JPH0969513A - ドライエッチング装置とドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング装置とドライエッチング方法

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JPH0969513A
JPH0969513A JP7223940A JP22394095A JPH0969513A JP H0969513 A JPH0969513 A JP H0969513A JP 7223940 A JP7223940 A JP 7223940A JP 22394095 A JP22394095 A JP 22394095A JP H0969513 A JPH0969513 A JP H0969513A
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JP7223940A
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Inventor
Shinichi Imai
伸一 今井
Norihiko Tamaoki
徳彦 玉置
Yoshimasa Inamoto
吉将 稲夲
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膜部材をドライエッチングによりパターニン
グする際、単一のエッチングステップで、下地の物質に
対する高選択比と高い異方性とを実現する。 【構成】 反応室に、下地部材であるシリコン酸化膜上
に膜部材であるポリシリコン膜が積層された被エッチン
グ物を設置し、反応室にエッチングガスを導入する。反
応室内の電極に高い異方性エッチングを行い得る程度に
大きな高周波電力を印加して、容量可変型コンデンサ,
インダクタ等を有する自動整合器によりマッチングを合
わせる。次に、コンデンサ値を固定して、異方性の高い
条件でポリシリコン膜をエッチングする。シリコン酸化
膜が露出すると、マッチング条件が変動し、反射電力が
増大する。これにより、投入電力に対する実効電力が低
減して高選択比となる。この状態でオーバーエッチング
を行い、シリコン酸化膜を損傷させることなくエッチン
グを終了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライエッチング
装置とその方法に係わり、特にエッチング終了後におけ
るエッチング選択比の向上対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高集積化した半導体デバイス
を実現するための微細加工技術の一翼を担うドライエッ
チング技術については、その改良のために多大の努力が
払われている。ドライエッチングプロセスは、典型的に
は、図4に示すような反応性イオンエッチング(RI
E)装置を用いて行われている。同図に示すように、平
行平板型RIE装置は、反応室401と、該反応室40
1内に設置された上下の平板型電極402とを備え、さ
らに高周波電源405,自動整合装置406,排気ポン
プ408,終点検出装置410と、マスフロー404を
介して反応室401にガスを供給するガス供給装置41
1とを備えている。反応室401内の電極402上に
は、エッチングマスクとなるレジストパターンが形成さ
れた半導体基板403が設置されており、反応室401
内にマスフロー404を通じて反応性ガスが導入される
と、上下の電極402間に高周波電源405から高周波
電力が印加される。このとき、自動整合器406でマッ
チングをとりながら、反応性プラズマを生成する。この
プラズマ内で生成される反応性ラジカル及びイオンとが
半導体基板403上の被エッチング膜407(レジスト
パターンの無い部分の膜)と反応し、反応生成物として
揮発性物質が作られて被エッチング膜407が除去され
る。
【0003】一方、一般的に、ドライエッチング技術に
は、高い寸法加工精度を得るために必要なレジストパタ
ーンにできるだけ近い形状であること(高い異方性)
と、被エッチング膜をエッチングしながら下地の膜を侵
食しないという特性(高い選択比)と、エッチング終了
後のオーバーエッチング時に下地の半導体基板の損傷が
少ないこと(低損傷性)と、短時間でエッチングを終了
させること(量産性)とが同時に要求される。
【0004】しかし、従来のエッチング技術において、
