JPH0974668A - 直流送電制御方法およびその装置 - Google Patents

直流送電制御方法およびその装置

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JPH0974668A
JPH0974668A JP7231612A JP23161295A JPH0974668A JP H0974668 A JPH0974668 A JP H0974668A JP 7231612 A JP7231612 A JP 7231612A JP 23161295 A JP23161295 A JP 23161295A JP H0974668 A JPH0974668 A JP H0974668A
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JP
Japan
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control device
voltage
constant
constant voltage
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JP7231612A
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English (en)
Inventor
Shigeo Hayashi
成男 林
Hatsuhiko Naito
初彦 内藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定電圧制御装置の応答が遅いことから潮流反
転後、あるいは交流系統事故からの復帰時や起動時に直
流電圧が立ち上がって直流電圧設定値を越えた状態にな
っても即座に直流電圧を制御することが出来ず、過電圧
が発生する。 【解決手段】 定電圧制御装置が動作していない時には
一定の制御角情報を前記定電圧制御装置の初期値として
与え、また前記定電圧制御装置が動作している時には定
電流制御装置の出力する制御角情報または余裕角一定制
御装置の出力する制御角情報または前記定電圧制御装置
の出力する制御角情報の最小値を前記定電圧制御装置の
初期値として与え、前記定電圧制御装置の最小値選択出
力により直流電圧を定電圧制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、直流送電系にお
ける順変換動作および逆変換動作の起動時あるいは潮流
反転時や交流系統事故からの回復時の直流電圧の立ち上
がりの際に発生する直流電圧の過電圧を有効に抑制する
直流送電制御方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直流送電系の変換装置の基本的な制御形
式は種々あるが、順変換器には定電流、逆変換器には定
余裕角制御を後備用として有する定電圧制御を用いる場
合がある。これらの制御形式を自動的に選択する自動選
択回路を有する直流送電制御装置として、“直流送電技
術解説”(1978年,電気学会発行,86頁)に掲載
されている直流送電制御装置がある。図8は、前記自動
選択回路を有した従来の直流送電制御装置の片端子分の
構成を示すブロック図であり、直流伝送路8により電流
が流れるように接続されたもう一方の変換装置側の端子
に接続されている。図において、1は定電圧制御装置、
2は定電流制御装置、3は余裕角一定制御装置、4は定
電圧制御装置1と定電流制御装置2と余裕角一定制御装
置3とにおける出力間の最小値を選択する最低電圧選択
装置、5は位相制御回路、6は定電力制御装置、7はサ
イリスタ変換器、8は直流伝送路、9は直流変成器、1
0は直流変流器である。
【0003】次に動作について説明する。この直流送電
制御装置では、定電力制御装置6が定電流制御装置2の
設定値を定めるように機能し、定電圧制御装置1、定電
流制御装置2、余裕角一定制御装置3の各出力が最低電
圧選択装置4により自動的に選択されるようになってお
り、通常、直流送電を行っている状態では、送電側端子
の直流送電制御装置では定電流制御装置2の出力が選択
され、受電側端子の直流送電制御装置では定電圧制御装
置1の出力が選択される。このため、受電側端子の直流
送電制御装置では、閉ループ定電圧制御が行われると起
動前には直流電圧設定値は1pu(定格100%)であ
るのに対し直流変成器9により入力される直流電圧は零
であるから、定電圧制御装置1の出力は直流電圧を高く
する側、すなわち制御角を大きくする方向に飽和してい
る。
【0004】この状態から起動が開始され、図示してい
ない制御角リミッタが開いて直流電圧を立ち上げ、定電
圧制御装置1が閉ループ定電圧制御により直流電圧を直
流電圧設定値に応じた直流電圧値に安定させる。この場
合、定電圧制御装置1が前記直流電圧を抑制する動作を
開始するのは、前記直流電圧が前記直流電圧設定値を越
えてからである。定電圧制御装置1は、閉ループ定電圧
制御によりサイリスタ変換器7の各ゲートに供給するパ
ルスを位相制御して前記サィリスタ変換器7の各サイリ
スタの導通角を自動制御し、前記直流電圧を一定に保つ
定電圧制御を行う。
【0005】また、図9は交流系統の事故発生により直
流電圧が低下して、さらに低下した直流電圧が復帰した
ときの受電側端子の直流送電制御装置における定電圧制
御装置1の出力であるαAVR(制御角)の変化を示す
動作状態説明図である。図9に示すように、交流系統の
事故発生により低下した直流電圧が定格100%に復帰
するまでのt1からt2の期間の内で直流電圧Vdが最
低値を示している期間では、定電圧制御装置1の出力α
AVRは低下した直流電圧値を上昇させようとして直流
電圧Vdを大きくする方向へ飽和するため、定電圧制御
装置1の出力αAVRより小さい余裕角一定制御装置3
