JPH0971335A - シート給送装置および記録装置 - Google Patents

シート給送装置および記録装置

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JPH0971335A
JPH0971335A JP22779395A JP22779395A JPH0971335A JP H0971335 A JPH0971335 A JP H0971335A JP 22779395 A JP22779395 A JP 22779395A JP 22779395 A JP22779395 A JP 22779395A JP H0971335 A JPH0971335 A JP H0971335A
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JP
Japan
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sheet
separating
unit
sheet feeding
recording
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JP22779395A
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Inventor
Koichiro Kawaguchi
川口  浩一郎
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、シートの種類によって分離手段の
切り換えをユーザが意識的に行う必要がなく、分離手段
の切り換え忘れによる給送不良や重送,ジャム等の発生
を防止すると共に、別体の給送カセットを必要としない
シート給送装置およびこれを備えた記録装置を提供する
ことを可能にすることを目的としている。 【解決手段】 分離手段とて分離爪6と分離土手16aを
有し、サイドガイド14を移動することによりサイドガイ
ド14の切り換えリブ14aにより切り換えカム25が回動
し、リンクバー26,切り換えバー27により切り換えカム
25に連結された分離爪6が回動して記録シートPの先端
角隅部に引っ掛かるか、または記録シートPの先端角隅
部から退避するように構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一つのシート給送
部からサイズおよび種類の異なるシートを分離,給送可
能なシート給送装置およびこれを備えた記録装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の記録装置における記録シート給送
部において、シートを一枚に分離して給送するために分
離爪にシートの先端角隅部を引っ掛け、シートの撓みと
跳ねにより一枚に分離する方法が採用されている。
【0003】しかしながら、ハガキや封筒等の特殊定形
用紙を分離爪により分離すると、用紙の先端角隅部が折
れたり、用紙の腰が強いために用紙が撓まず、給送不良
が生じるため、特殊定形用紙に対しては、摩擦面で構成
した斜面に用紙先端を接触させ、該用紙先端を滑らす時
の摩擦により分離する土手分離(摩擦分離)方式を用い
た別の分離,給送部を用意する必要があり、装置全体の
コストアップは免れなかった。
【0004】このような問題点に鑑み、一つの給送部に
より普通用紙と特殊定形用紙の分離,給送を行い得る種
々の技術が提案されている。例えば、実開昭64-39332号
公報に開示された技術では、分離爪を有する普通用紙積
載用の給紙スタッカ上の該分離爪を避けた位置に特殊定
形用紙専用の分離土手を有する給紙カセットを装着する
ことにより、該分離土手により特殊定形用紙の摩擦面分
離を行うようになっている。
【0005】また、特開平3-13433号公報に開示された
技術では、特殊定形用紙の使用時にスペーサを移動する
ことによりシートフィーダ上の用紙セット位置を変更し
て分離爪を避け、分離土手により特殊定形用紙の摩擦分
離を行うようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来の技術において、実開昭64-39332号公報に開示され
た技術では、特殊定形用紙を使用する度に特殊定形用紙
専用の給紙カセットを普通用紙積載用の給紙スタッカ上
に装着する必要があり操作性が悪く、普通用紙を使用す
る際には、前記特殊定形用紙専用の給紙カセットを脱離
して保管しておくスペースが必要となり、更には、前記
特殊定形用紙専用の給紙カセットを脱離したまま紛失す
るおそれがあり、このような場合には、特殊定形用紙を
使用出来なくなるといった問題がある。
【0007】また、特開平3-13433号公報に開示された
技術では、シートフィーダ内の用紙を普通用紙から特殊
定形用紙に交換した際に、スペーサの移動をうっかり忘
れるおそれがあり、そのまま使用した場合には、分離爪
により特殊定形用紙が分離できず、給送不良となる。ま
た、逆に特殊定形用紙から普通用紙に交換した際に、ス
ペーサの移動を忘れると、摩擦分離により普通用紙が完
全に分離できず、重送やジャム等が発生するという問題
がある。
【0008】本発明は前記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、シートの種類によって分離手
段の切り換えをユーザが意識的に行う必要がなく、分離
手段の切り換え忘れによる給送不良や重送,ジャム等の
発生を防止すると共に、別体の給送カセットを必要とせ
ず、最小限のスペースで操作性のよいシート給送装置お
よびこれを備えた記録装置を提供せんとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、シートを積載するシー
ト積載手段と、前記シート積載手段に積載されたシート
の給送方向と直交する方向の位置を規制するためのシー
ト位置規制手段と、前記シート積載手段に積載されたシ
ートを給送するシート給送手段と、前記シート給送手段
により給送される第1の種類のシートを分離する第1の
分離手段と、前記シート給送手段により給送される第2
の種類のシートを分離する第2の分離手段と、を有し、
前記第1、第2の分離手段は、シートの種類に対応する
前記シート位置規制手段の移動動作に連動して選択的に
切り換えて使用するか、或いはホストコンピュータから
のシート種類選択情報に対応して選択的に切り換えて使
用するように構成したことを特徴とするシート給送装置
である。
【0010】前記第1の分離手段は、シートの先端角隅
