JPH0970322A

JPH0970322A - 収納ケース

Info

Publication number: JPH0970322A
Application number: JP7228726A
Authority: JP
Inventors: Osamu Edo; 理江戸; Tsugiyoshi Osawa; 次義大沢
Original assignee: KONISAA KK; Kokuyo Co Ltd
Current assignee: KONISAA KK; Kokuyo Co Ltd
Priority date: 1995-09-06
Filing date: 1995-09-06
Publication date: 1997-03-18

Abstract

(57)【要約】【課題】変形に耐え得る剛性を付与しつつ部品点数を
削減すること。【解決手段】ケース本体１１の側壁１５にガイドレー
ル２０が一体的に形成されている。このガイドレール２
０は、側壁１５の前後方向に沿って延在し、引き出し１
２の移動を案内する他、側壁１５に対して補強リブと同
様の作用を付与するようになている。ガイドレール２０
は、水平レール部２０Ａとこの水平レール部２０Ａの上
面に設けられた突条部２０Ｂとにより構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は収納ケースに係り、
更に詳しくは、机上等に載置して各種の書類、文具等を
収納するに好適な収納ケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、オフィス等において、手近で
の書類整理、収納を行うことに適した多段型の樹脂製収
納ケースが利用されている。この種の収納ケースとして
は、例えば、図９ないし図１１に示されるタイプのもの
が知られている。この収納ケースは、後端に裏板５１を
嵌合させて装着するとともに、手前側を開口部５２とし
て構成されたケース本体５３と、このケース本体５３の
左右側壁５５，５５の内面側に装着された一対のガイド
部材５６，５６と、これらのガイド部材５６，５６に案
内されてケース本体５３より出し入れ可能に設けられた
複数の引き出し５７とにより構成されている。

【０００３】前記ガイド部材５６は、図１１に示される
ように、側壁５５に装着される板状部５６Ａと、この板
状部５６Ａの前後方向に延設された複数本のガイドレー
ル５６Ｂとにより構成され、このガイドレール５６Ｂ上
に引き出し５７の左右底面部分が乗って前後方向に移動
できるようになっている。

【０００４】このような収納ケースは、多段型であるた
め、収納対象を適宜区分けした状態での収納が可能であ
り、また、全体としての大きさも机上等への載置に適し
たものであるため、手近にて各種書類、文具等の収納と
取り出しを行えるという利点がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
収納ケースにあっては、ガイド部材５６がケース本体５
３とは別体の部材として構成されているため、部品点数
が多くなるという不都合があった。しかも、ガイド部材
５６をケース本体５３に組み立てるときの精度にバラツ
キを生じたときには、引き出し５７の出し入れ動作がス
ムースに行えなくなるという不都合も招来する。更に、
組み立てが良好に行えた場合においても、ガイド部材５
６自体に生じ得る成形誤差によっても同様の不都合があ
った。

【０００６】また、従来の収納ケースの場合、図１０に
示されるように、ケース本体５３の天板上に物を載せた
場合等の外力Ｆで天板が撓む傾向があり、これに追従し
て側板５５が、図１０中二点鎖線で示されるように樽状
に膨出し、ひいては、裏板５１が不用意に脱落してしま
うという不都合もあった。

【０００７】

【発明の目的】本発明は、かかる従来例の不都合に着目
して案出されたものであり、その目的は、収納ケースの
部品点数を削減して当該収納ケースの組み立て容易化を
図るとともに、外力に対する剛性を高めて裏板の脱落要
因を有効に回避することのできる収納ケースを提供する
ことにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、後端に裏板を備え手前側に開口部が設け
られたケース本体と、このケース本体の内側に配置され
るガイドレールに沿って出し入れ可能に設けられた引き
出しとを有する収納ケースにおいて、前記ケース本体と
ガイドレールとを樹脂材料で一体成形する、という構成
を採っている。この構成により、ガイドレールの個別的
な組み立て作業は一掃できる他、当該ガイドレールがケ
ース本体を補強するリブとしての作用を発揮し、ケース
本体に剛性が付与されて外力による変形に耐え得ること
となる。

