JPH0972383A - フライホイールの油室 - Google Patents
フライホイールの油室Info
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- JPH0972383A JPH0972383A JP22422895A JP22422895A JPH0972383A JP H0972383 A JPH0972383 A JP H0972383A JP 22422895 A JP22422895 A JP 22422895A JP 22422895 A JP22422895 A JP 22422895A JP H0972383 A JPH0972383 A JP H0972383A
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- flywheel
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- welding
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Abstract
板製の部材を、気密性及び耐久性を高くする。 【構成】 第1フライホイール5とバネ保持板のフラン
ジ部30aを段状に重ね、隅角部Qにレーザー光を傾斜
して照射し、全周にわたって溶接し、両部材5,30で
囲まれる油室を形成する。表面5a上における溶接部3
1の内端の点P1,P2,P3の位置は、傾斜角α1〜α3
によって異なり、溶接部31の表面の中心点P0からP1
〜P3まで距離が溶着幅w1〜w3である。溶着幅が大で
気密性と溶接強度が実用上支障のないものが得られる傾
斜角αは5゜〜60゜であり、最適値は8゜〜45゜で
ある。
Description
ク軸と伝動装置の間に設けられて低速時の振動回転を平
滑化するために用いるフライホイールに関する。
平5-22900号公報に示されているが、該フライホイール
にあっては、切削又は研削により加工された部材が嵌合
又は重合することによって油室を形成している。しか
し、このような構成にすると部品数が多く構造複雑にな
り、また前記の加工手段は大量生産に向かないため、被
加工物は高価にならざるを得ない。
るフライホイールをプレス加工及び溶接部を用いて大量
生産が容易にできる構成にすること、並びに気密性及び
強度の大きい溶接部を形成することを課題とする。
の手段は、請求項1に記載したとおり、外周にリングギ
ヤを固定するマス部材とバネ保持板とを外周側で固着し
て、両部材間に油室を形成するフライホイールの油室に
おいて、バネ保持板をマス部材より小径として外周にマ
ス部材の側面と重なるフランジをプレス加工により設
け、該フランジの外周とマス部材で形成する隅角部付近
から該マス部材及びフランジの内部に伸びるテーパーリ
ング状の溶接部を、レーザー溶接により全周にわたって
設けたことを特徴とするものであり、これにより溶接部
の気密性と強度が維持される。
施の形態を説明する。図1,2において1は2マス型の
フライホイールであり、2はその駆動板でボルト3によ
ってエンジンのクランク軸4に固定される。5は第1の
マス部の主部を形成する板状の第1フライホイール、6
はエンジン始動のために図外のピニオン及び始動モータ
で駆動されるリングギアである。
置決め突起21が設けられると共にボルト穴22が穿設さ
れ、第1フライホイール5には位置決め穴51とボルト
穴52が穿設され、リングギア6には、位置決め穴61と
ねじ穴62が穿設される。そして、位置決め突起21を位
置決め穴51,61に嵌合して3部材2,5,6の位置決
めをしたのち、ボルト7をボルト穴52に挿入してねじ
穴62にねじ込むことにより、一体に固定される。
ール5の側面には、後記するバネ保持部材30の外周側
に形成したフランジ30aが段状に重ねられ、両部材の
接合面が溶接部31によって全周にわたって溶接され、
その内部に油室32が形成されている。
は、他の部材と同様に、加工性、軽量性、経済性の点か
ら薄板をプレス加工して作られており、溶接部31は、
油室32内に生じる圧力に対し気密性及び強度が十分で
なければならない。
持板30は薄板でしかも段状に重ねられたものであるか
ら、気密性をもつ溶接を行なうことが困難である。しか
し、本発明においては、レーザー溶接を採用すると共に
図3に示す溶接手段を採用することにより所望の効果を
もつ溶接構造が得られた。
2.9mm、バネ保持板30の板厚が2.6mmのもの
に対して、3kwのレーザー溶接機で1.7m/min
の速度で溶接した状態を示し、角αは、第1フライホイ
ール5の側面5aに対するレーザー光線の傾斜角であ
り、溶接部31は、角αが小さいほど側面5a方向に沿
ったものとなる。該側面5aとバネ保持板30のフラン
ジ30aの外周面で形成される隅角部をQとすると、レ
ーザー光線は該隅角部Qを経て照射されるが、溶接部3
1において表面側は該隅角部Qより少し盛り上り、表面
の中心は点P0の位置になる。
15゜ずつ変化させると、側面5a上の溶接部31の境
