JPH0975968A - 下向流通水式固定床生物処理塔及び生物処理法 - Google Patents
下向流通水式固定床生物処理塔及び生物処理法Info
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- JPH0975968A JPH0975968A JP7261007A JP26100795A JPH0975968A JP H0975968 A JPH0975968 A JP H0975968A JP 7261007 A JP7261007 A JP 7261007A JP 26100795 A JP26100795 A JP 26100795A JP H0975968 A JPH0975968 A JP H0975968A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
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Abstract
(57)【要約】
【課題】通水工程再開直後の処理水水質の悪化を防止
し、短い洗浄時間と少ない排水量で効率的に洗浄できる
下向流通水式固定床生物処理塔及びその生物処理塔を使
用する処理方法を提供する。 【解決手段】本発明は、表面に微生物膜を形成担持させ
た粒状充填材の充填材層に被処理水を下向流で通液して
処理する生物処理塔において、該充填材層の表層面より
下位(約100〜500mm)中間層部に空気及び/又は水を上
向流で通気、通液するための中間洗浄管を設けた下向流
通水式固定床生物処理塔、並びにこの処理塔に、被処理
水を下向流で通水して処理水を塔底部より回収し、該生
物処理塔の圧力損失が所定値に達した時点又は所定時間
通水した時点で通水を停止し、水抜きにより塔内水位を
所定位に低下させた後、該中間洗浄管より空気及び水を
順次または同時に上向流で通気、通水して中間洗浄管よ
り上部の粒状充填材層を流動化、洗浄し、次いで流動化
した充填材層を沈降静置した後、被処理水を該生物処理
塔に下向流で通水する生物処理法。
し、短い洗浄時間と少ない排水量で効率的に洗浄できる
下向流通水式固定床生物処理塔及びその生物処理塔を使
用する処理方法を提供する。 【解決手段】本発明は、表面に微生物膜を形成担持させ
た粒状充填材の充填材層に被処理水を下向流で通液して
処理する生物処理塔において、該充填材層の表層面より
下位(約100〜500mm)中間層部に空気及び/又は水を上
向流で通気、通液するための中間洗浄管を設けた下向流
通水式固定床生物処理塔、並びにこの処理塔に、被処理
水を下向流で通水して処理水を塔底部より回収し、該生
物処理塔の圧力損失が所定値に達した時点又は所定時間
通水した時点で通水を停止し、水抜きにより塔内水位を
所定位に低下させた後、該中間洗浄管より空気及び水を
順次または同時に上向流で通気、通水して中間洗浄管よ
り上部の粒状充填材層を流動化、洗浄し、次いで流動化
した充填材層を沈降静置した後、被処理水を該生物処理
塔に下向流で通水する生物処理法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機物濃度の比較
的低い排水の処理に採用される生物処理装置及びその装
置を使用する処理法に関するものである。さらに詳しく
は、排水中の微量有機物を生物膜を形成担持させた粒状
充填材に接触させることによって分解除去し、処理水と
して回収再利用するのに好適な生物処理塔の改良及びそ
の生物処理塔を用いた処理法に関するものである。
的低い排水の処理に採用される生物処理装置及びその装
置を使用する処理法に関するものである。さらに詳しく
は、排水中の微量有機物を生物膜を形成担持させた粒状
充填材に接触させることによって分解除去し、処理水と
して回収再利用するのに好適な生物処理塔の改良及びそ
の生物処理塔を用いた処理法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】産業の発達に伴い水需要が増大する一
方、新たな水源の確保は一層困難になりつつあり、汚染
物質濃度の低い工場排水は回収再利用することが進めら
れている。排水の回収再利用にあたっては、含有される
汚染物質が有機物である場合には、たとえそれが低濃度
であっても、再利用の際に支障のないように有機物を分
解除去する必要がある。
方、新たな水源の確保は一層困難になりつつあり、汚染
物質濃度の低い工場排水は回収再利用することが進めら
れている。排水の回収再利用にあたっては、含有される
汚染物質が有機物である場合には、たとえそれが低濃度
であっても、再利用の際に支障のないように有機物を分
解除去する必要がある。
【0003】たとえば、半導体の製造工程では、超純水
製造設備で製造された多量の超純水が洗浄用水として使
用され、使用後の超純水は洗浄排水として排水されてい
るが、これらの排水を超純水の製造用水として回収し、
再利用するためには排水中に含まれる有機物を除去する
必要がある。半導体洗浄排水中に含まれる有機物濃度は
工場や製造工程によって異なるが比較的低濃度であり、
通常TOCとして1〜5mg/l程度含まれている。
製造設備で製造された多量の超純水が洗浄用水として使
用され、使用後の超純水は洗浄排水として排水されてい
るが、これらの排水を超純水の製造用水として回収し、
再利用するためには排水中に含まれる有機物を除去する
必要がある。半導体洗浄排水中に含まれる有機物濃度は
工場や製造工程によって異なるが比較的低濃度であり、
通常TOCとして1〜5mg/l程度含まれている。
【0004】このような低濃度の有機物を含有する排水
を処理して回収再利用するにあたっては、生物処理法が
採用されることが多く、その生物処理方法としては、粒
状充填材の表面上に有機物を分解する微生物による微生
