JPH0973227A - 現像ローラ用ブレード、現像装置および画像形成装置 - Google Patents

現像ローラ用ブレード、現像装置および画像形成装置

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JPH0973227A
JPH0973227A JP22930395A JP22930395A JPH0973227A JP H0973227 A JPH0973227 A JP H0973227A JP 22930395 A JP22930395 A JP 22930395A JP 22930395 A JP22930395 A JP 22930395A JP H0973227 A JPH0973227 A JP H0973227A
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JP
Japan
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developing roller
toner
blade
developing
elastic body
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JP22930395A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Matsuoka
潔 松岡
Makoto Watanabe
渡辺  誠
Hiromitsu Kikuchi
廣光 菊地
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像ローラ上のトナーの帯電量のばらつきを
抑え、現像ローラ上にトナーが実質的に単層になるよう
にトナーを均一に付着させることができる現像ローラ用
ブレードと、そのブレードを有する現像装置および画像
形成装置を提供すること。 【解決手段】 外周に付着されたトナー10の一部を、
感光ドラム1の外周面に、潜像に対応した所定のパター
ンで選択的に移動させて現像を行う現像ローラ8の外周
に当接して、現像ローラ8の外周に形成されるトナー1
0の層の厚さを調節する現像ローラ用ブレード9。その
ブレード9は、ゴム弾性体で構成してあり、その圧縮永
久歪を10%以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の画
像形成装置およびそれに用いる現像装置および現像ロー
ラ用ブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真プリンタのように電子写
真方式を利用した画像形成装置は、潜像保持体としての
感光ドラムの表面を一様かつ均一に帯電する帯電装置
と、均一に帯電された感光体の表面に静電潜像を書き込
むレーザ装置などの潜像形成装置と、トナーによって前
記静電潜像を現像する現像装置と、現像されたトナー像
を転写紙などに転写する部分とを有する。
【0003】このような画像形成装置の現像装置は、現
像ローラと現像ローラ用ブレードとを有する。現像ロー
ラは、現像装置内で回転することにより、摩擦による静
電気力などにより現像装置内のトナーが外周面に付着す
る。現像ローラ用ブレードは、回転する現像ローラの外
周面に当接し、現像ローラの外周面に形成されるトナー
層の層厚を調節する。すなわち、現像ローラ用ブレード
は、現像ローラに付着したトナー粒子の一部を掻き落と
し、トナー粒子の層厚を調節し、通過するトナーの帯電
量を均一化するためのものである。
【0004】現像ローラの外周面に付着されたトナーの
一部は、現像ローラの表面が感光ドラムの表面に近接す
ることにより、潜像パターンで選択的に感光ドラムの表
面に移動し、感光ドラムの静電潜像が現像され、感光ド
ラムの表面にトナー像が形成される。このトナー像は、
転写紙に転写され、転写紙上に画像が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような現像装置に
用いられる現像ローラ用ブレードでは、現像ローラの外
周面に均一にトナーを付着させることが重要である。ト
ナーがローラの外周面に均一に付着しないと、感光ドラ
ムの表面に静電潜像を現像した時に、感光体カブリや印
字濃度むらが生じる。なお、感光体カブリとは、感光体
ドラムに付着すべきトナーの極性と逆極性のトナーが感
光ドラムに付着し、均一帯電が困難になり、画質の低下
などの問題を引き起こす現象である。
【0006】従来の現像ローラ用ブレードとしては、ス
テンレス製ブレードが知られている。ところが、このス
テンレス製ブレードでは、現像ローラ上のトナーの帯電
量にバラツキが生じ易いと共に、トナーがフィルミング
(トナーが摩擦熱で融着し膜を形成)し易い。また、ス
テンレス製ブレードでは、現像ローラ上にトナーを実質
的に単層で均一に形成することは困難であった。現像装
置においては、現像ローラの外周面に実質的に単一のト
ナー層を形成することが重要であり、これにより良好な
現像が可能となる。
【0007】本発明の目的は、現像ローラ上のトナーの
帯電量のばらつきを抑え、現像ローラ上にトナーが実質
的に単層になるようにトナーを均一に付着させることが
できる現像ローラ用ブレードと、そのブレードを有する
現像装置および画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、現像ロー
ラ用ブレードについて鋭意検討した結果、ブレードをゴ
ム弾性体で構成し、その圧縮永久歪を所定値以下に設定
することで、現像ローラ上のトナーの帯電量のばらつき
を抑え、現像ローラ上にトナーが実質的に単層になるよ
うにトナーを均一に付着させることができることを見い
出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】現像ローラ用ブレード 本発明に係る現像ローラ用ブレードは、外周に付着され
たトナーの一部を、潜像保持体の外周面に、潜像に対応
した所定のパターンで選択的に移動させて現像を行う現
像ローラの外周に当接して、前記現像ローラの外周に形
成されるトナーの層の厚さを調節する現像ローラ用ブレ
ードであって、ゴム弾性体で構成してあり、その圧縮永
久歪が10%以下、好ましくは4〜8%である。圧縮永
久歪は小さいほど好ましいが、現実的には0にすること
はできないので、上記範囲となる。圧縮永久歪の測定
は、JISK6262により測定される。 圧縮永久歪
