JPH0974727A - 交流発電機用整流装置 - Google Patents

交流発電機用整流装置

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JPH0974727A
JPH0974727A JP23086095A JP23086095A JPH0974727A JP H0974727 A JPH0974727 A JP H0974727A JP 23086095 A JP23086095 A JP 23086095A JP 23086095 A JP23086095 A JP 23086095A JP H0974727 A JPH0974727 A JP H0974727A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リヤフレーム22の突設ボス部31と整流装
置5の負極側冷却フィン54の直接固定部71との間の
組付け段差を吸収または縮小し、負極側冷却フィン54
の組付け歪みによる負極側ダイオードへの悪影響を緩和
して負極側ダイオードの寿命を延ばすことが可能な車両
用オルタネータを提供する。 【解決手段】 負極側冷却フィン54の共締め固定部7
0と直接固定部71との間に穴部72を設けてこの穴部
72付近に他の箇所よりも剛性の低い低剛性部73を設
けた。そして、負極側冷却フィン54の共締め固定部7
0をリヤフレーム22の共締め支持部30の他の整流装
置構成部材およびリヤカバー29と共に締付け固定した
後に、直接固定部71をリヤフレーム22の突設ボス部
31の当接面に固定ボルト69を用いて締付け固定する
際の軸推力を利用してリヤフレーム22と負極側冷却フ
ィン54の組付け段差を吸収した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気機器に電力
を供給すると共に、直流電源を充電する交流発電機用整
流装置に関するもので、特に交流発電機に整流装置を一
体化した車両用オルタネータに係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、実開平2−88458号公報
においては、正極側ダイオードを冷却するための正極側
冷却フィン、負極側ダイオードを冷却するための負極側
冷却フィン、正極側冷却フィンと負極側冷却フィンとを
所定の距離を隔てて絶縁するための絶縁スペーサ、およ
び電機子巻線で発生した交流出力を入力する交流入力端
子を絶縁性樹脂中にインサート成形した端子台を順に積
層し、これらの積層部材の各螺着固定部をボルトを用い
て螺着固定して整流装置を一体化している。
【0003】そして、複数の積層部材のうちの負極側冷
却フィンの一部をフレームの突設ボス部にリヤカバーと
共にボルトを用いて螺着固定した車両用交流発電機が記
載されている。このような車両用交流発電機は、負極側
冷却フィンとリヤカバーとが直接接触しているので、車
両用交流発電機の運転時に負極側ダイオードで発生する
熱がリヤカバーにも伝熱することにより放熱性が向上し
ている。さらに、負極側冷却フィンの突出片とボディア
ースとされたフレームとが直接固定されることにより整
流装置の接地回路が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の車両
用交流発電機においては、負極側冷却フィンの一部とフ
レームの突設ボス部のみで整流装置全体を支持している
ので、負極側冷却フィンの材質として例えばアルミニウ
ム板材等の比較的剛性の弱い材料を使用した場合、車両
振動がフレームから負極側冷却フィンに伝わると負極側
冷却フィンに過大な応力が加わることによる負極側冷却
フィンの変形したり、あるいは負極側冷却フィンに固定
されている他の整流装置構成部材の振動が増大したりす
る等により整流装置の寿命が短く、車両用交流発電機の
長寿命化を阻害するという問題点が生じている。
【0005】上記の問題点を解消する目的で、整流装置
を構成する複数の積層部材の螺着固定部をボルトを用い
てフレームと共締めすることにより複数の積層部材全体
をフレームに螺着固定して、負極側冷却フィンに加わる
負担を軽減するようにすることが考えられる。ところ
が、この場合には、負極側冷却フィンにはフレームに固
定される被固定部として、リヤカバーと共に直接フレー
ムに螺着固定され螺着固定部と共締めされる共締め固定
部とが存在することになり、螺着固定部と共締め固定部
との間には積層された整流装置の積層公差分の大きな組
付け段差が生じる。
【0006】したがって、負極側冷却フィンの螺着固定
部の当接面(フレーム側端面)とフレームの突設ボス部
の当接面(フィン側端面)との接触面積が狭くなること
により、整流装置の接地回路の信頼性が低下し車両用交
流発電機の性能が低下するという問題点が生じる。ま
た、フレームの突設ボス部に負極側冷却フィンの螺着固
定部をボルトを用いて螺着固定する組付け加工時に、負
極側冷却フィンの螺着固定部近傍に発生する歪みによ
り、負極側冷却フィンに保持されている負極側ダイオー
ドに過大な応力が加わり、所定の整流作用が得られなく
なる可能性がある。これにより、負極側ダイオードの寿
命が低下するという問題点も生じる。
【0007】〔請求項1ないし請求項6の目的〕請求項
1ないし請求項6に記載の発明の目的は、ハウジングと
負極側冷却フィンの直接固定部との間の組付け段差を吸
収または縮小することのできる交流発電機用整流装置を
提供することにある。そして、組付け歪みによる複数個
の整流素子への悪影響を緩和することにより複数個の整
流素子の寿命を長寿命化することのできる交流発電機用
整流装置を提供することにある。また、ハウジングと負
極側冷却フィンの直接固定部との接触面積が狭くなるこ
とを回避して接地回路の信頼性を向上することのできる
交流発電機用整流装置を提供することにある。