物膜を形成担持した粒状充填材に排水を接触させる接触
酸化方式の生物処理方法が広く採用されている。その際
の粒状充填材としては、活性炭、砂、アンスラサイト、
プラスチックろ材、セラミックろ材等が使用されてい
る。一方、生物処理方法には、活性汚泥法のような微生
物を排水中に浮遊させ接触させる方式もあるが、この方
式では半導体工場排水のような低い有機物濃度の排水の
場合には生成する汚泥量が少なく、生物反応槽内に菌体
の維持が困難であるため適さない。
を処理して回収再利用するにあたっては、生物処理法が
採用されることが多く、その生物処理方法としては、粒
状充填材の表面上に有機物を分解する微生物による微生
物膜を形成担持した粒状充填材に排水を接触させる接触
酸化方式の生物処理方法が広く採用されている。その際
の粒状充填材としては、活性炭、砂、アンスラサイト、
プラスチックろ材、セラミックろ材等が使用されてい
る。一方、生物処理方法には、活性汚泥法のような微生
物を排水中に浮遊させ接触させる方式もあるが、この方
式では半導体工場排水のような低い有機物濃度の排水の
場合には生成する汚泥量が少なく、生物反応槽内に菌体
の維持が困難であるため適さない。
【0005】微生物による微生物膜を形成担持した粒状
充填材を用いる接触酸化方式の生物処理方法には、被処
理水の通水方式により、上向流通水式流動床生物処理法
と下向流通水式固定床生物処理法とがある。
充填材を用いる接触酸化方式の生物処理方法には、被処
理水の通水方式により、上向流通水式流動床生物処理法
と下向流通水式固定床生物処理法とがある。
【0006】これらのうち、前者の上向流通水式流動床
生物処理法には、充填材層の目詰まりによる短絡流が発
生しにくく、充填材の洗浄頻度も少なくてよいという利
点がある。これに対し、後者の下向流通水式固定床生物
処理法では、充填材層の洗浄操作が煩雑であるが、通水
時に流動床法のような粒状充填材の流動がなく処理水中
への菌体や微粒子の漏洩が少なく、また高いTOC除去
率が得られるという利点がある。そのため、懸濁物質を
ほとんど含まない低濃度有機物含有排水、例えば半導体
洗浄排水等の処理には、懸濁物質による充填材層の目詰
まりによる短絡流がない下向流通水式固定床生物処理法
が特に適している。
生物処理法には、充填材層の目詰まりによる短絡流が発
生しにくく、充填材の洗浄頻度も少なくてよいという利
点がある。これに対し、後者の下向流通水式固定床生物
処理法では、充填材層の洗浄操作が煩雑であるが、通水
時に流動床法のような粒状充填材の流動がなく処理水中
への菌体や微粒子の漏洩が少なく、また高いTOC除去
率が得られるという利点がある。そのため、懸濁物質を
ほとんど含まない低濃度有機物含有排水、例えば半導体
洗浄排水等の処理には、懸濁物質による充填材層の目詰
まりによる短絡流がない下向流通水式固定床生物処理法
が特に適している。
【0007】しかし、下向流通水式固定床生物処理法で
は、被処理水の通水時間の経過とともに粒状充填材表面
の微生物膜が肥大し、しだいに充填材層内の圧力損失が
上昇するので、そのため粒状充填材から過剰の微生物膜
を剥離し、生物処理塔の外に排出するために充填材層を
適宜洗浄することが必要である。その洗浄頻度は、被処
理水のTOC濃度及び通水流速に依存しており、通常1
〜5日毎に1回程度である。
は、被処理水の通水時間の経過とともに粒状充填材表面
の微生物膜が肥大し、しだいに充填材層内の圧力損失が
上昇するので、そのため粒状充填材から過剰の微生物膜
を剥離し、生物処理塔の外に排出するために充填材層を
適宜洗浄することが必要である。その洗浄頻度は、被処
理水のTOC濃度及び通水流速に依存しており、通常1
〜5日毎に1回程度である。
【0008】従来の粒状充填材からなる充填材層の洗浄
は、例えば以下のような処理操作で実施されている。通
水処理により圧力損失の上昇した生物処理塔の充填材層
への被処理水の供給を停止した後、まず、水抜き工程に
より、次工程の空気洗浄工程での充填材漏出防止のため
に生物処理塔内の水位を低下させるが、通常、充填材層
の表層面の上100〜400mm程度にまで下げる。次
の空気洗浄工程では、加圧空気を充填材層の底部より導
入し上向流による空気洗浄を行う。加圧空気によって充
填材層全体を流動化し、粒状充填材同士をこすり合わせ
て粒子表面に付着して肥大した微生物膜を剥離する。続
いて水逆洗工程により、被処理水または処理水を充填材
層底部より導入し上向流による水洗浄を行う。これによ
って被処理水または処理水により充填材層全体を逆流洗
浄し、空気洗浄で剥離した微生物膜を生物処理塔の外へ
排出する。
は、例えば以下のような処理操作で実施されている。通
水処理により圧力損失の上昇した生物処理塔の充填材層
への被処理水の供給を停止した後、まず、水抜き工程に
より、次工程の空気洗浄工程での充填材漏出防止のため
に生物処理塔内の水位を低下させるが、通常、充填材層
の表層面の上100〜400mm程度にまで下げる。次
の空気洗浄工程では、加圧空気を充填材層の底部より導
入し上向流による空気洗浄を行う。加圧空気によって充
填材層全体を流動化し、粒状充填材同士をこすり合わせ
て粒子表面に付着して肥大した微生物膜を剥離する。続
いて水逆洗工程により、被処理水または処理水を充填材
層底部より導入し上向流による水洗浄を行う。これによ
って被処理水または処理水により充填材層全体を逆流洗
浄し、空気洗浄で剥離した微生物膜を生物処理塔の外へ
排出する。
【0009】次いで、沈静工程により、流動化した粒状
充填材を沈降静置させる。最後に水洗浄工程により、被
処理水を充填材層の上部より導入し充填材層の底部から
排出して下向流による水洗を行う。下向流の水洗によ
り、充填材層内に残留している充填材から剥離した微生
物膜及び充填材の摩耗によって生じた微粒子を生物処理
