JPH0969794A - 無線放送受信機および符号化メッセージの処理モジュール - Google Patents

無線放送受信機および符号化メッセージの処理モジュール

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JPH0969794A
JPH0969794A JP8194688A JP19468896A JPH0969794A JP H0969794 A JPH0969794 A JP H0969794A JP 8194688 A JP8194688 A JP 8194688A JP 19468896 A JP19468896 A JP 19468896A JP H0969794 A JPH0969794 A JP H0969794A
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radio broadcast
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JP8194688A
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Hans-Wilhelm Dr Ing Ruehl
リュール ハンス−ヴィルヘルム
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Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Philips Electronics NV
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    • H04B1/06Receivers
    • H04B1/16Circuits
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
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    • H04H20/53Arrangements specially adapted for specific applications, e.g. for traffic information or for mobile receivers
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    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/09Arrangements for giving variable traffic instructions
    • G08G1/091Traffic information broadcasting
    • G08G1/093Data selection, e.g. prioritizing information, managing message queues, selecting the information to be output
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    • H04H2201/10Aspects of broadcast communication characterised by the type of broadcast system
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御データから、表示装置や音声合成回路に
適した形式でメッセージを形成する無線放送受信機にお
いて、データファイルの大きさが小さくなるように構成
する。 【解決手段】 記憶装置12,28内で符号化メッセー
ジのもとに格納されている制御データは、第1の言語に
よる表記を有する。この制御データは別の言語による所
定の表記を、それが第1の言語によるものとは異なって
いるときに有する。この場合、すべての別の言語の表記
はそのつど1つの前置された分離マークを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線放送受信機お
よび無線放送信号から導出された符号化メッセージの処
理モジュールに関する。そこには制御回路が設けられて
おり、該制御回路は、無線放送信号から導出された符号
化メッセージを少なくとも1つの記憶装置へ供給し、符
号化メッセージから導出された制御データを少なくとも
1つの記憶装置から受け取り、該制御データから、表示
装置および/または音声合成回路に適した形式でメッセ
ージを形成するように構成されている。さらに本発明
は、制御データを格納する記憶装置ならびにカード読み
取り装置へ挿入されるチップカードにも関する。
【0002】
【従来の技術】この種の無線放送受信機は雑誌”Funksc
hau 8/92 I Spezial p.22 - p.26 から公知である。こ
の無線放送受信機では、受信した無線放送信号から導出
された音声信号が音声回路において処理される。さらに
無線放送信号からRDSデータおよびTMCデータが導
出される。RDSは Radio Data System (ラジオデー
タシステム)の略語であり、TMCは Traffic Message
Channel (交通情報メッセージチャネル)の略語であ
る。TMCはRDSの機能拡張を成している。RDS−
TMCデータは無線放送信号とともにディジタル符号化
データとして伝送される。TMCによって無線放送の聴
取者はたとえば、無線放送機器内に記憶されている交通
情報メッセージをドライブのスタート前またはスタート
後に任意の頻度で呼び出し、所望の走行ルートに応じて
選び出された交通情報メッセージを聞き取り、個々の国
の言語に依存することなく聴取者自身の母国語で交通情
報メッセージをアナウンスさせることができるようにな
る。以下ではRDS−TMCデータのことを一般的に、
符号化メッセージとも称する。さらにここで考えられる
のは、符号化された交通情報メッセージだけでなく気象
通報やその他のニュースを、RDS−TMCデータある
いは符号化された同等のデータによって伝送することで
ある。
【0003】受信した符号化メッセージは記憶装置へ導
かれ、それに応じて記憶装置は制御データを制御回路へ
送出する。記憶装置は交通情報を形成するためのデータ
ファイルを有しており、この記憶装置はたとえば制御回
路と接続された半導体メモリとすることができるし、チ
ップカード上に配置された半導体メモリ、CD−ROM
等とすることができる。先に挙げた文献から知られてい
るのは、制御データは正書法での言語の表記であり音声
出力のために用いられることである。なお、正書法表記
とは以下では、ある言語を表記する際の適正な書き方の
ことを意味する。このような表記を音声で出力できるよ
うにするために、制御回路はたとえば、記憶されている
ディジタル符号化音声信号ファイルをアクセス可能であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、デー
タファイルの小さくされた無線放送受信機を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段および利点】本発明によれ
ばこの課題は、少なくとも1つの記憶装置内で符号化メ
ッセージのもとに格納されている制御データは、第1の
言語による少なくとも1つの表記を有しており、該制御
データはまえもって定められた別の言語による所定の表
記を、該表記が前記の第1の言語によるものとは異なっ
