JPH0975927A - 液体殺菌装置 - Google Patents

液体殺菌装置

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JPH0975927A
JPH0975927A JP23290495A JP23290495A JPH0975927A JP H0975927 A JPH0975927 A JP H0975927A JP 23290495 A JP23290495 A JP 23290495A JP 23290495 A JP23290495 A JP 23290495A JP H0975927 A JPH0975927 A JP H0975927A
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liquid
dispersion
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fluidized bed
flow
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JP23290495A
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Inventor
Norimitsu Abe
部 法 光 阿
Yukio Ohashi
橋 幸 夫 大
Yoshio Nakayama
山 芳 夫 中
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線ランプへの液体中の汚れ物質の付着・
堆積を防止する。 【解決手段】 液体殺菌装置は、液体流入部2と液体流
出部3とを有する殺菌装置本体1と、この本体1の内部
に収納され、液体の殺菌を行うための複数の紫外線ラン
プ4とを備えている。また、液体殺菌装置は、本体1内
において流入部2と紫外線ランプ4との間に設けられた
分散板5と、この分散板5によって保持されるととも
に、この分散板5を通った液体の流れによって紫外線ラ
ンプ4の周囲を流動する微細粒子7の群からなる流動層
6を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下水等の液体を
殺菌するための紫外線光源を備えた液体殺菌装置に係
り、とりわけ、紫外線光源への汚れ物質の付着・堆積を
防止するようにした液体殺菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上水、下水処理水、生下水、河川
水、または工場排水等の液体中に生息する有害な細菌類
を殺菌する液体殺菌装置としては、塩素注入法、オゾン
殺菌法等によるものが用いられている。
【0003】しかし、上記塩素注入法によるものでは、
塩素の注入量が多くなりすぎると生体系に有害となり、
悪臭の原因となる場合もあることから、塩素注入量の細
やかな監視・調節が不可欠となる。このため、装置の運
転操作が非常に複雑なものとなってしまう。また、上記
電気オゾン殺菌法によるものは、大型でコストの高い装
置となり、また大電力を必要とするために運転費用も高
くなってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで近年、安全性が
高く安価な殺菌装置として、紫外線ランプのような紫外
線光源を用いた紫外線照射法によるものが注目されてい
る。しかし、この紫外線照射法による殺菌装置において
は、液体中に含まれる油分、スケール成分、水棲生物等
の汚れ物質が紫外線ランプの透明外管の表面に付着し、
透明外管の紫外線透過率が次第に低下してゆくという問
題がある。このため、この装置においては、定期的に紫
外線ランプの洗浄操作を行う必要があり、高い信頼性の
下で連続運転を行うことが困難で、運転費用も高くなっ
てしまう。また、紫外線ランプの消費電力の内、紫外線
発行に要する以外の電力は、熱エネルギーとして液体中
に放出され、無駄に捨てられてしまっている。
【0005】更に、上記液体の内、特に生下水、河川
水、工場排水等の殺菌を行う場合は、これらの液体中に
通常の汚れ物質に加えて固形の混入物が多量に含まれて
いるため、この固形混入物が装置内に次第に付着・堆積
し、ついには装置の閉塞を引き起こして、装置の運転に
重大な支障を来すおそれもある。
【0006】ところで、上記のような液体は大量の熱エ
ネルギーを含んでいるため、資源の有効利用の観点か
ら、この熱エネルギーを熱交換器によって回収すること
も行われている。しかし、この場合も上述した紫外線ラ
ンプによる液体殺菌装置の場合と同様、熱交換器の伝熱
部に液体中の汚れ物質が付着・堆積して熱エネルギー回
