JPH0974364A - Fm多重受信装置 - Google Patents

Fm多重受信装置

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JPH0974364A
JPH0974364A JP7229469A JP22946995A JPH0974364A JP H0974364 A JPH0974364 A JP H0974364A JP 7229469 A JP7229469 A JP 7229469A JP 22946995 A JP22946995 A JP 22946995A JP H0974364 A JPH0974364 A JP H0974364A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多重信号波および放送波が混在したFM復調
波から多重信号波を高精度かつ低雑音で分離するFM多
重放送の受信装置を提供する。 【解決手段】 FM復調波をアナログからディジタルに
変換するアナログ/ディジタル変換回路と、ディジタル
FM復調波をディジタル信号処理しディジタル多重信号
波を分離出力するディジタルフィルタ回路と、ディジタ
ル多重信号波から信号復調をおこなう復調回路と、を備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FM多重受信装置
に関する。さらに詳細には、ディジタルフィルタを備え
た、多重化されて送信されたFM波を受信する装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】「FM多重受信装置」とは、通常のFM
放送波と併せて送信された多重信号波を受信する装置を
いう。FM放送波の周波数スペクトルと、多重信号波の
周波数スペクトルとは、周波数軸上で重ならないように
多重化され、送信される。このようなFM多重受信装置
の応用例としては、FM文字放送受信機、FMページ
ャ、交通情報システムなどが挙げられる。
【0003】図16および図17を参照しながら従来の
多重受信装置を説明する。従来のFM多重受信装置は、
多重信号波151と放送波150とが混在したFM復調
波から多重信号波151を分離するために、スイッチト
キャパシタフィルタ等のアナログフィルタを使用してい
た。この技術を使用した製品には、例えば、三洋電機株
式会社製のLV3400Mがある。
【0004】従来の技術を使用したFM多重受信装置
は、FM復調波140から高域の雑音成分を取り除いた
信号142を出力するアンチエイリアシングフィルタ回
路141と、信号142から多重信号波144を分離出
力するスイッチトキャパシタフィルタ回路143と、多
重信号波144からビットデータ146を復調しビット
クロック147を生成する復調回路145から構成され
る。
【0005】アンチエイリアシングフィルタ回路141
は、スイッチトキャパシタフィルタ回路143のクロッ
ク周波数の1/2以上の信号成分を除去するために、ス
イッチトキャパシタフィルタ回路143の前段に置かれ
る。これは、スイッチトキャパシタフィルタ回路143
が、そのクロック周波数の1/2までの周波数成分しか
処理できないからである。
【0006】スイッチトキャパシタフィルタ回路143
は、フィルタリングが施された信号142を受け取り、
多重信号波144を復調回路145に出力する。スイッ
チトキャパシタフィルタ回路143がもつ周波数特性1
52は、多重信号波151の中心周波数153を中心と
する帯域通過特性である。
【0007】復調回路145は、多重信号波144を受
け取り、ビットデータ146およびビットクロック14
7を出力する。ビットデータ146を復調するために
は、遅延検波や同期検波などが用いられる。ビットクロ
ック147を生成するためには、PLL技術などが一般
に用いられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術においては、次に示す問題があった。すなわ
ち、従来の技術で用いられるアナログフィルタは、電源
回路からの雑音や増幅器が発生する雑音が出力されるた
めに、信号対雑音比が劣化した。
【0009】また多重信号以外の周波数成分を除去する
能力を向上させるためには、縦列接続されるアナログフ
ィルタの段数を増やす必要がある。しかしフィルタの段
数の増加に伴い、雑音増加、各フィルタの特性上のばら
つき、位相特性の劣化等の問題があった。
【0010】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、信号対雑音比および位相