ているときに有しており、すべての別の言語の表記はそ
のつど1つの前置された分離マークを有することにより
解決される。
【0006】本発明による無線放送受信機へ、1つの符
号化メッセージのもとに格納されている制御データが記
憶装置から供給される。この種の記憶装置はたとえば、
無線放送受信機内に配置された内部記憶装置(たとえば
半導体メモリ)および/または外部記憶装置(たとえば
チップカード上に配置された半導体メモリ)とすること
ができる。この場合、制御データには複数の言語の表記
が含まれている。この種の表記はたとえば、正書法表記
(たとえば Roetenbach an der Pegnitz)、発音表記、
または複数の言語に対し表示装置で表示可能な表記(た
とえば Rotenb./Peg.)とすることができる。データフ
ァイルを小さく抑える目的で、第1の言語による表記は
すべて含まれるようにし、別の言語による表記は、その
表記が第1の言語のものとは異なるときにのみ含まれる
ようにされる。第1の言語がたとえばドイツ語であり別
の言語が英語、フランス語およびオランダ語であるなら
ば、たとえば地名 ”Koeln”に対する正書法表記のエン
トリは第1の言語(ドイツ語)では ”Koeln”となり、
第2の言語(英語)では ”Cologne”となり、第3の言
語(フランス語)では ”Cologne”となり、第4の言語
(オランダ語)では”Keulen”となる。地名”Lauf”に
ついては、第1の言語(ドイツ語)に対し正書法表記で
1つのエントリが存在している。それというのはこの地
名については、英語、フランス語もしくはオランダ語で
それぞれ異なる正書法表記は存在しないからである。種
々異なる別の言語の表記を区別する目的で、それらの表
記はそのつど1つの前置された分離マークを有してお
り、さらに第1の言語の表記と同様に所定の長さ(所定
のストリング長)を有している。
【0007】データファイルをいっそう小さくする目的
で、所定の制御データをそれぞれ1つのエスケープコー
ドに格納させる少なくとも1つの記憶装置が設けられて
いる。少なくとも1つのエスケープコード内でそのつど
1つのエスケープコードに格納されている制御データ
は、第1の言語による少なくとも1つの表記を有してお
り、さらにそれらの制御データはまえもって定められた
言語による所定の表記を、その表記が第1の言語による
ものと異なっているときに有している。すべての別の言
語の表記には分離マークがそのつど前置されている。制
御回路は、少なくとも1つのエスケープコードを含む制
御データを受け取ると、少なくとも1つのエスケープコ
ードを記憶装置へ導き、そのエスケープコードのもとに
格納されている制御データを受け取るように構成されて
いる。
【0008】1つまたは複数の記憶装置には、エスケー
プコードに対応づけられた制御データが格納されてい
る。エスケープコードに対応づけられたこの種の制御デ
ータは、たとえば ”Koeln(ケルン)”、”Anschlusst
elle(ジャンクション)”等のように頻繁に用いられる
名称が含まれている。符号化メッセージに対応し少なく
とも1つのエスケープコードを含む制御データを制御回
路が記憶装置から受け取ると、エスケープコードのもと
に格納されている制御データが制御回路へ供給されてか
ら、音声合成回路および/または表示装置のための対応
のメッセージ(たとえば交通情報)を形成することがで
きる。この種のエスケープコードは制御データよりも僅
かな記憶スペースしか必要としないので、これによりデ
ータファイルが小さくなる。このことは、交通情報を通
報する無線受信機を使用し、大きな交通地域(たとえば
ドイツ全体)のデータを記憶装置に格納させる際に、き
わめて有利なものである。本発明の別の利点は、エスケ
ープコードのもとに格納された制御データを適切に選択
することで、データファイル形成時に発生する可能性が
あり表示装置および/または音声合成回路において目立
ってしまうようなエラーが確実に最小化されることであ
る。エスケープコードのもとに格納された制御データの
適切な選択ということは、文面、単語および単語部分
(名称)を言語学的な観点にしたがって選択することで
ある。
【0009】表示装置および/または音声合成回路のた
めのメッセージを形成するために、制御回路が少なくと
も1つの記憶装置を、エスケープコードのもとに格納さ
れている制御データを読み出す目的で何度もアクセスし
なければならない可能性がある。このことを2つの実例
を用いて説明する。”Anschlusstelle Koeln-Muehlheim
(ジャンクション Koeln-Muehlheim)" の名称に対
し、”12365-Muehlheim”または ”78654 43263-Muehlh
eim”が制御データとして記憶装置内に配置されている
可能性がある。最初の事例の場合、制御回路はたとえば
エスケープコード”12365” に対し制御データ”32987
Koeln” を読み出す。その後、名称を合成できるように
するため、エスケープコード”32987” に対しさらに制
御データ(ここでは”Anschlusstelle =ジャンクショ
ン”) を読み出さなければならない。2番目の事例の
場合、制御回路は、エスケープコード ”78654”と”42
263” のところで名称”Anschlusstelle =ジャンクシ
ョン” と”Koeln” を少なくとも1つの記憶装置から
取り出す。
【0010】本発明の1つの実施形態によれば別の言語
による表記は、その表記が標準の順序で格納されていれ
ば第1の前置分離マークを有し、そうでなければ第2の
前置分離マークならびにそれに続く言語を特徴づける記
号を有する。
【0011】別の言語による表記が所定の順序(標準順
序)で格納されていれば、それらの表記には第1の分離
マークがそのつど前置される。ドイツ語の後の標準順序
がたとえば英語、フランス語そしてオランダ語であれ
ば、第1の分離マークが用いられる。このような標準順
序は、たとえば英語による表記だけがドイツ語とは異な
っているため、オランダ語のエントリが省略されフラン
ス語のエントリが省略されても存在する。このような標
準順序は、n個の表記(n>k)のうち少なくともk番
目の表記がなければ、もはや存在しなくなる。このこと
はたとえば、ドイツ語の後にフランス語とオランダ語の
エントリが続き、したがって英語のエントリが欠けてい
るときに生じる。フランス語およびオランダ語による1
つのエントリだけがドイツ語と異なっているならば、こ
のような順序が生じることになる。この実例の場合、別
の言語(フランス語、オランダ語)による表記に第2の
分離マークおよびそれに続く言語を特徴づける記号が前
置される。このことでさらにデータを小さくできる。
【0012】本発明の1つの実施形態によれば、少なく
とも1つの記憶装置内でそれぞれ1つの符号化メッセー
ジまたは1つのエスケープコードのもとに格納されてい
る制御データは、少なくとも第1の言語による導出可能
な正書法表記および/または発音表記を有しており、さ
らにそれらの制御データは、少なくとも1つの別の言語
による導出可能な正書法表記および/または発音表記
を、その別の言語による正書法表記および/または発音
表記が第1の言語によるものとは異なっているときだけ
有するように構成されている。
【0013】少なくとも1つの記憶装置には、それぞれ
1つの符号化メッセージに割り当てられた固有の制御デ
ータを有し各記憶領域に対応づけられたリストと、エス
ケープコードおよびそれぞれ割り当てられた制御データ
を有するエスケープリストが含まれている。この種のリ
