JPH097244A - 光磁気記録装置とこの光磁気記録方法 - Google Patents

光磁気記録装置とこの光磁気記録方法

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JPH097244A
JPH097244A JP15447095A JP15447095A JPH097244A JP H097244 A JPH097244 A JP H097244A JP 15447095 A JP15447095 A JP 15447095A JP 15447095 A JP15447095 A JP 15447095A JP H097244 A JPH097244 A JP H097244A
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recording
magneto
laser
magnetic field
optical
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JP15447095A
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English (en)
Inventor
Machiko Matsushita
眞知子 松下
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光磁気ディスクにオーバーライトした場合で
も、消し残りを縮小し、消し残りがあっても再生時にノ
イズとならないことを目的とする。 【構成】 ランドおよびグルーブを有する光磁気記録媒
体に情報をレーザ照射しつつ情報を磁界変調(MFM)
でオーバーライトする光磁気記録装置において、光磁気
記録媒体のランド又はグルーブの記録を行う部分の記録
膜の磁化は1方向に初期化されており、記録の際の印加
磁界方向を光磁気記録媒体の初期化による磁化の方向を
消去側方向とし、それとは逆側を記録側方向とし、印加
磁界方向を反転させた直後の一定時間に通常よりも強い
光パワーのレーザを照射する照射手段と、同時にMFM
の消去側方向の印加タイミングに合わせてレーザの波長
を変化させる変化手段と、該変更手段によりレーザスポ
ットサイズを少なくともトラックと垂直方向に大きくな
るよう制御する制御手段を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光磁気記録における磁界
変調オーバーライト方式の記録方法に係わり、特にオー
バーライト時に発生する消し残りを低減する光磁気記録
装置及び光磁気記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集束したレーザ光を用いてデジタ
ル情報またはアナログ情報を光学的に記録又は再生する
光ディスク装置が提供されている。特に磁性膜を記録体
(記録膜)として極小の領域に記録するための所定のパ
ワーを有するレーザ光のスポットと外部磁界とを当てて
外部磁界を変調して記録膜の磁化極性を変化させること
によって情報の記録と消去をし、記録した情報を再生す
る時は、再生のための所定のパワーのレーザ光を当てて
磁性薄膜を透過させることによって得られる光学的変化
を取り出すことによって行ない、1回で消去と記録を同
時に済ませるいわゆるオーバーライト可能な光磁気ディ
スク装置が提供されている。
【0003】一般的な磁界変調方式光磁気記録方式の従
来例について、図6を参照して説明する。同図は装置の
記録部の構成図を示す。信号化された情報を記録するた
めの記録膜1を有するディスク2の下方に、その記録膜
1にレーザ26を照射するための光学ヘッド25が配置
されている。さらにディスク2を挟んで、その光学ヘッ
ド25と対向する位置に磁界発生器(磁気ヘッド)23
が設けられている。この磁界発生器23には電流発生器
24が接続されており電流発生器24から磁界発生器2
3のコイルに通電されることにより前記記録膜1を磁化
するための外部磁界27が発生される。
【0004】上記の構成により、記録膜1上の情報を記
録しようとする箇所に光学ヘッド25からレーザ26が
照射され、その照射により記録箇所がキューリー温度以
上もしくは補償点温度以上になるように熱せられること
により、その箇所の保磁力が零にされる。この時、記録
膜1には電流発生器24からの通電により磁界発生器2
3から発生された外部磁界27が作用されており、その
外部磁界27を作用させたまま記録膜の温度を下げるこ
とにより、記録箇所が外部磁界27と同方向に磁化され
て、信号化情報が記録される。
【0005】上記の電流発生器24からの通電の方向
は、信号化された情報の記録信号(変調信号)に対応し
て制御されており、この通電方向の制御によって、磁界
発生器23から発生される外部磁界27が変調、即ち、
磁界の向きが変更される。この磁界変調のため、入力信
号に応じた電流をドライブする電流発生器24への通電
の波形図を図7(a)に示す。
【0006】同図において、T1,T3およびT5時間
には、記録信号の「1」をディスクに記録するために、
電流E1量の通電が行われ、逆に、T2およびT4時間
には、記録信号の「0」を記録するために電流−E1量
の通電がおこなわれている。また、光学ヘッド25から
照射されるレーザ26の光パワーは、図7(b)に示す
ようにP1レベルに一定に保持される。
【0007】情報を記録された記録膜1のランド部の状
態を図7(c)に示す。破線で示すS1はランド上のレ
ーザ光の照射スポット、A1、A3及びA5の斜線で示
すエリアはT1、T3及びT5時間に、A2およびA4
の無印のエリアは同T2及びT4時間に、それぞれ記録
された箇所である。w0はトラック横断方向の記録ピッ
ト幅を示す。しかしながら、さらにこの記録膜1上に別
の光磁気ディスク装置を使用してオーバーライトする場
合、通常は磁界変調のための電流発生器24へ波形図を
図8(a)のような前回とは異なる通電を行うが、例え
ば光ヘッドにトラッキング方向にオフセットΔlが生じ
ていると図8(c)に示すように記録後にドットで示し
た記録ピットの他に斜線で示すような前回の記録状態が
残ってしまう。情報再生時にこのエリアを読み取ると、
磁化の方向が不明確(または前回の方向のまま)である
ためにノイズとなったり、誤った情報を再生してしまう
ことがあった。
