JPH0794452A - 研磨方法及び研磨装置 - Google Patents

研磨方法及び研磨装置

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JPH0794452A
JPH0794452A JP5235286A JP23528693A JPH0794452A JP H0794452 A JPH0794452 A JP H0794452A JP 5235286 A JP5235286 A JP 5235286A JP 23528693 A JP23528693 A JP 23528693A JP H0794452 A JPH0794452 A JP H0794452A
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JP
Japan
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polishing
temperature
workpiece
thin film
cloth
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JP5235286A
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English (en)
Inventor
Katsuyoshi Kojima
勝義 小島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、複数の異種素材が切り込み方向に層
状に積層されてなる被加工物の研磨加工において、研磨
に伴って生ずる研磨部の温度変化に基づいて研磨加工の
終点検出を行い研磨加工を停止させるようにしたもので
ある。 【効果】本発明によれば研磨量の厳密な制御が可能とな
る結果、例えば高速MOS用に必要な超薄膜SOI等の
超精密研磨プロセスに適用した場合、歩留りや信頼性等
が飛躍的な向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の異種素材が切り
込み方向に層状に積層されてなる被加工物の研磨加工の
終点検出を行う研磨方法及び研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】SOI(ilicon ns
ulator)は、耐放射性、耐ラッチアップおよび低
寄生容量の特徴により、高速LSIへの適用が期待され
ている。ところで、図12は、タブルゲートMOS(
etal xide emiconductor)
構造の製造プロセスを示している。すなわち、<工程1
>多結晶Si基板Aにフィールド酸化膜Bを形成後、通
常のゲート形成技術を用いてバックゲート酸化膜Cとバ
ックゲート電極Dを形成する。<工程2>CVD(化学
蒸着)酸化膜Eをバックゲート酸化膜Cの上から堆積さ
せる。<工程3>CVD酸化膜Eを研磨し、バックゲー
トの段差を平坦化する。<工程4>バックゲートを形成
した基板FとBPSG(ボロン注入リン化ケイ素ガラ
ス:oron−doped hospho−il
icate lass)付きの支持基板Gをパルス静
電接着法により張り合わせる。<工程5>フィールド酸
化膜BをストッパとしてSi基板Aの研削と選択研磨を
行い、フィールド酸化膜Bの段差分の薄膜Si部Kを形
成する。<工程6>通常のプロセスにより、薄膜Si部
KにフロントゲートMOSFETのソースM,ドレイン
N及びフロントゲートQを形成する。
【0003】ところで、<工程5>のSiの選択研磨に
より、通常、ウエハの厚さは、625μmから400μ
m程度まで減少する。しかしながら、この<工程5>に
おいては、選択研磨の終点検出が困難であるため、しば
しば過剰研磨(オーバポリシング)が問題となる。この
過剰研磨により、薄膜Si部Kに凹みが生じ、製造歩留
向上の阻害要因となっている。
【0004】そこで、従来においては、ある程度までは
加工時間で管理し、その後は、短時間ごとに目視により
観察して、加工終点を検出していた。そのため、能率が
悪いばかりか、加工終点の検出誤差が入る余地が大きか
った。他方、ウエハの厚さを光学法または電気容量法に
より測定することにより加工終点検出することも考えら
れるが、被測定面が加工液などで汚れていると測定誤差
を生じるため、オンマシン・インプロセス測定には適し
ていなかった。また、超音波法によりウエハの厚さを測