特性に優れたFM多重受信装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によるFM多重受
信装置は、アナログFM復調信号を受け取り、該アナロ
グFM復調信号をディジタルFM復調信号に変換するア
ナログ/ディジタル変換手段と、該ディジタルFM復調
信号をディジタル信号処理することにより、ディジタル
多重信号を分離して出力するディジタルフィルタ手段
と、該ディジタル多重信号を受け取り、復調をおこなう
復調手段と、を備えており、そのことにより上記目的が
達成される。
【0012】好ましくは、前記アナログ/ディジタル変
換手段は、ノイズシェーピング方式による1ビットアナ
ログ/ディジタル変換手段と、1ビットディジタル信号
のサンプリング周波数を整数分の1に間引くための間引
きフィルタ手段と、を備えている。
【0013】ある実施例では、前記1ビットアナログ/
ディジタル変換手段は、2次シグマデルタ変調をおこな
う。
【0014】ある実施例では、前記間引きフィルタ手段
は、前記サンプリング周波数を16分の1に間引く。
【0015】好ましくは、前記ディジタルフィルタ手段
は、有限インパルス応答フィルタを備えている。
【0016】好ましくは、前記有限インパルス応答フィ
ルタは、奇数番目のフィルタ係数値がゼロであり、かつ
多重信号中心周波数の4倍のサンプリング周波数で信号
処理をおこなう。
【0017】好ましくは、前記有限インパルス応答フィ
ルタは、対称形である。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明によるFM多重受
信装置の実施の形態のブロック図を示す。アナログ/デ
ィジタル変換回路(AD変換回路)11は、入力された
FM復調波10をアナログ信号からディジタル信号に変
換し、変換されたディジタルFM復調波12をディジタ
ルフィルタ回路13に出力する。ディジタルフィルタ回
路13は、ディジタル信号処理することにより、入力さ
れたディジタルFM復調波12からディジタル多重信号
波14を分離し、復調回路15に出力する。復調回路1
5は、入力されたディジタル多重信号波14を復調する
ことにより、ビットデータ16およびビットクロック1
7を出力する。
【0019】図2は、ディジタルFM復調波12のもつ
周波数スペクトラムを示す。図2に示すように、ディジ
タルFM復調波12は、多重信号波21と放送波20と
が異なる周波数において多重化された信号である。放送
波20は、通常のFM放送波であり、そのスペクトルの
上限周波数は、約50kHzである。多重信号波中心周
波数23をもつ多重信号波21は、例えば、文字などを
表現するためのディジタルデータを伝送する。ディジタ
ルフィルタ回路13は、ディジタルFM復調波12から
多重信号波14を分離するために図2に示す帯域通過特
性22を有している。復調回路15は、多重信号波14
を復調してビットデータ16およびビットクロック17
を出力する。
【0020】図3は、ビットデータ16およびビットク
ロック17を表すタイミングチャートを示す。ビットデ
ータ16の遷移する時刻30は、ビットクロック17の
立ち上がり31に同期している。ビットデータ16およ
びビットクロック17は、例えば、送信された文字放送
の内容を復元するために用いられる。
【0021】
【実施例】
(実施例1)図4は、本発明によるFM多重受信装置の
実施例1におけるAD変換回路のブロック図を示す。
【0022】実施例1においては、AD変換回路11と
して、図4に示すノイズシェーピング方式による1ビッ
トAD(アナログ/ディジタル)変換回路33と、1ビ
ットディジタル信号34をそのサンプリング周波数の整
数分の1に間引くための間引きフィルタ35とを用いて
いる。
【0023】図5は、ノイズシェーピング方式による1
ビットアナログ/ディジタル変換装置回路が発生する量
子化雑音の周波数スペクトルおよび間引きフィルタの周
波数特性を示す。ノイズシェーピング方式による1ビッ
トアナログ/ディジタル変換装置回路33が発生する量
子化雑音39は、高い周波数領域においてはそのレベル
が大きい。しかしこの量子化雑音39は、アナログ信号
である入力されたFM復調波32の周波数スペクトル3
7が位置する低い周波数領域においてはそのレベルは十
分小さい。したがって間引きフィルタ35が、図5に示
すような周波数特性38(低域通過特性)を有していれ
ば、その出力36における上記量子化雑音39をじゅう
ぶんに低減させることができる。具体的には、周波数特
性38の通過帯域の上限の周波数は(1/T2)以下な
ので、(1/T2)より高い周波数をもつ信号(雑音)
は十分、減衰する。ここでT2は、間引きフィルタ35
のサンプリング周期を表す。
【0024】図6は、1ビットAD変換回路33の出力
