JPH0972575A - ヒートポンプ式冷暖房装置 - Google Patents

ヒートポンプ式冷暖房装置

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JPH0972575A
JPH0972575A JP22806595A JP22806595A JPH0972575A JP H0972575 A JPH0972575 A JP H0972575A JP 22806595 A JP22806595 A JP 22806595A JP 22806595 A JP22806595 A JP 22806595A JP H0972575 A JPH0972575 A JP H0972575A
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JP
Japan
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heat
hot water
heat exchanger
water supply
hot
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Application number
JP22806595A
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English (en)
Inventor
Junji Matsue
準治 松栄
Takashi Nakazato
孝 中里
Toshikazu Ishihara
寿和 石原
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷房あるいは暖房の要求がなく、給湯の要求
のみがあるときにも、その給湯の要求に十分対応できる
ヒートポンプ式冷暖房装置を提供する。 【解決手段】 放熱用熱源11につながる熱搬送回路に
給湯用熱交換器60をつなぐとともに、この給湯用熱交
換器60に外部供給水或いは循環水を通して加熱・給湯
する給湯回路50をつなぎ、且つ放熱用熱源11につな
がる熱搬送回路には、室外熱交換器301又は室内熱交
換器201をバイパスさせて、給湯用熱交換器60に冷
温水を流すための熱搬送回路切替手段400を設け、給
湯の要求のみがあるときに、熱搬送回路切替手段400
を切替えて、給湯用熱交換器60にのみ冷温水を流し
て、加熱・給湯する。更に、給湯回路切替手段410に
て必要に応じて、給湯回路50には給湯用熱交換器60
をバイパスさせて、外部供給水或いは循環水を流す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部からの熱又は
動力により作動する熱ガス機関を利用して冷暖房と給湯
を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スターリングサイクル機関や吸収
式冷凍機関など燃焼等による高温熱源や電動機などの動
力を駆動源として冷暖房等を行う熱ガス機関は知られて
いる。この種の熱ガス機関の特徴は、冷媒としてフロン
を使用せず、ヘリウム、窒素、アンモニア等の気体を使
用して、ヒートポンプ仕事を行うことである。この種の
熱ガス機関では、フロンを使用する逆ランキン式冷暖房
機のように冷媒を用いて室内機に冷温熱を搬送すること
ができないという欠点がある。
【0003】そこで、従来は、熱ガス機関の吸熱用熱源
と、熱ガス機関の放熱用熱源と、室内熱交換器と、室外
熱交換器とを管路でつなぎ、冷温水により熱搬送を行う
空気調和装置が提案されている(例えば、特許第185
7581号)。
【0004】この空気調和装置においては、室内機や室
外機等の端末機器が冷房と暖房に兼用されるので、四方
弁を用いて冷水回路と温水回路を切り換えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、冷房時に室内機により室内から汲み上げ
た熱と熱サイクルを駆動するために投入した熱とを、室