収効率が低下するのを防ぐために定期的な洗浄操作を要
し、高い信頼性の下で連続運転を行うことが困難で、運
転費用も高くなってしまうという問題がある。
【0007】また、同一の液体について殺菌装置と熱交
換器との両者を適用する場合においても、殺菌装置と熱
交換器とが別個に構成されているため、例えば上・下水
道処理場等の公共敷地に対する装置の占有面積が大きく
なり、公共敷地の有効利用の妨げともなっている。
【0008】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、まず第1に、上下水等の液体を殺菌するた
めの紫外線光源を備えた液体殺菌装置において、紫外線
光源への汚れ物質の付着・堆積を防止することのできる
液体殺菌装置を提供することを目的とする。また第2
に、装置内に付着した汚れ物質や固形混入物を、特別な
洗浄操作を要することなく、連続運転を行いながら容易
に除去することのできる液体殺菌装置を提供することを
目的とする。そして第3に、上記のような液体殺菌装置
において、さらに熱交換器によって液体中の熱エネルギ
ーを回収することができるとともに、熱交換器の伝熱部
への汚れ物質の付着・堆積をも防止することのできる液
体殺菌装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の手段は、液体流入
部と液体流出部とを有する殺菌装置本体と、この本体の
内部に収納され、液体の殺菌を行うための紫外線光源
と、前記本体内において前記流入部と前記紫外線光源と
の間に設けられた分散板と、この分散板によって保持さ
れるとともに、この分散板を通った液体の流れによって
前記紫外線光源の周囲を流動する第1の粒子群からなる
流動層とを備えた液体殺菌装置である。
【0010】この第1の手段によれば、液体流入部から
流入し分散板を通った液体の流れによって、流動層の第
1の粒子群が紫外線光源の周囲を流動するので、この第
1の粒子群の紫外線光源表面に対する摩擦作用、粒子群
自体の運動、及び液体の搬送力によって、紫外線光源の
表面に液体中の汚れ物質が付着・堆積することを防止す
ることができる。
【0011】第2の手段は、上記第1の手段において、
前記分散板に代えて、前記第1の粒子群の流動化速度よ
り大きい流動化速度を有する第2の粒子群よりなる分散
層と、この分散層の前記流入部側を保持する保持板と、
この保持板上に設けられ、前記流入部に流入した液体の
流れを前記分散層内へ導入するための導入管とを有する
分散機構を備えたことを特徴とする。
【0012】この第2の手段によれば、上記第1の手段
と同様、流動層の第1の粒子群によって紫外線光源の表
面に汚れ物質が付着・堆積することを防止することがで
きる。また、分散層内に液体中の汚れ物質や固形混入物
が付着・堆積した場合においても、導入管から分散層内
へ導入する液体の流速を第2の粒子群の流動化速度以上
とするだけで、分散層の第2の粒子群を流動化状態と
し、この第2の粒子群の粒子相互間の摩擦作用、粒子群
自体の運動、及び液体の搬送力によって、分散層内に付
着・堆積した汚れ物質や固形混入物を除去することがで
きる。
【0013】第3の手段は、上記第1または第2の手段
において、前記流動層内に対応して設けられた伝熱部を
有する熱交換器を更に備えたことを特徴とする。
【0014】この第3の手段によれば、上記第1または
第2の手段において、更に熱交換器によって液体中の熱
エネルギーを回収することができる。また、熱交換器の
伝熱部が流動層内に対応して設けられているので、紫外
線光源の場合と同様に、流動層の第1の粒子群によって
伝熱部の表面に汚れ物質が付着・堆積することを防止す
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0016】第1の実施形態 まず、図1及び図2により本発明の第1の実施形態につ
いて説明する。図1において、液体殺菌装置は、液体流
入部2と液体流出部3とを有する殺菌装置本体1と、こ
の本体1の内部に収納され、液体の殺菌を行うための複
数の紫外線ランプ(紫外線光源)4とを備えている。ま
た、液体殺菌装置は、本体1内において流入部2と紫外
線ランプ収納部分1a との間に設けられた分散板5と、
この分散板5によって保持されるとともに、この分散板
5を通った液体の流れによって紫外線ランプ4の周囲を
流動する微細粒子7の群(第1の粒子群)からなる流動
層(流動床)6とを備えている。ここで、上記液体とし
ては例えば、上水、下水処理水、生下水、河川水、また
は工場排水等が適用され、また液体の殺菌とは、これら
の液体中に生息する有害な細菌類を死滅させることをい
う。
【0017】上記本体1の下部に位置する流入部2は、
