JPH0970753A - 研磨方法及び研磨装置 - Google Patents

研磨方法及び研磨装置

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JPH0970753A
JPH0970753A JP33979295A JP33979295A JPH0970753A JP H0970753 A JPH0970753 A JP H0970753A JP 33979295 A JP33979295 A JP 33979295A JP 33979295 A JP33979295 A JP 33979295A JP H0970753 A JPH0970753 A JP H0970753A
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JP
Japan
Prior art keywords
end point
polishing
surface plate
drive
workpiece
Prior art date
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Pending
Application number
JP33979295A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyuki Furuse
一幸 古瀬
Taketoshi Kiyono
武寿 清野
Eijiro Koike
栄二郎 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP33979295A priority Critical patent/JPH0970753A/ja
Publication of JPH0970753A publication Critical patent/JPH0970753A/ja
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、被加工物を研磨する定盤を回転駆動
する駆動電流の積分値に基づいて加工終点を判定するよ
うにしたものである。 【効果】本発明によれば、被加工物の研磨加工終点検出
を確実かつ迅速に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、段差を有する被加工物
を研磨により平坦化する場合の終点検出を正確に行うこ
とのできる研磨方法及び研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体装置の製造プロセスにお
いては、例えば図14に示すように、シリコン(Si)
基板A上にアルミニウム(Al)製の電極B…を形成し
た後、このSi基板A上に例えば二酸化けい素などの絶
縁膜Cを成膜することが行われている。このような場
合、絶縁膜Cは、電極B…の高さに照応して突出し、段
差D…が形成される。なお、電極B…の高さは、例えば
0.5μm程度、また、絶縁膜Cの厚さは、例えば1.
0μm程度である。したがって、後加工として、段差D
…を除去して絶縁膜C表面を平坦化するための研磨加工
が行われている。
【0003】しかるに、この研磨加工は、切込み量が、
例えば0.5μm程度というように、極めて微小である
ので、研磨加工終点の検出がすこぶる困難である。たと
えば、従来においては、ある程度までは加工時間で管理
し、その後は、短時間ごとに目視により観察して、加工
終点を検出していた。そのため、能率が悪いばかりか、
加工終点の検出誤差が入る余地が大きかった。他方、ウ
エハの厚さを光学法または電気容量法により測定するこ
とにより加工終点検出することも考えられるが、被測定
面が加工液などで汚れていると測定誤差を生じるため、
オンマシン・インプロセス測定には適していなかった。
また、超音波法によりウエハの厚さを測定することによ
り加工終点を検出する方法もあるがは、精度的に不十分
である。その結果、製造歩留りがすこぶる低くなり、製
品コストの低減を阻む原因の一つとなっていた。とく
に、このことは、例えば「絶縁物上のシリコン」を意味
するSOI(ilicon nsulato
r)基板の製造において顕著であった。
【0004】また、情報機器などに用いられるハードデ
ィスクドライブのヘッド部分はスライダと称呼され、主
にAl2O3-TiC からなるセラミック基板を細分化し高精度
に加工したものにMR薄膜を設けて構成されている。こ
のスライダの加工工程にはラッピングによってスライダ
表面を平坦にする工程があるが、この時の研磨の終点の
検出を±0.1μmで制御する必要がある。しかし、こ
の場合でも前記SOI基板の研磨と同様の問題のため歩
留まりが悪くなる等の問題が発生していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
半導体装置の製造プロセスにおけるサブミクロン・オー
ダの平坦化研磨加工は、研磨加工終点の検出がすこぶる
困難である。その結果、製造歩留りがすこぶる低くな
り、製品コストの低減を阻む原因の一つとなっていた。
【0006】この発明は、上記事情を勘案してなされた
もので、平坦研磨加工の終点検出をインプロセスで、し
かも高精度で行うことのできる研磨方法及び研磨装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、上
定盤と、上記上定盤とともに凹凸面を有する被加工物を
挾持する下定盤と、上記上定盤を回転駆動する上定盤駆
動モータと、上記下定盤を回転駆動する下定盤駆動モー
タとを具備する研磨装置により上記被加工物の凹凸面を
平坦化する研磨方法において、上記研磨装置による上記
被加工物の研磨中に上記上定盤駆動モータ及び上記下定
