JPH0973160A - フィルムキャリア - Google Patents

フィルムキャリア

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JPH0973160A
JPH0973160A JP22783395A JP22783395A JPH0973160A JP H0973160 A JPH0973160 A JP H0973160A JP 22783395 A JP22783395 A JP 22783395A JP 22783395 A JP22783395 A JP 22783395A JP H0973160 A JPH0973160 A JP H0973160A
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JP
Japan
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film
spool
gear
unit
drive
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JP22783395A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Nakanishi
和裕 中西
Takemi Miyazaki
岳美 宮崎
Masao Matsueda
正夫 松枝
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム巻き戻し時にフィルムに傷を付けず
に巻き戻すことができるフィルムキャリアを提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 カートリッジから繰出されたフィルムを
挟持搬送するフィルム搬送部と、フィルム搬送部を駆動
する駆動源と、カートリッジのスプールに係合するスプ
ール駆動部と、駆動源によって駆動され、駆動源がフィ
ルム巻き戻し方向回転時にスプール駆動部に係合する第
1の出力部と、駆動源がフィルム繰出し方向回転時にス
プールに係合する第2の出力部とを有した動力切換え機
構と、スプール駆動部,動力切換え機構の第1の出力部
間に設けられた摩擦クラッチとからなり、フィルム搬送
部のフィルム送り速度をV1、動力伝達切換え機構の第1
の出力部によって駆動されるスプール駆動部のフィルム
送り速度をV2、動力伝達切換え機構の第2の出力部によ
って駆動されるスプール駆動部のフィルム送り速度をV3
とすると、V3<V1<V2 となるように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルムを長手方
向に搬送するフィルムキャリアに関し、更に詳しくは、
スキャナや焼付け装置に好適なフィルムキャリアに関す
る。
【0002】
【従来の技術】フィルムの給送機構の一例として、特開
平4-86638号公報に開示されたものがある。図8は特開
平4-86638号公報に開示されたフィルム給送機構の要部
斜視図、図9は図8における平面図である。
【0003】図において、201はフィルム駆動用モー
タ、202はモータ201の回転軸に固着されるピニオ
ンである。203はピニオン202と噛合する第1の太
陽ギヤ、204は第1の太陽ギヤと噛合する第1の遊星
ギヤである。205は第1の太陽ギヤ203と第1の遊
星ギヤ204とを連結し、第1の遊星ギヤ204との間
に摩擦力を発生させながら第1の遊星ギヤ204を回転
可能に保持し、第1の太陽ギヤ203が回転することに
より第1の遊星ギヤ204が第1の太陽ギヤ203を中
心としてそのまわりを公転するようにした第1の連結レ
バーである。
【0004】206はフィルム駆動用モータ201が正
転時(図9において矢印B方向の回転)に第1の遊星ギヤ
204が噛合するスプールギヤである。207はスプー
ルギヤ206に固着され、一体的に回転するフィルム巻
き取りスプールである。
【0005】208は第1の太陽ギヤ203と常時噛合
する第1のアイドルギヤ、209は大歯車部209aと
小歯車部209bを有し、大歯車部209aが第1のア
イドルギヤ208と噛合する第1の二段ギヤである。2
10は第1の二段ギヤ209の小歯車部209bと噛合
する第2のアイドルギヤ、211は第2のアイドルギヤ
210と噛合する第3のアイドルギヤ、212は第3の
アイドルギヤ211と噛合する第2の太陽ギヤである。
【0006】213は第2の太陽ギヤ212と噛合する
第2の遊星ギヤ、214は第2の太陽ギヤ212と噛合
する第3の遊星ギヤである。215は第2の太陽ギヤ2
12と第2の遊星ギヤ213,第3の遊星ギヤ214と
をアーム部215a,215bで連結し、各遊星ギヤ2
13,214を摩擦力を発生しながら回転可能に保持
し、第2の太陽ギヤ212を回転中心としてそのまわり
を公転するようにした第2の連結レバーである。
【0007】216は第4のアイドルギヤで、フィルム
駆動用モータ201の正転時には第2の連結レバー21
5の第2の太陽ギヤ212を中心とした左方向の回転に
より第2の遊星ギヤ213が噛合し、フィルム駆動用モ
ータ201の逆転時には、連結レバー215の第2の太
陽ギヤ212を中心とした右方向の回転により第3の遊
星ギヤ214が噛合する。
【0008】127は大歯車部217aと小歯車部21
7bとを有し、大歯車部217aが第4のアイドルギヤ
216と噛合する第2の二段ギヤである。218は大歯
車部218aと小歯車部218bとを有し、大歯車部2