が10%を越えると、現像ローラに圧接しているブレー
ドに永久歪が生じ、ローラに対するブレードの線圧が経
時的に低下し、適正なトナー層が形成されなくなるおそ
れがある。
【0010】また、本発明に係る現像ローラ用ブレード
の反発弾性率は、30〜50%であることが好ましい。
反発弾性率の測定は、リュプケ法JISK6255によ
り行う。反発弾性率が30%未満では、材料の塑性が強
くなり、現像ローラ上のトナー層が厚くなる傾向にあ
り、50%を越えると、材料の弾性が強くなりトナーを
弾き、トナー層が薄く成りすぎる傾向にある。
【0011】このブレードのヤング率は、80〜120
kg/cm2 であることが好ましい。ブレードのヤング
率が80kg/cm2 未満では、現像ローラへの圧接力
が不足し、トナー層が厚くなりすぎる傾向がある。ま
た、ブレードのヤング率が120kg/cm2 より大き
い場合には、現像ローラへの圧接力が大きすぎて、トナ
ー層が薄くなり過ぎる傾向にある。また、この場合、現
像ローラへの回転トルクが増大し、ジッター(現像ロー
ラ駆動用のギアの歯数に応じた横縞)などの現象が生じ
る。
【0012】この現像ローラ用ブレードの電気抵抗は、
106 Ω以下が好ましい。この電気抵抗は低い方が好ま
しいが、ゴム弾性体から成る導電性ブレードの製法上、
カーボンを入れて抵抗を下げることから、カーボンの含
有量が増大するとゴム弾性体の弾力性が低下し過ぎる傾
向にある。
【0013】この現像ローラ用ブレードの電気抵抗が1
6 Ωを超えると、インピーダンスが高くなり、現像ロ
ーラ上へのトナーの帯電量の均一化が困難になる傾向に
ある。現像ローラ用ブレードには、トナーへの電荷注入
を行うため、現像バイアス以上の−200V〜−600
Vの直流電圧が印加されることが好ましく、そのため
に、現像ローラ用ブレードの電気抵抗は、106 Ω以下
であることが好ましい。現像ローラ用ブレードの電気抵
抗の測定方法は、ブレードが現像ローラに触れるブレー
ドの角部と、ブレードを固定するホルダーとの間の電気
抵抗を絶縁抵抗計(印加電圧500V)で測定する方法
を採用する。
【0014】現像ローラ用ブレードの圧縮永久歪、反発
弾性率およびヤング率を上記範囲とするには、ゴム弾性
体に含まれる加硫剤の添加量などの加硫条件を選択する
ことにより行われる。たとえば圧縮永久歪が小さいゴム
弾性体を得るためには、架橋剤の添加量を多くし、架橋
温度を高くし、架橋時間を長めにすることが好ましい。
また、本発明に係る現像ローラ用ブレードの電気抵抗を
106 Ω以下とするためには、ゴム弾性体に含まれるカ
ーボンブラックの添加量を調節することにより行われ
る。
【0015】ブレードのゴム弾性体のJIS硬度Aは通
常65〜80、好ましくは68〜78である。このブレ
ードを構成するゴム弾性体としては、特に限定されない
が、スチレン−ブタジエン系共重合体ゴム、アクリロニ
トリル−ブタジエン系共重合体ゴム(NBR)、アクリ
ルゴム、エピクロロヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリ
コンゴムなど、好ましくはウレタンゴム、NBRなどが
用いられる。
【0016】現像ローラ 本発明では、現像ローラは、特に限定されないが、少な
くとも表面がゴム弾性体で構成することが好ましく、そ
の表面の摩擦係数が0.1〜1.2、好ましくは0.3
〜0.8、さらに好ましくは0.3〜0.6である。
【0017】現像ローラの表面の摩擦係数を0.1〜
1.2に設定することで、感光体カブリおよび用紙カブ
リなどの課題を解決することができた。また、このよう
な摩擦係数の範囲とすることで、バージンの現像ローラ
を用いた場合でも、空運転をすることなく、正常な印字
が可能になった。摩擦係数が0.1よりも小さい現像ロ
ーラでは、ローラの表面がすべり過ぎ、トナー層が均一
に形成されないおそれがある。また、摩擦係数が1.2
よりも大きいと、トナー層が厚くなりすぎ、感光体カブ
リおよび用紙カブリなどの課題を生じる。
【0018】現像ローラの表面を構成するゴム弾性体と
しては、特に限定されないが、スチレン−ブタジエン系
共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン系共重合
体ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、ウレ
タンゴム、シリコンゴムなど、好ましくはエピクロロヒ
ドリンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン系共重合体
ゴムなどが用いられる。
【0019】本発明で好ましく用いられる現像ローラ
は、たとえば導電性シャフトの外周に、ゴム弾性体を被
覆することにより製造される。導電性シャフトは、たと
えばステンレスなどの金属で構成される。導電性シャフ
トの外周にゴム弾性体を被覆させるには、導電性シャフ
トの外周にプレス成形および押し出し成形などの手段で
ゴム弾性体を被着させれば良い。この場合、特に押し出
し成形が好ましい。量産に適していると共に、プレス成
形と異なり割型の線が形成されないからである。
【0020】現像ローラの表面を前記範囲の摩擦係数と
するための手段としては、現像ローラの外周面を円筒切
削盤などで研磨後に、紫外線照射を行い、ゴム弾性体の
不飽和部分を架橋させ、摩擦係数を上記範囲内に調節す
る手段を採用することができる。紫外線照射の条件は、
たとえば80w/cmの光源を用い、2〜3分間照射す
る条件である。
【0021】本発明で好ましく用いられる現像ローラを
導電性シャフトとゴム弾性体とで構成する場合には、ゴ
ム弾性体の表面と導電性シャフトの表面との間の電気抵
抗は、105 〜108 Ω(500V電圧印加時)である
ことが好ましい。ゴム弾性体の抵抗が低く過ぎると、現
像ローラから潜像担持体(感光ドラム)へ電流が流れる
おそれがあると共に、トナーが持つ電荷が現像ローラに
リークするおそれがあることから好ましくない。また、
ゴム弾性体の抵抗が高すぎると、表面が摩擦により帯電
して現像に悪影響を与えるおそれがあることから好まし
くない。
【0022】本発明で好ましく用いられる現像ローラの
周方向表面粗さは10μm 以下であり、かつ軸方向表面
粗さが10μm 以下であることが好ましい。周方向の表
面粗さが10μm よりも大きいと、周方向に沿って感光
体カブリや用紙カブリが生じる傾向が高くなり、また、