34、および間引きフィルタ35の出力36のタイミン
グを示す。図6において、T1は、1ビットAD変換器
33のサンプリング周期を表す。周期T1に対する周期
T2の比率(T2/T1)を大きく設定すると、すなわ
ち周期T2を一定にし、周期T1を短く設定すると、よ
り高いビット精度の出力36を得ることができる。しか
し、(1/T1)によって表される周波数は、1ビット
アナログ/ディジタル変換回路33の変換周波数の上限
以上には設定できない。逆に、上記比率(T2/T1)
を小さく設定すると、すなわち周期T2を一定にし、周
期T1を長く設定すると、十分なビット精度が得られな
い。ここで「ビット精度」とは、サンプリングによって
得られた信号における量子化雑音の大きさをいう。した
がってビット精度が高いほど、量子化雑音は小さい。
【0025】1ビットアナログ/ディジタル変換回路3
3において2次デルタシグマ変調を用いると、比率(T
2/T1)が16のとき、ビット精度は約8ビットであ
り(すなわち8ビットの分解能をもち)、目的とするF
M多重放送受信装置に適当なビット精度となる。このこ
とは、実験または計算により導かれる。
【0026】図7は、比率(T2/T1)が16のとき
の、1ビットAD変換回路33および間引きフィルタ3
5の周波数特性の例を示す。この特性は移動平均フィル
タと一般によばれ、その伝達関数は次の式1で表され
る。
【0027】 H(z)={(1−z-16)/16(1−z-1)}3 式1 図8は、上述のノイズシェーピング方式による1ビット
AD変換回路のブロック図の一例を示す。この回路は、
2次シグマデルタ変調方式による1ビットAD変換回路
である。入力信号67は、縦列に接続される1段目の積
分器60と2段目の積分器61とによってシグマデルタ
変調される。
【0028】コンパレータ62は、シグマデルタ変調信
号69を、グラウンド電圧を基準として、「0」および
「1」に量子化する。Dフリップフロップ63は、1サ
イクル周期の遅延を発生する。Dフリップフロップ63
のクロック端子71には、クロックφ1が与えられる。
【0029】図8に示されるアナログスイッチ(MOS
スイッチ)D1、D2、φ1およびφ2は、それぞれ、
Dフリップフロップ63のQ出力72、Dフリップフロ
ップ63の/Q(Qバー)出力73、クロックφ1およ
びクロックφ2が「1」のときに閉じ、「0」のときに
開く。例えば、アナログスイッチ608および605
は、それぞれQ出力72(D1)および/Q出力73
(D2)によって導通状態が決まる。なお、Q出力72
(D1)および/Q出力73(D2)の位相は、逆位相
の関係にある。Q出力72および/Q出力73は、スイ
ッチトキャパシタを用いて構成される積分器60および
61に帰還される。リファレンス電源64の電圧Vref
の2分の1にあたる電圧は、Q出力72および/Q出力
73に基づいて、積分器60および61に与えられる。
なお、クロックφ1およびクロックφ2は、図示してい
ないクロック発生器により与えられる。またクロックφ
1およびクロックφ2のデューティ比は、クロックφ1
およびクロックφ2の接続の期間が重ならないように適
当に設定すればよい。
【0030】1段目の積分器60の構成をさらに詳細に
説明する。入力616は、アナログスイッチ617を介
して入力キャパシタ620の一端に入力される。入力キ
ャパシタ620の他端は、帰還キャパシタ603および
613の一端と接続され、アナログスイッチ622を介
して演算増幅器623の反転入力に接続される。演算増
幅器623の非反転入力は、グラウンド625に接続さ
れる。演算増幅器623の反転入力と出力624とは、
積分キャパシタ615を介して接続される。
【0031】図9は、Q出力72、/Q出力73、クロ
ックφ1およびクロックφ2が変化したときの、アナロ
グスイッチD1、D2、φ1およびφ2の導通状態を示
す。
【0032】アナログスイッチ608は、Q出力72
(D1)が1のときに閉じ、Q出力72(D1)が0の
ときに開く。アナログスイッチ605は、/Q出力73
(D2)が1のときに閉じ、/Q出力73(D1)が0
のときに開く。
【0033】アナログスイッチ601、611、617
および622は、クロックφ1が1のときに閉じ、クロ
ックφ1が0のときに開く。同様に、アナログスイッチ
606、609、619および621は、クロックφ2
が1のときに閉じ、クロックφ2が0のときに開く。2
段目の積分器61は、1段目の積分器60と同一の回路
である。
【0034】上述のノイズシェーピング方式による1ビ
ットAD変換回路33は、8ビットAD変換器、16ビッ
トAD変換器などに比べて、高速な動作が可能である。