18aが第2の二段ギヤ217の小歯車部217bと噛
合する第3の二段ギヤである。219は第3の二段ギヤ
218の小歯車部218aと噛合するフォークギヤ、2
20はフォークギヤ219と一体的に回転し、フィルム
カートリッジのスプールに係合するフォークである。
【0009】221,222は太陽ギヤ212に係合
し、図9においてA方向のみ回転するワンウェイクラッ
チ、223はワンウェイクラッチ221,222の出力
側に設けられたローラ部材である。
【0010】228は第1のレバー 205の左回転の
回転規制を行なうストッパである。248はローラ部材
222と共にフィルムを挟持し、フィルムの磁気記録層
に対してデータにリード/ライトを行なう磁気ヘッドで
ある。
【0011】そして、これらギヤ列は、フィルム巻き取
りスプール27の周速度をV1、ローラ部材223の周速
度をV2、フォーク220によりフィルムカートリッジか
ら押出されるフィルムの速度をV3とすると、フィルムに
一定のテンションが作用した状態で送り出されるよう
に、下記のような関係に設定されている。
【0012】V1 > V2 > V3 次に、上記構成の作動を説明する。 (1) フィルムの繰出し フィルム駆動用モータ201が図9において正転(矢印B
方向回転)駆動されると、第1の太陽ギヤ203は時計
方向に回転し、これに伴って第1の連結レバー205の
回転により第1の遊星ギヤ204は第1の太陽ギヤ20
3を回転中心とし時計方向に公転し、スプールギヤ20
6と噛合する。よって、フィルム駆動用モータ201の
駆動力はスプールギヤ206に伝達され、フィルム巻き
取りスプール207は時計方向に回転する。
【0013】更に、フィルム駆動モータ201の駆動力
は、第1の太陽ギヤ203に噛合するアイドルギヤ20
8を介して第1の二段ギヤ209,第2のアイドルギヤ
210,第3のアイドルギヤ211を介して第2の太陽
ギヤ212へ伝達される。よって、第2の太陽ギヤ21
2は反時計方向に回転するので、第2の連結レバー21
5により、第2の遊星ギヤ213,第3の遊星ギヤ21
4は第2の太陽ギヤ212を回転中心として反時計方向
に公転し、第2の遊星ギヤ213が第4のアイドルギヤ
216と噛合する。よって、フィルム駆動用モータ20
1のB方向の駆動力は第4のアイドルギヤ216に反時
計方向の駆動力として伝達され、更に、第2の二段ギヤ
217,第3の二段ギヤ218を介してフォークギヤ2
19に伝わり、フォーク220は時計方向に回転し、カ
ートリッジ内のフィルムを繰出す。
【0014】第2の太陽ギヤ212が回転することによ
り、ワンウェイクラッチ221,222が回転し、ロー
ラ部材223も時計方向に回転し、磁気ヘッド248と
協働してフィルムを挟持搬送する。
【0015】ここで、フィルム巻き取りスプール207
の周速度をV1、ローラ部材223の周速度をV2、フォー
ク220によりフィルムカートリッジから押出されるフ
ィルムの速度をV3とすると、V1 > V2 > V3のような関
係に設定されている。
【0016】よって、これ以降、ローラ部材223と磁
気ヘッド248によりフィルムが挟持搬送される場合に
は、その駆動力(速度)がフォークギヤ219、第3の二
段ギヤ218、第2の二段ギヤ217、第2のアイドル
ギヤ216の順で伝わり、第2の遊星ギヤ213の時計
方向の回転よりも第4のアイドルギヤ216の時計方向
の回転速度の方が速くなるが、この際第4のアイドルギ
ヤ216が第2の遊星ギヤ213を跳ね飛ばし、第2の
遊星ギヤ213と第4のアイドルギヤ216との噛合が
解除され、その速度差は吸収される。
【0017】フィルムが更に繰出され、フィルム巻き取
りスプール207に係合すると、V1> V2 > V3 の関係
により、ローラ部材223はフィルムとの摩擦力により
回転させられ、ローラ部材223はワンウェイクラッチ
221,222より速く回転しようとするが、ローラ部
材223の回転力は第2の太陽ギヤ212へは伝わらな
い。
【0018】(2) フィルムの巻き戻し フィルム駆動用モータ201が図9において逆転(反矢
印B方向回転)駆動されると、第1の太陽ギヤ203は反
時計方向に回転し、これに伴って第1の連結レバー20
5の回転により第1の遊星ギヤ204は第1の太陽ギヤ
203を回転中心とし反時計方向に公転し、スプールギ
ヤ206より離反する。
【0019】更に、フィルム駆動モータ201の駆動力
は、第1の太陽ギヤ203に噛合するアイドルギヤ20
8を介して第1の二段ギヤ209,第2のアイドルギヤ
210,第3のアイドルギヤ211を介して第2の太陽
ギヤ212へ伝達される。よって、第2の太陽ギヤ21
2は時計方向に回転するので、第2の連結レバー215
により、第2の遊星ギヤ213,第3の遊星ギヤ214
は第2の太陽ギヤ212を回転中心として時計方向に公
転し、第1の遊星ギヤ214が第4のアイドルギヤ21
6と噛合する。よって、フィルム駆動用モータ201の
反矢印B方向の駆動力は第4のアイドルギヤ216に時
計方向の駆動力として伝達され、更に、第2の二段ギヤ
217,第3の二段ギヤ218を介してフォークギヤ2
19に伝わり、フォーク220は反時計方向に回転し、
カートリッジ内のフィルムを巻き取る。
【0020】この時、フィルムによりローラ部材223
は反時計方向に回転させられるが、ワンウェイクラッチ
221,222により、第2の太陽ギヤ212へは伝達
されない。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成のフィルム給送機構をフィルムスキャナや写真焼付機