部を分離爪により分離する爪分離方式で構成し、前記第
2の分離手段は、シートの先端を摩擦面に接触させて分
離する摩擦分離方式で構成すれば好ましい。
【0011】また、本発明に係る他の構成は、シートを
積載するシート積載手段と、前記シート積載手段に積載
されたシートの給送方向と直交する方向の位置を規制す
るためのシート位置規制手段と、前記シート積載手段に
積載されたシートを給送するシート給送手段と、前記シ
ート給送手段により給送されるシートを分離する分離手
段と、を有し、前記分離手段は、シートの種類に対応す
る前記シート位置規制手段の移動動作に連動してその姿
勢状態を選択的に切り換えて使用するか、或いはホスト
コンピュータからのシート種類選択情報に対応してその
姿勢状態を選択的に切り換えて使用するように構成した
ことを特徴とするシート給送装置である。
【0012】前記分離手段は、シート給送方向に回転す
る分離回転体と、シートの先端に接触する摩擦面を有す
ると共に、該摩擦面の角度を変化可能に支持され、且
つ、シートを介して前記分離回転体に対して付勢される
分離板と、を有し、前記分離板がその姿勢状態を変化さ
せた時、前記摩擦面と前記分離回転体との間の隙間が変
化するように構成すれば好ましい。
【0013】本発明に係るシート給送装置は、上述の如
く構成したので、シートの種類に対応するシート位置規
制手段の移動動作に連動して、或いは、ホストコンピュ
ータからのシート種類選択情報に対応してシートの種類
に対応する分離手段に切り換わる。
【0014】従って、シートの種類によって分離手段の
切り換えをユーザが意識的に行う必要がないので操作性
が向上すると共に、分離手段の切り換え忘れによる給送
不良や重送,ジャム等の発生を防止できる。また、従来
例のように、別体の給送カセットを必要としないので、
コストダウンが出来ると共に、装置を設置するスペース
を最小限に出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】図により本発明に係るシート給送
装置およびこれを備えた記録装置の一例としてインクジ
ェット記録装置に適用した場合の一実施形態を具体的に
説明する。図1は本発明に係るシート給送装置およびこ
れを備えた記録装置の第1実施形態を示す断面説明図、
図2は第1実施形態のシートカセットの構成を示す平面
説明図、図3、図4は第1実施形態において、サイドガ
イドと分離爪との連動機構を示す図、図5は第1実施形
態において、リンクバーと板バネとの係合状態を示す要
部拡大図である。
【0016】図1において、紙や合成樹脂等で構成され
る記録シートP(普通シートPs,ハガキPc,封筒P
eを含む)は、シート積載手段となるシートカセット16
に対して回動可能に支持された給送トレイ17上に積載収
容され、記録シートPの給送時には、スプリング18によ
り最上位の記録シートPがシート給送手段となる給送ロ
ーラ10に対して圧接される。
【0017】前記給送ローラ10は、断面半月状ローラで
あり、図示しないモータにより回転駆動されるとシート
カセット16内に積載された記録シートPが繰り出され、
例えば、記録シートPが普通用シートPsの場合には、
第1の分離手段として爪分離方式を構成する分離爪6に
より最上位の普通用シートPsを一枚ずつ分離,給送す
る。前記分離爪6は、シートカセット16の左側先端部
(図2において左上側)に一つ配置されており、普通シ
ートPsの左側先端角隅部に爪部6bを引っ掛け、普通
シートPsの撓みと跳ねにより最上位の一枚が分離され
て給送される。
【0018】また、記録シートPがハガキPcや封筒P
e等の特殊定形シートの場合には、第2の分離手段とし
て摩擦分離方式を構成するシートカセット16の先端部に
一体的に設けられた摩擦面を有する分離土手16aにより
最上位の記録シートPを一枚ずつ分離,給送する。前記
分離土手16aに形成された摩擦面は所定の傾斜角度で形
成されており、特殊定形シートの先端を該摩擦面に接触
させて摺動させることにより最上位の一枚が分離されて
給送される。
【0019】分離,給送された記録シートPは、Uター
ンローラ12と、該Uターンローラ12に圧接している中間
コロ15により挟持搬送され、更に、シートカセット16と
シートガイド21に形成された搬送面に沿って搬送方向を
Uターンさせられる。そして、主搬送ローラ7と、該主
搬送ローラ7に圧接しているピンチローラ8に挟持搬送
され、記録手段となる記録ヘッド1が対向する記録部へ
と所定量ずつ間欠搬送される。記録ヘッド1が対向する
位置には、記録シートPを下から支持するプラテン板20
が配置されている。
【0020】この装置における記録手段としては、シリ
アル型のインクジェット記録方式を用いている。即ち、
記録シートPの搬送方向と直交する方向に長尺の二本の
ガイド軸9a,9bに沿って往復移動可能なキャリッジ
2に記録ヘッド1を搭載し、該キャリッジ2の往復移動
と同期するように記録ヘッド1を駆動し、画像情報に応
じてインク液滴を記録シートPに吐出してインク画像を
記録するものである。尚、本実施形態の記録ヘッド1は
その上部にインクカートリッジ13を搭載している。
【0021】前記記録ヘッド1は微細な液体吐出口(オ
リフィス)、液路及びこの液路の一部に設けられるエネ
ルギー作用部と、該作用部にある液体に作用させる液滴
形成エネルギーを発生するエネルギー発生手段を備えて
いる。
【0022】このようなエネルギーを発生するエネルギ
ー発生手段としてはピエゾ素子等の電気機械変換体を用
いた記録方法、レーザー等の電磁波を照射して発熱さ
せ、該発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギー発
生手段を用いた記録方法、あるいは発熱抵抗体を有する
発熱素子等の電気熱変換体によって液体を加熱して液体
を吐出させるエネルギー発生手段を用いた記録方法等が
ある。
【0023】その中でも熱エネルギーによって液体を吐
出させるインクジェット記録方法に用いられる記録ヘッ
ドは、記録用の液滴を吐出して吐出用液滴を形成するた
めの液体吐出口(オリフィス)を高密度に配列すること
ができるために高解像度の記録をすることが可能であ
る。
【0024】その中でも電気熱変換体をエネルギー発生
手段として用いた記録ヘッドは、コンパクト化も容易で
あり、且つ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼
性の向上が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を