定することにより加工終点を検出する方法は、精度的に
不十分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、SOI
製造プロセスにおいて実施される選択研磨の従来の加工
終点検出装置は、検出精度及び検出能率の点で不十分で
あった。この発明は、上記事情を勘案してなされたもの
で、選択研磨の加工終点検出をインプロセスで、しかも
高精度で行うことのできる加工終点検出方法及び研磨装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の異種素
材が切り込み方向に層状に積層されてなる被加工物の研
磨加工において、研磨に伴って生ずる研磨部の温度変化
に基づいて研磨加工の終点検出を行い研磨加工を停止さ
せるようにしたものである。
【0007】
【作用】本発明によれば研磨量の厳密な制御が可能とな
る結果、例えば高速MOS用に必要な超薄膜SOI等の
超精密研磨プロセスに適用した場合、加工能率、歩留
り、信頼性等が飛躍的に向上する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳
述する。図1は、この実施例の研磨装置を示している。
この研磨装置は、SOIとなる薄板状の被加工物1を平
面研磨する研磨部2と、この研磨部2により平面研磨さ
れている被加工物1の加工終点を検出する加工終点検出
部3とからなっている。
【0009】しかして、図2は、被加工物1の加工前の
構造を示している。すなわち、この被加工物1は、第1
基板部4と、この第1基板部4に対して張り合わされた
第2基板部5とからなっている。しかして、第1基板部
4は、多結晶SiからなるSi薄膜6と、このSi薄膜
6上に形成されたSiO2 からなるフィールド酸化膜7
と、このフィールド酸化膜7の開口部7aに形成された
バックゲート酸化膜8と、このバックゲート酸化膜8上
に形成されたバックゲート電極9と、Si薄膜6のバッ
クゲート電極6側全面を被覆するCVD−SiO2 膜1
0とからなっている。すなわち、フィールド酸化膜7の
開口部7aには、その深さ方向の中央部にバックゲート
酸化膜8が板面に平行に配設され、このバックゲート酸
化膜8の両側にCVD−SiO2 膜10とSi薄膜6の
一部が充填されている。一方、第2基板部5は、支持基
板11と、この支持基板11上に形成されたBPSG膜
12とからなっている。そして、BPSG膜12とCV
D−SiO2 膜10との接着により第1基板部4と第2
基板部5とが一体的に接合されている。しかして、この
実施例にては、Si薄膜6をフィールド酸化膜7が露出
するまで平面研磨することを目的としている(図2想像
線領域)。
【0010】しかして、研磨部2は、下定盤部13と、
この下定盤部13に対向して上方位置に配設された上定
盤部14と、下定盤部13と上定盤部14を電気的に統
御する加工制御機構21とからなっている。なお、この
研磨部2には、研磨部位に加工液Lを供給する給液部1
5が付随している。そして、下定盤部13は、円盤をな
す下定盤16と、この下定盤16に貼着された例えば発
泡ウレタンなどの研磨布17と、この下定盤16を保持
して回転駆動する下定盤駆動機構18とからなってい
る。さらに、下定盤駆動機構18は、下定盤16の下面
に同軸に連結された保持軸18aと、この保持軸18a
を軸支して回転駆動する下定盤駆動モータ18bとから
なっている。さらに、上定盤部14は、下定盤16の半
径よりも小さい直径の上定盤19と、この上定盤19を
軸支して回転駆動するとともに下定盤16に対して加圧
する上定盤駆動機構20とからなっている。さらに、上
定盤19の下面には、被加工物1を着脱自在に保持する
ための図示せぬポリウレタン系の吸着シート19aが装
着されている。また、上定盤駆動機構20は、上定盤1
9の背部に同軸に連結された保持軸20bと、この保持
軸20bの上端部を嵌脱自在に取付けられこの保持軸2
0bを昇降駆動する例えば空気圧シリンダなどの加圧手
段20cと、この加圧手段20cへの空気圧の印加を制
御する電磁弁20dと、加圧手段20cの上端部を保持
して軸線の回りに回転駆動する上定盤駆動モータ20e
とからなっている。また、給液部15は、遊離砥粒(例
えばコロイダルシリカにアミンを加えたもの。)を含有
する加工液Lを研磨部位に噴射するノズル22と、この
ノズル22に供給する加工液Lを貯蔵するタンク23と