外機により外気に放出するため、エネルギの有効利用が
図れないという問題がある。また、上記した熱を有効利
用しようとしても、上記従来例では熱搬送媒体として水
を用いており、かつその水を冷房と暖房とで共用するた
めに、不凍液が必要となり、そのままでは給湯水として
利用することができないという問題がある。また、ヒー
トポンプの稼働率を考えると、熱ガス機関で熱が発生す
る時点と給湯要求時点とが一致しないと、熱の有効利用
が図れないという問題もある。
【0006】これら諸問題を解消するため、放熱用熱源
につながる熱搬送回路に給湯用熱交換器をつなぎ、この
給湯用熱交換器に外部供給水或いは循環水を通すことに
よって外部供給水等を加熱し、給湯することも考えられ
る。
【0007】しかしながら、この方法では、冷房あるい
は暖房の要求がなく給湯の要求のみがあるときに、室外
熱交換器あるいは室内熱交換器にも冷温水が流れてしま
うという問題がある。
【0008】そこで、本発明の目的は、上記した従来例
の課題を解消し、冷房あるいは暖房の要求がなく、給湯
の要求のみがあるときにも、その給湯の要求に十分対応
できるヒートポンプ式冷暖房装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、外部からの熱又は動力により作動する熱ガス機関を
有し、この熱ガス機関の吸熱用熱源と、前記熱ガス機関
の放熱用熱源と、室外機に設けた室外熱交換器と、室内
機に設けた室内熱交換器とを熱搬送回路でつないだヒー
トポンプ式冷暖房装置において、前記放熱用熱源につな
がる前記熱搬送回路に給湯用熱交換器をつなぐととも
に、この給湯用熱交換器には外部供給水或いは循環水を
通して加熱・給湯する給湯回路をつなぎ、且つ前記放熱
用熱源につながる熱搬送回路には、前記室内熱交換器又
は前記室外熱交換器をバイパスさせて、前記給湯用熱交
換器に温水を流すための熱搬送回路切替手段を設け、更
に、前記給湯回路には前記給湯用熱交換器をバイパスさ
せて、外部供給水或いは循環水を流すための給湯回路切
替手段を設けたものである。
【0010】請求項2に記載の発明は、外部からの熱又
は動力により作動する熱ガス機関を有し、この熱ガス機
関の吸熱用熱源と、前記熱ガス機関の放熱用熱源と、室
外機に設けた室外熱交換器と、室内機に設けた室内熱交
換器とを熱搬送回路でつないだヒートポンプ式冷暖房装
置において、前記放熱用熱源につながる前記熱搬送回路
に給湯用熱交換器をつなぐとともに、この給湯用熱交換
器には外部供給水或いは循環水を通して加熱・給湯する
給湯回路をつなぎ、この給湯回路には補助加熱手段をつ
なぎ、且つ前記放熱用熱源につながる熱搬送回路には、
前記室内熱交換器又は前記室外熱交換器をバイパスさせ
て、前記給湯用熱交換器に温水を流すための熱搬送回路
切替手段を設け、更に、前記給湯回路には前記給湯用熱
交換器をバイパスさせて、前記補助加熱手段に外部供給
水或いは循環水を流すための給湯回路切替手段を設けた
ものである。
【0011】請求項1に記載の発明では、熱ガス機関の
放熱用熱源で暖められた温水が熱搬送回路を通じて室内
機の室内熱交換器に入ると、室内は暖房されて、そのと
きには、吸熱用熱源で冷やされた冷水が室外機の室外熱
交換器に入り、そこでは室外から吸熱する。一方、熱ガ
ス機関の吸熱用熱源で冷やされた冷水が熱搬送回路を通
じて室内機の室内熱交換器に入ると、室内は冷房され
て、そのときには、放熱用熱源で暖められた温水が室外
機の室外熱交換器に入り、そこでは室外に放熱する。特
に冷房時には、放熱用熱源で暖められた温水を通じて放
熱するので、そこに給湯用熱交換器を設けておけば、そ
の温水を利用して、外部供給水或いは循環水を加熱して
給湯することができる。また、熱搬送回路切替手段を設
けているので、例えば冷房あるいは暖房の要求がなく給
湯の要求のみがあるときに、室外熱交換器あるいは室内
熱交換器にも温水が流れないように、室外熱交換器又は
室内熱交換器をバイパスして、給湯用熱交換器に温水を
流せるので、冷暖房運転の停止時であっても、熱ガス機