【０００９】前記収納ケースにおいて、ガイドレールは
水平レール部と、この水平レール部の上面側に形成され
た突条部とを備えて構成することが好ましい。かかるレ
ール形状を採用することによってガイドレール自体の剛
性も高められ、前述の剛性をより一層増大させることが
できる。

【００１０】また、前記収納ケースにおける裏板にはケ
ース本体の側壁とガイドレールにそれぞれ嵌合可能な突
起を設ける構成も併せて採用されている。裏板が側壁と
ガイドレールにそれぞれ嵌合する部分を備えていること
によって、裏板を強固に保持することができ、この点か
らも外力による変形要因が回避される。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る収納ケースを
図面を参照しながら説明する。

【００１２】図１には収納ケースの正面図が示されてい
る。この図において、収納ケース１０は全体として合成
樹脂材料を用いて成形されている。この収納ケース１０
は、ケース本体１１と、このケース本体１１内に出し入
れ可能に設けられた引き出し１２とを備えて構成されて
いる。

【００１３】前記ケース本体１１は、左右一対の側壁１
５と、これら側壁１５の上下に配置された天板１６及び
底壁１７と、これらの後端に装着される裏板１８（図５
参照）とにより構成され、手前側には開口部１９が形成
されるようになっている。このケース本体１１における
側壁１５の内面側には、図３及び図４に示されるよう
に、相互に向き合う関係でガイドレール２０がケース本
体１１と一体的に設けられている。各ガイドレール２０
は、本実施例では上下方向において略等間隔に配置され
ている。各ガイドレール２０は、側壁１５の前後方向に
向かって延設された水平レール部２０Ａと、この水平レ
ール部２０Ａの上面側にそれぞれ突設された突条部２０
Ｂとにより構成されている。

【００１４】前記引き出し１２は、前記ガイドレール２
０の水平レール部２０Ａに乗って前後方向に出し入れ可
能であり、この引き出し１２は、図２に示されるよう
に、底板２１と、この底板２１の周縁から立設された周
壁２２と、手前側の周壁２２に連設された把手部２３と
により構成されている。この把手部２３の一部には、収
納対象物等を表示するための表示部２４が形成されてい
る。なお、本実施例では、各引き出し１２の深さが同一
タイプのものを示しているが、異なる深さを有する引き
出しを部分的に採用することができる。この場合、ガイ
ドレール２０の上下方向における間隔が異なったタイプ
のケース本体を用いれば足りる。

【００１５】前記裏板１８は、図５及び図６に示される
ように、内面側に多数のリブ２６が網目状に形成されて
いる。この裏板１８の外周側には、複数箇所にフック状
の突起３０が形成されているとともに、この突起３０の
内側には、前記リブ２６よりも突出量が長く且つ基部側
が若干肉厚に設定された突起３１が形成されている。こ
れらの突起３０，３１は、図７及び図８に示されるよう
に、側壁１５及びガイドレール２０の後端に嵌合できる
ようになっている。すなわち、側壁１５の後端と水平レ
ール部２０Ａの基部側後端との間に隙間３３が設けられ
ているとともに、側壁１５の後端内面部分に凹部３４が
設けられており、前記隙間３３に突起３０を受容しつつ
当該突起３０の外面側が凹部３４にクリック動作を以て
嵌合できるようになっている。この一方、水平レール部
２０Ａの短寸幅方向における略中央部後端にも隙間３５
が形成されており、この隙間３５には突起３１が圧入で
きるようになっている。

【００１６】次に、前記収納ケースの作用について説明
する。

【００１７】図７及び図８に示される要領にて裏板１８
を装着することによりケース本体１１が完成する。ここ
で、裏板１８に設けられた突起３０の外面側は、対応す
る凹部３４に嵌合した状態では脱落方向に向かって係合
することになるため、強固なる係合力を維持することが
できる。また、突起３１は、基部側が僅かに肉厚となっ
ており、隙間３５内に圧入されたときに、突起３０，３
１間に存在する水平レール部の後端部分を外側に拡開さ
せる力を与えることとなり、これによって、突起３０と
凹部３４との係合力を更に増大させるように作用する。

