停
    車位置制御方法において、先行列車の停車原因が、線区
    内で生じた異常に起因する場合には、前記算出条件に代
    えて、先行列車の停車位置から前記最高運行速度での停
    車可能距離だけ離れた位置と後続列車の現在位置との間
    で最適な位置を、後続列車の停車目標位置とすることを
    特徴とする移動閉そく方式の列車停車位置制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の移動閉そく方式の
    列車停車位置制御方法において、停車中の列車群を同時
    に再出発させることができるように、線区の設備能力を
    考慮して各列車の停車目標位置を決定することを特徴と
    する移動閉そく方式の列車停車位置制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の移動閉そく方式の列車停
    車位置制御方法において、さらに、停車中の列車群の長
    さを最短にすることができるように各列車の停車目標位
    置を決定することを特徴とする移動閉そく方式の列車停
    車位置制御方法。
  5. 【請求項5】 移動閉そく方式の列車停車位置制御装置
    において、 線区の最高運行速度に応じた停車可能距離を設定する停
    車可能距離設定手段と、 先行列車の停車を検知する停車検知手段と、 先行列車の停車が検知されたとき、先行列車の停車位置
    から前記設定されている停車可能距離だけ離れた位置
    を、後続列車の停車目標位置として設定する停車目標位
    置設定手段と、 該停車目標位置における列車速度を0とするように、後
    続列車の速度制御曲線を算出する速度制御曲線算出手段
    と、 該算出された速度制御曲線に従って、後続列車の速度制
    御を行う速度制御手段とを備えていることを特徴とする
    移動閉そく方式の列車停車位置制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の移動閉そく方式の列車停
    車位置制御装置において、 先行列車の停車原因を検知する停車原因検知手段と、 先行列車の停車原因が線区内で発生した異常に起因する
    ものであるときの後続列車の停車候補地点を記憶してお
    く停車候補地点記憶手段と、 先行列車の停車原因が線区内で発生した異常に起因する
    ものであると検知されたとき、前記停車目標位置算出手
    段に代えて、前記停車候補地点記憶手段の記憶内容を参
    照し、先行列車の停車位置から前記停車可能距離だけ離
    れた位置と、後続列車の現在位置との間に存在する停車
    候補地点の中から停車目標位置を算出する異常時停車目
    標位置算出手段とを備えていることを特徴とする移動閉
    そく方式の列車停車位置制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の移動閉そく方式の列車停
    車位置制御装置において、 線区内の各変電所の能力と、それぞれの変電所の受持ち
    区間との関係を記憶する変電所情報記憶手段と、 既に停車しているか停車目標位置が算出されている他列
    車の位置を検知する他列車位置検知手段とを備え、 前記異常時停車目標位置算出手段は、前記変電所情報記
    憶手段の記憶内容及び前記他列車位置検知手段の検知結
    果を考慮して、異常回復後に停車列車群を同時に出発さ
    せるのに必要な電力負担が変電所の能力を越えないよう
    に、各列車の停車目標位置を算出することを特徴とする
    移動閉そく方式の列車停車位置制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の移動閉そく方式の列車停
    車位置制御装置において、前記異常時停車目標位置算出
    手段が、さらに、先頭列車から再後尾の列車までの距離
    を最短にするように各列車の停車目標位置を算出するこ
    とを特徴とする移動閉そく方式の列車停車位置制御装
    置。
JP23851795A 1995-09-18 1995-09-18 移動閉そく方式の列車停車位置制御方法及び装置 Expired - Fee Related JP3571426B2 (ja)

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KR19990068965A (ko) * 1998-02-03 1999-09-06 이종수 속도코드를 이용한 열차간격 제어방법
KR101234920B1 (ko) * 2011-03-31 2013-02-19 주식회사 포스코아이씨티 열차간 간격 제어 장치 및 방법
JP2020117120A (ja) * 2019-01-25 2020-08-06 三菱電機株式会社 列車運行管理装置および列車運行管理方法

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