【0008】〔請求項2の目的〕請求項2に記載の発明
の目的は、負極側冷却フィンの直接固定部と共締め固定
部との間に生じる組付け段差を吸収または縮小すること
のできる交流発電機用整流装置を提供することにある。
【0009】〔請求項5および請求項6の目的〕請求項
5および請求項6に記載の発明の目的は、負極側冷却フ
ィンの直接固定部をハウジングに直接固定することによ
り形成される接地回路での発熱による温度上昇を低減す
ることのできる交流発電機用整流装置を提供することに
ある。
【0010】〔請求項7および請求項8の目的〕請求項
7および請求項8に記載の発明の目的は、ハウジングと
負極側冷却フィンの直接固定部との間の組付け段差を吸
収または縮小することのできる交流発電機用整流装置を
提供することにある。そして、組付け歪みによる複数個
の整流素子への悪影響を緩和して複数個の整流素子の寿
命を長寿命化することのできる交流発電機用整流装置を
提供することにある。また、ハウジングと負極側冷却フ
ィンの直接固定部との接触面積が狭くなることを回避し
て接地回路の信頼性を向上することのできる交流発電機
用整流装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1の構成〕請求項1に記載の発明は、ハウジン
グにより覆われた交流発電機と、この交流発電機で発生
した交流出力を整流する複数個の整流素子と、前記複数
個の整流素子のうち正極側の整流素子を保持すると共
に、前記正極側の整流素子を冷却するための正極側冷却
フィンと、この正極側冷却フィンに積層され、前記複数
個の整流素子のうち負極側の整流素子を保持すると共
に、前記負極側の整流素子を冷却するための負極側冷却
フィンと、この負極側冷却フィン単体を前記ハウジング
に直接固定することにより形成される接地回路とを備え
た交流発電機用整流装置において、前記負極側冷却フィ
ンは、前記ハウジングに直接固定される直接固定部近傍
に、他の箇所よりも剛性の低い低剛性部を有する技術手
段を採用した。
【0012】〔請求項1の作用〕請求項1に記載の発明
によれば、負極側冷却フィンの直接固定部近傍に低剛性
部を設けているので、ハウジングと負極側フィンの直接
固定部との間に組付け段差が生じても、その組付け段差
分だけ直接固定部付近が容易に塑性変形することによ
り、負極側冷却フィンの直接固定部とハウジングとの間
の組付け段差が吸収または縮小される。これにより、ハ
ウジングと負極側冷却フィンの直接固定部との接触面積
が十分確保されると共に、複数個の整流素子への組付け
歪みによる影響が緩和される。
【0013】〔請求項1の効果〕請求項1に記載の発明
は、負極側冷却フィンの直接固定部付近が塑性変形して
も低剛性部により歪みを吸収することにより、複数個の
整流素子への組付け歪みによる影響を緩和できるので、
複数個の整流素子に過大な応力が加わらず、複数個の整
流素子にて所定の整流作用が得られなくなることが回避
される。これにより、複数個の整流素子の寿命を長寿命
化することができる。これにより、交流発電機用整流装
置の寿命を長寿命化することができる。
【0014】また、ハウジングと負極側冷却フィンの直
接固定部との接触面積が必要な接触面積よりも狭くなる
ことを回避できるので、負極側冷却フィン単体をハウジ
ングに直接固定することにより形成される整流装置の接
地回路としての信頼性を向上することができる。これに
より、交流発電機の出力の低下、および整流装置の整流
作用の低下を防止することができる。
【0015】〔請求項2の構成〕請求項2に記載の発明
は、請求項1に記載の交流発電機用整流装置に加えて、
前記負極側冷却フィンに、この他の整流装置構成部材と
共に前記ハウジングの所定の箇所に締付け固定される共
締め固定部を設け、前記低剛性部が、前記直接固定部と
前記共締め固定部との間に設けられたことを特徴とする
技術手段を採用した。
【0016】〔請求項2の作用および効果〕請求項2に
記載の発明によれば、負極側冷却フィンの直接固定部を
ハウジングに直接固定する際に、負極側冷却フィンの直
接固定部と共締め固定部との間に生じる組付け段差が生
じても、負極側冷却フィンの直接固定部近傍に低剛性部
を設けているので、その組付け段差を吸収または縮小す
ることができる。
【0017】〔請求項3の構成〕請求項3に記載の発明
は、請求項1または請求項2に記載の交流発電機用整流
装置に加えて、前記低剛性部が、前記負極側冷却フィン
を板厚方向に切り下げたり、あるいは切り起こしたりし
て設けられたことを特徴とする技術手段を採用した。
【0018】〔請求項3の作用および効果〕請求項3に
記載の発明によれば、負極側冷却フィンにおける、ハウ
ジングに直接固定される直接固定部近傍に低剛性部を簡
単に作ることができる。
【0019】〔請求項4の構成〕請求項4に記載の発明
は、請求項1または請求項2に記載の交流発電機用整流
装置に加えて、前記低剛性部が、前記負極側冷却フィン
の表面側部分を除去して、あるいはプレス加工等により
板厚を減少する方向に変化させて設けられた技術手段を
採用した。
【0020】〔請求項4の作用および効果〕請求項4に
記載の発明によれば、負極側冷却フィンにおける、ハウ
ジングに直接固定される直接固定部近傍に低剛性部を簡
単に作ることができる。
【0021】〔請求項5の構成〕請求項5に記載の発明
は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の交流発
電機用整流装置に加えて、前記低剛性部が、前記負極側
冷却フィンの板厚方向に略直交する方向に延長され、冷
却風が前記低剛性部の延長方向に略直交する方向に流れ
ることを特徴とする技術手段を採用した。
【0022】〔請求項5の作用および効果〕請求項5に
記載の発明によれば、負極側冷却フィンの低剛性部の延
長方向に略直交する方向に冷却風が流れることにより、
