JPH097512A - 陰極線管の製造方法 - Google Patents

陰極線管の製造方法

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JPH097512A
JPH097512A JP7154801A JP15480195A JPH097512A JP H097512 A JPH097512 A JP H097512A JP 7154801 A JP7154801 A JP 7154801A JP 15480195 A JP15480195 A JP 15480195A JP H097512 A JPH097512 A JP H097512A
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lacquer
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ray tube
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JP7154801A
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Saori Kawase
さおり 川瀬
Nobuyuki Matsushima
信行 松島
Shuichi Saito
修一 斎藤
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    • H01J9/22Applying luminescent coatings
    • H01J9/227Applying luminescent coatings with luminescent material discontinuously arranged, e.g. in dots or lines
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    • H01J29/10Screens on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted or stored
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    • H01J29/28Luminescent screens with protective, conductive or reflective layers
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ラッカー噴霧工程で生じる透過率の高い放射状
むらを防止することにより良好な面品質を有するラッカ
ー中間膜を形成し、ユニフォミティを高める。 【構成】パネル部12の内面の短辺距離をa、パネル部
12とファンネル部14との接続部分18からノズル2
0までの噴霧方向の距離をL、ノズル20の噴霧角度を
θとしたときに、 a/2≦L・tan(θ/2)≦(a/2)+α (0
≦α) の噴霧条件で有機溶剤ラッカーをノズルを用いて噴霧す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管の製造方法に
関し、特に陰極線管の内面に形成されるラッカー中間膜
の噴霧工程の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の陰極線管は、パネル部、ファンネ
ル部およびネック部からなるガラスバルブを有し、パネ
ル部の内面に形成された蛍光体層に電子銃からの電子が
照射されることにより蛍光体が発光するよう構成されて
いる。
【0003】この種の陰極線管として、たとえばプロジ
ェクションテレビ用の陰極線管または白黒用陰極線管
は、たとえば次のようにして製造される。まず、蛍光体
層を形成するガラスバルブの内面を純水等を用いて洗浄
し、次いで酢酸バリウム水溶液などの電解質水溶液を注
入した後、接着剤としての水ガラスの水溶液に蛍光体を
分散させた懸濁液を注入して所定時間静置し、蛍光体を
沈澱させる。蛍光体の沈澱後に、ガラスバルブをゆっく
りと傾動させることにより蛍光体層を形成する。
【0004】次いで、連続した良好なアルミニウム蒸着
膜を形成するために、まず蛍光体層を純水などで湿潤状
態とし、蛍光体層の大部分を水膜で覆った後、アクリル
樹脂を主成分とする有機溶剤ラッカーを吹き付け、水膜
上にごく薄いラッカー中間膜を形成する。次に、蛍光体
層が形成されていないファンネル部以下ネック部までの
ラッカー中間膜を純水を注入することにより除去する。
これは、蛍光体層が被着されていない領域にラッカー中
間膜を形成すると、この領域に蒸着されたアルミニウム
蒸着膜がその後のベーキング工程で膨れ上がり、陰極線
管のファンネル部から剥がれが生じるからである。
【0005】さらに、脱湿エアーなどを用いて蛍光体層
を乾燥し、所定の領域にカーボン膜を塗布して乾燥す
る。最後にアルミニウムの蒸着を行い、アルミニウム蒸
着膜を形成した後、蛍光体層を形成する際に使用した有
機質材料を400〜440℃で加熱して分解除去する。
このような工程を経て蛍光体層が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の陰極線管の製造方法では、蛍光体層上にアクリル樹
脂を主成分とする有機溶剤ラッカーを吹き付ける、いわ
ゆるラッカー噴霧工程において、ノズルがパネル部内面
に近すぎるとラッカーがパネル部全面に噴霧されず、ラ
ッカー中間膜が形成されない部分が生じる。一方、ノズ
ルがパネル部から遠すぎると噴霧されたラッカーが最初
