JPH0969921A - 記録装置及びその記録装置を用いたファクシミリ装置 - Google Patents

記録装置及びその記録装置を用いたファクシミリ装置

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JPH0969921A
JPH0969921A JP7225187A JP22518795A JPH0969921A JP H0969921 A JPH0969921 A JP H0969921A JP 7225187 A JP7225187 A JP 7225187A JP 22518795 A JP22518795 A JP 22518795A JP H0969921 A JPH0969921 A JP H0969921A
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JP7225187A
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English (en)
Inventor
Takayuki Nishinohara
隆行 西ノ原
Atsushi Saito
篤 斉藤
Keizo Sasai
敬三 笹井
Fumihiko Nakamura
中村  文彦
Takeshi Kono
健 河野
Katsumi Obana
克己 小花
Hiroshi Ogushi
大櫛  博
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば、交換可能なモノクロ専用記録ヘッド
或いはカラー記録用の記録ヘッドの内、搭載記録ヘッド
の種類を識別し、必要に応じてその交換を装置利用者に
促すことが可能な記録装置とその記録装置を用いたファ
クシミリ装置を提供する。 【解決手段】 装置がファクシミリモードで動作中は、
装着されている記録ヘッドの種類を識別し、その記録ヘ
ッドがカラー記録用の記録ヘッドであった場合には、操
作パネル58のLCDパネル67に記録ヘッドをモノク
ロ記録専用の記録ヘッドに交換するよう装置利用者を促
すメッセージを表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録装置及びその記
録装置を用いたファクシミリ装置に関し、特に、インク
ジェット方式に従ってインクを吐出する記録ヘッドを搭
載した記録装置及びその記録装置を用いたファクシミリ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット方式に従ってイン
クを吐出する交換可能なカートリッジ式の記録ヘッドを
用い、モノクロ記録時にはモノクロ専用記録ヘッドを搭
載して記録を行ない、一方、カラー記録時にはカラー記
録ヘッドを搭載して記録を行なう記録装置においては、
搭載されているカートリッジがカラー記録ヘッドである
か或いはモノクロ専用記録ヘッドであるかを判別するた
めには、装置内部のCPUがこれを行なうか、或いは、
装置使用者がその装置のカバーを開けて直接そのカート
リッジを目視確認する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、装置使用者は
その記録装置に、カラー記録ヘッドのカートリッジが搭
載されているのか或いはモノクロ記録ヘッドのカートリ
ッジが搭載されているのかを外観から識別することが不
可能であったため、上記従来例では以下のような欠点が
あった。
【0004】この記録装置の記録ヘッドはインク吐出口
はインクの乾燥により目詰まりして吐出不良が発生しや
すい。そのため、一定時間間隔でインク吸引や予備吐出
(記録に関係ないインク吐出)を行って少量のインクを
消費することにより、インクの乾燥による吐出不良の発
生を防止している。さて、上記のようなインクジェット
方式に従ってインクを吐出する交換可能なカートリッジ
式のカラー或いはモノクロ記録ヘッドを用いて記録を行
なう記録部を備えたファクシミリ装置をファクシミリ装
置単体として用いるのみならず、その記録部をプリンタ
装置としても利用可能なように装置を構成することが、
装置資源の効率的な利用という観点からも望まれてい
る。しかしながら、このような兼用装置の場合、例え
ば、G3プロトコルに従ったファクシミリ画像情報の送
信と受信記録を行うファクシミリモードと、外部コンピ
ュータから送られる情報を記録するプリンタモードを備
えることが必要になるが、このような2つのモードを備
えると以下のような問題がある。
【0005】即ち、ファクシミリモードではカラー画像
情報の受信はないため、その受信情報の記録にカラーイ
ンクが使用されることはない。しかしながら、カラー記
録ヘッドのカートリッジが搭載された状態であれば、イ
ンクの吐出不良を避けるために行なわれるカラーインク
の予備吐出や吸引動作により、カラーインクがファクシ
ミリ画像情報の記録に使用されていないにも係わらず無
駄に消費してしまうことがある。
【0006】特に、装置使用者が、装置外部から搭載カ
ートリッジの種類がカラー記録ヘッドであることに気付
かなければ、使用者が知らないうちに搭載カートリッジ
内のカラーインクが消費されていき、その状態が長期間
続くと、実際のカラー記録にインクを使用していないに
も係わらず、カラーインクがすべて消費されるという事
態も発生し得る。
【0007】本発明は上記問題を解決するために鑑みて
なされたもので、例えば、交換可能なカートリッジ型の
モノクロ専用記録ヘッド或いはカラー記録ヘッドの内、
搭載されているカートリッジの種類を識別し、必要に応
じてその交換を装置利用者に促すことが可能な記録装置
とその記録装置を用いたファクシミリ装置を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の記録装置は、次のような構成からなる。即
ち、交換可能な記録ヘッドを用いて記録媒体上に記録を
行なう記録装置であり、通信回線を介して送られてくる
情報を受信する通信モードを含む複数の動作モードで動
作可能な記録装置において、装着された記録ヘッドの種
類を判別する判別手段と、前記複数の動作モードの中の
1つを選択する選択手段と、前記選択手段による選択結
果と、前記判別手段による判別結果に従って、前記装着
記録ヘッドの交換を報知する報知手段とを有する記録装
置を備える。
【0009】また他の発明によれば、上記構成の記録装
置をファクシミリ装置であって、通信回線を介して画像
信号を送受信する通信手段と、画像原稿を読み取る読み
取り手段とを有することを特徴とするファクシミリ装置
を備える。
【0010】
【発明の実施の形態】以上の構成により本発明は、装着