【0008】また別の光磁気ディスク装置を使用してオ
ーバーライトする場合、オフセットが生じていない場合
でも磁界変調のための電流発生器24へ波形図を図8
(a)と同じで図7(c)上にオーバーライトする記録
光パワーが図8(d)に示すように、光パワーがP1レ
ベルよりΔpだけ小さいP2レベルである時は、記録後
の点で示した記録ピットはトラック横断方向の記録ピッ
ト幅がw0より狭いw1に狭まるために、斜線で示すよ
うな前回の記録状態が残ってしまう。情報再生時にこの
エリアを読み取ると、磁化の方向が不明確(または前回
の方向のまま)であるためにノイズとなったり、誤った
情報を再生してしまうことがあった。
【0009】これらの問題点を解決するために記録パワ
ーをできるだけ大きくしてオーバーライトする方法など
が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では通常よりも強い光パワーのレーザ26を連続し
て記録膜1に照射するために、必然的にディスク2の記
録膜1のランド部だけでなくグルーブ領域まで磁化され
る領域が発生し、再生時のノイズの原因になったり、記
録用光パワーを連続してできるだけ大きくすると、半導
体レーザの寿命に影響を与える上にドライブの消費電力
が大きくなり、装置を小型化できないという問題点があ
った。
【0011】本発明は上記問題点を解決する為になされ
たものであり、光磁気ディスクの記録膜上でオーバーラ
イトした場合、多少のトラックオフセットや記録光パワ
ーの変動があっても、前回記録の消し残りの箇所を極め
て小さくし、またグルーブ部からのノイズや消し残りに
よるノイズ成分を解消することにより、情報が正確に記
録され、しかも、より高密度な記録が可能で且つ光磁気
ディスク装置間の互換性を保証できる光磁気ディスク記
録方法及び光磁気ディスク記録方式を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
目的を達成するためになされたもので、第一の発明は、
ランドおよびグルーブを有する光磁気記録媒体に情報を
レーザ照射しつつ情報を磁界変調(MFM)でオーバー
ライト可能な光磁気記録装置において、光磁気記録媒体
の上記ランド部分もしくは上記グルーブ部分のうち少な
くとも記録を行う部分の記録膜の磁化は1方向に初期化
されており、記録の際の磁界変調の印加磁界方向を光磁
気記録媒体の上記初期化による磁化の方向を消去側方向
とし、それとは逆側を記録側方向とし、印加磁界方向を
反転させた直後の一定時間に通常よりも強い光パワーの
レーザを照射する照射手段と、同時にMFMの消去側方
向の印加タイミングに合わせてレーザの波長を変化させ
る変更手段と、該変更手段によりレーザスポットサイズ
を少なくともトラックと垂直方向に大きくなるよう制御
する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】ここで、磁界方向を反転させた直後の一定
時間に通常よりも強い光パワーのレーザを照射し、同時
にMFMの消去側磁化印加タイミングに合わせてレーザ
の波長を変化させて、光学ヘッドの光学系の非点収差を
変化させ、総合的な焦点シフトが発生することを利用し
て、レーザスポットサイズを少なくともトラックと垂直
方向に大きくなるよう制御することとした。こうして、
ディスクの記録膜上でオーバーライトした場合多少のト
ラックオフセットや記録光パワーの変動があってもトラ
ックと垂直方向の消し残りを極小にしまたグルーブ領域
からの前回記録の影響を無視できるようになる。
【0014】また、第二の発明は、ランドおよびグルー
ブを有する光磁気記録媒体に情報をレーザ照射しつつ情
報を磁界変調(MFM)でオーバーライトする光磁気記
録装置において、光磁気記録媒体のランドもしくはグル
ーブのうち少なくとも記録を行う側の記録膜の磁化は1
方向に初期化されており、レーザ光源は高周波重畳回路
を有する半導体レーザであり、記録の際の磁界変調の印
加磁界方向を上記初期化磁化の方向を消去側それとは逆
側を記録側とし、磁界方向を反転させた直後の一定時間
に通常よりも強い光パワーのレーザを照射し、同時にM
FMの消去側磁化印加タイミングと記録側磁化印加タイ
ミングでは、高周波重畳の印加率を変えて制御すること
とする。
【0015】これにより、数nm〜20nm程度のレー
ザの波長シフトが発生する現象を利用して光学ヘッドの
光学系の非点収差を変化させることで、ディスク面上の
集束スポットの形状を変化させ、0.7〜10μの光学
系の総合焦点シフトを制御し、レーザスポットサイズを
少なくともトラックと垂直方向に大きくするレーザの波
長シフトを発生させ、光学ヘッドの光学系の非点収差が
変化し、ディスク面上の集束スポットの形状が変化する
ことを利用して、レーザスポットサイズを少なくともト
ラックと垂直方向に大きくすることにより、光磁気ディ
スクの記録膜上でオーバーライトした場合、多少のトラ
ックオフセットや記録光パワーの変動があっても、トラ
ックと垂直方向の消し残りを極小にし、またグルーブ領
域からの前回記録の影響を無視できるようになる。垂直
方向の消し残りを極小にし、またグルーブ領域からの前
回記録の影響を無視できるようになる。
【0016】さらに第三の発明は、ランドおよびグルー
ブを有する光磁気記録媒体に情報をレーザ照射しつつ情
報を磁界変調(MFM)でオーバーライトする光磁気記
録装置において、レーザ光源は高周波重畳回路を有する
半導体レーザであり、光磁気記録媒体のランドもしくは
グルーブのうち少なくとも記録を行う側の記録膜の磁化
は1方向に初期化されており、記録の際の磁界変調の印
加磁界方向を上記初期化磁化の方向を消去側としそれと
は逆側を記録側とし、磁界方向を反転させた直後の一定
時間に通常よりも強い光パワーのレーザを照射し、同時
にMFMの消去側磁化印加タイミングと記録側磁化印加
タイミングとで高周波重畳駆動回路の高周波重畳周波数
を制御することによって高周波重畳周波数を変えること
を特徴とする。
【0017】こうして、数nm〜20nm程度のレーザ
の波長シフトが発生する現象を利用して、光学ヘッドの
光学系の非点収差を変化させることで、光磁気ディスク
面上の集束スポットの形状を変化させ、0.7〜10μ
の光学系の総合焦点シフトを制御し、レーザスポットサ
イズを少なくともトラックと垂直方向に大きくする。レ
ーザの波長シフトを発生させ、光学ヘッドの光学系の非
