JP6951824B2 - 電力変換器の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、電力変換器の制御装置に関する。
直流送電システムは、洋上風力発電等を含む長距離の電力伝送を高効率に実現する手段として注目されている。また、直流送電システムは、電力需要のピーク時や災害時等において、異なる電力系統間の電力融通にも有用な手段である。
このような基幹電力系統に用いられる電力変換装置は、さまざまな自然条件や負荷条件に応じて、安定した運転状態を維持する必要がある。
直流送電システムに他励式の電力変換装置を用いる場合に、起動時や潮流方向の反転時等の過渡的な状態であっても、安定して運転を継続することが求められている。
特開2016−5374号公報
実施形態は、潮流方向の反転時にも安定して運転を継続することができる電力変換器の制御装置を提供する。
実施形態に係る電力変換器の制御装置は、交流の電力系統と直流送電線との間に設けられた電力変換器を制御する。この制御装置は、設定された直流電圧指令値および前記電力変換器が出力する直流電圧にもとづいて、第1位相制御角を生成する第1定電圧制御回路と、設定された直流電流指令値および前記直流送電線を流れる直流電流にもとづいて、第2位相制御角を生成する定電流制御回路と、前記第1位相制御角および前記第2位相制御角のうち小さい方を選択して出力する最小値選択回路と、前記最小値選択回路の出力の上限を設定する第1リミッタ設定回路と、を備える。潮流方向の状態を変更する指令によって、前記電力変換器が順変換器から逆変換器に動作の状態を変更する場合に、前記第1リミッタ設定回路は、前記指令の入力後に、前記直流電圧が前記直流電圧指令値に追従するときの位相制御角を超えないように、前記出力を制限する。
本実施形態では、潮流方向の反転時にも安定して運転を継続することができる電力変換器の制御装置が実現される。
第1の実施形態に係る電力変換器の制御装置を例示するブロック図である。 直流送電システムを例示するブロック図である。 図3(a)および図3(b)は、潮流反転時の動作を説明する電力変換器の出力特性を例示する模式的なグラフである。 図4(a)は、第1の実施形態の制御装置の動作を説明する模式的なグラフである。図4(b)は、比較例の制御装置の動作を説明する模式的なタイミングチャートである。 第2の実施形態に係る電力変換器の制御装置を例示するブロック図である。 第2の実施形態の制御装置の動作を説明する模式的なタイミングチャートである。 第3の実施形態に係る電力変換器の制御装置を例示するブロック図である。 第3の実施形態の制御装置の動作を説明する模式的なタイミングチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る電力変換器の制御装置を例示するブロック図である。
図1に示すように、実施形態の制御装置10は、電力変換器の直流電圧や直流電流、あるいはこれらの指令値にもとづいて位相制御角αを生成し、電力変換器に供給する。
制御装置10は、定電流制御回路(ACR)11と、定電圧制御回路(AVR)12と、最小値選択回路(LVG)14と、出力リミッタ回路15と、潮流方向によるリミッタ制御回路20と、を備える。制御装置10は、起動時リミッタ設定回路30をさらに備える。制御装置10は、余裕角制御回路(AγR)13を含んでいる。
LVG14は、ACR11によって生成された位相制御角αACR、AVR12によって生成された位相制御角αAVR、およびAγR13によって生成された位相制御角αAγRのうちから最小値を選択して位相制御角αとして出力する。LVG14の出力に出力リミッタ回路15が設けられている。
制御装置10によって制御される電力変換器は、交流電圧と直流電圧とを相互に電力変換する。電力変換器は、交流電圧を直流電圧に変換する順変換器として動作する場合、および、直流電圧を交流電圧に変換する逆変換器として動作する場合がある。電力変換器が直流送電線の両方の端子に接続された2端子電力網の場合であって、一方の端子が順変換器として動作するときには、他方の端子は逆変換器として動作する。このように、両端子において、順変換器と逆変換器とが入れ替わることを潮流反転という。なお、以下では、順変換器として動作する端子をREC端ともいい、逆変換器として動作する端子をINV端ともいう。
電力変換器がREC端として動作する場合には、ACR11は、電力変換器が出力する直流電流が設定された直流電流指令値Idpに追従するように、位相制御角αACRを生成する。このとき、AVR12は、位相制御角αACRよりも大きい位相制御角αAVRを生成している。したがって、REC端の電力変換器は、位相制御角αACRにしたがって定電流制御で運転される。