上記液体の流れAが流入する入口管21を有し、本体1
の上部に位置する流出部3は、液体の流れAが流出する
出口管31と、上記流動層6の微細粒子7の流出を防止
するための流出防止板32とを有している。また、上記
各紫外線ランプ4は透明ガラスよりなる細長い円筒状外
管を有し、複数の紫外線ランプ4は互いに一定の距離を
置いて、水平方向に(流れ方向に直交するように)配置
されている(図2参照)。そして、本体1の外側面には
紫外線ランプ4用の電源ユニット41が取り付けられ、
この電源ユニット41に各紫外線ランプ4の基端部が接
続されている。
【0018】次に、上記流動層6の微細粒子7は、通常
運転状態における本体1内の液体の流速において全ての
紫外線ランプ4の周囲を流動して流動層6を形成するよ
うに、その流動化速度(粒子が流動状態を呈する液体の
流速)が設定されている。この微細粒子7の流動化速度
は、一般的に、その粒径(球形粒子の場合は直径、円柱
形等の他の形状の粒子の場合は球形に対する等価径)及
び比重(密度)によって定るが、例えば0.05m/s 程
度に設定される。微細粒子7としては、例えばガラスビ
ーズ、アルミナボール、金属球、珪砂等が用いられる。
例えば、ガラスビーズを用いる場合、その比重は約2〜
3であり、金属球を用いる場合、その比重は金属材料に
よって異なるが通常、約8以上である。なお、微細粒子
7としては、流動層6内での紫外線の透過という点でガ
ラスビーズが最も好ましく、その場合の粒径は0.5〜
5.0mm程度であることが好ましい。また、上記珪砂等
の不定形の粒子を用いる場合においては、ふるいにより
所定の等価径を有する粒子の選別をすることが行われ
る。
【0019】また、上記分散板5は、微細粒子7を通さ
ないような形状・寸法の多数の開口部を有し、流入部2
に流入した液体の流れを上方に均一に分散するとともに
流動層6の底部を保持することができるようになってい
る。具体的には、分散板5としては、金網、パンチング
メタル、切り起こし板、またはこれらを組合わせたもの
等が用いられる。
【0020】ここで、図2により上記複数の紫外線ラン
プ4のランプ横断面方向の配列について説明する。一般
的に、この紫外線ランプ4の配列には、図2(a )に示
すような千鳥状配列と、図2(b )に示すような碁盤目
状配列とがある。このうち、千鳥状配列は本体1内の紫
外線ランプ4の充填率を高め、殺菌効率の向上や装置の
小型化を図る上で有利である。一方、碁盤目状配列に
は、特に液体中に固形混入物等が多量に含まれているよ
うな場合に、千鳥状配列に比べて紫外線ランプ4に固形
混入物等が引っかかったり、堆積したりしにくいという
利点がある。
【0021】次に、このような構成よりなる本実施形態
の作用について説明する。本実施形態によれば、流入部
2の入口管21から流入した液体の流れAは分散板によ
って上方に均一に分散され、この均一に分散された流れ
が微細粒子7の群を激しく、かつ安定的に流動させ、紫
外線ランプ4の周囲を流動する微細粒子7の群からなる
流動層6を形成する。この流動層6内では、紫外線ラン
プ4から照射される紫外線により液体の殺菌が行われ、
殺菌済みの液体は流出部3の出口管31から流出してゆ
く。
【0022】流動層6内においては、紫外線ランプ4の
周囲を流動する微細粒子7の紫外線ランプ4の外管表面
に対する摩擦作用、粒子群自体の運動、及び液体の搬送
力によって、紫外線ランプ4の外管表面に液体中の汚れ
物質が付着・堆積することを防止することができる。こ
のため、紫外線ランプ4の外管表面における紫外線透過
率の低下を防止し、高い殺菌効果を長期間保つことがで
きる。また、流動層6は液体の流れを激しく乱す乱流促
進効果を有するので、流動層6によって紫外線ランプ4
近傍の殺菌済み液体と、紫外線ランプ4から離れた未殺
菌の液体とを効率よく入れ替え、殺菌効率を高めること
ができる。
【0023】第2の実施形態 次に、図3及び図4により本発明の第2の実施形態につ
いて説明する。なお、図3及び図4に示す第2の実施形
態において、図1及び図2に示す上記第1の実施形態と
同一の構成部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略
する。
【0024】図3に示すように、第2の実施形態の液体
殺菌装置においては、複数の紫外線ランプ4が本体1内
に垂直方向に(液体の流れ方向と平行に)配置されてい
る。また、電源ユニット41は流入部2内に配設され、
この電源ユニット41に分散板50を貫通した各紫外線
ランプ4の基端部が接続されている。なお、本実施形態
においては、複数の紫外線ランプ4が液体の流れ方向と
平行に配置されているので、紫外線ランプ4への固形混