負極側冷却フィン単体をハウジングに直接固定すること
により形成される整流装置の接地回路で発生する熱が放
熱されるので、温度上昇を低減することができる。
【0023】〔請求項6の構成〕請求項6に記載の発明
は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の交流発
電機用整流装置に加えて、前記交流発電機に、前記ハウ
ジングの外側面との間で前記整流装置を覆う整流装置被
覆部材を設け、前記整流装置被覆部材に、前記負極側冷
却フィンの低剛性部の吸気側に、冷却風が通過する貫通
穴を設けたことを特徴とする技術手段を採用した。
【0024】〔請求項6の作用および効果〕請求項6に
記載の発明によれば、整流装置被覆部材の負極側冷却フ
ィンの低剛性部の吸気側に貫通穴が設けられているの
で、負極側冷却フィン単体をハウジングに直接固定する
ことにより形成される整流装置の接地回路での発熱によ
る温度上昇を貫通穴より整流装置被覆部材内に流入する
冷却風により低減することができる。
【0025】〔請求項7の構成〕請求項7に記載の発明
は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の交流発
電機用整流装置に加えて、前記ハウジングと前記負極側
冷却フィンとの組付け加工時の荷重を利用して、前記ハ
ウジングと前記負極側冷却フィンの直接固定部との間の
組付け段差を吸収する製造工程を備えることを特徴とす
る技術手段を採用した。
【0026】〔請求項7の作用および効果〕請求項7に
記載の発明によれば、ハウジングに負極側冷却フィンの
直接固定部を組み付ける組付け加工時の荷重を利用す
る。例えば、負極側冷却フィンの直接固定部をハウジン
グに締付け具を用いて締め付け固定する時の軸推力、あ
るいはリベットを用いてかしめ固定する時のかしめ力を
利用することによって、ハウジングと負極側冷却フィン
の直接固定部との間の組付け段差が吸収または縮小され
る。これにより、複数個の整流素子への組付け歪みによ
る影響を緩和できるので、複数個の整流素子の寿命を長
寿命化することができる。また、ハウジングと負極側冷
却フィンの直接固定部との間に必要な接触面積を確保す
ることができるので、負極側冷却フィン単体をハウジン
グに直接固定することにより形成される整流装置の接地
回路の信頼性を回復することができる。
【0027】〔請求項8の構成〕請求項8に記載の発明
は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の交流発
電機用整流装置に加えて、前記ハウジングと前記負極側
冷却フィンとの組付け加工前に、前記負極側冷却フィン
の直接固定部を殴打部材で殴打して、前記ハウジングと
前記負極冷却フィンの直接固定部との間の組付け段差を
吸収する製造工程を備えることを特徴とする技術手段を
採用した。
【0028】〔請求項8の作用および効果〕請求項8に
記載の発明によれば、ハウジングに負極側冷却フィンの
直接固定部を組み付ける組付け加工の前に、負極側冷却
フィンの直接固定部を殴打部材で殴打してハウジング側
に変形させることによって、ハウジングと負極側冷却フ
ィンの直接固定部との間の組付け段差が吸収または縮小
される。これにより、複数個の整流素子への組付け歪み
による影響を緩和できるので、複数個の整流素子の寿命
を長寿命化することができる。また、ハウジングと負極
側冷却フィンの直接固定部との間に必要な接触面積を確
保することができるので、負極側冷却フィン単体をハウ
ジングに直接固定することにより形成される整流装置の
接地回路の信頼性を回復することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
〔第1実施例の構成〕図1ないし図6はこの発明の交流
発電機用整流装置を車両用オルタネータに適用した第1
実施例を示したもので、図1は車両用オルタネータのリ
ヤ側構造を示した図で、図2はそのリヤ側構造の主要部
を示した図で、図3は車両用オルタネータの全体構造を
示した図で、図4は車両用オルタネータ1の電気回路を
示した図である。
【0030】車両用オルタネータ1は、図4に示したよ
うに、車両に搭載されたバッテリ2の充電および車両に
搭載された電気装置へ電力を供給する車両用充電装置で
あって、交流電流を発電する交流発電機本体3、この交
流発電機本体3の後端側に一体的に設置された電圧調整
装置4、およびこの電圧調整装置4の近傍に設置された
整流装置5等から構成されている。
【0031】次に、車両用オルタネータ1の交流発電機
本体3を図1ないし図4に基づいて説明する。交流発電
機本体3は、本発明の交流発電機であって、回転駆動さ
れるロータ6、このロータ6と相対回転運動するステー
タ7、ロータ6とステータ7を内部に収容するハウジン
グ8、およびロータ6に励磁電流を供給するためのブラ
シ装置9等より構成されており、回転動力を受けて発電
を行う。
【0032】ロータ6は、界磁として働く部分で、シャ
フト10と一体的に回転する回転子である。このロータ
6は、シャフト(回転軸とも言う)10、ランデル型の
ポールコア(界磁極、界磁鉄心、回転子鉄心またはロー
タコアとも言う)11、界磁巻線(フィールドコイル、
回転子巻線またはロータコイルとも言う)12および2
個のスリップリング(集電環とも言う)13等によって
構成されている。
【0033】シャフト10は、ハウジング8の内周側で
2個のベアリング(軸受)14を介して回転自在に支持
されている。このシャフト10の一端部(前端部)に
は、エンジン(図示せず)の回転動力をシャフト10に
伝達するためのVリブドプーリ(ポリVベルト用プー
リ)15が取り付けられている。このVリブドプーリ1
5は、ポリVベルト等の伝動手段(図示せず)を介して
エンジンの出力軸に装着されたポリVベルト用プーリ