軸方向の表面粗さが10μm よりも大きいと、軸方向に
沿って感光体カブリや用紙カブリが生じる傾向が高くな
る。
【0023】なお、本発明において、表面粗さとは、ロ
ーラ表面を指針でなぞり、その動きを記録して該表面の
凹凸形状を表面粗さ曲線として表わし、その曲線の十点
平均粗さ(Rz)を言う。また、本発明において摩擦係
数とは、図9に示すオイラーベルト方式の摩擦係数測定
法により求められた係数である。
【0024】図9に示すように、まず、測定用紙(通常
では、コピー用紙)40を一定の幅(たとえば約20m
m)にカットする。次に、現像ローラ8(測定用ロー
ラ)の回りに測定用紙の略中央を約90度巻回し、その
一端に所定の重さの分銅42を取り付けると共に、その
他端にテンションゲージ44を取り付ける。次に、分銅
42のゆれがない状態で、ローラ8表面の測定用紙40
を一定速度(約100±20mm/分)で引っ張る。そし
て、ローラ表面で測定用紙40が動き始めた瞬間のテン
ションゲージ44の目盛りを読み取る。
【0025】テンションゲージ44で読み取られた測定
値Fと分銅42の重さWとを、下記の数式に代入して求
められた数値が、本発明での摩擦係数μs である。
【0026】
【数1】
【0027】現像装置 本発明に係る現像装置は、前記現像ローラ用ブレード
と、現像ローラと、現像ローラが回転自在に配置され、
トナーが収容されるケーシングとを有する。現像装置の
ケーシング内には、現像ローラの外周面にトナーを良好
に付着させることを補助するトナー供給ローラを、現像
ローラに近接して回転自在に配置しても良い。
【0028】現像ローラの導電性シャフトには、バイア
ス電圧が印加されるように構成することが好ましい。反
転現像の場合には、現像ローラの導電性シャフトには、
潜像保持体の静電潜像と同じ極性の電圧が印加される。画像形成装置 本発明に係る画像形成装置は、前記現像装置と、前記現
像ローラの外周に付着されたトナーの一部が潜像に対応
した所定のパターンで選択的に移動することによりトナ
ー像が形成され、このトナー像を転写材に転写する潜像
保持体とを有する。
【0029】潜像保持体は、たとえば感光ドラムで構成
される。転写材は、たとえば転写紙である。本発明に係
る画像形成装置は、潜像保持体の周囲に、潜像保持体の
表面を一様かつ均一に帯電する帯電装置と、均一に帯電
された感光体の表面に静電潜像を書き込むレーザ装置な
どの潜像形成装置と、前記現像装置と、現像されたトナ
ー像を転写紙などに転写する部分とを有することが好ま
しい。前記転写部分と帯電装置との間には、潜像保持体
の表面に付着している余分なトナーなどを取り除くクリ
ーニング装置を配置しても良い。なお、現像と同時にク
リーニングを行う場合には、このクリーニング装置は必
ずしも必要としない。
【0030】トナー 本発明で用いることができるトナーとしては、特に限定
されないが、以下に示すトナーが好ましい。本発明で用
いることが好ましいトナーとしては、体積平均粒径(d
v)が5〜10μmの範囲で、体積平均粒径(dv)と
個数平均粒径(dn)の比(dv/dn)が1.00〜
1.40の範囲にある球形トナー、好ましくは、さら
に、粒子の絶対最大長を直径とした円の面積(Sc)を
粒子の実質投影面積(Sr)で割った値(Sc/Sr)
が1.00〜1.30の範囲、かつBET法による比表
面積(A)(m2 /g)、個数平均粒径(dn)(μm
)および真比重(D)の積(A×dn×D)が5〜1
0の範囲の実質的に球形で、さらに、帯電量(Q)(μ
c/g)と比表面積(A)の比(Q/A)が80〜15
0の範囲にある非磁性一成分トナーである。
【0031】この非磁性一成分トナーは、ビニル系単量
体と着色剤を含む均一混合液を懸濁重合法により重合さ
せて得ることができる。具体的な懸濁重合法としては、
例えば、ビニル系単量体、着色剤、ラジカル重合開始
剤、所望により各種添加剤などを含む混合物をボールミ
ル等で均一に分散させて均一混合液を調製し、次いでこ
の均一混合液を高剪断攪拌により水中に微細化分散させ
た水分散液として、通常30〜200°Cの温度で懸濁
重合する方法が挙げられる。
【0032】ここで用いられるビニル系単量体として
は、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルス
チレン等のスチレン系モノマー;アクリル酸、メタクリ
ル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタアクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリロニ
トリル、アクリルアミド等のアクリル酸もしくはメタク
リル酸の誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン等の
エチレン性不飽和モノオレフィン;塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル;酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエー
テル;ビニルメチルケトン、メチルイソプロペニルケト
ン等のビニルケトン;2−ビニルピリジン、4−ビニル
ピリジン、N−ビニルピロリドン等の含窒素ビニル化合
物等が挙げられる。これらのビニル系単量体、それぞれ
単独で、あるいは2種以上の単量体を組み合わせて用い
ることができる。
【0033】これらのビニル系単量体とともに任意の架
橋剤を用いることができる。架橋剤としては、例えば、
ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンおよびその誘導
体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメ
タクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート
等のジエチレン性不飽和カルボン酸エステル;N,N−
ジビニルアニリン、ジビニルエテール等のジビニル化合
物、および3個以上のビニル基を有する化合物を挙げる
ことができる。これらの架橋剤は、単独あるいは2種以
上を組み合わせて用いることができる。
【0034】本発明に用いられる着色剤としては、例え
ば、カーボンブラック、アニリンブラック、クリスタル
バイオレット、ローダミンB、マラカイトグリーン、リ
グロシン、銅フタロシアニン、アゾ染料等の顔料、染料
