JPH0970493A - 脱水洗濯機の脱水運転制御装置 - Google Patents

脱水洗濯機の脱水運転制御装置

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JPH0970493A
JPH0970493A JP7227977A JP22797795A JPH0970493A JP H0970493 A JPH0970493 A JP H0970493A JP 7227977 A JP7227977 A JP 7227977A JP 22797795 A JP22797795 A JP 22797795A JP H0970493 A JPH0970493 A JP H0970493A
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dehydration
dewatering
tub
control device
amplitude
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JP7227977A
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Inventor
Masao Obata
征夫 小畑
Tamotsu Shikamori
保 鹿森
Toshiyasu Kamano
年恭 釜野
Isao Hiyama
功 桧山
Toshifumi Koike
敏文 小池
Shiro Obayashi
史朗 大林
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】脱水洗濯機の脱水時の振動及び騒音を低減す
る。 【構成】脱水起動時の一次及び二次共振点通過時の許容
振幅を越える外槽3の振れ回り振幅を検出する第1のア
ンバランス検出装置17と、前記二次共振点を越えた定
常脱水回転領域での許容振幅を越える外槽3の振れ回り
振幅を検出する第2のアンバランス検出装置18を設
け、制御装置19は、起動時及び定常時に許容振幅を越
える振れ回りが発生したときには布片寄りの修正運転制
御を行って、定常脱水運転での振動及び騒音を小さくす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗いから脱水までを自
動的に行う脱水洗濯機に係り、特に、脱水運転時におけ
る振動及び騒音の低減に好適な脱水運転制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】脱水洗濯機において、脱水時に、脱水兼
洗濯槽(以下、単に洗濯槽という)内で洗濯物が片寄っ
た状態(以下、布片寄りという)になり、洗濯槽が予め
設定した設定値を越える大きな振れ回りになったときに
は、例えば、特公平7−10318号公報に開示されて
いるように、装備されているアンバランス検出装置が作
動して、洗濯槽の回転を停め、その後、脱水回転を再開
させる動作を所定回数繰り返すか、または、前記再開動
作の繰り返しでも前記アンバランス検出装置が作動する
ときは、洗濯槽に給水して回転翼(撹拌体)を正逆回転
させて洗濯物を撹拌することにより、布片寄りの修正を
行って再度脱水運転する脱水運転制御を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、脱水時の布
片寄りによる洗濯槽の振れ回り振幅は、図6に示すよう
に、起動時に回転速度が上昇する過程で、一次及び二次
の共振点(一般には60〜300r/min)を通過す
るときに大きく、定常脱水回転速度(例えば800〜1
100r/min)では小さくなる特性を示す。しか
し、布片寄りは、脱水起動時には少なくても、回転速度
の上昇に伴う遠心力によって多量の布が洗濯槽の一方向
側へ移動することにより定常脱水回転時に多くなること
がある。
【0004】図6における振幅特性曲線C1は、脱水洗
濯機において、洗濯槽内での一般的な布片寄りによる脱
水時における外槽の上方部の振れ回り振幅の一次共振の
横振れ運動(並進運動)モードのピークP11と、二次共
振のローリング運動(角運動)モードのピークP12を有
する共振特性となる。しかし、脱水の起動時に布片寄り