からなっている。他方、加工終点検出部3は、下定盤1
6の研磨布17に一定距離離間対向して配設され研磨加
工中における研磨布17の表面温度Tを検出する例えば
赤外線温度計などの放射温度センサ24と、この放射温
度センサ24から出力された研磨布17の表面温度Tを
示す電気信号STを増幅する増幅器25と、この増幅器
25から出力された電気信号STを入力しこの電気信号
STに基づいて研磨布17の表面温度Tと研磨時間tと
の関係を演算する演算処理部26とからなっている。他
方、加工制御機構21は、電磁弁20d,上定盤駆動モ
ータ20e,下定盤駆動モータ18b,給液部15及び
演算処理部26に電気的に接続され、後述するような研
磨加工の制御を行うように設けられている。
【0011】つぎに、上記構成の研磨装置を用いて、こ
の実施例の研磨方法について述べる。まず、上定盤19
に被加工物1をSi薄膜6が研磨布17に対向するよう
に真空チャックさせる。つぎに、加工制御機構21から
下定盤駆動モータ18bに回転信号SRDを印加し、下
定盤16を矢印R1方向に例えば60〜120rpm程
度で回転させる。つづいて、加工制御機構21から上定
盤駆動モータ20eに回転信号SRUを印加するととも
に、電磁弁20dに下降信号SDを印加し、上定盤19
を矢印R2方向に例えば毎分60〜120rpm程度回
転させるとともに、矢印D1方向に下降させ、Si薄膜
6を研磨布17に接触させる。なお、上定盤19の下降
は、研磨圧が200〜1,600gf/cm2 程度の状
態で停止する。このとき、加工制御機構21から給液部
15に印加された給液信号SLに基づきノズル22を介
して加工液Lを被加工物1の研磨部位に噴射する。かく
して、Si薄膜6は、加工液Lに含有されている遊離砥
粒と研磨布17により平面研磨される。このとき、研磨
布17は、被加工物1との摩擦熱により、研磨の進行に
伴って表面温度Tが徐々に増加する(図3参照)。そこ
で、放射温度センサ24にては、研磨布17の表面温度
Tを検出し、これを電気信号STに変換する。この電気
信号STは、増幅器25にて増幅され、演算処理部26
に入力する。すると、この演算処理部26にては、表面
温度Tの研磨時間tに対する微分係数θ(=dT/d
t)を演算する。ここで、図4は、微分係数θと研磨時
間tとの関係を模式的に示している。この図4におい
て、領域R1は、Si薄膜6のみを研磨しているときの
微分係数θを示している。この領域R1は、図3におけ
る領域R1aに対応するもので、ほぼ一定の割合で研磨
布17の表面温度Tが増加していることがわかる。とこ
ろが、Si薄膜6の研磨加工が進行し、フィールド酸化
膜7が露出し研磨布17と接触し始める直前になると、
微分係数θは、図4における領域R2となる。すなわ
ち、この領域R2に対応している図3における領域R2
aが示すように、Si薄膜6の初期の研磨加工に比べて
研磨布17の表面温度Tの増加率が増加する。これは、
Si薄膜6の初層に比べて中間層以上の緻密度が上昇す
ることにより発熱量が増加するためと考えられる。つづ
いて、Si薄膜6の研磨加工が進行し、Si薄膜6とと
もにフィールド酸化膜7を研磨加工するようになると、
微分係数θは、図4における領域R3のように負の値と
なる。すなわち、この領域R3に対応している図3にお
ける領域R3aが示すように、研磨布17の表面温度T
は研磨加工が進行するにつれて、徐々に減少する。これ
は、フィールド酸化膜7と研磨布17の摩擦係数が、S
i薄膜6と研磨布17の摩擦係数よりも著しく小さいこ
とによると考えられる。そこで、この実施例において
は、演算処理部26にて領域R1から領域R2に移行す
る図3における温度変化点T1を検出し、電磁弁20d
に下降信号SD1を印加することにより、上定盤19の
研磨布17に対する研磨圧を例えば10〜30%減圧す
る。これにより、図3及び図4に示すように、微分係数
θは、領域R1レベルに修正される。その結果、被加工
物1の過熱を予防することができる。ついで、演算処理
部26にては、領域R2から領域R3に移行する図3に
おける温度変化点T2を検出し、検出時点から数分後
(または数度研磨布17の表面温度Tが低下した後)、
電磁弁20dに上昇信号SD2を印加することにより、
加圧手段20cを逆方向に作動させ、保持軸20bを介
して上定盤19に貼着されている被加工物1を下定盤1
6に貼着された研磨布17から離間させる。ついで、回