の出力αAγRが最低電圧選択装置4により自動的に選
択され、直流電圧Vdは余裕角一定制御装置3の出力α
AγRに応じて立ち上がって復帰し、この結果、制御さ
れる直流電圧Vdには定格100%よりも大きい値であ
る斜線で示した過電圧が発生する。
【0006】このとき定電圧制御装置1では、この直流
電圧Vdの過電圧を検出してその過電圧を抑制するよう
な出力αAVRを生成し出力する。前記斜線で示した過
電圧は、定電圧制御装置1の出力αAVRが余裕角一定
制御装置3の出力αAγRを下回るまで生じることにな
り、定電圧制御装置1の出力αAVRが余裕角一定制御
装置3の出力αAγRを下回る状態、すなわち時刻t2
を過ぎると最低電圧選択装置4により自動的に選択され
た定電圧制御装置1の出力αAVRにより直流電圧Vd
は定電圧制御されて定格100%に安定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の直流送電制御装
置は以上のように構成されているので、定電圧制御装置
の指示値は起動時に最大値に飽和しており、特に定電圧
制御装置1の応答は一般に遅いことから起動時には直流
電圧が立ち上がって前記直流電圧設定値を越えた状態に
なっても即座に前記直流電圧を制御することが出来ず、
しばらくの間、過電圧状態になる課題があった。
【0008】また、起動時以外にも潮流反転後あるいは
図9に示す交流系統事故からの復帰時などの直流電圧が
急激に立ち上がる状態では、前記同様に定電圧制御装置
1の応答は一般に遅いことからしばらくの期間(過電圧
が発生してから定電圧制御装置1の出力αAVRがαA
γRを下回るまでの期間)、過電圧状態が持続する課題
があった。
【0009】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、直流送電における事故回復時、送
電開始時、潮流反転時などにおける直流電圧の急激な変
化により生ずることのある過電圧を有効に抑制できる直
流送電制御方法およびその装置を得ることを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る直流送電制御方法は、定電圧制御装置の動作状態およ
び非動作状態を直流電圧の所定のレベルに応じて制御
し、前記定電圧制御装置を動作させないときには一定の
制御角情報を前記定電圧制御装置の初期値として与え、
また前記直流電圧が前記所定のレベルを越え前記定電圧
制御装置を動作させるときには定電流制御装置の出力す
る制御角情報または余裕角一定制御装置の出力する制御
角情報の最小値を前記定電圧制御装置の初期値として与
え、前記定電圧制御装置が動作した後は最小値選択され
る前記定電圧制御装置の出力を初期値とすると共に前記
定電圧制御装置の出力により直流電圧を定電圧制御する
ように構成したものである。
【0011】請求項2記載の発明に係る直流送電制御方
法は、定電圧制御装置に与える初期値を直流電圧値に応
じて切り換え、定電圧制御装置を動作させないときには
一定の制御角情報を前記定電圧制御装置の初期値として
与え、また前記直流電圧値が所定の電圧値を越え前記定
電圧制御装置を動作させるときには定電流制御装置の出
力する制御角情報または余裕角一定制御装置の出力する
制御角情報の最小値を前記定電圧制御装置の初期値とし
て与え、前記定電圧制御装置が動作した後は最小値選択
される前記定電圧制御装置が出力する制御角情報により
直流電圧を定電圧制御するように構成したものである。
【0012】請求項3記載の発明に係る直流送電制御方
法は、所定の履歴幅を有したヒステリシス特性を構成す
る直流電圧の定格100%に対する所定割合の第1の直
流電圧値および第2の直流電圧値により定電圧制御装置
に与える初期値を切り換えるように構成したものであ
る。
【0013】請求項4記載の発明に係る直流送電制御方
法は、自直流送電制御装置が逆変換動作を行っていると
き2重系システムを構成する相手側直流送電制御装置か
ら送られてきた最小値選択された制御角情報と前記自直
流送電制御装置の最小値選択された制御角情報との間で
小さい方の制御角情報を選択し、前記定電圧制御装置の
出力が最小値選択されているときの前記定電圧制御装置
へ与える初期値とし、また前記自直流送電制御装置が順
変換動作であるとき前記相手側直流送電制御装置から送
られてきた最小値選択された制御角情報と自直流送電制
御装置の最小値選択された制御角情報との間で大きい方
の制御角情報を、前記定電圧制御装置の出力が最小値選
択されているときの前記定電圧制御装置へ与える初期値
とするように構成したものである。
【0014】請求項5記載の発明に係る直流送電制御方
法は、起動時制御角リミッタの特性に応じた出力によ
り、定電圧制御装置へ起動時における直流電圧立ち上げ
の際の初期値を付与するように構成したものである。
【0015】請求項6記載の発明に係る直流送電制御装
置は、定電圧制御装置による定電圧制御の動作状態ある
いは非動作状態を直流電圧のレベルにより制御する定電
圧制御オン/オフ制御部と、前記定電圧制御装置が動作
していないときには一定の制御角情報を前記定電圧制御
装置の初期値として与え、また前記定電圧制御装置が動
作するときには定電流制御装置の出力または余裕角一定
制御装置の出力の最小値を前記定電圧制御装置の初期値
として与え、前記定電圧制御装置が動作した後は最小値
選択される前記定電圧制御装置の出力を初期値として与
える初期値設定回路を備えるように構成したものであ
る。
【0016】請求項7記載の発明に係る直流送電制御装
置は、初期値切換手段を直流電圧値に応じて制御して定
電圧制御装置が動作していないときには一定の制御角情
報を前記定電圧制御装置の初期値として与え、また前記
定電圧制御装置が動作するときには定電流制御装置の出
力または余裕角一定制御装置の出力の最小値を前記定電