量が小さくて、回転速度の上昇に伴う遠心力によって布
が洗濯槽の一方向側へ移動するような状況では、外槽の
上方部の振れ回り振幅は、ピークP21,P22の共振特性
を有する振幅特性曲線C2となり、定常脱水回転でも大
きな振れ回り振幅を発生する。この定常脱水回転時の大
きな振れ回りは、該脱水洗濯機の大きな振動及び騒音発
生の原因となる。
【0005】従来の脱水運転制御装置におけるアンバラ
ンス検出装置は、一次及び二次の共振点を通過するとき
の外槽の大きな振れを検出するように構成されおり、布
が遠心力によって一方向側へ移動して生じる定常脱水回
転時の比較的大きな振れ回り振幅は共振点を通過すると
きの振れ回り振幅に比べて小さいので、この振れを検出
することができない。従って、脱水運転時に据付け床等
へ伝達される振動及び騒音を低減する上で、定常脱水回
転時の外槽の振れ幅の検出と振れ量の低減が問題になっ
ている。
【0006】本発明の目的は、脱水時の定常脱水回転に
おける振幅を小さく抑えることができる脱水洗濯機の脱
水運転制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、外槽と、この
外槽内に回転可能に配置された脱水槽を兼ねる洗濯槽
と、この洗濯槽の底部中央に配設された回転翼と、この
回転翼及び/または前記洗濯槽を回転させる駆動装置
と、外枠の上部四隅と前記外槽の下部を連結して外槽を
防振支持する吊り棒と、前記脱水運転時の前記外槽の振
れ量に応動するアンバランス検出装置と、前記洗濯槽に
対する洗濯水の給水弁及び排水弁と、これらを制御する
制御装置を備えた脱水洗濯機の脱水運転制御装置におい
て、脱水起動時の一次及び二次共振点通過時の許容振幅
として設定した値を越える外槽の振れ回り振幅を検出す
る第1のアンバランス検出装置と、二次共振点を越えた
回転速度領域での許容振幅として設定した値を越える外
槽の振れ回り振幅を検出する第2のアンバランス検出装
置を設け、前記制御装置は、脱水運転時に、前記第1及
び第2のアンバランス検出装置による振幅検出結果に応
じて前記駆動装置及び/または給水弁及び排水弁を制御
することにより布片寄りを修正することを特徴とする。
【0008】具体的には、振れ回りの許容振幅は、脱水
の起動時における一次及び二次共振点通過領域(二次共
振点を越えた付近の回転速度領域)での許容値Spと、
前記二次共振点を越えた定常脱水回転速度領域における
許容値Sdを設定し、脱水起動時には許容値Spを越える
振れ回り振幅を検出する第1のアンバランス検出装置の
検出信号に基づいて駆動速度,撹拌及び給排水を制御
し、定常脱水回転速度領域では許容値Sdを越える振れ
回り振幅を検出する第2のアンバランス検出装置の検出
信号に基づいて駆動速度,撹拌及び給排水を制御し、布
片寄りの修正運転制御を行って再度脱水運転するように
したことを特徴とする。
【0009】
【作用】洗濯槽が脱水起動時及び定常脱水回転時に相応
する各許容振幅を越える振幅で振れたときには布片寄り
の修正運転制御を行うことにより、脱水運転時に据付け
床等へ伝達される振動及び騒音が小さくなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0011】図1〜図5は、本発明になる脱水洗濯機の
一実施例を示しており、図1はこの脱水洗濯機の縦断側
面図、図2は制御系のブロック図、図3は洗濯及び脱水
運転工程図、図4及び図5は制御装置が実行する脱水運
転制御のフローチャートである。なお、図6は脱水運転
時の外槽の振れ回り振幅特性曲線図である。
【0012】図1において、この脱水洗濯機の外装部
は、外枠1とその上面部に開閉自在に蝶設された蓋2に
より構成されている。
【0013】水受け槽である外槽3は、その上縁部に槽
カバー3dを備え、前記外枠1の上端四隅のコーナープ
レート1aから垂下する防振支持装置である吊り棒4で
その下部の腕部3bが支持されて該外枠1内に吊り下げ
て支持され、洗い工程での洗い水及び濯ぎ工程での濯ぎ
水(以下、洗い水と濯ぎ水を総じて洗濯水という)を収
容する。
【0014】駆動モータ6は、外槽3の底壁部3aの外
側に設置される駆動部ベース5に取り付けられ、減速歯
車機構とクラッチ機構を組み合わせた伝動装置7にベル
