JPH0967207A - 農薬組成物 - Google Patents

農薬組成物

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JPH0967207A
JPH0967207A JP7224164A JP22416495A JPH0967207A JP H0967207 A JPH0967207 A JP H0967207A JP 7224164 A JP7224164 A JP 7224164A JP 22416495 A JP22416495 A JP 22416495A JP H0967207 A JPH0967207 A JP H0967207A
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JP
Japan
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composition
agrochemical
parts
present
yeast
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JP7224164A
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English (en)
Inventor
Seiji Inai
誠二 井内
Masao Inoue
雅夫 井上
Toshiro Otsubo
敏朗 大坪
Mamoru Ishiguro
守 石黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】互いに配合禁忌である二種以上の農薬活性成分
を含有する場合においても、該農薬活性成分が安定化さ
れてなる農薬組成物を提供する。 【解決手段】有害生物防除活性成分または植物生長調節
活性成分である農薬活性成分二種以上を含有する農薬組
成物であって、少なくとも一種の農薬活性成分が酵母菌
体内に内包されてなる農薬組成物。および、互いに配合
禁忌である農薬活性成分二種以上を含有する農薬組成物
において、少なくとも一種の農薬活性成分を酵母菌体内
に内包させる農薬活性成分の安定化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二種以上の農薬活
性成分を含有する農薬組成物に関するものである。さら
に詳しく述べると、互いに配合禁忌である二種以上の農
薬活性成分を含有する場合においてさえも、該農薬活性
成分が安定化されてなる農薬組成物に関するものであ
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、二種以上の農薬
活性成分を含有する農薬組成物において、活性成分同士
が化学反応を起こし易い場合等には、該活性成分の分解
等により農薬組成物の本来有する効力を充分に発揮でき
ないことがあった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、互いに配合禁
忌である二種以上の農薬活性成分を含有する場合におい
てさえも、該農薬活性成分が安定化されてなる農薬組成
物を提供するものである。即ち、本発明は有害生物防除
活性成分または植物生長調節活性成分である農薬活性成
分二種以上を含有する農薬組成物であって、少なくとも
一種の農薬活性成分が酵母菌体内に内包されてなる農薬
組成物(以下、本発明組成物と記す。)および互いに配
合禁忌である二種以上の農薬活性成分を含有する農薬組
成物における農薬活性成分の安定化方法を提供するもの
である。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる農薬活
性成分としては、後述の殺虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除
草剤、植物生長調節剤、昆虫フェロモン、昆虫成長調節
剤等が挙げられる。以下に本発明において使用される農
薬活性成分の具体例を化合物番号と共に示す。 (1) O,O−ジメチル S−〔1,2−ジ(エトキ
シカルボニル)エチル〕ホスホロジチオエート (2) O,O−ジメチル O−(4−シアノフェニ
ル) ホスホロチオエート (3) O,O−ジメチル S−(α−エトキシカルボ
ニルベンジル) ホスホロジチオエート (4) O,O−ジメチル O−(2−イソプロピル−
4−メチル−6−ピリミジニル) ホスホロチオエート (5) O,O−ジメチル O−〔3−メチル−4−
(メチルチオ)フェニル〕ホスホロチオエート (6) O−(4−ブロモ−2,5−ジクロロフェニ
ル) O,O−ジエチルホスホロチオエート (7) 2−メトキシ−4H−1,3,2−ベンゾジオ
キサホスホリン−2−スルフィド (8) O,O−ジメチル O−(2,4,5−トリク
ロロフェニル) ホスホロチオエート (9) O,O−ジメチル O−(3,5,6−トリク
ロロ−2−ピリジル)ホスホロチオエート (10) O,O−ジメチル O−(4−ブロモ−2,
5−ジクロロフェニル)ホスホロチオエート
【0005】(11) ジメチル 2,2−ジクロロビ
ニル ホスフェート (12) O,S−ジメチル アセチルホスホロアミド
チオエート (13) O−(2,4−ジクロロフェニル) O−エ
チル S−プロピル ホスホロジチオエート (14) S−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−2−
オキソ−1,3,4−チアジアゾール−3−イルメチル
O,O−ジメチル ホスホロジチオエート (15) ジメチル 2,2,2−トリクロロ−1−ヒ
ドロキシエチルホスホネート (16) O,O−ジメチル S−メチルカルバモイル
メチル ホスホロジチオエート (17) O−エチル O−(5−メチル−2−ニトロ
フェニル) sec −ブチルホスホロアミドチオエート (18) O,O−ジメチル O−(3−メチル−4−
ニトロフェニル) ホスホロチオエート (19) O−(2−ジエチルアミノ−6−メチルピリ
ミジン−4−イル) O,O−ジメチル ホスホロチオ
エート (20) O,O−ジエチル O−(5−フェニル−3
−イソキサゾール) ホスホロチオエート
【0006】(21) O,O−ジエチル O−(3−
オキソ−2−フェニル−2H−ピリダジン−6−イル)
ホスホロチオエート (22) S−2−エチルスルフィニル−1−メチルエ
チル O,O−ジメチルホスホロチオエート (23) O,O−ジメチル S−〔2−(1−メチル
カルバモイルエチルチオ)エチル〕 ホスホロチオエー
ト (24) エチル (ジエトキシホスフィノチオイルチ
オ)アセチル(メチル)カーバメート (25) S−(2−エチルチオエチル) O,O−ジ
メチル ホスホロジチオエート (26) S−(2−イソプロピルチオエチル) O,