一方、ノイズシェーピング方式による1ビットAD変換
回路33は、8ビットAD変換器、16ビットAD変換器
などに比べて、量子化雑音の周波数スペクトラムが高域
側に偏っている。したがって後述する間引きフィルタ3
5と組み合わせれば、高速動作が可能で、かつ所望の分
解能をもつAD変換器を実現することが可能である。
【0035】図10は、間引きフィルタ回路35の回路
例を示す。以下、図10を参照しながら間引きフィルタ
回路35について説明する。
【0036】この回路の伝達特性は、前述の比率(T2
/T1)が(1/16)として、式1を変形した結果、得
られた式2〜式4によって表される。
【0037】 H(z)=H1(z)・H2(z) 式2 H1(z)=1−3z-16+3z-32−z-48 式3 H2(z)=(1−z-1)-3 式4 ディジタル信号である入力80は、縦列に接続された遅
延器81、83および85によって遅延される。遅延器
81、83および85の遅延段数は、それぞれ16とす
る。ここで「遅延段数」とは、遅延器において信号を遅
延させる周期T1の数をいう。遅延器81の出力信号8
2は、入力80に比べて(16×T1)だけ遅延してお
り、遅延器83の出力信号84は、入力80に比べて
(2×16×T1)だけ遅延しており、遅延器85の出力
信号86は、入力80に比べて(3×16×T1)だけ遅
延している。
【0038】演算器88は、入力80、16段遅延出力
82、32段遅延出力84および48段遅延出力86に
基づき、演算結果89を出力する。演算器88のおこな
うべき演算は、前述の式3から導かれる式5によって表
される。
【0039】 Q=A−3B+3C−D 式5 ここで、Aは入力80の値、Bは16段遅延出力82の
値、Cは32段遅延出力84の値、Dは48段遅延出力
86の値をそれぞれ表す。演算結果89は、Dフリップ
フロップ90で保持される。
【0040】保持信号91は、縦列に接続される積分器
92、94および96によって積分される。積分器9
2、94および96は、同一の回路で構成される。図1
0において、「+」で示された演算子は、多ビット加算
を表す。これら3段の積分器のおこなう処理は、前述の
式4によって表される。積分信号97は、Dフリップフ
ロップ98によって保持される。
【0041】図11は、クロックCLK1およびCLK
2と、図10に示す回路の各部の信号とのタイミング図
を示す。CLK1の周波数(1/T1)を4.864MHz
とすれば、CLK2の周波数(1/T2)は304kHz
となる。
【0042】本実施例においては、比率(T2/T1)
は、(1/16)であるが、比率が異なる値であっても
よい。
【0043】前述の間引きフィルタ回路35は、ディジ
タル回路で実現される。そのため、回路の外部からの雑
音を受けにくくなり、高いSN比を得ることが可能とな
る。
【0044】(実施例2)図12は、実施例2におい
て、ディジタルフィルタ回路13として用いるFIR
(有限インパルス応答)フィルタの構成を示す。図12
に示すFIRフィルタは、同一の遅延時間Tをもつ遅延
器40〜44と、フィルタ係数器45〜51と、加算器
58と、を備えている。なお図12では、繰り返し配置
される一部の回路を点線により省略して表している。
【0045】図12に示すFIRフィルタは、フィルタ
係数器の値Cnを変えることによって、さまざまな特性
を実現できる。本実施例では、特に式6に示すフィルタ
係数値Cnをもつ帯域制限フィルタを使用する。
【0046】 Cn=g(nT)・cos(2πfcnT), n=0,±1,±2,±3… 式6 ここで、g(t)は、正の値のみをとる窓関数であり目的
の帯域幅が得られるように繰り返し計算し求めることが
できる。fcは、帯域制限フィルタの中心周波数である。
ここで遅延器の遅延時間Tを1/(4fc)と設定すると
式7が得られる。
【0047】 Cn=g(nT)・cos(0.5nπ),n=0,±1,±2,±3… 式7 すなわち、 Cn=g(nT),n=0,±4,±8,… 式8 Cn=−g(nT),n=±2,±6,±10,… 式9 Cn=0,n=±1,±3,±5,… 式10 となり、奇数番目のフィルタ係数値、つまりn=±1,
±3,±5,…におけるCnをゼロにできる。このことによ
り、FIRフィルタをハードウェア的に実現する場合に
は、回路の簡略化が可能となり、ソフトウェア的に実現
する場合には、計算量の削減が可能となる。いずれの場
合もフィルタ処理の高速化が可能となる。
【0048】図13は、フィルタ係数器が23個の場合
の数値例を示す。図13において、横軸は時間を、縦軸
は振幅を表す。図13のフィルタ係数値は、係数C0を