ト8によって連結される。伝動装置7の同心二重出力軸
7a,7bは、前記外槽3の底壁部3aの中央部を水密
状態に貫通して該外槽3内に突出する。伝動装置7は、
洗い工程及び濯ぎ工程では外側出力軸7bを静止状態に
維持した状態で、内側出力軸7aを100〜180r/
minの低速度で正逆回転させ、脱水工程では内外側出
力軸7a,7bを一緒にした状態で800〜1100r
/minに高速度回転させる。
【0015】洗濯槽9は、底壁部9aと胴体部9bを主
体にして構成され、底壁部9aの中央部には回転翼10
を収容する底壁凹部9cが形成され、胴体部9bの上縁
部にはバランサ9dが搭載されている。この洗濯槽9の
底壁凹部9cの外面には前記外側出力軸7bに結合され
るハブ11が接合され、螺子やリベット等により結合さ
れている。そして、この洗濯槽9は、胴体部9bに均一
に分布して穿孔された脱水用小穴9eを備えている。
【0016】回転翼10は、内側出力軸7aの軸端に結
合され、洗い工程及び濯ぎ工程において100〜180
r/minの低速度で正逆回転して洗濯物を撹拌する。
【0017】前記伝動装置7の内外出力軸7a,7bへ
の動力伝達態様を切り換えるためのクラッチ機構の操作
は、ソレノイドコイル12への給電をオン/オフ制御す
ることによって行われる。
【0018】排水系は、外槽3の底壁部3aに形成した
排水口3cを排水弁(電磁弁)13を介して排水ホース
14に接続して構成される。
【0019】給水系は、従来の脱水洗濯機と同様に、図
2に示す給水弁(電磁弁)15を給水ホース(図示せ
ず)を介して水道蛇口に接続して構成される。
【0020】第1のアンバランス検出装置(UB・SW
−1)17と第2のアンバランス検出装置(UB・SW
−2)18は、取り付け位置の違いによる振れ回り振幅
の違いの影響を避けるために隣接して設置され、蓋2の
開閉と連動してオン/オフし、更に、蓋2が閉じている
状態で、前記第1のアンバランス検出装置17は、外槽
3の上方部の外周面から離して配置された検出杆17a
により脱水起動時における一次及び二次共振点通過時の
許容振幅として設定した値Sp(図6参照)を越える外
槽3の上方部の振れ回り振幅を検出し、第2のアンバラ
ンス検出装置18は、前記検出杆17aの内側に設置し
た検出杆18aにより、前記二次共振点を越えた定常脱
水回転領域における許容振幅として設定した値Sd(図
6参照)を越える外槽3の上方部の振れ回り振幅を検出
する。なお、第1及び第2のアンバランス検出装置1
7,18の検出信号は、蓋2が閉じている状態及び外槽
3の振れ回り振幅が設定値以下の状態で「オン」(O
N),蓋2が開いた状態及び外槽3の振れ回り振幅が設
定値を越えた状態で「オフ」(OFF)となる。
【0021】図2において、水位検出装置16は、外槽
3内の水位を検出して水位情報信号を後述する制御装置
19に供給する。
【0022】制御装置19は、マイクロコンピュータを
主体にして構成され、電源回路20と駆動回路21に接
続され、図3に示す「洗い・濯ぎ・脱水」の一連の洗濯
及び脱水運転工程プログラムと水位検出装置16の水位
情報と第1及び第2のアンバランス検出装置17,18
の検出信号(オン/オフ情報)に従って、前記駆動モー
タ6の運転制御,給水弁15及び排水弁13の開閉制
御,伝動装置7を操作するソレノイドコイル12を制御
して洗濯運転制御を実行し、図4,図5を参照して後述
する脱水運転制御を実行する。
【0023】脱水運転は、図4及び図5に示すフローチ
ャートに従った脱水運転制御によって、次のように行わ
れる。
【0024】図4において、図3に示す洗濯及び脱水運
転工程プログラム中の脱水運転が指令されると、制御装
置19は、先ず、ステップS1にて、各工程の運転時間
等と共に第1のアンバランス検出装置17の信号検出回
数Ns及び第2のアンバランス検出装置18の信号検出
回数Ndの値をそれぞれ「0」にリセットするなどの初
期設定を行なう。そして、ステップS2にて間欠起動の
運転時間を確認し、続いて、ステップS3にて第1のア
ンバランス検出装置(UB・SW−1)17のオン/オ
フ情報を確認し、「オン」であればステップS4に移行
して駆動モータ6へ間欠通電して洗濯槽9を低速回転さ
せる間欠起動運転を行う。