点収差が変化し、ディスク面上の集束スポットの形状が
変化することを利用して、レーザスポットサイズを少な
くともトラックと垂直方向に大きくすることにより、デ
ィスクの記録膜上でオーバーライトした場合、多少のト
ラックオフセットや記録光パワーの変動があってもトラ
ックと垂直方向の消し残りを極小にし、またグルーブ領
域からの前回記録の影響を無視できるようになる。
【0018】
【実施例】
(1)第1の実施例 本発明による第1の実施例を図1を参照しつつ説明す
る。図1は光磁気ディスク記録装置の記録部を示すブロ
ック構成図である。
【0019】同図において、信号化された情報を記録す
るための記録膜1を有するディスク2の下方に、その記
録膜1にレーザ光10を照射するための光学ヘッド3が
配設されている。その光学ヘッド3には波長可変を実現
するための光源である半導体レーザ32とコリメータレ
ンズ31、電気光学変調器(EOM)33、戻り光用の
鏡(ハーフミラー)30、対物レンズ34が配置され、
またレーザ光10の光パワー調整するためのレーザパワ
ー調整器7とレーザ駆動回路9およびEOM33の複屈
折を変化させるためEOM33に印加する電圧を制御す
るEOM制御部29が接続されている。
【0020】さらに、ディスク2をはさんでその光学ヘ
ッド3と対向する位置に、記録膜1を磁化するための外
部磁界11を発生させる磁界発生器4が設けられてい
る。この磁界発生器4には電流発生器5を有する磁気ヘ
ッド駆動回路6が接続され、入力信号に応じた駆動電流
を磁界発生器4に供給している。
【0021】図2は本実施例による上記図1の記録部を
含む光磁気ディスク記録装置のシステムブロック図であ
る。
【0022】図2において、ディスク2はスピンドルモ
ータ17にチャッキングされ、スピンドルモータ17は
機構制御部19に接続され回転制御されている。また機
構制御部19はドライブコントローラ21に接続され、
またドライブコントローラ21はシステムコントローラ
22に接続され、本装置システムに整合した制御が行わ
れている。ディスクが装置に挿入され、ローディングさ
れているか否かを検知するディスクローディングを行う
ローディング機構18も同様に機構制御部19に接続さ
れている。
【0023】また、ディスク2の下方に、その記録膜1
にレーザ光10を照射するための光学ヘッド3が配設さ
れている。その光学ヘッド3にはレーザ光10の光パワ
ーを調整するためのレーザパワー調整器7を包含するレ
ーザ駆動回路9およびレーザ光の波長を可変するための
EOM33とEOM制御部29を包含するレーザ駆動回
路9が接続されている。レーザ駆動回路9は、記録信号
を変調するためのシステムコントローラ22内のエラー
検出制御回路から送られてくる信号を変調する変調回路
12に接続されており高周波重畳のタイミング等が制御
される。さらに、ディスク2をはさんでその光学ヘッド
3と対向する位置に、記録膜1を磁化するための外部磁
界11を発生させる磁界発生器4が設けられている。こ
の磁界発生器4には電流発生器5を有する磁気ヘッド駆
動回路6が接続されている。磁気ヘッド駆動回路6は変
調回路12から記録用変調信号の供給を受ける。変調回
路12および磁気ヘッド駆動回路6は録再制御部16に
接続され、情報記録の際のタイミングを制御される。
【0024】さらに、光学ヘッド3は図示しない記録膜
1上のレーザ光10の光スポットのフォーカスおよびト
ラッキングを制御するアクチュエータを有しており、ま
た光学ヘッド3の光磁気ディスク2の半径方向の位置を
制御する図示しない駆動系を有しており、アクチュエー
タ及び駆動系はサーボ・アクセス制御部20に接続さ
れ、またサーボ・アクセス制御部20はドライブコント
ローラ21に接続されて、システム制御される。ドライ
ブコントローラ21はシステムコントローラ22に接続
され、さらにシステムコントローラ22は例えばパソコ
ン、ディスプレイなどの上位装置に接続される。
【0025】次に、上記構成において、ランドおよびグ
ルーブを有する光磁気記録媒体の光磁気ディスク2の、
ランドまたはグルーブの少なくとも記録を行なわない側
の記録膜1の磁化は初期化されており、上記磁界発生器
4から発生する外部磁界11の方向のうち、前記初期化
磁化方向と同方向を消去側磁化とし、その初期化磁化方
向と反対方向を記録側磁化と定める。またこのランド部
を初期化するため、一定の大きな光パワーをレーザ光1
0として照射し、その反対側で電流発生器5から一定直
流電流を供給し、磁界発生器4から一定の磁界11を発
生することにより光磁気ディスク2の記録膜1を一定方
向に磁化することにより達成される。
【0026】図5−(d)は初期化後のディスクの記録
膜の状態を示す平面図であり、ランド記録の例を示し、
記録を行わないグルーブ部は初期化されており白ヌキで
示している。ランド部はどちらでも良いが初期化してい
ない例で説明する為クロスハッチで示した。
【0027】上記の記録膜の状態に記録のための外部磁
界11を供給するために外部磁界発生器4に電流発生器
5から図5−(a)に示す電流が供給される。通電され
る電流の方向は1および0からなる図示しない記録信号
(変調信号)に対応して逐次切り換えられ、記録信号の
1を記録側、0を消去側と定める。図5−(a)に示す
通電の波形においてT1′,T3′、及びT5′時間に
は、記録信号の「1(記録側磁化方向)」をディスク2
に記録するためにE1量の通電が行なわれ、逆にT
2′,T4′及びT6′時間には記録信号「0(消去側
磁化方向)」を記録するために、−E1量の通電が行な
われている。図5−(b)は前記レーザパワー調整器7
から光学ヘッド3へ出力されるレーザパワー調整信号の
波形図である。磁界反転直後の一定時間T11′,T1
2′,T13′,T14′,T15′,T16′,T1
7′において通常パワーP1よりも強いP2レベルの光
パワーを有するレーザがディスク2に照射され、ディス
ク2の記録膜1上で、磁化の向きが定まらないエリアを
極めて小さくするよう作用する。また図5−(c)は録
再制御部16から出力され、レーザ駆動回路9へ入力さ
れる記録側磁化方向と消去側磁化方向を切り替えるタイ
ミング信号を示す。タイミング信号はEOM制御部29
に供給され、消去側磁化印加のタイミングでEOM33
の駆動電圧を変えることによって、EOM33の複屈折
を変えることによりレーザ光源LD32の戻り光量を変