(図示せず)に連結されていいる。なお、シャフト10
をエンジンの出力軸に直接連結しても良く、またシャフ
ト10とエンジンの出力軸との間に一段以上の歯車変速
機やVベルト式無段変速機等の伝動手段を連結しても良
い。
【0034】ポールコア11は、一対の爪状磁極部より
なる。一方の爪状磁極部の前側壁面には、ハウジング8
内に冷却風を吸い込む軸流式の冷却ファン16が溶接等
の手段を用いて取り付けられている。また、他方の爪状
磁極部の後側壁面には、ハウジング8内に冷却風を吸い
込むと共に、ステータ7に冷却風を吹き付ける遠心式の
冷却ファン17が溶接等の手段を用いて取り付けられて
いる。
【0035】界磁巻線12は、ポールコア11の中央部
に巻回され、両端の端末部が2個のスリップリング13
にそれぞれ電気的に接続されている。そして、界磁巻線
12に励磁電流が流れると、ポールコア11の一方の爪
状磁極部が全てN極になり、他方の爪状磁極部が全てS
極になる。
【0036】2個のスリップリング13は、それぞれ円
環形状に形成され、シャフト10の他端部(後端部)の
外周に圧入固定されている。そして、2個のスリップリ
ング13は、後記するブラシ装置9の2個のブラシと摺
接することにより電圧調整装置4から励磁電流が供給さ
れる。
【0037】ステータ7は、ハウジング8の内周面に固
定された固定子であって、ポールコア11の一対の爪状
磁極部に外周面に対向して配された電機子鉄心(固定子
鉄心またはステータコアとも言う)18、およびこの電
機子鉄心18に巻装された三相の電機子巻線(固定子巻
線またはステータコイルとも言う)19等から構成され
ている。
【0038】電機子鉄心18は、ハウジング8の内周面
に圧入されて一体化され、ポールコア11の一対の爪状
磁極部から出た磁束が三相の電機子巻線19と有効に公
差するように作られた磁束通路を形成する。そして、電
機子鉄心18の内周側には、多数のスロット(図示せ
ず)が等間隔で形成されている。
【0039】三相の電機子巻線19は、電機子鉄心18
の多数のスロットに巻装され、ポールコア11の回転に
伴って三相交流出力が誘起するコイルであって、Y結線
により接続されている。また、三相の電機子巻線19の
中性点および各端末線は、図4に示したように、後記す
る整流装置5の各交流入力端子に接続されている。な
お、三相の電機子巻線19をΔ結線しても良い。
【0040】ハウジング8は、概略椀形状のドライブフ
レーム(フロントハウジングとも言う)21およびリヤ
フレーム(リヤハウジングとも言う)22から構成され
ている。ドライブフレーム21は、アルミニウムダイカ
スト等の導電性材料にて一体成形され、ロータ6の前端
側をフロント側のベアリング14を介して回転自在に支
持すると共に、エンジンへの取り付けを行うものであ
る。このドライブフレーム21には、冷却ファン16、
17の回転により吸い込まれる冷却風が通過する通気穴
23を多数開口している。
【0041】リヤフレーム22は、アルミニウムダイカ
スト等の導電性材料にて一体成形され、ロータ6の後端
側をリヤ側のベアリング14を介して回転自在に支持す
ると共に、エンジンへの取り付けを行うものである。こ
のリヤフレーム22には、冷却ファン16、17の回転
により吸い込まれる冷却風が通過する通気穴24を多数
開口している。また、リヤフレーム22は、複数個のス
タッドボルト25およびナット26等の締付け具により
ドライブフレーム21のリヤ側端面に締付け固定されて
いる。なお、ドライブフレーム21およびリヤフレーム
22は、エンジンにブラケット(図示せず)を介して取
り付けられることによりボディアースされ、後記する整
流装置5の直流出力負極側ターミナルを構成する。
【0042】そして、リヤフレーム22の内周側には、
2個のスリップリング13とブラシ装置9の2個のブラ
シとの摺動部分を覆って摺動部分への被水や異物の侵入
を防止すると共に、摺動部分からの摩耗粉の飛散を防止
するための樋形状のスリップリングカバー27が、ベア
リング14を保持するベアリングホルダー(軸受保持
部)28より後方へ突出するように一体成形されてい
る。
【0043】また、リヤフレーム22の略同一円周上に
位置する部分には、整流装置5全体をリヤカバー29と
共に締付け固定する3個の共締め支持部(締付け支持
部、螺着支持部)30が一体成形されている。さらに、
3個の共締め支持部30のうち中間に位置する共締め支
持部30の外周側には、後記する整流装置5の負極側冷
却フィン単体を締付け固定する突設ボス部(締付け支持
部、螺着支持部)31が側壁部より後方へ突出するよう
に一体成形されている。
【0044】リヤカバー29は、本発明の整流装置被覆
部材であって、アルミニウム等の金属板をプレス成形す
ることにより一体成形されている。このリヤカバー29
は、本発明の主要な構造である整流装置5、電圧調整装
置4、ブラシ装置9、2個のスリップリング13を覆っ
ている。
【0045】ブラシ装置9は、2個のブラシ32、これ
らのブラシ32を保持するブラシホルダ33、およびシ
ールパッキン34等を有している。2個のブラシ32
は、2個のスリップリング13の外周をそれぞれ摺動す
る。ブラシホルダ33は、PPS樹脂等の電気絶縁性樹
脂に一対のブラシターミナル35をインサート成形して
なる。シールパッキン34は、ゴムよりなり、スリップ
リングカバー27およびブラシホルダ33とリヤカバー
29との間の隙間をシールするシール部材である。一対
のブラシターミナル35のうち一方のブラシターミナル
35は、固定ねじ36を締め付けることにより後記する
電圧調整装置4の励磁電流出力端子に電気的に接続さ
れ、他方のブラシターミナルは、固定ねじ37を締め付
けることにより後記する整流装置5の正極側直流出力端
子に電気的に接続されている。
【0046】次に、車両用オルタネータ1の電圧調整装