【0025】前記スッテプS2〜スッテプS4の制御処理
による間欠起動運転は、該運転中に第1のアンバランス
検出装置17の検出信号「オフ」(外槽3の振れ回り振
幅が設定値SPを越えたことを意味する)が出力されな
ければ、ステップS1で設定した時間を経過するとステ
ップS12(図5)に移行する。しかし、第1のアンバラ
ンス検出装置17から検出信号「オフ」が出力される
と、ステップS5に移行して洗濯槽9の回転を停め、ス
テップS6にて第1のアンバランス検出装置17の「オ
フ」信号の検出回数Nsの値に「1」を加算し、ステッ
プS7において検出回数Nsの値を確認する。そして、検
出回数Nsが「1」、すなわち、初めて検出された「オ
フ」信号であればステップS3に戻り、前述したステッ
プS2〜ステップS4の制御処理による間欠起動運転を行
う。もし、ステップS7の確認において検出回数Nsが
「1」でなければステップS8へ移行し、再び検出回数
Nsの値を確認する。このステップS8では検出回数Ns
が「2」以外のときには該脱水運転の次の工程である
「濯ぎ」に移り、検出回数Nsが「2」のときには、ス
テップS9に移行して排水弁13を閉じ、給水弁15を
開いて極少水位(当該脱水洗濯機に設定してある最低水
位)まで給水する。続いて、ステップS10において回転
翼10を正逆回転させて洗濯物を撹拌(片寄り修正動
作)するように駆動モータ6及びソレノイドコイル12
を制御し、その後、ステップS11に移行して排水弁13
を開いて排水してステップS2に戻り、再び、前述した
ステップS2〜ステップS4の制御処理による間欠起動運
転を行う。この間欠起動運転期間は、第2のアンバラン
ス検出装置18の検出信号を無視した制御となる。
【0026】間欠起動運転期間が終了すると連続通電に
よる連続通電脱水運転に進み、該連続通電脱水運転制御
を行うために、ステップS2からステップS12(図5)
に移行する。ステップS12では連続通電の脱水運転期間
を確認し、設定期間内であればステップS13において第
2のアンバランス検出装置(UB・SW−2)18から
の検出信号のオン/オフ情報を確認し、「オン」であれ
ばステップS14に移行して駆動モータ6に連続通電して
加速することにより洗濯槽9の回転速度を上昇させる定
常脱水運転を継続する。
【0027】前記スッテプS12〜スッテプS14の制御処
理による連続通電による定常脱水運転は、該運転中に第
2のアンバランス検出装置18の検出信号「オフ」が出
力されなければ、ステップS1で予め設定した期間が経
過するまで継続し、その後、脱水運転の次の工程である
「濯ぎ」または「終了」へ移行する。
【0028】一方、ステップS12において第2のアンバ
ランス検出装置18の検出信号「オフ」を確認すると、
ステップS15に移行して洗濯槽9の回転を停め、ステッ
プS16において、該第2のアンバランス検出装置18の
「オフ」信号の検出回数Ndの値に「1」を加算し、ス
テップS17において検出回数Ndの値を確認する。そし
て、検出回数Ndの値が「1」、すなわち、初めて検出
された「オフ」信号であればステップS2(図4)に戻
り、前述したステップS2〜ステップS4の制御処理によ
る間欠起動運転を行う。もし、ステップS17における確
認において検出回数Ndの値が「1」でなければステッ
プS18へ移り、再び検出回数Ndの値を確認する。
【0029】ステップS18での確認において、検出回数
Ndの値が「2」以外のときは、脱水運転の次の工程で
ある「濯ぎ」へ移り、検出回数Ndの値が「2」のとき
は、ステップS19に移行して排水弁13を閉じ、給水弁
15を開いて極少水位(当該脱水洗濯機に設定してある
最低水位)まで給水し、続いて、ステップS20に移行し
て回転翼10を正逆回転させて洗濯物を撹拌(片寄り修
正動作)するように駆動モータ6及びソレノイドコイル
12を制御し、その後、ステップS21に移行して排水を
行ってステップS2に戻り、再び、前述したステップS2
〜ステップS4の制御処理による間欠起動運転を行う。
【0030】このような脱水運転制御において、脱水時
に、第1のアンバランス検出装置17または第2のアン
バランス検出装置18が初めて作動したときに、ステッ
プS7またはステップS17からステップS3に戻って行う