を挙げることができる。これらの着色剤は、それぞれ単
独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができ
る。
【0035】さらに、ニグロシン染料、モノアゾ染料、
含金属染料、亜鉛ヘキサデシルサクシネート、ナフトエ
酸のアルキルエステルまたはアルキルアミド、ニトロフ
ミン酸、N,N′−テトラメチルジアミンベンゾフェノ
ン、N,N′−テトラメチルベンジジン、トリアジン、
サリチル酸金属錯体等のこの分野で帯電制御剤と呼ばれ
る極性の強い物質を1種または2種以上含有させてもよ
い。
【0036】また、本発明で用いることができる非磁性
トナーには、帯電性、導電性、流動性、あるいは感光体
または定着ローラへの付着性を制御するための添加剤を
含有もしくは外添させることができる。このような添加
剤としては、例えば、低分子量ポリプロピレン、低分子
量ポリエチレン、各種ワックス、シリコーンオイル等の
離型剤、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化セリウム、炭酸カルシウム等の無
機微粉末等が挙げられる。
【0037】作用 本発明に係る現像ローラ用ブレード、現像装置および画
像形成装置では、ゴム弾性体で構成してあり、その圧縮
永久歪が10%以下である現像ローラ用ブレードを用い
る。このため、現像ローラに圧接するブレードの経時変
化による永久歪が小さくなり、この永久歪がトナー層形
成に与える影響も小さくなる。その結果、長期間の使用
でも、現像ローラ上のトナー粒子のブレード通過量が適
正量となり、トナーの帯電量および付着量が安定化し、
感光体カブリおよび用紙カブリの増加ならびに印字濃度
の極端な低下又は増加などが生じ難くなる。
【0038】特に、前述した好ましいトナーと、好まし
い現像ローラと、本発明に係る現像ローラ用ブレードを
組合せて用いることにより、ローラ周囲のトナー層厚が
さらに均一になり、さらに安定した画像を得ることがで
きる。また、バージンの現像ローラを用いた場合でも、
空運転をすることなく、正常な印字が可能になる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る現像ローラ用
ブレード、それを用いた現像装置および画像形成装置
を、図面に示す実施形態に基づき、詳細に説明する。第1実施形態 図1に示すように、本発明の一実施形態に係る画像形成
装置は、潜像保持体としての感光ドラム1を有する。感
光ドラム1は、矢印A方向に回転自在に装着してある。
感光ドラム1は、導電性支持ドラム体の上に光導電層を
設けたものであり、光導電層は、たとえば有機系感光
体、セレン感光体、酸化亜鉛感光体、アモルファスシリ
コン感光体などで構成される。
【0040】感光ドラム1の周囲には、その周方向に沿
って、帯電装置3、潜像形成装置4、現像装置5、転写
装置6およびクリーニング装置2が配置してある。帯電
装置3は、感光ドラム1の表面を、プラスまたはマイナ
スに一様に帯電するためのものであり、たとえばコロナ
放電装置、帯電ドラム、帯電ブレードなどにより構成さ
れる。
【0041】潜像形成装置4は、画像信号に対応した光
を感光ドラムの表面に照射し、一様に帯電されたドラム
の表面に所定のパターンで光を照射して、光が照射され
た部分に静電潜像を形成する(反転現像の場合)、また
は光が照射されない部分に静電潜像を形成する(正規現
像の場合)ためのものであり、たとえばレーザ装置と光
学系とで構成される。または、LEDアレイと光学系と
で構成することもできる。
【0042】現像装置5は、感光ドラム1の静電潜像に
トナーを付着させるためのものであり、反転現像におい
ては光照射部にのみトナーを付着させ、正規現像におい
ては、光非照射部にのみトナーを付着させるように、現
像ローラ8と感光ドラム1との間にバイアス電圧が印加
される。この現像装置の詳細については、後述する。
【0043】転写装置6は、現像装置5により形成され
た感光ドラム表面のトナー像を転写紙7に転写するため
のものであり、たとえば転写装置あるいは転写ローラな
どで構成される。クリーニング装置2は、感光ドラム1
の表面に残留したトナーを清掃するためのものであり、
たとえば清掃用ブレードなどにより構成される。このク
リーニング装置は、現像時に同時にクリーニング作用を
行う方式の場合には、必ずしも必要ではない。
【0044】次に、本実施形態に係る現像装置5につい
て説明する。この現像装置5は、トナー10が収容され
るケーシング11内に、現像ローラ8と供給ローラ12
とを有する。現像ローラ8は、感光ドラム1に一部接触
するように近接して配置され、感光ドラム1と反対方向
Bに回転するようになっている。供給ローラ12は、現
像ローラ8に接触して現像ローラ8と同じ方向Cに回転
し、現像ローラ8の外周にトナー10を供給するように
なっている。
【0045】図2に示すように、この現像ローラ8は、
導電性シャフト20の外周に、ゴム弾性体22を被覆す
ることにより製造される。導電性シャフト20は、たと
えばステンレスなどの金属で構成される。導電性シャフ
ト20の外周にゴム弾性体22を被覆させるには、導電
性シャフト20の外周にプレス成形および押し出し成形
などの手段でゴム弾性体22を被着させれば良い。この
場合、特に押し出し成形が好ましい。量産に適している
と共に、プレス成形と異なり割型の線が形成されないか
らである。
【0046】ゴム弾性体22の表面と導電性シャフト2
0の表面との間の電気抵抗は、10 5 〜108 Ω(50
0V電圧印加時)であることが好ましい。ゴム弾性体2
2の抵抗が低く過ぎると、現像ローラ8から感光ドラム
1へ電流が流れるおそれがあると共に、トナーが持つ電
荷が現像ローラ8にリークするおそれがあることから好
ましくない。また、ゴム弾性体22の抵抗が高すぎる
と、表面が摩擦により帯電して現像に悪影響を与えるお
それがあることから好ましくない。
【0047】ゴム弾性体22としては、特に限定されな
いが、スチレン−ブタジエン系共重合体ゴム、アクリロ
ニトリル−ブタジエン系共重合体ゴム、アクリルゴム、
エピクロロヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム
など、好ましくはエピクロロヒドリンゴム、アクリロニ
トリル−ブタジエン系共重合体ゴムなどが用いられる。
【0048】本実施形態では、ゴム弾性体22の表面の
摩擦係数が、0.1〜1.2、好ましくは0.3〜0.