圧制御装置の初期値として与え、また前記定電圧制御装
置が動作した後は最小値選択される前記定電圧制御装置
の出力を初期値として与える初期値設定回路を備えるよ
うに構成したものである。
【0017】請求項8記載の発明に係る直流送電制御装
置は、直流電圧の定格100%に対する所定割合の第1
の直流電圧値および第2の直流電圧値により規定される
所定の履歴幅を有したヒステリシス特性を有し、前記第
1の直流電圧値および前記第2の直流電圧値により立ち
下がり時および立ち上がり時の直流電圧レベルを識別
し、初期値切換手段を制御する初期値設定回路を備える
ように構成したものである。
【0018】請求項9記載の発明に係る直流送電制御装
置は、初期値設定回路を定電圧制御オン/オフ制御部と
して用いるように構成したものである。
【0019】請求項10記載の発明に係る直流送電制御
装置は、受信手段で受信した相手側直流送電制御装置か
ら送られてきた最小値選択された制御角情報と自直流送
電制御装置の最小値選択された制御角情報との間で小さ
い方の制御角情報を選択して出力する最小値選択装置
と、前記相手側直流送電制御装置から送られてきた最小
値選択された制御角情報と前記自直流送電制御装置の最
小値選択された制御角情報との間で大きい方の制御角情
報を選択する最大値選択装置と、前記自直流送電制御装
置の逆変換動作あるいは順変換動作に応じて前記最小値
選択装置あるいは前記最大値選択装置の出力を選択して
切り換えて前記自直流送電制御装置の定電圧制御装置へ
与える初期値とする選択スイッチとを備えるように構成
したものである。
【0020】請求項11記載の発明に係る直流送電制御
装置は、起動時における直流電圧立ち上げの際に定電圧
制御装置へ付与する設定値のための起動時制御角リミッ
タを備えるように構成したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。
【0022】実施の形態1.図1は、この実施の形態1
の直流送電制御装置の構成を示すブロック図である。図
において、1は定電圧制御装置、1aは直流電圧が10
0%定格値に対し所定の割合まで低下したときに定電圧
制御装置1による定電圧制御動作を停止させ、また前記
直流電圧が100%定格値に対し所定の割合まで復帰し
たときには定電圧制御装置1による定電圧制御動作を開
始させる定電圧制御オン/オフ制御部、2は定電流制御
装置、3は余裕角一定制御装置、4は定電圧制御装置1
と定電流制御装置2と余裕角一定制御装置3とにおける
出力間の最小値を選択する最低電圧選択装置、5は位相
制御回路、11は選択後の制御角に対し、直流送電制御
装置の運転状態により上限値および下限値を規定するこ
とで過電圧、過電流の発生を防止するリミッタ装置(起
動時制御角リミッタ,潮流反転時制御角リミッタ)であ
り、順変換動作(REC)あるいは逆変換動作(IN
V)に応じた特性を有する複数のリミッタからなる。1
2はリミッタ装置11に対し、順変換動作あるいは逆変
換動作に応じた特性のリミッタを選択する信号の入力端
子、13はリミッタ装置11を介した出力を定電圧制御
装置1の初期値として与えるための初期値設定用フイー
ドバック制御ループ(初期値設定回路)である。14は
定電圧制御装置1の初期値を切り換えるためのスイッチ
(初期値切換手段)であり、定電圧制御装置1が動作し
ているには下側に切り換わっており、また定電圧制御装
置1が動作していないときには上側に切り換わる。
【0023】次に動作について説明する。図2は交流系
統事故時の定電圧制御装置1の出力αAVRと余裕角一
定制御装置3の出力αAγRと直流電圧Vdの変化を、
直流電圧Vdが定格値であるときを100%とすると共
に縦軸を制御角α、横軸を時間軸で表した動作状態説明
図である。図2において、AVRオン区間はスイッチ1
4が下側、AVRオフ区間はスイッチ14が上側に切り
換えられており、通常の状態、すなわち事故が発生して
いない状態では、直流電圧Vdは1puであるからスイ
ッチ14は下側へ切り換わっており、リミッタ装置11
を介した出力が初期値設定用フィードバック制御ループ
13を介して定電圧制御装置1の初期値としてフィード
バックされ、定電圧制御装置1の出力が最小値選択され
ている。
【0024】この状態で例えば交流側の事故発生により
直流電圧Vdが一定値以下(定格85%値以下)になる
と、逆変換動作の場合に定電圧制御オン/オフ制御部1
aにより定電圧制御装置1は定電圧制御動作を行わない
期間、すなわちAVRオフ期間に移行し、スイッチ14
は上側に切り換えられ、定電圧制御装置1にはスイッチ
14から制御角160゜一定の初期値が与えられる。こ
の結果、図2のAVRオフ区間に示すように定電圧制御
装置1の出力αAVRは大きな値の一定値となり、それ
以降、図2においては定電圧制御装置1の出力より小さ
い余裕角一定制御装置3の出力αAγRが最低電圧選択
装置4により選択される。
【0025】前記交流側の事故が回復して直流電圧Vd
が立ち上がり、その値が定格95%に達するまでの過程
では、前記直流電圧Vdは前記最低電圧選択装置4によ
り選択された余裕角一定制御装置3の出力αAγRに応
じて上昇する。そして、前記直流電圧Vdの値が定格9
5%以上になると定電圧制御オン/オフ制御部1aは定
電圧制御装置1に対し定電圧制御を開始させ、AVRオ
ン区間に移行し、スイッチ14は下側に切り換えられ
る。このAVRオン区間へ移行するときには定電流制御
装置2あるいは余裕角一定制御装置3の最小値が最低電
圧選択装置4により選択されており、初期値設定用フィ
ードバック制御ループ13を介して定電圧制御装置1の
初期値として設定され制御が行われる。このとき定電圧
制御装置1へ設定される初期値は、図2に示すように一
般に160゜より低く、スイッチ14が上側に切り換わ
ったままの状態のときの初期値より低いので、AVRオ