上記4つの要件のうち高い異方性と高い選択比とを実現
しようとしても、両者はトレードオフの関係にあり同時
に達成することは困難であった。そこで、従来はメイン
のエッチング(第1のエッチングステップ)では異方性
を優先させた条件下で行ない、オーバーエッチング(第
2のエッチングステップ)では選択比を優先させた条件
下でエッチングを行なうというように、エッチング条件
を変えてエッチングを行なっていた。
【0005】以下、シリコン酸化膜上のポリシリコンを
エッチングする場合を例にとって、エッチングステップ
を2段階に分けるようにした従来のエッチング方法につ
いて、図5(a)〜図5(c)を参照しながら説明す
る。
【0006】図5(a)は、エッチング前の半導体基板
の状態を示す断面図である。シリコン基板504上にシ
リコン酸化膜503をCVD(Chemical Va
por Deposition)法により堆積し、その
上にCVD法でポリシリコン膜502を堆積する。そし
て、ホトリソグラフィー技術によってフォトレジスト5
01を用いてマスクパターンを形成する。フォトレジス
ト501の開口部が被エッチング部分になる。
【0007】図5(b)は、第1のエッチングステップ
終了後の半導体基板の断面図である。第1のエッチング
ステップでは、エッチングガスとしてHBrガスとCl
2 ガスとの混合ガスを用い、HBr/C12 =30/3
0sccmの流量で圧力を100mTorrにして、1
3.56MHzの高周波電力200Wを印加してポリシ
リコン膜502の除去を異方性エッチングにより行な
う。このような高い電力下におけるドライエッチングで
はシリコン酸化膜503に対するポリシリコン膜502
の選択比はあまり高くないので、シリコン酸化膜503
が除去されて下地のシリコン基板504の表面が露出す
るのを防止しようとするとポリシリコン膜502を十分
にエッチングをすることができない。その結果、同図に
示すように、未エッチング部505が発生する。
【0008】次に、図5(c)は、第2のエッチングス
テップ終了後の半導体基板の断面図である。第2のエッ
チングステップでは、エッチングガスの流量と圧力とは
第1ステップと同じであるが、高周波電力を150Wに
下げることによって、イオンの衝撃を弱めて第1のエッ
チングステップに比べて5倍程度の高選択比のエッチン
グを実現している。従って十分にオーバーエッチングを
かけることができるので、第1のエッチングステップで
生じた未エッチング部505を完全に除去することがで
きる。なお、第1と第2のエッチングステップの切り替
えは、反応における光放出スペクトルの変化をフィルタ
やモノクロメータや光電子増倍管などからなる装置(終
点検出装置)によって検出して、ある特定の吸収曲線が
得られた時に第1のエッチングステップの終了を検出す
ることによって行なっている。
【0009】以上の一連のエッチングのシーケンスを、
本発明で要点となるマッチングと関連づけて図6に示
す。まず、ステップST101で反応性ガスHBr/C
l2 を30/30sccmの流量で反応室に導入し、ス
テップST102でガスの圧力を100mTorrに安
定させる。次に、ステップST103で高周波電力20
0Wを電極に印加し、ステップST104で自動整合器
中のコンデンサ値を変化させてマッチングを合わせ、ス
テップST105で、この状態でポリシリコン膜をエッ
チングする。そして、ステップST106で上述の終点
を検出すると、第2のエッチングステップを開始する。
ここで、第2のエッチングステップにおけるステップS
T107〜ST109間での作業は上記第1のエッチン
グステップにおけるステップST101〜ST103の
作業と同じである。ただし、高周波電力は150Wに低
減している。第1のエッチングステップが終了した時点
では、半導体基板504の上のシリコン酸化膜503の
表面が露出しており、そのためにマッチング条件が変動
しているので、ステップST110で再度自動整合器が
マッチング合わせを行なう。そして、ステップST11
1ではこの状態でオーバーエッチングを行ない、ステッ
プST112でエッチングを終了する。次に、マッチン
グの動きについて図7を用いて説明する。
【0010】図7は、上記一連のエッチング中のマッチ
ング曲線を示している。エッチングの際、ドライエッチ
ング装置では、常に高周波電力の印加時には反射電力が
一定の規格値(例えば2W程度)に収まるように自動的