関を運転しさえすれば、外部供給水或いは循環水を加熱
して給湯することができる。更に、以上の発明によれ
ば、放熱する熱源を利用して加熱・給湯するので、エネ
ルギの有効利用が図られる。
【0012】請求項2に記載の発明では、熱ガス機関の
放熱用熱源で暖められた温水が熱搬送回路を通じて室内
機の室内熱交換器に入ると、室内は暖房されて、そのと
きには、吸熱用熱源で冷やされた冷水が室外機の室外熱
交換器に入り、そこでは室外から吸熱する。一方、熱ガ
ス機関の吸熱用熱源で冷やされた冷水が熱搬送回路を通
じて室内機の室内熱交換器に入ると、室内は冷房され
て、そのときには、放熱用熱源で暖められた温水が室外
機の室外熱交換器に入り、そこでは室外に放熱する。特
に冷房時には、放熱用熱源で暖められた温水を通じて放
熱するので、そこに給湯用熱交換器を設けておけば、そ
の温水を利用して、外部供給水或いは循環水を加熱して
給湯することができる。また、熱搬送回路切替手段を設
けているので、例えば冷房あるいは暖房の要求がなく給
湯の要求のみがあるときに、室外熱交換器あるいは室内
熱交換器にも温水が流れないように、室外熱交換器又は
室内熱交換器をバイパスして、給湯用熱交換器に温水を
流せるので、冷暖房運転の停止時であっても、熱ガス機
関を運転しさえすれば、外部供給水或いは循環水を加熱
して給湯することができる。また、給湯回路には補助加
熱手段が設けられるので、加熱・給湯された温水の温度
を高めたい時には、この補助加熱手段を動作させること
により、給湯温度を例えば80℃程度にまで上昇させる
ことができる。更に、給湯回路切替手段を設けているの
で、冷房あるいは暖房の要求がなく、給湯の要求のみが
あるときには、熱ガス機関を運転しなくても、外部供給
水或いは循環水を加熱して給湯することができる。
【0013】以上の発明によれば、放熱する熱源を利用
して加熱・給湯するので、エネルギの有効利用が図られ
る。尚、本発明によれば、冷房時に限らず、暖房時にも
給湯は可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を添
付図面に従って説明する。
【0015】図1は、本発明に係るヒートポンプ式冷暖
房装置の第1の実施の形態の構成を示したもので、この
回路には熱源としてスターリングサイクル機関のヒート
ポンプを利用した熱ガス機関1が使用されている。な
お、このスターリングサイクル熱ガス機関1自体は公知
であり、詳細な説明は省略するが、高温側ピストン3と
低温側ピストン5とを備えている。両ピストン3,5
は、例えば高温側ピストン3が上死点へ向かう中間の位
置へ到達するときには、低温側ピストン5は上死点に達
する等のように、互いに90°位相をずらして動作可能
に、モータ6で駆動されるクランク7を介してつながれ
ている。
【0016】高温側ピストン3と低温側ピストン5とが
動作すると、封入されたヘリウムが、再生器9を通って
移動し、この再生器9を通過する際に、加熱されたり冷
却され、かつ各ピストンの動作による容積変化により、
ヘリウムが昇圧されたり減圧されたりする。ヘリウムの
昇圧時には温度が上がり中温熱交換器11に放熱し、減
圧時には温度が下がり低温熱交換器13から吸熱する。
【0017】つまり低温熱交換器13は本熱ガス機関1
の吸熱用熱源を構成し、中温熱交換器11は本熱ガス機
関1の放熱用熱源を構成する。
【0018】しかして、この実施の形態によれば、熱ガ
ス機関1の低温熱交換器(吸熱用熱源)13、および中
温熱交換器(放熱用熱源)11を利用してなる空気調和
機101が提供される。この空気調和機101は、室内
機200と、熱ガス機関1を含む室外機300によって
構成される。
【0019】室内機200は、室内熱交換器201と室
内ファン203とを備えている。また、室外機300
は、熱ガス機関1と室外熱交換器301と室外ファン3
03とを備え、さらに、温水用ポンプ20と、冷水用ポ
ンプ21と、三方弁(熱搬送回路切替手段)400と、
四方弁30,31と、給湯用熱交換器60と、この給湯