入物等の引っかかりといった問題が生じにくい。このた
め、図4に示すように、紫外線ランプ4の充填率を高め
る上で、紫外線ランプ4をランプ横断面方向において千
鳥状配列とすることが好ましい。
【0025】本実施形態によれば、上記第1の実施形態
と同様の作用が得られるとともに、流入部2内を流れる
液体によって電源ユニット41を冷却することができ
る。このため、電源ユニット41から発生する熱で紫外
線ランプ4が劣化して紫外線発光効率が低下することを
防止し、紫外線ランプ4の寿命を延ばすことができる。
【0026】第3の実施形態 次に、図5及び図6により本発明の第3の実施形態につ
いて説明する。なお、図5及び図6に示す第3の実施形
態において、図1及び図2に示す上記第1の実施形態と
同一の構成部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略
する。
【0027】図5に示すように、本実施形態の液体殺菌
装置は、図1に示す上記第1の実施形態の分散板5に代
えて、分散機構8を備えている。この分散機構8は、上
記微細粒子7の流動化速度より大きい流動化速度を有す
る粗粒子10の群(第2の粒子群)よりなる分散層(分
散床)9と、この分散層9の流入部2側を保持する保持
板11とを有している。また、分散機構8は、保持板1
1上に突設され、流入部2に流入した液体の流れを分散
機構8内へ導入するための1または2以上の導入管12
を有している。この導入管12の先端側には、分散層9
の粗粒子10が導入管12から流出するのを防止すると
ともに、導入管12から導入された液体の流れを分散層
9内へ均一に分散するためのキャップ13が取り付けら
れている。また、本体1の流出部3と紫外線ランプ収納
部分1a との間には、紫外線ランプ収納部分1a に対し
てその流路断面積が拡大するバッファー部1b が形成さ
れている。
【0028】上記粗粒子10としては、微細粒子7より
も粒径及び密度(比重)の大きい粒子、あるいは微細粒
子7よりも粒径または密度のいずれか一方が大きい粒子
を用いることができる。そして、流動化速度の設定を容
易にする上では、粗粒子10には微細粒子7と同一材料
で、粒径のみ微細粒子7より大きい(例えば微細粒子7
の粒径の3倍程度)ものを用いることが好ましい。
【0029】次に、このような構成よりなる本実施形態
の作用について説明する。本実施形態によれば、流入部
2の入口管21から流入した液体の流れAは導入管12
によて分散機構8内に導入され、キャップ13によって
分散層9内に均一に分散される。図5に示す通常運転状
態においては、この分散層9内に分散される液体の流速
を微細粒子7の流動化速度以上で粗粒子10の流動化速
度未満に設定しておくことにより、分散層9の粗粒子1
0の群は静止状態を保ち、分散層9はその内部に分散さ
れた液体の流れを更に上方へ均一に分散させる。そし
て、分散層9によって上方へ均一に分散された流れは微
細粒子7の群を激しく、かつ安定的に流動させ、紫外線
ランプ4の周囲を流動する微細粒子7の群からなる流動
層6を形成する。このとき、上記静止状態の粗粒子10
の群からなる分散層9は、微細粒子7の沈下を防いで流
動層6の底部を保持する。そして、この流動層6内で
は、上記第1の実施形態と同様の作用が得られる。ま
た、分散層9内(粗粒子10の表面や粗粒子10相互間
の隙間等)に液体中の汚れ物質や固形混入物が付着・堆
積した場合においては、図6に示すような洗浄運転状態
とする。ここで、洗浄運転状態とは、分散層9内に分散
される液体の流速を粗粒子10の流動化速度以上にまで
増加させることにより、分散層9の粗粒子10の群を流
動化状態とするような運転状態をいう。そして、この洗
浄運転状態における粗粒子10相互間の摩擦作用、粗粒
子10自体の運動、及び液体の搬送力によって、分散層
9内に付着・堆積した汚れ物質や固形混入物を除去する
ことができる。
【0030】このとき、図6に示すように、液体の流速
の増加に伴って流動層6は上方へ膨張するとともに、そ
の流動状態が不安定となる傾向がある。しかし、上記バ
ッファー部1b によって本体1内の液体の流速を減少さ
せ、流動層6の膨張を抑制するとともに、その流動状態
を安定化させることができる。このため、流動層6が流
出部3の流出防止板32を越え、微細粒子7が出口管3
1から流出することを防止することができる。
【0031】また、洗浄運転状態において、微細粒子7
及び粗粒子10がともに流動化状態となっていても、両
者の粒径及び密度を適正に選定していれば、微細粒子7
が上流側に、粗粒子10が下流側に各々分離して流動す
るので、微細粒子7が分散層9内に沈下することはな
い。
【0032】第4の実施形態 次に、図7により本発明の第4の実施形態について説明