盤駆動モータの少なくとも一方の駆動電流を検出する研
磨駆動電流検出工程と、上記研磨装置により上記被加工
物の研磨をしていない空転時に上記上定盤駆動モータ及
び上記下定盤駆動モータの少なくとも一方の駆動電流を
検出する空転駆動電流検出工程と、上記駆動電流検出工
程にて検出された駆動電流から上記空転駆動電流検出工
程にて検出された駆動電流を減じ終点判定電流を得る駆
動電流減算工程と、この駆動電流減算工程にて得られた
終点判定電流を積分し積分電流値を得る積分電流値演算
工程と、この積分電流値演算工程にて得られた積分電流
値と予め設定され上記凹凸面の平坦化を示す加工終点閾
値とを比較し比較結果に基づいて加工終点と判定する加
工終点判定工程とを具備する研磨方法である。
【0008】本発明の請求項2は、請求項1において、
加工終点閾値は、被加工物の平面度とこれに対応する積
分電流値に基づいて決定することを特徴とする研磨方法
である。
【0009】本発明の請求項3は、請求項1において、
加工終点判定工程にては、上定盤駆動モータに対応する
積分電流値及び下定盤駆動モータに対応する積分電流値
のうち少なくとも一方が加工終点閾値を越えたとき加工
終点と判定する研磨方法である。
【0010】本発明の請求項4は、請求項1において、
加工終点判定工程にては、上定盤駆動モータに対応する
積分電流値及び下定盤駆動モータに対応する積分電流値
のうち両方が加工終点閾値を越えたとき加工終点と判定
する研磨方法である。
【0011】本発明の請求項5は、請求項1において、
被加工物は、上定盤に固着されていることを特徴とする
研磨方法である。本発明の請求項6は、上定盤と、上記
上定盤とともに被加工物を挾持する下定盤と、上記上定
盤を回転駆動する上定盤駆動モータと、上記下定盤を回
転駆動する下定盤駆動モータと、上記上定盤駆動モータ
及び上記下定盤駆動モータの少なくとも一方の駆動電流
を検出する駆動電流検出部と、上記駆動電流検出部にて
得られた駆動電流のうち上記被加工物の研磨中の駆動電
流から上記被加工物を研磨していない空転時の駆動電流
を減じ終点判定電流を得る駆動電流減算部と、この駆動
電流減算部にて得られた終点判定電流を積分し積分電流
値を得る積分電流値演算部と、この積分電流値演算部に
て得られた積分電流値と予め設定され上記凹凸面の平坦
化を示す加工終点閾値とを比較し比較結果に基づいて加
工終点と判定する加工終点判定部とを具備することを特
徴とする研磨装置である。
【0012】本発明の請求項7は、上定盤と、上記上定
盤とともに凹凸面を有する被加工物を挾持する下定盤と
を具備し、上記上定盤と上記下定盤とを相対的に回転駆
動する研磨装置により上記被加工物の凹凸面を平坦化す
る研磨方法において、上記上記被加工物の研磨抵抗を検
出する研磨抵抗検出工程と、この研磨抵抗検出工程にて
検出された研磨抵抗が凹凸面の平坦化とともに飽和する
ことを利用して加工終点を検出する加工終点判定工程と
を具備することを特徴とする研磨方法である。
【0013】本発明の請求項8は、請求項7において、
上定盤は、係合部を介して回転駆動軸に接離自在に係合
され、研磨抵抗は、被加工物の研磨に伴って上記係合部
に発生した歪みに基づいて測定することを特徴とする研
磨方法である。
【0014】本発明の請求項9は、請求項8において、
被加工物は上定盤に固着されていることを特徴とする研
磨方法である。本発明の請求項10は、上定盤と、上記
上定盤とともに凹凸面を有する被加工物を挾持する下定
盤と、上記上定盤に接離自在に設けられ上記上定盤を回
転駆動する回転駆動軸と、上記上定盤を上記回転駆動軸
に係合させる係合部と、上記係合部に設けられた歪セン
サと、上記歪センサにおける検出結果に基づいて上記凹
凸面の平坦化を示す加工終点を検出する加工終点演算部
とを具備することを特徴とする研磨装置である。
【0015】本発明の請求項11は、請求項10におい
て、係合部は、上定盤の上端面半径方向中途部に軸方向
に等配して複数本突設された係止ピンと、回転駆動軸の
下端部水平方向に上記係止ピンに対応して一対ずつ突設
され上記係止ピンに係合して上記回転駆動軸の回転を上
記上定盤に伝達する複数の係合ピンとからなることを特
徴とする研磨装置である。
【0016】本発明の請求項12は、請求項11におい
て、歪センサは、係止ピンに取付けられていることを特
徴とする研磨装置である。本発明の請求項13は、請求
項11において、加工終点演算部は、複数の歪センサの
検出値の平均値を算出する平均値算出部と、この平均値
算出部にて算出された平均値と予め設定されている閾値
とを比較し比較結果に基づいて研磨加工終点を判定する
加工終点判定部とを有することを特徴とする研磨装置で
ある。
【0017】
【作用】本発明の請求項1乃至請求項5に記載された研
磨方法によれば、被加工物を研磨する定盤を回転駆動す
るための駆動電流の積分値に基づいて加工終点を判定す
るようにしているので、被加工物の研磨加工終点検出を
確実かつ迅速に行うことができる。
【0018】本発明の請求項6に記載された研磨装置に
よれば、被加工物を研磨する定盤を回転駆動するための
駆動電流の積分値を算出積分電流値演算部及びこの積分
電流値に基づいて加工終点を判定する加工終点演算部を
有しているので、被加工物の研磨加工終点検出を確実か
つ迅速に行うことができる。
【0019】本発明の請求項7乃至請求項9に記載され
た研磨方法によれば、研磨抵抗が凹凸面の平坦化ととも
に飽和することを利用して加工終点を検出するようにし
ているので、被加工物の研磨加工終点検出を確実かつ迅
速に行うことができる。
【0020】本発明の請求項10乃至請求項13に記載
された研磨装置によれば、上定盤に回転駆動力を伝達す
る係合部に取付けた歪センサにおける検出結果に基づい