等に用いられるフィルムキャリアに使用すると、即ち、
ローラ部材223と巻き取りスプール207とをフィル
ムを挟持搬送する第1及び第2フィルム搬送部とし、こ
れらローラ部材223と巻き取りスプール207との間
に窓を設け、この窓を介してフィルムに光を照射する構
成にすると、下記のような問題点がある。
【0022】(1) フィルムをカートリッジに巻戻す際
に、第2フィルム搬送部(フィルム巻き取りスプール2
07)で構成されるクラッチ機構によって、フィルム駆
動モータ201の駆動力は断たれる。このため、この第
2フィルム搬送部はフィルム移動に対して従動的に駆動
される。
【0023】従動的に駆動される第2フィルム搬送部
は、フィルム挟持構造が原因で、負荷が大きい。負荷が
大きいと、フィルムとローラとがスリップし、フィルム
に傷が付くという問題点もある。
【0024】(2) フィルムをカートリッジから繰出す際
には、第1及び第2フィルム搬送部のフィルム送り速度
は、フォークギヤ219よりも大きく設定されている。
そして、フィルムの先端が第1フィルム搬送部であるロ
ーラ部材223に到達し、これにより挟持搬送され始め
ると、第2太陽ギヤ212と遊星ギヤ213とで構成さ
れるクラッチ機構により、フォークギヤ219へのフィ
ルム駆動用モータ201の駆動力の伝達を断つ。このク
ラッチの切り替わりは、フィルムからの駆動力がカート
リッジ内のスプールに伝達された時、はじめて行なわれ
る。
【0025】しかし、カートリッジのスプールに巻回さ
れたフィルムは、密巻状態ではなく、緩巻状態であり、
緩巻程度もばらつきを持っている。よって、クラッチの
切り替わりのタイミングは一定とならない。即ち、フィ
ルムスキャンニング途中に切り替わり、走査不良となっ
たり、磁気再生機能を有する写真焼付機では磁気再生中
に切り替わり、再生不良となったりする問題点がある。
【0026】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その第1の目的は、フィルム巻き戻し時にフィル
ムに傷を付けずに巻き戻すことができるフィルムキャリ
アを提供することにある。
【0027】第2の目的は、フィルム繰出し時にスムー
ズにフィルムを繰出すことができるフィルムキャリアを
提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
の発明は、フィルムを長手方向に搬送するフィルムキャ
リアにおいて、前記フィルムの終端が取付けられるスプ
ールを内部に回転可能に支持し、前記スプールを回転す
ることにより前記フィルムが繰出し/巻戻し可能なカー
トリッジを保持するカートリッジ保持部と、前記カート
リッジから繰出されたフィルムを挟持搬送するフィルム
搬送部と、該フィルム搬送部を駆動する駆動源と、前記
カートリッジのスプールに係合するスプール駆動部と、
前記駆動源によって駆動され、前記駆動源がフィルム巻
き戻し方向回転時に前記スプール駆動部に係合する第1
の出力部と、前記駆動源がフィルム繰出し方向回転時に
前記スプールに係合する第2の出力部とを有した動力切
換え機構と、前記スプール駆動部,前記動力切換え機構
の第1の出力部間に設けられた摩擦クラッチとからな
り、前記前記フィルム搬送部のフィルム送り速度をV1、
前記動力伝達切換え機構の第1の出力部によって駆動さ
れる前記スプール駆動部のフィルム送り速度をV2、前記
動力伝達切換え機構の第2の出力部によって駆動される
前記スプール駆動部のフィルム送り速度をV3とすると、 V3<V1<V2 となるように設定したものである。
【0029】第1の発明のフィルムキャリアにおいて、
内部にフィルムが完全に巻戻されたカートリッジをカー
トリッジ保持部にセットし、駆動源をフィルムをカート
リッジから繰出す方向に駆動すると、フィルム搬送部は
フィルムを速度V1でフィルム繰出し方向に空駆動する。
同時に、動力切換え機構の第2の出力部がスプール駆動
部に係合し、スプールは速度V3でフィルムをカートリッ
ジから繰出し始める。
【0030】そして、フィルムの先端がフィルム搬送部
に至ると、空駆動しているフィルム搬送部はフィルムを
V3より大きな速度V1でフィルムの挟持搬送を始め、動力
切換え機構の第2の出力部とスプール駆動部との係合が
解除される。
【0031】逆に、フィルムを巻戻す際には、駆動源を
巻戻し方向に駆動する。フィルム搬送部はフィルムを速
度V1でフィルムを巻戻し方向に駆動する。更に、動力切
換え機構の第1の出力部がスプール駆動部に係合し、ス
プール駆動部は速度V2でフィルムを駆動する。この時の
速度差は摩擦クラッチで吸収される。
【0032】このような構成にしたことにより、フィル
ム巻き取り時にフィルム搬送部及びスプール駆動部とも
フィルムを駆動しているので、負荷が少なく、フィルム
とこれらとの間にスリップが発生せず、フィルムに傷が
付かない。
【0033】第2の発明は、フィルムを長手方向に搬送
するフィルムキャリアにおいて、前記フィルムの終端が
取付けられるスプールを内部に回転可能に支持し、前記
スプールを回転することにより前記フィルムが繰出し/
巻戻し可能なカートリッジを保持するカートリッジ保持
部と、前記カートリッジから繰出されたフィルムを挟持
搬送するフィルム搬送部と、該フィルム搬送部を駆動す
る駆動源と、前記カートリッジのスプールに係合するス
プール駆動部と、前記駆動源によって駆動され、前記駆
動源がフィルム巻き戻し方向回転時に前記スプール駆動