塔外に排出する。なお、上記の空気洗浄及び水逆洗を1
回行っただけでは微生物膜の剥離が不十分な場合には、
上記工程を繰り返し行ったり、空気及び水の同時洗浄を
行う。以上の操作による洗浄工程を終了した後、再び被
処理水を通水処理する通水工程に移行する。
充填材を沈降静置させる。最後に水洗浄工程により、被
処理水を充填材層の上部より導入し充填材層の底部から
排出して下向流による水洗を行う。下向流の水洗によ
り、充填材層内に残留している充填材から剥離した微生
物膜及び充填材の摩耗によって生じた微粒子を生物処理
塔外に排出する。なお、上記の空気洗浄及び水逆洗を1
回行っただけでは微生物膜の剥離が不十分な場合には、
上記工程を繰り返し行ったり、空気及び水の同時洗浄を
行う。以上の操作による洗浄工程を終了した後、再び被
処理水を通水処理する通水工程に移行する。
【0010】しかしながら、この様な従来の下向流通水
式固定床生物処理塔の洗浄方法には、次ぎのような問題
点があった。すなわち、上述の洗浄工程の後で通水工程
を再開した際、しばらくの間処理水のTOC濃度が洗浄
工程前より高くなること、微粒子の漏出があること、そ
のため充填材層の水洗浄工程に要する時間が長くなり
(40〜60分程度)、したがって洗浄排水量が多く、
水回収率が低いという欠点があった。
式固定床生物処理塔の洗浄方法には、次ぎのような問題
点があった。すなわち、上述の洗浄工程の後で通水工程
を再開した際、しばらくの間処理水のTOC濃度が洗浄
工程前より高くなること、微粒子の漏出があること、そ
のため充填材層の水洗浄工程に要する時間が長くなり
(40〜60分程度)、したがって洗浄排水量が多く、
水回収率が低いという欠点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の下向
流通水式固定床生物処理法が、通水工程再開直後の処理
水水質、及び水洗浄工程における洗浄時間、排水量にお
いて欠点を有していることに鑑み、この生物処理法で採
用されている生物処理塔の問題点を解消し、通水工程再
開直後の処理水水質の悪化を防止し、短い洗浄時間と少
ない排水量で効率的に洗浄できる下向流通水式固定床生
物処理塔及びその生物処理塔を使用する処理方法を提供
するものである。
流通水式固定床生物処理法が、通水工程再開直後の処理
水水質、及び水洗浄工程における洗浄時間、排水量にお
いて欠点を有していることに鑑み、この生物処理法で採
用されている生物処理塔の問題点を解消し、通水工程再
開直後の処理水水質の悪化を防止し、短い洗浄時間と少
ない排水量で効率的に洗浄できる下向流通水式固定床生
物処理塔及びその生物処理塔を使用する処理方法を提供
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、被処理水
を下向流通水式固定床生物処理塔で処理するにあたり、
被処理水の通水時間の経過とともに粒状充填材表面の微
生物膜が肥大し、しだいに通水時の圧力損失が上昇する
現象を詳細に解析し、この微生物膜の肥大化による圧力
損失は、粒状充填材の充填材層の表層面から主に100
〜300mmの特定範囲の上層部で生じ、それ以下の下
層部では肥大化はほとんど起こらないことを知見し、こ
の充填材層上層部を効率よく洗浄する生物処理塔の構造
について鋭意検討を行い本発明を達成したものである。
すなわち、本発明は、表面に微生物膜を形成担持させた
粒状充填材の充填材層に被処理水を下向流で通液して処
理する生物処理塔において、該充填材層の表層面より下
位で層高の1/3までの中間層部に空気及び/又は水を
上向流で通気、通液するための中間洗浄管を設けたこと
よりなる下向流通水式固定床生物処理塔、並びにこの下
向流通水式固定床生物処理塔に、被処理水を下向流で通
水して処理水を塔底部より回収し、該生物処理塔の給水
口及び出水口での圧力測定による圧力損失が所定値に達
した時点又は所定時間通水した時点で通水を停止し、水
抜きにより塔内水位を所定位に低下させた後、該中間洗
浄管より空気及び水を順次または同時に上向流で通気、
通水して中間洗浄管より上部の粒状充填材層を流動化、
洗浄し、次いで流動化した充填材層を沈降静置した後、
被処理水を該生物処理塔に下向流で通水することよりな
る下向流通水式生物処理法を要旨とするものである。
を下向流通水式固定床生物処理塔で処理するにあたり、
被処理水の通水時間の経過とともに粒状充填材表面の微
生物膜が肥大し、しだいに通水時の圧力損失が上昇する
現象を詳細に解析し、この微生物膜の肥大化による圧力
損失は、粒状充填材の充填材層の表層面から主に100
〜300mmの特定範囲の上層部で生じ、それ以下の下
層部では肥大化はほとんど起こらないことを知見し、こ
の充填材層上層部を効率よく洗浄する生物処理塔の構造
について鋭意検討を行い本発明を達成したものである。
すなわち、本発明は、表面に微生物膜を形成担持させた
粒状充填材の充填材層に被処理水を下向流で通液して処
理する生物処理塔において、該充填材層の表層面より下
位で層高の1/3までの中間層部に空気及び/又は水を
上向流で通気、通液するための中間洗浄管を設けたこと
よりなる下向流通水式固定床生物処理塔、並びにこの下
向流通水式固定床生物処理塔に、被処理水を下向流で通
水して処理水を塔底部より回収し、該生物処理塔の給水
口及び出水口での圧力測定による圧力損失が所定値に達
した時点又は所定時間通水した時点で通水を停止し、水
抜きにより塔内水位を所定位に低下させた後、該中間洗
浄管より空気及び水を順次または同時に上向流で通気、
通水して中間洗浄管より上部の粒状充填材層を流動化、
洗浄し、次いで流動化した充填材層を沈降静置した後、
被処理水を該生物処理塔に下向流で通水することよりな
る下向流通水式生物処理法を要旨とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明を図面に基づいてさらに具