置4を図1および図3に基づいて説明する。電圧調整装
置4は、所謂レギュレータであって、各種外部接続端子
が絶縁性樹脂にインサート成形された端子台41、およ
びこの端子台41内に保持された発熱部品を冷却するた
めの冷却フィン42等から構成されている。なお、電圧
調整装置4は、各種外部接続端子として、正極側直流出
力端子B、励磁電流出力端子F、発電検出用入力端子P
やアース端子E等を有している。
【0047】端子台41は、内部にハイブリッドIC等
の集積回路(図示せず)を収容しており、外部に接続す
るための筒形状の雄型コネクタ部43を一体成形してい
る。冷却フィン42は、端子台41と共にリヤフレーム
22に固定ねじ等の締結具(図示せず)により締付け固
定されている。なお、電圧調整装置4の励磁電流出力端
子Fは、固定ねじ36を締め付けることによりブラシタ
ーミナル35に電気的に接続されている。また、電圧調
整装置4の発電検出用入力端子Pは、固定ねじ44を締
め付けることにより後記する整流装置5の1個の交流入
力端子に電気的に接続されている。
【0048】次に、車両用オルタネータ1の整流装置5
を図1ないし図5に基づいて説明する。ここで、図5は
車両用オルタネータ1の整流装置5を示した図である。
整流装置5は、正極側直流出力ターミナル50、端子台
51、3個の絶縁スペーサ52、正極側冷却フィン53
および負極側冷却フィン54等を積層して構成されてい
る。
【0049】正極側直流出力ターミナル50は、バッテ
リ2に充電電流を供給するターミナルで、一端部に導電
線55(図4参照)を介してバッテリ2の正極(+)が
電気的に接続され、他端部が電圧調整装置4の正極側直
流出力端子Bおよび正極側冷却フィン53に図示しない
固定ねじを締め付けることにより電気的に接続されてい
る。
【0050】端子台51は、高強度で寸法安定性の高い
例えばポリフェニレンスルフィド樹脂(PPS)等の電
気絶縁性樹脂よりなり、内部に4個の交流入力端子56
をインサート成形した端子保持部材(絶縁部材)であ
る。4個の交流入力端子56には、それぞれ三相の電機
子巻線19の端末線に固定ねじ57(図3参照)を締め
付けることにより電気的に接続する交流入力ターミナル
58が設けられている。なお、図3において59は三相
の電機子巻線19の端末線とリヤフレーム22とを電気
的に絶縁するためのゴム製のブッシュ(絶縁部材)であ
る。
【0051】3個の絶縁スペーサ52は、PPS樹脂等
の電気絶縁性樹脂よりなる筒状体で、端子台51の円筒
形状のボス部60の外周に嵌め合わされ、且つ正極側冷
却フィン53と負極側冷却フィン54との間に積層され
て正極側冷却フィン53と負極側冷却フィン54とを電
気的に絶縁するインシュレータ(絶縁部材)である。
【0052】正極側、負極側冷却フィン53、54は、
ブラシホルダ33およびシールパッキン34を囲むよう
に、純アルミニウム等の熱伝導性に優れる導電性金属板
により略C字形状に一体成形され、リヤフレーム22の
側壁面に沿うように配されている。正極側、負極側冷却
フィン53、54は、正極側、負極側ダイオード61、
62を4個ずつ保持固定すると共に、正極側、負極側ダ
イオード61、62の発熱を放熱する放熱フィンであ
る。
【0053】正極側、負極側ダイオード61、62は、
本発明の正極側、負極側整流素子であって、一端側の各
リード線61a、62aが各交流入力端子56に半田付
け等の手段により電気的に接続され、他端側が正極側、
負極側冷却フィン53、54の各保持部64、65に半
田付け等の手段により固定されている。
【0054】正極側、負極側冷却フィン53、54に
は、それぞれ3個の貫通穴が形成されている。また、正
極側、負極側冷却フィン53、54は、各貫通穴内に挿
入された3個のボス部60と3個のパイプリベット6
6、さらに3個の絶縁スペーサ52により両者が所定の
距離を保ちながら電気的に絶縁された状態で連結されて
いる。なお、これらの端子台51、3個の絶縁スペーサ
52、正極側冷却フィン53、負極側冷却フィン54お
よびパイプリベット66等の整流装置構成部材は、固定
ボルト67およびナット68よりなる共締め部材(締結
具、締付け具または螺着具とも言う)によりリヤカバー
29と共に、リヤフレーム22の共締め支持部30に締
付け固定されている。
【0055】なお、負極側冷却フィン54の同一円周上
に位置する箇所には、他の整流装置構成部材およびリヤ
カバー29と共に、リヤフレーム22の共締め支持部3
0に固定ボルト67により締付け固定される3個の共締
め固定部70(共締め被支持部)が設けられている。ま
た、3個の共締め固定部70のうち中間に位置する共締
め固定部70の外周側には、負極側冷却フィン54単体
でリヤフレーム22の突設ボス部31に固定ボルト(締
結具、締付け具または螺着具とも言う)69により直接
固定される直接固定部71(直接被支持部、螺着固定
部)が負極側冷却フィン54の外周より径方向に突出す
るように設けられている。
【0056】さらに、共締め固定部70と直接固定部7
1との間には、穴部72が負極側冷却フィン54の板厚
方向に略直交する方向、つまり直接固定部71の中心部
を中心にした円周方向に設けられており、この穴部72
の周囲は他の負極側冷却フィン54の他箇所よりも剛性
の低い低剛性部73とされている。この低剛性部73
は、工具を用いて穴部72を開けることにより形成され
る。また、直接固定部71の風上側(吸気側)に位置す
るリヤカバー29には、冷却風が穴部72の延長方向に
略直交する方向に流れる貫通穴74が形成されている。
なお、この実施例では、リヤフレーム22と直接固定部
71とにより負極側直流出力ターミナル(接地回路)7
5が形成される。
【0057】〔第1実施例の組付け方法〕次に、この実
施例の整流装置4をリヤフレーム22に組み付ける組付
け方法を図1、図3および図6に基づいて簡単に説明す