にファンネル部に当たり、このラッカーが、ファンネル
部に予め塗布されているラッカー付着防止液と共にパネ
ル部に跳ね返ることになるので、ラッカー付着防止液の
影響により、パネル部に透過率の高い放射状のむらが生
じるという問題があった。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、ラッカー噴霧工程で生じる
透過率の高い放射状むらを防止することにより、良好な
面品質を有するラッカー中間膜を形成し、ユニフォミテ
ィを高めることができる陰極線管の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の陰極線管の製造方法は、パネル部とファン
ネル部とが接続されたガラスバルブの前記パネル部の内
面に蛍光体層を形成し、前記蛍光体層上にノズルを用い
て有機溶剤ラッカーを噴霧してラッカー中間膜を形成し
た後、前記ファンネル部の内面に形成された前記ラッカ
ー中間膜を液体で除去する陰極線管の製造方法におい
て、前記パネル部の内面の短辺距離をa、前記パネル部
と前記ファンネル部との接続部分から前記ノズルまでの
噴霧方向の距離をL、前記ノズルの噴霧角度をθとした
ときに、 a/2≦L・tan(θ/2)≦(a/2)+α (0
≦α) の条件で前記有機溶剤ラッカーを前記ノズルを用いて噴
霧することを特徴としている。
【0009】αは、ガラスバルブのパネル部のサイズに
よって適宜変更することが望ましく、例えば7インチの
ガラスバルブであれば15mm、14インチのガラスバ
ルブであれば30mm、21インチのガラスバルブであ
れば45mm程度に設定することができる。
【0010】また、本発明の陰極線管の製造方法では、
前記ノズルおよび前記ガラスバルブを相対的に回転させ
ながら前記有機溶剤ラッカーを噴霧することがより好ま
しい。この場合、ノズルのみを回転させても良く、ガラ
スバルブのみを回転させても良い。また、ノズルおよび
ガラスバルブの両者を回転させることもできる。このよ
うに回転させることで、噴霧された余分なラッカーを良
好に振り切ることができる。
【0011】より好ましくは、本発明の陰極線管の製造
方法は、沈澱法により形成される蛍光体層を有する陰極
線管の製造方法に適用される。
【0012】
【作用】本発明の陰極線管の製造方法では、まずガラス
バルブのパネル部の内面に蛍光体層を形成し、前記蛍光
体層上にラッカー中間膜を形成した後、前記ガラスバル
ブのファンネル部の内面に形成された前記ラッカー中間
膜を液体で除去する。この蛍光体層上にラッカー中間膜
を形成するにあたり、本発明の陰極線管の製造方法で
は、パネル部の内面の短辺距離をa、パネル部とファン
ネル部との接続部分からノズルまでの噴霧方向の距離を
L、ノズルの噴霧角度をθとしたときに、 a/2≦L・tan(θ/2)≦(a/2)+α (0
≦α) の条件で有機溶剤ラッカーをノズルを用いて噴霧する。
すなわち、ノズルから噴霧される有機溶剤ラッカーのパ
ターン幅が、パネル部の内面の短辺距離またはこれにα
を加えた距離になるように噴霧するので、パネル部全面
にラッカーが噴霧される一方で、ファンネル部に余計な
ラッカーを噴霧することが防止される。したがって、不
充分な噴霧によりパネル部にラッカー中間膜が形成され
ない領域が生じるのを防止できるとともに、ファンネル
部に余計なラッカーが噴霧されることもないので、ラッ
カー付着防止液の悪影響によるパネル部のむらを抑止す
ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の一実施例に係る陰極線管の製造
方法を示すフローチャート、図2は本発明の一実施例に
係る陰極線管を示す断面図、図3は本発明の一実施例に
係るラッカー噴霧工程を示す陰極線管の断面図である。
【0014】本実施例で適用される陰極線管は、例えば
プロジェクションテレビや白黒テレビなどの単色テレビ
に用いられる陰極線管であり、図2に示すように、パネ
ル部12、ファンネル部14およびネック部16からな
るガラスバルブ10を有し、パネル部12の内面に形成
された蛍光体層2に電子銃(図示せず)からの電子が照
射されることにより、蛍光体層2に含まれた蛍光体が発
光するよう構成されている。
【0015】パネル部12の内面には、上述した蛍光体
を含有する蛍光体層2が形成され、この蛍光体層2の表
面にラッカー中間膜4が形成されている。ラッカー中間
膜4は、例えばアクリル樹脂を主成分とするトルエン、
酢酸エチルなどの有機溶剤ラッカーから構成されてお
り、蛍光体層2とアルミニウム蒸着膜6との間に、当該
ごく薄いラッカー中間膜4を介在させることにより、連
続した良好なアルミニウム蒸着膜6を得ることができ
る。このラッカー中間膜4は、少なくとも蛍光体層2を
覆うようにパネル部12とファンネル部14との接続部
分18まで形成されている。
【0016】ファンネル部14の内面の所定領域には、
導通用のカーボン膜8が形成されており、さらに、パネ
ル部12およびファンネル部14の内面には、蛍光体の
電子ビームによるイオン焼け防止と、発光効率の増加な
どとを目的として、アルミニウム蒸着膜6が形成されて
いる。
【0017】次に、図1を参照しながら本実施例に係る
陰極線管の製造方法を説明する。まず、蛍光体層2を形
成するガラスバルブ10の内面をフッ化水素酸水溶液、
硝酸水溶液および純水を用いて洗浄する。次いで、ガラ
スバルブ10のパネル部12を下向きにして、当該ガラ
スバルブ10内に酢酸バリウム水溶液などの電解質水溶
液を所定量注入する。その後、接着剤としての水ガラス
の水溶液に所定の蛍光体を分散させた懸濁液を注入して
所定時間静置し、蛍光体を沈澱させる。蛍光体の沈澱後