十二分に活用出来、高密度実装化が容易で、製造コスト
も安価なことから有利である。
【0025】また前記記録ヘッド1は、記録信号に応じ
て電気熱変換体に通電し、前記電気熱変換体によって印
加される熱エネルギーにより、インクに生ずる膜沸騰を
利用してインクに生ずる気泡の成長,収縮により、イン
クを吐出口より吐出して記録を行うように構成すると更
に好ましい。
【0026】その代表的な構成や原理については、例え
ば米国特許第 4723129号明細書、同第 4740796号明細書
に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ま
しい。
【0027】この方式は所謂オンデマンド型、コンティ
ニュアス型の何れにも適用可能であるが、特にオンデマ
ンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシ
ートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、
記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇
を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによ
って、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録
ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの
駆動信号に一対一で対応した液体内の気泡を形成出来る
ので有効である。
【0028】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成す
る。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気
泡の成長収縮が行われるので、特に優れた液体の吐出が
達成出来、より好ましい。
【0029】前記パルス形状の駆動信号としては、米国
特許第 4463359号明細書、同第 4345262号明細書に記載
されているようなものが適している。尚、前記熱作用面
の温度上昇率に関する発明の米国特許第 4313124号明細
書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録
を行うことが出来る。
【0030】記録ヘッドの構成としては、前述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱
作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する
米国特許第 4558333号明細書、同第 4459600号明細書を
用いた構成も本発明に含まれるものである。
【0031】また複数の電気熱変換体に対して、共通す
るスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示す
る特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸
収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭
59−138461号公報に基づいた構成としても本発明の効果
は有効である。即ち、記録ヘッドの形態がどのようなも
のであっても、本発明によれば記録を確実に効率良く行
うことが出来るようになるからである。
【0032】更に、記録装置が記録出来る記録媒体の最
大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ッドに対しても本発明は有効に適用出来る。そのような
記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
て、その長さを満たす構成や、一体的に形成された1個
の記録ヘッドとしての構成のいずれでも良い。
【0033】加えて、前述したシリアルタイプのもので
も、キャリッジに固定された記録ヘッド、或いはキャリ
ッジに装着されることで装置本体との電気的な接続や装
置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチッ
プタイプの記録ヘッド、或いは記録ヘッド自体に一体的
にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録
ヘッドを用いても良い。
【0034】また本発明の記録装置の構成として設けら
れる、記録ヘッドの回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定出来るので好まし
いものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッド
に対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧
或いは吸引手段、電気熱変換タイプ或いはこれとは別の
加熱素子或いはこれらの組合せによる予備加熱手段、記
録とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定
した記録を行うために有効である。
【0035】またキャリッジに搭載される記録ヘッドの
種類ないし個数についても、例えば単色のインクに対応
して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異
にする複数のインクに対応して複数個数設けられるもの
であって良い。即ち、例えば記録装置の記録モードとし
ては黒色等の主流色のみの記録モードでなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成する複数個の組合せによるかいずれで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも適用し得
る。
【0036】更に加えて、前述した実施形態に於いては
インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で
固化するインクであって、室温で軟化若しくは液化する
もの、或いはインクジェット記録方式ではインク自体を
30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの
粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一
