JPH0966221A - 排煙分解装置 - Google Patents
排煙分解装置Info
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- JPH0966221A JPH0966221A JP7224295A JP22429595A JPH0966221A JP H0966221 A JPH0966221 A JP H0966221A JP 7224295 A JP7224295 A JP 7224295A JP 22429595 A JP22429595 A JP 22429595A JP H0966221 A JPH0966221 A JP H0966221A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/20—Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
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- Treating Waste Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】窒素酸化物、硫黄酸化物などの分解に必要な電
気エネルギーを効率よく排煙中に導入すること。 【解決手段】窒素酸化物、硫黄酸化物などを含有する排
煙を放電空間内に導き、その含有される窒素酸化物、硫
黄酸化物を放電用電極に高電圧を印加して分解する排煙
分解装置において、前記放電用電極は放電空間内におい
て大径の電子生成用電極13と小径の電子加速用電極1
1とを備えた。
気エネルギーを効率よく排煙中に導入すること。 【解決手段】窒素酸化物、硫黄酸化物などを含有する排
煙を放電空間内に導き、その含有される窒素酸化物、硫
黄酸化物を放電用電極に高電圧を印加して分解する排煙
分解装置において、前記放電用電極は放電空間内におい
て大径の電子生成用電極13と小径の電子加速用電極1
1とを備えた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は火力発電所,ごみ焼
却場,トンネルなどから排出される排煙中の窒素酸化物
(ΝOX )、硫黄酸化物(SO2 )などを分解する排煙
分解装置に係り、特に窒素酸化物、硫黄酸化物などの分
解に必要な電気エネルギーを効率よく排煙中に注入可能
な排煙分解装置に関する。
却場,トンネルなどから排出される排煙中の窒素酸化物
(ΝOX )、硫黄酸化物(SO2 )などを分解する排煙
分解装置に係り、特に窒素酸化物、硫黄酸化物などの分
解に必要な電気エネルギーを効率よく排煙中に注入可能
な排煙分解装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、火力発電所,ごみ焼却場,トン
ネルなどから排出される排煙に含有される窒素酸化物、
硫黄酸化物は、酸性雨など環境破壊に深刻な問題を提起
している。従来より窒素酸化物、硫黄酸化物を除去する
方法として石灰・石膏法、触媒法を用いた湿式の脱硫・
脱硝処理法が用いられてきたが、大規模な排水処理装置
が必要であるなどの大きな問題点があるため、近年にな
って電子ビーム法、放電法といった乾式の処理法が提案
され、注目を集めている。
ネルなどから排出される排煙に含有される窒素酸化物、
硫黄酸化物は、酸性雨など環境破壊に深刻な問題を提起
している。従来より窒素酸化物、硫黄酸化物を除去する
方法として石灰・石膏法、触媒法を用いた湿式の脱硫・
脱硝処理法が用いられてきたが、大規模な排水処理装置
が必要であるなどの大きな問題点があるため、近年にな
って電子ビーム法、放電法といった乾式の処理法が提案
され、注目を集めている。
【0003】上記放電法による排煙分解では、放電で生
成された電子の排煙ガスとの衝突により、排煙中に含有
される窒素酸化物(ΝOX )、硫黄酸化物(SO2 )を
分解するため、排煙ガスと衝突を行う電子エネルギーお
よび電子密度が重要な放電パラメータとなる。ここで、
電子エネルギーは10〜1000eV、電子密度として
は〜1015cm-3が窒素酸化物(NOX )、硫黄酸化物
(SO2 )を分解するには好都合であることが知られて
いる。
成された電子の排煙ガスとの衝突により、排煙中に含有
される窒素酸化物(ΝOX )、硫黄酸化物(SO2 )を
分解するため、排煙ガスと衝突を行う電子エネルギーお
よび電子密度が重要な放電パラメータとなる。ここで、