された交換可能な記録ヘッドの種類を判別して、選択さ
れた動作モードとその判別結果とに従って装着記録ヘッ
ドの交換を装置利用者に促すよう動作する。また、その
記録ヘッドの種類には、黒色の記録剤を吐出してモノク
ロ記録を行なう第1の記録ヘッドと、複数のカラーの記
録剤を吐出してカラー記録を行なう第2の記録ヘッドを
含む。
【0011】さらに、装着記録ヘッドの交換を装置利用
者に促すため、メッセージを、例えば、LCDに表示し
たり、LEDランプを点灯させたり、或いは、スピーカ
を鳴動させたりする。上記の記録ヘッドは、インクを吐
出して記録を行うインクジェット記録ヘッドでも良い
し、或いは、熱エネルギーを利用してインクを吐出する
記録ヘッドであって、インクに与える熱エネルギーを発
生するための熱エネルギー変換体を備えているものでも
良い。
【0012】また他の発明によれば、装着された交換可
能な記録ヘッドの種類を判別して、選択された動作モー
ドとその判別結果とに従って装着記録ヘッドの交換を装
置利用者に促し、通信回線を介して受信した画像信号や
読み取った画像原稿に基づいて記録媒体に上記の記録ヘ
ッドを用いて記録を行なうよう動作する。ここで、読み
取られた画像原稿の画像データに基づいて記録媒体に画
像を複写記録するよう複写制御を行なう。
【0013】さらに、外部装置からのプリントデータを
入力するようにしても良い。このとき、装置にはプリン
トデータに基づいてプリント出力を行なう第1の動作モ
ードと、受信した画像信号或いは読み取られた画像原稿
の画像データに基づいて画像記録を行なう第2の動作モ
ードとを備え、これらの動作モードの切り替えをできる
ようにする。そして、装着された記録ヘッドの種類の判
別は、第2の動作モードで装置が動作しているときに行
なわれるようにする。
【0014】さらにまた、記録装置の場合と同様に、そ
の記録装置を用いたファクシミリ装置においても、その
記録ヘッドの種類には、黒色の記録剤を吐出してモノク
ロ記録を行なう第1の記録ヘッドと、複数のカラーの記
録剤を吐出してカラー記録を行なう第2の記録ヘッドを
含む。さらにまた、装着記録ヘッドの交換を装置利用者
に促すため、メッセージを、例えば、LCDに表示した
り、LEDランプを点灯させたり、或いは、スピーカを
鳴動させたりする。
【0015】さらにまた、上記の記録ヘッドは、インク
を吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドでも良
いし、或いは、熱エネルギーを利用してインクを吐出す
る記録ヘッドであって、インクに与える熱エネルギーを
発生するための熱エネルギー変換体を備えているもので
も良い。以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形
態を詳細に説明する。
【0016】[共通実施形態]まず、後述する第1〜第
3実施形態で共通的に用いられるファクシミリ装置につ
いて説明する。図1は本発明の代表的な実施形態である
インクジェット方式に従った記録ヘッドによって記録を
行なう記録部を備えたファクシミリ装置の構成を示す側
断面図である。この記録部には、カートリッジ式の白黒
記録専用のモノクロ記録ヘッドか、或いは、カートリッ
ジ式のカラー記録用のカラー記録ヘッドのいづれかを搭
載している。このモノクロ記録ヘッドとカラー記録ヘッ
ドとは交換可能である。また、このファクシミリ装置は
装置をファクシミリ装置として動作させるファクシミリ
モードと、外部コンピュータからのデータを受信してプ
リント出力するプリンタとして動作させるプリンタモー
ドの2つのモードがあり、後述する操作パネルからの操
作で2つのモードは切り替え可能である。
【0017】図1を参照して、ファクシミリ装置の概略
構成について説明する。図1において、Aは原稿を光学
的に読み取る読取部、Bはインクジェット方式に従って
記録を行なう記録部、Cは給紙カセットに積載された記
録紙P等の記録媒体を1枚づつ分離して記録部Bに供給
する給紙部である。まず、記録紙Pの流れについて説明
する。記録紙Pの搬送経路は矢印Gで示す通りである。
即ち、給紙部Cの給紙カセット1に積載された記録紙P
は、給紙ローラ2およびリタードローラ3によりピック
アップされ、給紙ローラ2によって記録部Bに送り込ま
れる。記録部Bでは記録ヘッド5により記録紙Pにイン
クを吐出して記録を行いつつ、その記録に合わせて記録
紙Pを搬送する。そして、記録が終了すると、排紙ロー
ラ6によって記録紙Pを排紙スタッカ7に排出積載す
る。
【0018】次に、給紙部Cの具体的な構成について説
明する。図1において、記録紙Pを複数枚積載収納する
給紙カセット1には記録紙Pを積載する中板4を備えて
いる。中板4は給送ローラ2と対向配置されている中板
バネ10により裏面より上方に付勢されている。また、
中板4は給紙待機時においてはカムなどにより下方へ押
圧され記録紙Pが少なくなったり無くなった時には容易
に継ぎ足し可能な構造になっている。
【0019】一方、記録信号を検知し、給紙動作を開始
する時は、カム等による中板4の下方押圧が解除され、
記録紙Pは給紙ローラ2によってピックアップされる。
リタードローラ3は給紙ローラ2と対向する位置にあり
中板4と連動して記録紙Pの位置を変える。給紙動作を
行う時は、中板4によって付勢され、給紙ローラ2でピ
ックアップされた記録紙PをJ部で給紙ローラ2との協
働作用によって最上側の1枚のみを分離給送する。分離
給送された記録紙Pは給送ローラ2に十分巻き付くよう
に挟持しながら記録部Bに搬送される。
【0020】さらに、記録部Bで記録された記録紙Pが
排出機構を説明する。排紙ローラ6で排出された記録紙
Pは、排紙スタッカ7に排紙積載される。排紙スタッカ
7は、ヒンジK部を回転中心とする排紙補助トレイ9が
設けられており、使用する記録紙Pが長尺である場合に
回転させて、排紙スタッカを記録紙排紙方向へ長くさせ
ることが出来る。さらに、排紙スタッカ7は、給紙カセ
ット1のカバーを兼ねる構造になっている。なお、排紙
スタッカ7と排紙補助トレイ9には複数のリブ(不図
示)が設けられており記録がなされた記録紙Pはそれら
の複数のリブ上を摺動し、順次積載される。
【0021】さらに、画像原稿Sの流れについて説明す
る。原稿搬送路は図1に矢印Fで示す通りである。図1
において、画像原稿Sはその画像面を下側にして原稿積
載トレイ41に積載される。原稿積載トレイ41に積載
された画像原稿Sはその幅方向に移動可能なスライダ4
2によって位置決めが行われる。画像原稿Sが原稿積載
トレイ41に積載されると、その原稿は予備搬送押圧片