洗濯槽9の再間欠起動運転(ステップS2〜ステップS4
の制御処理の実行)は、前の途中までの脱水あるいは時
間経過による排水で布から水が抜けてアンバランス量が
等価的に小さくなっていることを想定して実行するもの
であり、繰り返して実行してもよく、ステップS7,ス
テップS17の各検出回数は、Ns=1,Nd=1に限定さ
れるものではない。
【0031】また、例えば、前述した洗濯槽9の再間欠
起動に効果が認められなければ、ステップS7またはス
テップS17からステップS2またはスッテプS3に戻す制
御処理を省いてもよい。、また、同じように、ステップ
S8またはステップS18における確認結果で行われる極
少水位まで給水して回転翼10で撹拌した後に行う再脱
水も、繰り返して実行してもよく、ステップS8,ステ
ップS18の各検出回数もNs=2,Nd=2に限定されるも
のではない。
【0032】また、ステップS9及びステップS19にお
いて、水位を「極少水位」としているが、給水せずに回
転翼10で撹拌するだけで布の片寄りの修正が可能であ
れば、それでもよく、使用水量が少なく且つ運転時間が
短かいことが望ましく、前記水位に限定されるものでは
ない。
【0033】次に、本発明になる前述した脱水洗濯機に
よる脱水運転の効果を図6を参照して説明する。
【0034】図6において、振幅Spは、第1のアンバ
ランス検出装置17が「オフ」信号を発生する外槽3の
許容振幅の設定値で、制御装置19は、起動時の一次及
び二次共振点通過領域(二次共振点を越えた付近の回転
速度、例えば800r/minまで)で該振幅Spを越
える振れ回りの発生(「オフ」信号)を監視する。振幅
Sdは、第2のアンバランス検出装置18が「オフ」信
号を発生する外槽3の許容振幅の設定値で、制御装置1
9は、前記二次共振点付近を越えた回転速度領域(定常
脱水回転速度、例えば1100r/minまで)で該振
幅Sdを越える振れ回りの発生(「オフ」信号)を監視
する。
【0035】一般的な布片寄りによる振幅特性曲線C1
に沿った脱水運転では、起動時の一次共振のピークP11
が設定値Spを越えているので該振れ回りが第1のアン
バランス検出装置17で検出されてアンバランス修正動
作運転制御が実行される。そして、その後の定常脱水回
転速度領域での振れ回り振幅は設定値Sd以下となり、
低振動及び低騒音の定常脱水運転が行われる。そして、
振幅特性曲線C2のような脱水運転では、起動時の一次
共振及び二次共振点での振れ回り振幅が設定値Sp以下
であるので第1のアンバランス検出装置17が外槽3の
振れ回りを検出することなく、制御装置19は脱水速度
を上昇させる。この脱水運転では、回転速度の上昇に伴
って布片寄りが多くなって振れ回り振幅が増加する傾向
を示し、定常脱水回転速度領域では相当な振幅になる。
しかしながら、第1のアンバランス検出装置17が動作
する程の振幅には至らない。制御装置19は、脱水回転
速度が起動時の一次及び二次共振点通過領域(二次共振
点を越えた付近の回転速度、例えば800r/minま
で)を越えると、第2のアンバランス検出装置18から
の「オフ」信号を監視し、該「オフ」信号が発生する
と、アンバランス修正動作運転制御を実行する。従っ
て、振幅特性曲線C2に従う脱水運転では、一次及び二
次共振点通過領域を越えた運転領域においても許容振幅
Sdを越える振幅の振れ回りが発生すると、洗濯槽9を
停め、洗濯槽9内の布片寄りの修正運転制御を行って片
寄り量を小さくし、再度脱水運転を開始することにな
り、定常脱水運転時に据付け床等へ伝達される振動及び
騒音の発生を小さくすることができる。
【0036】洗濯容量が7.5kgの脱水洗濯機を使用
し、第1のアンバランス検出装置17の検出杆17aと
外槽3の上方部の外周面の距離を18〜20mmに設定
し、第2のアンバランス検出装置18の検出杆18aと
外槽3の上方部の外周面の距離を10〜12mmに設定
した構成では、布片寄りにより洗濯槽9の上方部(バラ
ンサ9dの下側)に生じるアンバランス量の最大値は、
第1のアンバランス検出装置17のみを使用した従来と
同様な脱水運転制御では0.49kg、第1のアンバラ
ンス検出装置17と第2のアンバランス検出装置18を
併用した本発明になる脱水運転制御では0.37kgと