化させ波長可変を行い、光学ヘッド3の光学系の非点収
差が変化し、ディスク面上の集束スポットの形状が変化
することを利用して、レーザスポットサイズを少なくと
もトラックと垂直方向に大きくする。
【0028】なお、本実施例のなかで使用している波長
可変半導体レーザ部について、電気光学変調器33から
の戻り光がコリメータレンズ31を介してLD32に戻
り、LD32の出射レーザ光と当該戻り光によってLD
32の出射レーザ光の波長が変化することは、月刊「光
技術コンタクト」(通巻363、p.15〜23。電総
研土田氏)に記載されている。
【0029】図5−(e)は前記状況で、前回の記録時
に記録された斜線で示す記録ピットが存在する記録膜1
の上に、オーバーライトする際の情報記録時の光スポッ
トの状態を模式図化したもので、光スポットの照射状態
を示すディスク2の記録膜1の平面図である。破線で示
すS1′は記録側磁化印加時の光スポット、一点鎖線で
示すS2は消去側磁化印加時の光スポットの照射状態を
示す。図5−(f)は今回のオーバーライト後の記録ピ
ット(ドットで示す)を表わしたもので、この場合消し
残りは存在していない。
【0030】図5−(g)は光ヘッド3にトラッキング
方向のディスク半径方向に前回の記録時にオフセットΔ
lが生じている装置において、図5−(a)のタイミン
グで記録され、斜線で示す前回の記録ピットが存在する
記録膜1の上に、今回オーバーライトする際の情報記録
時の光スポットの状況を模式図化したものであり、光ス
ポットの照射状態を示すディスク2の記録膜1の平面図
である。破線で示すS1′は記録側磁化印加時の光スポ
ット、一点鎖線で示すS2は消去側磁化印加時の光スポ
ットの照射状態を示す。図5−(h)は今回オーバーラ
イト後の記録ピット(ドットで示す)を表わしたもの
で、この場合、前回記録した斜線で示す記録ピットが残
り、今回の記録ピットの磁化方向が前回の同一の記録側
磁化膜部に存在するが、消去側磁化膜部には存在せず、
消し残りが記録側磁化方向と同極性であり、今回の記録
信号に包含された位相状態になるので、情報再生時に問
題とならない。
【0031】図5−(i)は前回の記録時に記録された
斜線で示す記録ピットが存在する記録膜1の上に今回オ
ーバーライトする記録光パワーがΔpだけ小さい場合に
おけるオーバーライトする際の情報記録時の光スポット
の状況を模式図化したものであり、光スポットの照射状
態を示すディスク2の記録膜1の平面図である。破線で
示すS3は今回の記録側磁化印加時の光スポット、一点
鎖線で示すS4は消去側磁化印加時の光スポットの照射
状態を示す。図5−(j)は今回オーバーライト後の記
録ピット(ドットで示す)を表わしたもので、この場合
前回の斜線で示す記録ピットが残り、今回の記録ピット
の磁化方向が同一の記録側磁化膜部に存在するが、消去
側磁化膜部には存在せず、消し残りが記録側磁化方向と
同極性であるために情報再生時に問題とならない。
【0032】いずれの場合も、消去側タイミングに光ス
ポットがグルーブ部にはみ出す領域が発生するが、グル
ーブ部をあらかじめ消去側に磁化するように初期化して
あるので再生時に問題とならない。
【0033】また、上記実施例では、記録方式をマーク
・ポジション方式ではなく、図5ー(b)に示すように
マーク・エッジ方式で説明したが、この記録方式はどち
らの方式でもよく、また本発明の技術的思想を同一とす
るならば別な記録方式でもよい。
【0034】(2)第2の実施例 本発明による第2の実施例を図3を参照しつつ詳細に説
明する。図3は本第2の実施例の光磁気ディスク記録装
置の記録部を示す図面である。
【0035】同図において、信号化された情報を記録す
るための記録膜1を有するディスク2の下方に、その記
録膜1にレーザ光10を照射するための光学ヘッド3が
配設されている。その光学ヘッド3にはレーザ光10の
光パワー調整するためのレーザパワー調整器7、および
高周波信号を重畳するための高周波重畳駆動回路8を有
するレーザ駆動回路9が接続されている。また、レーザ
パワー調整器7及び高周波重畳駆動回路8はそれぞれ制
御信号により制御され、また変調回路12に接続されて
いる。さらに、ディスク2をはさんでその光学ヘッド3
と対向する位置に、記録膜1を磁化するための外部磁界
11を発生させる磁界発生器4が設けられている。この
磁界発生器4には電流発生器5を有する磁気ヘッド駆動
回路6が接続されている。
【0036】図4は本実施例の上記図3の記録部を含む
光磁気ディスク記録装置のシステムブロック図である。
【0037】図4において、光磁気ディスク2はスピン
ドルモータ17にチャッキングされ、スピンドルモータ
17は機構制御部19に接続され回転制御されている。
また機構制御部19はドライブコントローラ21に接続
され、またドライブコントローラ21はシステムコント
ローラ22に接続され、システムに整合した制御が行わ
れている。ディスクローディングを行うローディング機
構18も同様に機構制御部19に接続されている。
【0038】また、ディスク2の下方に、その記録膜1
にレーザ光10を照射するための光学ヘッド3が配設さ
れている。その光学ヘッド3にはレーザ光10の光パワ
ーを調整するためのレーザパワー調整器7およびレーザ
に高周波信号を重畳するための高周波重畳駆動回路8を
包含するレーザ駆動回路9が接続されている。レーザ駆
動回路9は、記録信号を変調するためのシステムコント
ローラ22内のエラー検出制御回路から送られてくる信
号を変調する変調回路12に接続されており、高周波重
畳のタイミング等が制御される。さらに、ディスク2を
はさんでその光学ヘッド3と対向する位置に、記録膜1
を磁化するための外部磁界11を発生させる磁界発生器
4が設けられている。この磁界発生器4には電流発生器
5を有する磁気ヘッド駆動回路6が接続されている。磁
気ヘッド駆動回路6は変調回路12から記録用変調信号
の供給を受ける。変調回路12および磁気ヘッド駆動回
路6は録再制御部16に接続され、情報記録の際のタイ
ミングによって制御される。
【0039】さらに、光学ヘッド3は図示しない記録膜
1上のレーザ光10の光スポットのフォーカスおよびト
ラッキングを制御するアクチュエータを有しており、ま
た光学ヘッド3のディスク2の半径方向の位置を制御す
る図示しない駆動系を有しており、アクチュエータ及び