43によって上方から予備搬送バネ44により押圧さ
れ、分離ローラ46との協働作用により捌いて予備搬送
される。
【0022】次に、予備搬送された画像原稿Sは、分離
片45と上方からADFバネ47によって押圧された分
離ローラ46との協働作用により、下側から1枚ずつ分
離搬送する。さらに、分離ローラ46は分離された画像
原稿Sを読み取り位置に搬送させる役割を兼ねている。
このようにして分離ローラ46で読み取り位置まで分離
搬送された画像原稿Sに描かれた画像は、光電変換セン
サ48に読み取られる。さて、CSローラ49はその上
方よりCS押圧バネ50により、光電変換センサ48の
読み取りラインにそって付勢されており、分離搬送され
た画像原稿Sを読み取りラインに密着させている。さら
に、CSローラ49は画像原稿Sの副走査方向(画像原
稿の搬送方向)の読み取り速度を決めるとともに、読み
取りを終了した画像原稿Sを排出する役割を兼ねてい
る。最後に、排出された画像原稿Sは原稿排紙トレイ5
1に排紙積載される。なお、原稿排紙トレイ51は装置
本体に着脱可能な構造になっている。
【0023】図2は記録部Bの詳細な構成を示す立体斜
視図である。図2に示すように、記録ヘッド5は、イン
クタンクを内蔵し、インクが無くなったときに記録ヘッ
ドごと新品と交換し得るカートリッジ式の記録ヘッドで
ある。また、記録ヘッド5にはモノクロ記録専用の記録
ヘッドを備えたカートリッジとカラー記録用の記録ヘッ
ドを備えたカートリッジの2種類があり、どちらにも適
宜交換可能である。この実施形態において、モノクロ記
録専用の記録ヘッドは、解像度が360DPIであり、
128個のノズルを1列に配したノズル列をもち、ノズ
ル内に設けた電気熱変換素子の発熱によってインク中に
生じた膜沸騰の圧力によってノズル先端の吐出口よりイ
ンクを吐出する。一方、カラー記録用の記録ヘッドは、
黒インク吐出用のノズルとカラーインク吐出用のノズル
とが分かれており、黒インク吐出用として64個のノズ
ルを、また、カラーインク(シアン、マゼンタ、イエ
ロ)吐出用のノズルとして上記3色のインクに対応して
それぞれ24個ずつのノズルを持っている。また、これ
らのノズルは1列に配列された構造となっている。
【0024】インク吐出原理は以下に述べるがモノクロ
記録専用の記録ヘッドもカラー記録用の記録ヘッドも同
じである。また、カラー記録用の記録ヘッドは、黒イン
ク用とカラーインク用の2つのインクタンクを持ち、そ
れぞれ独立してインクタンクを交換することが可能な構
造になっている。ここで、記録ヘッドからのインク吐出
原理について説明する。その記録ヘッド部は、一般に微
細な液体吐出口(オリフィス)、液路およびこの液路の
一部に設けられるエネルギー作用部と、その作用部にあ
る液体に作用させる液滴形成エネルギーを発生するエネ
ルギー発生部とを備えている。
【0025】このエネルギー発生部としてはピエゾ素子
等の電気機械変換体を用いたもの、レーザ等の電磁波を
照射して、そこにある液体に吸収させて発熱さて、その
発熱による作用で液滴を吐出、飛翔させるようにしたも
の、あるいは電気熱変換体によって液体を加熱して液体
を吐出させるようにしたもの等がある。その中でも熱エ
ネルギーによって液体を吐出させる方式を用いた記録ヘ
ッドは、記録用の液滴を吐出して飛翔用液滴を形成する
ための液体吐出口(オリフィス)を高密度に配列するこ
とができるために高解像度で記録を行なうことが可能で
ある。
【0026】また、電気熱変換体をエネルギー発生部と
して用いた記録ヘッドは、全体的な小型化も容易で、か
つ、最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向
上が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十二分
に活用でき、長尺化及び面状化(2次元化)が容易であ
ること等から、マルチノズル化、高密度実装化が容易
で、しかも大量生産が可能で、製造コストも安価にする
ことが可能である。
【0027】このようにエネルギー発生部に電気熱変換
体を用い、半導体製造プロセスを経て製造された記録ヘ
ッドは、一般には各インク吐出口に対応した液路を設
け、その液路ごとに液路を満たす液体に熱エネルギーを
作用させて、対応するインク吐出口から液体を吐出して
飛翔用液滴を形成する手段としての電気熱変換体が設け
られ、各液路には、各液路に連通さている共通液室から
液体が供給される構造となっている。
【0028】なお、インク吐出部の製造方法について
は、特開昭62−253457号公報に開示されている
ように、第1の基板上に少なくとも液路を形成するため
の固体層と、少なくとも液路の壁の形成に利用する活性
エネルギー線硬化性材料層と、第2の基板を順次積層し
た後、その第2の基板上にマスクを積層し、そのマスク
の上方から活性エネルギー線を照射して、活性エネルギ
ー線硬化性材料層の少なくとも液路の壁構成部分として
硬化させ、更に固体層と活性エネルギー線硬化性材料の
未硬化部分を二つの基板間から除去し、少なくとも液路
を形成する方法がある。
【0029】さらに続いて図2を参照して、記録部Bの
構成を説明する。図2において、キャリッジ15は記録
ヘッド5を精度良く保持しながら、記録紙Pの搬送方向
(副走査方向、矢印G方向)とは直交する方向(主走査
方向、矢印H方向)に往復移動させる。また、キャリッ
ジ15は、ガイド棒16と突き当て部15aにより摺動
自在に保持されている。キャリッジ15の往復移動は、
キャリッジモータ30(不図示)によって駆動されるプ
ーリ17およびタイミングベルト18によって行われ、
この時に記録ヘッド5に与えられる記録信号や電力は、
フレキシブルケーブル19によって装置本体の電気回路
より供給されている。記録ヘッド5とフレキシブルケー
ブル19とは互いの接点を圧接して接続しており、記録
ヘッド5の特定の接点間の開放/接続を検出することで
モノクロ記録専用のカートリッジが装着されているか或
いはカラー記録用のカートリッジが装着されているかを
後述するCPUが認識可能な構成となっている。
【0030】また、記録部Bのキャリッジ15のホーム
ポジションにはキャップ20が設けられインク受け手段
として機能する。キャップ20は必要に応じて上下し、
上昇時は記録ヘッド5に密着しそのノズル部を覆いイン
クの蒸発やゴミの付着を防止する。さて、この装置で
は、記録ヘッド5とキャップ20とが相対的に対向した
位置となるように位置決めするために、装置本体に設け
られたキャリッジホームセンサ21とキャリッジ15に
設けられた遮光板15bが用いられている。キャリッジ
ホームセンサ21は透過型のフォトインタラプタが用い