8、さらに好ましくは0.3〜0.6である。ゴム弾性
体22の表面の摩擦係数を、このような範囲とすること
で、ローラ表面上のトナー層を層厚規制ブレード9によ
り安定して形成し易くなり、トナーを均一に摩擦帯電す
ることができ、感光体カブリや用紙カブリを低減するこ
とができる。
【0049】ゴム弾性体22の表面の周方向表面粗さ
は、10μm 以下であり、かつ表面の軸方向表面粗さが
10μm 以下であることが好ましい。本実施形態では、
周方向表面粗さおよび軸方向表面粗さは、10μm 以下
であれば、0に限りなく近づいても良いが、量産性およ
び経済性を考慮すれば、6〜8μm 程度が好ましい。
【0050】周方向および軸方向の表面粗さを10μm
以下にすることで、図3に示すように、トナー10の層
が均一になり、感光体カブリや用紙カブリをさらに低減
することができる。表面粗さを前記範囲とするために
は、ゴム弾性体22の外周面を円筒研削盤などで研磨す
れば良い。また、摩擦係数を上記範囲とするためには、
現像ローラの外周面を研磨後に、紫外線照射を行えば良
い。紫外線照射の条件は、たとえば80w/cmの光源
を用い、2〜3分間照射する条件である。
【0051】本実施形態では、図1に示すように、現像
ローラ8の周囲において、供給ローラ12との接触点か
ら感光ドラム1との接触点との間の位置に、本発明に係
る現像ローラ用ブレードとしての層厚規制ブレード9が
配置してある。このブレード9は、たとえば導電性ゴム
弾性体で構成してあり、その圧縮永久歪が10%以下で
ある。圧縮永久歪の測定は、JISK6262により測
定される。
【0052】圧縮永久歪が10%を越えると、現像ロー
ラに圧接しているブレードに永久歪が生じ、ローラに対
するブレードの線圧が経時的に低下し、適正なトナー層
が形成されなくなるおそれがある。この現像ローラ用ブ
レード9の反発弾性率は30〜50%であることが好ま
しい。反発弾性率の測定は、リュプケ法JISK625
5により行う。反発弾性率が30%未満では、材料の塑
性が強くなり、現像ローラ上のトナー層が厚くなる傾向
にあり、50%を越えると、材料の弾性が強くなりトナ
ーを弾き、トナー層が薄く成りすぎる傾向にある。
【0053】また、この層厚規制ブレード9のヤング率
は、好ましくは80〜120kg/cm2 、さらに好ま
しくは90〜110kg/cm2 である。本実施形態で
は、ブレード9は、図4に示すように平板形状であり、
その基端部がホルダー50に保持してある。ホルダー5
0は、導電性材料である金属などで構成される。
【0054】ブレードのヤング率が80kg/cm2
満では、現像ローラへの圧接力が不足し、トナー層が厚
くなりすぎる傾向がある。また、ブレードのヤング率が
120kg/cm2 より大きい場合には、現像ローラへ
の圧接力が大きすぎて、トナー層が薄くなり過ぎる傾向
にある。また、この場合、現像ローラへの回転トルクが
増大し、ジッター(現像ローラ駆動用のギアの歯数に応
じた横縞)などの現象が生じる。
【0055】また、このブレード9では、ブレードの現
像ローラに触れる部分とブレードを固定するホルダー部
分との間の電気抵抗が106 Ω以下、現実的には104
〜106 Ωであることが好ましい。層厚規制ブレード9
には、トナーへの電荷注入を行うため、−300V〜−
600Vの電圧が印加されることが好ましく、そのため
に、層厚規制ブレード9の電気抵抗は、106 Ω以下で
あることが好ましい。層厚規制ブレード9の電気抵抗の
測定方法は、以下のようにして行う。図5に示すよう
に、ブレード9が現像ローラ8に触れるブレード9の角
部先端を導電板52に接触させ、ブレード9を固定する
ホルダー50との間の電気抵抗を絶縁抵抗計54(印加
電圧500V)で測定する。
【0056】このブレード9を構成するゴム弾性体とし
ては、特に限定されないが、スチレン−ブタジエン系共
重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン系共重合体
ゴム(NBR)、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴ
ム、ウレタンゴム、シリコンゴムなど、好ましくはウレ
タンゴム、NBRなどが用いられる。
【0057】本実施形態に係る層厚規制ブレード9の圧
縮永久歪、反発弾性率およびヤング率を上記範囲とする
には、ブレード9を構成するゴム弾性体に含まれる加硫
剤の添加量などの加硫条件を選択することにより行われ
る。たとえばブレードを構成するゴム弾性体をウレタン
ゴムで構成する場合には、ゴム弾性体の全体を100重
量%として加硫剤の添加量を1.6〜3.2重量%、加
硫温度150〜170°C、加硫時間20〜50分間に
することで、圧縮永久歪、反発弾性率およびヤング率を
上記範囲に設定することができる。
【0058】また、本実施形態に係る層厚規制ブレード
9の電気抵抗を106 Ω以下とするには、ブレード9を
構成するゴム弾性体に含まれるカーボンブラックなどの
導電性粒子の含有量を調節することにより行われる。た
とえばブレードを構成するゴム弾性体をウレタンゴムで
構成する場合には、ゴム弾性体の全体を100重量%と
して、平均粒径40nmのカーボンブラックの添加量を
7.2〜30重量%にすることで、電気抵抗を上記範囲