電子エネルギーは10〜1000eV、電子密度として
は〜1015cm-3が窒素酸化物(NOX )、硫黄酸化物
(SO2 )を分解するには好都合であることが知られて
いる。
【0004】したがって、種々の放電形態の中では、比
較的電子エネルギーが高く、かつ電子密度の高いコロナ
放電という放電形態が従来より用いられている。
較的電子エネルギーが高く、かつ電子密度の高いコロナ
放電という放電形態が従来より用いられている。
【0005】図7は乾式の処理法の一手法である放電法
による従来の排煙分解装置における放電用電極を示す構
成図である。図7に示すように、放電法による排煙分解
装置は、高電圧発生用電源(図示せず)と、この高電圧
発生用電源に接続された放電用電極である単一棒状の陽
極1と、放電用電極であるアース電位としての陰極2と
から構成され、陽極1に上記高電圧発生用電源から高電
圧を印加することで、陰極2に対しコロナ放電Cを行
い、排煙ガスを分解するようにしている。
による従来の排煙分解装置における放電用電極を示す構
成図である。図7に示すように、放電法による排煙分解
装置は、高電圧発生用電源(図示せず)と、この高電圧
発生用電源に接続された放電用電極である単一棒状の陽
極1と、放電用電極であるアース電位としての陰極2と
から構成され、陽極1に上記高電圧発生用電源から高電
圧を印加することで、陰極2に対しコロナ放電Cを行
い、排煙ガスを分解するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような電極構成によるコロナ放電を利用した排煙分解装
置では、放電用電極である陽極1が単一棒状に形成され
ているだけであるため、放電空間内において部分的に放
電が行われ、コロナ放電の発生する空間が狭くなり、電
子密度が低く効率よく排煙ガス分解が行われない問題点
があった。
ような電極構成によるコロナ放電を利用した排煙分解装
置では、放電用電極である陽極1が単一棒状に形成され
ているだけであるため、放電空間内において部分的に放
電が行われ、コロナ放電の発生する空間が狭くなり、電
子密度が低く効率よく排煙ガス分解が行われない問題点
があった。
【0007】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、窒素酸化物、硫黄酸化物などの分解に必要な電
気エネルギーを効率よく排煙中に導入可能な排煙分解装
置を提供することを目的とする。
もので、窒素酸化物、硫黄酸化物などの分解に必要な電
気エネルギーを効率よく排煙中に導入可能な排煙分解装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の請求項1は、窒素酸化物、硫黄酸化物
などを含有する排煙を放電空間内に導き、その含有され
る窒素酸化物、硫黄酸化物を放電用電極に高電圧を印加
して分解する排煙分解装置において、前記放電用電極は
放電空間内において大径の電子生成用電極と小径の電子
加速用電極とを備えたことを特徴とする。
ために、本発明の請求項1は、窒素酸化物、硫黄酸化物
などを含有する排煙を放電空間内に導き、その含有され
る窒素酸化物、硫黄酸化物を放電用電極に高電圧を印加
して分解する排煙分解装置において、前記放電用電極は
放電空間内において大径の電子生成用電極と小径の電子
加速用電極とを備えたことを特徴とする。
【0009】請求項2は、請求項1に記載の排煙分解装
置において、前記放電用電極を放電空間内に複数配置し
たことを特徴とする。
置において、前記放電用電極を放電空間内に複数配置し
たことを特徴とする。
【0010】請求項3は、窒素酸化物、硫黄酸化物など
を含有する排煙を放電空間内に導き、その含有される窒
素酸化物、硫黄酸化物を放電用電極に高電圧を印加して
分解する排煙分解装置において、前記放電用電極に電子
加速用として急峻な電界を発生させる高電圧発生用電極
を設けたことを特徴とする。
を含有する排煙を放電空間内に導き、その含有される窒
素酸化物、硫黄酸化物を放電用電極に高電圧を印加して
分解する排煙分解装置において、前記放電用電極に電子
加速用として急峻な電界を発生させる高電圧発生用電極
を設けたことを特徴とする。
【0011】請求項4は、窒素酸化物、硫黄酸化物など
を含有する排煙を放電空間内に導き、その含有される窒
素酸化物、硫黄酸化物を放電用電極に高電圧を印加して
分解する排煙分解装置において、前記放電空間内に絶縁
物の粉状微粒子を流入させたことを特徴とする。
を含有する排煙を放電空間内に導き、その含有される窒