O−ジメチル ホスホロジチオエート (27) 3−ジエトキシホスホリルチオメチル−6−
クロロベンズオキサゾロン (28) O,O−ジメチル S−フタルイミドメチル
ホスホロジチオエート (29) O−(2,4−ジクロロフェニル) O−エ
チル S−プロピル ホスホロジチオエート (30) 3−ジメトキシホスフィニルオキシ−N,N
−ジメチルイソクロトンアミド
【0007】(31) 1,2−ジブロモ−2,2−ジ
クロロエチル ジメチル ホスフェート (32) 2−クロロ−1−(2,4,5−トリクロロ
フェニル)ビニル ジメチル ホスフェート (33) 2−クロロ−1−(2,4−ジクロロフェニ
ル)ビニル ジメチルホスフェート (34) 2−クロロ−1−(2,4−ジクロロフェニ
ル)ビニル ジエチルホスフェート (35) O,O−ジプロピル O−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕 ホスフェート (36) O−エチル O−(4−ニトロフェニル)
フェニルホスホノチオエート (37) O−(2,4−ジクロロフェニル) O−エ
チル フェニルホスホノチオエート (38) O,O−ジメチル S−(N−メチル−N−
ホルミルカルバモイルメチル) ホスホロジチオエート (39) O−(2,6−ジクロロ−4−メチルフェニ
ル) O,O−ジメチルホスホロチオエート (40) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2−
(4−クロロフェニル)−3−メチルブチラート
【0008】(41) (S)−α−シアノ−3−フェ
ノキシベンジル (S)−α−2−(4−クロロフェニ
ル)−3−メチルブチラート (42) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,
2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラ
ート (43) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 3−
(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシラート (44) α−シアノ−3−(4−フルオロフェノキ
シ)ベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,
2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート (45) α−シアノ−3−(4−クロロフェノキシ)
ベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−
ジメチルシクロプロパンカルボキシラート (46) α−シアノ−3−フェノキシベンジル クリ
サンテマート (47) α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1
R)−クリサンテマート (48) α−シアノ−3−(4−クロロフェノキシ)
ベンジル 2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブ
チラート (49) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2−
(4−tert−ブチルフェニル)−3−メチルブチラート (50) α−シアノ−4−フルオロ−3−フェノキシ
ベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−
ジメチルシクロプロパンカルボキシラート
【0009】(51) α−シアノ−3−フェノキシベ
ンジル 2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−
3−メチルブチラート (52) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2−
(4−ジフルオロメトキシフェニル)−3−メチルブチ
ラート (53) α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(S)−2−(4−ジフルオロメトキシフェニル)−3
−メチルブチラート (54) (S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジ
ル (1R,3R)−3−(2,2−ジブロモビニル)
−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート (55) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2−
(2−クロロ−4−トリフルオロメチルアニリノ)−3
−メチルブチラート (56) シアノ−(5−フェノキシ−2−ピリジル)
メチル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジ
メチルシクロプロパンカルボキシラート (57) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,
2−ジメチル−3−(1,2,2,2−テトラブロモエ
チル)シクロプロパンカルボキシラート (58) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 1−
(4−エトキシフェニル)−2,2−ジクロロシクロプ
ロパンカルボキシラート (59) 5−メチル[1,2,4]トリアゾロ[3,
4−b]ベンゾチアゾール (60) メチル 1−(ブチルカルバモイル)ベンズ
イミダゾール−2−カーバメート
【0010】(61) 6−(3,5−ジクロロ−4−
メチルフェニル)−3(2H)−ピリダジノン (62) 1−(4−クロロフェノキシ)−3,3−ジ
メチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−
イル)ブタノン (63) (E)−4−クロロ−2−(トリフルオロメ
チル)−N−〔1−(イミダゾール−1−イル)−2−
プロポキシエチリデン〕アニリン (64) 1−〔N−プロピル−N−〔2−(2,4,
6−トリクロロフェノキシ)エチル〕カルバモイル〕イ
ミダゾール (65) (E)−1−(4−クロロフェニル)−4,
4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール
−1−イル)−1−ペンテン−3−オール (66) 1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメ
チル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)ペンタン−3−オール (67) (E)−1−(2,4−ジクロロフェニル)
−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリア
ゾール−1−イル)−1−ペンテン−3−オール (68) 1−(2,4−ジクロロフェニル)−4,4
−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)ペンタン−3−オール (69) 4−〔3−(4−tert−ブチルフェニル)−
2−メチルプロピル〕−2,6−ジメチルモルホリン (70) 2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサ
ン−2−オール
【0011】(71) O,O−ジエチル O−2−キ
ノキサリニル ホスホロチオエート (72) O−(6−エトキシ−2−エチル−4−ピリ
ミジニル) O,O−ジメチル ホスホロチオエート (73) 2−ジエチルアミノ−5,6−ジメチルピリ
ミジン−4−イル ジメチルカーバメート (74) 4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,
3−ジメチル−5−ピラゾリル p−トルエンスルホナ
ート (75) 4−アミノ−6−(1,1−ジメチルエチ
ル)−3−メチルチオ−1,2,4−トリアジン−5
(4H)−オン (76) 2−クロロ−N−〔(4−メトキシ−6−メ
チル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノカル
ボニル〕ベンゼンスルホンアミド (77) 2−メトキシカルボニル−N−〔(4,6−
ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕
ベンゼンスルホンアミド (78) 2−メトキシカルボニル−N−〔(4,6−
ジメチルピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベ
ンゼンスルホンアミド (79) 2−メトキシカルボニル−N−〔(4−メト
キシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イ
ル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド (80) 2−エトキシカルボニル−N−〔(4−クロ
ロ−6−メトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボ
ニル〕ベンゼンスルホンアミド
【0012】(81) 2−(2−クロロエトキシ)−
N−〔(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリ
アジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホ
ンアミド (82) 2−メトキシカルボニル−N−〔(4,6−
ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕
フェニルメタンスルホンアミド (83) 2−メトキシカルボニル−N−〔(4−メト
キシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イ
ル)アミノカルボニル〕チオフェン−3−スルホンアミ
ド (84) 4−エトキシカルボニル−N−〔(4,6−
ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕
−1−メチルピラゾール−5−スルホンアミド (85) 2−〔4,5−ジヒドロ−4−メチル−4−
(1−メチルエチル)−5−オキソ−1H−イミダゾー
ル−2−イル〕−3−キノリンカルボン酸 (86) 2−〔4,5−ジヒドロ−4−メチル−4−
(1−メチルエチル)−5−オキソ−1H−イミダゾー
ル−2−イル〕−5−エチル−3−ピリジンカルボン酸 (87) メチル 6−(4−イソプロピル−4−メチ
ル−5−オキソイミダゾリン−2−イル)−m−トルエ
ート (88) メチル 2−(4−イソプロピル−4−メチ
ル−5−オキソイミダゾリン−2−イル)−p−トルエ
ート (89) 2−(4−イソプロピル−4−メチル−5−
オキソイミダゾリン−2−イル)ニコチン酸 (90) N−(4−クロロフェニル)メチル−N−シ
クロペンチル−N’−フェニルウレア
【0013】農薬活性成分が、例えば上述の化合物
(1)〜(39)に示される有機リン酸エステル化合物
と化合物(59)〜(89)に示される含窒素複素環化
合物との組合せや化合物(1)〜(39)に示される有
機リン酸エステル化合物と化合物(40)〜(58)に
示されるシアノベンジル型ピレスロイド化合物との組合
せのように、農薬活性成分の分解が起こり易い場合にお
いて、本発明は特に有効である。該農薬活性成分が常温
で液体の場合には、該農薬活性成分をそのまま使用して
もよいし、溶剤に溶解して用いてもよい。農薬活性成分
が常温で半固体あるいは固体の場合には、該農薬活性成
分を適当な溶剤に溶解して用いるのが好ましい。本発明
組成物中に含まれる農薬活性成分の含有量は、該農薬活
性成分の種類や用途によっても変化し得るが、本発明組
成物全重量に対して通常0.01〜99重量%である。
また、本発明組成物は三種以上の農薬活性成分、例えば
二種の有機リン酸エステル化合物と一種の含窒素複素環
化合物とを含有してもよい。
【0014】本発明において用いられる酵母菌の具体例
としては、サッカロマイセス属のサッカロマイセスセレ
ビッシェ〔Saccharomyces cereviceae〕、サッカロマイ
セスルーキシ〔Saccharomyces rouxii〕、サッカロマイ
セスカールスバーゲンシス〔Saccharomyces carlsberge
nsis〕、サッカロマイセスウバルム〔Saccharomycesuva
rum〕、エンドマイセス属のエンドマイセスバーナリス
〔Endomyces vernalis〕、リポマイセス属のリポマイセ
スリポファー〔Lypomyces lipofer 〕、リポマイセスア
ターケー〔Lypomyces atarkeyi〕、トリコスポロン属の
トリコスポロンプルルラン〔Tricosporon pullulans
〕、キャンディダ属のキャンディダウティルス〔Candi
da utills〕、キャンディダトロピカリス〔Candida tro
picallis 〕、キャンディダリポリティカ〔Candida lyp
olytica〕、キャンディダフレーベリ〔Candida flaveri
〕等を挙げることができる。
【0015】本発明組成物には、どの酵母菌を用いても