部に係合する第1の出力部と、前記駆動源がフィルム繰
出し方向回転時に前記スプールに係合する第2の出力部
とを有した動力切換え機構と、前記スプール駆動部,前
記動力切換え機構の第1の出力部間に設けられた摩擦ク
ラッチと、前記カートリッジから繰出されたフィルムの
先端が前記フィルム搬送部に駆動された直後に前記動力
伝達切換え機構に係合し、スプール駆動部への動力の伝
達を解除する解除部とからなり、前記前記フィルム搬送
部のフィルム送り速度をV1、前記第1のアイドルギヤに
よって駆動される前記スプール駆動部のフィルム送り速
度をV2、前記第2のアイドルギヤによって駆動される前
記スプール駆動部のフィルム送り速度をV3とすると、 V3<V1<V2 となるように設定したものである。
【0034】第2の発明において、内部にフィルムが完
全に巻戻されたカートリッジをカートリッジ保持部にセ
ットし、駆動源をフィルムをカートリッジから繰出す方
向に駆動すると、フィルム搬送部はフィルムを速度V1で
フィルム繰出し方向に空駆動する。同時に、動力切換え
機構の第2の出力部がスプール駆動部に係合し、スプー
ルは速度V3でフィルムをカートリッジから繰出し始め
る。
【0035】そして、フィルムの先端がフィルム搬送部
に至ると、空駆動しているフィルム搬送部はフィルムを
V3より大きな速度V1でフィルムの挟持搬送を始める。そ
して、解除部によって、動力切換え機構の第2の出力部
とスプール駆動部との係合が強制的に解除される。
【0036】よって、スプール駆動部からフィルム搬送
部への切り替わりのタイミングが一定し、スムーズにフ
ィルムは搬送される。逆に、フィルムを巻戻す際には、
駆動源を巻戻し方向に駆動する。フィルム搬送部はフィ
ルムを速度V1でフィルムを巻戻し方向に駆動する。更
に、動力切換え機構の第1の出力部がスプール駆動部に
係合し、スプール駆動部は速度V2でフィルムを駆動す
る。この時の速度差は摩擦クラッチで吸収される。
【0037】このような構成にしたことにより、フィル
ム巻き取り時にフィルム搬送部及びスプール駆動部とも
フィルムを駆動しているので、負荷が少なく、フィルム
とこれらとの間にスリップが発生せず、フィルムに傷が
付かない。
【0038】尚、第1及び第2の発明の前記動力伝達切
換え機構の一例としては、遊星歯車機構を用いたものが
ある。
【0039】
【実施の実施の形態】次に図面を用いて本発明の実施の
形態例を説明する。図1は本発明の実施の形態例のフィ
ルムキャリアの一方のユニットの正面図、図2は図1に
示すフィルムキャリアが設けられたスキャナの構成斜視
図、図3は図2におけるフィルムキャリアの上面図、図
4は図1における上面図、図5は図1における下面図、
図6は図1におけるA-A断面図、図7は図5における切
断線B-Bに沿った断面図である。
【0040】先ず、図2及び図3を用いてスキャナの全
体説明を行なう。これらの図において、本実施例のスキ
ャナ5は、光源部10と、フィルム4を搬送するフィル
ム搬送部11と、フィルム4からの透過光を受け、アナ
ログ電気信号を発生する検出部12との3つのパートに
大別される。
【0041】光源部10において、15はハロゲンラン
プ等の光源、16は光源15で発生する熱を吸収する吸
熱フィルタ、18は光源15から出射された光を拡散反
射し、スリット17より線状の光を出射する光拡散箱で
ある。
【0042】フィルム搬送部11において、21は矢印
方向Aに移動可能に設けられた本スキャン用ステージ、
22は本スキャン用ステージ21上に設けられ、内部に
カートリッジがセットされ、カートリッジからのフィル
ム4を矢印方向I方向に挟持搬送するフィルムキャリア
である。
【0043】検出部12において、25はフィルムキャ
リア22に挟持されたフィルム4を透過した透過光を収
束するレンズ、26はレンズ25によって収束されたフ
ィルム4の透過光を受け、アナログ画像信号を発生する
CCDラインセンサである。尚、レンズ25及びCCDライン
センサ26は図示しないオートフォーカス機構によっ
て、一体的に光軸方向に駆動される。
【0044】次に、図3を用いてフィルム搬送部11の
本スキャン用ステージ21の駆動機構を説明する。スキ
ャナのベース上には、フィルム4の搬送方向に沿って、
断面形状が円形の第1及び第2のガイドレール31,3
2が平行に配設されている。
【0045】本スキャン用ステージ21の第1のガイド
レール31に沿った面には第1のガイドレール31に摺
動可能に係合する第1のスライダ37が、第2のガイド
レール32に沿った面には第2のガイドレール32に摺
動可能に嵌合する第2及び第3のスライダ38,39が
それぞれ取付けられており、本スキャン用ステージ21
は第1及び第2のガイドレール31,32に沿ってのみ
直線移動可能となっている。
【0046】更に、本スキャン用ステージ21の第2及
び第3のスライダ38,39の間には、ラックプレート
46が設けられている。一方、ベースには、ラックプレ
ート46に噛合し、図示しないステッピングモータ及び
減速歯車列によって回転駆動されるピニオン41が回転
可能に設けられ、この図示しないステッピングモータ駆
動することにより、本スキャン用ステージ21は第1及
び第2のガイドレール31,32に沿って駆動されるよ
うになっている。
【0047】次に、図1〜図7用いてフィルムキャリア
22を説明する。これらの図において、フィルムキャリ
ア22は、フィルム4を挟持するように設けられた第1
ユニット50と第2ユニット51とから構成されてい
る。第1ユニット50と第2のユニット51とには、光