て上記凹凸面の平坦化を示す加工終点を検出するように
しているので、被加工物の研磨加工終点検出を確実かつ
迅速に行うことができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳
述する。図1は、この実施例の研磨装置M1を示してい
る。この研磨装置M1は、SOIとなる薄板状の被加工
物1を平面研磨する研磨部2と、この研磨部2により平
面研磨されている被加工物1の加工終点を検出する加工
終点検出部3とからなっている。
【0022】しかして、研磨部2は、下定盤部13と、
この下定盤部13に対向して上方位置に配設された上定
盤部14と、下定盤部13と上定盤部14を電気的に統
御する加工制御機構21とからなっている。なお、この
研磨部2には、研磨部位に加工液Lを供給する給液部1
5が付随している。
【0023】そして、下定盤部13は、円盤をなす下定
盤16と、この下定盤16に貼着された例えば発泡ウレ
タンなどの研磨布17と、この下定盤16を保持して回
転駆動する下定盤駆動機構18とからなっている。さら
に、下定盤駆動機構18は、下定盤16の下面に同軸に
連結された保持軸18aと、この保持軸18aを軸支し
て回転駆動する下定盤駆動モータ18bと、この下定盤
駆動モータ18bの回転速度を検出する例えばロータリ
エンコーダやタコジェネレータなどの下定盤回転速度検
出器18cと、この下定盤回転速度検出器18cから出
力された下定盤駆動モータ18bの回転速度を示す回転
速度信号LVRに基づいて下定盤駆動モータ18bを制
御する下定盤モータドライバ18dとからなっている。
【0024】さらに、上定盤部14は、下定盤16の半
径よりも小さい直径の上定盤19と、この上定盤19を
軸支して回転駆動するとともに下定盤16に対して加圧
する上定盤駆動機構20とからなっている。さらに、上
定盤19の下面には、被加工物1を着脱自在に保持する
ための図示せぬポリウレタン系の吸着シート19aが装
着されている。また、上定盤駆動機構20は、上定盤1
9の背部に同軸に連結された保持軸20bと、この保持
軸20bの上端部を嵌脱自在に取付けられこの保持軸2
0bを昇降駆動する例えば空気圧シリンダなどの加圧手
段20cと、この加圧手段20cへの空気圧の印加を制
御する電磁弁20dと、加圧手段20cの上端部を保持
して軸線の回りに回転駆動する上定盤駆動モータ20e
と、この上定盤駆動モータ20eの回転速度を検出する
例えばロータリエンコーダやタコジェネレータなどの上
定盤回転速度検出器20fと、この上定盤回転速度検出
器20fから出力された上定盤駆動モータ20eの回転
速度を示す回転速度信号UVRに基づいて上定盤駆動モ
ータ20eを制御する上定盤モータドライバ20gとか
らなっている。
【0025】しかして、下定盤駆動モータ18b及び上
定盤駆動モータ20eは、下記式に従うように設けられ
ている。すなわち、 T=K・I ただし、Tは駆動トルク、Kはトルク定数、Iは駆動電
流である。つまり、下定盤駆動モータ18b及び上定盤
駆動モータ20eにては、駆動トルクTと駆動電流Iが
比例関係にあるように設けられている。したがって、駆
動電流Iを測定することにより、下定盤駆動モータ18
b及び上定盤駆動モータ20eのトルクT(これは、研
磨抵抗と相関関係を有する。)を検出することが可能と
なる。なお、下定盤16と上定盤19は、回転の開始及
び停止時以外の一定速度回転時には、慣性のみで回転す
るため、駆動電流Iは0となるはずであるが、実際に
は、軸受系統に摩擦抵抗が生じるので、これに応じた駆
動電流Iが流れる。
【0026】また、給液部15は、遊離砥粒(例えばコ
ロイダルシリカにアミンを加えたもの。)を含有する加
工液Lを研磨部位に噴射するノズル22と、このノズル
22に供給する加工液Lを貯蔵するタンク23とからな
っている。
【0027】他方、加工制御機構21は、下定盤部13
及び上定盤部14並びに加工終点検出部3に電気的に接
続され、後述するような研磨加工の制御を行うように設
けられている。
【0028】さらに、加工終点検出部3は、下定盤駆動
モータ18b及び上定盤駆動モータ20eに印加された
駆動電流ILD,IUDを検出する下定盤駆動電流検出
器3a及び上定盤駆動電流検出器3bと、これら下定盤
駆動電流検出器3a及び上定盤駆動電流検出器3bの出
力側に接続され駆動電流ILD,IUDを増幅する増幅
器3c,3dと、これら増幅器3c,3dの出力側に接
続され入力した駆動電流ILD,IUDに基づいて加工
終点を演算する加工終点演算部3eとからなっている。
しかして、加工終点演算部3eは、図2に示すように、
下定盤駆動モータ18b及び上定盤駆動モータ20eの
研磨加工時の駆動電流ILDR,IUDRを格納する研
磨駆動電流データメモリ部3fと、下定盤駆動モータ1
8b及び上定盤駆動モータ20eの空転時の駆動電流I
LDV,IUDVを格納する空転駆動電流データメモリ
部3gと、研磨駆動電流データメモリ部3fに格納され
ている駆動電流ILDR,IUDRのデータから空転駆
動電流データメモリ部3gに格納されている駆動電流I
LDV,IUDVのデータを減じ終点判定電流ILD
S,IUDSを得る駆動電流減算部3hと、この駆動電
流減算部3hにて得られた終点判定電流ILDS,IU
DSの積分値すなわち積分電流値ΔIL,ΔIUを算出
する積分電流値演算部3iと、この積分電流値演算部3
iにて算出された積分電流値ΔIL,ΔIUと予め設定
されている加工終点閾値ILT,IUTとを比較し比較
結果に基づいて加工終点を判定し判定結果を示す判定信
号SJを加工制御機構21に出力する加工終点判定部3
jとからなっている。
【0029】つぎに、上記構成の研磨装置を用いて、こ