よく、また、酵母菌が生きていても死んでいてもよい。
勿論、死んだ酵母菌内部の成分が溶脱された酵母菌を使
用してもよいし、酸、アルカリ、酵素などの薬品により
処理された酵母菌を使用してもよい。酵母菌の形状は酵
母の種類により卵形、球形、レンズ形、柱状、楕円形な
ど各種の形態のものがあるが、球形、楕円形、卵形の形
態のものの使用が好ましい。本発明組成物において用い
られる酵母菌の粒径は、使用する酵母菌の種類によって
変化し得るが、通常5〜20μmである。また、これら
の酵母菌は二種以上を任意の割合で混合して用いてもよ
い。本発明組成物における酵母菌の添加量は、酵母菌の
種類、農薬活性成分の種類や含有量によっても変化し得
るが、通常、内包される農薬活性成分100重量部に対
して、5〜300重量部、好ましくは20〜150重量
部である。
【0016】本発明組成物は必要により溶剤、分散剤、
界面活性剤、増粘剤、防腐剤、凍結防止剤、水、安定化
剤、バインダー、担体、香料、色素等が添加され、粉末
状、粒状、水和性粉末状、水和性粒状、塊状、シート
状、水中懸濁状、油中懸濁状等の形態をとり得る。
【0017】本発明において用いられる溶剤としては、
例えばデカン、トリデカン、テトラデカン、ヘキサデカ
ン、オクタデカン等の飽和脂肪族炭化水素類、1−ウン
デセン、1−ヘンエイコセン等の不飽和脂肪族炭化水素
類、セレクロールS45(ゼネカ社製溶剤)等のハロゲ
ン化炭化水素類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン類、エタノール、ブタノール、オクタノー
ル等のアルコール類、酢酸エチル、フタル酸ジメチル、
ラウリン酸メチル、パルミチン酸エチル、酢酸オクチ
ル、コハク酸ジオクチル、アジピン酸ジデシル等のエス
テル類、キシレン、エチルベンゼン、オクタデシルベン
ゼン、ソルベッソ100(エクソン化学製溶剤)、ハイ
ゾールSAS−296(日本石油化学製溶剤)等のアル
キルベンゼン類、ドデシルナフタレン、トリデシルナフ
タレン、ソルベッソ200(エクソン化学製溶剤)等の
アルキルナフタレン類、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、2−エトキシエタノール等のグリコール類、グリコ
ールエステル類、グリコールエーテル類、オレイン酸、
カプリン酸、エナント酸等の脂肪酸類、テトラエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール等のポリグリコール類、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジエチルホルムアミド等の酸アミド類、オ
リーブ油、大豆油、ナタネ油、ヒマシ油、アマニ油、綿
実油、パーム油、アボガド油、サメ肝油等の動植物性
油、マシン油等の鉱物油、グリセリン、グリセリン脂肪
酸エステル等のグリセリン誘導体などが挙げられる。ま
た、これらの溶剤は単独で、または二種類以上の溶剤を
任意の割合で混合して用いることができ、その添加量は
本発明組成物の全重量に対して通常0.01〜20重量
%である。
【0018】本発明において用いられる分散剤として
は、例えばゼラチン、アラビアガム、アルギン酸ナトリ
ウム塩等の天然多糖類、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム塩、リグニンスルホン酸塩等の半合成多糖類、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の合成
水溶性高分子、マグネシウムアルミニウムシリケート等
の鉱物質、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルリ
ン酸エステル、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮
合物、高級アルキルスルホン酸塩、高級アルキル第四級
アンモニウム塩、高級脂肪酸またはその塩、高級アルキ
ルカルボン酸塩等の界面活性剤などを用いることができ
る。これらの分散剤は単独で使用してもよいし、二種以
上を任意の割合で混合して用いてもよい。また、本発明
組成物における分散剤の添加量は、分散剤の種類や農薬
活性成分の種類および含有量によっても変化し得るが、
通常、本発明組成物全重量に対して0.5〜20重量
%、好ましくは2〜10重量%である。
【0019】本発明組成物において用いられる界面活性
剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリ
オキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェノールホルマリン縮合物、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
グリセリルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレン
グリコールモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソ
ルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ
油誘導体、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、高級脂
肪酸グリセリンエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレン脂肪
酸アミド、アルキロールアミド、ポリオキシエチレンア
ルキルアミンなどのノニオン系界面活性剤、ドデシルア
ミン塩酸塩等のアルキルアミン塩酸塩、アルキル四級ア
ンモニウム塩、ドデシルアルキルトリメチルアンモニウ
ム塩等のアルキルトリメチル四級アンモニウム塩、アル
キルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジ
ニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモ
ルホリニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ポリアルキルビ
ニルピリジニウム塩などのカチオン性界面活性剤、パル
ミチン酸ナトリウム等の脂肪酸ナトリウム、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム等のエ
−テルカルボン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナ
トリウム、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等の