電力変換器がINV端として動作する場合には、ACR11には、直流電流指令値Idpから電流マージンΔIdp分差し引いた電流値が設定される。このとき、AVR12には、直流電圧指令値Vdpが設定されている。この場合には、位相制御角αAVRは、位相制御角αACRよりも小さいので、INV端の電力変換器は、位相制御角αAVRにしたがって定電圧制御で運転される。
潮流方向によるリミッタ制御回路20は、出力リミッタ回路15に作用して、出力リミッタ回路15の上下限のリミッタの値を設定する。より具体的には、潮流方向によるリミッタ制御回路(以下、単にリミッタ制御回路という)20は、潮流方向の状態に応じて異なるリミット値を出力し、上下限のリミッタの値をそれぞれ設定する。リミッタ制御回路20は、REC端の場合には、上下限のリミット値α0UL,α0LLを出力する。リミッタ制御回路20は、INV端の場合には、上下限のリミット値α1UL,α1LLを出力する。リミッタ制御回路20は、潮流方向を変更する指令に応じて、所定の移行期間を経て、リミッタ値α0UL,α0LLと、上下限リミット値α1UL,α1LLとの間でそれぞれ移行させる。
REC端動作時の上下限のリミット値α0UL,α0LLおよびINV端動作時の上下限リミット値α1UL,α1LLの大きさの関係は、α1UL>α0ULかつα1LL>α0LLである。また、α0UL,α0LLからα1UL,α1LLへの移行期間の各リミット値は、それぞれ時間の関数で表され、各関数は、任意に設定することができる。たとえば、リミット値の関数は、線形関数、一次遅れ等を含む指数関数、その他の適切な関数とすることができる。
リミッタ制御回路20には、リミット値α0UL,α0LLおよびリミット値α1UL,α1LLの値がそれぞれあらかじめ設定されている。リミッタ制御回路20には、リミット値の関数αUL(t),αLL(t)があらかじめ設定されている。
REC端の場合の上限のリミット値α0ULは、保護動作時に位相制御角αを適切な範囲で制御できるようにするため、120°程度に設定される。
INV端の場合の上限のリミット値α1ULは、AVR12が生成する位相制御角αAVRにもとづいて設定される。たとえばαAVRが140°程度で運転される場合には、α1ULは160°程度に設定される。
リミット値の関数αUL(t),αLL(t)は、制御装置10が用いられる直流送電システムに応じて、適切に調整され、設定されるようにしてもよい。たとえば、関数αUL(t),αLL(t)が線形関数の場合には、直流送電システムに応じて、線形係数を変更することによって、リミット値の増加レートを調整することができる。
また、リミット値α0UL,α0LL,α1UL,α1LLの値も、直流送電システムに応じて、関数αUL(t),αLL(t)とともに、調整できるようにしてもよい。
リミッタ制御回路20は、REC端からINV端に潮流方向を反転された場合に、LVG14が出力する位相制御角αがAVR12に設定された直流電圧指令値(定格値)となるときの位相制御角を超えないように、上限のリミット値を制限する。そのため、制御装置10は、潮流反転時に、直流電圧指令値(定格電圧)を出力するときの位相制御角を超えない位相制御角αを、電力変換器に供給することができる。したがって、電力変換器は、オーバーシュートやアンダーシュートを生じることなく安定して潮流反転して運転wp継続することができる。また、潮流反転時の位相制御角αは、定格電圧を出力するときの位相制御角よりも小さいので、位相制御角αの大きさが制限されて、転流失敗するおそれが低下する。なお、リミッタ制御回路20が制限する上限値は、直流電圧指令値(定格値)の設定範囲程度であればよく、実際の直流送電システムや電力変換器等に仕様によって適切な値が設定される。
なお、下限のリミット値については、潮流反転時の動作において一定のα0LLとしてもよい。また、下限のリミット値については、上述した課題と直接には関係しないので、以下では詳細な説明を省略する。
起動時リミッタ設定回路30は、リミッタ制御回路20と出力リミッタ回路15との間に接続されている。起動時リミッタ設定回路30は、起動指令に応答して出力リミッタ回路15に作用し、LVG14が出力する位相制御角αの値を制限する。
より具体的には、起動時リミッタ設定回路30は、リミッタ設定部31と、タイマ32と、スイッチ回路33と、を含む。リミッタ設定部31は、起動時のリミッタの初期値α0を有する。リミッタ設定部31は、起動指令を入力すると、リミッタの値をα0からα0ULに移行させ、同様にα0からα0LLに移行させる。
α0からα0UL,α0LLへの移行期間は、この例では同一であるが、異なっていてもよい。移行期間でのリミッタの値の時間変化の割合は、線形的、指数関数的等適切なものが任意で選定される。
α0の値は、電力変換器の起動時に十分な電流を直流送電線や電力系統に供給しつつ、過電流が流れるのを抑制できる程度の位相制御角にあらかじめ設定されている。REC端として起動する場合には、α0の値はたとえば85°程度である。