拡散箱16から出射した線状の光が通過する窓(開口)5
0a及び51aがそれぞれ開設されている。
【0048】第1ユニット50及び第2のユニット51
の対向面には、鏡面加工が施され、搬送するフィルム4
の上端及び下端近傍に摺接可能な搬送プレート52,搬
送プレート65(搬送プレート65は図示せず)が設けら
れている。
【0049】フィルムキャリア22の一方の端部には、
フィルム4の終端が取付けられるスプール(軸)を内部に
回転可能に支持するカートリッジ60がセットされるカ
ートリッジ保持部61が形成されている。そして、この
カートリッジ60は、第1及び第2ユニット50,51
の一方の端部上面に開閉可能に設けられた蓋55を介し
て、フィルムキャリア22外部から装填可能となってい
る。
【0050】また、このカートリッジ保持部61の底面
には、カートリッジ60のスプールに係合し、スプール
と一体となって回転可能なシャフト63が設けられてい
る。このシャフト63にはギヤ64が固着され、更に、
このギヤ64には、第1ユニット50の本体側に回転可
能に設けられたギヤ65が噛合している。
【0051】そして、これらシャフト63,ギヤ64及
びギヤ65でスプール駆動部66が形成されている。窓
50aの両サイドには、フィルム4を挟持搬送する第1
フィルム搬送部67と、第2のフィルム搬送部68とが
設けられている。
【0052】各フィルム搬送部67,68は、各ユニッ
ト50,51の対向面に突出し、フィルム4を挟持可能
に設けられたローラ対69,70及びローラ対71,72
より構成されている。そして、ローラ対69,70及び
ローラ対71,72のうち、第1ユニット50側に設け
られたローラ69,71には駆動力が作用し、第2ユニ
ット51側に設けられたローラ70,72は、ローラ間
にフィルム4が介在する場合にはフィルム4を介して、
またフィルム4がない場合には直接ローラ69,71に
押接し、従動可能となっている。
【0053】フィルムキャリア22の他方の端部の下方
には、第1の駆動モータ75が設けられている。この第
1の駆動モータ75の出力軸には、ピニオン76が固着
されている。
【0054】77は第1ユニット50の下部に回転可能
に設けられ、基端側にピニオン76に噛合するギヤ部7
7aと、先端側にプーリ部77bとが形成されたギヤプ
ーリである。
【0055】78はローラ71が固着され、第1ユニッ
ト50に二つの軸受ホルダ150によって固定された二
つの軸受151を介して回転可能に設けられたシャフト
79の下部に固着されたプーリ、80はローラ69が固
着され、第1ユニット50に二つの軸受ホルダ152に
よって固定された二つの軸受153を介して回転可能に
設けられたシャフト81の下部に固着され、上部にギヤ
部80a、下部にプーリ部80bが形成されたギヤプー
リ、82はプーリ78の近傍に設けられ、プーリ78に
所定の抱角を与えるプーリである。そして、ギヤプーリ
77のプーリ部77b,プーリ78,プーリ82,ギヤプ
ーリ80のプーリ部80bには、ベルト83が巻掛けら
れ、第1の駆動モータ75により、第1のフィルム搬送
部67のローラ69及び第2のフィルム搬送部68のロ
ーラ71は駆動されるようになっている。
【0056】また、スプール駆動部66は、ギヤプーリ
80間に設けられた遊星歯車機構90を介して駆動され
る。次に、遊星歯車機構90の説明を行なう。本実施例
の遊星歯車機構90は、太陽ギヤ91と、この太陽ギヤ
91のシャフト92に回転可能に設けられ、第1及び第
2のアーム部93a,93bを有する略V字形のレバー9
3と、レバー93の第1のアーム部93aの先端部に回
転可能に設けられ、太陽ギヤ91に噛合し、スプール駆
動部66のギヤ65に噛合可能な第2の遊星ギヤ94
と、第2のアーム部93bの先端部に回転可能に設けら
れ、太陽ギヤ91に噛合し、スプール駆動部66のギヤ
65に噛合可能な第1の遊星ギヤ95とから構成されて
いる。
【0057】太陽ギヤ91は、ギヤプーリ80のギヤ部
80aと、太陽ギヤ91間に設けられ、両者に噛合する
ギヤ96により、第1の駆動モータ75より駆動される
ようになっている。
【0058】第2の遊星ギヤ94はレバー93上に立設
されたシャフト97に回転可能に設けられている。そし
て、第2の遊星ギヤ94は太陽ギヤ91に噛合し、太陽
ギヤ91上を公転する遊星ギヤとしての大径ギヤ部94
aと、この大径ギヤ部94aと一体的に形成され、スプ
ール駆動部66のギヤ65に噛合可能な小径ギヤ部94
bとから構成されている。
【0059】更に、シャフト97の先端に形成されたつ
ば部97aと第2の遊星ギヤ94間には、第2の遊星ギ
ヤ94の回転時、第2の遊星ギヤ94へ負荷を与える摩
擦部材としてのスプリング98が嵌挿されている。
【0060】第1の遊星ギヤ95はレバー93上に立設
されたシャフト99に回転可能に設けられている。そし
て、第2の遊星ギヤ95は、分割された2つのギヤ部、
すなわち、太陽ギヤ91に噛合し、太陽ギヤ91上を公
転する遊星ギヤとしての小径ギヤ部95aと、スプール
駆動部66のギヤ65に噛合可能な大径ギヤ部95bと
から構成されている。
【0061】シャフト99の先端に形成されたつば部9
9aと小径ギヤ部95aとの間には、小径ギヤ部95a
の回転時、小径ギヤ部95aへ負荷を与える摩擦部材と
してのスプリング100が嵌挿され、小径ギヤ部95a
と大径ギヤ部95b間には、摩擦クラッチとして機能す
るスプリング101が嵌挿されている。
【0062】そして、この遊星歯車機構90の各ギヤの