る。
【0058】先ず、各交流入力端子56をインサート成
形した端子台51、4個の正極側ダイオード61を保持
固定した正極側冷却フィン53および4個の負極側ダイ
オード62を保持固定した負極側冷却フィン54を順に
積層する。さらに、端子台51のボス部60の外周に嵌
合するように正極側、負極側冷却フィン53、54間に
3個の絶縁スペーサ52を積層した積層部材を3個のパ
イプリベット66でかしめ固定する。
【0059】次に、負極側冷却フィン54の3個の共締
め固定部70を含む上記の整流装置構成部材の各共締め
固定部を貫通するように固定ボルト67を挿入し、これ
らをリヤフレーム22の共締め支持部30にリヤカバー
29と共に固定ボルト67とナット68とを締め付ける
ことにより共締めする。これにより、整流装置5全体が
リヤフレーム22に支持される。
【0060】したがって、リヤフレーム22の共締め支
持部30で整流装置5全体を支持しているので、負極側
冷却フィン54の材質として剛性の弱いアルミニウム材
を使用した場合に、車両振動がリヤフレーム22から負
極側冷却フィン54に伝わっても負極側冷却フィン54
に過大な応力が加わらず、負極側冷却フィン54が変形
することはない。また、車両振動が負極側冷却フィン5
4に伝わっても負極側冷却フィン54に固定されている
他の整流装置構成部材の振動が増大することを抑えるこ
とができる。
【0061】次に、リヤフレーム22と負極側冷却フィ
ン54の直接固定部71とにより負極側直流出力ターミ
ナル75を形成するために、図6(A)に示したよう
に、固定ボルト69を負極側冷却フィン54の直接固定
部71内に差し込んでリヤフレーム22の突設ボス部3
1のめねじ部に捩じ込んでいく。このとき、整流装置5
を構成する積層部材の積層公差により共締め固定部70
の方が直接固定部71よりもサイズH(図2参照)だけ
後方に突出する可能性がある。すなわち、組付け段差が
できる可能性があるが、固定ボルト69を締め付けるこ
とにより穴部72を設けていることにより他の箇所より
も剛性の低い低剛性部73が図2のように撓む。
【0062】したがって、図6(B)に示したように、
突設ボス部31の当接面と直接固定部71の当接面とが
密着した状態で負極側冷却フィン54の直接固定部71
をリヤフレーム22に直接固定される。なお、このとき
低剛性部73は塑性変形するがその変形による歪みが穴
部72よりも内周側に伝わることはないので、負極側冷
却フィン54の保持部65に保持固定されている負極側
ダイオード62に過大な応力が加わることはない。
【0063】〔第1実施例の作用〕次に、この実施例の
車両用オルタネータ1の作用を図1ないし図5に基づい
て簡単に説明する。
【0064】エンジンの回転動力がポリVベルト等の伝
動手段を介してVリブドプーリ15に伝達されると、シ
ャフト10が回転することによりロータ6が回転する。
このとき、シャフト10と一体的にポールコア11、界
磁巻線12および2個のスリップリング13が回転す
る。
【0065】そして、電圧調整装置4の作用により2個
のブラシ32、2個のスリップリング13を介して界磁
巻線12に励磁電流が供給されることによりポールコア
11の一対の爪状磁極部が励磁される。これにより、一
方の爪状磁極部が全てN極となり、他方の爪状磁極部が
全てS極になる。
【0066】そして、ロータ6と相対回転するステータ
7の電機子鉄心18に巻かれた三相の電機子巻線19に
順次交流電流が誘起する。この三相の交流電流は、各交
流入力ターミナル58、交流入力端子56を経て4個の
正極側ダイオード61および4個の負極側ダイオード6
2に入力されることにより、三相の交流電流が整流され
直流電流に変換される。
【0067】そして、三相の電機子巻線19の発電電圧
がバッテリ電圧を越えると、整流された直流電流が正極
側直流出力ターミナル50、導電線55を経てバッテリ
2に供給される。これにより、バッテリ2に充電電流が
流れることによりバッテリ2が充電される。
【0068】ここで、車両用オルタネータ1の界磁巻線
12、三相の電機子巻線19、電圧調整装置4の集積回
路および正極側、負極側ダイオード61、62は通電さ
れることにより発熱する。この熱はポールコア11が回
転することにより、一対の爪状磁極部の側壁面に取り付
けられた冷却ファン16、17が回転することにより、
ハウジング8内に冷却風が吸い込まれることにより冷却
される。
【0069】すなわち、界磁巻線12および三相の電機
子巻線19は、ハウジング8に形成された通気穴23、
24およびリヤカバー29に形成された通気穴を通って
吸い込まれた冷却風によって冷却される。また、電圧調
整装置4の集積回路で発生した熱は、冷却フィン42に
リヤカバー29の通気穴を通って吸い込まれた冷却風が
当たることで冷却フィン42が冷やされることにより、
冷却フィン42を介して放熱する。
【0070】正極側、負極側ダイオード61、62で発
生した熱は、正極側、負極側冷却フィン53、54にリ
ヤカバー29の通気穴を通って吸い込まれた冷却風が当
たることで正極側、負極側冷却フィン53、54が冷や
されることにより、正極側、負極側冷却フィン53、5
4を介して放熱する。なお、リヤカバー29の貫通穴7
4を通って整流装置5に吸い込まれた冷却風は、負極側
冷却フィン54の外周より突出している直接固定部71
に直交するように当たることにより負極側冷却フィン5
4の放熱性能を高めているので、正極側、負極側ダイオ
ード61、62の冷却作用が促進される。
【0071】〔第1実施例の効果〕以上のように、車両
用オルタネータ1は、負極側冷却フィン54の共締め固
定部70と直接固定部71との間に組付け段差(サイズ
H)が生じている場合に、直接固定部71をリヤフレー
ム22の突設ボス部31の当接面に直接固定する際、固