対称の中心として対称形である。すなわち Cn=C−n,ただしnは自然数 式11 を満たす。
【0049】図14は、図13の係数を用いたときのF
IRフィルタの周波数特性を示す。ここで多重信号中心
周波数は、76kHzとしている。
【0050】図15は、実施例2におけるディジタルフ
ィルタ回路の他の例を示す。縦列接続された20個の遅
延器100〜119は、信号(xk−10)〜(xk+
10)を生成する。係数が対称波形であることを利用し
て(xk−10)と(xk+10)とは、加算器120
によって加算された後、係数器130によって係数値C
10で乗算がおこなわれる。これと同様の演算が、加算
器121〜124および係数器125〜130によって
おこなわれる。加算器131は、計数器125〜130
の出力を加算し、出力ykを出力する。図15に示すF
IRフィルタも、図13に示す係数を用いており、その
周波数特性は図14に示す特性と同様になる。なお、係
数器の数や係数値を変えることにより、異なる周波数特
性のFIRフィルタを用いてもよい。
【0051】FIRフィルタは、専用の論理回路、汎用
のDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)によって実
現できる。また本実施例のAD変換回路11としては、
実施例1に示した、1ビットAD変換回路33および間
引きフィルタ回路35を有するAD変換回路を用いても
よい。
【0052】以上、述べたように本発明のFM多重受信
装置においては、ディジタルフィルタを用いる。一方、
従来技術によるFM多重受信装置においては、アナログ
フィルタしか用いられなかった。多重信号波の中心周波
数が76kHzの場合、例えばその4倍の304kHz
のサンプリング周波数によってディジタル処理をおこな
う必要がある。しかし従来は、このような高いサンプリ
ング周波数において動作する、低雑音・低消費電力で、
かつ回路規模の小さいディジタルフィルタは存在しなか
った。
【0053】実施例1で述べたように、AD変換回路と
して、1ビットAD変換回路および間引きフィルタを組
み合わせて用いることにより、低雑音が実現できる。1
ビットAD変換回路は、アナログ回路の規模が小さいた
め、消費電力も低減できる。また実施例2で述べたよう
に、ディジタルフィルタ回路として、奇数番目のフィル
タ係数値がゼロで、かつサンプリング周波数が希望波の
4倍の周波数であるFIRフィルタを用いることによ
り、演算処理の高速化および回路規模の小型化が可能に
なる。これらAD変換回路およびディジタルフィルタ回
路を組み合わせることにより、FM多重受信装置におい
てディジタルフィルタを使用できるという事実は、本発
明の発明者が初めて得た知見である。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、FM多重受信装置にお
いて、ディジタルフィルタ回路を用いている。このこと
により、少なくとも次の効果が得られる。
【0055】(1)従来のアナログフィルタにおいて電源
回路から混入する雑音および増幅器が発生する雑音が、
本発明のFM多重受信装置においては、皆無であり、信
号対雑音比を改善できる。
【0056】(2)従来のアナログフィルタでは構成部品
の精度のばらつきなどにより、高精度の周波数特性が得
られなかったが、本発明によるFM多重受信装置におい
ては、理論値どおりの周波数特性が得られるため、多重
信号波以外の信号の成分を大きく抑圧できる。
【0057】(3)ディジタルフィルタは増幅器を用いな
い論理回路から構成されるため、増幅器を多数使用する
従来のアナログフィルタを採用したFM多重受信装置に
比べて、低消費電力設計が容易である。
【0058】(4)ディジタルフィルタにおいては縦列接
続する段数を増やしても、雑音増加、特性のばらつき、
位相特性の劣化等を生じない。
【0059】AD変換回路として、ノイズシェーピング
方式による1ビットAD変換回路と、1ビットディジタ
ル信号のサンプリング周波数を整数分の1に間引くため
の間引きフィルタとを用いることにより、少なくとも次
の効果が得られる。
【0060】(5)比較器を256個使用した8ビットフ
ラッシュ方式(分割抵抗とコンパレータによる構成)な
どによるAD変換回路を使用したときと比べると、小型
化および低消費電力化が可能である。
【0061】(6)1ビットAD変換回路は、例えば2個
の演算増幅器と1個の比較器で簡単に構成できるので、
ディジタルフィルタなどのディジタル回路と同じシリコ
ンチップ上に容易に集積できる。
【0062】またディジタルフィルタとして、フィルタ
係数値の奇数位置がゼロであり、かつ多重信号中心周波
数の4倍のサンプリング周波数で信号処理する有限イン