ストはロケーションリスト、エリアロケーションリス
ト、セグメントロケーションリスト、常套句リスト等と
することができる。ロケーションリストには地名情報
(たとえば都市)が収容されており、エリアロケーショ
ンリストには交通関連上の地域(たとえば Ruhr 地
方)、行政上の地域(たとえば Mittelfranken)あるい
は観光上の地域(たとえば Teutoburger Wald)が収容
されており、セグメントロケーションリストには道路区
間が、さらに常套句リストには交通情報メッセージの一
部分(たとえば 10 km Stau =渋滞10km)が収容さ
れている。ロケーションリスト、エリアロケーションリ
ストおよびセグメントロケーションリストは地域特有の
ものであるのに対し、常套句リストは発生事象に特有の
ものである。
【0014】制御回路は、第1の記憶装置から地域特有
の制御データを導き、第2の記憶装置から事象特有の制
御データを導くように構成されている。この場合、第1
の記憶装置には地域特有の制御データを有するエスケー
プリストを格納させ、第2の記憶装置には事象特有の制
御データを格納させることができる。
【0015】第1の記憶装置を、カード読み取り装置に
挿入されるよう構成されているチップカードの一部分と
することができる。この種のチップカードの構造ならび
にその機能についてはたとえば、アメリカ合衆国特許第
5001753号明細書、アメリカ合衆国特許第514
6499号明細書、アメリカ合衆国特許第516315
4号明細書ならびにアメリカ合衆国特許第516852
1号明細書に記載されている。この種のチップカードの
利点は、無線放送受信機内で利用する際にチップカード
を特定地域用の交通情報メッセージを復号するために設
ければ、地名ないし地域の変更にあたり容易に交換を行
えることである。
【0016】本発明はさらに、無線放送受信機から導出
された符号化メッセージを処理するモジュールにも関す
る。このモジュールには制御回路が設けられており、こ
の制御回路は、無線放送信号から導出された符号化メッ
セージを少なくとも1つの記憶装置へ供給し、符号化メ
ッセージから導出された制御データを少なくとも1つの
記憶装置から受け取り、それらの制御データから表示装
置および/または音声合成回路に適した形式でメッセー
ジを形成するように構成されている。
【0017】少なくとも1つの記憶装置内で1つの符号
化メッセージのもとに格納されている制御データは、第
1の言語による少なくとも1つの表記を有しており、さ
らにそれらの制御データはまえもって定めれた別の言語
による所定の表記を、その表記が第1の言語によるもの
とは異なるときに有する。すべての別の言語による表記
はそれぞれ1つの前置分離マークを有する。
【0018】さらに本発明は、無線放送受信機のため
に、または無線放送信号から導出された符号化メッセー
ジを処理するモジュールのために、それぞれ1つの符号
化メッセージに対し制御データを格納する記憶装置に関
する。この記憶装置は、符号化メッセージのもとに格納
されている第1の言語による少なくとも1つの表記を有
しており、さらにこの記憶装置はまえもって定められた
別の言語による所定の表記を、その表記が第1の言語と
は異なるときに有している。すべての別の言語による表
記はそれぞれ1つの前置分離マークを有する。このよう
な記憶装置をチップカードの構成部分とすることがで
き、したがって本発明はこのチップカードにも関するも
のである。
【0019】次に、図面を参照しながら本発明の実施例
について詳細に説明する。
【0020】
【発明の実施の形態】図1には、無線放送信号を処理し
RDS−TMCデータを復号してさらに処理する無線放
送受信機が示されている。RDSとは Radio Data Syst
em (ラジオデータシステム)のことであり、たとえば
交通情報メッセージ、チューニングされた送信局の別の
周波数に関するデータ等が無線放送の聴取者に対し与え
られる。TMCは Traffic Message Channel (交通メ
ッセージチャネル)の略語であり、RDSの機能拡張を
成している。符号化メッセージを成すRDS−TMCデ
ータは、無線放送信号とともにディジタル符号化データ
として伝送される。TMCによって無線放送の聴取者は
たとえば、無線放送機器内に記憶されている交通情報メ
ッセージをドライブのスタート前またはスタート後に任
意の頻度で呼び出し、所望の走行ルートに応じて選び出
された交通情報メッセージを聞き取り、個々の国の言語
に依存することなく聴取者自身の母国語で交通情報メッ
セージをアナウンスさせることができるようになる。
【0021】RDS−TMC無線放送受信機(図1)の
アンテナ1から受信された無線放送信号は、チューナ2
および中間周波段3を介してステレオデコーダ4および
RDSデコーダ5へ伝送される。チューナ2は同調回路
6により制御され、同調回路6は制御回路7およびそれ
に接続された操作装置8により調整される。ステレオデ
コーダ4により低周波ステレオ信号が供給され、それら
の信号は音声増幅器9を介して2つのスピーカ10,1
1へ導かれる。ステレオデコーダ4と音声増幅器9は音
声回路69を成している。RDSデコーダ5は、中間周
波段3により供給された低周波信号からRDS−TMC
データを抽出する。RDS−TMCデータとさらにクロ
ック信号がRDSデコーダ5から制御回路7へ与えられ
る。
【0022】さらにメモリ12、表示装置13、音声合
成回路14、および必要に応じてたとえばカセットドデ
ッキ、CDプレイヤー、自動車電話等のような1つまた
は複数の別の装置15が制御回路7と接続されている。
メモリ12は第2の記憶装置を成している。さらにカー
ド読み取り装置16も制御回路7と接続されていて、後
続処理のためカード読み取り装置16はチップカード1
7とデータ交換を行う。
【0023】図2にはこの種のチップカード17の構造
がブロック図として示されている。チップカード17の
中心となる素子はプロセッサ18であり、これは電流給
電回路19、クロック処理回路20およびバス21と結
合されている。電流給電回路19は2つの端子22,2
3と接続されており、これらの端子を介してカード読み
取り装置16からチップカード17への電流供給が行わ
れる。さらにクロック処理回路20は、端子24を介し
てクロック信号をカード読み取り装置16から受け取
る。クロック処理回路20において、このクロック信号
から別のクロック信号を導出できる。プロセッサ18に
は別の端子25が接続されており、この端子を介してカ
ード読み取り装置16からリセット信号を受け取ること
ができる。また、ランダムアクセスメモリ26(以下で
はRAMと称する)、リードオンリーメモリ27(以下
ではプログラムROMと称する)、リードオンリーメモ
リ28(以下ではデータROMと称する)およびインタ
ーフェースユニット29が、バス21と結合されてい
る。インターフェースユニット29およびそれとつなが
っている2つの端子30,31を介して、カード読み取
り装置16とチップカード17との間のデータ交換が行
われる。プログラムROM27にはプロセッサ18の動
作に必要なプログラムが格納されており、RAM26に
は作動中に生じ変化し得るデータが格納されており、デ
ータROM28にはTMCデータが格納されている。少
なくともデータROM28は第1の記憶装置の一部分で
ある。
【0024】図1の制御回路7は、それぞれ符号化メッ
セージを成す受信したTMCデータの一部分をカード読
み取り装置16を介してチップカード17へ供給する。
受信したこれらのデータに基づき、それらから導出され
たデータがチップカード17から制御回路7へ送り戻さ