用熱交換器60に外部供給水を導くための外部給水管7
0とを備えている。
【0020】そして、この実施の形態によれば、給湯用
熱交換器60には、外部給水管70のほかに給湯管(給
湯回路)50がつながれ、この給湯管50には開閉弁5
1が設けられる。そして、この開閉弁51を開くと、外
部給水管70を通じて供給される外部供給水が、給湯用
熱交換器60に導かれ、そこで加熱された後、給湯管5
0を通じて給湯されるようになっている。
【0021】図1は冷房運転時を示すが、この冷房運転
時における冷水、温水の流れを基準として、図1の熱搬
送回路40〜47を説明する。
【0022】冷房運転時には、四方弁30,31は図1
において実線で示すように切り替えられる。この場合、
低温熱交換器(吸熱用熱源)13で吸熱された冷水は、
管路40を通って四方弁30に至り、管路41を通じて
室内熱交換器201に流れ、そこで熱交換を行い、室内
ファン203を回転させることにより室内に冷風を送り
出した(冷房)後、管路42、四方弁31、冷水用ポン
プ21、管路43を通じて低温熱交換器(吸熱用熱源)
13に戻る。
【0023】このとき、中温熱交換器(放熱用熱源)1
1で放熱された温水は、管路44、温水用ポンプ20、
三方弁(熱搬送回路切替手段)400、四方弁30、更
には管路45を通じて室外熱交換器301に流れ、そこ
で室外ファン303を回転させることにより熱交換を行
った後、管路46、四方弁31、給湯用熱交換器60、
管路47を通じて中温熱交換器(放熱用熱源)11に戻
る。このように冷温水の循環により、給湯用熱交換器6
0と室外熱交換器301、あるいはどちらか一方の熱交
換器60,301を通じて熱サイクルによる廃熱が放熱
され、室内熱交換器201を通じて室内空気から熱が吸
熱されて、冷房が行われる。
【0024】特に、この冷房運転時には、室外熱交換器
301だけで放熱するよりも、給湯用熱交換器60でも
放熱する方が、冷房効率が向上するし、しかも給湯用熱
交換器60で放熱すればするほど、給湯量が増えるの
で、エネルギを有効利用して一石二鳥の効果を奏するも
のである。
【0025】これは、室外ファン303の回転数を制御
することにより容易に達成され、ファンを停止した時が
最大給湯能力となる。
【0026】次に、暖房運転時には、四方弁30,31
は図1において点線で示すように切り替えられる。この
場合、中温熱交換器(放熱用熱源)11で放熱された温
水は、管路44、温水用ポンプ20、三方弁(熱搬送回
路切替手段)400、四方弁30、管路41を通じて室
内熱交換器201に流れ、そこで室内ファン203を回
転させることにより熱交換を行い、室内に温風を送り出
した(暖房)後、管路42、四方弁31、給湯用熱交換
器60、管路47を通じて中温熱交換器(放熱用熱源)
11に戻る。
【0027】このとき、低温熱交換器(吸熱用熱源)1
3で吸熱された冷水は、管路40、四方弁30、管路4
5を通じて室外熱交換器301に流れ、そこで室外ファ
ン303を回転させることにより熱交換を行った後、管
路46、四方弁31、冷水用ポンプ21、管路43を通
じて低温熱交換器(吸熱用熱源)13に戻る。このよう
に冷温水の循環により、室外熱交換器301を通じて外
気から熱が吸収され、給湯用熱交換器60と室内熱交換
器201、あるいはどちらか一方の熱交換器60,20
1を通じて熱サイクルによる廃熱が放熱され、暖房又は
給湯、あるいは暖房と給湯の同時運転が行われる。
【0028】給湯時には、外部給水管70を通じて、外
部水が給湯用熱交換器60に供給され、ここを通る温水
によって加熱され、給湯管50及び開閉弁51を経て給
湯に利用される。ただし、給湯用熱交換器60での加熱
温度は、そこでの放熱温度を当然に越えることはできな
い。給湯用熱交換器60での加熱温度は冷房運転時のそ
れよりも更に低下することは否めない。なお、暖房時に
は、室内機200における放熱も加わるため、給湯に利
用できる温水の温度は低下するので、給湯時には、室内
機200の能力を制限するか(暖房温度に制限を設ける