の実施例の研磨方法について述べる。 ここで、研磨対
象としての被加工物1の構造について、図3にて説明す
る。すなわち、この被加工物1は、例えばSOI基板で
あって、シリコン基板1aと、このシリコン基板1a上
に形成されたアルミニウム製の電極1b…と、これら電
極1b…を覆って成膜された例えば二酸化けい素などの
絶縁膜1cとからなつている。この絶縁膜1cの表面
は、シリコン基板1aからの電極1b…の突出に対応し
て、高さが例えば0.4μm程度である。なお、電極1
b…の高さは、例えば0.5μm程度、また、絶縁膜1
cの厚さは、例えば1.0μm程度である。そして、こ
の場合の加工終点EWは、図3中の想像線で示すよう
に、絶縁膜1cの凸部1d…を除去するために必要な位
置である。
【0030】そこで、まず、上定盤19に被加工物1を
吸着シート19aを介して装着する。つぎに、加工制御
機構21から下定盤駆動モータ18bに回転信号SRD
を印加し、下定盤16を矢印R1方向に例えば60〜1
20rpm程度で回転させる。つづいて、加工制御機構
21から上定盤駆動モータ20eに回転信号SRUを印
加するとともに、電磁弁20dに下降信号SDを印加
し、上定盤19を矢印R2方向に例えば毎分60〜12
0rpm程度回転させるとともに、矢印D1方向に下降
させ、絶縁膜1cを研磨布17に接触させる。なお、上
定盤19の下降は、研磨圧が200〜1,600gf/
cm2 程度の状態で停止する。このとき、加工制御機構
21から給液部15に印加された給液信号SLに基づき
ノズル22を介して加工液Lを被加工物1の研磨部位に
噴射する。かくして、絶縁膜1cは、加工液Lに含有さ
れている遊離砥粒と研磨布17により平面研磨される。
このとき、下定盤駆動電流検出器3a及び上定盤駆動電
流検出器3bにては、下定盤駆動モータ18b及び上定
盤駆動モータ20eに印加された駆動電流ILD,IU
Dが検出される。そして、これら検出された駆動電流I
LD,IUDは、増幅器3c,3dにて増幅された後、
加工終点演算部3eに入力し、逐次、研磨駆動電流デー
タメモリ部3fに格納される。
【0031】ところで、この実施例の研磨方法は、図4
に示すように、大別すると、加工終点閾値ILT,IU
Tを算出する加工終点閾値決定工程(図4ステップSA
1)と、この加工終点閾値決定工程にて決定された加工
終点閾値ILT,IUTに基づいて被加工物1の研磨加
工を行い平坦化する研磨加工工程(図4ステップSA
2)とからなっている。
【0032】しかして、加工終点閾値決定工程は、図5
に示すように、上述のようにして上定盤19に吸着シー
ト19aを介して装着された被加工物1を上定盤19と
下定盤16とにより挾圧しながら研磨布17と加工液L
とにより標準研磨加工条件下にて研磨加工する標準研磨
加工工程(図5ステップSB1)と、この標準研磨加工
工程において研磨駆動電流データメモリ部3fに格納さ
れている下定盤駆動モータ18b及び上定盤駆動モータ
20eに印加された駆動電流ILDR,IUDR(図6
A参照)に基づいて駆動電流ILDR,IUDRのプロ
ファイル上の主要部位Pa,Pb,Pc,Pd,Pe
(図6A参照)に対応する絶縁膜1cの膜厚(加工
量),平坦性及び均一性を測定し研磨加工すべき駆動電
流ILD,IUDのプロファイル上の位置PEを決定す
る研磨加工終点決定工程(図5ステップSB2)と、上
定盤19と下定盤16を空転したときの下定盤駆動モー
タ18b及び上定盤駆動モータ20eに印加された駆動
電流ILDV,IUDV(図6B参照)を格納する空転
駆動電流データ格納工程(図5ステップSB3)と、研
磨駆動電流データメモリ部3fに格納されている駆動電
流ILDR,IUDRのデータから空転駆動電流データ
メモリ部3gに格納されている駆動電流ILDV,IU
DVのデータを駆動電流減算部3hにて対応時間データ
ごとに減じ終点判定電流ILDS,IUDS(図6C参
照)を得る駆動電流減算工程(図5ステップSB4)
と、この駆動電流減算工程にて得られた終点判定電流I
LDS,IUDSに基づいて積分電流値演算部3iにて
プロファイル上の位置PEまでの積分電流値を加工終点
閾値ILT,IUT(図6D参照)として算出する加工
終点閾値算出工程(図5ステップSB5)とからなって
いる。しかして、加工終点閾値算出工程にて算出された
加工終点閾値ILT,IUTは、図3に示す最終切込量
ΔDOに対応している。
【0033】一方、研磨加工工程は、図7に示すよう
に、上述のようにして上定盤19に吸着シート19aを
介して装着された被加工物1を上定盤19と下定盤16
とにより挾圧しながら研磨布17と加工液Lとにより標
準研磨加工工程と同一の研磨加工条件下にて研磨加工す
る実働研磨加工工程(図7ステップSC1)と、この実
働研磨加工工程において研磨駆動電流データメモリ部3
fに格納されている駆動電流ILDR,IUDR(図8
A参照)から空転駆動電流データメモリ部3gに格納さ
れている駆動電流ILDV,IUDV(図8B参照)の
データを駆動電流減算部3hにて対応時間データごとに
減じ終点判定電流ILDS,IUDS(図8C参照)を
得る駆動電流減算工程(図7ステップSC2)と、これ
により得られた終点判定電流ILDS,IUDSに基づ
いて積分電流値演算部3iにて積分電流値ΔIL,ΔI
U(図8D参照)を算出する積分電流値演算工程(図7
ステップSC3)と、加工終点判定部3jにて積分電流
値演算工程にて算出された積分電流値ΔIL,ΔIUと
前記加工終点閾値決定工程にて求められた加工終点閾値
ILT,IUT(図8D参照)とを比較し少なくとも積
分電流値ΔIL,ΔIUのうち一方が対応する加工終点
閾値と一致した時点を研磨加工終点PEと判定し判定結
果を示す判定信号SJを加工制御機構21に出力する加