れ、さらにこの制御回路7によりそれらのデータは、メ
モリ12から導出されたTMCデータを用いることで音
声合成回路14および/または表示装置13用の制御デ
ータへ変換される。音声合成回路14は制御データの受
信後、合成された音声を制御回路7を介して音声増幅器
9へ送出する。その際に同時に制御回路7は、音声増幅
器9の入力側を次のように切り換える。すなわち、ステ
レオデコーダ4からのステレオ信号の代わりに、合成さ
れた音声信号が音声合成回路14から制御回路7および
増幅器9を介してスピーカ10,11へ到達するよう、
音声増幅器9の入力側を切り換える。表示装置13は制
御回路7から、正書法表記によるメッセージを表す制御
データを受け取る。
【0025】つまりこの場合、TMCデータは符号化さ
れた交通情報メッセージを有しており、それらのメッセ
ージはチップカード17、メモリ12および制御回路7
により復号され、合成された音声と表示装置13用の表
示形態とに変換される。データROM28内にはTMC
データバンク40(TMCDB)が記憶されており、こ
れはバイナリデータとして格納されている。次に図3に
基づきその論理構造について説明する。
【0026】TMCデータバンク40(TMCDB)は
ディレクトリ構造を有しており、そのメインディレクト
リにはたとえば汎用データ、地理メッセージ(GMSメ
ッセージ; GMS = Geographic Message Selection)お
よびデータベースボリュームリストが格納されている。
【0027】汎用データには、TMCデータバンク40
の識別番号と座標メッセージおよびスケーリングメッセ
ージが含まれている。TMCデータバンク40には、測
地的座標系の座標とは異なる別の座標系の座標が格納さ
れている。スケーリングメッセージを用いることで、記
憶されているこの別の座標系の座標を測地的座標系の座
標へ換算できる。
【0028】地理メッセージには、該当する地域の送信
局に関するデータが含まれている。送信局に関する情報
には、送信周波数を求めることのできる周波数決定係数
(PIコード= Program Identification code)と、送
信局の所在地に関する座標ならびにその受信範囲が含ま
れている。
【0029】周波数決定係数(frequency offset)を用
いることで、チューナ2により受信されるRDS−TM
C信号成分を含む無線放送信号の搬送波周波数に合わせ
て同調される。搬送波周波数はたとえば周波数決定係数
を単位周波数0.1MHzで乗算し、基本周波数値8
7.6MHzを加算することにより求められる。周波数
決定係数が0であるということはたとえば搬送波周波数
が87.6MHzであることを意味し、203であると
いうことは搬送波周波数が107.9MHzであること
を意味する。この計算は、チップカード17のプロセッ
サ18または無線放送受信機の制御回路7において行え
る。求められた周波数に基づき、同調回路6はチューナ
2を同調させる。
【0030】データベースボリュームリストは少なくと
も1つのサブディレクトリ41(VOL)を参照するよ
う指示するものであり、サブディレクトリ内には識別デ
ータ、区域内データバンクユニット42のデータおよび
エスケープリスト(代用リスト、エスケープテーブル、
ESC)46が記憶されている。識別データは、EBU
コード(EBU = European Broadcasting Union) と符号
化番号(データベース番号)により構成されている。E
BUコードは国を表し、この国に対し区域内データバン
ク42のメッセージが格納されている。符号化番号は区
域内データバンクユニット42をアドレス指定するため
に用いられ、この区域内データバンクユニット42に
は、チップカード17を使用することになる1つまたは
複数の地域に関するデータが含まれている。1つの地域
とは、1つの国の一部または1つの国を含む所定の領域
であり、あるいは複数の国を部分的に含むまたは複数の
国全体を含む所定の領域である。
【0031】区域内データバンクユニット42には、ロ
ケーションリスト43(LOL)、エリアロケーション
リスト44、およびセグメントロケーションリスト45
(SLL)が含まれている。これらのリストはそれぞれ
1つまたは複数のメモリ領域に格納されている。ロケー
ションリスト43内にはロケーション情報たとえば都
市、高速道路出口、フェリーターミナルに関する情報が
含まれている。エリアロケーションリスト44により、
交通上の領域(たとえば Ruhr 地方)、行政上の領域
(たとえば Mittelfranken)または観光上の領域(たと
えば Teutoburger Wald)が表される。セグメントロケ
ーションリスト45には道路区間が含まれている。
【0032】エスケープリスト46(代用リスト、ES
C)も1つまたは複数のメモリ領域に格納されている。
エスケープリスト46は、(区域固有の)町の名前およ
び地域名の要約のために用いられる。このリスト46に
は、ロケーションリスト43、エリアロケーションリス
ト44およびセグメントロケーションリスト45で繰り
返し現れる名称および名称構成要素が格納されている。
たとえばロケーションリストには、地名”Koeln”のほ
かに”Koeln-Dellbrueck”、”Koeln-Kalk”、”Koeln-
Porz”のような種々の地区もエントリされている。そし
てロケーションリストを小さなものにするため、ロケー
ションリスト中では地名”Koeln”に対し、エスケープ
リスト46内で詳細に特定されているエスケープ記号が
含まれている。エスケープリスト46はそれぞれ1つの
名称または1つの名称構成要素に対し1つのエスケープ
記号を有しており、このエスケープ記号によりエスケー
プリスト45内のアドレス(たとえば2429)が表され、
さらに代用されるべき名称または代用されるべき名称構
成要素が正書法表記および発音表記で表されている。想
定可能なエスケープリスト46におけるエントリの実例
を以下に示す。
【0033】
【表1】
【0034】エスケープリスト46の上記の抜粋におい
てたとえばエスケープコード2438は、地名”Olpe”が正
書法表記および発音表記("?Ol$p@) で表されている。
つまりこの場合、1列目にはエスケープコード(EC)
が格納されており、2列目には正書法表記(RS)が、
さらに3列目には発音表記(LS)が格納されている。
その際、発音表記としてSAMPA(SAMPA = speech a
ssesment methods phonetic alphabet)が用いられる。
地域固有のものではなく交通関連特有のものであり頻繁
に用いられる名称構成要素(たとえば Anschlussstelle
= ジャンクション, Autobahnkreuz =高速道路立体交
差地点等)は、エスケープリスト46内にではなくRD
S−TMC無線放送受信機のメモリ12の補助エスケー
プリストに記憶させておくことができる。想定可能な補
助エスケープリストは以下のエントリを含むように構成
できる。
【0035】
【表2】
【0036】上記の補助エスケープリストの場合、たと
えばエスケープコード0019は名称構成要素”Anschlusst
elle (ジャンクション)”が正書法表記と発音表記("
?an$SlUs$StEl$@) で表されている。エスケープリスト
のこの部分は1列目にエスケープコードを有しており、
2列目には正書法表記(RS)が、さらに3列目には発
音表記(LS)を有している。
【0037】ロケーションリスト43には場所ごとに、
ロケーションコード(たとえば3038)および地名(たと