か)あるいは室内機の暖房運転を停止することが望まし
い。
【0029】しかして、この実施の形態によれば、冷房
あるいは暖房運転の要求がなく給湯運転のみの要求があ
るとき、図2に示すように、四方弁30,31、三方弁
(熱搬送回路切替手段)400が夫々切り替えられる。
【0030】これによれば、中温熱交換器(放熱用熱
源)11で放熱された温水は、管路44、温水用ポンプ
20、三方弁(熱搬送回路切替手段)400に流れ、室
内機200をバイパスして管路48を通じて給湯用熱交
換器60に流れ、そこから管路47を通じて中温熱交換
器(放熱用熱源)11に戻る。
【0031】給湯用熱交換器60には、外部給水管70
を通じて外部水が供給され、この外部水は給湯用熱交換
器60で加熱され、給湯管50及び開閉弁51を経て給
湯に利用される。この場合において、給湯用熱交換器6
0での加熱温度は、30℃〜50℃程度になることは否
めない。
【0032】一方、低温熱交換器(吸熱用熱源)13で
吸熱された冷水は、管路40、四方弁30、管路45を
通じて室外熱交換器301に流れ、そこで室外ファン3
03を回転させることにより熱交換を行った後、管路4
6、四方弁31、冷水用ポンプ21、管路43を通じて
低温熱交換器(吸熱用熱源)13に戻る。
【0033】これによれば、冷温水の循環により室外熱
交換器301を通じて外気から熱が吸収され、熱サイク
ルにより給湯用熱交換器60を通じて放熱され、この熱
が給湯に利用されることになる。
【0034】また、外部給水管70には三方弁(給湯回
路切替弁)410がつながれ、この三方弁(給湯回路切
替手段)410には、給湯用熱交換器60をバイパスす
る管路49がつながれ、該管路49は加熱用熱交換器9
1の下流に位置する給湯管50につながれる。このよう
にすることによって三方弁(給湯回路切替手段)410
を切り替え、開閉弁51を開くと、熱ガス機関1の運転
とは無関係に外部供給水を供給することが可能になる。
【0035】以上の実施の形態では、室内機200以外
の各機器はすべてが室外機300にまとめて収容されコ
ンパクトである。
【0036】この実施の形態の場合の省エネルギ効果
は、例えば熱ガス機関1を駆動するために投入した熱
(仕事)を1とし、冷房時の成績係数(COP)を0.
7とすると、給湯に利用できる熱は1.7となる。した
がって、冷房の場合と給湯の場合を加えると、利用でき
る熱は2.4となり、冷房のみを行う場合に比べて非常
に有効な熱利用が図れる。熱駆動ヒートポンプの場合の
燃焼器の効率0.8を考慮しても、有効に利用できる熱
は2.2という値になり、この場合でも非常に省エネル
ギ性に富んでいる。
【0037】また、上記実施の形態により給湯を行うと
付加的な効果として熱ガス機関1の効率改善を行うこと
もできる。
【0038】すなわち、ヒートポンプは熱を汲み上げる
熱源の温度(Tc )に対する熱を放出する熱源の温度
(Tm )の温度比(Tm /Tc )を小さくした方が効率
を高めることができるが、上記実施の形態の場合には、
熱を放出する熱源である温水の温度が水で冷やされる
(例えば、冷房時の水道水の標準温度は約27℃)た
め、空気熱源(例えば、冷房時の空気の標準温度は約3
5℃)に比べて低くなり、熱ガス機関1の効率を改善す
ることができる。
【0039】上記の実施の形態における各ポンプや各四
方弁は、それぞれ弁等を操作するアクチュエータ(図示
せず)を装備しており、この装置101内には、これら
のアクチュエータを各運転モードに応じて上記のように
制御する制御手段としてのマイクロコンピュータ等の制
御装置(図示せず)が搭載される。
【0040】次に、添付図面の図3を参照して、本発明
の第2の実施の形態について説明する。
【0041】尚、図3において、図1に示す第1の実施
の形態と同一部分には、同一の符号を付することによっ
てその部分の詳細な説明を省略する。
【0042】そして、この実施の形態によれば、給湯用
熱交換器60には、外部給水管70のほかに給湯管(給
湯回路)50がつながれ、この給湯管50には、加熱用