られ、キャリッジ15が移動して待機位置まで移動した
時に、キャリッジホームセンサ21の一部から照射され
た光が遮光板15bによってその透過が遮られることを
利用して、記録ヘッド5とキャップ20とが相対的に対
向した位置にあることを検知する。
【0031】記録紙Pは図中下側より上方へ給紙され、
給送ローラ2および紙ガイド22によって水平方向に曲
げられて、矢印G方向(副走査方向)に搬送される。給
送ローラ2および排紙ローラ6は夫々、記録モータ(不
図示)によって駆動され、必要に応じてキャリッジ15
の往復移動と連動して高精度に記録紙Pを副走査方向に
搬送する。また、副走査方向には撥水性の高い材料でつ
くられ、その刃状の円周部のみで記録紙Pに接触する拍
車23が設けられる。拍車23は排紙ローラ6に対向す
る位置で、軸受部材23aにより主走査方向に所定長離
間して複数箇所に配設されており、記録直後の記録紙上
の未定着画像に接触しても画像に影響を与えずに記録紙
Pをガイドし搬送するようになっている。
【0032】フォトセンサ8は、図3に示すように、キ
ャップ20と記録紙Pの紙端との間に記録ヘッド5のノ
ズル列5cに対向した位置に配置され、記録ヘッド5の
ノズルより吐出されるインク滴を直接光学的に検知する
透過型フォトインタラプタであり、記録ヘッド5のイン
ク無しの状態をその出力から判断できる。ここで用いて
いるフォトセンサ8は発光素子に赤外線LEDを用い、
LED発光面にはレンズを一体成形し、受光素子に向け
ておおよそ平行に光を投射できる。受光素子にはフォト
トランジスタが用いられ、受光素子の受光面にはモール
ド部材により0.7mm×0.7mmの穴が光軸上に形
成され、受光素子と発光素子との間全域において検出範
囲を高さ方向には0.7mm、幅方向は0.7mmに絞
り込んでいる。また、発光素子と受光素子とを結ぶ光軸
は記録ヘッド5のノズル列5cと平行に配置され、受光
素子と受光素子に間隔は記録ヘッド5のノズル列5cよ
りも広く、光軸と記録ヘッド5のノズル列5cの位置が
一致すると、記録ヘッド5の各ノズルから吐出されるイ
ンク滴は全て発光素子と受光素子の間の検出範囲を通過
可能な構成となっている。その検出範囲をインク滴が通
過することにより、インク滴が発光側からの光を遮り、
受光側への光量を減少させ、受光素子であるフォトトラ
ンジスタの出力の変化が得られる。
【0033】記録ヘッド5のノズル列とフォトセンサ8
とを相対的に対向した位置となるように位置決めするた
めに、キャップ20との位置決め同様に、装置本体に設
けられたキャリッジホームセンサ21を用いる。この実
施形態では、図3に示すようにホームポジション(H
P)にある記録ヘッド5のノズル列5cの位置からフォ
トセンサ8の光軸へ移動する距離(L)を、キャリッジ
15を駆動するモータのステップ数に換算し、予め記録
動作を実行させる制御プログラムに定数として設定され
ている。このようにして、ホームポジションを検出した
後一定量キャリッジを移動することにより、記録ヘッド
5のインク列の位置とフォトセンサ8の光軸とが相対的
に対向した位置に正確に位置決めできる。
【0034】図4は図1に示すファクシミリ装置の制御
構成を示すブロック図である。図4において、24は装
置全体を制御するための制御部であり、制御部24はC
PU25と、CPU25が実行する制御プログラムや各
種データを記憶しているROM26と、CPU25が種
々の処理を実行するにあたり作業領域として使用した
り、各種データを一時的に保存するためのRAM27等
を有している。
【0035】図4に示すように、記録ヘッド5はフレキ
シブルケーブル19を介して制御部24に接続し、フレ
キシブルケーブル19には制御部24から記録ヘッド5
に対する制御信号線、画像信号線、記録ヘッド5がモノ
クロ記録専用の記録ヘッドであるか或いはカラー記録用
の記録ヘッドであるかを識別する信号を出力する信号線
が含まれている。また、フォトセンサ8の出力はA/D
変換回路28により数値化し、CPU25にて解析可能
な構成となっている。キャリッジモータ30はモータ駆
動回路32によるパルスステップ数によって回転可能な
モータである。さらに、制御部24は、モータ駆動回路
33を介しキャリッジモータ30を、モータ駆動回路3
2を介し搬送モータ31を、モータ駆動回路53を介し
読取モータ52を制御し、キャリッジホームセンサ21
からの出力を入力している。
【0036】さらにまた、制御部24は、読取センサ4
8、外部コンピュータ56からの記録命令や記録データ
を受信するプリンタインタフェース54、公衆電話回線
57からの受信データを受け付ける回線制御回路55な
どの画像データの入力装置を接続しており、ファクシミ
リ送受信およびコピー、外部コンピュータのプリンタと
して動作可能となっている。さらにまた、制御部24は
装置利用者が種々の操作や指示を行なう操作パネル58
を接続している。
【0037】次に、以上のような構成のファクシミリ装
置を共通装置として用い、搭載カートリッジの種別が外
部より識別可能にする3つの実施形態について説明す
る。 [第1実施形態]図5は第1実施形態に従う操作パネル
58の構成レイアウトを示す図である。操作パネル58
は図1に示したファクシミリ装置のパネルカバー上の一
部に設けられている。
【0038】図5において、61はファクシミリ通信の
送信先をダイヤルする10キーと“*”キーと“#”キ
ーとで構成されるダイヤルキー、62はリダイヤルキ
ー、63はオンフックキー、64はファクシミリモード
時にコピーもしくはファクシミリ送信を指示するスター
トキー、65はファクシミリモード時にコピーあるいは
ファクシミリ送信の動作の中断を指示するストップキ
ー、66はワンタッチダイヤルや種々の設定を行うため
の設定キー、67は次の動作、エラー、注意および現在
の動作状況を表示して使用者に伝えるためのLCDパネ
ル、68はプリンタモードとファクシミリモードを切り
替えるモード切替キー、69はプリンタモードにおいて
紙送りを指示する紙送りキー、70はファクシミリモー
ドにおいて画像原稿読取時のモード選択(ファインモー
ド(FINE)と標準モード(STANDARD))を
行う読取モード選択キー、そして、71は装置に搭載さ
れている記録ヘッドカートリッジを別のカートリッジに
交換するため搭載カートリッジを装置から取り外す時に
押すカートリッジアウトキーである。
【0039】また、モード切替キー68にはLEDが設
けられておりプリンタモード時にはそれが点灯するよう
になっている。最初、装置に電源を投入した時は、この
装置はファクシミリ画像情報の送信、受信および受信し