に設定することができる。
【0059】本実施形態に係る現像装置5に収容される
トナー10としては、体積平均粒径(dv)が5〜10
μmの範囲で、体積平均粒径(dv)と個数平均粒径
(dn)の比(dv/dn)が1.00〜1.40の範
囲であり、粒子の絶対最大長を直径とした円の面積(S
c)を粒子の実質投影面積(Sr)で割った値(Sc/
Sr)が1.00〜1.30の範囲、かつBET法によ
る比表面積(A)(m2/g)、個数平均粒径(dn)
(μm )および真比重(D)の積(A×dn×D)が5
〜10の範囲の実質的に球形で、さらに、帯電量(Q)
(μc/g)と比表面積(A)の比(Q/A)が80〜
150の範囲にある非磁性一成分トナーである。
【0060】このような比較的粒径が揃った5〜10μ
m 程度の球形のトナーを用い、しかも、本実施態様に係
るブレード9を用いることで、図3に示すように、現像
ローラ8の表面に付着するトナー10の層厚を実質的に
一層にすることができる。第2実施形態 本実施形態は、前記第1実施形態に示す装置を用いて、
反転現像を行い、現像同時クリーニングを行う場合の例
である。
【0061】反転現像を行うために、本実施形態では、
図1に示す帯電装置3により、感光ドラム1の表面を、
図8(A)に示すように、たとえばVc=+500V程
度に一様に帯電させる。次に、図1に示す潜像形成装置
4により所定のパターンで光を照射し、帯電された感光
ドラム1の表面を部分的に帯電を解除し、所定のパター
ンで静電潜像を形成する。静電潜像が形成される領域の
電位は、たとえば0Vに近い電圧である。
【0062】次に、図1に示す現像装置5において、感
光ドラム1の表面の静電潜像を現像する。現像装置5の
現像ローラ8の表面には、前記第1実施形態の層厚規制
ブレード9の作用により、一層のトナー10が形成して
ある。また、図8(B)に示すように、現像ローラ8の
表面電位VD が300Vとなるように、現像ローラ8と
感光ドラム1との間にはバイアス電圧が印加してある。
このため、現像ローラ8の周面に付着してあるプラスに
帯電されたトナー10は、光照射部である静電潜像のパ
ターンで、感光ドラム1の表面に移動し、感光ドラム1
の表面には、図8(C)に示すように、静電潜像のパタ
ーンでトナー像が形成される。
【0063】また、図8(B)に示すように、感光ドラ
ム1の静電潜像以外の領域に付着しているプラスの残留
トナー10aは、感光ドラムの表面電位と現像ローラ8
の表面電位に基づく電界により、現像ローラ8側に移動
する。その結果、現像と同時に、感光ドラム1の表面の
クリーニングを行うことができる。
【0064】本実施形態に係る画像形成装置では、図1
に示すクリーニング装置2が不要となる。なお、本実施
形態において、現像同時クリーニングを行うための条件
としては、感光ドラム1の表面の帯電電位をVcとし、
現像ローラ8の表面の電位をVDとした場合に、Vc−
VD が50V以上であれば良い。また、好ましくは、図
1に示す層厚規制ブレードの先端の電位をVBLとし、供
給ローラ12の表面電位をVsとした場合には、VD ≦
VBL≦Vsであることが好ましい。なお、トナー10の
帯電極性および感光ドラム1の表面電位の極性が負であ
る場合には、Vc−VD の絶対値が50V以上であり、
VD の絶対値≦VBLの絶対値≦Vsの絶対値の関係にあ
れば良い。この関係は、正規現像における現像同時クリ
ーニングの場合にも同様である。
【0065】本実施形態のその他の構成および作用は、
前記第1実施形態と同様である。第3実施形態 本実施形態では、図6に示すように、層厚規制ブレード
9aを、凹部が形成されたホルダー56で保持し、スプ
リング57により所定圧で現像ローラ8の表面に当接さ
せた以外は、前記第1実施形態と同様にして、層厚規制
ブレード9a、現像装置および画像形成装置を構成し
た。
【0066】この層厚規制ブレード9aを構成するゴム
弾性体の材質は、前記第1実施形態の層厚規制ブレード
9の材質と同一である。本実施形態に係る層厚規制ブレ
ード9a、これを用いた現像装置および画像形成装置で
も、前記第1実施形態に係る層厚規制ブレード、現像装
置および画像形成装置と同様な作用効果を奏する。
【0067】第4実施形態 本実施形態では、図7に示すように、層厚規制ブレード
9bを、凸部が先端に形成された形状に構成し、これを
凹部が形成されたホルダー56aで保持し、スプリング
57aにより所定圧で現像ローラ8の表面に当接させた
以外は、前記第1実施形態と同様にして、層厚規制ブレ
ード9b、現像装置および画像形成装置を構成した。
【0068】この層厚規制ブレード9bを構成するゴム
弾性体の材質は、前記第1実施形態の層厚規制ブレード
9の材質と同一である。本実施形態に係る層厚規制ブレ
ード9b、これを用いた現像装置および画像形成装置で
も、前記第1実施形態に係る層厚規制ブレード、現像装
置および画像形成装置と同様な作用効果を奏する。
【0069】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0070】
【実施例】以下、本発明を、さらに具体的な実施例に基
づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。なお、以下の実施例中では、部および%は、特に断