に、ガラスバルブをゆっくりと傾動させることにより蛍
光体層2を形成する。この場合、真空乾燥などで蛍光体
層2の乾燥が行われる。
【0018】次いで、連続した良好なアルミニウム蒸着
膜6を形成するために、まず蛍光体層2を純水(覆水)
などで湿潤状態とし、蛍光体層2の大部分を水膜で覆っ
た後、パネル部12とファンネル部14との接続部分1
8以下のファンネル部14の内面およびネック部16の
内面に、ラッカーの付着を防止するためのラッカー付着
防止液を塗布する。
【0019】次いで、図3に示すようにガラスバルブ1
0のパネル部12を上向きにして、アクリル樹脂を主成
分とする有機溶剤ラッカーをノズル20を用いて、ガラ
スバルブ10を回転させながら、パネル部12およびフ
ァンネル部14の内面に吹き付け、水膜上にごく薄いラ
ッカー中間膜4を形成する。このとき、本実施例では、
図3に示すようにパネル部12の内面の短辺距離をa、
パネル部12とファンネル部14との接続部分18から
ノズル20までの噴霧方向(高さ方向)の距離をL、ノ
ズル20の噴霧角度をθとしたときに、 a/2≦L・tan(θ/2)≦(a/2)+α (0
≦α) を満たす噴霧条件で有機溶剤ラッカーを噴霧する。すな
わち、ノズル20から噴霧される有機溶剤ラッカーのパ
ターン幅が、パネル部12の内面の短辺距離aまたはこ
れにαを加えた距離になるように噴霧する。ここでαの
値はパネル部12のサイズによって適宜変更することが
望ましく、例えば7インチのガラスバルブ10であれば
15mm程度、14インチのガラスバルブ10であれば
30mm程度、21インチのガラスバルブ10であれば
45mm程度に設定することが望ましい。このようなα
にすることで、ノズル20から噴霧されるラッカーのパ
ターン周縁が丁度パネル部12とファンネル部14との
接続部分18に位置するようになり、当該接続部分18
以下に塗布されているラッカー付着防止液を巻き込んで
パネル部に飛散させることもなく、一方、パネル部12
には十分にラッカーが噴霧されるのでラッカー中間膜4
が形成されない領域が生じることもない。
【0020】蛍光体層2が被着されていない領域にラッ
カー中間膜4を形成すると、この領域に蒸着されたアル
ミニウム蒸着膜6がその後のベーキング工程で火ぶくれ
を起こし、陰極線管のファンネル部14から剥がれが生
じることから、図2に二点鎖線で示すように、蛍光体層
2が形成されていないファンネル部14以下ネック部1
6までのラッカー中間膜4を純水を注入することにより
除去する(トリミング工程)。
【0021】次に、脱湿エアーなどを用いて蛍光体層2
を乾燥した後、ガラスバルブ10の内面の所定の領域に
導通用のカーボンを塗布して乾燥させ、カーボン膜8を
形成する。最後にアルミニウムの蒸着を行い、アルミニ
ウム蒸着膜6を形成した後、蛍光体層2を形成する際に
使用した有機質材料を400〜440℃で加熱して分解
除去する。
【0022】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ノズ
ルから噴霧される有機溶剤ラッカーのパターン幅が、パ
ネル部の内面の短辺距離またはこれにαを加えた距離に
なるように噴霧するので、パネル部全面にラッカーが噴
霧される一方で、ファンネル部に余計なラッカーを噴霧
することが防止される。したがって、不充分な噴霧によ
りパネル部にラッカー中間膜が形成されない領域が生じ
るのを防止できるとともに、ファンネル部に余計なラッ
カーが噴霧されることもないので、ラッカー付着防止液
の悪影響によるパネル部のむらを抑止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る陰極線管の製造
方法を示すフローチャートである。
【図2】図2は本発明の一実施例に係る陰極線管を示す
断面図である。
【図3】図3は本発明の一実施例に係るラッカー噴霧工
程を示す陰極線管の断面図である。
【符号の説明】
2… 蛍光体層 4… ラッカー中間膜 6… アルミニウム蒸着膜 10… ガラスバルブ 12… パネル部 14… ファンネル部 20… ノズル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル部とファンネル部とが接続された
    ガラスバルブの前記パネル部の内面に蛍光体層を形成
    し、 前記蛍光体層上にノズルを用いて有機溶剤ラッカーを噴
    霧してラッカー中間膜を形成した後、 前記ファンネル部の内面に形成された前記ラッカー中間
    膜を液体で除去する陰極線管の製造方法において、 前記パネル部の内面の短辺距離をa、前記パネル部と前
    記ファンネル部との接続部分から前記ノズルまでの噴霧
    方向の距離をL、前記ノズルの噴霧角度をθとしたとき
    に、 a/2≦L・tan(θ/2)≦(a/2)+α (0
    ≦α) の条件で前記有機溶剤ラッカーを前記ノズルを用いて噴
    霧することを特徴とする陰極線管の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ノズルおよび前記ガラスバルブを相
    対的に回転させながら前記有機溶剤ラッカーを噴霧する
    ことを特徴とする請求項1に記載の陰極線管の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記蛍光体層が、沈澱法により形成され
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の陰極線管
    の製造方法。
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