リミッタ設定部31の2つの出力は、上下限のリミット値をそれぞれ出力する。これらの出力には、スイッチ回路33の一方の入力が接続されている。スイッチ回路33の他方の入力には、リミッタ制御回路20の2つの出力がそれぞれ接続されている。スイッチ回路33の出力は、出力リミッタ回路15に作用するように接続されている。
スイッチ回路33は、タイマ32の出力に応じて切り替えられる。スイッチ回路33は、初期状態では、リミッタ設定部31の出力を出力リミッタ回路15に接続する。起動時リミッタ設定回路30に起動指令が入力されると、リミッタ設定部31の出力がリミット値α0UL,α0LL向かって移行を開始するとともに、移行期間が経過するまで、スイッチ回路33の接続は維持される。
移行期間が経過すると、タイマ32の出力が反転し、スイッチ回路33の入力をリミッタ制御回路20の出力に切り替える。タイマ32の出力が反転するタイミングは、移行期間の経過後即時であってもよいし、移行期間の経過後さらに所定期間経過した後であってもよい。制御装置10が用いられる直流送電システムに応じて、適切な値に調整し、設定できるようにしてもよい。
AγR13は、所定の余裕角を入力し、電力変換器が転流失敗しないように、最大の位相制御角αAγRを出力する。もっとも位相制御角が大きい状態であっても、電力変換器が確実に転流できるように適切な値が設定されている。なお、以下で説明する各実施形態のおける動作では、断らない限り、AγR13が生成する位相制御角αAγRは、他の位相制御角αACR,αAVRよりも十分大きく、LVG14よって選択されないものとする。
本実施形態の電力変換器の制御装置10の動作について説明する。
図2は、直流送電システムを例示するブロック図である。
図2に示すように、直流送電システム100は、交流の電力系統1,1aと、直流送電線3と、制御装置10,10aと、電力変換器40,40aと、を含む。制御装置10は、電力変換器40と接続されている。制御装置10aは、電力変換器40aと接続されている。制御装置10,10aは、たとえば上位の制御システムから直流電流指令値Idpのデータや潮流反転指令等を受信することができる。制御装置10,10aは、直流電流指令値Idpや電力変換器40,40aからそれぞれ直流電圧の検出値等を取り込み、これらにもとづいて位相制御角αを生成して、電力変換器40,40aにそれぞれ供給する。
制御装置10aおよび電力変換器40aは、たとえば上述した実施形態の制御装置10および電力変換器40と同一の構成を有するが、必ずしも同一の構成を有している必要はなく、相互に直流送電を行えればよい。
電力変換器40は、電力系統1と直流送電線3との間に接続されている。電力変換器40は、他の電力変換器40aと直流送電線3を介して接続されている。電力変換器40aは、直流送電線3と電力系統1aとの間に接続されている。
電力変換器40がREC端の場合には、電力変換器40は、電力系統1の交流電圧を直流電圧に変換し直流送電線3を介して、電力変換器40aに送電する。
電力変換器40がINV端の場合には、電力変換器40は、電力変換器40aによって直流送電線3を介して送電されてきた直流電圧を交流電圧に変換して、電力系統1に供給する。
以下では、電力変換器40がREC端である場合に、制御装置10が上位制御システムからINV端への潮流方向を変更する指令を受信して、INV端に切り替わるときの動作について説明する。
図3(a)および図3(b)は、潮流反転時の動作を説明する電力変換器の出力特性を例示する模式的なグラフである。
図3(a)および図3(b)の出力特性のグラフは、横軸が直流送電線3を流れる直流電流Id、縦軸がそれぞれの端子のおける直流電圧Vdを表している。図3(a)および図3(b)の両方のグラフにおいて、実線が電力変換器40の出力特性であり、破線が電力変換器40aの出力特性を示している。
図3(a)に示すように、REC端として動作する電力変換器40は、定電流制御によって、設定された直流電流指令値Idpに追従するように直流電流Idを出力する。電力変換器40の出力特性では、直流電流Idが直流電流指令値Idpよりも小さい場合には、電力変換器40が出力できる電圧は、位相制御角の下限のリミッタ値によって制限される。直流電流Idが直流電流指令値Idpよりも大きい場合には、電力変換器40は定電圧制御によって動作し、その出力電圧は、直流電圧指令値に追従するように制御される。
この例のINV端の電力変換器40aでは、定電流制御のための指令値は、直流電流指令値Idpから電流マージンΔIdpを差し引かれて設定される。直流電流Idが(Idp−ΔIdp)よりも小さい場合には、電力変換器40aが出力し得る電圧は、位相制御角の下限のリミッタ値によって制限される。直流電流Idが(Idp−ΔIdp)よりも大きい場合には、電力変換器40aが出力する電圧は、直流電圧指令値Vdpによって設定される直流電圧に定電圧制御される。