た画像情報の記録を行うファクシミリモードに自動設定
される。ファクシミリモードのときはモード切替キー6
8のLEDは点灯しない。そして、装置使用者によりモ
ード切替キー68が押下されると、その部分に設けられ
たLEDが点灯し装置はプリンタモードに移行する。プ
リントモードに装置が移行すると、その装置は接続され
た外部コンピュータの周辺機器として動作可能になり、
接続された外部コンピュータから送られる画像情報やテ
キスト情報を記録出力するプリンタとして機能する。な
お、プリンタモードとして動作中に、モード切替キー6
8が再び押下されるとLEDが消灯して装置はファクシ
ミリモードに戻る。
【0040】次にファクシミリモード時における記録動
作について、図6に示すフローチャートを参照して説明
する。まず、ステップS1ではCPU25は現在の搭載
されているカートリッジがモノクロ記録専用の記録ヘッ
ドであるか或いはカラー記録用の記録ヘッドであるかを
調べる。ここで、搭載記録ヘッドがモノクロ記録専用の
カートリッジであると判定されれば、処理はステップS
2に進み、記録動作スタンバイ状態に移る。その状態に
おいて、コピー、ファクシミリ受信などの記録部の動作
要因が発生すると処理はステップS3に進み、記録部の
動作要因がファクシミリ受信によるものであるかどうか
を調べる。ここで、記録部の動作要因がファクシミリ受
信によるものであると判断されれば処理はステップS4
に進み、その動作要因がコピー指示によると判断されれ
ば処理はステップS7に進む。
【0041】処理はステップS4において、給紙カセッ
ト1に積載された記録紙Pを1枚ピックアップして給紙
し、モノクロ記録専用の記録ヘッドを用い、その記録ヘ
ッドに備えられた128個のノズルを使用して1ページ
の画像データを記録する。続くステップS5では、イン
クタンクに残存するインクの有無を調べる。ここで、イ
ンク無しと判断されれば、 処理はステップS9
に進み、エラー処理を行なって、一連の処理を終了す
る。ここでいうエラー処理とは、例えば、ファクシミリ
受信画像データをメモリに格納してエラーメッセージを
LCD67に表示し、記録動作を終了するという一連の
動作を指し、カートリッジ交換された時にメモリに一時
的に格納された画像データを出力する。
【0042】これに対して、インク有りと判断された場
合には、処理はステップS6に進み、このあと出力すべ
き次の頁が存在するかどうかを調べる。ここで、出力す
べき次頁が存在する場合には処理はステップS4に戻
り、給紙カセット1より次の記録紙を1枚ピックアップ
を開始して、記録動作を繰り返す。これに対して、出力
すべき頁がもはや存在しなければ処理はステップS2に
進み、スタンバイ状態に戻る。
【0043】さて、処理はステップS7において、画像
原稿を1頁分読み込んでコピー動作を行ない、これが終
了すると処理はステップS8に進んで、コピー対象とな
る画像原稿があるかどうかを調べる。ここで、まだコピ
ー対象となる画像原稿が存在すれば処理はステップS7
に戻ってコピー動作を続けるが、画像原稿が存在そなけ
れば処理はステップS2に進み、スタンバイ状態に戻
る。
【0044】一方、ステップS1において、搭載カート
リッジがカラー記録用の記録ヘッドであると判断された
場合は、処理はステップS10に進み、LCDパネル6
7に“Exchange Color Cartridge to Black Cartridge
(カラー記録用の記録ヘッドをモノクロ記録専用のもの
に交換してください)”と表示し、その後処理はステッ
プS11に進み装置は記録動作スタンバイ状態に移る。
スタンバイ状態の時、LCDパネル67には“Exchange
Color Cartridge to Black Cartridge”と表示され続
ける。その状態において、コピー、ファクシミリ受信な
どの記録部の動作要因が発生すると処理はステップS1
2に進み、記録部の動作要因がファクシミリ受信による
ものであるかどうかを調べる。
【0045】ここで、その動作要因がファクシミリ受信
によるものであれば処理はステップS13に進み、カラ
ー記録用の記録ヘッドの黒インク吐出部である64個の
ノズルを使用して1ページ分の画像データを記録し、そ
の後、処理はステップS14においてインクタンクに残
存するインクの有無を調べる。ここで、インク無しと判
断されれば、 処理はステップS9に進み、エラー
処理を行なって、一連の処理を終了する。ここでいうエ
ラー処理とは、例えば、ファクシミリ受信画像データを
メモリに格納してエラーメッセージをLCD67に表示
し、記録動作を終了するという一連の動作を指し、カー
トリッジ交換された時にメモリに一時的に格納された画
像データを出力する。
【0046】これに対して、インク有りと判断された場
合には、処理はステップS15に進み、このあと出力す
べき次頁が存在するかどうかを調べる。ここで、出力す
べき次頁が存在する場合には処理はステップS13に戻
り、次の記録紙を1枚ピックアップして次頁の記録のた
めに同様の動作を繰り返す。これに対して、次頁が存在
しなければ処理はステップS10に戻り、LCDパネル
67に“Exchange Color Cartridge to Black Cartridg
e”のメッセージを表示して、装置は再びスタンバイ状
態に戻る。
【0047】さて、ステップS12において、記録部の
動作要因がコピー指示によると判断した場合には、処理
はステップS16に進んで画像原稿1頁分のコピー動作
を行なう。その後、ステップS17ではコピー対象とな
る画像原稿がさらに存在するかどうかを調べ、存在する
ならば処理はステップS16に戻り記録動作を続ける
が、画像原稿が最早存在しなければ処理はステップS1
0に戻り、LCDパネル67に“Exchange Color Cartr
idge to Black Cartridge”のメッセージを表示して、
装置は再びスタンバイ状態に戻る。
【0048】以上説明したように、この実施形態に従え
ば、ファクシミリモードにおいて、カラー記録用の記録
ヘッドが搭載されている場合、操作パネル上のLCDパ
ネル67にカートリッジの交換を装置利用者に対して促
すようなメッセージを表示するので、装置使用者は容易
に現在搭載のカートリッジがカラー記録用の記録ヘッド
であると識別することができる。これによって、モノク
ロ記録専用の記録ヘッドへのカートリッジ交換が促さ
れ、それにより装置使用者はカラー記録用の記録ヘッド
が搭載されているのを気付かないままファクシミリ画像
記録、予備吐出、吸引回復等の動作が行なわれてカラー
インクを浪費するという事態を防止することができる。