熱交換器91及び燃焼器92からなる補助加熱手段90
と開閉弁51とが設けられる。そして、この開閉弁51
を開くと、外部給水管70を通じて供給される外部供給
水が、給湯用熱交換器60、更には加熱用熱交換器91
に導かれ、そこで加熱された後、給湯管50を通じて給
湯されるようになっている。
【0043】給湯用熱交換器60での加熱温度は、上述
のように、そこでの放熱温度を越えることはできず、給
湯用熱交換器60での加熱温度はたかだか30〜50℃
程度であるが、給湯温度を上昇させたい時には、この実
施例では補助加熱手段90の燃焼器92を燃焼させれば
よい。これによれば、補助加熱手段90の加熱用熱交換
器91を通る温水は燃焼器92で加熱され、燃焼器92
の容量にもよるが、給湯温度は約80℃程度にまで上昇
する。
【0044】更に、図3に示す実施の形態では、冷房あ
るいは暖房運転の要求がなく給湯運転のみの要求がある
ときに熱ガス機関1を必ず運転しなくても十分対応でき
るようになっている。即ち、外部給水管70には三方弁
(給湯回路切替弁)410がつながれ、この三方弁(給
湯回路切替手段)410には、給湯用熱交換器60をバ
イパスする管路49がつながれ、該管路49は加熱用熱
交換器91の下流に位置する給湯管50につながれてお
り、図4に示すように、三方弁410を切り換え、補助
加熱手段90の燃焼器92で外部供給水を加熱する。
【0045】これによれば、熱ガス機関1と無関係に給
湯が可能になるので、給湯のみの要求に十分応えること
ができる。また、冷房あるいは暖房運転をしながらそれ
らの運転とは無関係に給湯要求に応えることができる。
【0046】以上、本発明の実施の形態に基づいて本発
明を説明したが、本発明は、上記各実施の形態に限定さ
れるものでないことは明らかである。
【0047】例えば、上記の実施の形態では、熱ガス機
関1としてスターリングサイクルヒートポンプを利用し
たものを示したが、熱ガス機関1としては、温水を生成
しうる放熱熱源と冷水を生成しうる吸熱熱源を有するも
のであれば如何なるものであってもよく、例えば、吸収
式ヒートポンプ等を用いてもよい。また、上記の実施の
形態では、冷水や温水の経路を制御するために四方弁や
開閉弁を用いているが、開閉弁や三方弁の組み合わせに
よって実現することもできる。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、放熱用熱源につながる熱搬送
回路に給湯用熱交換器をつなぎ、この給湯用熱交換器に
外部供給水或いは循環水を通して加熱・給湯するので、
特に冷房時に外気に放出していた熱を、給湯用に活用し
有効利用できる。また、熱搬送回路切替手段が設けられ
ているので、例えば冷房あるいは暖房の要求がなく給湯
の要求のみがあるときに、室外熱交換器又は室内熱交換
器をバイパスして、給湯用熱交換器に温水を流せるの
で、熱ガス機関を運転しさえすれば、外部供給水或いは
循環水を加熱して給湯することができる。また、給湯回
路切替手段を設けているので、例えば給水要求があると
きには、熱ガス機関を運転しなくても、外部供給水或い
は循環水を給水することができる。
【0049】請求項2に記載の発明によれば、放熱用熱
源につながる熱搬送回路に給湯用熱交換器をつなぎ、こ
の給湯用熱交換器に外部供給水或いは循環水を通して加
熱・給湯するので、特に冷房時に外気に放出していた熱
を、給湯用に活用し有効利用できる。また、熱搬送回路
切替手段が設けられているので、例えば冷房あるいは暖
房の要求がなく給湯の要求のみがあるときに、室外熱交
換器又は室内熱交換器をバイパスして、給湯用熱交換器
に温水を流せるので、熱ガス機関を運転しさえすれば、
外部供給水或いは循環水を加熱して給湯することができ
る。また、給湯回路には補助加熱手段が設けられるの
で、加熱・給湯された温水の温度を高めたい時には、こ
の補助加熱手段を動作させることにより、給湯温度を例
えば80℃程度にまで上昇させることができる。更に、
給湯回路切替手段を設けているので、例えば給湯要求の