にコンデンサの値を調節してマッチングをとり、最大実
効電力が投入されるようにしている。同図に示すように
ポリシリコン膜をエッチングしている時にはマッチング
位置はA点であるが、ポリシリコン膜が除去されシリコ
ン酸化膜が露出するとマッチング位置はB点に移るの
で、自動整合器が自動的にコンデンサ値を変化させて、
マッチングをとる動作をする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなエッチングステップを2つに分ける方法では正確
に第1のエッチングステップの終了を検出する必要があ
るが、その際、下記のような問題がある。
【0012】第1に、正確な第1のエッチングステップ
の終了時点を検出するのは困難であり、さらに第1のエ
ッチングステップの終点を検出してからエッチングを止
めるまでに制御の遅れがあるので、下地のシリコン酸化
膜503にダメージを与える虞れがある。
【0013】第2に、上記図6のように同じ手順を繰り
返す2つのエッチングステップを設けること自体、時間
的な無駄が生じる。
【0014】第3に、第1のエッチングステップの終点
の検出を行うに際し、マスク開口率によって終点検出装
置のプログラム変更が必要なことや終点検出装置のため
に装置のトータルコストが増大する。
【0015】本発明は、上記問題点に鑑み、2つのエッ
チングステップに分けることなく、従来互いにトレード
オフの関係にあった「高い異方性」と「高選択比」とい
う2つの条件を満たしうるドライエッチングが可能なド
ライエッチング装置及びドライエッチング方法を提供す
ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明が講じた手段は、自動整合装置によってマッ
チングを合わせた後にそのマッチングを固定することが
できる装置または方法を用いてエッチングすることによ
り、高い選択比と高い異方性とを実現することにある。
【0017】具体的に請求項1が講じた手段は、ドライ
エッチング装置として、下地部材の上に膜部材を積層し
てなる被エッチング物が設置されるチャンバと、上記チ
ャンバ内の一部にプラズマ発生領域を生ぜしめるための
電極と、上記電極に高周波電力を投入するための高周波
電源と、上記高周波電力が投入されたときの反射電力を
検出する反射電力検出手段と、上記高周波電源と上記電
極との間に介設され、投入された高周波電力に対する上
記反射電力の割合を変化させるためのパラメータを有す
る整合用部材と、投入された高周波電力に対する上記反
射電力の割合が所定割合以下に収まるよう上記整合用部
材のパラメータを自動的に調整する自動調整手段と、上
記自動調整手段で整合された上記整合用部材のパラメー
タを固定する固定手段とを設ける構成としたものであ
る。
【0018】請求項1により、被エッチング物の膜部材
がパターニングされる際、自動調整手段により投入電力
に対する反射電力の割合が規格値以下になるように整合
部材のパラメータが決定されると、固定手段によりその
後は整合用部材のパラメータが固定される。この状態で
被エッチング物の膜部材が除去されて下地部材の表面が
露出すると、整合関係が崩れるので、投入電力は変わら
ないが反射電力が増大する。したがって、実効電力が低
下し、下地部材に対する膜部材の選択比が大きくなるの
で、下地部材のエッチングが抑制される。すなわち、膜
部材をパターニングする際には高い投入電力で高い異方
性を有するエッチングを行うことが可能となり、パター
ニングする膜部材の形状を良好に維持できる。一方、膜
部材の除去が終了した時点では、選択比が高くなること
で下地部材の損傷を抑制することが可能となる。
【0019】請求項2が講じた手段は、請求項1におい
て、上記整合部材に、インダクタと容量可変型コンデン
サとを直列に接続した回路を設け、上記パラメータを上
記容量可変型コンデンサの容量値としたものである。
【0020】請求項3が講じた手段は、請求項1又は2
において、上記被エッチング物の膜部材と下地部材との
材質に応じて、上記膜部材に対する上記パラメータの整
合値と上記下地部材に対する上記パラメータの整合値と
の間の間隔を調整する間隔調整手段をさらに設けたもの
である。
【0021】請求項2又は3により、容量可変型コンデ
ンサの容量値の調整によって被エッチング物からの反射
電力が大きく変わるので、簡素な構成で投入電力と反射
電力との関係を容易に調整することが可能となる。