【0049】[第2実施形態]ここでは、ファクシミリ
モードにおいて、カラー記録用の記録ヘッドが搭載され
ていることを装置使用者に知らせるために、操作パネル
上の所定のLEDを点灯させる場合について説明する。
図7は第2実施形態に従う操作パネル58のレイアウト
を示す図である。図7において、第1実施形態で説明し
たのと共通のキーやパネルには同じ参照番号を付し、こ
こでの説明は省略する。図7において、72はファクシ
ミリモードにおいて、カラー記録用の記録ヘッドが搭載
されていると点灯するLEDである。
【0050】次に、図8に示すフローチャートを参照し
てこの実施形態に従うファクシミリモード時における記
録動作について説明する。なお、このフローチャートで
は、第1実施形態において既に説明した処理ステップに
は同じステップ参照番号を付し、ここでの説明は省略す
る。以下、この実施形態に特徴的な処理ステップについ
てのみ説明する。
【0051】ファクシミリモードにおいて、搭載カート
リッジがカラー記録用の記録ヘッドであると判定される
と、処理はステップS10Aにおいて、操作パネル58
上のLED72を点灯する。以下、処理は第1実施形態
と同様である。なお、この実施形態では、図8に示す一
連の動作の間、操作パネル58上のLED72は点灯し
ており、カートリッジがモノクロ記録専用の記録ヘッド
に交換された時にLED72は消灯する。
【0052】以上説明したように、この実施形態に従え
ば、ファクシミリモードにおいて、カラー記録用の記録
ヘッドが搭載されている場合、操作パネル上のLED7
2が点灯するので、装置使用者は容易に現在搭載のカー
トリッジがカラー記録用の記録ヘッドであることを知る
ことができる。これによって、モノクロ記録専用の記録
ヘッドへのカートリッジ交換が促され、それにより第1
実施形態と同様に装置使用者はカラー記録用の記録ヘッ
ドが搭載されているのを気付かないままカラーインクを
浪費するという事態を防止することができる。
【0053】[第3実施形態]ここでは、ファクシミリ
モードにおいてカラー記録用の記録ヘッドが搭載されて
いることを使用者に知らせるために、操作パネル58に
設けられたスピーカから音を鳴らす場合について説明す
る。図9は第3実施形態に従う操作パネル58のレイア
ウトを示す図である。図9において、第1実施形態で説
明したのと共通のキーやパネルには同じ参照番号を付
し、ここでの説明は省略する。図9において、73はフ
ァクシミリモードにおいて、カラー記録用の記録ヘッド
が搭載されていると音を出力するスピーカである。
【0054】次に、図10に示すフローチャートを参照
してこの実施形態に従うファクシミリモード時における
記録動作について説明する。なお、このフローチャート
では、第1実施形態において既に説明した処理ステップ
には同じステップ参照番号を付し、ここでの説明は省略
する。以下、この実施形態に特徴的な処理ステップにつ
いてのみ説明する。
【0055】ファクシミリモードにおいて、搭載カート
リッジがカラー記録用の記録ヘッドであると判定される
と、処理はステップS10Bにおいて、操作パネル58
上のスピーカ73から低音のブーというブザー音が鳴
る。以下、処理は第1実施形態と同様である。なお、こ
の実施形態では、図10に示す一連の動作の間、操作パ
ネル58上のブザー音は鳴り続け、カートリッジがモノ
クロ記録専用の記録ヘッドに交換された時にこの音はや
む。
【0056】以上説明したように、この実施形態に従え
ば、ファクシミリモードにおいて、カラー記録用の記録
ヘッドが搭載されている場合、操作パネル上のスピーカ
73からブザー音が鳴動するので、装置使用者は容易に
現在搭載のカートリッジがカラー記録用の記録ヘッドで
あることを知ることができる。これによって、モノクロ
記録専用の記録ヘッドへのカートリッジ交換が促され、
それにより第1〜第2実施形態と同様に装置使用者はカ
ラー記録用の記録ヘッドが搭載されているのを気付かな
いままカラーインクを浪費するという事態を防止するこ
とができる。
【0057】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。その
代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4
723129号明細書、同第4740796号明細書に
開示されている基本的な原理を用いて行うものが好まし
い。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュ
アス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマ
ンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシ
ートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、
記録情報に対応していて膜沸騰を越える急速な温度上昇
を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによ
って、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録
ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの
駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を
形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮によ
り吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少
なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形
状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるの
で、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成で
き、より好ましい。
【0058】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。記録ヘ
ッドの構成としては、上述の各明細書に開示されている
ような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成
(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈
曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第
4558333号明細書、米国特許第4459600号
明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加
えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロット
を電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭5
9−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収
する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭5
9−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0059】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。加えて、上記の実施形態で説
明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置
本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0060】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましい。これ
らを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピ
ング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、
電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこ
れらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。ま
た、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えるこ
とも安定した記録を行うために有効である。
【0061】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。以上説明した実施の形態においては、インクが液
体であることを前提として説明しているが、室温やそれ
以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは
液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット
方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0062】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0063】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良
い。また、本発明は、複数の機器から構成されるシステ
ムに適用しても良いし、1つの機器からなる装置に適用
しても良い。また、本発明はシステム或は装置にプログ
ラムを供給することによって実施される場合にも適用で
きることは言うまでもない。この場合、本発明に係るプ
ログラムを格納した記憶媒体が本発明を構成することに
なる。そして、該記憶媒体からそのプログラムをシステ
ム或は装置に読み出すことによって、そのシステム或は
装置が、予め定められた仕方で動作する。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、装
着された交換可能な記録ヘッドの種類を判別して、選択
された動作モードとその判別結果に従って装着記録ヘッ
ドの交換を装置利用者に促すので、例えば、カラー記録
を行わない場合に、装置使用者は装着記録ヘッドがカラ
ー記録用の記録ヘッドであることに気付かない状態で、
そのまま記録を行なってしまうという事態を回避するこ
とができるという効果がある。
【0065】これによって、本来的に記録に不必要なイ
ンクなどの記録剤の浪費を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるインクジェッ
ト方式に従った記録ヘッドによって記録を行なう記録部
を備えたファクシミリ装置の構成を示す側断面図であ
る。
【図2】図1に示す装置の記録部Bの詳細な構成を示す
立体斜視図である。
【図3】記録部Bのフォトセンサ8の周辺の詳細な構成
を示す図である。
【図4】図1に示すファクシミリ装置の制御構成を示す
ブロック図である。
【図5】第1実施形態に従う操作パネル58の構成レイ
アウトを示す図である。
【図6】第1実施形態に従うファクシミリモード時の記
録動作を示すフローチャートである。
【図7】第2実施形態に従う操作パネル58の構成レイ
アウトを示す図である。
【図8】第2実施形態に従うファクシミリモード時の記
録動作を示すフローチャートである。
【図9】第3実施形態に従う操作パネル58の構成レイ
アウトを示す図である。
【図10】第3実施形態に従うファクシミリモード時の
記録動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
A 読取部 B 記録部 C 給紙部 1 給紙カセット 5 記録ヘッド 8 フォトセンサ 15 キャリッジ 20 キャップ 21 キャリッジホームセンサ 24 制御部 25 CPU 26 ROM 27 RAM 58 操作パネル 67 LCDパネル 72 LED 73 スピーカ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/32 B41J 25/28 Z (72)発明者 中村 文彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 河野 健 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小花 克己 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大櫛 博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交換可能な記録ヘッドを用いて記録媒体
    上に記録を行なう記録装置であり、通信回線を介して送
    られてくる情報を受信する通信モードを含む複数の動作