転停止信号SSU,SSDが、上定盤駆動モータ20e
及び下定盤駆動モータ18bに印加され、研磨加工が停
止する。
【0012】このように、この実施例においては、加工
終点検出部3を具備し、この加工終点検出部3における
検出結果に基づいて研磨加工を制御するようにしている
ので、フィールド酸化膜7の開口部7aのダレ(凹み)
CC<図5参照>を1μm以下に高能率で研磨加工する
ことが可能となる。とくに、温度変化点T1を検出する
ことにより上定盤19の研磨布17に対する研磨圧を減
圧するようにしているので、被加工物1の過熱を予防す
ることができ、ダレ(凹み)抑制効果を一層高めること
ができる。
【0013】なお、上記実施例においては、領域R1か
ら領域R2に移行する温度変化点T1を検出に基づいて
研磨圧の調整を行っているが、このプロセスは省略し、
温度変化点T2による研磨加工の終点検出のみを行うよ
うにしてもよい。
【0014】さらに、上記実施例は、研磨加工がSi薄
膜6からフィールド酸化膜7に移行するときの研磨布1
7の表面温度が低下することに基づいて加工終点を検出
するようにしているが、材種によっては、研磨加工があ
る層から隣接する層に移行する際に研磨布の表面温度が
上昇する場合にも、本発明を適用することができる。
【0015】さらに、上記実施例においては、放射温度
センサ24にて研磨布17の表面温度Tを検出する方式
を採用したが、図6に示すように、例えば熱電対などの
温度センサ30を、吸着シート19aの裏面に接触する
ように上定盤19に埋設して、被加工物1の裏面の温度
変化を直接検出するようにしてもよい。
【0016】また、図7に示すように、上定盤19とし
て、真空源31に接続され多数の吸引孔32…を有する
真空チャックを用い、この真空チャックの吸引孔32…
が開口しているチャック面に例えば熱電対などの温度セ
ンサ30を埋設するようにすれば、より正確に被加工物
1の裏面の温度変化を検出することができる。
【0017】さらに、本発明は、SOI製造プロセスの
うち上記実施例のように、フィールド酸化膜をストッパ
とするSi基板の研削と選択研磨を行う工程に限ること
なく、例えばCVD−SiO2 膜10を研磨し、バック
ゲート電極9に基因する段差を平坦化する研磨工程の終
点検出にも適用することができる。すなわち、図8に示
すように、フィールド酸化膜7とフィールド酸化膜7の
開口部7aに形成されたバックゲート酸化膜8とバック
ゲート酸化膜8上に形成されたバックゲート電極9とを
CVD−SiO2 膜10で被覆した直後においては、バ
ックゲート電極9の突起およびバックゲート酸化膜8部
位の凹みに対応した凹凸がCVD−SiO2 膜10表面
に形成される。そこで、この凹凸を除去して平坦にする
研磨加工を行う必要がある。しかし、この場合、図8に
示すように、厚さΔdが一定(10μm以下)となるよ
うに研磨加工の終点を検出する必要がある。ところで、
図9は、研磨時間tと研磨布17の表面温度Tとの関係
を示している。ここで、研磨初期の温度勾配Θ1に比べ
て、研磨後期の温度勾配Θ2は著しく大きくなってい
る。つまり、研磨後期は、研磨初期に比べて研磨に伴う
発熱量が著増している。この原因としては、CVD−S
iO2 膜10の表面は、研磨初期においては、凹凸があ
るため(図8参照)、CVD−SiO2 膜10と研磨布
17との接触面積は小さいが、CVD−SiO2 膜10
の表面が研磨加工により完全に平坦化されると、CVD
−SiO2 膜10と研磨布17との接触面積が、研磨初
期に比べ増大することにより摩擦抵抗が増大し、発熱量
が増加したためであると考えられる。そこで、この実施
例においては、前記実施例と同様にして、表面温度Tの
研磨時間tに対する微分係数θ(=dT/dt)を演算
し、この微分係数θがΘ1からΘ2に変化する厚さΔd
となる時点tE(図9参照)をもって研磨を終了させ
る。かくして、この実施例においても、研磨加工の終点
を正確に検出することができるので、CVD−SiO2
膜10の平坦化とともに厚さΔdの厳密な制御が可能と
なるという格別の効果を奏することができる。
【0018】なお、研磨終了を時点tEに対して所定時
間Δtだけ遅延させてもよい。また、温度勾配が、厚さ
Δdとなる研磨終了時点にて直線的に変化しない場合
は、微分係数θの増加量が研磨初期に比べて大きくなる
ことに着目し、微分係数θが、あらかじめ設定した閾値
ΘTを越えた時点をもって研磨終了とするようにしても
よい。