【0022】請求項4が講じた手段は、請求項1,2又
は3において、上記被エッチング物の膜部材と下地部材
との組み合わせを、いずれか一方がシリコン酸化膜で他
方がポリシリコン膜、いずれか一方がシリコン酸化膜で
他方がシリコン窒化膜、及びいずれか一方がポリシリコ
ン膜で他方がシリコン窒化膜の組み合わせのうちのいず
れかとしたものである。
【0023】請求項4により、半導体デバイスで高い頻
度で用いられる各部材の材質の組み合わせに対し、ドラ
イエッチング時における高い異方性と高い選択比とを得
ることができる。
【0024】請求項5が講じた手段は、高周波電源に整
合用部材を介して接続される電極を反応室内に設け、下
地部材の上に膜部材を積層してなる被エッチング物を上
記反応室内に設置して、上記被エッチング物の上記膜部
材をパターニングするようにしたドライエッチング方法
において、上記反応室内にエッチングガスを導入する第
1の工程と、上記反応室内の一部をプラズマ発生領域と
し、かつ高い異方性が発揮し得る程度に大きな高周波電
力を上記電極に高周波電源から投入する第2の工程と、
上記高周波電力が投入されたときの上記被エッチング物
の膜部材からの反射電力を検出して、上記投入された高
周波電力に対する反射電力が規格値以下になるよう上記
整合部材のパラメータを調整する第3の工程と、上記整
合部材のパラメータを上記第3の工程で調整された値に
固定する第4の工程と、上記被エッチング物の膜部材を
パターニングする第5の工程とを設けた方法である。
【0025】請求項6が講じた手段は、請求項5におい
て、上記整合部材のパラメータを、容量可変型コンデン
サの容量値とする方法である。
【0026】請求項7が講じた手段は、請求項5又は6
において、上記被エッチング物の膜部材と下地部材との
材質に応じて、上記膜部材に対するパラメータの整合値
と上記下地部材に対するパラメータの整合値との間の間
隔を調整する方法である。
【0027】請求項8が講じた手段は、請求項5,6又
は7において、上記第4の工程では、反射電力を上限値
以下に制限する方法である。
【0028】請求項9が講じた手段は、請求項5,6,
7又は8において、上記被エッチング物の膜部材と下地
部材との組み合わせを、いずれか一方がシリコン酸化膜
で他方がポリシリコン膜、いずれか一方がシリコン酸化
膜で他方がシリコン窒化膜、及びいずれか一方がポリシ
リコン膜で他方がシリコン窒化膜の組み合わせのうちの
いずれかとする方法である。
【0029】請求項5,6,7又は9により、第3の工
程で大きな投入電力に対する反射電力の割合が規格値以
下になるように整合部材のパラメータが決定されると、
第4の工程で整合用部材のパラメータがそのままの値に
固定される。そして、第5の工程で、高い異方性のドラ
イエッチングにより被エッチング物の膜部材が除去され
る。膜部材の一部が除去されて下地部材の表面が露出す
ると、整合関係が崩れるので、投入電力は変わらないが
反射電力が増大する。したがって、実効電力が低下し、
下地部材に対する膜部材の選択比が大きくなるので、下
地部材のエッチングが抑制される。すなわち、膜部材を
パターニングする際には高い投入電力で高い異方性を有
するエッチングが行われ、パターニングする膜部材の形
状が良好になる。また、膜部材の除去が終了した時点で
は、選択比が高くなることで下地部材の損傷が抑制され
る。
【0030】また、請求項8により、第5の工程で、反
射電力が上限値以下に制限されるので、高周波電源や整
合部材の特性の劣化が防止されることになる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0032】図1は、実施形態に係るドライエッチング
装置の構成を概略的に示す図である。 同図に示すよう
に、ドライエッチング装置は、平行平板電極107と被
エッチング物とが配置された反応室104と、マスフロ
ー108を介して反応室104にガスを供給するガス供
給装置109と、上記電極107に13.56MHzの
高周波電力を供給する高周波電源101と、容量可変型
コンデンサC及びインダクタLを配置してなる自動整合
器102と、ケーブル106を介して自動整合器102
に接続され自動整合器102を制御するための制御コン
ピュータ105とからなる。上記被エッチング物は、シ
リコン基板1と、その上の酸化膜2と、さらにその上の
ポリシリコン膜3と、レジストマスク4とからなる。