体的に説明する。図1は本発明に関わる下向流通水式生
物処理塔及びそれの操作を概念的に示す系統図である。
生物処理塔1内には、砂利などの支持床3の上に粒状充
填材の充填材層2が構成されている。この生物処理塔1
に充填される粒状充填材としては、活性炭、砂、アンス
ラサイト、プラスチックろ材、セラミックろ材等が使用
されるが、比表面積の大きい活性炭が好ましい。粒状充
填材の粒径は0.4〜6mm,好ましくは0.7〜2m
m程度である。また、その充填層高は生物処理塔の大き
さにもよるが、通常、1500〜3000mm程度であ
る(水道施設設計指針・解説274ページ及び302ペ
ージ、(社)日本水道協会、1990年)。
体的に説明する。図1は本発明に関わる下向流通水式生
物処理塔及びそれの操作を概念的に示す系統図である。
生物処理塔1内には、砂利などの支持床3の上に粒状充
填材の充填材層2が構成されている。この生物処理塔1
に充填される粒状充填材としては、活性炭、砂、アンス
ラサイト、プラスチックろ材、セラミックろ材等が使用
されるが、比表面積の大きい活性炭が好ましい。粒状充
填材の粒径は0.4〜6mm,好ましくは0.7〜2m
m程度である。また、その充填層高は生物処理塔の大き
さにもよるが、通常、1500〜3000mm程度であ
る(水道施設設計指針・解説274ページ及び302ペ
ージ、(社)日本水道協会、1990年)。
【0014】また、微生物膜を粒状充填材の表面に形成
担持させる方法としては、従来行われている微生物固定
化の公知の方法を採用することができ、たとえば当該排
水中の有機物を効率よく分解する菌体を予め培養し、こ
れを当該排水に添加し、これを粒状充填材の充填材層に
下向流で循環通水し、粒状充填材表面に菌体を固定化し
微生物膜を形成させる。
担持させる方法としては、従来行われている微生物固定
化の公知の方法を採用することができ、たとえば当該排
水中の有機物を効率よく分解する菌体を予め培養し、こ
れを当該排水に添加し、これを粒状充填材の充填材層に
下向流で循環通水し、粒状充填材表面に菌体を固定化し
微生物膜を形成させる。
【0015】その際、菌体を増殖させる有機物の分解に
必要な栄養塩が該排水中に不足している場合には、当該
排水に栄養塩を添加混合した後に、これを充填材層に導
入する。添加する栄養塩は、有機物の濃度に応じ、その
有機物の炭素を資化するのに必要な量加えればよく、通
常塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム等のアンモニウ
ム塩、リン酸水素カリウム、リン酸水素ナトリウム等の
リン酸塩が用いられ、BOD:N:P=100:5:1
程度の割合で添加するのが好ましい。また、菌体の増殖
に必要な溶存酸素が不足する場合には、充填材層の透過
水の一部を分岐し、これを空気曝気した後に充填材層に
供給する。
必要な栄養塩が該排水中に不足している場合には、当該
排水に栄養塩を添加混合した後に、これを充填材層に導
入する。添加する栄養塩は、有機物の濃度に応じ、その
有機物の炭素を資化するのに必要な量加えればよく、通
常塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム等のアンモニウ
ム塩、リン酸水素カリウム、リン酸水素ナトリウム等の
リン酸塩が用いられ、BOD:N:P=100:5:1
程度の割合で添加するのが好ましい。また、菌体の増殖
に必要な溶存酸素が不足する場合には、充填材層の透過
水の一部を分岐し、これを空気曝気した後に充填材層に
供給する。
【0016】また、生物処理塔1の塔頂部には散水管4
が設けられ、これに被処理水導入管5及び逆洗排水管6
が接続され、それぞれに弁V1及び弁V3が設けられて
いる。充填材層2の表層面の上方には、水抜管7が接続
され、弁V4が設けられている。粒状充填材の充填材層
の表層面から下方の中間層部には中間洗浄管8が設けら
れ、これには上層部空気洗浄管9及び上層部水洗浄管1
0が接続され、それぞれに弁V8及び弁V9が設けられ
ている。充填材層の中間層部に設けられる中間洗浄管8
の設置位置は、通常表層面より下位で層高の1/3まで
の間で、少なくとも表層面より約100mm下方であ
り、使用する生物処理塔の大きさ、層高によっても異な
るが、通常表層面より約100〜500mm下方であ
る。充填材層2と支持床3の境界面には全層空気洗浄管
11が設けられ弁V5が設けられている。支持床3の底
部には集水管12が設けられ、これに処理水管13、全
層水逆洗管14及び下向流洗浄排水管15が接続され、
各々に弁V2,弁V6及び弁V7が設けられている。
が設けられ、これに被処理水導入管5及び逆洗排水管6
が接続され、それぞれに弁V1及び弁V3が設けられて
いる。充填材層2の表層面の上方には、水抜管7が接続
され、弁V4が設けられている。粒状充填材の充填材層
の表層面から下方の中間層部には中間洗浄管8が設けら
れ、これには上層部空気洗浄管9及び上層部水洗浄管1
0が接続され、それぞれに弁V8及び弁V9が設けられ
ている。充填材層の中間層部に設けられる中間洗浄管8
の設置位置は、通常表層面より下位で層高の1/3まで
の間で、少なくとも表層面より約100mm下方であ
り、使用する生物処理塔の大きさ、層高によっても異な
るが、通常表層面より約100〜500mm下方であ
る。充填材層2と支持床3の境界面には全層空気洗浄管
11が設けられ弁V5が設けられている。支持床3の底
部には集水管12が設けられ、これに処理水管13、全
層水逆洗管14及び下向流洗浄排水管15が接続され、
各々に弁V2,弁V6及び弁V7が設けられている。
【0017】図1において、生物処理塔1の通水工程で
は、弁V1及び弁V2を開け、他の弁は閉じて被処理水
を微生物膜を形成した充填材層に通水する。通水時間の