【0019】さらに、本発明は、複数の異種素材が切り
込み方向に層状に積層されてなる被加工物を研磨加工す
る研磨加工であれば、特に、上記実施例の被加工物1の
構造に拘泥することはない。例えば、図10に示すよう
な被加工物41の平坦化のための研磨加工にもこの発明
を適用することが可能である。すなわち、この被加工物
41は、Si製のベース基板42と、このベース基板4
2上に固着された厚さ例えば20μmのボンド基板(S
i製)43と、このベース基板42とボンド基板43と
の間に介挿された厚さ例えば1μmのSiO2 層44と
からなっている。そして、この実施例においては、ボン
ド基板43の研磨中(これはデバイス形成用の活性層を
得るために行う。)において、その厚さΔd1が2μm
になる終点を検出するものである。すなわち、図11
は、研磨時間tと研磨布17の表面温度Tとの関係を示
している。ここで、研磨初期の温度勾配Θ3に比べて、
研磨後期の温度勾配Θ4は著しく大きくなっている。つ
まり、研磨後期は、研磨初期に比べて研磨に伴う発熱量
が著増している。この原因としては、SiO2 層44の
熱伝導率は、ボンド基板43の熱伝導率に比べ著しく低
いことに起因しているものと考えられる。すなわち、研
磨初期においては、発生した研磨熱は、ほぼ均等に四方
に発散するため温度Tの上昇はゆるやかであるが、研磨
後期においては、SiO2 層44に接近するため、発生
した研磨熱が、熱伝導率の小さいSiO2 層44に蓄積
する結果、研磨後期の温度勾配が急増するものと考えら
れる。そこで、この実施例においては、前記実施例と同
様にして、表面温度Tの研磨時間tに対する微分係数θ
(=dT/dt)を演算し、この微分係数θがΘ3から
Θ4に変化する厚さΔd1となる時点tE2(図11参
照)をもって研磨を終了させる。かくして、この実施例
においても、研磨加工の終点を正確に検出することがで
きるので、ボンド基板43の平坦化とともに厚さΔd1
の厳密な制御が可能となるという格別の効果を奏するこ
とができる。
【0020】なお、研磨終了を時点tE1に対して所定
時間Δt1だけ遅延させてもよい。また、温度勾配が、
厚さΔd1となる研磨終了時点にて直線的に変化しない
場合は、微分係数θの増加量が研磨初期に比べて大きく
なることに着目し、微分係数θが、あらかじめ設定した
閾値ΘT1を越えた時点をもって研磨終了とするように
してもよい。
【0021】さらに、この発明は、上記実施例のよう
に、特に平面加工に限ることなく、曲面加工,溝加工等
の他の研磨プロセスにも適用可能である。さらにまた、
上記実施例は通常のポリシング加工を例示しているが、
メカニカル・ケミカル・ポリシング(CMP),メカノ
ケミカル・ポリシング等にも適用可能である。
【0022】また、上記実施例においては、研磨の種類
として、ポリシングを例示しているが、ラッピッング、
研削等、平面研磨であるならばどのような加工方法にも
適用することができる。もちろん、片面研磨あるいは両
面研磨のいずれにも適用可能である。
【0023】
【発明の効果】本発明の研磨装置は、加工終点検出部を
具備しているので、加工終点の自動検出を高精度で行う
ことができるようになり、研磨量の厳密な制御が可能と
なる。したがって、この本発明の研磨装置を例えば高速
MOS用に必要な超薄膜SOI等の超精密研磨プロセス
に適用した場合、歩留り,信頼性,スループット等が飛
躍的に向上する。
【0024】本発明の研磨方法は、複数の異種素材が切
り込み方向に層状に積層されてなる被加工物の研磨加工
において、研磨に伴って生ずる研磨部の温度変化に基づ
いて研磨加工の終点検出を行い研磨加工を停止させるよ
うにしているので、研磨量の厳密な制御が可能となる。
したがって、この本発明の研磨方法を例えば高速MOS
用に必要な超薄膜SOI等の超精密研磨プロセスに適用
した場合、歩留りや信頼性等が飛躍的に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の研磨装置の全体構成図であ
る。
【図2】本発明の一実施例の研磨装置により研磨される
被加工物の断面図である。
【図3】本発明の一実施例を説明するための研磨温度と
研磨時間との関係を示すグラフである。
【図4】本発明の一実施例を説明するための研磨温度と
研磨時間との微分係数を示すグラフである。
【図5】本発明の一実施例の作用効果を説明するための
被加工物の断面図である。
【図6】本発明の研磨装置の変形例の説明図である。