えば Nordrhein Westfalen, Koeln) が正書法表記と発
音表記で含まれている。ロケーションコードは符号化メ
ッセージであり、個々の地名のアドレス指定に用いられ
る。次に、ロケーションリストからの5つの実例を示
す。
【0038】
【表3】
【0039】上記の想定可能なロケーションリストは1
列目にロケーションコード(OC)を有しており、2列
目には地名が正書法表記(RS)で全体または部分的に
エスケープコードとして符号化された形式で、さらに3
列目には地名が発音表記(LS)で全体または部分的に
ダミー記号として符号化された形式で含まれており、こ
の場合、ダミー記号によってロケーションリストの2列
目のエスケープコードをそのつど参照するよう指示され
る。ここで上記の表の4列目はロケーションリスト中に
は存在しないものであり、ロケーションリスト中の個々
のエスケープコードが何を意味するのかについて示そう
としただけである。たとえばロケーションコード”303
8”におけるエントリをチップカード17によって正書
法表記および発音表記で読み出そうとした場合、制御回
路7はキャラクタシーケンス”00182438”と”○ ○”
を受け取る。キャラクタ”0018”と”2438”は、エスケ
ープリスト中のエスケープコードを表す。エスケープコ
ード”0018”のところにはたとえば上述の補助エスケー
プリスト中に”高速道路立体交差地点”がエントリされ
ており、エスケープコード”2438”のところには”Olp
e”がエントリされている。ダミー記号”○”は、エス
ケープリストのエントリ”0018”ないし”2438”のとこ
ろにある相応の発音表記を読み出すべきであることを表
す。そして制御回路7において、アドレス”2438”をも
とにサーチされた地名が合成されて正書法表記(Autoba
hnkreuz Olpe =高速道路立体交差地点 Olpe)と発音表
記("?aU$to$ba:n$kROYts"?Ol$p@)が生成される。
【0040】これまで説明したきたリストには、ロケー
ションコードまたはエスケープコードで正書法表記およ
び発音表記のエントリが含まれている。先に述べたよう
に、正書法表記および発音表記でのエントリは制御デー
タと呼ばれる。以下では、ロケーションリスト中の正書
法表記でのエントリを制御データにおける第1メインコ
ンポーネントとし、ロケーションリスト中の発音表記で
のエントリを制御データにおける第1サブコンポーネン
トとする。また、エスケープリスト中の正書法表記での
エントリを第2メインコンポーネントとし、エスケープ
リスト中の発音表記でのエントリを第2サブコンポーネ
ントとする。
【0041】エリアロケーションリスト44中にはそれ
ぞれ1つの地域に対し、エリアコード(たとえば480
3)、正書法表記での地域名(たとえば Westliches Ruh
rgebiet=西部ルール地方)ならびに発音表記での地域
名("vEst$llC$@s"Ru:6$g@%bi:t)がエントリされてい
る。エリアコードは、個々の地域名をアドレス指定する
ために用いられる。次に、想定可能なエリアリストから
4つの実例を示す。
【0042】
【表4】
【0043】想定可能なエリアリストからの上記の4つ
の抜粋では1列目にエリアコード(BC)が含まれてお
り、2列目には正書法表記での地域名(RS)が完全に
または部分的にエスケープコードとして符号化された形
式で、さらに3列目には発音表記での地域名(LS)が
完全にまたは部分的にダミー記号として符号化された形
式で含まれている。ここで4列目はエリアリスト中には
存在していないものであり、エリアリスト中の個々のエ
スケープコードが何を意味していのるかを示そうとした
ものである。つまりたとえば、エリアコード4803のとこ
ろの2列目のエントリ ”0012 Ruhrgebiet”(正書法表
記)は”Westliches Ruhrgebiet =西部ルール地方”を
意味しており、これはエスケープコード”0012”が名称
構成要素”Westliches = 西部”を表していることによ
る。また、ダミー記号(○)は、アドレス”0012”のと
ころにある発音表記エントリ("vEst$llC$@s)を参照す
るよう指示するものである。エリアリスト中の正書法表
記でのエントリによってやはり第1メインコンポーネン
トが形成され、このリスト中の発音表記でのエントリに
よって第1サブコンポーネントが形成される。
【0044】この場合、制御回路7において以下のよう
な制御プロセスが実行される。制御回路7がたとえば符
号化メッセージ”4803”を受け取った場合、符号化され
ているこのメッセージはアドレスまたはロケーションコ
ードとしてチップカード17のデータROM28へ導か
れる。そしてチップカード17から制御回路7へ、正書
法表記でのエントリ(0012 Ruhrgebiet) および発音表
記でのエントリ(○ "Ru:6$g@%bi:t )が供給される。そ
の際に制御回路7はエスケープコード(0012)を識別
し、このエスケープコードのもとでメモリ12にエント
リされている正書法表記および発音表記を読み出す。こ
の場合、制御回路7はたとえば最初の数字に基づき、こ
のコードをメモリ12のエスケープリストから読み出す
必要があるのか、あるいはデータROM28のエスケー
プリストから読み出す必要があるのかを判定できる。正
書法表記でのエントリ”Westliches”は先に読み出され
たエントリ”Ruhrgebiet”と組み合わせられる。発音表
記でのエントリについても同様に処理される。発音表記
だけを合成して音声合成回路14へ送出しようとする場
合には、以下のようにして処理される。この場合、制御
回路7は発音表記(○"Ru:6$g@%bi:t )中のダミー記
号”○”を識別し、このことでエリアリスト中で発音表
記における対応のエスケープコード(0012)を読み出
す。次に制御回路7は、このエスケープコードのもとで
メモリ12のエスケープリスト中に記憶されている発音
表記のエントリを読み出す。続いて上述のようにして発
音表記が組み合わせられる。
【0045】セグメントロケーションリスト45には、
正書法表記と発音表記による道路区間ならびにセグメン
トコードがそれぞれ含まれている。セグメントコードは
符号化メッセージに対応するものであり、該当する道路
区間をアドレス指定するために設けられている。以下で
は、想定可能なセグメントロケーションリストから3つ
の実例を示す。
【0046】
【表5】
【0047】セグメントロケーションリスト45の1列
目にはセグメントコード(AC)がエントリされてい
る。2列目には道路名が正書法表記(RS1)で、ある
いはエスケープリスト46中の正書法表記での道路名を
参照するよう指示するエスケープコード(たとえば251
1)が含まれている。3列目には発音表記(LS1)で
道路名がエントリされており、あるいはエスケープリス
ト中の発音表記での道路名の対応のエントリを指示する
ダミー記号がエントリされている。該当する道路区間の
起点と終点をそれぞれ表す道路区間の分岐点は、正書法
表記で(たとえば Linz )、または完全にまたは部分的
にエスケープコードとして符号化された形式で(たとえ
ば2209)、4列目と6列目(RS2,RS3)に示され
ている。5列目と7列目には分岐点が発音表記で、ある
いは完全にまたは部分的にダミー記号として符号化され
た形式で示されている(LS2,LS3)。8列目はセ
グメントロケーションリストの構成部分ではなく、個々
のエスケープコードが何を意味するのかを理解できるよ
うにするためのものである(たとえば Autobahn A3 =
