JPH0968528A - 活性型ヒトセルロプラスミンの測定方法 - Google Patents

活性型ヒトセルロプラスミンの測定方法

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JPH0968528A
JPH0968528A JP24536295A JP24536295A JPH0968528A JP H0968528 A JPH0968528 A JP H0968528A JP 24536295 A JP24536295 A JP 24536295A JP 24536295 A JP24536295 A JP 24536295A JP H0968528 A JPH0968528 A JP H0968528A
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JP
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celluloplasmin
ceruloplasmin
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JP24536295A
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Teruo Kitagawa
照男 北川
Misao Owada
操 大和田
Shuichi Hiyamuta
修一 冷牟田
Akihiko Kadota
明彦 門田
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血中タンパク質である活性型セルロプラスミ
ンを、血液以外の体液を被検検体として用いて検出する
方法を提供すること。 【解決手段】 活性型ヒトセルロプラスミンと反応し、
不活性型ヒトセルロプラスミンとは反応しない抗ヒトセ
ルロプラスミンモノクローナル抗体と、活性型ヒトセル
ロプラスミンとの免疫反応を利用した免疫測定により、
尿中の活性型ヒトセルロプラスミンを測定することから
成る、活性型ヒトセルロプラスミンの測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性型ヒトセルロプラ
スミンの測定方法に関する。本発明の方法は、例えばウ
ィルソン病、肝疾患、感染症、妊娠等の診断に有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は、先に活性型ヒトセルロプ
ラスミンとは反応するが不活性型ヒトセルロプラスミン
とは反応しない抗活性型ヒトセルロプラスミンモノクロ
ーナル抗体を開発し、これから成るウィルソン病の診断
薬を提供した(特開平6−265545号公報)。
【0003】しかしながら、セルロプラスミンは血中タ
ンパク質であるから、セルロプラスミンを検出するため
の被検検体としてはもっぱら血液や血清が用いられ、そ
の他の体液中に検出可能な濃度にセルロプラスミンが含
まれることは知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、採血行
為は医療機関でしか実施できないため、被検者はその度
医療機関へ赴かねばらなない。また、慢性疾患の場合
等、定期的な検査が必要となるため、被検者に精神的、
肉体的苦痛を余儀なくさせていた。さらに被検者のプラ
イバシーを守るためにも、検体を自ら採取できる方法が
将来的には望まれている。
【0005】従って、本発明の目的は、血中タンパク質
である活性型セルロプラスミンを、血液以外の体液を被
検検体として用いて検出する方法を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、鋭意研
究の結果、驚くべきことに、血中タンパク質である活性
型ヒトセルロプラスミンが、検出可能な濃度で尿中に含
まれることを見出し本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、活性型ヒトセルロプ
ラスミンと反応し、不活性型ヒトセルロプラスミンとは
反応しない抗ヒトセルロプラスミンモノクローナル抗体
と、活性型ヒトセルロプラスミンとの免疫反応を利用し
た免疫測定により、尿中の活性型ヒトセルロプラスミン
を測定することから成る、活性型ヒトセルロプラスミン
の測定方法を提供する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明に用いる抗ヒトセルロプラスミン抗
体は、活性型ヒトセルロプラスミンと反応し、不活性型
ヒトセルロプラスミンとは反応しない抗ヒトセルロプラ
スミンモノクローナル抗体である。本発明の方法をウィ
ルソン病の診断に用いる場合には、活性型ヒトセルロプ
ラスミンと反応し、不活性型ヒトセルロプラスミンとは
反応しない抗ヒトセルロプラスミンモノクローナル抗体