【0033】ここで、本実施形態の特徴として、上記制
御コンピュータ105と自動整合器102を接続したケ
ーブル106によって自動整合器102がいったんマッ
チングをとると、エッチングが終了するまで容量可変型
コンデンサCの容量値を一定値に固定することが可能に
なっている。なお、本装置には従来のような終点検出装
置は必要ないので搭載していないが、搭載してもよい。
【0034】次に、上記ドライエッチング装置を用いて
シリコン酸化膜2上のポリシリコン膜3をエッチング除
去する場合のドライエッチング方法について、図2及び
図3を参照しながら説明する。図2はドライエッチング
工程のシーケンスを示し、図3はドライエッチング工程
におけるマッチング曲線を示す。
【0035】まず、ステップST1で反応室104にエ
ッチングガスとしてHBrガスとCl2 ガスとの混合ガ
スを、HBr/C12 の流量比が30/30sccmと
なるように導入し、ステップST2でエッチングガスの
圧力を100mTorrに安定させる。次に、ステップ
ST3で高周波電源101を用いて200Wの高周波電
力印加し、ステップST4で自動整合器102によって
容量可変型コンデンサCの容量値を変化させてマッチン
グをとると、ステップST5で容量可変型コンデンサC
の容量値をそのときの容量値に固定する。このとき、図
3に示すように、反射電力がポリシリコン膜に対するマ
ッチング条件の規格上限である2W以下に制御され、マ
ッチング位置は例えば同図に示す点Aの位置(76.0
pF程度)である。
【0036】そして、ステップST6以下のステップで
は、この状態でプラズマを発生させてシリコン基板上の
ポリシリコン膜3をエッチングする。このエッチングの
過程において、ステップST7でエッチングが進行して
ポリシリコン膜3が無くなると下地のシリコン酸化膜2
が露出するので、ステップST8でマッチング条件が変
化する。このとき図3に示すように、シリコン酸化膜2
に対するマッチング位置は点B付近(77.0pF程
度)であるが、容量可変型コンデンサCの容量値値が固
定されているので、ステップST9で、反射電力がシリ
コン酸化膜2に対して点Cに示す値つまり50W程度に
まで増大する。言い換えると、放電に使用される実効電
力が200W−50W=150Wに減少したことにな
り、マッチングがあったときより高選択比のエッチング
になっている。その後、ステップST10で、この状態
でさらにオーバーエッチングを行ない、ステップST1
1でエッチングを終了する。
【0037】本実施形態では、ドライエッチング工程に
おいて、ポリシリコン膜3のエッチング開始前にポリシ
リコン膜3に対するマッチング位置であるA点に自動整
合器102の状態が固定される。具体的には、本実施形
態では容量可変型コンデンサCの容量値が固定される。
したがって、ポリシリコン膜が除去された後、シリコン
酸化膜の表面が露出するとマッチング位置が例えばB点
付近に変動するが、コンデンサCの容量値が固定されて
いるので反射電力が50W程度発生するので、実効電力
が大幅に低減する。従って、ポリシリコン膜のエッチン
グ速度に比べてシリコン酸化膜のエッチング速度は極め
て遅くなる(つまり高選択比エッチング条件になる)。
すなわち、実効電力を自動的に低減させることで、選択
比を5倍以上向上させることができる。
【0038】なお、以上の説明ではシリコン酸化膜上の
ポリシリコン膜のエッチングの場合について述べたが、
シリコン酸化膜上のシリコン窒化膜のエッチングや酸化
膜上のアルミ膜のエッチングの場合など、下地膜と被エ
ッチング膜の材質が他の組み合わせとなる場合にも、同
様の効果を発揮することができる。
【0039】例えばシリコン窒化膜(Si3 N4 膜)の
場合、SiO2 膜の整合容量値との相違を利用して、シ
リコン酸化膜上のシリコン窒化膜をドライエッチングす
る際に、高い選択比と高い異方性とを発揮することがで
きる。
【0040】なお、上記実施形態においては、反射電力
を規格値以下にするようマッチングさせるための整合用
部材のパラメータを容量可変型コンデンサCの容量値と
したが、インダクタLのインダクタンス値あるいは可変
抵抗器を配置してその抵抗値をパラメータとして変化さ
せ、これによりマッチングさせるようにしてもよい。
【0041】また、ドライエッチングによりパターニン
グしようとする膜部材に対するパラメータ(上記実施形
態では容量可変型コンデンサの容量値)の整合値と下地