工終点判定工程(図7ステップSC4)と、入力した判
定信号SJに基づいて加工制御機構21により研磨加工
を終了させる研磨加工終了工程(図7ステップSC5)
とからなっている。しかして、研磨加工終了工程におい
ては、加工制御機構21から電磁弁20dに上昇信号S
Dを印加することにより、加圧手段20cをD2方向に
作動させ、保持軸20bを介して上定盤19に装着され
ている被加工物1を下定盤16に装着されている研磨布
17から離間させる。ついで、回転停止信号SSU,S
SLが、上定盤駆動モータ20e及び下定盤駆動モータ
18bに印加され、研磨加工が停止する。
【0034】ところで、研磨駆動電流データメモリ部3
fに格納されている駆動電流ILD,IUDは、空回転
時のモータ電流値と、研磨加工時に発生する摩擦負荷ト
ルクに比例した電流値の合計値となる。よって、上記駆
動電流減算工程にて、実働研磨時の駆動電流ILD,I
UDから、空回転時の駆動電流ILDV,IUDVを、
対応時間データごとに減じることにより、終点判定電流
ILDS,IUDSは、摩擦負荷トルクに比例した電流
値となっている。したがって、これら終点判定電流IL
DS,IUDSを積分することにより得られた積分電流
値ΔIL,ΔIUは、被加工物1の研磨量すなわち切込
量ΔDに忠実に比例するものとなる。しかして、加工終
点判定部3jにては、これら切込量ΔDを示す積分電流
値ΔIL,ΔIUと、前述した最終切込量ΔDOを示す
加工終点閾値ILT,IUTを比較するようにしている
ので、終点検出を確実かつ迅速に行うことができる。
【0035】このように、この実施例の研磨装置におい
ては、研磨駆動電流データメモリ部3fに格納されてい
る駆動電流ILDR,IUDRのデータから空転駆動電
流データメモリ部3gに格納されている駆動電流ILD
V,IUDVのデータを減じ終点判定電流ILDS,I
UDSを得る駆動電流減算部3hと、この駆動電流減算
部3hにて得られた終点判定電流ILDS,IUDSの
積分値すなわち積分電流値を算出する積分電流値ΔI
L,ΔIUを算出する積分電流値演算部3iと、この積
分電流値演算部3iにて算出された積分電流値ΔIL,
ΔIUと予め設定されている加工終点閾値ILT,IU
Tとを比較し比較結果に基づいて加工終点を判定し判定
結果を示す判定信号SJを加工制御機構21に出力する
加工終点判定部3jとを有する加工終点演算部3eを具
備しているので、被加工物1の研磨加工終点検出を確実
かつ迅速に行うことができる。その結果、研磨量の厳密
な制御が可能となる結果、例えば高速MOS用に必要な
超薄膜SOI等の超精密研磨プロセスに適用した場合、
歩留りや信頼性等が飛躍的に向上する。
【0036】また、この実施例の研磨方法は、実働研磨
加工工程における駆動電流ILD,IUDから空転駆動
時の駆動電流ILDV,IUDVのデータを対応時間デ
ータごとに減じ終点判定電流ILDS,IUDSを得る
駆動電流減算工程と、これにより得られた終点判定電流
ILDS,IUDSに基づいて積分電流値ΔIL,ΔI
Uを算出する積分電流値演算工程と、積分電流値演算工
程にて算出された積分電流値ΔIL,ΔIUと予め設定
された加工終点閾値ILT,IUTとを比較し少なくと
も積分電流値ΔIL,ΔIUのうち一方が対応する加工
終点閾値と一致した時点を研磨加工終点と判定する加工
終点判定工程と、加工終点判定結果に基づいて研磨加工
を終了させる研磨加工終了工程とを具備するもので、被
加工物1の研磨加工終点検出を確実かつ迅速に行うこと
ができる。その結果、研磨量の厳密な制御が可能となる
結果、例えば高速MOS用に必要な超薄膜SOI等の超
精密研磨プロセスに適用した場合、歩留りや信頼性等が
飛躍的に向上する。
【0037】なお、上記実施例においては、加工終点判
定部3jにて、積分電流値ΔIL,ΔIUと加工終点閾
値決定工程にて求められた加工終点閾値ILT,IUT
とを比較し、少なくとも積分電流値ΔIL,ΔIUのう
ち一方が対応する加工終点閾値と一致した時点をもって
研磨加工終点と判定しているが、積分電流値ΔIL,Δ
IUと加工終点閾値決定工程にて求められた加工終点閾
値ILT,IUTとを比較し、少なくとも積分電流値Δ
IL,ΔIUのうち両方とも対応する加工終点閾値と一
致した時点をもって研磨加工終点と判定するようにして
もよい。さらに、上記実施例は、下定盤駆動電流検出器
3a及び上定盤駆動電流検出器3bを同時に設けている
が、いずれか一方のみ取り付け、その取付けた検出器か
らの電気信号に基づいて、研磨加工終点を判定するよう
にしてもよい。
【0038】さらに、この発明は、上記実施例のよう
に、特に平面加工に限ることなく、曲面加工,溝加工等
の他の研磨プロセスにも適用可能である。さらにまた、
上記実施例は通常のポリシング加工を例示しているが、
メカニカル・ケミカル・ポリシング(CMP),メカノ
ケミカル・ポリシング等にも適用可能である。
【0039】また、上記実施例においては、研磨の種類
として、ポリシングを例示しているが、ラッピッング、
研削等、平面研磨であるならばどのような加工方法にも
適用することができる。もちろん、片面研磨あるいは両
面研磨のいずれにも適用可能である。
【0040】さらに、図9は、本発明の他の実施例の研
磨装置M2を示している。なお、この研磨装置M2にお
いて、研磨装置M1と同一部分には同一記号を付する。
すなわち、この研磨装置M2は、SOIとなる薄板状の
被加工物1を平面研磨する研磨部2と、この研磨部2に
より平面研磨されている被加工物1の加工終点を検出す
る加工終点検出部3とからなっている。ここで、研磨対
象としての被加工物1の構造については、図3と同一で
あるので、説明を省略する。しかして、研磨部2は、下