なお、電力変換器40,40aとも、INV端として動作する場合において、直流電流Idが大きくなると、AγR13によって、出力できる電圧が制限される。
このように、REC端の電力変換器40では、直流電流指令値Idpに追従するACR11による定電流制御となり、INV端の電力変換器40aでは、直流電圧指令値Vdpに追従するAVRによる定電圧制御となる。2つの特性グラフは1点で交差し、交差する点が直流送電システム100の運転点OP1である。つまり、直流送電システム100では、REC端は直流電流指令値Idpで送電し、INV端は直流電圧Vd1の定電圧制御により受電する。
REC端の制御装置10は、潮流方向を変更する指令を受信すると、直流電流指令値Idpを電流マージンΔIdp差し引いて適用する。そして、INV端の制御装置10aは、直流電流指令値Idpから電流マージンΔIdpを差し引くことを解除する。そのため、REC端の制御装置10は、位相制御角αACRを増大させて出力する直流電流を引き下げる。
その結果、図3(b)に示すように、実線の特性グラフが電流マージンΔIdpだけ左方向にシフトし、破線の特性グラフが電流マージンΔIdp分だけ右方向にシフトする。これによって、運転点OP2は、制御装置10に設定された直流電圧指令値(−Vdp)に追従する直流電圧(−Vd1)となる。制御装置10は、位相制御角αAVRを増大させて、直流電圧を反転させる。
図4(a)は、本実施形態の制御装置の動作を説明する模式的なタイミングチャートである。
図4(a)には、ACR11,AVR12がそれぞれ生成する位相制御角αACR,αAVRの時間変化およびLVG14が出力する位相制御角αの時間変化が示されている。図4(a)には、これらの位相制御角の時間変化とともに、AVR12に適用される上下限のリミッタの値の時間変化を表す関数αUL(t),αLL(t)が示されている。図では破線で、時間の関数αUL(t),αLL(t)の曲線が示されている。また、図には、一点鎖線でαAVRが、二点鎖線でαACRが、実線でαが示されている。
なお、図では、各曲線が重なることで変化の様子が見づらくなることから、同一時刻で同一の値となる場合であっても、上下にずらして表示している。具体的には、潮流反転前および潮流反転の前半では、αはαACRと等しい値となるところ、αACRをαよりも若干大きく表示している。また、潮流反転の後半および潮流反転後では、αはαAVRと等しい値となるところ、αAVRをαよりも若干大きく表示している。後述する他の実施形態の同様の図(図6、図8)についても同様である。
図4(a)に示すように、潮流反転指令が入力され、潮流反転が開始されると(時刻t1)、上下限のリミッタの関数αUL(t),αLL(t)は、α0UL,α0LLからα1UL,α1LLに向かってそれぞれ増大するように変化する。
電力変換器40が出力する電圧は、AVR12によって制御される直流電圧指令値−Vdpに向かって変化するため、AVR12が出力する位相制御角αAVRは、増大する。
電力変換器40が出力する電流は、ACR11によって制御される直流電流指令値Idpから電流マージンΔIdp分だけ差し引かれて設定されるので、ACR11が出力する位相制御角αACRも、増大する。
関数αUL(t)の大きさは、αAVRよりもゆっくりと増大するように設定されている。この例では、関数αUL(t)は、αAVRの応答よりも遅い係数を有する一次遅れ関数である。時刻t2において、αAVRは、αUL(t2)で制限される。αAVRがαACRと等しくなるまで、αUL(t)はαAVRの上昇を制限する。時刻t3以降では、αAVRはαACRよりも小さくなり、電力変換器40の動作は定電流制御から定電圧制御に切り替わる。
このように、本実施形態の制御装置10は、時刻t1から時刻t3までのαAVRを、時刻t3より十分遅い時刻における位相制御角αの大きさよりも大きくならないように制限する。ここで、時刻t1から時刻t3までの期間は、潮流反転指令により潮流反転が開始されてから、電力変換器が定電圧制御動作に切り替わるまでの期間である。また、時刻t3より十分遅い時刻における位相制御角αは、直流電圧指令値(定格値)を出力するときの位相制御角である。したがって、電力変換器が出力する直流電圧の絶対値は、直流電圧指令値(定格値)の絶対値よりも大きくなることはなく、オーバーシュートやアンダーシュートを生じることが防止される。また、制御装置10では、位相制御角αが、潮流反転時に転流失敗を生じにくくすることができる。
図4(b)は、比較例の制御装置の動作を説明する模式的なグラフである。
図4(b)には、本実施形態の場合と比較するために、リミッタ制御回路20が作用しない場合の制御装置が生成する位相制御角の変化が示されている。