高速道路A3, Knotenpunkte Passau und Linz =分岐
点 Passau と Linz)。このセグメントロケーションリ
ストには、それぞれ1つのセグメントコードのもとに格
納されている制御データにおける全部で3つの第1メイ
ンコンポーネント(RS1,RS2,RS3)と3つの
第1サブコンポーネント(LS1,LS2,LS3)が
示されている。
【0048】リスト43〜46の特定のエントリについ
てRDS−TMC無線放送受信機の個々のユーザに対し
さらに別のメッセージを与えるようにする目的で、ロケ
ーションリスト、エリアロケーションリストおよびセグ
メントロケーションリストに必要に応じてさらに別の列
を設けることもできる。上述のようにロケーションコー
ド、エリアコードおよびセグメントコードは、それぞれ
符号化された情報のための固有の名称である。
【0049】RDS−TMC無線放送受信機において音
声合成回路14または表示装置13のために処理できる
完全なメッセージを形成する目的で、メモリ12に常套
句を有する別のリストが格納されている。したがってメ
モリ12は(常套句リストにおける)発生事象特有の制
御データと(補助エスケープリストにおける)交通関連
特有の制御データを有している。この種の常套句リスト
により、制御回路7において正書法表記でたとえば以下
のようなメッセージを生成できるようにもなる。
【0050】
【表6】
【0051】メッセージNo.5は、たとえば以下のよ
うに符号化された形式でRDS−TMC無線放送受信機
により受信されたものである。
【0052】P1 { 5024, 3783, 3796 }, P2 このメッセージは2つの常套句P1とP2により構成さ
れている。常套句P1に対し、コード(P1のアドレス
ないし引数)”5024”,”3783”,”3796”のもとに格
納されている名称または名称構成要素をチップカード1
7により読み出す必要がある。たとえばコード”5024”
はセグメントリスト中で見い出せるものである。セグメ
ントコード”50242”のところには正書法表記で”A3, K
oeln, Oberhausen” がエントリされている。P1の他
の2つの引数またはコードは、たとえばロケーションリ
スト中で見い出せるものである。この場合、ロケーショ
ンコード”3783”のところには正書法表記で”Koeln-De
llbrueck”がエントリされており、ロケーションコー
ド”3796”のところには正書法表記で”Koeln-Muehlhei
m”がエントリされている。コードの代わりに対応する
名称を正書法表記で常套句P1に組み込む場合には以下
のようになる。
【0053】P1 { (A3, Koeln, Oberhausen), Anschlus
stelle Koeln-Dellbrueck, Anschlusstelle Koeln-Mueh
lheim } + P2 常套句P1ないしP2に対する正書法表記での正確な文
面は常套句リストから引き出され、これは以下のとおり
である。
【0054】P1 = <Strassennummer (道路番号)>, <K
notenpunkt (分岐点)> Richtung (方向) <Knotenpu
nkt (分岐点)>, zwischen (間) <Ortsname (地
名)> und(と)<Ortsname (地名)> : P2 = zaehfiessnder Verkehr (交通渋滞) <>内には、正書法表記での上述の名称(たとえばA
3)で置き換える必要のある変数がおかれている。
【0055】表示装置13で表示すべきメッセージを合
成するために制御回路7で実行される措置は発音表記の
合成に対しても同様に実行され、そのメッセージは音声
合成回路14へ供給される。
【0056】これまで述べてきたRDS−TMC無線放
送受信機およびチップカード17は、表示装置13およ
び/または音声合成回路14によりドイツ語で交通情報
の通報されるユーザに適したものである。この種のRD
S−TMC無線放送受信機やチップカード17を他の言
語に合わせて構成することもできる。この場合、メモリ
12とチップカード17のデータROM28内に、その
言語の対応する正書法表記および/または発音表記を格
納しておくことができる。
【0057】また、RDS−TMC無線放送受信機とチ
ップカード17を複数の言語に合わせて使用することも
できる。しかしながらその際にはコストを小さく抑える
目的で、そのつど1つの無線放送受信機を特定の言語に
合わせて(各言語固有のものとして)構成すべきであ
る。したがってメモリ12には、1つの言語(たとえば
ドイツ語)のための正書法表記および/または発音表記
しか記憶されていない。これとは対照的に、チップカー
ド17は地域特有のものとして構成されている。この場
合、チップカード17のデータROM28には、複数の
言語による地域特有のデータが記憶されている。たとえ
ばドイツ語、英語、フランス語、オランダ語といった複
数の言語を利用できるようにしたいならば、チップカー
ド17のデータROM28内に格納されたリストを拡張
する。たとえばエスケープリスト46はエスケープコー
ド”2429”のところに以下のエントリを有している。
【0058】
【表7】
【0059】場所”Koeln”に関して、エスケープリス
ト46中にはエスケープコード(EC)”2429”のとこ
ろにドイツ語の正書法表記(RSd)と発音表記(LS
d)、英語の発音表記(LSe)、フランス語の発音表
記(LSf)およびオランダ語の発音表記(LSn)が
設けられている。必要に応じて、ドイツ語以外の言語の
正書法表記のためのエントリを記憶させておくこともで
きる。この場合、個々の発音表記の下の()内には、ド
イツ語以外の言語の正書法表記が示されている。ドイツ
語以外の言語の発音表記は制御データの別の第1サブコ
ンポーネントを成しており、それらはエスケープコー
ド”2429”のところに格納されている。さらにドイツ語
以外の言語のために、各発音表記の前に第1の分離マー
ク(¶)が配置されている。これらの分離マークによっ
て、所定の順序(標準順序)でドイツ語以外の言語がリ
スト中にエントリされていることが表される。つまり、
種々異なる言語のためのリストエントリの順序は固定さ
れている。この順序の最後で言語が省略されてしまって
いても(たとえばオランダ語)、標準順序は存在する。
【0060】特定の名称について他の言語においてドイ
ツ語の発音表記と異なっていなければ、リスト中に対応
のエントリは含まれない。ここでたとえば、場所”Koel
n”に関する発音表記がフランス語でもドイツ語の発音
表記と同じであるものとする。この場合、エスケープリ
スト46にはフランス語のためのエントリは含まれな
い。そしてリスト中のドイツ語以外の個々の言語は、場
所”Koeln”に関してマーキングしなければならない。
英語の発音表記をマーキングするために、発音表記の前
で第2の分離マーク”‡”が言語固有の後続の1つのキ
ャラクタ(e)により補われている。オランダ語の場合
には”‡n”が挿入される。つまり第2の分離マーク”
‡”は、言語固有のキャラクタ”n”で補われている。
場所”Koeln”に関するエントリは、ここで想定した事
例の場合であれば以下のようになる。
【0061】
【表8】
【0062】前述の実例のロケーションリスト43の場
合、場所”Lauf”はロケーションコード”3109”のとこ
ろに示されている。この場所については、英語の正書法
表記および発音表記もフランス語の表記もオランダ語の
表記も存在しない。英語の場合、フランス語の場合、そ
してオランダ語の場合に、名称(たとえば場所”Lau