定盤部13と、この下定盤部13に対向して上方位置に
配設された上定盤部14と、下定盤部13と上定盤部1
4を電気的に統御する加工制御機構21とからなってい
る。なお、この研磨部2には、研磨部位に加工液Lを供
給する給液部15が付随している。そして、下定盤部1
3は、円盤をなす下定盤16と、この下定盤16に貼着
された例えば発泡ウレタンなどの研磨布17と、この下
定盤16を保持して回転駆動する下定盤駆動機構18と
からなっている。さらに、下定盤駆動機構18は、下定
盤16の下面に同軸に連結された保持軸18aと、この
保持軸18aを軸支して回転駆動する下定盤駆動モータ
18bと、この下定盤駆動モータ18bの回転速度を検
出する例えばロータリエンコーダやタコジェネレータな
どの下定盤回転速度検出器18cと、この下定盤回転速
度検出器18cから出力された下定盤駆動モータ18b
の回転速度を示す回転速度信号LVRに基づいて下定盤
駆動モータ18bを制御する下定盤モータドライバ18
dとからなっている。さらに、上定盤部14は、下定盤
16の半径よりも小さい直径の上定盤19と、この上定
盤19に対して接離自在に係合して回転駆動するととも
に下定盤16に対して加圧する上定盤駆動機構20とか
らなっている。そして、上定盤19の下面には、被加工
物1を着脱自在に保持するための図示せぬポリウレタン
系の吸着シート19aが装着されている。さらに、上定
盤19の上面には、軸方向に突設された係止ピン71…
(図10及び図11参照)が半径方向中途部の円周方向
に沿って3本等配して設けられている。また、上定盤駆
動機構20は、上定盤19の背部に接離自在に当接する
保持軸20bと、この保持軸20bの下端部側面の円周
方向に沿う3箇所にて2本ずつV字状をなして水平方向
に突設され係止ピン71…を係止させ回転駆動力を上定
盤19に伝達するる係合ピン72…(図10及び図11
参照)と、この保持軸20bの上端部に嵌脱自在に取付
けられこの保持軸20bを昇降駆動する例えば空気圧シ
リンダなどの加圧手段20cと、この加圧手段20cへ
の空気圧の印加を制御する電磁弁20dと、加圧手段2
0cの上端部を保持して軸線の回りに回転駆動する上定
盤駆動モータ20eと、この上定盤駆動モータ20eの
回転速度を検出する例えばロータリエンコーダやタコジ
ェネレータなどの上定盤回転速度検出器20fと、この
上定盤回転速度検出器20fから出力された上定盤駆動
モータ20eの回転速度を示す回転速度信号UVRに基
づいて上定盤駆動モータ20eを制御する上定盤モータ
ドライバ20gとからなっている。また、給液部15
は、遊離砥粒(例えばコロイダルシリカにアミンを加え
たもの。)を含有する加工液Lを研磨部位に噴射するノ
ズル22と、このノズル22に供給する加工液Lを貯蔵
するタンク23とからなっている。他方、加工制御機構
21は、下定盤部13及び上定盤部14並びに加工終点
検出部3に電気的に接続され、後述するような研磨加工
の制御を行うように設けられている。さらに、加工終点
検出部3は、図9及び図12に示すように、係合ピン7
2…の外周面に固着された3個の歪センサ81…と、こ
の歪センサ81…にて検出された係合ピン72…の歪ε
1,ε2,ε3を示す歪信号SS1,SS2,SS3を
入力して増幅する増幅器82…と、これらの増幅器82
…からの信号に基づいて加工終点を演算する加工終点演
算部83とからなっている。しかして、加工終点演算部
83は、歪信号SS1,SS2,SS3の平均値を算出
する平均値算出部84と、この平均値算出部84にて算
出された平均歪信号SSAと予め研磨加工終点における
歪に対応して設定されている閾値Tεとを比較すること
により研磨加工終点を判定して判定結果を示す判定信号
SJを加工制御機構21に出力する加工終点判定部85
とからなっている。つぎに、上記構成の研磨装置M2を
用いて、この実施例の研磨方法について述べる。まず、
上定盤19を下定盤駆動機構18から取り外した状態
で、この上定盤19に被加工物1を吸着シート19aを
介して装着する。つぎに、この上定盤19を被加工物1
を下定盤16の研磨布17に接触させた状態で下定盤1
6に載置する。ついで、保持軸20bを下降させ、上定
盤19に突設されている係止ピン71…を保持軸20b
の先端に設けられている係合ピン72…に係合させる。
しかして、加工制御機構21から下定盤駆動モータ18
bに回転信号SRDを印加し、矢印R1方向に例えば6
0〜120rpm程度で回転させる。つづいて、加工制
御機構21から上定盤駆動モータ20eに回転信号SR
Uを印加するとともに、電磁弁20dに下降信号SDを
印加することにより、駆動力を保持軸20bから係合ピ
ン72…及び係止ピン71…を介して上定盤19に伝達
し、上定盤19を矢印R2方向に例えば毎分60〜12
0rpm程度回転させるとともに、矢印D1方向に下降
させ、絶縁膜1cを研磨布17に接触させる。なお、上
定盤19の下降は、研磨圧が200〜1,600gf/
cm2 程度の状態で停止する。このとき、加工制御機構
21から給液部15に印加された給液信号SLに基づき
ノズル22を介して加工液Lを被加工物1の研磨部位に
噴射する。かくして、絶縁膜1cは、加工液Lに含有さ
れている遊離砥粒と研磨布17により平面研磨される。
このとき、3個の歪センサ81…からは、係合ピン72
…にて発生した歪ε1,ε2,ε3を示す歪信号SS
1,SS2,SS3が、増幅器82…を経由して、加工
終点演算部83に入力する。ここで、歪信号SS1,S
S2,SS3は、研磨抵抗に比例して発生する。しかし
て、加工終点演算部83にては、その平均値算出部84
にて、歪信号SS1,SS2,SS3の平均値を算出
し、平均歪信号SSAを加工終点判定部85にて予め設