【図7】本発明の研磨装置の変形例の説明図である。
【図8】本発明の他の実施例の研磨方法により研磨され
る被加工物の断面図である。
【図9】本発明の他の実施例の研磨方法を説明するため
の研磨温度と研磨時間との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の他の実施例の研磨方法により研磨さ
れる被加工物の断面図である。
【図11】本発明の他の実施例の研磨方法を説明するた
めの研磨温度と研磨時間との関係を示すグラフである。
【図12】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1,41:被加工物,2:研磨部,3:加工終点検出
部,6:Si薄膜(第1薄膜部),7:フィールド酸化
膜(第2薄膜部),17:研磨布,24:放射温度セン
サ,19:上定盤(チャック手段),26:演算処理
部,30:温度センサ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の異種素材が切り込み方向に層状に積
    層されてなる被加工物を研磨加工する研磨方法におい
    て、研磨に伴って生ずる研磨部の温度変化に基づいて研
    磨加工の終点検出を行うことを特徴とする研磨方法。
  2. 【請求項2】研磨加工の終点検出結果に基づいて研磨加
    工を停止させることを特徴とする請求項1記載の研磨方
    法。
  3. 【請求項3】温度変化を測定される研磨部は研磨布であ
    ることを特徴とする請求項1記載の研磨方法。
  4. 【請求項4】温度変化を測定される研磨部は被加工物の
    研磨面に対して裏側となる面であることを特徴とする請
    求項1記載の研磨方法。
  5. 【請求項5】複数の異種素材からなる少なくとも二種類
    の素材が平行に積層されてなる被加工物の特定層のみを
    層面に平行に平面研磨する研磨方法において、上記特定
    層の平面研磨から隣接他層の平面研磨に移行する際に発
    生する研磨部の温度変化に基づいて研磨加工の終点検出
    を行い研磨加工を停止させることを特徴とする研磨方
    法。
  6. 【請求項6】被加工物は、多結晶Siからなる第1薄膜
    部と、上記第1薄膜部に積層され且つ上記第1薄膜部の
    一部が延入する開口部を有し且つSiO2 からなる第2
    薄膜部とを有し、上記第1薄膜部の平面研磨から上記第
    2薄膜部の平面研磨に移行する際の研磨部の温度減少に
    基づいて研磨加工の終点検出を行い研磨加工を停止させ
    ることを特徴とする請求項5記載の研磨方法。
  7. 【請求項7】複数の異種素材からなる少なくとも二種類
    の素材が平行に積層されてなる被加工物の特定層の一部
    を層面に平行に平面研磨する研磨方法において、上記特
    定層の平面研磨から隣接他層に接近する際に発生する研
    磨部の温度変化に基づいて研磨加工の終点検出を行い研
    磨加工を停止させることを特徴とする研磨方法。
  8. 【請求項8】特定層の平面研磨から隣接他層に接近する
    際に発生する研磨部の温度変化は研磨時間に対する研磨
    部の温度勾配の増加であることを特徴とする請求項7記
    載の研磨方法。
  9. 【請求項9】被加工物を研磨する研磨部と、上記研磨部
    の研磨部の表面温度を検出する温度センサと、上記研磨
    部による上記被加工物の研磨中に上記温度センサから出
    力された上記研磨部の表面温度を示す電気信号に基づい
    て研磨加工終点を検出する加工終点検出部とを具備する
    ことを特徴とする研磨装置。
  10. 【請求項10】研磨部は、被加工物を着脱自在に保持す
    るチャック手段と、上記被加工物を研磨する研磨布とを
    有していることを特徴とする請求項9記載の研磨装置。
  11. 【請求項11】温度センサは、研磨部の放射温度を検出
    する放射温度センサであり、研磨布に離間対向して配設
    されていることを特徴とする請求項9記載の研磨装置。
  12. 【請求項12】温度センサは、チャック手段に埋設さ
    れ、上記チャック手段に保持されている被加工物の温度
    を検出することを特徴とする請求項9記載の研磨装置。
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