ン区間の初期においてスイッチ14が上側に切り換わっ
たままの状態のときの初期値を基に制御が行われる場合
に比べ、定電圧制御装置1による制御は直流電圧Vdの
過電圧を抑制し応答性良く素早く直流電圧Vdを定格1
00%へ安定させる。
【0026】つまり、スイッチ14が下側に切り換えら
れたときには、その直前の定電流制御装置2あるいは余
裕角一定制御装置3の最小値が初期値として設定され、
さらにそれ以降は直流電圧Vdが95%定格値を越えて
いることから動作を開始した定電圧制御装置1の出力α
AVRは小さい値を出力し、この値は図2のAVRオン
区間に示すようにαAγRより小さいため、この定電圧
制御装置1の出力αAVRが最低電圧選択装置4により
選択されて直流電圧Vdの定電圧制御が行われる。この
結果、従来の図9に示すように直流電圧Vdが95%定
格値を越えた後に発生する過電圧は、動作している定電
圧制御装置1による定電圧制御により抑制され、直流電
圧Vdは100%定格値に収斂する。
【0027】なお、図2に示す動作状態説明図では、ス
イッチ14が上側に切り換えられているときの定電圧制
御装置1に与えられる初期値は160゜、またスイッチ
14を切り換える直流電圧Vdの上限と下限はそれぞれ
定格95%と定格85%になっているが、これらの値は
調整できるようにする。
【0028】従って、この実施の形態によれば、スイッ
チ14を切り換えることにより定電圧制御装置1へ設定
される初期値が、直流電圧Vdの立ち下がり、立ち上が
りのときのレベルに応じて切り換えられ、特に直流電圧
Vdが定格95%を越えた時点では最低電圧選択装置4
により選択された160゜初期値よりも低い定電流制御
装置2あるいは余裕角一定制御装置3の最小値が定電圧
制御装置1へ初期値として与えられ、直流電圧Vdが定
格95%を越えた後には定格100%に近い直流電圧を
制御する最低電圧選択装置4の出力である定電圧制御装
置1の出力により直流電圧が制御されるので事故回復時
に直流電圧Vdが立ち上がる際の定格100%へ安定す
るのに要する時間が短縮され過電圧が抑制される。
【0029】実施の形態2.図3は、この実施の形態の
直流送電制御装置の構成を示すブロック図であり、図8
と同一の部分は省略し、図1と同一または相当の部分に
ついては同一の符号を付し説明を省略する。図におい
て、21は直流電圧Vdのレベルを判定しスイッチ14
を制御する“1”または“0”の制御信号を出力するス
イッチ制御装置(初期値設定回路)、21aは制御信号
と電圧設定値Vdpとの乗算回路、21bは乗算回路2
1aの出力と直流電圧Vd(定格100%値を1とす
る)との加算を行う加算回路、21cは加算回路21b
の出力値xが定格95%値以上のときに制御信号“1”
を出力する比較回路である。スイッチ14は前記制御信
号が“1”のときには下側に切り換えられ、また前記制
御信号が“0”のときには上側に切り換えられる。スイ
ッチ14は、定常状態では下側に切り換えられている。
【0030】次に動作について説明する。定常状態にお
いては直流電圧Vdは定格100%を維持しているの
で、加算回路21bの出力xは“1”であり、スイッチ
制御装置21は制御信号“1”を出力しており、スイッ
チ14を下側へ切り換えている。このとき電圧設定値V
dpは0.1であるとする。この結果、制御信号“1”
と電圧設定値Vdpとの積が乗算回路21aにより求め
られ、乗算回路21a出力は0.1である。この乗算回
路21aの出力は、加算回路21bにおいて定格100
%値を維持している直流電圧Vd(=1)と加算され、
加算回路21bの出力xは1.1となる。
【0031】この状態において事故が発生して直流電圧
Vdが低下すると、低下する直流電圧Vdが0.95/
1.1=0.86を下回ったときに、加算回路21bの
出力xはVd+1・Vdpから求められる値0.86+
0.1=9.6を下回ることになって、比較回路21c
の条件x≧0.95を満足しなくなると制御信号“0”
を出力する。この結果、スイッチ14は上側に切り換え
られ、160゜初期値が定電圧制御装置1へ与えられ、
図2の定電圧制御装置が動作していないAVRオフ期間
に移行する。
【0032】次に、この状態から事故が回復し直流電圧
Vdが上昇し立ち上がる際の動作を説明する。このとき
比較回路21cは制御信号“0”を出力していることか
ら乗算回路21aの出力は“0”であり、加算回路21
bの出力はVdである。この直流電圧Vdがそのまま立
ち上がって定格95%以上となると、比較回路21cか
らは制御信号“1”が出力され、スイッチ14を下側へ
切り換え、定電圧制御装置1は定電圧制御動作を開始し
て図2に示すAVRオン区間に移行する。
【0033】つまり、この実施の形態においては、スイ
ッチ制御装置21によりスイッチ14を制御するタイミ
ングを規定する直流電圧Vdの閾値レベルを直流電圧V
dの立ち下がりの際には定格85%値にすると共に、直
流電圧Vdの立ち上がりの際には定格95%値にするこ
とで直流電圧Vdのレベルが定格85%値と定格95%
値との間で上下する状態から生ずるスイッチ14のチャ
タリングを防止している。
【0034】実施の形態3.なお、前記実施の形態2で
説明したスイッチ制御装置21はスイッチ14を制御す
るものであるが、前記実施の形態1で説明した定電圧制
御オン/オフ制御部1aとしての機能をも有するように
構成してもよく、この場合にはスイッチ制御装置21は
スイッチ14を制御するだけでなく定電圧制御装置1の
定電圧制御動作の動作、非動作すなわちオンおよびオフ
を制御することになる。
【0035】実施の形態4.一般に直流送電の制御系は
2重系システムである。この場合、図1に示したリミッ
タ装置11を介した最小値選択された制御角出力を2重
系システムの相手側へ送る必要があり、また前記相手側
から送られてくる最小値選択された制御角出力を受信し