定されている閾値Tεとの比較演算を行う。ここで、図
13の曲線CGは、研磨時間tgと平均歪信号SSAと
の関係を示している。ここで、曲線CGの領域AG1
は、絶縁膜1cの凸部1d…の研磨に対応する。そし
て、曲線CGの領域AG2は、凸部1d…を完全に研削
除去し、絶縁膜1c全面の研磨に移行した状態を示して
いる。すなわち、研磨抵抗は、凸部1d…のみを研磨し
ているときは研磨時間の経過とともに漸増するが、凸部
1d…が完全に除去された状態、すなわち絶縁膜1cが
完全に平坦化した段階においては、研磨抵抗の増加は飽
和し、ほぼ横ばい状態となる。そこで、曲線CGの領域
AG1から領域AG2に移行する変曲部分BGを加工終
点とする。すなわち、前記閾値Tεは、この変曲部分B
Gを検出するためのものである。しかして、加工終点演
算部83にては、平均歪信号SSAが閾値Tεを越えた
時点で、検出時点から所定時間後に、回転停止信号SS
U,SSDが、上定盤駆動モータ20e及び下定盤駆動
モータ18bに印加され、研磨加工を停止させる。つい
で、電磁弁20dに上昇信号SDを印加することによ
り、加圧手段20cをD2方向に作動させ、保持軸20
bを上定盤19から離間させる。このように、この実施
例の研磨装置においては、研磨抵抗に比例して係合ピン
72…に生ずる歪ε1,ε2,ε3に基づいて加工終点
を検出するようにしているので、被加工物1の研磨加工
終点検出を確実かつ迅速に行うことができる。その結
果、研磨量の厳密な制御が可能となる結果、例えば高速
MOS用に必要な超薄膜SOI等の超精密研磨プロセス
に適用した場合、歩留りや信頼性等が飛躍的に向上す
る。なお、上記実施例においては、3本の係合ピン72
…に発生した歪ε1,ε2,ε3の平均値をもって、研
磨加工終点の検出を行っているが、歪ε1,ε2,ε3
のそれぞれについて研磨加工終点の検出を行い、それら
検出結果の論理積(AND、すなわち歪信号SS1,S
S2,SS3のすべてが閾値Tεを越えた時点で、研磨
加工終点と判定すること。)又は論理和(OR、すなわ
ち歪信号SS1,SS2,SS3のいずれか一つが閾値
Tεを越えた時点で、研磨加工終点と判定すること。)
により、最終的に研磨加工終点と判定するようにしても
よい。さらに、上記実施例においては、V字状をなす係
合ピン72…は、3箇所に配設したが、これに制約する
ことなく、4箇所以上でもよく、そのそれぞれに係合さ
れた係止ピン71…に歪センサ81…を取付けるように
してもよい。さらに、上記実施例においては、歪センサ
81…は、各係合ピン72…のすべてに取付けている
が、少なくとも1本の係合ピン72に歪センサ81を取
付け、その歪信号に基づいて加工終点の判定を行うよう
にしてもよい。さらに、この発明は、上記実施例のよう
に、特に平面加工に限ることなく、曲面加工,溝加工等
の他の研磨プロセスにも適用可能である。さらにまた、
上記実施例は通常のポリシング加工を例示しているが、
メカニカル・ケミカル・ポリシング(CMP),メカノ
ケミカル・ポリシング等にも適用可能である。また、上
記実施例においては、研磨の種類として、ポリシングを
例示しているが、ラッピッング、研削等、平面研磨であ
るならばどのような加工方法にも適用することができ
る。もちろん、片面研磨あるいは両面研磨のいずれにも
適用可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明の請求項1乃至請求項5に記載さ
れた研磨方法によれば、被加工物を研磨する定盤を回転
駆動するための駆動電流の積分値に基づいて加工終点を
判定するようにしているので、被加工物の研磨加工終点
検出を確実かつ迅速に行うことができる。本発明の請求
項6に記載された研磨装置によれば、被加工物を研磨す
る定盤を回転駆動するための駆動電流の積分値を算出積
分電流値演算部及びこの積分電流値に基づいて加工終点
を判定する加工終点演算部を有しているので、被加工物
の研磨加工終点検出を確実かつ迅速に行うことができ
る。本発明の請求項7乃至請求項9に記載された研磨方
法によれば、研磨抵抗が凹凸面の平坦化とともに飽和す
ることを利用して加工終点を検出するようにしているの
で、被加工物の研磨加工終点検出を確実かつ迅速に行う
ことができる。本発明の請求項10乃至請求項13に記
載された研磨装置によれば、上定盤に回転駆動力を伝達
する係合部に取付けた歪センサにおける検出結果に基づ
いて上記凹凸面の平坦化を示す加工終点を検出するよう
にしているので、被加工物の研磨加工終点検出を確実か
つ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨装置の一実施例を示す全体構成図
である。
【図2】図1の加工終点検出部のブロック図である。
【図3】本発明にて用いられる被加工物の要部拡大断面
図である。
【図4】本発明の研磨方法の一実施例を示すフローチャ
ートである。
【図5】本発明の研磨方法の一実施例を示すフローチャ
ートである。
【図6】本発明の研磨方法の一実施例を説明するための
タイミング・チャートである。
【図7】本発明の研磨方法の一実施例を示すフローチャ
ートである。
【図8】本発明の研磨方法の一実施例を説明するための
タイミング・チャートである。
【図9】本発明の研磨装置の一実施例を示す全体構成図
である。
【図10】図9の要部拡大斜視図である。
【図11】図10の一部断面平面図である。
【図12】図9の加工終点検出部のブロック図である。
【図13】本発明の研磨方法の一実施例を説明するため
のグラフである。
【図14】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1:被加工物,2:研磨部,3:加工終点検出部,2