駆動系はサーボ・アクセス制御部20に接続され、また
サーボ・アクセス制御部20はドライブコントローラ2
1に接続されてシステム制御される。ドライブコントロ
ーラ21はさらにシステムコントローラ22に接続さ
れ、さらにシステムコントローラ22は例えばパソコン
などの上位装置に接続される。
【0040】次に、上記構成において、ランドおよびグ
ルーブを有する光磁気記録媒体の光磁気ディスク2は、
当初ランドまたはグルーブの少なくとも記録を行なわな
い側の記録膜1の磁化が初期化されている。この初期化
にあっては、光磁気ディスクの垂直断面方向に磁化さ
れ、上記磁界発生器4から発生する外部磁界11の方向
のうち、前記初期化磁化方向と同方向を消去側磁化と
し、初期化磁化方向と反対方向を記録側磁化と定める。
本光磁気ディスク2の初期化方法は第1の実施例と同様
である。
【0041】ここで、図5−(d)は初期化後のディス
クの記録膜1の状態を示す平面図であり、ランド部への
記録の例を示し、記録を行わないグルーブ部は初期化さ
れており白ヌキで示している。ランド部は初期化してい
てもどちらでも良いが、初期化していない例で説明する
為クロスハッチで示した。
【0042】まず、光磁気ディスクを装置にローディン
グし、上記の記録膜1に所定の記録状態で記録のための
外部磁界を供給するために、外部磁界発生器4に電流発
生器5から図5−(a)に示す電流が供給される。通電
される電流の方向は1および0からなる図示しない記録
信号(変調信号)に対応して逐次切り換えられ、記録信
号の1を記録側、0を消去側と定める。図5−(a)の
通電の波形においてT1′,T3′、及びT5′時間に
は、記録信号の「1(記録側磁化方向)」をディスク2
に記録するためにE1量の通電が行なわれ、逆にT
2′,T4′及びT6′時間には記録信号の「0(消去
側磁化方向)」を記録するために、−E1量の通電が行
なわれている。図5−(b)は前記レーザパワー調整器
7から光学ヘッド3へ出力されるレーザパワー調整信号
の波形図である。磁界反転直後の一定時間T11′,T
12′,T13′,T14′,T15′,T16′,T
17′において、通常パワーP1よりも強いP2レベル
の光パワーを有するレーザがディスク2に照射され、デ
ィスク2の記録膜1上で、磁化の向きが定まらないエリ
アを極めて小さくするよう作用する。
【0043】また図5−(c)は録再制御部16から出
力され、レーザ駆動回路9へ入力される記録側磁化方向
と消去側磁化方向を切り替えるタイミング信号を示し、
T2′,T4′及びT6′時間に消去側のタイミングに
切り換えられる。レーザ駆動回路9内ではタイミング信
号は高周波重畳駆動回路8に供給され、消去側磁化印加
のタイミングで高周波重畳駆動回路8の駆動電圧を変え
ることによって、高周波重畳の印加率を変えることで数
nm〜20nm程度のレーザの波長シフトが発生する現
象を利用して、光学ヘッドの光学系3の非点収差を変化
させることで、ディスク2面上の集束スポットの形状が
変化させ、0.7〜10μ光学系の総合焦点シフトを制
御し、レーザスポットサイズを少なくともトラックと垂
直方向であるディスクの半径方向に大きくする。
【0044】図5−(e)は前記状況で前回の記録時に
記録された斜線で示す記録ピットが存在する記録膜1の
上に、今回のオーバーライトする際の情報記録時の光ス
ポットの状況を模式図化したもので、照射状態を示すデ
ィスク2の記録膜1の平面図である。破線で示すS1′
は記録側磁化印加時の光スポット、一点鎖線で示すS2
は消去側磁化印加時の光スポットの照射状態を示す。図
5−(f)は前記オーバーライト後の記録ピット(ドッ
トで示す)を表わしたもので、この場合消し残りは存在
していない。
【0045】また、図5−(g)は光ヘッドによる光ス
ポットが前回の記録時の光スポット位置とトラッキング
方向にオフセットΔlが生じている場合の模式図であ
り、装置において前回の記録時に図7−(a)のタイミ
ングで記録された斜線で示す記録ピットが存在する記録
膜1の上に、今回の記録時にオーバーライトする際の情
報記録時の光スポットの状況を模式図化したもので、今
回の記録時の照射状態を示すディスク2の記録膜1の平
面図である。図において、破線で示すS1′は記録側磁
化印加時の光スポット、一点鎖線で示すS2は消去側磁
化印加時の光スポットの照射状態を示す。図3−(h)
は前記オーバーライト後の記録ピット(ドットで示す)
を表わしたもので、この場合前回の斜線で示す記録ピッ
トが磁化方向が同一の記録側磁化膜部に存在するが、消
去側磁化膜部には存在せず、消し残りが記録側磁化方向
と同極性であるために情報再生時に問題とならない。
【0046】さらに、図5−(i)は前回の記録時に記
録された斜線で示す記録ピットが存在する記録膜1の上
に、今回の記録時にオーバーライトする記録光パワーが
Δpだけ小さいよう時のオーバーライトする際の情報記
録時の光スポットの状況を模式図化したもので、今回の
記録時の照射状態を示すディスク2の記録膜1の平面図
である。破線で示すS3は記録側磁化印加時の光スポッ
ト、一点鎖線で示すS4は消去側磁化印加時の光スポッ
トの照射状態を示す。図3−(j)は前記オーバーライ
ト後の記録ピット(ドットで示す)を表わしたもので、
この場合前回記録時の斜線で示す記録ピットが磁化方向
が同一の記録側磁化膜部に存在するが消去側磁化膜部に
は存在せず、消し残りが記録側磁化方向と同極性である
ために情報再生時に問題とならない。
【0047】いずれの場合も消去側タイミングに光スポ
ットがグルーブ部にはみ出す領域が発生するが、グルー
ブ部をあらかじめ消去側に磁化するように初期化してあ
るので再生時に問題とならない。
【0048】(3)第3の実施例 本発明による第3の実施例を図3を参照しつつ説明す
る。図3は本実施例による光磁気ディスク記録装置の記
録部を示す図面である。
【0049】同図において、信号化された情報を記録す
るための記録膜1を有するディスク2の下方に、その記
録膜1にレーザ光10を照射するための光学ヘッド3が
配設されている。その光学ヘッド3にはレーザ光10の
光パワーを調整するためのレーザパワー調整器7および
高周波重畳するための高周波重畳駆動回路8を有するレ
ーザ駆動回路9が接続されている。さらに、ディスク2
をはさんでその光学ヘッド3と対向する位置に、記録膜
1を磁化するための外部磁界11を発生させる磁界発生