般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状を
なすものであれば良い。
【0037】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐
出されるものや、記録シートに到達する時点ではすでに
固化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初
めて液化する性質のインクを使用する場合も適用可能で
ある。
【0038】このような場合のインクは、特開昭54− 5
6847号公報或いは特開昭60− 71260号公報に記載される
ような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形
物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向
するような形態としても良い。上述した各インクに対し
て最も有効なものは、前述した膜沸騰方式を実行するも
のである。
【0039】上記の構成により、給送され記録ヘッド1
により画像が記録された記録シートPは、排出ローラ3
と該排出ローラ3に圧接する拍車4によって挟持搬送さ
れて機外に排出され、排出トレイ5上にスタックされ
る。
【0040】次に本発明の特徴であるシートカセット16
内における記録シートPのシート位置規制手段の移動動
作に連動して分離手段を切り換える連動機構の構成を詳
細に説明する。尚、本実施形態におけるシート給送装置
に使用可能な記録シートPとしては、普通シートPsと
してB5,LTR(レター),A4サイズのシートに対
応出来、特殊定形シートとしてハガキPc,封筒Peに
対応出来るように構成されている。
【0041】シートカセット16の底面後端部の所定位置
には、図2に示すような形状の普通シート移動溝16c,
特殊定形シート移動溝16dが穿設されており、両移動溝
16c,16dは切換移動溝16eにより接続されている。
【0042】前記移動溝16c,16d,16eには、該移動
溝16c,16d,16eに沿って移動可能に取り付けられた
シート位置規制手段となるサイドガイド14が設けてあ
り、シートカセット16上に積載する記録シートPのサイ
ズに対応させてサイドガイド14の先端部に設けられた矢
印マーク14eを、サイドガイド14の底面に形成された移
動指標16bに合わせるように設定する。
【0043】そして、記録シートPの左側端をシートカ
セット16のシート左端基準面Slに当接させると共に、
前記記録シートPの右側端をサイドガイド14の前押さえ
14bと後押さえ14cに当接させることで、記録シートP
の給送方向における該記録シートPの位置を規制するよ
うになっている。
【0044】図3、図4はサイドガイド14の移動動作と
分離爪6の移動動作を連動させる機構のみを抜き出した
裏面図である。図3、図4に示す切り換えカム25,リン
クバー26および切り換えバー27は、夫々シートカセット
16の裏面に取り付けられており、切り換えカム25,リン
クバー26は、シートカセット16の裏面に設けられた支軸
25a,26aによりシートカセット16に対して回動可能に
軸支されている。
【0045】リンクバー26の両端部には、長穴26c,26
dが形成されており、該長穴26c,26dには切り換えカ
ム25,切り換えバー27の夫々の一端に設けられたピン25
d,27aが夫々係合している。
【0046】切り換えバー27は、シートカセット16の先
端部に設けられた支持部材19(図2参照)によりシート
カセット16に対してシート給送方向と直交する方向に移
動可能に支持されており、該切り換えバー27の他端は、
シートカセット16に対して爪軸6aにより回動可能に軸
支された分離爪6の爪軸6aよりもシート給送方向下流
側に設けられた軸6cにより回動可能に軸支されてい
る。
【0047】分離爪6をシートカセット16に対して回転
可能に軸支する爪軸6aは、シート左端基準面Slより
も外側に配置されており、切り換えバー27が図4の矢印
i方向に移動して分離爪6が図4の矢印j方向に回動し
た際に、分離爪6の爪部6bがシート先端基準面Sfお
よびシート左端基準面Slよりも外側に退避して、シー
トカセット16内に積載されたシートに干渉しないように
なっている。
【0048】従って、サイドガイド14が移動し、サイド
ガイド14に固着された切り換えリブ14aが切り換えカム
25に当接して該切り換えカム25を支軸25aを中心にして
回動させると、リンクバー26が支軸26aを中心にして回
動し、切り換えバー27は、シート給送方向と直交する方
向に移動して分離爪6をシートカセット16のシート積載
面に平行する方向に回転移動させて分離爪6の爪部6b
をシート先端基準面Sfおよびシート左端基準面Slか
ら退避させたり(図4参照)、或いは、該シート先端基
準面Sfおよびシート左端基準面Slに対応する位置に
配置させて(図3参照)、普通シートPsの左側先端角
隅部に爪部6bを引っ掛けることが出来るようになって
いる。
【0049】上記の構成により、サイドガイド14を特殊
定形シート移動溝16dから普通シート移動溝16cへ向か
って切換移動溝16eに沿って移動すると、図3に示すよ
うに、サイドガイド14の裏面に設けた切り換えリブ14a
が図3の矢印a方向に移動して切り換えカム25の右カム
25bを押し回し、切り換えカム25が図3の矢印b方向に
回動してリンクバー26が図3の矢印c方向に回動し、切
り換えバー27が図3の矢印d方向に移動して分離爪6を
図3の矢印e方向に回動させ、分離爪6の爪部6bが普
通シートPsの左側先端角隅部に引っ掛かり、爪分離す
ることが出来る。
【0050】逆に、サイドガイド14を普通シート移動溝
16cから特殊定形シート移動溝16dへ向かって切換移動
溝16eに沿って移動すると、サイドガイド14の裏面に設
けた切り換えリブ14aが図4の矢印f方向に移動して切
り換えカム25の左カム25cを押し回し、切り換えカム25
が図4の矢印g方向に回動してリンクバー26が図4の矢
印h方向に回動し、切り換えバー27が図4の矢印i方向
に移動して分離爪6を図4の矢印j方向に回動させ、分
離爪6の爪部6bが特殊定形シートの左側先端角隅部か
ら退避するため、特殊定形シートは、分離爪6に干渉さ
れることなく、シートカセット16の分離土手16aにより
摩擦分離される。
【0051】尚、これ等の状態を保持するために、詳細
には図5に示すように、リンクバー26に対して直交する
ようにシートカセット16の裏面と該リンクバー26との間