する。なお、図7に示す第4の実施形態において、図1
及び図2に示す上記第1の実施形態と同一の構成部分に
は同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0033】図7において、液体殺菌装置は本体1の流
出部3と紫外線ランプ収納部分1aとの間に設けられた
熱交換器14を備えている。この熱交換器14は、本体
1内において流動層6に対応して、水平方向(液体の流
れ方向と直交する方向)に配置された複数の伝熱管(伝
熱部)15を有している。また、熱交換器14は本体1
の外側面に設けられ、その内部が複数の部屋に仕切られ
たジャケット16を有している。このジャケット16の
各部屋は、それぞれ上記複数の伝熱管15と連通してい
る。また、ジャケット16は、互いに仕切板19によっ
て仕切られた流入部17と流出部18とを有している。
そして、熱交換器14は、流入部17から液媒体の流れ
Bを導入して伝熱管15内を通し、流出部18から排出
するようになっている。
【0034】次に、このような構成よりなる本実施形態
の作用について説明する。本実施形態によれば、上記第
1の実施形態と同様の作用が得られるとともに、更に熱
交換器14の伝熱管15内を流れる液媒体が本体1内の
液体と熱交換を行うことにより、熱交換器14で液体中
の熱エネルギーを回収することができる。また、熱交換
器14の伝熱管15が流動層6内に対応して設けられて
いるので、紫外線ランプ4の場合と同様に、流動層6の
微細粒子7の群によって伝熱管15の表面に汚れ物質が
付着・堆積することを防止することができる。さらに、
流動層6によって伝熱管15の外面に形成される温度境
界層の厚さを薄くし、熱交換効率を高めることができ
る。また、熱交換器14の伝熱管15が紫外線ランプ4
に対して下流側に位置しているため、熱交換器14によ
って紫外線ランプ4から液体中に放出される熱エネルギ
ーをも回収することができる。
【0035】なお、図7に二点鎖線で示すように、熱交
換器14が電源ユニット41までを覆うジャケット16
a を有し、熱交換器14で電源ユニット41からの熱エ
ネルギー回収をする事により、電源ユニット41の冷却
をも行えるように構成してもよい。
【0036】第5の実施形態 次に、図8により本発明の第5の実施の形態について説
明する。図8に示すように、本実施形態の液体殺菌装置
は、本体1のバッファー部1b と紫外線ランプ収納部1
a との間に設けられた熱交換器14を備えている点で、
図5及び図6に示す上記第3の実施形態と異なり、その
他の構成は上記第3の実施形態と同様である。また、本
実施形態の熱交換器14の構成は、図7に示す上記第4
の実施形態と同様である。従って、本実施形態によれ
ば、上記第3及び第4の実施形態との両方の作用が得ら
れる。
【0037】なお、図7乃び図8に示す上記第4乃び第
5の実施形態において、伝熱管15内を流れる液媒体を
熱媒または冷媒として、本体1内を流れる液体の加熱ま
たは冷却を行ってもよい。
【0038】また、図5乃至図8に示す上記第3乃至第
5の実施形態において、紫外線ランプ4や伝熱管15が
水平方向(液体の流れ方向と直交する方向)に配置され
た場合について説明したが、紫外線ランプ4や伝熱管1
5が垂直方向(液体の流れ方向と平行な方向)に配置さ
れてもよく、紫外線ランプ4と伝熱管15とが異なる方
向に配置されていてもよい。
【0039】また、図1乃至図8に示す上記各実施形態
において、液体が本体1内を下方から上方へ流れ、分散
板5,50または分散機構8が下方に設けられている場
合について説明したが、液体の種類等の条件によって
は、これらの位置関係を全て上下逆にするとともに、微
細粒子7及び粗粒子10として液体より比重が小さいも
のを用いるようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、液体流入
部から流入し分散板を通った液体の流れによって、流動
層の第1の粒子群が紫外線光源の周囲を流動するので、
この第1の粒子群の紫外線光源表面に対する摩擦作用、
粒子群自体の運動、及び液体の搬送力によって、紫外線
光源の表面に液体中の汚れ物質が付着・堆積することを
防止することができる。このため、紫外線光源による殺
菌効果を長期間維持し、高い信頼性の下で連続運転を行
うことができるとともに、紫外線光源の特別な洗浄操作
を行う必要をなくし、運転費用の低減を図ることができ
る。
【0041】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様、流動層の第1の粒子群によって紫外線
光源の表面に汚れ物質が付着・堆積することを防止する