なり、25%弱の低減効果を得ることができた。なお、
第1のアンバランス検出装置17の検出杆17aと外槽
3の上方部の外周面との距離を10〜12mmにし、該
第1のアンバランス検出装置17のみを使用して従来方
法での脱水運転制御の実験を試みたが、起動時の布片寄
りの修正動作と共に脱水運転を完了せずに「次工程」へ
移行する頻度が40%近くに増大し、性能及び機能上か
ら許容できない結果であった。布片寄りによるアンバラ
ンス量の最大値は、本発明になる制御とほぼ同じ値であ
った。
【0037】また、第1のアンバランス検出装置17の
検出杆17aと外槽3の上方部の外周面の距離を18〜
20mmに設定し、第2のアンバランス検出装置18に
おける検出杆18aと外槽3の上方部の距離を種々に変
えて該第2のアンバランス検出装置18を付加した制御
による効果を探ったところ、性能及び機能上支障をきた
さないで、実用上の効果が確認できたのは、検出杆18
aと外槽3の上方部の距離が7〜14mmの範囲(検出
杆17aと外槽3の上方部の距離の40〜70%)であ
った。
【0038】なお、このような脱水洗濯機の脱水運転制
御装置は、洗濯槽の回転軸を横軸にした所謂ドラム式洗
濯機にも適用することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明は、脱水起動時における一次及び
二次共振点通過時の許容振幅を越える外槽の振れ回り及
び前記二次共振点を越えた定常脱水回転領域における許
容振幅を越える振れ回りを検出し、脱水運転の起動時ば
かりでなく、定常脱水運転時にも許容振幅を越える振れ
回りを抑えるように布片寄りの修正運転を行うことによ
って振れ回り振幅が一段と小さい脱水運転を可能にし
た。
【0040】従って、脱水運転時に据付け床等へ伝達さ
れる振動及び騒音が小さくなる効果が得られる。また、
アンバランスである布片寄り量の低減により駆動部ベー
ス等の構造部材の必要強度を小さくすることができ、製
品の軽量化と小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる脱水洗濯機の縦断側面図である。
【図2】本発明になる脱水洗濯機における制御系のブロ
ック図である。
【図3】本発明になる脱水洗濯機における洗濯及び脱水
工程図である。
【図4】本発明になる脱水洗濯機における制御装置が実
行する脱水運転制御のフローチャートである。
【図5】図4に示した脱水運転制御のフローに続くフロ
ーチャートである。
【図6】脱水洗濯機の振れ回り振幅を示す振幅特性曲線
図である。
【符号の説明】
1…外枠、3…外槽、6…駆動モータ、7…伝動装置、
9…洗濯槽、10…回転翼、17…第1のアンバランス
検出装置、17a…検出杆、18…第2のアンバランス
検出装置、18a…検出杆、19…制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桧山 功 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内 (72)発明者 小池 敏文 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 大林 史朗 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外槽と、この外槽内に回転可能に配置され
    た脱水槽を兼ねる洗濯槽と、この洗濯槽の底部中央に配
    設された回転翼と、この回転翼及び/または前記洗濯槽
    を回転させる駆動装置と、外枠の上部四隅と前記外槽の
    下部を連結して外槽を防振支持する吊り棒と、前記脱水
    運転時の前記外槽の振れ量に応動するアンバランス検出
    装置と、前記洗濯槽に対する洗濯水の給水弁及び排水弁
    と、これらを制御する制御装置を備えた脱水洗濯機の脱
    水運転制御装置において、 脱水起動時の一次及び二次共振点通過時の許容振幅とし
    て設定した値を越える外槽の振れ回り振幅を検出する第
    1のアンバランス検出装置と、二次共振点を越えた回転
    速度領域での許容振幅として設定した値を越える外槽の
    振れ回り振幅を検出する第2のアンバランス検出装置を