高級脂肪酸のアミノ酸縮合物、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム等の高級アルキルスルホン酸塩、ラウリ
ン酸エステルスルホン酸塩等の高級脂肪酸エステルスル
ホン酸塩、ジオクチルスルホサクシネート等のジアルキ
ルスルホコハク酸、オレイン酸アミドスルホン酸塩等の
高級脂肪酸アミドスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸塩、ジイソプロピルナフタレンスルホン酸塩等のア
ルキルアリルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸
塩のホルマリン縮合物、ペンタデカン−2−サルフェー
ト等の高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチ
レンドデシルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ジポリオキシ
エチレンドデシルエーテルリン酸エステル等のポリオキ
シエチレンアルキルリン酸エステル、スチレン−マレイ
ン酸共重合体、アルキルビニルエーテル−マレイン酸共
重合体などのアニオン性界面活性剤、N−ラウリルアラ
ニン、N,N,N−トリメチルアミノプロピオン酸、
N,N,N−トリヒドロキシエチルアミノプロピオン
酸、N−ヘキシル N,N−ジメチルアミノ酢酸、1−
(2−カルボキシエチル)ピリジニウムベタイン、レシ
チンなどの両性界面活性剤が挙げられる。これらの界面
活性剤は二種以上を混合して用いてもよく、その使用量
は、本発明組成物全重量に対して0.1〜10重量%で
ある。
【0020】本発明において用いられる増粘剤として
は、例えばザンタンガム、ローカストビーンガム等の天
然多糖類、マグネシウムアルミニウムシリケート、ベン
トナイト等の鉱物質、カルボキシメチルセルロースナト
リウム塩等の半合成多糖類、ポリアクリル酸塩等の合成
水溶性高分子が挙げられ、これらを単独で使用してもよ
いし、二種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
増粘剤の添加量は、増粘剤の種類によっても変化し得る
が、通常、本発明組成物の全重量に対して0.01〜1
0重量%である。本発明において用いられる防腐剤とし
ては、例えばホルマリン、プロキセルGXL(ゼネカ社
製防腐剤)、ネオメッキンス(上野製薬製防腐剤)等が
挙げられる。防腐剤の添加量は、防腐剤の種類によって
も変化し得るが、通常、本発明組成物の全重量に対して
0.01〜5重量%である。本発明において用いられる
凍結防止剤としては、例えばプロピレングリコール、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール等が挙げられ
る。凍結防止剤の添加量はそれらの種類によっても変化
し得るが、通常、本発明組成物の全重量に対して0.0
1〜10重量%である。
【0021】本発明組成物において用いられる安定化剤
としては、例えば酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収
剤、クエンチャー、ラジカル補足剤、過酸化物分解剤な
どが挙げられる。酸化防止剤としては、フェノール系酸
化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イ
オウ系酸化防止剤などが挙げられる。紫外線吸収剤とし
ては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェ
ノン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤、シ
アノアクリレート系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線
吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤などが挙げら
れる。クエンチャーとしては、有機ニッケル系化合物が
挙げられる。また、イソプロピルアシッドホスフェー
ト、流動パラフィン、エポキシ化大豆油、エポキシ化ア
マニ油、あるいはエポキシ化ナタネ油等のエポキシ化植
物油などの安定化剤も使用できる。また、これらの安定
化剤は二種類以上を任意の割合で混合して使用してもよ
い。安定化剤の添加量はそれらの種類によっても変化し
得るが、通常本発明組成物の全重量に対して0.01〜
5重量%である。
【0022】本発明組成物において用いられるバインダ
ーとしては、例えば無機バインダー、天然有機バインダ
ー、半合成バインダー、合成樹脂系バインダー、ワック
ス類等が挙げられる。無機バインダーとしては、ベント
ナイト、モンモリロナイト、水ガラス、コロイダルシリ
カ等が挙げられる。天然有機バインダーとしては、澱
粉、デキストリン、カゼイン、ゼラチン、にかわ、寒
天、アラビアガム、コーンスターチ、天然ゴム、パルプ
液等が挙げられる。半合成バインダーとしては、カルボ
キシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム塩、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ニ
トロセルロース、酢酸セルロース、メチルセルロース、
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなど
のセルロース系バインダー、リグニン、リグニンスルホ
ン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸アンモニウムなど
のリグニン系バインダー等挙げられる。合成樹脂系バイ
ンダーとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリクロ
ロエチレン、ポリ塩化プロピレンなどのハロゲン化ポリ
オレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸
メチルなどのアクリル系高分子、ポリスチレン、アクリ
ロニトリル−ポリスチレン−ブタジエン共重合体、ポリ
塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、塩素化塩化ビニル、ポリビニルエーテルなど
のビニル系高分子、ポリ塩化ビニリデン、ケトン−ホル
マリン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリブタジエン、ポリイ
ソブチレン、ポリイソプレンなどの合成ゴム、シリコン
樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロエチレ
ンなどのフッ素樹脂、ポリアセタールなどのアセタール
樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ポリエチレンテレフ
タレートなどのポリエステル、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリエチレンオキシド、ポリフェニレンオキシドな
どの酸化オレフィン類、ポリカーボネートなどのカーボ
ネート樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリウレタン、ポリ
ウレタン尿素などのポリウレタン、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、メラミン樹脂、マレイン酸樹脂、尿素樹
脂、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。ワックスと
しては、天然ワックス、石油ワックス、合成ワックス等
が挙げられる。天然ワックスとしては、例えばキャンデ
リラワックス、カルナバロウワックス、ライスワック
ス、木ロウ、ホホバ油、みつろう、ラノリン、鯨ろう、
牛脂、オゾケライト、セレシンなどが挙げられる。石油
ワックスとしては、例えばパラフィンワックス、マイク
ロクリスタリンワックスなどが挙げられる。合成ワック
スとしては、例えばモンタンワックス、ポリエチレンワ
ックス、フィッシャートロプシュワックス、サゾールワ
ックス、硬化ひまし油、12−ヒドロキシステアリン
酸、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ラウロン、
ステアロン、ミリスチン酸イソプロピル、グリセリン脂
肪酸エステル、グリコール脂肪酸エステル、ソルビタン
脂肪酸エステルなどが挙げられる。
【0023】本発明組成物において用いられるバインダ
ーは、バインダーが水溶性の場合には、水に溶解して水
溶液として添加してもよいし、粉末として添加してもよ
いし、加熱によって融解した溶融物として使用しても良
いし、水中にこれらの微粒子が分散したエマルジョンと
して使用しても良い。バインダーが水に不溶性の場合に
は、水に分散したエマルジョンして添加するか、加熱に
よって融解した溶融物として使用するか、水中にこれら
の微粒子が分散したエマルジョンとして使用することが
好ましい。バインダーは二種類以上を任意の割合に混合
して使用してもよい。また、バインダーの添加量はバイ
ンダーの種類によっても変化し得るが、通常、本発明組
成物の全重量に対して0.1〜40重量%、好ましくは
1〜30重量%である。
【0024】本発明組成物において用いられる担体とし
ては、例えば鉱物質担体、ホワイトカーボン、動植物性
担体などが挙げられる。鉱物質担体としては、カオリナ
イト、ディッカイト、ナクライト、ハロサイト等のカオ
リン鉱物、クリソタイル、リザータイト、アンチコライ
ト、アメサイト等の蛇紋石、カルシウムモンモリロナイ
ト、マグネシウムモンモリロナイト、サポナイト、ヘク
トライト、ソーコナイト、ハイデライト等のスメクタイ
ト、パイオフィライト、タルク、ろう石、白雲母、フェ
ンジャイト、セリサイト、イライト等の雲母、クリスト
バライト、クォーツ等のシリカ、アタパルジャイト、セ
ピオライト等の含水珪酸マグネシウム、ドロマイト等の
炭酸カルシウム、ギプサム、石膏等の硫酸塩鉱物、ゼオ
ライト、沸石、凝灰石、バーミキュライト、ラポナイ
ト、軽石、珪藻土、粘土、酸性白土、活性白土、けいそ
う土、ひる石、硫安、尿素、塩安などが挙げられる。ホ
ワイトカーボンとしては、例えば湿式法シリカ、乾式法
シリカ、湿式法シリカの焼成品などが挙げられる。動植
物性担体としては、例えば小麦粉、ショ糖、デキストリ
ン、木粉、澱粉、ぬか、ふすま、もみがら、大豆粉、カ
ルナバロウ、油脂などが挙げられる。これらの担体はそ
れらを単独で使用してもよいし、また、二種類以上を任
意の割合で混合して使用してもよい。本発明組成物にお
ける担体の添加量は、担体の種類によっても変化し得る
が、通常本発明組成物の全重量に対して0.1〜99重
量%の範囲内である。
【0025】本発明組成物には、この他にローダミン
B、ソーラーローダミン等のローダミン類、黄色4号、
青色1号、赤色2号などのタール色素といった着色剤、
アセト酢酸エチル、アンスラニル酸メチル、イソ吉草酸
イソアミル、エナント酸エチル、ケイ皮酸エチル、酪酸
イソアミル等のエステル類、カプロン酸、ケイ皮酸等の
有機酸類、ケイ皮アルコール、ゲラニオール、シトラー
ル、デシルアルコール等のアルコール類、バニリン、ピ
ペロナール、ペリラアルデヒド等のアルデヒド類、マル
ニトール、メチルβ−ナフチルケトン等のケトン類、メ
ントール類などの香料を添加してもよく、着色剤および
香料の添加量は、各々本発明組成物全重量に対して、通
常0.01〜5重量%である。
【0026】本発明組成物は、酵母菌に農薬活性成分を
内包せしめたものと他の農薬活性成分を含む組成物とを
混合することにより製造される。以下に、農薬活性成分
を酵母菌体内に内包せしめる代表的な方法を示す。農薬
活性成分、酵母菌および必要により溶媒を混合して油相
を調製する。一方、分散剤、水および必要により防腐
剤、凍結防止剤等を混合し、分散剤を含む水溶液を調製
する。そして、先に調製した油相を分散剤を含む水溶液
に添加し、解膠機で解膠する。使用される解膠機として
は、高速回転高せん断型攪拌解膠機、デゾルバー、コロ
イドミル、ホモジナイザー、超音波式解膠機などが挙げ
られ、具体例としては、T.K.オートホモミクサー
(特殊機化工業株式会社)、T.K.ホモミックライン
フロー(特殊機化工業株式会社)、ウルトラホモミキサ
ー(日本精機製作所)、NNKコロイドミル(日本精機
製作所)などが挙げられる。解膠時の回転数は、解膠機
の種類や構造、被解膠液の種類によっても変化するが、
通常、500〜10000rpm、好ましくは3000
〜6000rpmであり、解膠時の温度は通常5〜70
℃である。また、解膠時間は、解膠機の種類や構造、被
解膠液の種類によっても変化し得るが、通常、0.01
〜3時間、好ましくは0.05〜0.2時間である。こ
うして農薬活性成分が酵母菌体内に内包された組成物を
得る。
【0027】また、次の方法によっても農薬活性成分を
酵母菌体内に内包せしめることができる。酵母菌と水と
をミキサーで混合し、酵母菌の分散液を調製する。次い
で、必要により溶媒を添加した農薬活性成分を、分散剤
を含有する水溶液中で乳化機を用いて乳化させる。乳化
機としては、高速回転高せん断型攪拌解膠機、ホモジナ
イザーなどが挙げられ、具体例としては、T.K.オー
トホモミクサーが挙げられる。次に、酵母菌の分散液と
農薬活性成分の乳化液とをミキサーで混合する。用いら
れるミキサーとしては、例えば、スリーワンモーター
(新東科学製攪拌機)等が挙げられ、混合時の回転数は