歯数は、下記のような条件になるように選定されてい
る。 V3<V1<V2 V1 : 第1のフィルム搬送部67のフィルム搬送速度 V3 : 第2の遊星ギヤ94の小径ギヤ部94bによって
駆動されるスプール駆動部66のフィルム送り速度 V2 : 第1の遊星ギヤ95の大径ギヤ部95bによって
駆動されるスプール駆動部66のフィルム送り速度 第1ユニット50の窓50aの周縁には段部が形成さ
れ、この段部にはフィルム4が当接可能な金属製のプレ
ート161が配設されている。また、窓50aの上縁部
近傍と下縁部近傍には、先端部にはプレート161に対
向し、フィルム4の上部及び下部をプレート161に押
圧する押さえ板162が取付けられた板ばね163が設
けられている。
【0063】第2ユニット51には、圧板110が第2
ユニット側シャフト164を中心に回転可能に設けられ
ている。この圧板110の上部には、基端部が第2ユニ
ット51に係止されたスプリング111の先端部が押圧
し、圧板110は第1ユニット50方向に付勢され、フ
イルム4を第1ユニット50のプレート161へ押圧
し、フィルム4の平面性を確保している。
【0064】第1ユニット50の他方の端部の上部に
は、第2の駆動モータ112が設けられている。この第
2の駆動モータ112の出力軸には、ピニオン113が
固着されている。このピニオン113の回転は、ギヤ1
14,115,116,117からなる第1の歯車列を介
して、カムギヤ118に伝達されるようになっている。
【0065】カムギヤ118は、歯車列のうちの最後の
ギヤ117に噛合するギヤ部118aと、カム部118
bとから構成されている。カム部118bは、第1ユニ
ット50に開設された穴50bを介して、圧板110に
当接可能で、圧板110を第1ユニット50から離反/
当接させる形状に設定されている。即ち、図4におい
て、カム部118bの大径部(図において範囲D)が圧板
110に当接することにより、圧板110を第1ユニッ
ト50から離反させ、それ以外のカム部118bが圧板
110に当接することにより、圧板110を第1ユニッ
ト50に当接させるような形状に設定されている。そし
て、このカムギヤ118の回転制御は、例えば、第1ユ
ニットに設けられた2ビットのセンサを用い、カムギヤ
118の回転位置を検出し、前記第2の駆動モータ11
2を駆動することにより行なわれる。
【0066】また、カムギヤ118へ伝達された回転力
は、カムギヤ118のギヤ部118aに噛合するギヤ1
19,120,121,122からなる第2の歯車列を介
して、ギヤ123に伝達される。このギヤ123のシャ
フトは、下方に延出し、遊星歯車機構90近傍に設けら
れ、レバー93に係合可能なレバー解除手段としての解
除レバー124が固着されている。
【0067】次に、上記構成のフィルムキャリアの作動
を説明する。 (1)プレスキャン 本装置の電源オフ時は、カムギヤ118のカム部118
bは、範囲Dの一方の端部D0が圧板110に当接し、圧
板110は第1ユニット50から離反した位置にある。
【0068】蓋55を開け、フィルムが完全に内部に巻
き取られたカートリッジ60をカートリッジ保持部61
へ装填する。プレスキャンスイッチをオンすると、ギヤ
プーリ80が図5において矢印プレスキャン方向に回転
するような方向に第1の駆動モータ75が駆動し、第1
のフィルム搬送部67,第2のフィルム搬送部68がフ
ィルム搬送速度V1で空駆動される。
【0069】同時に、太陽ギヤ91もギヤプーリ80と
同一方向に回転し、第1の遊星ギヤ95,第2の遊星ギ
ヤ94,レバー93も同一方向に回転し、第2の遊星ギ
ヤ94の小径ギヤ部94bがギヤ65に噛合する。よっ
て、第1の駆動モータ75の駆動力は、第2の遊星ギヤ
94を介してスプール駆動部66に伝達され、カートリ
ッジ60のスプールに巻回されたフィルム4を速度V3で
繰出し始める。
【0070】更に、第2の駆動モータ112も図4にお
いて矢印方向に回転し、第2の駆動モータ112の回転
は、ギヤ119,120,121,122,123からなる
歯車列を介して、第1ユニット50の下部へ伝達され、
解除レバーを図5において、矢印方向(時計方向)に回転
させる。
【0071】尚、ここで、モータ112はフィルムがロ
ーラ69に達したことを検出して駆動させてもよい。そ
して、カートリッジ60から繰出されたフィルム4の先
端が、第1のフィルム搬送部67に至ると、第1のフィ
ルム搬送部67は搬送速度V1でフィルム4を挟持搬送し
始める。
【0072】ここで、第1フィルム搬送部67の搬送速
度(V1)の方が、スプール駆動部66の搬送速度(V3)より
速いので、第21の遊星ギヤ94はギヤ65より離れよ
うとする。同時に、第1のフィルム搬送部67がフィル
ム4を搬送し始めた直後に、レバー124がレバー93
を押し、レバー93を時計方向に回転させ、第2の遊星
ギヤ94の大径ギヤ部94bをギヤ65より強制的に離
反させ、スプール駆動部66への回転力の伝達が停止さ
れる。そして、第2の駆動モータ112の駆動は停止す
る。この時、カムギヤ118のカムギヤ部118は範囲
Dが圧板110に当接し、圧板110は第1ユニット5
0から離反した位置に保持されている。
【0073】更に、フィルム4の先端部が第2のフィル
ム搬送部68に至ると、第2のフィルム搬送部68もフ
ィルム4を搬送速度V1でフィルム4を搬送し始め、フィ
ルム4は一定速度V1で最終コマまで挟持搬送される。
【0074】この時、光源15より出射した光は、窓5
0aを介してフィルム4を透過し、窓51aを介してレ