比較例の制御装置は、AVRの上限のリミッタの値がα1ULで一定である以外、上述の実施形態の制御装置10と同じ構成を備えている。なお、下限のリミッタの値はα0LLで一定である。
図4(b)に示すように、αAVRは、実施形態の場合と同様に増大するが、時刻t2で関数αUL(t)による上限の制限がされないので、αAVR(t2)がαUL(t2)に相当する値に達した後も増大する。
αAVRが直流電圧指令値(定格値)となるときの位相制御角αを超えて上昇し、時刻t4において、αAVRはαACRに等しくなる。その後、αAVRは、時刻t5に達するまで低下する。時刻t5におけるαAVRの値αAVR(t5)は、直流電圧指令値(定格値)となるときの位相制御角αにほぼ等しい。
ここで、αAVR(t4)はαAVR(t5)よりも大きい。そして、αAVR(t4),αAVR(t5)は、αACR以下である。つまり、時刻t4と時刻t5との間では、αAVRは、AVR12によって設定された直流電圧指令値(定格値)になるときの位相制御角以上となっており、LVG14は、そのような位相制御角αを電力変換器40に供給している。そのため、電力変換器は、直流電圧指令値(定格値)よりも絶対値が大きい直流電圧を出力しようとするので、出力電圧がオーバーシュートまたはアンダーシュートする。そして、位相制御角が大きくなるように制御される期間では、余裕角が小さくなり、転流失敗を生じるおそれが生じる。
次に、本実施形態の制御装置10の起動時リミッタ設定回路30の動作について説明する。図1で既に示したように、スイッチ回路33は、リミッタ設定部31の出力をAVR12のリミッタ回路に接続しているので、リミッタ設定部31は、起動指令が入力されるまで、AVR12のリミッタ回路には、リミッタの初期値α0が設定されている。
起動指令が入力されると、リミッタ設定部31は、タイマ32で設定された期間では、リミッタの上下限の値を所定の時間変化率で変化させて出力する。上下限のリミッタの値α0UL,α0LLに達する。
その後、起動時リミッタ設定回路30は、タイマ32を出力を反転させて、スイッチ回路33の入力を切り替える。スイッチ回路33は、リミッタ制御回路20から出力されるリミッタの値をAVR12に供給する。
本実施形態の電力変換器の制御装置の効果について説明する。
本実施形態の制御装置10では、リミッタ制御回路20を備えており、リミッタ制御回路20は、潮流方向を変更する指令に応答して、出力リミッタ回路に作用する。リミッタ制御回路20は、上限リミッタの値をREC端のリミッタ値からINV端のリミッタ値に変化させる。
AVR12では、潮流方向を変更する指令に応答して、位相制御角αAVRを増大させて、電力変換器40の出力電圧を反転させる。一方、リミッタ制御回路20は、潮流反転開始後には、AVR12の応答にかかわらず、位相制御角αの大きさを、AVR12に設定された直流電圧指令値(定格値)となるときの位相制御角を超えないように、αの上限を制限する。そのため、位相制御角αは、直流電圧が直流電圧指令値となるときの位相制御角を超えないので、出力電圧がオーバーシュート(アンダーシュート)したり、転流失敗したりすることを防止することができる。
電力変換器には、過大な直流電圧に対して、装置自体やシステムの損傷を防止するために、過電圧保護が設けられている場合が多い。オーバーシュートやアンダーシュートによって過電圧保護が機能することによって、電力変換器の運転が停止されてしまうと、直流送電システムが遮断されてしまい、再起動に時間要するおそれがある。転流失敗が発生した場合には、直流電圧、潮流電流が大きく変動し、電力変換器が接続される交流系統にも大きな擾乱を与えるおそれがある。本実施形態の電力変換器の制御装置10では、このような不測の運転停止を防止することができ、安定して直流送電システムの運転を継続することができる。
本実施形態の制御装置10では、REC端動作時の上限のリミッタの値α0ULおよびINV端動作時の上限のリミッタの値α1ULをあらかじめ設定し、リミッタの値の移行期間における関数αUL(t)を適切かつ任意に設定することができる。そのため、直流送電システムに応じて、適切な関数αUL(t)を設定することができるので、潮流反転時のαAVRの増大を制限することができ、確実にオーバーシュート、アンダーシュートおよび転流失敗を防止することができる。
さらに、関数αUL(t)とともに、α0UL,α1ULも適切かつ任意に調整し、設定することができるので、直流送電システムに応じてより確実にオーバーシュート、アンダーシュートおよび転流失敗を防止することができる。
本実施形態では、起動時リミッタ設定回路30をさらに備えており、リミッタ制御回路20は、起動時リミッタ設定回路30が動作を完了した後に切り替えられて動作する。そのため、リミッタ制御回路20は、起動時リミッタ設定回路30の動作に干渉することなく、安定して潮流反転動作を実現することができる。