界は、点P1,P2,P3に示すように変化する。点P0か
らP1〜P3までの距離がそれぞれ溶着幅に相当し、各溶
着幅をw1,w2,w3として示す。この溶着幅が大きい
ほど気密性と溶接強度は大になる。
との関係を線L1によって示すものである。図4で角α
が5゜以下では側面5a側の溶け込む量が不足し勝ちで
溶接強度が小さくなり易いが、5゜以上では溶着幅wは
大になり、溶着幅wは15゜〜25゜で最大値を示して
略19mmとなり、その後漸減する。そして5゜〜60
゜では略0.8mm以上、8゜〜45゜では1.2mm
以上になる。
ぞれテーパーリング状の溶接部31が形成され、内部に
油室32が形成される。図5は該油室32に10kgf
/cm2の油圧を繰返してかけた安全試験の結果を示す
データであり、線L2の右側が安全域であり、加圧回数
nが10万回で安全な溶着幅は、約0.8mm、加圧回
数nが20万回で安全な溶着幅は、約1.2mmであ
る。そして、nが10万回以上の範囲であれば実用領
域、20万回以上であれば最適領域と考えられ、図4で
は5゜〜60゜が実用領域、8゜〜45゜が最適領域と
なる。
を説明すると、第1フライホイール5は、摩擦連結部1
1、バネ装置12を介してハブ13に接続され、該ハブ
13には第2マス部の主部を形成する第2フライホイー
ル14が固定される。131はクラッチ接続用のねじ
孔、141はマスである。
ス加工で筒部15、16が2段に設けられ、内側の筒部
15内にはベアリング17が保持され、第1フライホイ
ール5は該ベアリング17を介してハブ13に支持され
る。ベアリング17を保持する手段として、その外輪を
筒部15から伸びるフランジ151とリベット18で固
定された押し板19で挟持し、内輪をハブ13の段部1
32とCリング20で挟持している。
嵌設され、被動摩擦板21の両側に摩擦リング22,2
3が接し、更に一方の前記摩擦リング22は第1フライ
ホイール5に接し、他方の摩擦リング23はワッシャ2
4に接し、該ワッシャ24には皿ばね25、押し板26
が順次重ねられ、該押し板26はリベット27で第1フ
ライホイール5に固定され、皿バネ25の弾発力が各接
触面に作用する。また、ワッシャ24と押板26の外周
には爪241、261が設けられて互いにかみ合い係止さ
れているから、第1フライホイール5の回転は、摩擦板
22,23を介して被動摩擦板21に伝達される。
字形の2種の凹部211,212が設けられ、両凹部間に
舌片213が形成され、一方の凹部211に弱いバネ28
が保持され、他の凹部212に2重の強いバネ29が保
持されている。該バネ28,29は図1でバネ装置12
として示したものである。281,291は各バネの両端
に嵌着したバネ座で、該バネ座281,291が舌片21
3に接する。
9の一側部を覆うと共に前記凹部211,212と共同し
てバネ座281,291を保持するバネ保持板30が溶接
部31で第1フライホイール5に溶接されている。該バ
ネ保持板30には、内向きの一対の段部301,301が
2組設けられ、第1フライホイール側にも同じ段部30
1が設けられて、これにより前記のとおり凹部212と共
に強いバネ29のバネ座291を保持し、更に第1フラ
イホイール5とバネ保持板30によってグリースを収容
する油室32が形成される。
ハブ13に被動板33が溶接される。該被動板33には
大小のコ字形の凹部331,332が設けられて舌片33
が形成されている。この被動板33と一体のハブ13に
は前記第2フライホイール14が溶接されているから、
被動板33も第2フライホイール14のマスの一部とし
て作用する。34は油室32を閉じるオイルシールであ
る。
に回転すると、段部301で強いバネ29が押され、被
動摩擦板21も矢印A方向に回転し、油室32内に封入
されたグリースは、遠心力によって圧力が上昇し外周側
に向けて加圧されるが、溶接部31が密閉されているの
で漏洩は防止される。このとき、弱いバネ28は被動板
33の舌片333に直ちにトルクを伝えるが、強いバネ
29は舌片333に接触するに至らず、弱いバネ28の
みが圧縮される。そして伝達トルクが更に増大すると強
いバネ29が舌片333に接してこれにトルクを伝え、
回転速度が変動するとバネ28,29が伸縮して摩擦連
結部11で滑りが生じるため、摩擦力による振動減衰作
用が生じる。
従来公知のものと同様にエンジンの低速回転時に主とし
て生じ、摩擦結合部11による減衰作用、バネ28,2
9による緩衝作用、油室32内のグリスとバネ28,2
9及びバネ座281,291との間に生じる粘性抵抗、第
1フライホイール5と第2フライホイール14による動
的減衰作用等の重なりによって振動が減衰される。
持板のフランジ部外周面とで形成される隅角部付近から
両部材の内部に伸びるレーザー溶接によるテーパーリン
グ状の溶接部を形成して結合したから、両部材が薄板で
あっても基材に損傷を与えることがなく、溶着幅の大き
い溶接部を形成することができ、気密性及び耐圧強度の
大きい油室が簡単かつ能率的な加工手段で得られる効果
がある。
部 11 摩擦連結部 12 バネ装置 13 ハブ 14 第2フライホイ