ンズ25で収束され、CCDラインセンサ26に至る。プ
レスキャンは、フィルム4の一コマあたり例えば、128
×192画素程度の粗い画素数で全てのコマを読み取りメ
モリに画像データを蓄積し、コマ位置の確認、及びフィ
ルム4に記録された画像のR.G.Bバランス及び濃度をチ
ェックを行なう。
【0075】(2) 本スキャン最終コマまでのRGBバラン
ス及び濃度セットが終了すると、最終コマを窓50aに
セットする。そして、第2の駆動モータ112が駆動さ
れ、カムギヤ118が回転し、カム部118bの範囲D
以外小径部が圧板110に当接し、圧板110が第1ユ
ニット50に移動し、フィルム4の平面性の確保が行な
われる。
【0076】そして、図示しないオートフォーカス機構
によりレンズ25またはCCDラインセンサ26を光軸方
向に移動させて、フィルム4を透過した光のCCDライン
センサ26への合焦が行なわれる。
【0077】次に、図示しないステッピングモータが駆
動され、本スキャン用ステージ21が駆動され、本スキ
ャンが行なわれる。CCDラインセンサ26で、取り込ま
れたアナログ画像信号は、AD変換器でデジタル画像信号
に変換され、所定の記録方式(例えば、JPEG:Joint Phot
ographic Experts Group)で、記録媒体に記録される。
【0078】一コマの本スキャンが終了したならば、第
2の駆動モータ112により圧板110が解除され、制
御部はフィルム4を巻戻すために、第1の駆動モータ7
5を先程とは逆方向に駆動する。すると、第1及び第2
のフィルム搬送部67,68が先程とは逆方向(フィルム
巻戻し方向)にフィルム搬送速度(V1)で駆動される。同
時に、太陽ギヤ91もギヤプーリ80と同一方向に回転
し、第1の遊星ギヤ95,第2の遊星ギヤ95,レバー9
3も同一方向に回転し、第1の遊星ギヤ95の大径ギヤ
部95bがギヤ65に噛合する。よって、第1の駆動モ
ータ75の駆動力は、第1の遊星ギヤ95を介してスプ
ール駆動部66に伝達され、カートリッジ60のスプー
ルに巻回されたフィルム4を速度V2(V2>V1)で巻戻し始
め、フィルム4のコマを一コマ戻すとともに、本スキャ
ン用ステージ21は元位置に復帰し、次のコマの本スキ
ャンを行なう。
【0079】この時、スプール駆動部63のフィルム搬
送速度(V1)と、第1のフィルム搬送部67のフィルム搬
送速度(V2)とは、V2>V1に設定されているが、第1の遊
星ギヤ95内に摩擦クラッチとしてのスプリング101
を設けているので、小径ギヤ部95aと大径ギヤ部95
bとが滑り、速度差を吸収する。
【0080】上記構成によれば、下記のような効果を得
ることができる。 (1) フィルム巻戻し時 スキャン時にフィルム4を巻戻す際、フィルム4を挟持
搬送するフィルム搬送部67,68及びスプール駆動部
66が全て駆動され、しかも、フィルム搬送部67,6
8のフィルム搬送速度(V1)とスプール駆動部66のフィ
ルム搬送速度(V2)との速度差は、第1の遊星ギヤ95の
小径ギヤ部95aと大径ギヤ部95b間に設けられた摩
擦クラッチとしてのスプリング101により吸収され、
フィルム4を傷つけずにスムーズに搬送できる。
【0081】(2) フィルム繰出し時 フィルム4が第1のフィルム搬送部67に駆動された直
後に、解除レバー124がレバー93に係合し、第2の
遊星ギヤ94の大径ギヤ部95bとスプール駆動部66
のギヤ65との係合を強制的に解除することにより、カ
ートリッジ内のフィルム4の巻状態がどんな状態であっ
ても、スムーズなフィルム搬送が可能となる。
【0082】尚、本発明は、上記実施例に限定するもの
ではない。上記実施例では、フィルム4が第1のフィル
ム搬送部67に駆動された直後に、第2の遊星ギヤ94
の大径ギヤ部94bとスプール駆動部66のギヤ65と
の係合を解除する解除レバー124を駆動する機構を設
けたが、必ずしも必要ではない。
【0083】
【発明の効果】以上述べたように第1の発明のフィルム
キャリアによれば、内部にフィルムが完全に巻戻された
カートリッジをカートリッジ保持部にセットし、駆動源
をフィルムをカートリッジから繰出す方向に駆動する
と、フィルム搬送部はフィルムを速度V1でフィルム繰出
し方向に空駆動する。同時に、動力切換え機構の第2の
出力部がスプール駆動部に係合し、スプールは速度V3で
フィルムをカートリッジから繰出し始める。
【0084】そして、フィルムの先端がフィルム搬送部
に至ると、空駆動しているフィルム搬送部はフィルムを
V3より大きな速度V1でフィルムの挟持搬送を始め、動力
切換え機構の第2の出力部とスプール駆動部との係合が
解除される。
【0085】逆に、フィルムを巻戻す際には、駆動源を
巻戻し方向に駆動する。フィルム搬送部はフィルムを速
度V1でフィルムを巻戻し方向に駆動する。更に、動力切
換え機構の第1の出力部がスプール駆動部に係合し、ス
プール駆動部は速度V2でフィルムを駆動する。この時の
速度差は摩擦クラッチで吸収される。
【0086】このような構成にしたことにより、フィル
ム巻き取り時にフィルム搬送部及びスプール駆動部とも
フィルムを駆動しているので、負荷が少なく、フィルム
とこれらとの間にスリップが発生せず、フィルムに傷が
付かない。
【0087】第2の発明のフィルムキャリアによれば、
内部にフィルムが完全に巻戻されたカートリッジをカー
トリッジ保持部にセットし、駆動源をフィルムをカート
リッジから繰出す方向に駆動すると、フィルム搬送部は
フィルムを速度V1でフィルム繰出し方向に空駆動する。