【００１８】以上のようにして裏板１８が装着された状
態で、前記引き出し１４を所定箇所に収納することによ
って収納ケース１０全体が完成する。

【００１９】従って、このような構成によれば、ガイド
レール２０が側板１５の内面側において一体的に形成さ
れているので、少なくとも従来品に比べて部品点数を削
減でき、製造コストを低下させることが可能となる。し
かも、一体成形したことにより、ガイドレールの組み立
て作業も全く要求されないため、組み立て精度誤差によ
る従来の不都合も確実に解消することができる。

【００２０】また、ガイドレール２０は、引き出し１２
を案内する本来的作用の他に、補強用リブとしての作用
も奏するため、側壁１５への剛性を付与することが可能
となり、天板１６に荷重が加えられたときでも初期の形
状を安定して保持することとなり、ひいては、裏板１８
の脱落要因を効果的に回避することとなる。

【００２１】また、ガイドレール２０は、水平レール部
２０Ａと突条部２０Ｂとにより構成したから、ガイドレ
ール２０自体の強度付与はもとより達成できる他、前述
の補強用リブとしての効果を一層高めることができる。

【００２２】なお、前記ガイドレール２０の突条部２０
Ｂは、必要に応じて省略してもよく、単に水平レール部
２０Ａのみを備えた構造も採用可能である。また、突条
部２０Ｂを同一方向に向かって複数本配列してもよい。

【００２３】更に、本発明は、ガイドレール２０がケー
ス本体１１と一体的に形成されている点を主たる発明の
本質とするものであり、その他の構成若しくは形状等
は、前述の変形要因を回避可能な限り任意に設計変更す
ることができる。

【００２４】本発明は以上のように構成され、且つ、作
用するので、これによると、、収納ケースの部品点数を
減少して当該収納ケースの組み立てが容易になるととも
に、外力が加えられることがあっても、全体的な剛性に
よって変形に耐え得ることとなり、これにより裏板の脱
落を有効に防止することができる、という従来にない優
れた効果を奏する収納ケースを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例に係る収納ケースの正面図である。

【図２】（Ａ）は引き出しの上面図、（Ｂ）はその側面
図である。

【図３】裏板装着前におけるケース本体の正面図であ
る。

【図４】図３のＡ−Ａ線矢視断面図である。

【図５】裏板を内面側から見た正面図である。

【図６】裏板の概略拡大側面図である。

【図７】裏板装着要領を示すＢ−Ｂ線相当位置の断面図
である。

【図８】裏板の装着完了状態を示す断面図である。

【図９】従来の収納ケースの概略斜視図である。

【図１０】従来例におけるケース本体の正面図である。

【図１１】図９の引き出しを案内するためのガイド部材
を示す部分斜視図である。

【符号の説明】

１０収納ケース１１ケース本体１２引き出し１５側壁１８裏板１９開口部２０ガイドレール２０Ａ水平レール部２０Ｂ突条部３０突起３１突起

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】後端に裏板を備え手前側に開口部が設け
られたケース本体と、このケース本体の内側に配置され
るガイドレールに沿って出し入れ可能に設けられた引き
出しとを有する収納ケースにおいて、前記ケース本体と
ガイドレールとを樹脂材料で一体成形したことを特徴と
する収納ケース。
【請求項２】前記ガイドレールは水平レール部と、こ
の水平レール部の上面側に形成された突条部とを備えて
構成されていることを特徴とする請求項１記載の収納ケ
ース。
【請求項３】前記裏板にはケース本体の側壁とガイド
レールにそれぞれ嵌合可能な突起が設けられていること
を特徴とする請求項１又は２記載の収納ケース。