を用いる必要がある。ウィルソン病患者では、活性型の
セルロプラスミンが著しく減少し、不活性型のセルロプ
ラスミンが多く含まれるので、これら両者に反応する抗
体を用いたのでは、活性型セルロプラスミンと不活性型
セルロプラスミンを区別することができないので、活性
型セルロプラスミンの減少を検出できず、ウィルソン病
の診断を行うことができない。
【0010】活性型ヒトセルロプラスミンと反応し、不
活性型ヒトセルロプラスミンとは反応しない抗ヒトセル
ロプラスミンモノクローナル抗体及びその製造方法は既
に公知であり、特開平6−265545号に記載されて
いる。また、このようなモノクローナル抗体の一例であ
るモノクローナル抗体CP4を産生するハイブリドーマ
が工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM BP
−4145の受託番号で寄託されている。
【0011】本発明の方法では、尿を被検検体として用
いる。元来、血中タンパク質は血液中に分泌され、循環
するものであり、腎臓でろ過されるため、一部の腎疾患
患者を除いては尿中には出現しないか、又は仮に極微量
尿中に漏れ出ることがあっても通常の生化学的又は免疫
学的測定法の感度では検出が困難であると考えられてい
た。このため、疾病の診断上有用な血中タンパク質で、
尿を検体として用いて診断が行われているものは皆無で
ある。ところが、下記実施例に具体的に示されるよう
に、本願発明者らは、血中タンパク質である活性型セル
ロプラスミンが、検出可能な濃度に尿中に出現している
という驚くべき事実を見出し本発明に至った。
【0012】検体中の活性型ヒトセルロプラスミンの検
出は、抗ヒトセルロプラスミン抗体と活性型ヒトセルロ
プラスミンとの免疫反応を利用した免疫測定により行う
ことができる。免疫測定の方法は周知であり、ポリクロ
ーナル抗体とモノクローナル抗体のサンドイッチ法、モ
ノクローナル抗体とモノクローナル抗体のサンドイッチ
法、金コロイドによる染色法、凝集法、ラテックス法、
化学発光法等、現在用いられている抗体による検出法の
いずれをも用いることができる。例えば、検体中の活性
型ヒトセルロプラスミンの検出は、常法であるサンドイ
ッチエライザに基づいて行うことができる。すなわち、
例えば、ウェルに一次抗体を固相化し、次いで、検体と
一次抗体を反応させ、洗浄後、二次抗体を反応させ、洗
浄後、該二次抗体を測定することにより行うことができ
る。この際、ウィルソン病の診断に適用する場合には、
一次抗体としては、活性型ヒトセルロプラスミン及び不
活性型ヒトセルロプラスミンの両方に反応する抗体、好
ましくは特開平6−265545号に記載されたCP3
(FERM BP−4133)を用いることができ、二
次抗体としては上記した活性型ヒトセルロプラスミン特
異的モノクローナル抗体、好ましくは上記CP4を用い
ることができる。なお、一次抗体と二次抗体とはこの逆
であってもよい。二次抗体の測定は、二次抗体の由来動
物の免疫グロブリンに対する標識抗体(例えば酵素標識
抗体)を反応させ、その標識物を測定することにより行
うことができる。あるいは、二次抗体として標識したも
のを用い、この標識物を測定することによっても行うこ
とができる。
【0013】下記実施例に示すように、尿検体は、濃縮
も希釈もすることなく、原液で測定に供することができ
る。また、ろ紙に含浸された尿を検体として用いること
もできる。
【0014】活性型セルロプラスミン量は、ウィルソン
病、肝疾患、感染症、妊娠等により変動するので、本発
明の方法は、これらの診断に適用することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるもの
ではない。
【0016】実施例1 尿中の活性型ヒトセルロプラ
スミンの定量 (1) 検量線の作成 一次抗体として抗ヒトセルロプラスミンモノクローナル
抗体CP3を96ウェルマイクロプレートに、0.2μ
g/ウェルの量で固定した。ウェルをカゼイン溶液(雪
印乳業社製)によりブロッキングした後、0〜100n
gの既知濃度の活性型ヒトセルロプラスミンを含む尿検
体100μlを各ウェルに添加し、30℃で1.5時間
インキュベートした。各ウェルを0.05%Tween
(和光純薬工業社製)含有リン酸生理食塩水で3回洗浄
した後、ペルオキシダーゼ標識抗ヒトセルロプラスミン
モノクローナル抗体CP4(0.2μg/ml)溶液を
各ウェルに100μl加え、30℃で1.5時間インキ
ュベートした。ウェルを上記と同様に洗浄後、各ウェル
に1.5mM ABTS・2NH4 (2,2−アジノ−
ビス(3−エチルベンズチアゾリン−6−スルホン酸)
ジアンモニウム塩)溶液99μl及び3%過酸化水素水
を1μl添加し、10〜15分間放置した。反応停止液
として4%シュウ酸を100μlずつ各ウェルに加え、
波長415nmにおける吸光度を測定した。
【0017】結果を図1に示す。図1より明らかなよう