定ボルト69の軸推力を利用することによって、リヤフ
レーム22の突設ボス部31または負極側冷却フィン5
4の共締め固定部70と直接固定部71との間の組付け
段差を吸収することができる。
【0072】この結果、4個の負極側ダイオード62へ
の組付け歪みによる影響を緩和することができるので、
4個の負極側ダイオード62に過大な応力が加わること
を抑制でき、4個の負極側ダイオード62にて安定した
整流作用が得られなくなることが回避することができ
る。これにより、負極側ダイオード62の寿命を長寿命
化することができるので、車両用オルタネータ1の寿命
を長寿命化することができる。
【0073】また、上記の組付け段差を低剛性部73を
設けることにより吸収または縮小することができるの
で、リヤフレーム22の突設ボス部31の当接面と負極
側冷却フィン54の直接固定部71の当接面との接触面
積を十分確保することができる。この結果、負極側冷却
フィン54単体をリヤフレーム22に直接固定すること
により形成される整流装置4の負極側直流出力ターミナ
ル75の信頼性を向上することができるので、車両用オ
ルタネータ1の出力の低下、および整流装置5の整流作
用の低下を防止することができる。
【0074】リヤカバー29に貫通穴74が設けられて
いるので、冷却ファン16、17の作用により貫通穴7
4より吸い込まれる冷却風にて負極側冷却フィン54を
冷やすことによって、整流装置5の負極側直流出力ター
ミナル75での発熱による温度上昇を抑えることができ
る。
【0075】〔第2実施例〕図7はこの発明の第2実施
例を示したもので、車両用オルタネータのリヤ側構造を
示した図である。この実施例では、負極側冷却フィン5
4の共締め固定部70と直接固定部71との間の肉厚を
薄くして括れ部76を設けている。この括れ部76の板
厚を薄くするために、切削加工により表面部分を除去し
たり、プレス加工等により板厚を減少する方向に変化さ
せる方法が採用できる。このように括れ部76を設ける
ことにより、共締め固定部70と直接固定部71との間
に他の箇所よりも剛性の低い低剛性部77が形成され
る。この実施例の場合にも、第1実施例と同様な効果を
達成し得る。
【0076】〔第3実施例〕図8はこの発明の第3実施
例を示したもので、車両用オルタネータの整流装置を示
した図である。この実施例では、穴部72を設けた低剛
性部73よりも先の直接固定部71の板厚を他の箇所の
板厚よりも3割程度薄くしている。この実施例の場合に
も、第1実施例と同様な効果を達成し得る。
【0077】〔第4実施例〕図9はこの発明の第4実施
例を示したもので、車両用オルタネータの整流装置を示
した図である。この実施例では、括れ部76を設けた低
剛性部77よりも先の直接固定部71の板厚を他の箇所
の板厚よりも3割程度薄くしている。この実施例の場合
にも、第1実施例と同様な効果を達成し得る。
【0078】〔第5実施例〕図10はこの発明の第5実
施例を示したもので、負極側冷却フィン単体をリヤフレ
ームに組み付ける組付け方法を示した図である。この実
施例では、図10(A)に示したように、負極側冷却フ
ィン54の穴部72を設けた低剛性部73よりも先の直
接固定部71リヤカバー29側面をパンチ(殴打部材)
78で殴打する。
【0079】そして、図10(B)に示したように、直
接固定部71の当接面がリヤフレーム22の突設ボス部
31の当接面に当接するようにリヤフレーム22側に塑
性変形させることによって、直接固定部71を突設ボス
部31の当接面に組み付ける組付け加工の前に突設ボス
部31または共締め固定部70と直接固定部71との間
の組付け段差を吸収または縮小している。次に、図10
(C)に示したように、突設ボス部31と直接固定部7
1とを固定ボルト69により締付け固定する。この実施
例の場合にも、第1実施例と同様な効果を達成し得る。
【0080】〔第6実施例〕図11はこの発明の第6実
施例を示したもので、車両用オルタネータのリヤ側構造
の主要部を示した図である。この実施例では、負極側冷
却フィン54の直接固定部71をリヤフレーム22の突
設ボス部31の当接面にプロジェクション溶接等の溶接
手段を用いて接続している。この実施例の場合にも、第
1実施例と同様な効果を達成し得る。
【0081】〔第7実施例〕図12はこの発明の第7実
施例を示したもので、車両用オルタネータのリヤ側構造
の主要部を示した図である。この実施例では、リベット
(かしめ具)79により負極側冷却フィン54の直接固
定部71をリヤフレーム22の突設ボス部31にかしめ
固定ている。したがって、直接固定部71を突設ボス部
31の当接面にリベット79を用いてかしめ固定する時
のかしめ力を利用することによって、突設ボス部31ま
たは共締め固定部70と直接固定部71との間の組付け
段差を吸収または縮小している。この実施例の場合に
も、第1実施例と同様な効果を達成し得る。
【0082】〔変形例〕この実施例では、本発明を車両
に搭載されたエンジンにより駆動される車両用オルタネ
ータ1に適用したが、本発明を車両搭載用エンジンを除
く内燃機関、電動モータ、水車、風車等の駆動源により
駆動される交流発電機用整流装置に適用しても良い。
【0083】この実施例では、正極側、負極側整流素子
として正極側、負極側ダイオード61、62を使用した
が、正極側、負極側整流素子としてMOSFET等の半
導体スイッチング素子を用いても良い。この実施例で
は、電圧調整装置4を車両用オルタネータ1内に設けた
が、電圧調整装置4を車両用オルタネータ1の外に設け
ても良い。また、この実施例では、整流装置5をハウジ
ング8の外側に配設したが、整流装置5をハウジング8
の内側に配設しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用オルタネータのリヤ側構造を示した断面
図である(第1実施例)。