部材に対するパラメータの整合値との間の間隔を調整す
る部材を設けてもよい。例えば上記実施形態では、容量
可変型コンデンサに直列に固定容量コンデンサを介設す
ることにより、整合値同士間の間隔(上記実施形態にお
ける図3中の点Aと点B)を調整することができる。そ
して、このことにより、反射電力の調整を行うことがで
きる。
【0042】さらに、ドライエッチングによりパターニ
ングしようとする膜部材に対するパラメータの整合値と
下地部材に対するパラメータの整合値との間の間隔があ
まりに広すぎて、下地部材の表面が露出したときに整合
用部材のパラメータが固定されることで、上記実施形態
における図3中のC点における反射電力が大きすぎると
整合用部材等の特性が劣化する虞れがある。そこで、例
えば固定手段によるパラメータの固定を少し緩和しパラ
メータを一定値に固定するのではなく、反射電力の上限
値に対応した所定範囲内で固定することにより、整合用
部材の特性の劣化を有効に防止することができる。
【0043】
【発明の効果】請求項1のドライエッチング装置によれ
ば、膜部材のエッチングにおける高い異方性と下地部材
に対する高い選択比とを発揮することができ、よって、
簡素な構成でパターニングされる膜部材の形状精度の向
上と下地部材の損傷の防止とを図ることができる。
【0044】請求項2又は3のドライエッチング装置に
よれば、簡素な構成で投入電力と反射電力との関係を容
易に調整することが可能となる。
【0045】請求項4のドライエッチング装置によれ
ば、半導体デバイスで最も高い頻度で用いられる各部材
の材質の組み合わせに対し、ドライエッチング時におけ
る高い異方性と高い選択比とを発揮することができる。
【0046】請求項5,6,7又は9のドライエッチン
グ方法によれば、下地部材上に膜部材が積層された被エ
ッチング物の膜部材をパターニングするようにしたドラ
イエッチング方法において、膜部材をパターニングする
際には高い投入電力で高い異方性を有するエッチングを
行ってパターニングする膜部材の形状を良好に維持しな
がら、膜部材の除去が終了した後の選択比を高くして下
地部材の損傷を抑制することができる。
【0047】請求項8によれば、整合用部材のパラメー
タを固定する際に反射電力を上限値以下に制限するよう
にしたので、高周波電源や整合部材の特性の劣化を有効
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るドライエッチング装置の構成を
概略的に示す図である。
【図2】実施形態に係るドライエッチング工程を示すシ
ーケンス図である。
【図3】実施形態におけるエッチング中のコンデンサの
容量値と反射電力との関係を示す特性図である。
【図4】従来例に係るドライエッチング装置の概略構成
を示す図である。
【図5】従来例に係るドライエッチング工程中における
シリコン基板の構造の変化を示す断面図である。
【図6】従来例に係るドライエッチング工程を示すシー
ケンス図である。
【図7】従来例におけるエッチング中のコンデンサの容
量値と反射電力との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 シリコン酸化膜 3 ポリシリコン膜 4 レジストマスク 101 高周波電源 102 自動整合器 103 排気ポンプ 104 反応室 105 制御コンピュータ 106 接続ケーブル 107 電極 108 マスフロー 109 ガス供給装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/302 E

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地部材の上に膜部材を積層してなる被
    エッチング物が設置されるチャンバと、 上記チャンバ内の一部にプラズマ発生領域を生ぜしめる
    ための電極と、 上記電極に高周波電力を投入するための高周波電源と、 上記高周波電力が投入されたときの反射電力を検出する
    反射電力検出手段と、 上記高周波電源と上記電極との間に介設され、投入され
    た高周波電力に対する上記反射電力の割合を変化させる
    ためのパラメータを有する整合用部材と、 投入された高周波電力に対する上記反射電力の割合が所
    定割合以下に収まるよう上記整合用部材のパラメータを
    自動的に調整する自動調整手段と、 上記自動調整手段で整合された上記整合用部材のパラメ