に、0〜50ng/mlの間で、尿中の活性型ヒトセル
ロプラスミンの濃度に依存して吸光度が変化しており、
検量線を書くことができた。
【0018】(2) 上記(1) と同様な操作を行い、上記
(1) で作成した検量線を用いてウィルソン病患者及び健
常人の尿(原液)中の活性型ヒトセルロプラスミン濃度
を測定した。結果を下記表1に示す。なお、下記表1
中、「クレアチニン補正」とは、尿中活性型セルロプラ
スミン濃度(ng/ml)を尿中クレアン濃度により除
し、1mgクレアチン当りの活性型セルロプラスミンと
して表したものである。
【0019】
【表1】 平均±2標準偏差
【0020】表1に示されるように、健常人の尿とウィ
ルソン病患者の尿中の活性型ヒトセルロプラスミン濃度
には有意な差が認められ、尿を用いて診断が可能なこと
が確認された。また、クレアチニン補正を行った場合も
健常検体と患者検体との間で有意の差が認められた。
【0021】実施例2 ウェスタンブロッティング ヒトセルロプラスミン標準物質(カルビオケム社製、
0.5μg/ml)及び健常人尿(500倍濃縮物)を
Native PAGE(12.5%アクリルアミド含
有)により電気泳動した。ゲルをニトロセルロース膜に
転写し、カゼイン溶液(雪印乳業社製)にてブロッキン
グした(室温、30分間)。次いで、ペルオキシダーゼ
標識抗活性型ヒトモノクローナル抗体CP4溶液(10
μg/ml、PBS中)と30℃で30分間反応させ
た。次いで、NTB(ニトロテトラゾリンブルー)によ
り発色後、水洗した。
【0022】現れたバンドの模式図を図2に示す。標準
の活性型セルロプラスミンと同一の位置にバンドが検出
され、抗体に反応した尿中の物質が活性型セルロプラス
ミンであることが確認された。
【0023】実施例3 ろ紙含浸尿検体を用いた活性型
ヒトセルロプラスミンの測定 0〜10ng/mlの既知濃度の活性型ヒトセルロプラ
スミンを含む尿をろ紙にしみ込ませたものを乾燥後、直
径3mmのディスクにパンチアウトした。このろ紙ディ
スクを検体として用い、実施例1と同様にして(ただ
し、ろ紙をウェルに入れた後、ウェルにリン酸生理食塩
水100μlを加えた)検量線を作成した。結果を図3
に示す。
【0024】図3に示されるように、0〜10ng/m
lの範囲で検量線が書け、ろ紙尿を用いた場合も尿中の
活性型ヒトセルロプラスミンの定量が可能であった。
【0025】健常人5人の尿をろ紙にしみ込ませたもの
を用いて同様な操作を行い、上記の検量線を用いて定量
を行ったところ、尿中の活性型セルロプラスミンの濃度
は10.4ng/mlであった。
【0026】
【発明の効果】本発明により、尿を検体として活性型セ
ルロプラスミンを測定することが可能になった。尿は患
者自身が採取できるので医療機関に赴く必要がなく、ま
た、採取に精神的、肉体的な負担がかからない。従っ
て、本発明は、ウィルソン病の診断等、活性型セルロプ
ラスミンの測定による検査に大いに貢献するものと期待
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により作成された検量線を示す。
【図2】本発明の方法に基づくウェスタンブロットの結
果を示す模式図である。
【図3】ろ紙に含浸した尿を用いて本発明の方法により
作成された検量線を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性型ヒトセルロプラスミンと反応し、
    不活性型ヒトセルロプラスミンとは反応しない抗ヒトセ
    ルロプラスミンモノクローナル抗体と、活性型ヒトセル
    ロプラスミンとの免疫反応を利用した免疫測定により、
    尿中の活性型ヒトセルロプラスミンを測定することから
    成る、活性型ヒトセルロプラスミンの測定方法。
  2. 【請求項2】 酵素免疫分析により測定する請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 ろ紙に含浸された尿を検体として用いる
    請求項2記載の方法。
JP24536295A 1995-08-30 1995-08-30 活性型ヒトセルロプラスミンの測定方法 Pending JPH0968528A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999067638A1 (en) * 1998-06-24 1999-12-29 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Method and reagents for detecting dystocia

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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