て取り込む必要がある。図4は、この実施の形態4の直
流送電制御装置の構成を示すブロック図であり、図8と
同一の部分は省略し、図1と同一または相当の部分につ
いては同一の符号を付し説明を省略する。図において、
31は最大値選択装置32の出力あるいは最小値選択装
置33の出力を順変換動作と逆変換動作とに応じて選択
する選択スイッチ、34は相手側の送信装置から送られ
てくる最小値選択された制御角出力を受信する受信装置
(受信手段)である。35は自直流送電装置で最小値選
択された制御角出力を相手側へ送る送信装置(送信手
段)である。最大値選択装置32は順変換動作であると
きには相手側の送信装置から送られてくる前記制御角出
力と自装置側の最小値選択された制御角出力とを比較
し、大きい方を出力する装置である。また、最小値選択
装置33は逆変換動作を行っているときに相手側の送信
装置から送られてくる前記制御角出力と自装置側の最小
値選択された制御角出力とを比較し、小さい方を出力す
る装置である。前記最大値選択装置32の出力と最小値
選択装置33の出力との選択は順変換動作と逆変換動作
に応じて切り換えられる選択スイッチ31により行う。
【0036】一般的に直流送電において電流を決定する
のは順変換動作を行う側であり、また電圧を決定するの
は逆変換動作を行っている側であり、順変換動作の場合
には点弧角は小さいほど電流を多く流すことになり、ま
た逆変換動作の場合には点弧角が大きいほど電圧が高く
なる。従って、図4に示す直流送電制御装置が順変換動
作の場合には、選択スイッチ31により最大値選択装置
32が選択され、相手側から送られてくる制御角と自装
置側の制御角との間で大きい方が出力され、電流値が抑
制する方向へ制御される。また、図4に示す直流送電制
御装置が逆変換動作の場合には、選択スイッチ31によ
り最小値選択装置33が選択され、相手側から送られて
くる制御角と自装置側の制御角との間で小さい方が出力
され、電圧値を抑制する方向へ制御して安全性を確保す
る。
【0037】そして、この選択スイッチ31と最大値選
択装置32と最小値選択装置33とを図1に示す直流送
電制御装置に付加することで、2重系システムとして構
成された直流送電の制御系に対し、前記実施の形態1の
直流送電制御装置で説明した機能効果と前記安全性とを
確保することが可能であり、2重系システムに適した直
流送電制御装置が得られる。
【0038】実施の形態5.図5は、この実施の形態5
の直流送電制御装置の構成を示すブロック図であり、図
3および図4と同一または相当の部分については同一の
符号を付し説明を省略する。この実施の形態による直流
送電制御装置は、前記実施の形態2および前記実施の形
態4における特徴的な構成を共に備えるようにした直流
送電制御装置であり、実施の形態2の直流送電制御装置
によるスイッチ14の切り換えの際のチャタリングの防
止および実施の形態4の直流送電制御装置による2重系
システムに適した機能効果を共に有した直流送電制御装
置が得られる。
【0039】実施の形態6.なお、以上説明した実施の
形態の直流送電制御装置は、上述したように交流事故の
際の電圧回復時の過電圧抑制に有効であるが、直流送電
制御装置の特に起動時の過電圧抑制にも効果がある。図
6は、この直流送電制御装置の起動および停止時におけ
る定電圧制御装置1の出力αAVRと起動時制御角リミ
ッタの特性と直流電圧Vdとの変化を、直流電圧Vdが
定格値であるときを100%とすると共に縦軸を制御角
α、横軸を時間軸で表した動作状態説明図である。図に
おいて、破線で示すαmaxリミッタは起動時制御角リ
ミッタによる特性を示す。このような特性を有したリミ
ッタをリミッタ装置11が有するように構成することで
起動時に発生する過電圧を抑制することが可能である。
【0040】図4に示す直流送電制御装置の構成を用い
て説明すると、直流送電制御装置の起動時には、直流電
圧Vdは定格85%より低い値となっており、このため
スイッチ14は上側に切り換わっている。前記起動時制
御角リミッタを解除していき、直流電圧Vdが定格95
%を越えるとスイッチ14は下側へ切り換わり、最小値
選択された値が定電圧制御装置1の初期値となる。も
し、スイッチ14による切り換え機能がないと仮定する
と、直流電圧Vdが定格95%を越えたときには160
゜のリミッタ値が初期値として定電圧制御装置1へ与え
られ、定電圧制御装置1の応答特性が遅いことから制御
される直流電圧Vdにはオーバーシュートが生じ過電圧
が発生する。これに対し、直流電圧Vdが定格95%を
越えたときにはスイッチ14の切り換えにより余裕角一
定制御装置3あるいは定電流制御装置2の最小値が初期
値として定電圧制御装置1へ与えられ、この初期値は前
記リミッタ値である160゜の初期値より小さいため、
定電圧制御装置1により制御される直流電圧Vdは図6
の定格95%と定格100%との間の直流電圧Vdの特
性に示すように上昇率が抑制され、オーバーシュートな
しに定格100%値へ向けて安定し、過電圧が抑制され
る。
【0041】実施の形態7.以上説明した実施の形態の
直流送電制御装置は、上述したように交流事故の際の電
圧回復時の過電圧抑制に有効であるが、さらに直流送電
制御装置の潮流反転時の過電圧抑制にも効果がある。図
7は、直流電圧Vdの定格100%を1としたときのこ
の直流送電制御装置の潮流反転時の直流電圧Vdの極性
変化の状態を示す説明図である。図7に示すように直流
電圧の極性が逆転する過程において直流電圧が零付近で
は定格85%値より低いため、定電圧制御装置1の初期
値は160゜が設定される。極性が反転し定格95%値
を越えた時点で前記初期値が160゜のままでは、定電
圧制御装置1の応答が遅く、また前記160゜初期値に
よる定電圧制御装置1の定電圧制御動作は安定するまで
に時間を要することになるので過電圧が発生する。従っ