f”)がドイツ語の場合と同じように書かれ同じように
発音されるならば、正書法表記および発音表記における
別のエントリも設けられない。
【0063】異なる言語で種々の発音表記を有する少な
くとも1つの名称と、異なる言語で同じ発音表記を有す
る少なくとも1つの名称とを組み合わせる場合、種々の
発音表記を有する名称がエスケープリスト46にエント
リされ、対応のテーブルはこの名称に対しエスケープコ
ードを有する。たとえばロケーションリスト43中に
は、ロケーションコード”3886”のことろに場所”Koel
n-Muehlheim”がエントリされている。”Koeln”につい
ては、ロケーションリスト中でエスケープコード”242
9”を参照するよう指示されている。名称”Muehlheim”
は、先に挙げた言語すべてで同じように発音される。し
たがって、ロケーションリスト43中の対応のエントリ
は以下のとおりになる。
【0064】
【表9】
【0065】名称”Koeln”については、ドイツ以外の
言語に関してそれぞれ異なる発音表記であってもロケー
ションリスト43中のエントリは不要である。それとい
うのは、これはすでにエスケープリスト46中に存在し
ているからである。
【0066】このようにロケーションリスト43、エリ
アロケーションリスト44、セグメントロケーションリ
スト45およびエスケープリスト46中には、ドイツ語
以外の発音表記がドイツ語と異なっているときに、それ
ぞれドイツ語以外の発音表記が設けられている。さらに
常套句リストには、たとえば英語、フランス語、オラン
ダ語のエントリが含まれている。ドイツ語の常套句"< S
trassennummer (道路番号)>, < Ortsname (地名)>,
10 Kilometer Stau(10km渋滞)"に対し、対応の
フランス語のエントリ"Sur l'autoroute < Strassennam
e > a la hauteur de < Ortsname >, bouchonsur 10 ki
lometres"が設けられている。
【0067】道路番号と地名に対し、制御回路7におい
てさらに相応の道路名(たとえば”A4”と相応の地名
(たとえば”Koeln”) を挿入する必要がある。
【0068】制御回路7においてこのメッセージを合成
する際、まずはじめに対応する制御データが常套句リス
トから引き出される。メモリ12にフランス語のエント
リしか格納されていなければ(フランス語用の無線放送
受信機)、制御データはフランス語のためのエントリし
か有しておらず、制御データにおいて選択を行う必要な
い。しかし、メモリ12にフランス語とドイツ語のエン
トリが含まれており、かつドイツ語が第1言語と設定さ
れている場合、常套句リストから制御データを受け取っ
た後でたとえばフランス語の発音表記エントリが選択さ
れる。
【0069】次に、道路番号”A4”と場所”Koeln”の
ためのフランス語の発音表記エントリがサーチされる。
その際、場所”Koeln”についてはまずはじめに、相応
のロケーションコード(符号化メッセージ)のところに
制御データがエントリされているロケーションリストに
入る必要がある。ロケーションリストが(第1言語とし
て)ドイツ語のためのエントリを有し、かつ英語、フラ
ンス語、オランダ語のためのエントリを有している可能
性があるならば、制御回路7においてロケーションリス
トから制御データを受け取った後で対応のフランス語の
エントリがサーチされる。これは存在しない。なぜなら
ば、ドイツ語の第1メインコンポーネント(ドイツ語の
正書法表記)にはただ1つのエスケープコードしかエン
トリされていないからである。この場合、ドイツ語の発
音表記が省略されている可能性があるし、あるいはダミ
ー記号がおかれている可能性がある。次に制御回路7
は、チップカード17のデータROM28に格納されて
いるエスケープリスト46から、対応のエスケープコー
ドの制御データを引き出す。受け取った制御データから
場所”Koeln”のためのフランス語の発音表記エントリ
が抽出され、常套句中に挿入される。道路番号”A4”に
ついてのフランス語の発音表記エントリを取り出す場
合、制御回路7により同じプロセスが実行される。
【0070】図4には、種々の線路を介してRDS−T
MCモジュール47と結合された別の無線放送受信機が
示されている。この無線放送受信機は、ステレオデコー
ダ49、音声増幅器50、2つのスピーカ51、52を
備えた音声回路48を有している。音声回路48は、ア
ンテナ53から受信されチューナ54および中間周波段
55を介して転送された無線放送信号を受け取る。ステ
レオデコーダ49において低周波ステレオ信号が形成さ
れ、このステレオ信号は音声増幅器50を介してスピー
カ51,52の両方へ供給される。中間周波段55の出
力信号は、RDSデコーダ56とRDS−TMCモジュ
ール47へも供給される。RDSデコーダ56は、中間
周波段55により供給された低周波信号からRDSデー
タを抽出する。RDSデータとさらにクロック信号が、
RDSデコーダ56からラジオコントロール回路57へ
与えられる。RDSデータと操作装置59から供給され
るデータによりチューナ54が調整される。この目的
で、チューナ54を制御する同調回路58へラジオコン
トロール回路57から相応のデータが供給される。
【0071】ラジオコントロール回路57にはさらにメ
モリ60と、表示装置61と、必要に応じてたとえばカ
セットデッキ、CDプレイヤー、自動車電話等のような
1つまたは複数の装置62とが接続されている。また、
複数の線路を介してラジオコントロール回路57はRD
S−TMCモジュール47と結合されており、このモジ
ュール47はRDSデコーダ63、制御回路64、音声
合成回路65、チップカード67を収容するカード読み
取り装置66およびメモリ68を有している。RDSデ
コーダ63は、中間周波段55の出力信号から抽出され
たRDSデータおよびTMCデータならびにクロック信
号を制御回路64へ供給する。RDS−TMCデータを
図1の制御回路7のように処理する制御回路64によ
り、TMCデータがカード読み取り装置66へ供給さ
れ、カード読み取り装置66とメモリ68から受け取っ
た別のデータ(正書法表記および発音表記のデータ)か
ら制御データが形成され、この制御データは音声合成回
路65へ供給される。そして音声合成回路65は制御デ
ータから合成された音声を生成し、この音声はラジオコ
ントロール回路57を介して音声増幅器50へ供給され
る。さらに制御回路64により必要に応じて制御データ
から正書法表記での交通情報メッセージが形成され、こ
のメッセージはラジオコントロール回路57を介して表
示装置61へ導かれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】RDS−TMC無線放送受信機の第1の実施例
を示す図である。
【図2】チップカードの構成を示す図である。
【図3】たとえば図1のRDS−TMC無線放送受信機
で用いるためにチップカードに格納されているデータの
論理構造を示す図である。
【図4】RDS−TMC無線放送受信機と結合されてお
りRDS−TMCデータを処理するモジュールを備えた
RDS−TMC無線放送受信機の第2の実施例を示す図
である。
【符号の説明】
2 チューナ 3 中間周波段 4 ステレオデコーダ 5 RDSデコーダ 6 同調回路 7 制御回路 8 操作装置 9 音声増幅器 12 メモリ 13 表示装置 14 音声合成回路 16 カード読み取り装置 17 チップカード

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御回路(7)が設けられており、該制