に板バネ28が配置されている。
【0052】図5に示すように、前記リンクバー26の板
バネ28に対応する位置には突起部26bが設けられ、板バ
ネ28の該突起部26bに対応する位置には中央に谷部28a
を有する山形の突斜面28b,28cが形成されており、リ
ンクバー26の突起部26bが板バネ28の突斜面28b,28c
に係合することで、該板バネ28の弾性力により付勢され
てリンクバー26が係止されるようになっている。
【0053】即ち、図3、図4に示すように、リンクバ
ー26の位置が変わると、図5に示すようにリンクバー26
の突起部26bが突斜面28b,28cを実線で示す位置から
破線で示す位置まで移動し(或いは逆方向に移動し)、
板バネ28の弾性力により付勢されてリンクバー26はその
位置状態を保持するようになっている。
【0054】また、図2に示すように、シートカセット
16のハガキPc,封筒Peを収容する位置の各後端に対
応する位置には、ハガキPc,封筒Peの各後端に当接
してハガキPc,封筒Peの先端を位置決めするための
ハガキ後端押さえ22,封筒後端押さえ24が、給送トレイ
17,シートカセット16の内部に夫々収納可能に設けられ
ている。
【0055】即ち、図1に示すように、ハガキ後端押さ
え22は、給送トレイ17に対してシート給送方向に回動可
能に支持されており、ハガキPcを使用する時のみ回動
させて図1の破線で示すように起立させて使用し、それ
以外の時は、図1および図2の実線で示すように、給送
トレイ17内に収納されて、給送トレイ17上に積載される
封筒Peや普通シートPsに干渉しないようになってい
る。
【0056】また、封筒後端押さえ24は、シートカセッ
ト16に対してシート給送方向に回動可能に支持されてお
り、封筒Peを使用する時のみ回動させて図1の破線で
示すように起立させて使用し、それ以外の時は、図1お
よび図2の実線で示すように、シートカセット16内に収
納されて、シートカセット16上に積載される普通シート
Psに干渉しないようになっている。
【0057】上記のように構成されたシートカセット16
に記録シートPを収容して位置規制を行う操作について
詳細に説明する。先ず、普通シートPsをシートカセッ
ト16内に収容して位置規制を行う手順について説明す
る。ここで、普通シートPsとは、シート厚が0.15
mm以下の記録媒体であり、OHPシート,コート紙,
バックプリントフィルム等を含む。
【0058】先ず、サイドガイド14を使用するシートサ
イズに応じてシートカセット16の普通シート移動溝16c
に沿って移動させる。移動の際には、サイドガイド14の
矢印マーク14eをシートカセット16に形成された移動指
標16bに合わせることにより、簡単に各シートサイズに
対応する位置にサイドガイド14を移動させて設定するこ
とが出来る。
【0059】例えば、A4サイズの普通シートPsの束
をシートカセット16内に積載する場合には、図2に示す
ように、サイドガイド14をA4サイズの普通シートPs
に対応する位置に設定し、A4サイズの普通シートPs
の先端をシートカセット16の先端部に設けられたシート
先端基準面Sfに突き当てると共に、該普通シートPs
の左側端(図2において上側)をシートカセット16のシ
ート左端基準面Slに突き当て、サイドガイド14の前押
さえ14bと後押さえ14cとを該普通シートPsの右側端
(図2において下側)に当接させて普通シートPsのシ
ート給送方向における位置決めを行い、更にサイドガイ
ド14の後端押さえ14dにより該普通シートPsの後端を
規制して普通シートPsの先端の位置決めを行う。
【0060】次に、特殊定形シートをシートカセット16
内に収容して位置規制を行う手順について説明する。特
殊定形シートとは、ハガキPcや封筒Pe等のシート厚
が0.18mm以上で、シートの給送方向と直交する方
向の長さ(以下、「幅」という)が120mm以下の小
型厚紙等の記録媒体である。
【0061】この場合も、上述と同様に、サイドガイド
14を特殊定形シート移動溝16dに沿って移動させる。図
2の破線で示したサイドガイド14の位置は、封筒Peに
対応した設定位置である。
【0062】特殊定形シートにおいては、特殊定形シー
トの先端,左側端を夫々シートカセット16のシート先端
基準面Sf,シート左端基準面Slに当接させると共
に、特殊定形シートの右側端をサイドガイド14の前押さ
え14bにより規制して特殊定形シートのシート給送方向
における位置決めを行う。
【0063】更に、特殊定形シートの後端は、封筒Pe
の場合では、シートカセット16内に収納可能に設けられ
た封筒後端押さえ24を図1に示すように起立させて封筒
Peの後端を規制し、ハガキPcの場合では、同様にシ
ートカセット16内に収納可能に設けられたハガキ後端押
さえ22を起立させてハガキPcの後端を規制して、特殊
定形シートの先端の位置決めを行うようになっている。
【0064】ここで、特殊定形シートから普通シートP
s或いは反対に普通シートPsから特殊定形シートに切
り換える時には、サイドガイド14は切換移動溝16eを介
して普通シート移動溝16c、或いは特殊定形シート移動
溝16dに移動する。
【0065】そして、この時に、サイドガイド14に設け
られた切り換えリブ14aが、切り換えカム25に当接して
該切り換えカム25を回動させ、リンクバー26,切り換え
バー27を介して分離爪6を回動させて移動させ、夫々の
種類の記録シートPに対応する分離手段が選択されて上
述した分離,給送動作が実施される。
【0066】上述したように、サイドガイド14の普通シ
ートPs領域と、ハガキPc,封筒Pe等の特殊定形シ
ート領域間の移動と、分離爪6の使用/退避の切り換え
動作を連動させることにより、異なる種類の記録シート
Pに対応して分離手段(分離爪6/分離土手16a)の切
り換えをユーザが意識して行う必要がなく、分離手段の
切り換え忘れによる給送不良や重送,ジャム等の発生を
防止することが出来る。
【0067】また、前述の従来例のように別体のシート
分離,給送部を必要とせず、最小限のスペースで操作性
の良いシート給送装置およびこれを備えた記録装置を提
供することが出来る。
【0068】次に、本発明に係るシート給送装置および
これを備えた記録装置の第2実施形態について図6〜図
9を用いて説明する。図6は本発明に係るシート給送装
置およびこれを備えた記録装置の第2実施形態を示す平
面説明図、図7、図8は第2実施形態の要部断面説明
図、図9(a),(b)は分離板の姿勢を規制する規制
バーの構成を示す断面説明図である。尚、前記第1実施