経過とともに粒状充填材表面の微生物膜が肥大し、しだ
いに通水時の圧力損失が上昇する。圧力損失または通水
継続時間が予め設定した値に達した時点で弁V1及び弁
V2を閉じて被処理水の供給を停止し通水工程を終了す
る。圧力損失による通水停止の設定は生物処理塔1の通
水入口及び出口の圧力測定により行われる。
は、弁V1及び弁V2を開け、他の弁は閉じて被処理水
を微生物膜を形成した充填材層に通水する。通水時間の
経過とともに粒状充填材表面の微生物膜が肥大し、しだ
いに通水時の圧力損失が上昇する。圧力損失または通水
継続時間が予め設定した値に達した時点で弁V1及び弁
V2を閉じて被処理水の供給を停止し通水工程を終了す
る。圧力損失による通水停止の設定は生物処理塔1の通
水入口及び出口の圧力測定により行われる。
【0018】本発明の洗浄工程では、充填材層2の表層
面より約100〜500mm下方に取り付けた中間洗浄
管8より上部の充填材層部分のみを洗浄する。洗浄は以
下の4工程を順次実施することにより行なわれる。まず
第1の水抜き工程では、弁V3及び弁V4を開いて生物
処理塔1内の水位を充填材層の上面から100〜400
mm程度上方の位置まで下げる。続く第2の上層部空気
洗浄工程では、弁V8及び弁V3を開け、加圧空気を上
層部空気洗浄管9及び中間洗浄管8より導入し、中間洗
浄管8より上部の充填材層部分を上向流で空気洗浄す
る。その際、中間洗浄管8より導入した加圧空気によっ
て中間洗浄管8より上部の充填材層部分を流動化させ、
粒状充填材同士をこすり合わせて肥大化した微生物膜を
剥離する。導入される加圧空気の流速は、通常、0.8〜
1.5Nm3/(min-m2)である。
面より約100〜500mm下方に取り付けた中間洗浄
管8より上部の充填材層部分のみを洗浄する。洗浄は以
下の4工程を順次実施することにより行なわれる。まず
第1の水抜き工程では、弁V3及び弁V4を開いて生物
処理塔1内の水位を充填材層の上面から100〜400
mm程度上方の位置まで下げる。続く第2の上層部空気
洗浄工程では、弁V8及び弁V3を開け、加圧空気を上
層部空気洗浄管9及び中間洗浄管8より導入し、中間洗
浄管8より上部の充填材層部分を上向流で空気洗浄す
る。その際、中間洗浄管8より導入した加圧空気によっ
て中間洗浄管8より上部の充填材層部分を流動化させ、
粒状充填材同士をこすり合わせて肥大化した微生物膜を
剥離する。導入される加圧空気の流速は、通常、0.8〜
1.5Nm3/(min-m2)である。
【0019】加圧空気の注入時間は微生物膜の肥大化状
態によって決められるが、通常5〜10分間行う。次い
で第3の上層部水逆洗工程では、弁V9及び弁V3を開
け、被処理水或いは洗浄用水を中間洗浄管8より導入
し、中間洗浄管8より上部の充填材層部分を上向流で流
動化させ水洗浄する。この水洗浄により中間洗浄管8よ
り上部の充填材層部分のみを上向流洗浄することによ
り、第2の上層部空気洗浄工程で剥離した微生物膜を生
物処理塔1の外へ排出する。この上層部水逆洗工程で
は、被処理水或いは洗浄用水の導入時間は充填材の種
類、微生物膜の付着状態によるが、通常5〜10分間程
度行えばよく、洗浄水の通水流速は、通常20〜40m
/hである。
態によって決められるが、通常5〜10分間行う。次い
で第3の上層部水逆洗工程では、弁V9及び弁V3を開
け、被処理水或いは洗浄用水を中間洗浄管8より導入
し、中間洗浄管8より上部の充填材層部分を上向流で流
動化させ水洗浄する。この水洗浄により中間洗浄管8よ
り上部の充填材層部分のみを上向流洗浄することによ
り、第2の上層部空気洗浄工程で剥離した微生物膜を生
物処理塔1の外へ排出する。この上層部水逆洗工程で
は、被処理水或いは洗浄用水の導入時間は充填材の種
類、微生物膜の付着状態によるが、通常5〜10分間程
度行えばよく、洗浄水の通水流速は、通常20〜40m
/hである。
【0020】上述の空気及び水による充填材層2の上層
部洗浄工程を行うために生物処理塔1の充填材層中に設
ける中間洗浄管8の構成概略図を図2に示す。図2中A
に示す中間洗浄管8は、主管21の側面に、空気及び水
を噴出させるストレーナ23を具備した複数の支管22
を水平に取り付けたものである。支管22及びストレー
ナ23の取付間隔は生物処理塔1の大きさによるが、そ
れぞれ100〜300mm,100〜200mm程度の
等間隔とするのがよい。また図2中Bに示す中間洗浄管
8は、主管21及びこれに水平に取り付けた支管22の
側面に空気及び水を噴出させる多数の小孔24を列状に
せん孔し、主管21及び支管22の小孔部分にサラン製
ろ布25を巻き付けたものであり、小規模の生物処理塔
の中間洗浄管として好適なものである。中間洗浄管8の
構成は、中間洗浄管8より上部の充填材層部分が均一に
洗浄でき、かつ粒状充填材や微生物膜によって目詰まり
が生じないものであればよく、図2に示した中間洗浄管
に限定されるものではない。
部洗浄工程を行うために生物処理塔1の充填材層中に設
ける中間洗浄管8の構成概略図を図2に示す。図2中A
に示す中間洗浄管8は、主管21の側面に、空気及び水
を噴出させるストレーナ23を具備した複数の支管22
を水平に取り付けたものである。支管22及びストレー
ナ23の取付間隔は生物処理塔1の大きさによるが、そ
れぞれ100〜300mm,100〜200mm程度の
等間隔とするのがよい。また図2中Bに示す中間洗浄管
8は、主管21及びこれに水平に取り付けた支管22の
側面に空気及び水を噴出させる多数の小孔24を列状に
せん孔し、主管21及び支管22の小孔部分にサラン製
ろ布25を巻き付けたものであり、小規模の生物処理塔
の中間洗浄管として好適なものである。中間洗浄管8の
構成は、中間洗浄管8より上部の充填材層部分が均一に
洗浄でき、かつ粒状充填材や微生物膜によって目詰まり