(第2の実施形態)
図5は、本実施形態に係る電力変換器の制御装置を例示するブロック図である。
本実施形態では、制御装置210は、潮流方向によるリミッタ制御回路220を備える。潮流方向によるリミッタ制御回路(以下、単にリミッタ制御回路という)220は、AVR12のリミッタ回路に作用して、AVR12の上限のリミッタの値を設定する。本実施形態の場合には、AVR12のリミッタ回路の上限のリミッタの値は、電力変換器が出力する実際の直流電圧の値をあらかじめ設定された判定値と比較することによって決定される。
リミッタ制御回路220は、電力変換器が出力する直流電圧の絶対値が直流電圧の復帰判定値の絶対値に達したときに、上下限のリミッタの値がLVG14が出力している位相制御角αに一致するように設定する。なお、出力リミッタ回路15の上下限のリミット値は、あらかじめ設定された値αUL,αLLとされている。
この例では、リミッタ制御回路220は、絶対値回路221,222と、比較器223と、ワンショット回路224と、スイッチ回路225と、を含む。絶対値回路221,222には、直流電圧の検出値Vdおよび復帰判定値Vd(det)がそれぞれ入力される。絶対値回路221,222の出力は、比較器223に入力される。比較器223の出力は、ワンショット回路224に入力される。ワンショット回路224の出力は、スイッチ回路225の制御入力に入力される。
スイッチ回路225は、2つのスイッチ225a,225bを含んでいる。スイッチ225aの一方の入力には、あらかじめ設定された上限のリミッタの値αULが設定されている。スイッチ225aの他方の入力には、LVG14の出力が接続されている。スイッチ225aの出力はAVR12のリミッタ回路に接続され、上限のリミッタの値を提供する。スイッチ225bの一方の入力には、あらかじめ設定された下限のリミッタの値αLLが設定されている。スイッチ225bの他方の入力には、LVG14の出力が接続されている。スイッチ225bの出力はAVR12のリミッタ回路に接続され、下限のリミッタの値を提供する。スイッチ225a,225bの制御入力は、ワンショット回路224の出力に接続されている。
ワンショット回路224の出力がローレベルの間には、スイッチ225a,225bは、αUL,αLLをAVR12のリミット値として設定する。ワンショット回路224の出力がハイレベルの間には、スイッチ225a,225bは、LVG14の出力をAVR12のリミット値として設定する。
本実施形態の制御装置の動作について説明する。
図6は、本実施形態の制御装置の動作を説明する模式的なグラフである。
図6の上段の図は、ACR11およびAVR12が生成する位相制御角αACR,αAVRの時間変化およびLVG14が出力する位相制御角αの時間変化を示している。αACRは二点鎖線で示され、αAVRは一点鎖線が示され、αは実線で示されている。αULは、AVRの上限のリミッタの値であり、時間に関して一定である。なお、図には、下限のリミッタの値αLLも示されている。
図6の下段の図は、制御装置が制御している電力変換器が出力する直流電圧Vdの時間変化を太実線で示している。
図6の上下の図では、時間軸は同じである。
図6に示すように、時刻t1において潮流反転指令により潮流反転が開始されると、位相制御角αACR,αAVRは、増大し始め、電力変換器が出力する直流電圧Vdは反転を開始し、低下する。
直流電圧Vdがさらに低下し、時刻t11において復帰判定値−Vd(det)に達すると、リミッタ制御回路220の比較器223の出力はハイレベルに反転する。ハイレベルの信号を入力したワンショット回路224は、あらかじめ設定されたパルス幅のワンショットパルス信号をスイッチ回路225の制御入力に供給する。
ハイレベルのワンショットパルス信号によって、スイッチ225aは、αULが供給されている一方の入力から、LVG14の出力が供給されている他方の入力に、AVR12の上限のリミッタの値を切り替える。同時に、スイッチ225bは、αLLが供給されている一方の入力から、LVG14の出力が供給されている他方の入力にAVR12の下限のリミッタの値を切り替える。
上下限のリミッタの値が同一の値であるαに設定されるので、AVR12は、ワンショットパルス信号がハイレベルの期間には、LVG14が出力している位相制御角αと同一の大きさのαを出力する。
時刻t11までの期間では、αACRの値がαAVRの値よりも小さく、そのため、αの値はαACRに等しい。一方、αAVRの値は、時刻t11において、ワンショット回路224によって強制的にαの値に設定される。ワンショット回路224が出力するパルス幅の期間が経過すると、αAVRは、AVR12の応答性能に応じて変化するが、t11以降には、αACRを上回ることはないため、αAVRによって決定される直流電圧は、直流電圧指令値(定格値)を超えることはない。