わりがない限り重量基準である。
【0071】実施例1 図2に示すように、直径10mmのステンレス製シャフト
20の外周に、エピクロロヒドリンゴムとアクリロニト
リル−ブダジエン系共重合体ゴムのブレンドゴムで構成
されたゴム弾性体22を、押し出し成形により、厚さ
4.1mmで形成した。その後、ゴム弾性体22の外周面
を円筒研削盤で研磨することにより、その外周面の表面
粗さを軸方向および周方向で6μm とした。
【0072】次に、そのゴム弾性体を回転させながら、
その表面に紫外線を80w/cmのランプを用いて3分
間の条件で照射した。その結果、ゴム弾性体の表面の摩
擦係数は、0.3となった。この現像ローラ8を、図1
に示すように、感光ドラム1に接触幅が約2mmとなるよ
うに接触させて配置した。
【0073】感光ドラム1としては、有機系感光体ドラ
ムを用い、その外径は、30mmであった。帯電装置3と
しては、感光ドラム1の表面電位がVc=−650V程
度に一様に成るようなコロナ放電装置を用いた。静電潜
像形成装置4としては、レーザ装置と光学系とを組み合
わせたものを用いた。供給ローラ12としては、外径1
2.5mmのウレタンゴム製のスポンジローラを用いた。
この供給ローラ12は、現像ドラム8に接触幅が約2mm
となるように接触させた。
【0074】層厚規制ブレード9としては、ウレタン製
のゴム弾性体で構成され、その圧縮永久歪が6%で、そ
のヤング率が92kg/cm2 、反発弾性率が34%
で、11.5mm×220mm×1.5mmの平板状のブレー
ドを用いた。このブレードの電気抵抗は、図5に示す測
定方法により測定したところ、6×104 Ωであった。
このブレード9を、図4に示すように、現像ローラ8に
対する線圧が0.7〜2g/mmと成るように現像ローラ
8の外周に接触させて取り付けた。
【0075】現像装置5の内部に収容されるトナー10
としては、次に示す製法により得られたトナーを用い
た。スチレン90部、ステアリルメタクリレート10
部、低分子量ポリプロピレン4部、カーボンブラック
(商品名ブラックパール130)7部、クロム系染料
(商品名ボントロンS−34)0.5部および2,2′
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2部を
ボールミル分散して均一混合液を得た。
【0076】次に、上記混合液を、リン酸カルシウム
4.5部を微細に分散した純水400部中に添加し、水
分散液を得た。この水分散液をрН9以上の条件下でロ
ーターステーター型ホモミキサーより高剪断攪拌を行っ
て、上記混合液を水中に微細化して分散させた。この水
分散液を攪拌翼の付いた反応器に入れて、65°Cで4
時間、攪拌下に重合を行った。
【0077】このようにして得られた重合体を含む分散
液を酸洗浄、水洗浄を充分に行った後、分離、乾燥して
トナー材料を得た。上記トナー材料100部に、流動化
剤として疎水性シリカ0.3部を外添し、非磁性一成分
トナーを得た。得られた非磁性一成分トナーは、実質的
に球型の粒子であった。このトナーの体積平均粒径(d
v)は6.5μmであり、体積平均粒径(dv)と個数
平均粒径(dn)の比(dv/dn)が1.18であ
り、粒子の絶対最大長を直径とした円の面積(Sc)を
粒子の実質投影面積(Sr)で割った値(Sc/Sr)
が1.07であり、かつBET法による比表面積(A)
(m2 /g)、個数平均粒径(dn)(μm )および真
比重(D)の積(A×dn×D)が5.6で、さらに、
帯電量(Q)(μc/g)と比表面積(A)の比(Q/
A)が120であった。
【0078】また、本実施例では、反転現像で清掃同時
現像を行うために、現像ローラ8の表面電位VD が−2
50Vとなるように、現像ローラ8と感光ドラム1との
間にバイアス電圧を印加した。また、層厚規制ブレード
9の先端の電位がVBL=−350Vと成るようにバイア
ス電圧を印加し、供給ローラ12の表面電位Vs=−3
50Vと成るように、バイアス電圧を印加する。本実施
例では、現像同時クリーニングなので、図1に示すクリ
ーニング装置は不要となる。
【0079】本実施例に係る画像形成装置において、感
光ドラム1を周速47.6mm/秒で矢印A方向に回転
し、現像ローラ8を周速105mm/秒で矢印B方向に回
転し、供給ローラ12を周速92mm/秒で矢印C方向に
回転し、用紙7に、300回転写した。
【0080】感光体カブリおよび用紙カブリに関して定
量化した数値は、感光体カブリでは、1.0%(初
期)、1.1%(300枚印字後)となり、用紙カブリ
では、0.1%(初期)、0.1%(300枚印字後)
であり、小さいことが確認された。また、印字濃度につ
いて観察した結果、印字濃度の低下または増加による細
線再現性の低下は見られなかった。なお、感光体カブリ
とは、感光体ドラムに付着すべきトナーの極性と逆極性
のトナーが感光ドラムに付着し、均一帯電が困難にな
り、画質の低下などの問題を引き起こす現象である。ま
た、用紙カブリとは、感光ドラムの帯電よりも高い同極
性のトナーが感光ドラムの非画像部に付着し、それが転
写紙までも転写され、画質の低下などの問題を引き起こ
す現象である。
【0081】感光体カブリの観察は、感光体ドラム上の
カブリの部分のトナーをメンディングテープで紙に転写