    モードで動作可能な記録装置において、 装着された記録ヘッドの種類を判別する判別手段と、 前記複数の動作モードの中の1つを選択する選択手段
    と、 前記選択手段による選択結果と、前記判別手段による判
    別結果に従って、前記装着記録ヘッドの交換を報知する
    報知手段とを有する記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドの種類には、黒色の記録
    剤を吐出してモノクロ記録を行なう第1の記録ヘッド
    と、複数のカラーの記録剤を吐出してカラー記録を行な
    う第2の記録ヘッドを含むことを特徴とする請求項1に
    記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記報知手段は、メッセージを表示する
    表示手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の記録
    装置。
  4. 【請求項4】 前記表示手段はLCDを含むことを特徴
    とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記報知手段は、LEDランプを含むこ
    とを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記報知手段は、スピーカを含むことを
    特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記
    録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴と
    する請求項1に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の記録装置を用いたファ
    クシミリ装置であって、 通信回線を介して画像信号を送受信する通信手段と、 画像原稿を読み取る読み取り手段とを有することを特徴
    とするファクシミリ装置。
  10. 【請求項10】 前記読み取り手段によって読み取られ
    た画像原稿の画像データに基づいて記録媒体に画像を複
    写記録するよう記録制御する複写制御手段をさらに有す
    ることを特徴とする請求項9に記載のファクシミリ装
    置。
  11. 【請求項11】 外部装置からのプリントデータを入力
    する入力手段をさらに有することを特徴とする請求項1
    0に記載のファクシミリ装置。
  12. 【請求項12】 前記プリントデータに基づいてプリン
    ト出力を行なう第1の動作モードと、前記通信手段によ
    って受信した画像信号或いは前記読み取り手段によって
    読み取られた画像原稿の画像データに基づいて画像記録
    を行なう第2の動作モードとを切り替える切り替え手段
    をさらに有することを特徴とする請求項11に記載のフ
    ァクシミリ装置。
  13. 【請求項13】 前記判別手段による判別は、前記第2
    の動作モードで装置が動作にしているときに行なわれる
    ことを特徴とする請求項12に記載のファクシミリ装
    置。
  14. 【請求項14】 前記記録ヘッドの種類には、黒色の記
    録剤を吐出してモノクロ記録を行なう第1の記録ヘッド
    と、複数のカラーの記録剤を吐出してカラー記録を行な
    う第2の記録ヘッドを含むことを特徴とする請求項9に
    記載のファクシミリ装置。
  15. 【請求項15】 前記報知手段は、メッセージを表示す
    る表示手段を含むことを特徴とする請求項9に記載のフ
    ァクシミリ装置。
  16. 【請求項16】 前記表示手段はLCDを含むことを特
    徴とする請求項15に記載のファクシミリ装置。
  17. 【請求項17】 前記報知手段は、LEDランプを含む
    ことを特徴とする請求項9に記載のファクシミリ装置。
  18. 【請求項18】 前記報知手段は、スピーカを含むこと
    を特徴とする請求項9に記載のファクシミリ装置。
  19. 【請求項19】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して
    記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴
    とする請求項9に記載のファクシミリ装置。
  20. 【請求項20】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利
    用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに
    与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換
    体を備えていることを特徴とする請求項9に記載のファ
    クシミリ装置。
JP7225187A 1995-09-01 1995-09-01 記録装置及びその記録装置を用いたファクシミリ装置 Withdrawn JPH0969921A (ja)

Priority Applications (2)

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JP7225187A JPH0969921A (ja) 1995-09-01 1995-09-01 記録装置及びその記録装置を用いたファクシミリ装置
US08/706,435 US6082847A (en) 1995-09-01 1996-08-30 Image system with informing means

Applications Claiming Priority (1)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6071025A (en) * 1998-02-05 2000-06-06 Funai Electric Co., Ltd. Printer system having two or more ink cartridges
JP2001150768A (ja) * 1999-11-29 2001-06-05 Seiko Epson Corp プリンタ、プリンタ制御方法およびプリントシステム並びにプログラムを記録した記録媒体
JP2006240209A (ja) * 2005-03-07 2006-09-14 Seiko Epson Corp モード設定方法およびプリンタ

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