混合機の種類や構造によっても変化するが、通常、50
〜1500rpmであり、混合時の温度は通常5〜70
℃である。また、混合時間は、混合機の種類や構造によ
っても変化し得るが通常、3〜20時間である。こうし
て農薬活性成分が酵母菌に内包された組成物を得る。
【0028】尚、酵母菌体内に効率的に農薬活性成分を
内包させるには、予め菌体内成分を溶出させておくのが
好ましい。例えば、酵母菌の分散液にエタノールを添加
し、攪拌して菌体内成分を菌体外に溶出させ、遠心分離
により溶出させた成分を除去するなどの処理を行った
後、上述のようにして本発明組成物を製造するのが好ま
しい。
【0029】本発明組成物においては、二種以上の農薬
活性成分のうち少なくとも一種の農薬活性成分が酵母菌
体内に内包されてなるが、二種以上の農薬活性成分また
は全ての農薬活性成分が酵母菌体内に内包されていても
いっこうに差し支えない。配合禁忌である農薬活性成分
は、一方が酵母菌体内に内包されてなるか、または、各
々の農薬活性成分が別々に酵母菌体内に内包されてなる
ことが望ましい。しかしながら、配合禁忌でない二種以
上の農薬活性成分が同じ酵母菌体内に内包されてなるこ
とはいっこうに差し支えない。
【0030】本発明組成物は、通常以下のようにして使
用される。例えば、本発明組成物が粉末状または粒状で
ある場合には、粉剤または粒剤と同様の方法で散布され
る。また、水和性粉末状または水和性粒状である場合に
は、通常の水和剤と同様に水で適当な倍率に希釈された
後散布される。本発明組成物が水中懸濁状または液状で
ある場合には、通常の水中懸濁剤または液剤と同様の方
法で散布される。本発明組成物の散布に際しては適当な
器具を用いて散布することもできる。散布器具として
は、例えば、パイプダスター、散粒器、水圧式スプレー
ヤーなどが挙げられる。また、本発明組成物は地上から
散布してもよいし、ヘリコプターや航空機による空中散
布を行ってもよい。
【0031】本発明組成物の散布量は、本発明組成物の
有効成分の種類、気象条件、製剤形態、処理時期、方
法、場所、対象等によって異なるが、一般に有効成分量
としては、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤の場合は通常1
2 あたり0.01〜1000g、好ましくは0.01
〜100gであり、昆虫成長制御剤の場合、通常1m2
あたり0.001〜1gである。殺菌剤の場合は、通常
1haあたり1gから10kgであり、除草剤の場合は
通常、1haあたり1gから10kg、植物調製制御剤
の場合は1haあたり0.001gから10gである。
【0032】
【作用】本発明組成物においては、例えば二種以上の農
薬活性成分が配合禁忌である場合に、互いに接触しない
よう酵母菌により隔てられており、その結果農薬活性成
分の安定化がはかられる。また、酵母菌体内に内包され
てなる農薬活性成分には残効性が付与され、酵母菌体内
に内包されていない農薬活性成分の方は速効的に効果を
発揮することから、二種以上の農薬活性成分の効果を発
揮させたい時期に合わせた農薬製剤設計を行うこともで
きる。
【0033】
【実施例】次に、本発明を実施例および試験例を挙げて
説明するが、本発明はこれらの例のみに限定されるもの
ではない。尚、以下の例における部は重量部(酵母につ
いては絶対乾燥重量部)を表わす。まず、農薬活性成分
を酵母菌体内に内包する工程を、製造例A〜Dとして示
す。 製造例A 市販のパン酵母(鐘淵化学製生酵母、サッカロマイセス
セレビッシェ)5部を含む分散液100部にエタノール
10部を添加し、40℃で24時間攪拌して、酵母菌体
内の水溶性成分を菌体外に溶出し、遠心分離により該水
溶性成分を除去して、酵母菌残渣の分散液を得た。得ら
れた分散液に、フェニトロチオン(有機リン系殺虫活性
成分)10部を加え、50℃で5時間攪拌し、酵母菌体
内にフェニトロチオンが内包されてなるマイクロカプセ
ル分散液が得られた。次に、この分散液を10重量%の
ポリビニルアルコールを含む水溶液35部に加えてT.
K.オートホモミクサーで回転数5000rpm、温度
25℃の条件下で10分間解膠してフェニトロチオン懸
濁液を得た。
【0034】製造例B ピリプロキシフェン(昆虫成長調節活性成分)10部と
フェニルキシリルエタン10部とを混合し、パン酵母
(鐘淵化学製生酵母)10部を加え、均一にパン酵母が
分散するまでスリーワンモーターを用いて攪拌した。こ
れを10重量%のポリビニルアルコールを含む水溶液7
0部に加えてT.K.オートホモミクサーで回転数30
00rpm、温度25℃の条件下で10分間解膠し、ピ
リプロキシフェン懸濁液を得た。
【0035】製造例C 製造例Bにおいて、ピリプロキシフェン10部にかえて
エスフェンバレート(ピレスロイド系殺虫活性成分)1
0部を用いる以外は、全て製造例Bと同様にして、エス
フェンバレート懸濁液を得た。 製造例D 製造例Aで得られた懸濁液にホワイトカーボン1.5部
を加えてミキサーで混合した後、噴霧乾燥機で乾燥して
50重量%のフェニトロチオンを含む噴霧乾燥品を得
た。
【0036】次に、本発明組成物の製造例を示す。 製造例1 製造例Aで得られたフェニトロチオン懸濁液に、ピリプ
ロキシフェン10部およびホワイトカーボン71.5部
を加えてミキサーで混合した後、流動層乾燥機で50℃
で30分間乾燥して本発明組成物(1)100部を得
た。 製造例2 製造例Aで得られたフェニトロチオン懸濁液に、製造例
Bで得られたピリプロキシフェン懸濁液およびホワイト
カーボン44.5部をミキサーで混合した後、流動層乾
燥機で50℃で30分間乾燥して本発明組成物(2)1
00部を得た。 製造例3 製造例Bで得られたピリプロキシフェン懸濁液に、フェ
ニトロチオン20部およびホワイトカーボン43部をミ
キサーで混合した後、流動層乾燥機で50℃で30分間
乾燥して本発明組成物(3)100部を得た。
【0037】製造例4 製造例Aで得られたフェニトロチオン懸濁液の 1/10
に、ピリプロキシフェン1部、ホワイトカーボン5部お
よびクレーをミキサーで混合した後、50℃の乾燥機で
乾燥して、粉剤である本発明組成物(4)100部を得
た。 製造例5 製造例Bで得られたピリプロキシフェン懸濁液の 1/10
(10部)、フェニトロチオン1部およびクレーをミキ
サーで混合した後、50℃の乾燥機で乾燥して、粉剤で
ある本発明組成物(5)100部を得た。 製造例6 製造例Aで得られたフェニトロチオン懸濁液の 1/10
に、ピリプロキシフェン5部およびクレーをミキサーで
混合した後、50℃の乾燥機で乾燥して、粉剤である本
発明組成物(6)100部を得た。
【0038】製造例7 製造例Dで得られたフェニトロチオン噴霧乾燥品10
部、ピリプロキシフェン5部、ホワイトカーボン5部、
ソルポール5029−O(東邦化学製界面活性剤)0.