【図2】図1のO−A断面図である(第1実施例)。
【図3】車両用オルタネータの全体構造を示した断面図
である(第1実施例)。
【図4】車両用オルタネータの電気回路を示した回路図
である(第1実施例)。
【図5】車両用オルタネータの整流装置を示した断面図
である(第1実施例)。
【図6】(A)、(B)は負極側冷却フィンの組付け方
法を示した説明図である(第1実施例)。
【図7】車両用オルタネータのリヤ側構造を示した断面
図である(第2実施例)。
【図8】(A)は車両用オルタネータの整流装置を示し
た平面図で、(B)は(A)のB−B断面図である(第
3実施例)。
【図9】(A)は車両用オルタネータの整流装置を示し
た平面図で、(B)は(A)のC−C断面図である(第
4実施例)。
【図10】(A)〜(C)は負極側冷却フィンの組付け
方法を示した説明図である(第5実施例)。
【図11】車両用オルタネータのリヤ側構造を示した部
分断面図である(第6実施例)。
【図12】車両用オルタネータのリヤ側構造を示した部
分断面図である(第7実施例)。
【符号の説明】
1 車両用オルタネータ(交流発電機用整流装置) 2 バッテリ 3 交流発電機(交流発電機) 4 電圧調整装置 5 整流装置 8 ハウジング 22 リヤフレーム 29 リヤカバー(整流装置被覆部材) 30 共締め支持部 31 突設ボス部(締付け支持部) 53 正極側冷却フィン 54 負極側冷却フィン 61 正極側ダイオード(正極側整流素子) 62 負極側ダイオード(負極側整流素子) 70 共締め固定部 71 直接固定部 72 穴部 73 低剛性部 74 貫通穴 75 負極側直流出力ターミナル(接地回路) 76 括れ部 77 低剛性部 78 パンチ(殴打部材)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングにより覆われた交流発電機と、 この交流発電機で発生した交流出力を整流する複数個の
    整流素子と、 前記複数個の整流素子のうち正極側の整流素子を保持す
    ると共に、前記正極側の整流素子を冷却するための正極
    側冷却フィンと、 この正極側冷却フィンに積層され、前記複数個の整流素
    子のうち負極側の整流素子を保持すると共に、前記負極
    側の整流素子を冷却するための負極側冷却フィンと、 この負極側冷却フィン単体を前記ハウジングに直接固定
    することにより形成される接地回路とを備えた交流発電
    機用整流装置において、 前記負極側冷却フィンは、前記ハウジングに直接固定さ
    れる直接固定部近傍に、他の箇所よりも剛性の低い低剛
    性部を有することを特徴とする交流発電機用整流装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の交流発電機用整流装置に
    おいて、 前記負極側冷却フィンは、この他の整流装置構成部材と
    共に前記ハウジングの所定の箇所に締付け固定される共
    締め固定部を有し、 前記低剛性部は、前記直接固定部と前記共締め固定部と
    の間に設けられたことを特徴とする交流発電機用整流装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の交流発電
    機用整流装置において、 前記低剛性部は、前記負極側冷却フィンを板厚方向に切
    り下げたり、あるいは切り起こしたりして設けられたこ
    とを特徴とする交流発電機用整流装置。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2に記載の交流発電
    機用整流装置において、 前記低剛性部は、前記負極側冷却フィンの表面側部分を
    除去して、あるいはプレス加工等により板厚を減少する
    方向に変化させて設けられたことを特徴とする交流発電
    機用整流装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    の交流発電機用整流装置において、 前記低剛性部は、前記負極側冷却フィンの板厚方向に略
    直交する方向に延長され、冷却風が前記低剛性部の延長
    方向に略直交する方向に流れることを特徴とする交流発
    電機用整流装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のいずれかに記載
    の交流発電機用整流装置において、 前記交流発電機は、前記ハウジングの外側面との間で前
    記整流装置を覆う整流装置被覆部材を有し、 前記整流装置被覆部材は、前記負極側冷却フィンの低剛
    性部の吸気側に、冷却風が通過する貫通穴を設けたこと
    を特徴とする交流発電機用整流装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし請求項6のいずれかに記載
    の交流発電機用整流装置において、 前記ハウジングと前記負極側冷却フィンとの組付け加工
    時の荷重を利用して、前記ハウジングと前記負極側冷却
    フィンの直接固定部との間の組付け段差を吸収する製造
    工程を備えることを特徴とする交流発電機用整流装置の
    製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1ないし請求項6のいずれかに記載
    の交流発電機用整流装置において、 前記ハウジングと前記負極側冷却フィンとの組付け加工
    前に、前記負極側冷却フィンの直接固定部を殴打部材で
    殴打して、前記ハウジングと前記負極冷却フィンの直接
    固定部との間の組付け段差を吸収する製造工程を備える
    ことを特徴とする交流発電機用整流装置の製造方法。
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