本実施形態の制御装置の効果について説明する。
本実施形態では、制御装置210は、リミッタ制御回路220を備えている。本実施形態の場合には、リミッタ制御回路220は、電力変換器が出力する直流電圧Vdが所定の復帰判定値に達したか否かによって、リミッタの値を切り替えるので、確実にαAVRの上昇を抑制することができる。
本実施形態では、直流電圧の復帰判定値Vd(det)を検出した瞬間には、αAVRはステップ状に変化するが、LVG14が出力する位相制御角αの値は、αACRおよびαAVRの大きさの小さい方を選択することによって決定されるので、出力される位相制御角αは、急変せず、したがって電力変換器が出力する電流や直流電圧が急変することもない。
直流電圧の復帰判定値Vd(det)の値は、適切なものを任意に設定することができる。復帰判定値Vd(det)を検出したときのαが、AVR12に設定された直流電圧指令値(定格値)となるときの位相制御角αよりも小さければ、時刻t11以降のαAVRも直流電圧指令値(定格値)となるときの位相制御角をほとんど超えることがないようにすることができる。復帰判定値Vd(det)は、たとえば直流電圧指令値(定格値)の90%程度に設定することができ、直流送電システムに応じて、調整し、適切な値を設定することによって、出力電圧のオーバーシュート、アンダーシュートおよび転流失敗を防止することができる。
(第3の実施形態)
図7は、本実施形態に係る電力変換器の制御装置を例示するブロック図である。
本実施形態では、制御装置310は、潮流方向によるリミッタ制御回路320を備える。潮流方向によるリミッタ制御回路(以下、単にリミッタ制御回路という)320は、AVR321を含む。AVR321は、AVR12がフィードバック制御による定電圧制御を実行するのに対して、オープンループ制御によって、定電圧制御を実行する。AVR321には、直流電圧指令値Vdp、直流電流Id、交流電圧Vacおよび転流インピーダンスZcを入力し、これらにもとづいて位相制御角の推定値αAVR0を演算する。
リミッタ制御回路320は、加算器322をさらに含む。リミッタの上限値には、加算器322によって、推定値αAVR0には、あらかじめ設定されたバイアス値αmが加算される。AVR12の上限のリミッタの値は、αAVR0にαmを加算したαAVR0’が供給される。
バイアス値αmは、通常の運転においてリミッタ制御回路320が生成する位相制御角αAVR0が、AVR12の出力を制限しない程度の小さな値に設定される。バイアス値αmは、数°であり、たとえば3°程度である。
本実施形態の制御装置310の動作について説明する。
図8は、本実施形態の制御装置の動作を説明する模式的なグラフである。
図8の線種は、図4等で説明したものと同一である。ただし、破線の曲線は、リミッタ制御回路320が出力する位相制御角の推定値αAVR0’を示している。
図8に示すように、時刻t1において、潮流反転指令により潮流反転が開始されると、αACR,αAVRが上昇し、αも上昇する。
リミッタ制御回路320は、直流電圧指令値Vdp、直流電流Id、交流電圧Vacおよび転流インピーダンスZcを入力し、周知の関係式を用いて、位相制御角の推定値αAVR0を演算する。ここで、周知の関係式とは、電力変換器が定電圧制御によって出力する直流電圧Vdが、直流電圧指令値(定格値)に制御されるような位相制御角を求めるものである。直流電流Idおよび交流電圧Vacが実測値であるため、AVR321はオープンループ制御を実行することとなる。
推定値αAVR0の値は、直流電圧Vdの実測値を用いているので、潮流反転開始後、直流電圧Vdの絶対値の変化に応じて変化する。そのため、破線の曲線は、直流電流Idが変化している期間で多少増減するが、全期間にわたってほぼ一定の値となる。なお、AVR12の上限のリミッタの値αULは、通常動作しているAVR12の出力および推定値αAVR0’よりも大きな値に設定されている。
時刻t21において、AVR12によって生成された位相制御角αAVRは、αAVR0’に到達するので、位相制御角αAVRがこれ以上大きくなることが抑制される。
その後、時刻t22において、αAVRは、αACRよりも小さくなり、制御装置310が出力する位相制御角αは、αAVRと等しくなり、電力変換器は直流電圧指令値(定格値)で定電圧制御運転をすることができる。
本実施形態の制御装置の効果について説明する。
本実施形態では、制御装置310は、AVR321を備えている。AVR321は、直流電圧指令値Vdp、直流電流Id、交流電圧Vacおよび転流インピーダンスZcを入力して、電力変換器が出力する直流電圧Vdが、直流電圧指令値(定格値)に制御されるような位相制御角αAVR0を演算する。このように、AVR321は、オープンループ制御を実行し、演算により出力する推定値αAVR0は、直流電圧指令値(定格値)を出力するときの位相制御角αにほぼ等しい。そのため、αAVRの大きさを、直流電圧指令値(定格値)を出力するときの位相制御角を超えないようにすることができる。したがって、出力電圧がオーバーシュート、アンダーシュートおよび転流失敗を防止することができる。