同時に、動力切換え機構の第2の出力部がスプール駆動
部に係合し、スプールは速度V3でフィルムをカートリッ
ジから繰出し始める。
【0088】そして、フィルムの先端がフィルム搬送部
に至ると、空駆動しているフィルム搬送部はフィルムを
V3より大きな速度V1でフィルムの挟持搬送を始める。そ
して、解除部によって、動力切換え機構の第2の出力部
とスプール駆動部との係合が強制的に解除される。
【0089】よって、スプール駆動部からフィルム搬送
部への切り替わりのタイミングが一定し、スムーズにフ
ィルムは搬送される。逆に、フィルムを巻戻す際には、
駆動源を巻戻し方向に駆動する。フィルム搬送部はフィ
ルムを速度V1でフィルムを巻戻し方向に駆動する。更
に、動力切換え機構の第1の出力部がスプール駆動部に
係合し、スプール駆動部は速度V2でフィルムを駆動す
る。この時の速度差は摩擦クラッチで吸収される。
【0090】このような構成にしたことにより、フィル
ム巻き取り時にフィルム搬送部及びスプール駆動部とも
フィルムを駆動しているので、負荷が少なく、フィルム
とこれらとの間にスリップが発生せず、フィルムに傷が
付かない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例のフィルムキャリアの一
方のユニットの正面図である。
【図2】図1に示すフィルムキャリアが設けられたスキ
ャナの構成斜視図である。
【図3】図2におけるフィルムキャリアの上面図であ
る。
【図4】図1における上面図である。
【図5】図1における下面図である。
【図6】図1におけるA-A断面図である。
【図7】図5における切断線B-Bに沿った断面図であ
る。
【図8】特開平4-86638号公報に開示されたフィルム給
送機構の要部斜視図である。
【図9】図8における平面図である。
【符号の説明】
4 フィルム 22 フィルムキャリア 60 カートリッジ 61 カートリッジ保持部 66 スプール駆動部 67 第1フィルム搬送部 68 第2フィルム搬送部 90 遊星歯車機構 91 太陽ギヤ 93 レバー 94 第2の遊星ギヤ 94a,95b 大径部 94b,95a 小径部 95 第2の遊星ギヤ 124 解除レバー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムを長手方向に搬送するフィルム
    キャリアにおいて、 前記フィルムの終端が取付けられるスプールを内部に回
    転可能に支持し、前記スプールを回転することにより前
    記フィルムが繰出し/巻戻し可能なカートリッジを保持
    するカートリッジ保持部と、 前記カートリッジから繰出されたフィルムを挟持搬送す
    るフィルム搬送部と、 該フィルム搬送部を駆動する駆動源と、 前記カートリッジのスプールに係合するスプール駆動部
    と、 前記駆動源によって駆動され、前記駆動源がフィルム巻
    き戻し方向回転時に前記スプール駆動部に係合する第1
    の出力部と、前記駆動源がフィルム繰出し方向回転時に
    前記スプールに係合する第2の出力部とを有した動力切
    換え機構と、 前記スプール駆動部,前記動力切換え機構の第1の出力
    部間に設けられた摩擦クラッチと、からなり、 前記前記フィルム搬送部のフィルム送り速度をV1、前記
    動力伝達切換え機構の第1の出力部によって駆動される
    前記スプール駆動部のフィルム送り速度をV2、前記動力
    伝達切換え機構の第2の出力部によって駆動される前記
    スプール駆動部のフィルム送り速度をV3とすると、 V3<V1<V2 となるように設定したことを特徴とするフィルムキャリ
    ア。
  2. 【請求項2】 フィルムを長手方向に搬送するフィルム
    キャリアにおいて、 前記フィルムの終端が取付けられるスプールを内部に回
    転可能に支持し、前記スプールを回転することにより前
    記フィルムが繰出し/巻戻し可能なカートリッジを保持
    するカートリッジ保持部と、 前記カートリッジから繰出されたフィルムを挟持搬送す
    るフィルム搬送部と、 該フィルム搬送部を駆動する駆動源と、 前記カートリッジのスプールに係合するスプール駆動部
    と、 前記駆動源によって駆動され、前記駆動源がフィルム巻
    き戻し方向回転時に前記スプール駆動部に係合する第1
    の出力部と、前記駆動源がフィルム繰出し方向回転時に
    前記スプールに係合する第2の出力部とを有した動力切
    換え機構と、 前記スプール駆動部,前記動力切換え機構の第1の出力
    部間に設けられた摩擦クラッチと、 前記カートリッジから繰出されたフィルムの先端が前記
    フィルム搬送部に駆動された直後に前記動力伝達切換え
    機構に係合し、スプール駆動部への動力の伝達を解除す
    る解除部と、からなり、 前記フィルム搬送部のフィルム送り速度をV1、前記第1
    のアイドルギヤによって駆動される前記スプール駆動部
    のフィルム送り速度をV2、前記第2のアイドルギヤによ
    って駆動される前記スプール駆動部のフィルム送り速度
    をV3とすると、 V3<V1<V2 となるように設定したことを特徴とするフィルムキャリ
    ア。
  3. 【請求項3】 前記動力伝達切換え機構は、 遊星歯車機構を用いたことを特徴とする請求項1または
    2記載のフィルムキャリア。
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