形態と同じ部材で構成したものは同一の符号を付して説
明を省略する。
【0069】本実施形態では、分離手段として分離板29
の摩擦面29cに記録シートPの先端を接触させて摩擦面
分離方式により分離を行うと共に、分離板29の姿勢状態
を変化させた時に、記録シートPのシート厚に対応し
て、分離板29に対向して配置された分離回転体となる分
離コロ30と、該分離板29の摩擦面29cとの間の隙間が変
化して、隙間分離方式により分離を行うようになってい
る。
【0070】図7、図8に示すように、シートカセット
16の先端部には、シートカセット16内に積載した記録シ
ートPの先端が接触して摺動し、該記録シートPの最上
位の一枚を分離するための摩擦面29cを有する分離板29
がシートカセット16に設けられた分離板軸29bにより回
動可能に軸支されている。
【0071】前記分離板29に対向する位置には、装置本
体シャーシ11に対して回転可能に軸支された分離回転体
としての分離コロ30が配置されており、分離板29は、一
端がシートカセット16に固定された分離バネ31により分
離コロ30に対して付勢されている。
【0072】一方、前記第1実施形態と同様に、一端が
前記リンクバー26に連結され、支持部材19によりシート
カセット16の裏面にシートカセット16に対してシート給
送方向と直交する方向に移動可能に支持された切り換え
バー27の他端には、該切り換えバー27に対して直角に形
成された係合バー35が設けてあり、該係合バー35には、
詳しくは図9(a),(b)に示して後述する規制バー
32が嵌入係合されている。
【0073】前記規制バー32は、シートカセット16に設
けられた規制バー支持部材33により起立した状態で昇降
可能に保持されており、図9(a),(b)に示すよう
に、切り換えバー27と一体的にシート給送方向と直交す
る方向に移動する係合バー35が、規制バー32内部に形成
された上下方向に段差を有する連続した規制溝32a内を
移動することにより規制バー32が昇降するようになって
いる。
【0074】図7、図8に示すように、分離板29の下部
には、シートカセット16に設けられた穴34を貫通して規
制バー32の分離板脚当接面32bに当接係合し得る分離板
脚29aが設けられており、上述のように規制バー32が上
昇することにより、規制バー32の分離板脚当接面32bが
分離板脚29aに当接して分離板29を分離板軸29bを中心
に図8の矢印m方向に回動させ、分離板29の摩擦面29c
と分離コロ30の外周面との隙間を狭くする。これによ
り、分離バネ31により付勢された状態で揺動可能な分離
板29の可動範囲が狭くなり、シート厚の薄い普通シート
Psに対応した隙間が設定される。
【0075】次に、係合バー35と規制バー32との係合状
態と、分離板29の揺動範囲について詳細に説明する。図
9(a)に示すように、係合バー35が移動して該係合バ
ー35が規制溝32aの上段溝32a1に係合した場合には、規
制バー32は最下位置にあり、この時、分離板29が分離板
軸29bを中心にして揺動する可動角度範囲が最大にな
る。
【0076】この状態では、図7に示すように、シート
厚の厚いハガキPcや封筒Pe等の特殊定形シートを分
離するのに最適な姿勢角度に分離板29が設定される。そ
して、特殊定形シートが分離板29の摩擦面29cと分離コ
ロ30との間に進入し、分離板29の摩擦面29cに特殊定形
シートの先端が接触,摺動して最上位の一枚が分離,給
送される。
【0077】また、図9(b)に示すように、係合バー
35が規制溝32aの下段溝32a2に係合した場合には、規制
バー32は最上位置にあり、この時、分離板29が分離板軸
29bを中心にして揺動する可動角度範囲が最小になる。
【0078】この状態では、図8に示すように、シート
厚の薄い普通シートPsを分離するのに最適な姿勢角度
に分離板29が設定される。そして、普通シートPsが分
離板29の摩擦面29cと分離コロ30との間に進入し、分離
板29の摩擦面29cに普通シートPsの先端が接触,摺動
して最上位の一枚が分離,給送される。
【0079】上記のように構成したことにより、前述の
第1実施形態と同様に、普通シートPsからハガキP
c,封筒Pe等の特殊定形シートに切り換える際には、
サイドガイド14を普通シート移動溝16cから特殊定形シ
ート移動溝16dへ向けて切換移動溝16eに沿って移動す
ると、サイドガイド14の裏面にある切り換えリブ14aが
切り換えカム25の左カム25cを押し回し、リンクバー26
が回動することにより切り換えバー27は記録シートPの
給送方向と直交する方向に移動する。
【0080】この時、切り換えバー27および係合バー35
は図9(a)の矢印k方向に移動し、規制バー32は規制
溝32aの形状に沿って下方に移動する。規制バー32が下
がるために分離板29の下降可能量は大きくなり、図7に
示すように、シート厚が厚い特殊定形シートが給送不良
にならずに分離可能となる分離板29の摩擦面29cの傾斜
角度および該摩擦面29cと分離コロ30との間の最大隙間
を形成する。
【0081】逆に、特殊定形シートから普通シートPs
に切り換える際には、サイドガイド14を特殊定形シート
移動溝16dから普通シート移動溝16cへ向けて切換移動
溝16eに沿って移動すると、サイドガイド14の裏面にあ
る切り換えリブ14aが切り換えカム25の右カム25bを押
し回し、リンクバー26が回動することにより切り換えバ
ー27は記録シートPの給送方向と直交する方向に移動す
る。
【0082】この時、切り換えバー27および係合バー35
は図9(b)の矢印l方向に移動し、規制バー32は規制
溝32aの形状に沿って上方に移動する。そして、規制バ
ー32の分離板脚当接面32bが分離板脚29aに突き当たっ
て分離板29を図8の矢印m方向に回動し、分離板29の下
降量を規制する。
【0083】これにより、図8に示すように、シート厚
が薄い普通シートPsが重送せずに分離可能となる分離
板29の摩擦面29cの傾斜角度および該摩擦面29cと分離
コロ30との間の隙間を形成する。他の構成は前記第1実
施形態と同様に構成し、同様の効果を得ることが出来
る。
【0084】以上のように、前述の第1実施形態で示し
た分離爪6,分離土手16aに限らず、本実施形態で示し
たような分離方法においても異なる種類のシートに対応
して分離手段の切り換えをユーザが意識して行う必要は
なく、分離手段の切り換え忘れによる給送不良や重送,
ジャム等の発生を防止することが出来る。
【0085】また、本実施形態でも、別体のシート分
離,給送部を必要とせず、最小限のスペースで操作性の