ことができる。また、分散層内に液体中の汚れ物質や固
形混入物が付着・堆積した場合においても、導入管から
分散層内へ導入する液体の流速を第2の粒子群の流動化
速度以上とするだけで、分散層の第2の粒子群を流動化
状態とし、この第2の粒子群の粒子相互間の摩擦作用、
粒子群自体の運動、及び液体の搬送力によって、分散層
内に付着・堆積した汚れ物質や固形混入物を除去するこ
とができる。このため、液体中に汚れ物質に加えて固形
混入物が多く含まれている場合においても、固形混入物
による装置の閉塞を防止し、高い信頼性の下で連続運転
を行うことができるとともに、装置の特別な洗浄操作を
行う必要がなく、運転費用の低減を図ることができる。
【0042】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2記載の発明において、更に熱交換器によって液体
中の熱エネルギーを回収することができる。このため、
殺菌装置と熱交換器とが別個に構成されている場合に比
べ、上・下水道処理場等の公共敷地に対する装置の占有
面積を縮小し、公共敷地の有効利用を図ることができ
る。また、熱交換器の伝熱部が流動層内に対応して設け
られているので、紫外線光源の場合と同様に、流動層の
第1の粒子群によって伝熱部の表面に汚れ物質が付着・
堆積することを防止することができる。このため、熱交
換器による熱エネルギー回収効率を長期間維持し、高い
信頼性の下で連続運転を行うことができるとともに、伝
熱部の特別な洗浄操作を行う必要をなくし、運転費用の
低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液体殺菌装置の第1の実施形態を
示す縦断面図。
【図2】図1に示す液体殺菌装置のII-II 線方向断面
図。
【図3】本発明による液体殺菌装置の第2の実施形態を
示す縦断面図。
【図4】図3に示す液体殺菌装置のIV-IV 線方向断面
図。
【図5】本発明による液体殺菌装置の第3の実施形態を
示す縦断面図。
【図6】図5に示す液体殺菌装置の洗浄運転状態を示す
図。
【図7】本発明による液体殺菌装置の第4の実施形態を
示す縦断面図。
【図8】本発明による液体殺菌装置の第5の実施形態を
示す縦断面図。
【符号の説明】
1 殺菌装置本体 2 液体流入部 3 液体流出部 4 紫外線ランプ(紫外線光源) 5 分散板 6 流動層 7 微細粒子(第1の粒子) 8 分散機構 9 分散層 10 粗粒子(第2の粒子) 11 保持板 12 導入管 14 熱交換器 15 伝熱管(伝熱部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体流入部と液体流出部とを有する殺菌装
    置本体と、 この本体の内部に収納され、液体の殺菌を行うための紫
    外線光源と、 前記本体内において前記流入部と前記紫外線光源との間
    に設けられた分散板と、 この分散板によって保持されるとともに、この分散板を
    通った液体の流れによって前記紫外線光源の周囲を流動
    する第1の粒子群からなる流動層と、を備えたことを特
    徴とする液体殺菌装置。
  2. 【請求項2】前記分散板に代えて、 前記第1の粒子群の流動化速度より大きい流動化速度を
    有する第2の粒子群よりなる分散層と、 この分散層の前記流入部側を保持する保持板と、 この保持板上に設けられ、前記流入部に流入した液体の
    流れを前記分散層内へ導入するための導入管と、を有す
    る分散機構を備えたことを特徴とする請求項1記載の液
    体殺菌装置。
  3. 【請求項3】前記流動層内に対応して設けられた伝熱部
    を有する熱交換器を更に備えたことを特徴とする請求項
    1または2記載の液体殺菌装置。
JP23290495A 1995-09-11 1995-09-11 液体殺菌装置 Pending JPH0975927A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010515559A (ja) * 2006-11-02 2010-05-13 カルゴン カーボン コーポレーション Uv処理リアクタ
JP2013501613A (ja) * 2009-08-13 2013-01-17 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 紫外線を放射するための供給源を有するデバイス
JP2016202092A (ja) * 2015-04-23 2016-12-08 株式会社トクヤマ 液体の殺菌方法及び殺菌装置

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