し白色度計(日本電色製)で測定した反射率の値を、メ
ンディングテープだけを紙に貼った時の反射率を白色度
計で測定した値から引いた値を比較することで行った。
この値が大きいほど感光体カブリが多い。
【0082】また、用紙カブリの観察は、定着後の用紙
の非画像部のカブリ部分を白色度計で測定した反射率の
値を、印字前の用紙の反射率を白色度計で測定した値か
ら引いた値を比較することで行った。また、本実施例に
係る層厚規制ブレードおよび現像ローラを用いて印字を
行った場合には、トナーを馴染ませるための空運転をす
ることなく初期から正常な印字が可能であった。
【0083】実施例2 層厚規制ブレードの圧縮永久歪を9%とし、ヤング率を
85kg/cm2 、反発弾性率を30%とした以外は、
前記実施例1と同様にして、層厚規制ブレード、現像装
置および画像形成装置を構成した。
【0084】前記実施例1と同様にして、感光体カブ
リ、用紙カブリおよび印字濃度を観察したところ、感光
体カブリおよび用紙カブリの定量化した数値は、感光体
カブリでは、2.2%(初期)、2.4%(300枚印
字後)となり、用紙カブリでは、0.2%(初期)、
0.2%(300枚印字後)であり、感光体カブリおよ
び用紙カブリが少ないことが確認でき、また印字濃度の
増加は観察されなかった。また、本実施例に係る層厚規
制ブレードおよび現像ローラを用いて印字を行った場合
には、トナーを馴染ませるための空運転をすることなく
初期から正常な印字が可能であった。
【0085】比較例1 層厚規制ブレードの圧縮永久歪を15%とし、その反発
弾性率を30%とし、そのヤング率を119kg/cm
2 とした以外は、前記実施例1と同様にして、層厚規制
ブレード、現像装置および画像形成装置を構成した。
【0086】前記実施例1と同様にして、感光体カブ
リ、用紙カブリおよび印字濃度を観察したところ、感光
体カブリおよび用紙カブリの定量化した数値は、感光体
カブリでは、4.0%(初期)、10.3%(300枚
印字後)となり、用紙カブリでは、0.3%(初期)、
0.6%(300枚印字後)であり、感光体カブリおよ
び用紙カブリが増加していることが確認でき、また印字
濃度の増加による細線再現性低下も観察された。
【0087】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、現像ローラ用ブレードの圧縮永久歪を10%以下に
することで、現像ローラに圧接するブレードの経時変化
による永久歪が小さくなり、この永久歪がトナー層形成
に与える影響も小さくなる。その結果、長期間の使用で
も、現像ローラ上のトナー粒子のブレード通過量が適正
量となり、トナーの帯電量および付着量が安定化し、感
光体カブリ、用紙カブリおよび印字濃度の増加などが生
じ難くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置
の概略図である。
【図2】図2は図1に示す現像ローラの一部破断斜視図
である。
【図3】図3は図2に示す現像ローラの要部拡大断面図
である。
【図4】図4は図1に示す層厚規制ブレードの取付方を
示す概略図である。
【図5】図5は電気抵抗の計測方法を示す概念図であ
る。
【図6】図6は本発明の他の実施形態に係る層厚規制ブ
レードの断面図である。
【図7】図7は本発明のさらに他の実施形態に係る層厚
規制ブレードの断面図である。
【図8】図4(A)〜(C)は反転現像における現像同
時クリーニングの作用を示す概略図である。
【図9】図9は現像ローラの摩擦係数を測定する方法を
示す概念図である。
【符号の説明】
1… 感光ドラム 2… クリーニング装置 3… 帯電装置 4… 潜像形成装置 5… 現像装置 6… 転写装置 7… 転写紙 8… 現像ローラ 9,9a,9b… 層厚規制ブレード(現像ローラ用ブ
レード) 10… トナー 12… 供給ローラ 20… 導電性シャフト 22… ゴム弾性体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に付着されたトナーの一部を、潜像
    保持体の外周面に、潜像に対応した所定のパターンで選
    択的に移動させて現像を行う現像ローラの外周に当接し
    て、前記現像ローラの外周に形成されるトナーの層の厚
    さを調節する現像ローラ用ブレードであって、 ゴム弾性体で構成してあり、その圧縮永久歪が10%以
    下である現像ローラ用ブレード。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の現像ローラ用ブレード
    と、 前記現像ローラ用ブレードが当接する現像ローラが回転
    自在に配置され、トナーが収容されるケーシングとを有
    する現像装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の現像装置と、 前記現像ローラの外周に付着されたトナーの一部が潜像
    に対応した所定のパターンで選択的に移動することによ
    りトナー像が形成され、このトナー像を転写材に転写す
    る潜像保持体とを有する画像形成装置。
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