よいシート給送装置およびこれを備えた記録装置を提供
することが出来る。
【0086】次に、本発明に係るシート給送装置を備え
た記録装置の第3実施形態について図10を用いて説明す
る。図10は第3実施形態の制御方法を示すフローチャー
トである。尚、前記第1、第2実施形態と同じ部材で構
成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0087】近年の記録装置では、記録シートPの種類
指定等は、ほとんどの場合、ホストコンピュータのプリ
ンタドライバにより選択してから記録命令を行うことに
なっている。そこで、本実施形態では、ホストコンピュ
ータのプリンタドライバによって選択されたシート種類
選択情報に対応して前述の第1、第2実施形態における
分離手段を自動的に切り換えるように構成している。
【0088】ここで、必要となる構成は、分離手段の位
置を認識するセンサと、分離手段を切り換えるために該
分離手段にリンクして該分離手段を移動させるモータと
をシートカセット16に装備している。具体的には、第1
実施形態では、例えば、分離爪6の姿勢位置をマイクロ
スイッチセンサや光センサ等で検知すると共に、分離爪
6に連結される切り換えバー27,リンクバー26,切り換
えカム25のいずれかにモータの駆動軸を連結すれば良
い。
【0089】また、第2実施形態では、例えば、分離板
29の姿勢位置をマイクロスイッチセンサや光センサ等で
検知すると共に、切り換えバー27,リンクバー26,切り
換えカム25のいずれかにモータの駆動軸を連結すれば良
い。
【0090】そして、図10に示すように、ステップS1
において、現在の分離手段の姿勢位置を前記センサによ
り検出し、分離手段の位置が普通シートPsに対応する
位置に設定されている場合(ステップS2)であって、
且つ、ステップS3において、プリンタドライバの指定
媒体が普通シートPsである場合(ステップS4)に
は、分離手段の切り換え動作が不要であると認識して前
記モータを停止状態で保持する(ステップS5)。
【0091】また、前記ステップS3において、プリン
タドライバの指定媒体がハガキPcや封筒Pe等の特殊
定形シートである場合(ステップS6)には、前記モー
タを駆動して分離手段の切り換え動作を行う(ステップ
S7)。
【0092】また、前記ステップS1において、現在の
分離手段の位置が特殊定形シートに対応する位置に設定
されている場合(ステップS8)であって、且つ、ステ
ップS9において、プリンタドライバの指定媒体が普通
シートPsである場合(ステップS10)には、前記モー
タを駆動して分離手段の切り換え動作を行う(ステップ
S11)。
【0093】また、前記ステップS9において、プリン
タドライバの指定媒体が特殊定形シートである場合(ス
テップS12)には、分離手段の切り換え動作が不要であ
ると認識して前記モータを停止状態で保持する(ステッ
プS13)。他の構成は、前記第1、第2実施形態と同様
に構成されている。
【0094】記録シートPをシートカセット16内にセッ
トして位置決めするためには、必然的に前述の第1、第
2実施形態と同様にして各記録シートPのサイズに対応
させてサイドガイド14を移動させるが、本実施形態のよ
うにプリンタドライバにより分離手段のみを独立して自
動的に切り換えることでも、前述と同様な効果を得るこ
とが出来る。
【0095】尚、前述した各実施形態におけるインクジ
ェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末装置として用いられるものの
他、リーダ等と組み合わせた複写装置、更には送受信機
能を有するファクシミリ装置の形態をとるもの等であっ
ても良い。
【0096】また、前述した各実施形態では、記録手段
としてインクジェット記録方式を用いた例を説明した
が、本発明は記録方式はインクジェット記録方式に限定
する必要はなく、他にも熱転写記録方式や感熱記録方
式、更にはワイヤードット記録方式等のインパクト記録
方式、或いはそれ以外の記録方式であっても適用し得
る。またシリアル記録方式に限定する必要もなく、所謂
ライン記録方式を用いても良い。
【0097】
【発明の効果】本発明に係るシート給送装置およびこれ
を備えた記録装置は、上述の如き構成と作用とを有する
ので、種類の異なるシートに対応して分離手段を切り換
え可能とし、且つ、シート位置規制手段の移動動作と、
分離手段の切り換え動作を連動させることにより、種類
の異なるシートに対応する分離手段の切り換え操作をユ
ーザが意識して行う必要がなく、分離手段の切り換え忘
れによるシートの給送不良や重送,ジャム等の発生を防
止し、更には、従来例のように別体のシート分離,給送
部を必要としないので、コストが安く、最小限のスペー
スで操作性の良いシート給送装置およびこれを備えた記
録装置を提供することが出来る。
【0098】また、ホストコンピュータからのシート種
類選択情報により分離手段を自動的に切り換えることに
より前述と同様の効果を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシート給送装置およびこれを備え
た記録装置の第1実施形態を示す断面説明図である。
【図2】第1実施形態のシートカセットの構成を示す平
面説明図である。
【図3】第1実施形態において、サイドガイドと分離爪
との連動機構を示す図である。
【図4】第1実施形態において、サイドガイドと分離爪
との連動機構を示す図である。
【図5】第1実施形態において、リンクバーと板バネと
の係合状態を示す要部拡大図である。
【図6】本発明に係るシート給送装置およびこれを備え
た記録装置の第2実施形態を示す平面説明図である。
【図7】第2実施形態の要部断面説明図である。
【図8】第2実施形態の要部断面説明図である。
【図9】(a),(b)は分離板の姿勢を規制する規制
バーの構成を示す断面説明図である。
【図10】第3実施形態の制御方法を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1…記録ヘッド、2…キャリッジ、3…排出ローラ、4
…拍車、5…排出トレイ、6…分離爪、6a…爪軸、6
b…爪部、6c…軸、7…主搬送ローラ、8…ピンチロ
ーラ、9a,9b…ガイド軸、10…給送ローラ、11…シ
ャーシ、12…Uターンローラ、13…インクカートリッ
ジ、14…サイドガイド、14a…切り換えリブ、14b…前
押さえ、14c…後押さえ、14d…後端押さえ、14e…矢
印マーク、15…中間コロ、16…シートカセット、16a…