て、潮流反転時に機能する潮流反転時制御角リミッタを
リミッタ装置11が有するように構成し、定格95%値
を越えた時点で最小値選択された値を初期値として設定
することで、前記実施の形態で説明したようにその設定
される初期値を前記160゜初期値より低くして過電圧
を抑制することが可能である。
【0042】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、定電圧制御装置が動作するようになったときに定
電流制御装置の出力する制御角情報または余裕角一定制
御装置の出力する制御角情報の最小値を前記定電圧制御
装置の初期値とし、前記定電圧制御装置が動作した後に
は最小値選択される前記定電圧制御装置の出力する制御
角情報を初期値として直流電圧を定電圧制御するように
構成したので、前記定電圧制御装置の応答特性が遅くて
も、事故回復時などにおける直流電圧の立ち上がりの際
の過電圧の発生を効果的に抑制できる効果がある。
【0043】請求項2記載の発明によれば、定電圧制御
装置が動作していないとき、あるいは前記定電圧制御装
置が動作しているときにそれぞれ定電圧制御装置に与え
る初期値を直流電圧値に応じて切り換え、前記定電圧制
御装置の出力が最小値選択されたときには定電流制御装
置の出力または余裕角一定制御装置の出力の最小値を前
記定電圧制御装置の初期値として与え、前記定電圧制御
装置が動作した後には最小値選択される前記定電圧制御
装置の出力する制御角情報を初期値として直流電圧を定
電圧制御するように構成したので、前記定電圧制御装置
の応答特性が遅くても、事故回復時などにおける直流電
圧の立ち上がりの際の過電圧の発生を効果的に抑制でき
る効果がある。
【0044】請求項3記載の発明によれば、定電圧制御
装置に与える初期値の切り換えを所定の履歴幅を有した
ヒステリシス特性を構成する第1の直流電圧値および第
2の直流電圧値により行うように構成したので、前記初
期値の切り換えの際に生じる不安定動作を抑制でき、事
故回復時などにおける直流電圧の立ち上がりの際の過電
圧の発生を安定して抑制できる効果がある。
【0045】請求項4記載の発明によれば、自直流送電
制御装置が逆変換動作であるときには、相手側直流送電
制御装置から送られてきた最小値選択された制御角情報
と自直流送電制御装置の最小値選択された制御角情報と
の間で小さい方の制御角情報を選択し、前記自直流送電
制御装置の定電圧制御装置へ初期値として与え、また前
記自直流送電制御装置が順変換動作であるときには前記
相手側直流送電制御装置から送られてきた最小値選択さ
れた制御角情報と自直流送電制御装置の最小値選択され
た制御角情報との間で大きい方の制御角情報を、前記定
電圧制御装置へ初期値として与えるように構成したの
で、制御される直流電圧に発生する過電圧を順変換動作
時および逆変換動作時に応じてより安全な方向へ抑制で
きる効果がある。
【0046】請求項5記載の発明によれば、起動時にお
ける直流電圧立ち上げのときに起動時制御角リミッタの
特性に応じた出力により定電圧制御装置へ設定値を付与
するように構成したので、起動時に発生する過電圧を有
効に抑制できる効果がある。
【0047】請求項6記載の発明によれば、定電圧制御
装置が動作していないときには一定の制御角情報を前記
定電圧制御装置の初期値として与え、また前記定電圧制
御装置が動作しているときには定電流制御装置の出力す
る制御角情報または余裕角一定制御装置の出力する制御
角情報または前記定電圧制御装置の出力する制御角情報
の最小値を前記定電圧制御装置の初期値として与える初
期値設定回路を備えるように構成したので、前記定電圧
制御装置の応答特性が遅くても、事故回復時などにおけ
る直流電圧の立ち上がりの際に発生する過電圧を有効に
抑制できる効果がある。
【0048】請求項7記載の発明によれば、初期値切換
手段を直流電圧値に応じて制御し、定電圧制御装置が動
作していないときには一定の制御角を前記定電圧制御装
置の初期値として与え、また前記定電圧制御装置が動作
しているときには定電流制御装置の出力する制御角情報
または余裕角一定制御装置の出力する制御角情報または
前記定電圧制御装置の出力する制御角情報の最小値を前
記定電圧制御装置の初期値として与える初期値設定回路
を備えるように構成したので、前記直流電圧値に応じて
前記初期値を切り換えることで、前記定電圧制御装置の
応答特性が遅くても事故回復時などにおける直流電圧の
立ち上がりの際に生ずる過電圧を抑制できる効果があ
る。
【0049】請求項8記載の発明によれば、所定の履歴
幅を有したヒステリシス特性を構成する第1の直流電圧
値および第2の直流電圧値により立ち下がり時および立
ち上がり時の直流電圧レベルを識別し、初期値切換手段
を制御し、定電圧制御装置に前記直流電圧レベルに応じ
た初期値を設定する初期値設定回路を備えるように構成
したので、前記初期値の切り換えの際に生じる不安定動
作を抑制し、過電圧の発生を安定して抑制できる効果が
ある。
【0050】請求項9記載の発明によれば、初期値設定
回路を定電圧制御オン/オフ制御部として用いるように
構成したので、前記初期値設定回路により定電圧制御装
置への初期値の設定と前記定電圧制御装置の動作および
非動作とを制御でき、簡略化された構成で過電圧の発生
を安定して抑制できる効果がある。
【0051】請求項10記載の発明によれば、相手側直
流送電制御装置に対する初期値である最小値選択された
制御角情報の送信手段および相手側直流送電制御装置か
ら送られてくる初期値である最小値選択された制御角情
報の受信手段と、自直流送電制御装置が順変換動作であ
るか、あるいは逆変換動作であるかに応じて前記相手側
直流送電制御装置から送られてきた前記制御角情報と前
記自直流送電制御装置の最小値選択された制御角情報と