5部およびクレー79.5部を加えてジュースミキサー
で混合し、水和剤である本発明組成物(7)100部を
得た。 製造例8 製造例Bで得られたピリプロキシフェン懸濁液20部、
フェニトロチオン2部、ベントナイト富士(豊順洋行
製)20部およびクレーをミキサーで混練した。得られ
た混練物を0.9mmのスクリーンを装着した押出造粒
機で造粒して粒状物を得た。得られた粒状物を流動層乾
燥機で50℃で30分乾燥した後、0.7〜1.2mm
の粒状物を篩分して、粒剤である本発明組成物(8)1
00部を得た。 製造例9 ピリプロキシフェン2部、フェニルキシリルエタン3
部、ホワイトカーボン5部およびクレー86.3部をミ
キサーで混合した。得られた混合粉末に、製造例Aで得
られたフェニトロチオン懸濁液の 1/5を加えて混練し、
次いで、混練物を0.9mmのスクリーンを装着した押
出造粒機で造粒して粒状物を得た。得られた粒状物を流
動層乾燥機で50℃で30分乾燥した後、0.7〜1.
2mmの粒状物を篩分して、粒剤である本発明組成物
(9)100部を得た。
【0039】製造例10 Agsorb LVM MS 12/24 (OIL DRI社製モンモリロ
ナイト)88.9部をミキサーで攪拌しながら、製造例
Aで得られたフェニトロチオン懸濁液の 1/5と製造例B
で得られたピリプロキシフェン懸濁液の 1/5(20部)
とを加えて含浸せしめた。得られた粒状物を流動層乾燥
機で50℃で30分乾燥して、粒剤である本発明組成物
(10)100部を得た。 製造例11 製造例Aで得られたフェニトロチオン懸濁液にピリプロ
キシフェン10部を加え、T.K.オートホモミクサー
で回転数7000rpm、温度25℃の条件下で10分
間解膠した。得られた懸濁液に、ザンタンガム2部、マ
グネシウムアルミニウムシリケート4部、プロキセルG
XL2部、プロピレングリコール5部および水を加えて
全量を100部として混合し、水性懸濁剤である本発明
組成物(11)を得た。 製造例12 製造例Aで得られたフェニトロチオン懸濁液の 1/5に製
造例Bで得られたピリプロキシフェン懸濁液の 1/5(2
0部)を加え、スリーワンモーターで回転数150rp
m、温度25℃の条件下で10分間混合した。得られた
懸濁液に、キサンタンガム2部、マグネシウムアルミニ
ウムシリケート4部および水を加えて全量を100部と
して混合し、水性懸濁剤である本発明組成物(12)を
得た。
【0040】製造例13 製造例Cで得られたエスフェンバレート懸濁液の 1/20
(5部)、フェニトロチオン10部およびクレーをミキ
サーで混合した後、50℃の乾燥機で乾燥して、粉剤で
ある本発明組成物(13)100部を得た。次に、後述
の試験例で用いる比較用の組成物の製造例を比較例とし
て示す。 比較例1 フェニトロチオン1部、ピリプロキシフェン1部および
クレー98部をミキサーで混合して比較組成物(1)を
得た。
【0041】試験例1 本発明組成物および比較組成物をアルミラミネート袋に
入れてヒートシールし、40℃の恒温器で所定期間保存
した。所定期間経過後に試料を取りだし、ガスクロマト
グラフィーにより組成物中に含まれる農薬活性成分の量
を分析した。農薬活性成分の残存率(%)は次式
【数1】 により算出した。結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明組成物は、通常の製剤では配合に
よって農薬活性成分に変化が見られて不都合を生じるよ
うな配合禁忌な二種以上の農薬活性成分を含む場合にお
いてさえも、保存安定性に優れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 43/50 A01N 43/50 K N 43/58 43/58 D 43/653 43/653 F C 47/18 101 47/18 101A 47/38 47/38 C B 53/00 53/00 Z 53/08 57/14 B 57/14 53/00 508C (72)発明者 大坪 敏朗 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 石黒 守 東京都千代田区丸の内3丁目4番2号 三 菱製紙株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有害生物防除活性成分または植物生長調節
    活性成分である農薬活性成分二種以上を含有する農薬組
    成物であって、少なくとも一種の農薬活性成分が酵母菌
    体内に内包されてなることを特徴とする農薬組成物。
  2. 【請求項2】互いに配合禁忌である有害生物防除活性成
    分または植物生長調節活性成分である農薬活性成分二種
    以上を含有する農薬組成物において、少なくとも一種の
    農薬活性成分を酵母菌体内に内包させることを特徴とす
    る農薬活性成分の安定化方法。
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