分離土手、16b…移動指標、16c…普通シート移動溝、
16d…特殊定形シート移動溝、16e…切換移動溝、17…
給送トレイ、18…スプリング、19…支持部材、20…プラ
テン板、21…シートガイド、22…ハガキ後端押さえ、24
…封筒後端押さえ、25…切り換えカム、25a…支軸、25
b…右カム、25c…左カム、25d…ピン、26…リンクバ
ー、26a…支軸、26b…突起部、26c,26d…長穴、27
…切り換えバー、27a…ピン、28…板バネ、28a…谷
部、28b,28c…突斜面、29…分離板、29a…分離板
脚、29b…分離板軸、29c…摩擦面、30…分離コロ、31
…分離バネ、32…規制バー、32a…規制溝、32b…分離
板脚当接面、33…規制バー支持部材、34…穴、35…係合
バー、P…記録シート、Ps…普通シート、Pc…ハガ
キ、Pe…封筒、Sf…シート先端基準面、Sl…シー
ト左端基準面

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートを積載するシート積載手段と、 前記シート積載手段に積載されたシートの給送方向と直
    交する方向の位置を規制するためのシート位置規制手段
    と、 前記シート積載手段に積載されたシートを給送するシー
    ト給送手段と、 前記シート給送手段により給送される第1の種類のシー
    トを分離する第1の分離手段と、 前記シート給送手段により給送される第2の種類のシー
    トを分離する第2の分離手段と、 を有し、 前記第1、第2の分離手段は、シートの種類に対応する
    前記シート位置規制手段の移動動作に連動して選択的に
    切り換えて使用するように構成したことを特徴とするシ
    ート給送装置。
  2. 【請求項2】 シートを積載するシート積載手段と、 前記シート積載手段に積載されたシートの給送方向と直
    交する方向の位置を規制するためのシート位置規制手段
    と、 前記シート積載手段に積載されたシートを給送するシー
    ト給送手段と、 前記シート給送手段により給送されるシートを分離する
    分離手段と、 を有し、 前記分離手段は、シートの種類に対応する前記シート位
    置規制手段の移動動作に連動してその姿勢状態を選択的
    に切り換えて使用するように構成したことを特徴とする
    シート給送装置。
  3. 【請求項3】 シートを積載するシート積載手段と、 前記シート積載手段に積載されたシートを給送するシー
    ト給送手段と、 前記シート給送手段により給送される第1の種類のシー
    トを分離する第1の分離手段と、 前記シート給送手段により給送される第2の種類のシー
    トを分離する第2の分離手段と、 を有し、 前記第1、第2の分離手段は、ホストコンピュータから
    のシート種類選択情報に対応して選択的に切り換えて使
    用するように構成したことを特徴とするシート給送装
    置。
  4. 【請求項4】 シートを積載するシート積載手段と、 前記シート積載手段に積載されたシートを給送するシー
    ト給送手段と、 前記シート給送手段により給送されるシートを分離する
    分離手段と、 を有し、 前記分離手段は、ホストコンピュータからのシート種類
    選択情報に対応してその姿勢状態を選択的に切り換えて
    使用するように構成したことを特徴とするシート給送装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1の分離手段は、シートの先端角
    隅部を分離爪により分離する爪分離方式で構成し、 前記第2の分離手段は、シートの先端を摩擦面に接触さ
    せて分離する摩擦分離方式で構成したことを特徴とする
    請求項1または請求項3に記載のシート給送装置。
  6. 【請求項6】 前記分離手段は、シートの先端を摩擦面
    に接触させて分離する摩擦分離方式および/またはシー
    トの厚さ方向におけるシートの通過可能間隙を変化させ
    る隙間分離方式で構成したことを特徴とする請求項2ま
    たは請求項4に記載のシート給送装置。
  7. 【請求項7】 前記分離手段は、 シート給送方向に回転する分離回転体と、 シートの先端に接触する摩擦面を有すると共に、該摩擦
    面の角度を変化可能に支持され、且つ、シートを介して
    前記分離回転体に対して付勢される分離板と、を有し、 前記分離板がその姿勢状態を変化させた時、前記摩擦面
    と前記分離回転体との間の隙間が変化するように構成し
    たことを特徴とする請求項6に記載のシート給送装置。
  8. 【請求項8】 前記ホストコンピュータからのシート種
    類選択情報は、プリンタドライバにおいて選択されたシ
    ート種類選択情報であることを特徴とする請求項3また
    は請求項4に記載のシート給送装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載のシ
    ート給送装置を備え、 前記シート給送装置により給送されたシートに画像情報
    に応じて画像を記録する記録手段を有することを特徴と
    する記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録手段は、信号に応じてインク
    を吐出して記録を行うインクジェット記録方式で構成し
    たことを特徴とする請求項9に記載の記録装置。
  11. 【請求項11】 前記記録手段は、電気熱変換体によっ
    て印加される熱エネルギーにより、インクに生ずる膜沸
    騰を利用して吐出口よりインクを吐出させることを特徴
    とする請求項10に記載の記録装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000247467A (ja) * 1999-02-26 2000-09-12 Tohoku Ricoh Co Ltd 画像形成装置における給紙装置
JP2002356030A (ja) * 2001-05-31 2002-12-10 Seiko Epson Corp 被記録材搬送用トレイ
US7101096B2 (en) 2000-09-25 2006-09-05 Seiko Epson Corporation Tray for transferring recording media, and recording apparatus

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