が生じないものであればよく、図2に示した中間洗浄管
に限定されるものではない。
【0021】最後に第4の沈静工程を行い、この工程で
は全ての弁を閉じ、流動化した充填材層部分を沈降静置
させる。沈降工程が終了すると再び通水工程に移行す
る。上記の上層部空気洗浄工程及び上層水逆洗工程を各
1回行っただけでは微生物膜の剥離、除去が不十分な場
合には、この工程を繰り返し行ったり、加圧空気及び被
処理水を同時に導入して空気洗浄と水逆洗を行う洗浄工
程を実施することにより、微生物膜の剥離、除去の効果
をあげることもできる。
は全ての弁を閉じ、流動化した充填材層部分を沈降静置
させる。沈降工程が終了すると再び通水工程に移行す
る。上記の上層部空気洗浄工程及び上層水逆洗工程を各
1回行っただけでは微生物膜の剥離、除去が不十分な場
合には、この工程を繰り返し行ったり、加圧空気及び被
処理水を同時に導入して空気洗浄と水逆洗を行う洗浄工
程を実施することにより、微生物膜の剥離、除去の効果
をあげることもできる。
【0022】上述のような洗浄によって充填材層の圧力
損失の上昇をもたらした充填材層2の上層部の肥大化し
た過剰な微生物膜は剥離除去され、充填材層2の圧力損
失は通水工程の通水初期の値付近まで回復する。このよ
うに、本発明の洗浄方法では、中間洗浄管8より下部の
充填材層は空気や水によって攪乱されないので、水抜き
工程後充填層表層面の上方に残留している当該排水がこ
の部分に混入することがなく、また上層部水逆洗工程後
充填材層表面の上方に残留している剥離した微生物膜の
残留物がこの部分に混入することがない。したがって、
洗浄工程での沈静工程後の通水再開直後における処理水
水質の悪化がなく、さらに、通水工程と上述の洗浄工程
とを交互に行うため、充填材層2を洗浄するための特別
の洗浄用水を必要とせず、短時間の洗浄工程で安定した
水質の処理水を長期にわたって得ることができる。
損失の上昇をもたらした充填材層2の上層部の肥大化し
た過剰な微生物膜は剥離除去され、充填材層2の圧力損
失は通水工程の通水初期の値付近まで回復する。このよ
うに、本発明の洗浄方法では、中間洗浄管8より下部の
充填材層は空気や水によって攪乱されないので、水抜き
工程後充填層表層面の上方に残留している当該排水がこ
の部分に混入することがなく、また上層部水逆洗工程後
充填材層表面の上方に残留している剥離した微生物膜の
残留物がこの部分に混入することがない。したがって、
洗浄工程での沈静工程後の通水再開直後における処理水
水質の悪化がなく、さらに、通水工程と上述の洗浄工程
とを交互に行うため、充填材層2を洗浄するための特別
の洗浄用水を必要とせず、短時間の洗浄工程で安定した
水質の処理水を長期にわたって得ることができる。
【0023】通水工程では、被処理水の通水流速が速す
ぎると、通水中に充填材層2の上層部で形成された微生
物膜が粒状充填材表面から剥離して処理水の水質が悪化
するおそれがあるので、通水時の流速は10m/h以
下、より好ましくは5m/h以下とするのがよい。ま
た、通水時の圧力損失も過大になると、通水流速が速す
ぎる場合と同様の不具合が生じるので、充填材層2の洗
浄工程実施の目安となる圧力損失は100kPa以下、
より好ましくは50kPa以下とするのがよい。
ぎると、通水中に充填材層2の上層部で形成された微生
物膜が粒状充填材表面から剥離して処理水の水質が悪化
するおそれがあるので、通水時の流速は10m/h以
下、より好ましくは5m/h以下とするのがよい。ま
た、通水時の圧力損失も過大になると、通水流速が速す
ぎる場合と同様の不具合が生じるので、充填材層2の洗
浄工程実施の目安となる圧力損失は100kPa以下、
より好ましくは50kPa以下とするのがよい。
【0024】図1の生物処理塔に設けられた全層空気洗
浄管11及び全層水逆洗管14は、通常の洗浄操作にお
いては使用せず、粒状充填材の充填時の洗浄や長期間処
理を停止した後の運転再開時などの洗浄に使用される。
浄管11及び全層水逆洗管14は、通常の洗浄操作にお
いては使用せず、粒状充填材の充填時の洗浄や長期間処
理を停止した後の運転再開時などの洗浄に使用される。
【0025】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によりさら
に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。 実施例 1 図1に示すような機能を有する生物処理塔に半導体洗浄
排水を被処理水として通水し、TOCの除去テストを行
った。テストに用いた生物処理塔及び使用機器の仕様を
下記に示す。
に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。 実施例 1 図1に示すような機能を有する生物処理塔に半導体洗浄
排水を被処理水として通水し、TOCの除去テストを行
った。テストに用いた生物処理塔及び使用機器の仕様を
下記に示す。
【0026】(1) 生物処理塔 生物処理塔:塩化ビニル樹脂製、寸法200mmΦ×1
500mmH 充填材支持機構:サラン製ろ布をはさみ込んだ塩化ビニ
ル樹脂製目皿 中間洗浄管:図2Bに示すような構成の塩化ビニル樹脂
製の中間洗浄管、生物処理塔の底部より800mm上方
(充填層表層面より200mm下位)に取り付けた。 水抜き管:生物処理塔の底部より1200mm上方に取
り付けた。 充填材:粒状活性炭 ダイヤホープ006(商品名 三菱
化学(株)製)、31リットル 、充填層高 1000mm 担持菌体:半導体洗浄排水を上記充填材層に約1ケ月通
水し、充填材表面面にシュードモナス菌を主体とする微
生物膜を形成担持させたもの 圧力損失測定用圧力計:生物処理塔の入口及び出口に取
り付け TOC分析用試料採取弁:生物処理塔の入口及び出口に
取り付け