の間で大きい方の制御角情報を選択し、あるいは前記相
手側直流送電制御装置から送られてきた前記制御角情報
と自直流送電制御装置の前記制御角情報との間で小さい
方の制御角情報を選択し、前記自直流送電制御装置の定
電圧制御装置へ初期値を与える選択スイッチとを備える
ように構成したので、順変換動作であるか、あるいは逆
変換動作であるかに応じて発生する過電圧を安全な方向
へ抑制することのできる安全性の高い直流送電制御装置
が得られる効果がある。
【0052】請求項11記載の発明によれば、起動時に
おける直流電圧立ち上げの際に定電圧制御装置へ付与す
る設定値のための起動時制御角リミッタを備えるように
構成したので、起動時に発生する過電圧を前記起動時制
御角リミッタの特性に応じて抑制できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による直流送電制御
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による交流系統事故
時の定電圧制御装置の出力と余裕角一定制御装置の出力
と直流電圧の変化とを制御角で示した動作状態説明図で
ある。
【図3】 この発明の実施の形態2による直流送電制御
装置の構成を示すブロツク図である。
【図4】 この発明の実施の形態4による直流送電制御
装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態5による直流送電制御
装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態6による直流送電制御
装置の起動およぴ停止時における定電圧制御装置の出力
と制御角リミッタの特性と直流電圧との変化を制御角で
示した動作状態説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態7による直流送電制御
装置の直流電圧の変化に対する動作を説明するための動
作状態説明図である。
【図8】 自動選択回路を有した従来の直流送電制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図9】 交流系統で発生した事故が復帰したときの受
電側端子の従来の直流送電制御装置における定電圧制御
装置のαAVR制御角の変化を示す動作状態説明図であ
る。
【符号の説明】
1 定電圧制御装置、1a 定電圧制御オン/オフ制御
部、2 定電流制御装置、3 余裕角一定制御装置、4
最低電圧選択装置、11 リミッタ装置(起動時制御
角リミッタ,潮流反転時制御角リミッタ)、13 初期
値設定用フィードバック制御ループ(初期値設定回
路)、14 スイッチ(初期値切換手段)、21 スイ
ッチ制御装置(初期値設定回路)、31 選択スイッ
チ、32 最大値選択装置、33 最小値選択装置、3
4 受信装置(受信手段)、35 送信装置(送信手
段)。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定電流制御装置の出力する制御角情報、
    余裕角一定制御装置の出力する制御角情報、定電圧制御
    装置の出力する制御角情報の最小値選択を行い、変換器
    における直流電圧、電流、余裕角の制御を前記最小値選
    択された制御角情報に基づいた位相制御により行い直流
    送電を行う直流送電制御方法において、前記定電圧制御
    装置による定電圧制御の動作状態あるいは非動作状態を
    直流電圧のレベルに応じて制御し、前記直流電圧値が所
    定のレベルよりも低下して前記定電圧制御装置が動作し
    ていない状態になったときには一定の制御角情報を前記
    定電圧制御装置の初期値として与え、また前記直流電圧
    値が所定のレベルよりも上昇して前記定電圧制御装置が
    動作する状態になったときには前記定電流制御装置の出
    力する制御角情報または前記余裕角一定制御装置の出力
    する制御角情報の最小値選択出力を前記定電圧制御装置
    の初期値として与え、前記定電圧制御装置の出力が最小
    値選択されるようになった後は最小値選択される前記定
    電圧制御装置の出力を初期値とすると共に前記定電圧制
    御装置の出力により直流電圧を定電圧制御する直流送電
    制御方法。
  2. 【請求項2】 前記初期値を直流電圧値に応じて切り換
    えることで、前記定電圧制御装置が動作していないとき
    に一定の制御角情報を前記定電圧制御装置の初期値とし
    て与え、また前記定電圧制御装置が動作するときには前
    記定電流制御装置の出力する制御角情報または前記余裕
    角一定制御装置の出力する制御角情報の最小値選択出力
    を前記定電圧制御装置の初期値として与え、前記定電圧
    制御装置の出力が最小値選択されるようになった後は最
    小値選択される前記定電圧制御装置の出力を初期値とす
    ると共に前記定電圧制御装置の出力により直流電圧を定
    電圧制御することを特徴とする請求項1記載の直流送電
    制御方法。
  3. 【請求項3】 所定の履歴幅を有したヒステリシス特性
    を直流電圧の定格100%に対する所定割合の第1の直
    流電圧値および第2の直流電圧値により設定し、前記第
    1の直流電圧値および第2の直流電圧値により前記初期
    値を切り換えることを特徴とする請求項2記載の直流送
    電制御方法。
  4. 【請求項4】 2重系システムを構成する相手側直流送
    電制御装置との間で最小値選択された制御角情報を送受
    信し、自直流送電制御装置が逆変換動作であるとき前記
    相手側直流送電制御装置から送られてきた前記制御角情
    報と自直流送電制御装置の最小値選択された制御角情報
    との間で小さい方の制御角情報を前記定電圧制御装置が