    ータを固定する固定手段とを備えたことを特徴とするド
    ライエッチング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のドライエッチング装置に
    おいて、 上記整合部材は、インダクタと容量可変型コンデンサと
    を直列に接続した回路を有し、上記パラメータは上記容
    量可変型コンデンサの容量値であることを特徴とするド
    ライエッチング装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のドライエッチング
    装置において、 上記被エッチング物の膜部材と下地部材との材質に応じ
    て、上記膜部材に対する上記パラメータの整合値と上記
    下地部材に対する上記パラメータの整合値との間の間隔
    を調整する間隔調整手段をさらに備えたことを特徴とす
    るドライエッチング装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載のドライエッチ
    ング装置において、 上記被エッチング物の膜部材と下地部材との組み合わせ
    は、いずれか一方がシリコン酸化膜で他方がポリシリコ
    ン膜、いずれか一方がシリコン酸化膜で他方がシリコン
    窒化膜、及びいずれか一方がポリシリコン膜で他方がシ
    リコン窒化膜の組み合わせのうちのいずれかであること
    を特徴とするドライエッチング装置。
  5. 【請求項5】 高周波電源に整合用部材を介して接続さ
    れる電極を反応室内に設け、下地部材の上に膜部材を積
    層してなる被エッチング物を上記反応室内に設置して、
    上記被エッチング物の上記膜部材をパターニングするよ
    うにしたドライエッチング方法において、 上記反応室内にエッチングガスを導入する第1の工程
    と、 上記反応室内の一部をプラズマ発生領域とし、かつ高い
    異方性が発揮し得る程度に大きな高周波電力を上記電極
    に高周波電源から投入する第2の工程と、 上記高周波電力が投入されたときの上記被エッチング物
    の膜部材からの反射電力を検出して、上記投入された高
    周波電力に対する反射電力が規格値以下になるよう上記
    整合部材のパラメータを調整する第3の工程と、 上記整合部材のパラメータを上記第3の工程で調整され
    た値に固定する第4の工程と、 上記被エッチング物の膜部材をパターニングする第5の
    工程とを備えたことを特徴とするドライエッチング方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のドライエッチング方法に
    おいて、 上記整合部材のパラメータは、容量可変型コンデンサの
    容量値であることを特徴とするドライエッチング方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載のドライエッチング
    方法において、 上記被エッチング物の膜部材と下地部材との材質に応じ
    て、上記膜部材に対するパラメータの整合値と上記下地
    部材に対するパラメータの整合値との間の間隔を調整す
    ることを特徴とするドライエッチング方法。
  8. 【請求項8】 請求項5,6又は7記載のドライエッチ
    ング方法において、 上記第4の工程では、反射電力を上限値以下に制限する
    ことを特徴とするドライエッチング方法。
  9. 【請求項9】 請求項5,6,7又は8記載のドライエ
    ッチング方法において、 上記被エッチング物の膜部材と下地部材との組み合わせ
    は、いずれか一方がシリコン酸化膜で他方がポリシリコ
    ン膜、いずれか一方がシリコン酸化膜で他方がシリコン
    窒化膜、及びいずれか一方がポリシリコン膜で他方がシ
    リコン窒化膜の組み合わせのうちのいずれかであること
    を特徴とするドライエッチング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001085388A (ja) * 1999-09-14 2001-03-30 Tokyo Electron Ltd 終点検出方法

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