ール 30 バネ保持板 30a フランジ 31 溶接部 32 油室 33 被動板
Claims (1)
- 【請求項1】 外周にリングギヤを固定するマス部材と
バネ保持板とを外周側で固着して、両部材間に油室を形
成するフライホイールの油室において、バネ保持板をマ
ス部材より小径として外周にマス部材の側面と重なるフ
ランジをプレス加工により設け、該フランジの外周とマ
ス部材で形成する隅角部付近から該マス部材及びフラン
ジの内部に伸びるテーパーリング状の溶接部を、レーザ
ー溶接により全周にわたって設けたことを特徴とする、
フライホイールの油室。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22422895A JPH0972383A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | フライホイールの油室 |
US08/694,320 US5778738A (en) | 1995-08-31 | 1996-08-08 | Two-mass type of flywheel device |
EP96113411A EP0763673B1 (en) | 1995-08-31 | 1996-08-21 | Two-mass type of flywheel device |
DE69624767T DE69624767T2 (de) | 1995-08-31 | 1996-08-21 | Zweimassen-Schwungrad |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22422895A JPH0972383A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | フライホイールの油室 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0972383A true JPH0972383A (ja) | 1997-03-18 |
Family
ID=16810516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22422895A Pending JPH0972383A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | フライホイールの油室 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0972383A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010010896A1 (ja) * | 2008-07-24 | 2010-01-28 | 株式会社エクセディ | 動力伝達部品、ダンパー機構およびフライホイール組立体 |
JP2010031887A (ja) * | 2008-07-24 | 2010-02-12 | Exedy Corp | 動力伝達部品およびそれを備えたフライホイール組立体 |
-
1995
- 1995-08-31 JP JP22422895A patent/JPH0972383A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010010896A1 (ja) * | 2008-07-24 | 2010-01-28 | 株式会社エクセディ | 動力伝達部品、ダンパー機構およびフライホイール組立体 |
JP2010031887A (ja) * | 2008-07-24 | 2010-02-12 | Exedy Corp | 動力伝達部品およびそれを備えたフライホイール組立体 |
JP4620764B2 (ja) * | 2008-07-24 | 2011-01-26 | 株式会社エクセディ | 動力伝達部品およびそれを備えたフライホイール組立体 |
US8840481B2 (en) | 2008-07-24 | 2014-09-23 | Exedy Corporation | Power transmission part, damper mechanism, and flywheel assembly |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040730 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040907 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20041105 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050201 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050404 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050816 |