みがあるときには、熱ガス機関を運転しなくても、外部
供給水或いは循環水を加熱して給湯することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒートポンプ式冷暖房装置の実施の形
態を示す回路図である。
【図2】同じく給湯運転のみを行う場合の回路図であ
る。
【図3】本発明のヒートポンプ式冷暖房装置の別の実施
の形態を示す回路図である。
【図4】同じく熱ガス機関を停止させて給湯運転のみを
行う場合の回路図である。
【符号の説明】
1 熱ガス機関 11 中温熱交換器(放熱用熱源) 13 低温熱交換器(吸熱用熱源) 40〜47 管路 50 給湯管(給湯回路) 51 開閉弁 60 給湯用熱交換器 70 外部給水管 90 補助加熱手段 101 冷暖房装置 200 室内機 201 室内熱交換器 300 室外機 301 室外熱交換器 400 熱搬送回路切替手段 410 給湯回路切替手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部からの熱又は動力により作動する熱
    ガス機関を有し、この熱ガス機関の吸熱用熱源と、前記
    熱ガス機関の放熱用熱源と、室外機に設けた室外熱交換
    器と、室内機に設けた室内熱交換器とを熱搬送回路でつ
    ないだヒートポンプ式冷暖房装置において、前記放熱用
    熱源につながる前記熱搬送回路に給湯用熱交換器をつな
    ぐとともに、この給湯用熱交換器には外部供給水或いは
    循環水を通して加熱・給湯する給湯回路をつなぎ、且つ
    前記放熱用熱源につながる熱搬送回路には、前記室内熱
    交換器又は前記室外熱交換器をバイパスさせて、前記給
    湯用熱交換器に温水を流すための熱搬送回路切替手段を
    設け、更に、前記給湯回路には前記給湯用熱交換器をバ
    イパスさせて、外部供給水或いは循環水を流すための給
    湯回路切替手段を設けたことを特徴とするヒートポンプ
    式冷暖房装置。
  2. 【請求項2】 外部からの熱又は動力により作動する熱
    ガス機関を有し、この熱ガス機関の吸熱用熱源と、前記
    熱ガス機関の放熱用熱源と、室外機に設けた室外熱交換
    器と、室内機に設けた室内熱交換器とを熱搬送回路でつ
    ないだヒートポンプ式冷暖房装置において、前記放熱用
    熱源につながる前記熱搬送回路に給湯用熱交換器をつな
    ぐとともに、この給湯用熱交換器には外部供給水或いは
    循環水を通して加熱・給湯する給湯回路をつなぎ、この
    給湯回路には補助加熱手段をつなぎ、且つ前記放熱用熱
    源につながる熱搬送回路には、前記室内熱交換器又は前
    記室外熱交換器をバイパスさせて、前記給湯用熱交換器
    に温水を流すための熱搬送回路切替手段を設け、更に、
    前記給湯回路には前記給湯用熱交換器をバイパスさせ
    て、前記補助加熱手段に外部供給水或いは循環水を流す
    ための給湯回路切替手段を設けたことを特徴とするヒー
    トポンプ式冷暖房装置。
JP22806595A 1995-09-05 1995-09-05 ヒートポンプ式冷暖房装置 Pending JPH0972575A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11223404A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Sanyo Electric Co Ltd スターリング冷却装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11223404A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Sanyo Electric Co Ltd スターリング冷却装置

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