パルス応答フィルタを用いる。このことにより、少なく
とも次の効果が得られる。
【0063】(7)従来のアナログフィルタでは実現でき
なかった、リニアな位相特性が得られるので位相歪みを
なくすことができる。
【0064】(8)フィルタ係数演算量を削減できる手法
を用いるので、論理回路の設計が容易になると同時に、
小型化および低消費電力化が可能となる。さらに、演算
速度の高速化が図れるので、高い周波数領域の信号に対
応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるFM多重受信装置の実施の形態の
ブロック図である。
【図2】図1のディジタルFM復調波12のもつ周波数
スペクトラムを示す図である。
【図3】図1のビットデータ16およびビットクロック
17を表すタイミングチャートを示す図である。
【図4】本発明によるFM多重受信装置の実施例1にお
けるAD変換回路のブロック図である。
【図5】ノイズシェーピング方式による1ビットアナロ
グ/ディジタル変換装置回路が発生する量子化雑音の周
波数スペクトルおよび間引きフィルタの周波数特性を示
す図である。
【図6】図4の1ビットAD変換回路33の出力34、
および間引きフィルタ35の出力36のタイミングを示
す図である。
【図7】比率(T2/T1)が16のときの、1ビット
AD変換回路33および間引きフィルタ35の周波数特
性の例を示す図である。
【図8】上述のノイズシェーピング方式による1ビット
AD変換回路のブロック図の例を示す図である。
【図9】Q出力72、/Q出力73、クロックφ1およ
びクロックφ2が変化したときの、アナログスイッチD
1、D2、φ1およびφ2の導通状態を示す図である。
【図10】間引きフィルタ回路35の回路例を示す図で
ある。
【図11】クロックCLK1およびCLK2と、図10
に示す回路の各部の信号とのタイミングを表す図であ
る。
【図12】実施例2において、ディジタルフィルタ回路
13として用いるFIR(有限インパルス応答)フィル
タの構成を示す図である。
【図13】図12のディジタルフィルタ回路のインパル
ス応答を示す図である。
【図14】図12のディジタルフィルタ回路の周波数特
性を示す図である。
【図15】実施例2におけるディジタルフィルタ回路の
他の例を示す図である。
【図16】従来のFM多重放送受信機のブロック構成を
示す図である。
【図17】図16を説明するためのFM多重復調波の周
波数スペクトルを示す図である。
【符号の説明】 10 FM復調波 11 アナログ/ディジタル変換回路 12 ディジタルFM復調波 13 ディジタルフィルタ回路 14 ディジタル多重信号波 15 復調回路 16 ビットデータ 17 ビットクロック

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログFM復調信号を受け取り、該ア
    ナログFM復調信号をディジタルFM復調信号に変換す
    るアナログ/ディジタル変換手段と、 該ディジタルFM復調信号をディジタル信号処理するこ
    とにより、ディジタル多重信号を分離して出力するディ
    ジタルフィルタ手段と、 該ディジタル多重信号を受け取り、復調をおこなう復調
    手段と、 を備えているFM多重受信装置。
  2. 【請求項2】 前記アナログ/ディジタル変換手段は、
    ノイズシェーピング方式による1ビットアナログ/ディ
    ジタル変換手段と、1ビットディジタル信号のサンプリ
    ング周波数を整数分の1に間引くための間引きフィルタ
    手段と、を備えている請求項1に記載のFM多重受信装
    置。
  3. 【請求項3】 前記1ビットアナログ/ディジタル変換
    手段は、2次シグマデルタ変調をおこなう請求項2に記
    載のFM多重受信装置。
  4. 【請求項4】 前記間引きフィルタ手段は、前記サンプ
    リング周波数を16分の1に間引く請求項2に記載のF
    M多重受信装置。
  5. 【請求項5】 前記ディジタルフィルタ手段は、有限イ
    ンパルス応答フィルタを備えている請求項1に記載のF
    M多重受信装置。
  6. 【請求項6】 前記有限インパルス応答フィルタは、奇
    数番目のフィルタ係数値がゼロであり、かつ多重信号中
    心周波数の4倍のサンプリング周波数で信号処理をおこ
    なう請求項5に記載のFM多重受信装置。
  7. 【請求項7】 前記有限インパルス応答フィルタは、フ
    ィルタ係数値が対称形である請求項6に記載のFM多重
    受信装置。
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