器4が設けられている。この磁界発生器4には電流発生
器5を有する磁気ヘッド駆動回路6が接続されている。
【0050】図4は本実施例の上記図3の記録部を含む
光磁気ディスク記録装置のシステムブロック図である。
【0051】図4において、光磁気ディスク2はスピン
ドルモータ17にチャッキングされ、スピンドルモータ
17は機構制御部19に接続され回転制御されている。
また機構制御部19はドライブコントローラ21に接続
され、またドライブコントローラ21はシステムコント
ローラ22に接続され、システムに整合した制御が行わ
れている。ディスクローディングを行うローディング機
構18も同様に機構制御部19に接続されている。
【0052】また、ディスク2の下方に、その記録膜1
にレーザ光10を照射するための光学ヘッド3が配設さ
れている。その光学ヘッド3にはレーザ光10の光パワ
ーを調整するためのレーザパワー調整器7およびレーザ
に高周波信号を重畳するための高周波重畳駆動回路8を
包含するレーザ駆動回路9が接続されている。レーザ駆
動回路9は、記録信号を変調するためのシステムコント
ローラ22内のエラー検出制御回路から送られてくる信
号を変調する変調回路12に接続されており、高周波重
畳のタイミング等が制御される。さらに、ディスク2を
はさんでその光学ヘッド3と対向する位置に、記録膜1
を磁化するための外部磁界11を発生させる磁界発生器
4が設けられている。この磁界発生器4には電流発生器
5を有する磁気ヘッド駆動回路6が接続されている。磁
気ヘッド駆動回路6は変調回路12から記録用変調信号
の供給を受ける。変調回路12および磁気ヘッド駆動回
路6は録再制御部16に接続され、情報記録の際のタイ
ミングによって制御される。
【0053】さらに、光学ヘッド3は図示しない記録膜
1上のレーザ光10の光スポットのフォーカスおよびト
ラッキングを制御するアクチュエータを有しており、ま
た光学ヘッド3のディスク2の半径方向の位置を制御す
る図示しない駆動系を有しており、アクチュエータ及び
駆動系はサーボ・アクセス制御部20に接続され、また
サーボ・アクセス制御部20はドライブコントローラ2
1に接続されてシステム制御される。ドライブコントロ
ーラ21はさらに上位装置に接続される。
【0054】次に、上記構成において、ランドおよびグ
ルーブを有する光磁気記録媒体の光磁気ディスク2は、
当初ランドまたはグルーブの少なくとも記録を行なわな
い側の記録膜1の磁化は初期化されている。上記磁界発
生器4から発生する外部磁界11の方向のうち前記初期
化磁化方向と同方向を消去側磁化方向とし、初期化磁化
方向の反対方向を記録側磁化方向と定める。本光磁気デ
ィスク2の初期化方法は第1の実施例と同様である。
【0055】ここで、図5−(d)は初期化後のディス
クの記録膜の状態を示す平面図でランド記録の例を示し
記録を行わないグルーブ部は初期化されており白ヌキで
示した。ランド部はどちらでも良いが初期化していない
例で説明する為クロスハッチで示した。
【0056】上記の記録膜の状態に、記録のための外部
磁界を供給するために、外部磁界発生器4に電流発生器
5から図5−(a)に示す電流が供給される。通電され
る電流の方向は1および0からなる図示しない記録信号
(変調信号)に対応して逐次切り換えられ、記録信号の
1を記録側、0を消去側と定める。図5−(b)の通電
の波形においてT1′,T3′及びT5′時間には記録
信号の「1(記録側磁化方向)」をディスク2に記録す
るためにE1量の通電が行なわれ、逆にT2′,T4′
及びT6′時間には記録信号の「0(消去側磁化方
向)」を記録するために、−E1量の通電が行なわれて
いる。図5−(b)は前記レーザパワー調整器7から光
学ヘッド3へ出力されるレーザパワー調整信号の波形図
である。磁界反転直後の一定時間T11′,T12′,
T13′,T14′,T15′,T16′,T17′に
おいて通常パワーよりも強いP2レベルの光パワーを有
するレーザがディスク2に照射され、ディスク2の記録
膜上で、磁化の向きが定まらないエリアを極めて小さく
するよう作用する。
【0057】また図5−(c)は録再制御部16から出
力され、レーザ駆動回路9へ入力される記録側磁化方向
と消去側磁化方向を切り替えるタイミング信号を示す、
T2′,T4′及びT6′時間に消去側のタイミングに
切り換えられる。レーザ駆動回路9内ではタイミング信
号は高周波重畳駆動回路8に供給され、消去側磁化印加
のタイミングで高周波重畳駆動回路8の高周波重畳の周
波数を制御することによって、高周波重畳の周波数を変
えることで数nm〜20nm程度のレーザの波長シフト
が発生する現象を利用して、光学ヘッドの光学系の非点
収差を変化させることで、ディスク2面上の集束スポッ
トの形状が変化させ、0.7〜10μ光学系の総合焦点
シフトを制御し、レーザスポットサイズを少なくともト
ラックと垂直方向であるディスクの半径方向に大きくす
る。
【0058】図5−(e)は前記状況で図7にも示す前
回の記録時に記録された斜線で示す記録ピットが存在す
る記録膜2の上にオーバーライトする際の情報記録時の
光スポットの状況を模式図化したもので、照射状態を示
すディスク2の記録側1の平面図である。破線で示すS
1′は記録側磁化印加時の光スポット、一点鎖線で示す
S2は消去側磁化印加時の光スポットの照射状態を示
す。図5−(f)は前記オーバーライト後の記録ピット
(ドットで示す)を表わしたものでこの場合消し残りは
存在していない。
【0059】また、図5−(g)は光ヘッドによる光ス
ポットが前回の記録時の光スポット位置とトラッキング
方向にオフセットΔlが生じている場合の模式図であ
り、装置において前回の記録時に図7−(a)のタイミ
ングで記録された斜線で示す記録ピットが存在する記録
膜1の上に、今回の記録時にオーバーライトする際の情
報記録時の光スポットの状況を模式図化したもので、今
回の記録時の照射状態を示すディスク2の記録膜1の平
面図である。図において、破線で示すS1′は記録側磁
化印加時の光スポット、一点鎖線で示すS2は消去側磁
化印加時の光スポットの照射状態を示す。図3−(h)
は前記オーバーライト後の記録ピット(ドットで示す)
を表わしたもので、この場合前回の斜線で示す記録ピッ
トが磁化方向が同一の記録側磁化膜部に存在するが、消
去側磁化膜部には存在せず、消し残りが記録側磁化方向
と同極性であるために情報再生時に問題とならない。