    動作しているときの前記定電圧制御装置へ与える初期値
    とし、また前記自直流送電制御装置が順変換動作である
    とき前記相手側直流送電制御装置から送られてきた前記
    制御角情報と自直流送電制御装置の最小値選択された制
    御角情報との間で大きい方の制御角情報を前記定電圧制
    御装置が動作しているときの前記定電圧制御装置へ与え
    る初期値とすることを特徴とする請求項1から請求項3
    のうちのいずれか1項記載の直流送電制御方法。
  5. 【請求項5】 起動時における直流電圧立ち上げ時にお
    いて起動時制御角リミッタの特性に応じた出力により前
    記定電圧制御装置へ設定値を付与することを特徴とする
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の直流
    送電制御方法。
  6. 【請求項6】 定電流制御装置と余裕角一定制御装置と
    定電圧制御装置と、前記定電流制御装置の出力する制御
    角情報、前記余裕角一定制御装置の出力する制御角情
    報、前記定電圧制御装置の出力する制御角情報の内の最
    小値選択を行う最低電圧選択装置とを有し、順変換器お
    よび逆変換器における直流電圧あるいは電流あるいは余
    裕角の制御を前記最低電圧選択装置の出力を基に位相制
    御により行って直流送電を行う直流送電制御装置におい
    て、前記定電圧制御装置による定電圧制御の動作状態あ
    るいは非動作状態を直流電圧のレベルに応じて制御する
    定電圧制御オン/オフ制御部と、前記直流電圧値が前記
    レベルよりも低下して前記定電圧制御装置が動作してい
    ないときには一定の制御角情報を前記定電圧制御装置の
    初期値として与え、また前記直流電圧値が前記レベルよ
    りも上昇して前記定電圧制御装置が動作するときには前
    記定電流制御装置の出力する制御角情報または前記余裕
    角一定制御装置の出力する制御角情報の内から前記最低
    電圧選択装置により選択された最小値選択出力を前記定
    電圧制御装置の初期値として与え、前記定電圧制御装置
    が動作した後は最小値選択される前記定電圧制御装置の
    出力する制御角情報を与える初期値設定回路を備えてい
    ることを特徴とする直流送電制御装置。
  7. 【請求項7】 前記初期値設定回路は、前記定電圧制御
    装置の初期値を直流電圧値に応じて一定の制御角情報、
    あるいは前記定電流制御装置の出力する制御角情報、前
    記余裕角一定制御装置の出力する制御角情報、前記定電
    圧制御装置の出力する制御角情報の内の最小値選択出力
    に切り換える初期値切換手段を有し、該初期値切換手段
    を制御して前記定電圧制御装置が動作していないときに
    は前記一定の制御角情報を前記定電圧制御装置の初期値
    として与え、また前記定電圧制御装置が動作していると
    きには前記定電流制御装置の出力する制御角情報または
    前記余裕角一定制御装置の出力する制御角情報または前
    記定電圧制御装置の出力する制御角情報の最小値選択出
    力を前記定電圧制御装置の初期値として与えることを特
    徴とする請求項6記載の直流送電制御装置。
  8. 【請求項8】 前記初期値設定回路は、直流電圧の定格
    100%に対する所定割合の第1の直流電圧値および第
    2の直流電圧値により規定される所定の履歴幅を有した
    ヒステリシス特性を有し、前記第1の直流電圧値および
    前記第2の直流電圧値により立ち下がり時および立ち上
    がり時の直流電圧レベルを識別し、前記初期値切換手段
    を制御することを特徴とする請求項7記載の直流送電制
    御装置。
  9. 【請求項9】 前記初期値設定回路を前記定電圧制御オ
    ン/オフ制御部として用いることを特徴とする請求項8
    記載の直流送電制御装置。
  10. 【請求項10】 2重系システムを構成する相手側直流
    送電制御装置との間で最小値選択された制御角情報を送
    受信する送信手段および受信手段と、該受信手段で受信
    した前記相手側直流送電制御装置から送られてきた前記
    制御角情報と自直流送電制御装置の最小値選択された制
    御角情報との間で小さい方の制御角情報を選択して出力
    する最小値選択装置と、前記受信手段で受信した前記相
    手側直流送電制御装置から送られてきた前記制御角情報
    と前記自直流送電制御装置の最小値選択された制御角情
    報との間で大きい方の制御角情報を選択する最大値選択
    装置と、前記自直流送電制御装置の逆変換動作あるいは
    順変換動作に応じて前記最小値選択装置あるいは前記最
    大値選択装置の出力を切り換えて前記自直流送電制御装
    置の前記定電圧制御装置へ与える初期値とする選択スイ
    ッチとを備えていることを特徴とする請求項6から請求
    項9のうちのいずれか1項記載の直流送電制御装置。
  11. 【請求項11】 起動時における直流電圧立ち上げの際
    に前記定電圧制御装置へ付与する設定値のための起動時
    制御角リミッタを備えていることを特徴とする請求項6
    から請求項9のうちのいずれか1項記載の直流送電制御
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020072566A (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 東芝三菱電機産業システム株式会社 電力変換器の制御装置

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