AVR321が出力する位相制御角の推定値αAVR0にはバイアス値αmが加算されて、上限のリミット値に設定される。バイアス値αmは、推定値αAVR0よりも十分に小さい値があらかじめ設定されているので、バイアス値αmを加算することによって、潮流反転時の位相制御角の上限リミットのみならず、通常の運転時には、AVR12が生成する位相制御角αAVRの値に影響を与えないようにすることができる。
上述したいずれの実施形態の場合において、REC端からINV端に潮流反転するときに、+Vdpから−Vdpに変化することについて説明をしたが、制御装置は、直流電圧の絶対値で制御するので、−Vdpから+Vdpに変化することについても同様である。
以上説明した実施形態によれば、潮流方向の反転時にも安定して運転を継続することができる電力変換器の制御装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1,1a 電力系統、3 直流送電線、10,10a,210,310 制御装置、11 定電流制御回路、12 定電圧制御回路、13 余裕角制御回路、14 最小値選択回路、15 出力リミッタ回路、20,220,320 リミッタ制御回路、30 起動時リミッタ設定回路、31 リミッタ設定部、32 タイマ、33 スイッチ回路、40,40a 電力変換器、100 直流送電システム、221,222 絶対値回路、223 比較器、224 ワンショット回路、225 スイッチ回路、321 定電圧制御回路、322 加算器

Claims (6)

  1. 交流の電力系統と直流送電線との間に設けられた電力変換器の制御装置であって、
    設定された直流電圧指令値および前記電力変換器が出力する直流電圧にもとづいて、第1位相制御角を生成する第1定電圧制御回路と、
    設定された直流電流指令値および前記直流送電線を流れる直流電流にもとづいて、第2位相制御角を生成する定電流制御回路と、
    前記第1位相制御角および前記第2位相制御角のうち小さい方を選択して出力する最小値選択回路と、
    前記最小値選択回路の出力の上限を設定する第1リミッタ設定回路と、
    を備え、
    潮流方向の状態を変更する指令によって、前記電力変換器が順変換器から逆変換器に動作の状態を変更する場合に、
    前記第1リミッタ設定回路は、前記指令の入力後に、前記直流電圧が前記直流電圧指令値に追従するときの位相制御角を超えないように、前記出力を制限する電力変換器の制御装置。
  2. 前記第1リミッタ設定回路は、
    前記電力変換器が順変換器として動作するときに設定される第1上限リミット値と、
    前記第1上限リミット値よりも大きい値を有し、前記指令の入力がされたとき設定される第2上限リミット値と、
    前記第1上限リミット値から前記第2上限リミット値に遷移するための時間に関する第1関数と、
    を含む請求項1記載の電力変換器の制御装置。
  3. 前記第1上限リミット値よりも小さい値を有する第3上限リミット値と、
    前記第3上限リミット値から前記第1上限リミット値に遷移するための時間に関する第2関数と、
    を含む第2リミッタ設定回路をさらに備え、
    前記第2リミッタ設定回路は、
    前記電力変換器を起動指令によって起動させる場合に、
    前記起動指令に応じて、前記第3上限リミット値から前記第1上限リミット値に前記第2関数を介して遷移させた後、前記指令を入力する請求項2記載の電力変換器の制御装置。
  4. 前記指令の入力後であって、前記電力変換器が出力する直流電圧があらかじめ設定されたしきい値に達した場合に、前記第1リミッタ設定回路は、前記第1定電圧制御回路の上限および下限を制限することによって、そのときの前記第2位相制御角に前記第1位相制御角を設定する請求項1記載の電力変換器の制御装置。
  5. 前記第1リミッタ設定回路は、
    前記直流電圧指令値、前記電力変換器が出力する直流電流、前記電力系統の交流電圧および転流インピーダンスにもとづいて、前記電力変換器が出力する直流電圧が、前記直流電圧指令値に等しくなる位相制御角の推定値を演算する第2定電圧制御回路を含み、
    前記第2定電圧制御回路の出力によって、前記第1定電圧制御回路の出力の上限を設定する請求項1記載の電力変換器の制御装置。
  6. 前記第1リミッタ設定回路は、
    前記第2定電圧制御回路の出力に設けられた加算器を含む請求項5記載の電力変換器の制御装置。
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