500mmH 充填材支持機構:サラン製ろ布をはさみ込んだ塩化ビニ
ル樹脂製目皿 中間洗浄管:図2Bに示すような構成の塩化ビニル樹脂
製の中間洗浄管、生物処理塔の底部より800mm上方
(充填層表層面より200mm下位)に取り付けた。 水抜き管:生物処理塔の底部より1200mm上方に取
り付けた。 充填材:粒状活性炭 ダイヤホープ006(商品名 三菱
化学(株)製)、31リットル 、充填層高 1000mm 担持菌体:半導体洗浄排水を上記充填材層に約1ケ月通
水し、充填材表面面にシュードモナス菌を主体とする微
生物膜を形成担持させたもの 圧力損失測定用圧力計:生物処理塔の入口及び出口に取
り付け TOC分析用試料採取弁:生物処理塔の入口及び出口に
取り付け
【0027】(2) 被処理水槽 ポリエチレン製:容量 2000 リットル (3) 被処理水ポンプ 塩化ビニル樹脂製
【0028】上記の生物処理塔にTOC2400〜25
00μg/l、水温20〜25℃の半導体洗浄排水を流
量120 l/hで供給し、通水工程を行った。通水工
程では、処理水のTOC及び生物処理塔の入口、出口圧
力を測定し、圧力損失が25kPaになった時点で被処
理水の供給を止め、充填材層の洗浄を行った。洗浄工程
は、まず水抜き管より水抜きを行った後、中間洗浄管よ
り加圧空気を流量1900NL/hで5分間供給し上層
部空気洗浄を行い、次いで中間洗浄管より被処理水を流
量630 l/hで5分間供給して上層部水逆洗を行っ
た後、充填材層を1分間沈静させることにより行った。
洗浄工程後の生物処理塔に再び被処理水を供給し、その
操作を繰り返した。その結果を図3に示す。
00μg/l、水温20〜25℃の半導体洗浄排水を流
量120 l/hで供給し、通水工程を行った。通水工
程では、処理水のTOC及び生物処理塔の入口、出口圧
力を測定し、圧力損失が25kPaになった時点で被処
理水の供給を止め、充填材層の洗浄を行った。洗浄工程
は、まず水抜き管より水抜きを行った後、中間洗浄管よ
り加圧空気を流量1900NL/hで5分間供給し上層
部空気洗浄を行い、次いで中間洗浄管より被処理水を流
量630 l/hで5分間供給して上層部水逆洗を行っ
た後、充填材層を1分間沈静させることにより行った。
洗浄工程後の生物処理塔に再び被処理水を供給し、その
操作を繰り返した。その結果を図3に示す。
【0029】比較例 実施例と同じ生物処理塔に実施例と同一の条件で被処理
水を供給し生物処理を行った。充填材層の洗浄工程は、
水抜き管より水抜きを行った後、生物処理塔の底部より
加圧空気を流量1900NL/hで5分間供給し全層空
気洗浄を行い、次いで底部より被処理水を流量630
l/hで10分間供給し全層水逆洗を行った後、充填材
層を1分間沈静させることにより行った。洗浄工程後は
実施例と同一条件で再び被処理水を供給し、その操作を
繰り返した。その結果を図3に示す。
水を供給し生物処理を行った。充填材層の洗浄工程は、
水抜き管より水抜きを行った後、生物処理塔の底部より
加圧空気を流量1900NL/hで5分間供給し全層空
気洗浄を行い、次いで底部より被処理水を流量630
l/hで10分間供給し全層水逆洗を行った後、充填材
層を1分間沈静させることにより行った。洗浄工程後は
実施例と同一条件で再び被処理水を供給し、その操作を
繰り返した。その結果を図3に示す。
【0030】実施例 2 実施例1で用いた生物処理塔と同じ大きさの生物処理塔
の側壁に充填材層底層面から200mmの等間隔に5箇
所の圧力測定用ノズルを設け、各々に圧力損失測定用の
圧力計を取り付けた。生物処理塔内には、実施例1と同
一の微生物を担持した充填材層を形成させた。この生物
処理塔に実施例1と同一の条件で被処理水を通水し生物
処理を行い、生物処理塔の圧力損失が30kPaになる
まで通水した。その際各圧力計の圧力を測定した。充填
材層内の圧力損失測定結果を図4に示す。
の側壁に充填材層底層面から200mmの等間隔に5箇
所の圧力測定用ノズルを設け、各々に圧力損失測定用の
圧力計を取り付けた。生物処理塔内には、実施例1と同
一の微生物を担持した充填材層を形成させた。この生物
処理塔に実施例1と同一の条件で被処理水を通水し生物
処理を行い、生物処理塔の圧力損失が30kPaになる
まで通水した。その際各圧力計の圧力を測定した。充填
材層内の圧力損失測定結果を図4に示す。
【0031】上記実施例及び比較例から明らかなよう
に、本発明の生物処理塔によれば固定床法の生物処理塔
で処理する際、従来の生物処理塔に比較して、通水時に
生じる微生物の増殖による圧力損失を効果的に回復で
き、かつ安定した水質の処理水を得ることができる。
に、本発明の生物処理塔によれば固定床法の生物処理塔
で処理する際、従来の生物処理塔に比較して、通水時に
生じる微生物の増殖による圧力損失を効果的に回復で
き、かつ安定した水質の処理水を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明の下向流通水式生物処理塔を用い
れば、通水時に微生物の増殖によって生じた差圧上昇を
短時間の洗浄で効果的に回復することができ、かつ排水
量を低減できる。また、洗浄直後においても、安定した
水質の処理水を得ることが出来る。
れば、通水時に微生物の増殖によって生じた差圧上昇を
短時間の洗浄で効果的に回復することができ、かつ排水
量を低減できる。また、洗浄直後においても、安定した
水質の処理水を得ることが出来る。
図1:本発明に関わる下向流通水式生物処理塔及び操作
系統図である。 図2:充填材層の上層部を洗浄するための中間洗浄管の
構成例である。 図3:実施例1及び比較例の生物処理塔の圧力損失及び
TOCの経時変化を示すグラフであり、横軸は経過時間
(日)、縦軸は生物処理塔の圧力損失(kPa)及びT
OC(mg/l)を示す。 図4:実施例2の充填材層内の圧力損失を示すグラフで