【0060】さらに、図5−(i)は前回の記録時に記
録された斜線で示す記録ピットが存在する記録膜1の上
に、今回の記録時にオーバーライトする記録光パワーが
Δpだけ小さいよう時のオーバーライトする際の情報記
録時の光スポットの状況を模式図化したもので、今回の
記録時の照射状態を示すディスク2の記録膜1の平面図
である。破線で示すS3は記録側磁化印加時の光スポッ
ト、一点鎖線で示すS4は消去側磁化印加時の光スポッ
トの照射状態を示す。図3−(j)は前記オーバーライ
ト後の記録ピット(ドットで示す)を表わしたもので、
この場合前回記録時の斜線で示す記録ピットが磁化方向
が同一の記録側磁化膜部に存在するが消去側磁化膜部に
は存在せず、消し残りが記録側磁化方向と同極生である
ために情報再生時に問題とならない。
【0061】いずれの場合も消去側タイミングに光スポ
ットがグルーブ部にはみ出す領域が発生するが、グルー
ブ部をあらかじめ消去側に磁化するように初期化してあ
るので再生時に問題とならない。
【0062】上記実施例では、レーザパワー調整器7は
光学系3に供給するブロック図でしめしているが、レー
ザ光のパワーを調節するには、レーザダイオードLD3
2への供給電流を調節することで容易にレーザパワーを
調節でき、又は光学系3内に液晶等の透過率を変化する
材料を設け、電気的にその透過率を変化させてレーザパ
ワーを調節できる。本発明では、いずれの方法でもよ
く、その光パワーの調節方法を問わない。
【0063】また、図3に示した高周波重畳駆動回路8
では、第2の実施例によるその駆動電圧を変えたり、第
3の実施例によるその重畳周波数を変化する例を示した
が、この駆動電圧又は重畳周波数信号はレーザダイオー
ドLD32への供給電流に重畳してもよいし、又は上記
レーザパワー調整器7の供給接続部に重畳してもよい
し、いずれの方法でもよい。
【0064】また、ディスクのトラック中、ランドとグ
ルーブとでランド部を記録部として説明したが、いずれ
の部分でも限る必要はなく、記録の際に光パワーを増加
したりしたときの記録幅を増減できれば、オーバライト
時による記録ミス又は再生時のノイズを防止できる。
【0065】更に、本実施例によれば、記録方式として
マーク・ポジション方式でも、マーク・エッジ方式でも
適用でき、また光ディスクは一層記録の例を示したが、
光学系による焦点位置を変化することで、2層記録又は
多層記録のディスクであっても本発明を適用でき、本発
明による効果を奏し得るものである。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、光磁気記録媒体の
ランドもしくはグルーブのうち少なくとも記録しない側
の記録膜の磁化を1方向に初期化しておき、磁界変調の
印加磁界の方向を、初期化された方向を消去側磁化方向
とし、それとは反対側を記録側磁化方向とし、磁界方向
を反転させた直後の一定時間に通常よりも強い光パワー
のレーザを照射し、同時にMFMの情報記録の際、消去
側磁化印加タイミングにレーザスポットサイズを、少な
くともトラックと垂直方向に大きくなるまたは変形する
よう制御するので、オーバーライトの際、ディスクの記
録膜上でオーバーライトした場合、多少のトラックオフ
セットや記録光パワーの変動があっても、前回記録の消
し残りの箇所を極めて小さくし、消し残りによるノイズ
成分を解消することにより、情報が正確に記録され、し
かも、より高密度な記録が可能で且つ光磁気ディスク装
置間の互換性を保証できる光磁気ディスク記録方法を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による光磁気ディスク記
録装置の記録部の構成図である。
【図2】本発明の第1の実施例による光磁気ディスク記
録装置のシステムブロック図である。
【図3】本発明の第2〜第3の実施例による光磁気ディ
スク記録装置の記録部の構成図である。
【図4】本発明の第2〜第3の実施例による光磁気ディ
スク記録装置のシステムブロック図である。
【図5】(a)本発明の一実施例による電流発生器から
磁界発生器への通電1の波形図である。 (b)本発明の一実施例によるレーザの光パワーパルス
点灯照射1の波形図である。 (c)本発明の一実施例によるMFMの磁化印加タイミ
ング1である。 (d)本発明の一実施例による初期化後のディスクの記
録膜の状態を示す平面図である。 (e)本発明の一実施例による前回の記録時に記録され
た斜線で示す記録ピットが存在する記録膜の上にオーバ
ーライトする際の光スポットの状況を模式図化した照射
状態を示すディスク2の記録膜1の平面図である。 (f)本発明の一実施例による前記図5−(e)のオー
バーライト後の記録ピットを示すディスク2の記録膜1
の平面図である。 (g)本発明の一実施例による前回の記録時に記録され
た斜線で示す記録ピットが存在する記録膜の上にオーバ
ーライトする際、光ヘッドにトラッキング方向にオフセ
ットΔlが生じている場合の光スポットの状況を模式図
化した照射状態を示すディスク2の記録膜1の平面図で
ある。 (h)本発明の一実施例による前記図5−(g)のオー
バーライト後の記録ピットを示すディスク2の記録膜1
の平面図である。 (i)本発明の一実施例による前回の記録時に記録され
た斜線で示す記録ピットが存在する記録膜の上にオーバ
ーライトする記録パワーがΔpだけ小さい時のオーバー
ライトする際の光スポットの状況を模式図化した照射状
態を示すディスク2の記録膜1の平面図である。 (j)本発明の一実施例による前記図5−(i)のオー
バーライト後の記録ピットを示すディスク2の記録膜1
の平面図である。
【図6】従来の光磁気ディスク記録装置の記録部の構成
図である。
【図7】(a)従来例の電流発生器から磁界発生器への
通電の波形図である。 (b)従来例のレーザの光パワーDC照射の波形図であ
る。 (c)従来例による光スポットの照射状態と記録後の記
録ピットを模式図化したを示すディスク2の記録膜1の
平面図である。
【図8】(a)従来例による、前回の記録時に記録され
た斜線で示す記録ピットが存在する記録膜の上にオーバ
ーライトする際の電流発生器から磁界発生器への通電の
波形図である。 (b)従来例のレーザの光パワーDC照射の波形図であ
る。 (c)従来例による前回の記録時に記録された斜線で示
す記録ピットが存在する記録膜の上にオーバーライトす