    設け、前記制御装置は、脱水運転時に、前記第1及び第
    2のアンバランス検出装置による振幅検出結果に応じて
    前記駆動装置及び/または給水弁及び排水弁を制御する
    ことにより布片寄りを修正することを特徴とする脱水洗
    濯機の脱水運転制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記第1及び第2のア
    ンバランス検出装置は隣接させて設置したことを特徴と
    する脱水洗濯機の脱水運転制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記制御装置は、洗濯
    槽の脱水回転速度が前記二次共振点の回転速度領域を越
    えるまでは第2のアンバランス検出装置の検出結果を無
    視した制御を行うことを特徴とする脱水洗濯機の脱水運
    転制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記制御装置は、脱水
    運転時に前記第1または第2のアンバランス検出装置が
    設定値を越える外槽の振れを検出したときには、洗濯槽
    の脱水回転を停め、その後、再脱水起動するように前記
    駆動装置を制御することを特徴とする脱水洗濯機の脱水
    運転制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記制御装置は、脱水
    運転時に前記第1または第2のアンバランス検出装置が
    設定値を越える外槽の振れを検出したときには、洗濯槽
    の脱水回転を停め、その後、回転翼を正逆反転させて洗
    濯物を撹拌し、再脱水起動するように前記駆動装置を制
    御することを特徴とする脱水洗濯機の脱水運転制御装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記制御装置は、脱水
    運転時に前記第1または第2のアンバランス検出装置が
    設定値を越える外槽の振れを検出したときには、洗濯槽
    の脱水回転を停めて1〜複数回の脱水起動を繰り返えさ
    せ、それでも布片寄りを修正できないときには回転翼を
    1〜複数回正逆反転させて洗濯物を撹拌し、再脱水起動
    することを特徴とする脱水洗濯機の脱水運転制御装置。
  7. 【請求項7】請求項5または6において、前記制御装置
    は、脱水運転時に前記第1または第2のアンバランス検
    出装置が設定値を越える外槽の振れを検出したときに
    は、洗濯槽の脱水回転を停めて給水し、回転翼を正逆反
    転させて洗濯物を撹拌し、その後に再脱水回転するよう
    に前記駆動装置,給水弁及び排水弁を制御することを特
    徴とする脱水洗濯機の脱水運転制御装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、脱水運転時に洗濯槽の
    回転を停めて行う給水量は、当該脱水洗濯機に設定して
    ある最低水位までとすることを特徴とする脱水洗濯機の
    脱水運転制御装置。
  9. 【請求項9】請求項1において、前記第2のアンバラン
    ス検出装置の設定値を第1のアンバランス検出装置の設
    定値の40〜70%としたことを特徴とする脱水洗濯機
    の脱水運転制御装置。
  10. 【請求項10】請求項1において、前記第2のアンバラ
    ンス検出装置の検出杆と外槽の距離を第1のアンバラン
    ス検出装置の検出杆と外槽の距離の40〜70%とした
    ことを特徴とする脱水洗濯機の脱水運転制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105200712A (zh) * 2014-06-17 2015-12-30 青岛海尔洗衣机有限公司 一种洗衣机脱水平衡方法及洗衣机
WO2018082581A1 (zh) * 2016-11-01 2018-05-11 青岛海尔洗衣机有限公司 洗衣机脱水控制方法及控制装置

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