あり、縦軸は充填層内の圧力損失(pKa)、横軸は充
填材層底層面からの層高(mm)を示す。
系統図である。 図2:充填材層の上層部を洗浄するための中間洗浄管の
構成例である。 図3:実施例1及び比較例の生物処理塔の圧力損失及び
TOCの経時変化を示すグラフであり、横軸は経過時間
(日)、縦軸は生物処理塔の圧力損失(kPa)及びT
OC(mg/l)を示す。 図4:実施例2の充填材層内の圧力損失を示すグラフで
あり、縦軸は充填層内の圧力損失(pKa)、横軸は充
填材層底層面からの層高(mm)を示す。
1:生物処理塔 2:充填材層 3:支持床 4:散水管 8:中間洗浄管 21:主管 22:支管 23:ストレーナ 24:小孔 25:サランろ布
Claims (6)
- 【請求項1】 表面に微生物膜を形成担持させた粒状充
填材の充填材層に被処理水を下向流で通液して処理する
生物処理塔において、該充填材層の表層面より下位で層
高の1/3までの中間層部に空気及び/又は水を上向流
で通気、通液するための中間洗浄管を設けたことを特徴
とする下向流通水式固定床生物処理塔。 - 【請求項2】 中間洗浄管の設置位置は、粒状充填材の
充填材層の表層面から100〜500mm下方とするこ
とを特徴とする請求項1に記載の生物処理塔。 - 【請求項3】 表面に微生物膜を形成担持させた粒状充
填材からなる充填材層を有し、且つ該充填材層の表層面
より下位で層高の1/3までの中間層部に空気及び/又
は水を上向流で通気、通液するための中間洗浄管が設け
られている生物処理塔に、被処理水を下向流で通水して
処理水を塔底部より回収し、該生物処理塔の給水口及び
出水口での圧力測定による圧力損失が所定値に達した時
点又は所定時間通水した時点で通水を停止し、水抜きに
より塔内水位を所定位に低下させた後、該中間洗浄管よ
り空気及び水を順次または同時に上向流で通気、通水し
て中間洗浄管より上部の粒状充填材層を流動化、洗浄
し、次いで流動化した充填材層を沈降静置した後、被処
理水を該生物処理塔に下向流で通水することを特徴とす
る下向流通水式生物処理法。 - 【請求項4】 中間洗浄管は、粒状充填材の充填材層の
表層面から100〜500mm下方に設置されているこ
とを特徴とする請求項3に記載の下向流通水式生物処理
法。 - 【請求項5】 生物処理塔より水抜きにより、塔内水位
を充填材層の表層面の上位200〜400mmにするこ
とを特徴とする請求項3及び4のいずれかに記載の下向
流通水式生物処理法。 - 【請求項6】 被処理水の通水は、流速10m/h以下
であり、また圧力損失は100kPa以下であることを
特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の下向流通
水式生物処理法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7261007A JPH0975968A (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | 下向流通水式固定床生物処理塔及び生物処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7261007A JPH0975968A (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | 下向流通水式固定床生物処理塔及び生物処理法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0975968A true JPH0975968A (ja) | 1997-03-25 |
Family
ID=17355767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7261007A Pending JPH0975968A (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | 下向流通水式固定床生物処理塔及び生物処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0975968A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011183274A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | Kurita Water Ind Ltd | 水処理方法及び超純水製造方法 |
US8916048B2 (en) | 2010-03-05 | 2014-12-23 | Kurita Water Industries Ltd. | Water treatment method and method for producing ultrapure water |
-
1995
- 1995-09-14 JP JP7261007A patent/JPH0975968A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011183274A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | Kurita Water Ind Ltd | 水処理方法及び超純水製造方法 |
US8916048B2 (en) | 2010-03-05 | 2014-12-23 | Kurita Water Industries Ltd. | Water treatment method and method for producing ultrapure water |
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