1:加工制御機構,16 下定盤,19:上定盤。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上定盤と、上記上定盤とともに凹凸面を有
    する被加工物を挾持する下定盤と、上記上定盤を回転駆
    動する上定盤駆動モータと、上記下定盤を回転駆動する
    下定盤駆動モータとを具備する研磨装置により上記被加
    工物の凹凸面を平坦化する研磨方法において、上記研磨
    装置による上記被加工物の研磨中に上記上定盤駆動モー
    タ及び上記下定盤駆動モータの少なくとも一方の駆動電
    流を検出する研磨駆動電流検出工程と、上記研磨装置に
    より上記被加工物の研磨をしていない空転時に上記上定
    盤駆動モータ及び上記下定盤駆動モータの少なくとも一
    方の駆動電流を検出する空転駆動電流検出工程と、上記
    駆動電流検出工程にて検出された駆動電流から上記空転
    駆動電流検出工程にて検出された駆動電流を減じ終点判
    定電流を得る駆動電流減算工程と、この駆動電流減算工
    程にて得られた終点判定電流を積分し積分電流値を得る
    積分電流値演算工程と、この積分電流値演算工程にて得
    られた積分電流値と予め設定され上記凹凸面の平坦化を
    示す加工終点閾値とを比較し比較結果に基づいて加工終
    点と判定する加工終点判定工程とを具備することを特徴
    とする研磨方法。
  2. 【請求項2】加工終点閾値は、被加工物の平面度とこれ
    に対応する積分電流値に基づいて決定することを特徴と
    する請求項1記載の研磨方法。
  3. 【請求項3】加工終点判定工程にては、上定盤駆動モー
    タに対応する積分電流値及び下定盤駆動モータに対応す
    る積分電流値のうち少なくとも一方が加工終点閾値を越
    えたとき加工終点と判定する請求項1記載の研磨方法。
  4. 【請求項4】加工終点判定工程にては、上定盤駆動モー
    タに対応する積分電流値及び下定盤駆動モータに対応す
    る積分電流値のうち両方が加工終点閾値を越えたとき加
    工終点と判定する請求項1記載の研磨方法。
  5. 【請求項5】被加工物は、上定盤に固着されていること
    を特徴とする請求項1記載の研磨方法。
  6. 【請求項6】上定盤と、上記上定盤とともに被加工物を
    挾持する下定盤と、上記上定盤を回転駆動する上定盤駆
    動モータと、上記下定盤を回転駆動する下定盤駆動モー
    タと、上記上定盤駆動モータ及び上記下定盤駆動モータ
    の少なくとも一方の駆動電流を検出する駆動電流検出部
    と、上記駆動電流検出部にて得られた駆動電流のうち上
    記被加工物の研磨中の駆動電流から上記被加工物を研磨
    していない空転時の駆動電流を減じ終点判定電流を得る
    駆動電流減算部と、この駆動電流減算部にて得られた終
    点判定電流を積分し積分電流値を得る積分電流値演算部
    と、この積分電流値演算部にて得られた積分電流値と予
    め設定され上記凹凸面の平坦化を示す加工終点閾値とを
    比較し比較結果に基づいて加工終点と判定する加工終点
    判定部とを具備することを特徴とする研磨装置。
  7. 【請求項7】上定盤と、上記上定盤とともに凹凸面を有
    する被加工物を挾持する下定盤とを具備し、上記上定盤
    と上記下定盤とを相対的に回転駆動する研磨装置により
    上記被加工物の凹凸面を平坦化する研磨方法において、
    上記被加工物の研磨抵抗を検出する研磨抵抗検出工程
    と、この研磨抵抗検出工程にて検出された研磨抵抗が凹
    凸面の平坦化とともに飽和することを利用して加工終点
    を検出する加工終点判定工程とを具備することを特徴と
    する研磨方法。
  8. 【請求項8】上定盤は、係合部を介して回転駆動軸に接
    離自在に係合され、研磨抵抗は、被加工物の研磨に伴っ
    て上記係合部に発生した歪みに基づいて測定することを
    特徴とする請求項7記載の研磨方法。
  9. 【請求項9】被加工物は上定盤に固着されていることを
    特徴とする請求項8記載の研磨方法。
  10. 【請求項10】上定盤と、上記上定盤とともに凹凸面を
    有する被加工物を挾持する下定盤と、上記上定盤に接離
    自在に設けられ上記上定盤を回転駆動する回転駆動軸
    と、上記上定盤を上記回転駆動軸に係合させる係合部
    と、上記係合部に設けられた歪センサと、上記歪センサ
    における検出結果に基づいて上記凹凸面の平坦化を示す
    加工終点を検出する加工終点演算部とを具備することを
    特徴とする研磨装置。
  11. 【請求項11】係合部は、上定盤の上端面半径方向中途
    部に軸方向に等配して複数本突設された係止ピンと、回
    転駆動軸の下端部水平方向に上記係止ピンに対応して一
    対ずつ突設され上記係止ピンに係合して上記回転駆動軸
    の回転を上記上定盤に伝達する複数の係合ピンとからな
    ることを特徴とする請求項10記載の研磨装置。
  12. 【請求項12】歪センサは、係止ピンに取付けられてい
    ることを特徴とする請求項11記載の研磨装置。
  13. 【請求項13】加工終点演算部は、複数の歪センサの検
    出値の平均値を算出する平均値算出部と、この平均値算
    出部にて算出された平均値と予め設定されている閾値と
    を比較し比較結果に基づいて研磨加工終点を判定する加
    工終点判定部とを有することを特徴とする請求項11記
    載の研磨装置。
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