    御回路は、無線放送信号から導出された符号化メッセー
    ジを少なくとも1つの記憶装置(12,28)へ供給
    し、符号化メッセージから導出された制御データを少な
    くとも1つの記憶装置(12,28)から受け取り、該
    制御データから、表示装置(13)および/または音声
    合成回路(14)に適した形式でメッセージを形成する
    ように構成されている無線放送受信機において、 少なくとも1つの記憶装置(12,28)内で符号化メ
    ッセージのもとに格納されている制御データは、第1の
    言語による少なくとも1つの表記を有しており、該制御
    データはまえもって定められた別の言語による所定の表
    記を、該表記が前記の第1の言語によるものとは異なっ
    ているときに有しており、 すべての別の言語の表記はそのつど1つの前置された分
    離マークを有することを特徴とする、 無線放送受信機。
  2. 【請求項2】 所定の制御データをそれぞれ1つのエス
    ケープコードのもとに格納するために少なくとも1つの
    記憶装置(12,28)が設けられており、 該記憶装置(12,28)内にエスケープコードのもと
    に格納されている制御データは、第1の言語の少なくと
    も1つの表記を有しており、該制御データはまえもって
    定められた別の言語による所定の表記を、該表記が前記
    の第1の言語によるものとは異なっているときに有して
    おり、 すべての別の言語の表記はそのつど1つの前置された分
    離マークを有しており、 前記制御回路(7)は、少なくとも1つのエスケープコ
    ードを含む制御データを受け取ると、少なくとも1つの
    エスケープコードを記憶装置へ導き、該エスケープコー
    ドのもとに格納されている制御データを受け取るように
    構成されている、 請求項1記載の無線放送受信機。
  3. 【請求項3】 別の言語の表記は、該表記が標準の順序
    で格納されていれば第1の前置分離マークを有し、そう
    でなければ第2の前置分離マークおよびそれに続いて言
    語を特徴づけるマークを有する、請求項2記載の無線放
    送受信機。
  4. 【請求項4】 少なくとも1つの記憶装置(12,2
    8)内でそれぞれ1つの符号化メッセージまたは1つの
    エスケープコードのもとに格納されている制御データ
    は、少なくとも1つの第1の言語による導出可能な正書
    法表記および/または発音表記を有しており、該制御デ
    ータは少なくとも1つの別の言語による導出可能な正書
    法表記および/または発音表記を、該別の言語の正書法
    表記および/または発音表記が前記の第1の言語による
    ものとは異なっているときにのみ有する、請求項2また
    は3記載の無線放送受信機。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つの記憶装置(12,2
    8)には、それぞれ1つの符号化メッセージに割り当て
    られた固有の制御データを有し各記憶領域に対応づけら
    れたリスト(43,44,45)と、エスケープコード
    およびそれぞれ割り当てられた制御データを有するエス
    ケープリスト(46)が含まれている、請求項2〜4の
    いずれか1項記載の無線放送受信機。
  6. 【請求項6】 前記制御回路(7)は、少なくとも地域
    特有の制御データを第1の記憶装置(28)から導き、
    発生事象に特有の制御データを第2の記憶装置(12)
    から導くように構成されている、請求項5記載の無線放
    送受信機。
  7. 【請求項7】 少なくとも第1の記憶装置(28)には
    エスケープリスト(46)が含まれている、請求項6記
    載の無線放送受信機。
  8. 【請求項8】 少なくとも第1の記憶装置(28)は、
    カード読み取り装置(16)へ挿入するために設けられ
    たチップカード(17)の一部分である、請求項6また
    は7記載の無線放送受信機。
  9. 【請求項9】 無線放送信号とともに供給される符号化
    メッセージは交通情報メッセージである、請求項1〜8
    のいずれか1項記載の無線放送受信機。
  10. 【請求項10】 制御回路(64)が設けられており、
    該制御回路は、無線放送信号から導出された符号化メッ
    セージを少なくとも1つの記憶装置(68,28)へ供
    給し、符号化メッセージから導出された制御データを少
    なくとも1つの記憶装置(68,28)から受け取り、
    該制御データから、表示装置(59)および/または音
    声合成回路(62)に適した形式でメッセージを形成す
    るように構成されている、 無線放送信号から導出された符号化メッセージの処理モ
    ジュール(47)において、 少なくとも1つの記憶装置(28,68)内で1つの符
    号化メッセージのもとに格納されている制御データは、
    第1の言語による少なくとも1つの表記を有しており、
    該制御データはまえもって定められた別の言語による所
    定の表記を、該表記が前記の第1の言語によるものとは
    異なっているときに有しており、 すべての別の言語の表記はそのつど1つの前置された分
    離マークを有することを特徴とする、 無線放送信号から導出された符号化メッセージの処理モ
    ジュール。
  11. 【請求項11】 無線放送受信機または無線放送信号か
    ら導出された符号化メッセージの処理モジュール(4
    7)のための、それぞれ1つの符号化メッセージに対し
    制御データを格納する記憶装置(12,28,68)に
    おいて、 記憶装置(12,28,68)内で1つの符号化メッセ
    ージのもとに格納されている制御データは、第1の言語
    による少なくとも1つの表記を有しており、該制御デー
    タはまえもって定められた別の言語による所定の表記
    を、該表記が前記の第1の言語によるものとは異なって
    いるときに有しており、 すべての別の言語の表記はそのつど1つの前置された分
    離マークを有することを特徴とする、 制御データを格納する記憶装置。
  12. 【請求項12】 それぞれ1つの符号化メッセージに対
    し制御データを格納するための記憶装置(12,28,
    68)が設けられている、無線放送受信機または無線放
    送信号から導出された符号化メッセージの処理モジュー
    ル(47)のための、カード読み取り装置(16,6
    6)へ挿入されるチップカード(17)において、 記憶装置(12,28,68)内で1つの符号化メッセ
    ージのもとに格納されている制御データは、第1の言語
    による少なくとも1つの表記を有しており、該制御デー
    タはまえもって定められた別の言語による所定の表記
    を、該表記が前記の第1の言語によるものとは異なって
    いるときに有しており、 すべての別の言語の表記はそのつど1つの前置された分
    離マークを有することを特徴とする、 カード読み取り装置へ挿入されるチップカード。
JP8194688A 1995-07-26 1996-07-24 無線放送受信機および符号化メッセージの処理モジュール Pending JPH0969794A (ja)

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