る際、光ヘッドにディスクの垂直方向にオフセットΔl
が生じている場合の光スポットの照射状態とオーバーラ
イト後のドットで示す記録ピットを模式図化した状態を
示すディスク2の記録膜1の平面図である。 (d)従来例による、前回の記録時に記録された斜線で
示す記録ピットが存在する記録膜の上にオーバーライト
する記録パワーがΔpだけ小さい時のレーザの光パワー
DC照射の波形図である。 (e)従来例による前回の記録時に記録された斜線で示
す記録ピットが存在する記録膜の上にオーバーライトす
る記録パワーがΔpだけ小さい時のオーバーライトする
際の光スポットの照射状態とオーバーライト後のドット
で示す記録ピットを模式図化した状態を示すディスク2
の記録膜1の平面図である。
【符号の説明】
1 記録膜 2 ディスク 3 光学ヘッド 4 磁界発生器(磁気ヘッド) 5 電流発生器 6 磁気ヘッド駆動回路 7 レーザパワー調整器 8 高周波重畳回路 9 レーザ駆動回路 10 レーザ 11 外部印加磁界 12 変調回路 13 復調回路 14 信号処理回路 15 アドレス検出部 16 録再制御部 17 スピンドルモータ 18 ローディング機構 19 機構制御部 20 サーボ・アクセス制御部 21 ドライブコントローラ 22 システムコントローラ 23 磁界発生器(磁気ヘッド) 24 電流発生器 25 光学ヘッド 26 レーザ 27 外部印加磁界 28 レーザパワー調整器 29 EOM制御部 30 鏡(ハーフミラー) 31 コリメータレンズ 32 半導体レーザ 33 電気光学変調器(EOM) 34 対物レンズ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランドおよびグルーブを有する光磁気記
    録媒体に情報をレーザ照射しつつ情報を磁界変調(MF
    M)でオーバーライトする光磁気記録装置において、 前記光磁気記録媒体の前記ランド部分もしくは前記グル
    ーブ部分のうち少なくとも記録を行う部分の記録膜の磁
    化は1方向に初期化されており、記録の際の磁界変調の
    印加磁界方向を前記光磁気記録媒体の前記初期化による
    磁化の方向を消去側方向とし、それとは逆側を記録側方
    向とし、前記印加磁界方向を反転させた直後の一定時間
    に通常よりも強い光パワーのレーザを照射する照射手段
    と、同時に前記MFMの前記消去側方向の印加タイミン
    グに合わせて前記レーザの波長を変化させる変更手段
    と、該変更手段によりレーザスポットサイズを少なくと
    もトラックと垂直方向に大きくなるよう制御する制御手
    段とを備えたことを特徴とする光磁気記録装置。
  2. 【請求項2】 ランドおよびグルーブを有する光磁気記
    録媒体に情報をレーザ照射しつつ情報を磁界変調(MF
    M)でオーバーライトする光磁気記録装置において、 前記光磁気記録媒体の前記ランド部分もしくは前記グル
    ーブ部分のうち少なくとも記録を行う部分の記録膜の磁
    化は1方向に初期化されており、レーザ光源は高周波重
    畳回路を有する半導体レーザであり、記録の際の磁界変
    調の印加磁界方向を上記初期化磁化の方向を消去側方向
    とし、それとは逆側を記録側方向とし、前記印加磁界方
    向を反転させた直後の一定時間に通常よりも強い光パワ
    ーのレーザを照射し、同時にMFMの前記消去側方向の
    印加タイミングと前記記録側方向の印加タイミングでは
    高周波重畳の印加率を変えて制御することを特徴とする
    光磁気記録装置。
  3. 【請求項3】 ランドおよびグルーブを有する光磁気記
    録媒体に情報をレーザ照射しつつ情報を磁界変調(MF
    M)でオーバーライトする光磁気記録装置において、 レーザ光源は高周波重畳回路を有する半導体レーザであ
    り、前記光磁気記録媒体の前記ランド部分もしくは前記
    グルーブ部分のうち少なくとも記録を行わない部分の記
    録膜の磁化は1方向に初期化されており、記録の際に前
    記磁界変調の印加磁界方向を前記初期化磁化の方向を消
    去側方向それとは逆側を記録側方向とし、前記印加磁界
    方向を反転させた直後の一定時間に通常よりも強い光パ
    ワーのレーザを照射し、同時に高周波重畳の重畳周波数
    を前記MFMの消去側磁化の印加タイミングと記録側磁
    化の印加タイミングとで変えて制御することを特徴とす
    る光磁気記録装置。
  4. 【請求項4】 ランドおよびグルーブを有する光磁気記
    録媒体に情報をレーザ照射しつつ情報を磁界変調(MF
    M)でオーバーライトする光磁気記録方法において、 前記光磁気記録媒体の前記ランド部分もしくは前記グル
    ーブ部分のうち少なくとも記録を行う部分の記録膜の磁
    化を1方向に初期化し、 記録の際に、前記磁界変調の印加磁界方向を前記光磁気
    記録媒体の前記初期化磁化の方向を消去側方向それとは
    逆側を記録側方向とし、前記印加磁界方向を反転させた
    直後の一定時間に通常よりも強い光パワーのレーザを照
    射し、 同時にMFMの前記消去側方向の印加タイミングに合わ
    せて前記レーザの波長を変化させてレーザスポットサイ
    ズを少なくともトラックと垂直方向に大きくなるよう制
    御することを特徴とする光磁気記録方法。
  5. 【請求項5】 ランドおよびグルーブを有する光磁気記
    録媒体に情報をレーザ照射しつつ情報を磁界変調(MF
    M)でオーバーライトする光磁気記録方法において、 前記光磁気記録媒体の前記ランド部分もしくは前記グル
    ーブ部分のうち少なくとも記録を行う部分の記録膜の磁
    化は1方向に初期化し、 記録の際に、前記磁界変調の印加磁界方向を上記初期化
    磁化の方向を消去側方向としそれとは逆側を記録側方向
    とし、前記印加磁界方向を反転させた直後の一定時間に
    通常よりも強い光パワーのレーザを照射し、 同時にMFMの前記消去側方向の印加タイミングと前記
    記録側方向の印加タイミングでは前記レーザを照射する
    レーザ光源に高周波重畳の印加率を変えて制御すること
    を特徴とする光磁気記録方法。
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