素酸化物、硫黄酸化物を放電用電極に高電圧を印加して
分解する排煙分解装置において、前記放電空間内に絶縁
物の粉状微粒子を流入させたことを特徴とする。
【0012】請求項5は、請求項1乃至4項のいずれか
1項記載の放電空間内に、予め初期電子を生成すべくΧ
線、紫外線などの電磁波の導入したことを特徴とする。
1項記載の放電空間内に、予め初期電子を生成すべくΧ
線、紫外線などの電磁波の導入したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
基づいて説明する。
【0014】図1は本発明に係る排煙分解装置の第1実
施形態における放電用電極を示す構成図である。図1に
示すように、排煙分解装置における放電用電極は、小径
電子加速用電極11と、この電子加速用電極11に絶縁
物12を被覆した大径の電子生成用電極13と、アース
電位の陰極14とから構成され、電子加速用電極11お
よび電子生成用電極13には、ほぼ同等な電圧(数十k
V)が高電圧発生用電源(図示せず)から印加される。
施形態における放電用電極を示す構成図である。図1に
示すように、排煙分解装置における放電用電極は、小径
電子加速用電極11と、この電子加速用電極11に絶縁
物12を被覆した大径の電子生成用電極13と、アース
電位の陰極14とから構成され、電子加速用電極11お
よび電子生成用電極13には、ほぼ同等な電圧(数十k
V)が高電圧発生用電源(図示せず)から印加される。
【0015】次に、第1実施形態の動作原理を説明す
る。
る。
【0016】すなわち、電子加速用電極11と電子生成
用電極13とにほぼ同等な電圧(数十kV)が上記高電
圧発生用電源から印加される。この時、電子生成用電極
13と陰極14との間で一様にグロー放電Gが点弧さ
れ、十分高密度な電子生成(〜1015cm-3)が行われ
る。この放電形態のみでは、電子エネルギーが0.1e
V〜1eVと従来のコロナ放電に比べて低く、排煙分解
するほどに達していない。
用電極13とにほぼ同等な電圧(数十kV)が上記高電
圧発生用電源から印加される。この時、電子生成用電極
13と陰極14との間で一様にグロー放電Gが点弧さ
れ、十分高密度な電子生成(〜1015cm-3)が行われ
る。この放電形態のみでは、電子エネルギーが0.1e
V〜1eVと従来のコロナ放電に比べて低く、排煙分解
するほどに達していない。
【0017】しかしながら、本電極構成では、放電空間
内において小径の電子加速用電極11が大径の電子生成
用電極13に隣接して設置されているため、グロー放電
Gで生成された電子は、電子拡散、排煙ガス流により電
子加速用電極11と陰極14との間に導かれ、この空間
で電子加速が行われる。
内において小径の電子加速用電極11が大径の電子生成
用電極13に隣接して設置されているため、グロー放電
Gで生成された電子は、電子拡散、排煙ガス流により電
子加速用電極11と陰極14との間に導かれ、この空間
で電子加速が行われる。
【0018】窒素酸化物、硫黄酸化物などを含有する排
煙を分解するのに必要な電子エネルギーは10eV〜1
000eVであるが、排煙ガスの圧力が大気圧であるた
め、生成電子と電気的に中性な排煙ガス分子との衝突が
頻繁に行われ、電子エネルギーが低下する。その結果、
電子加速用電極11には通常電子生成用電極13とほぼ
同等な電圧(数十kV)が印加され、排煙分解に必要な
電子エネルギーの10eV〜1000eVが確保され、
排煙分解が行われる。
煙を分解するのに必要な電子エネルギーは10eV〜1
000eVであるが、排煙ガスの圧力が大気圧であるた
め、生成電子と電気的に中性な排煙ガス分子との衝突が
頻繁に行われ、電子エネルギーが低下する。その結果、
電子加速用電極11には通常電子生成用電極13とほぼ
同等な電圧(数十kV)が印加され、排煙分解に必要な
電子エネルギーの10eV〜1000eVが確保され、
排煙分解が行われる。
【0019】図2には、縦軸に放電開始電圧VBreak 、
横軸に排煙ガス圧力Ρと陰極14と電子加速用電極11
および電子生成用電極13との間隔dの積Ρd間の特性
曲線を示す。通常の運転条件下では、電子加速用電極1
1の直径が電子生成用電極13の直径よりも小さいた
め、図2に示したような特性となり、電子加速用電極1
1と電子生成用電極13にほぼ同等な電圧を印加して
も、電子加速用電極11と陰極14との間に放電を発生
せず、電子加速のみを効率よくすることが可能である。
横軸に排煙ガス圧力Ρと陰極14と電子加速用電極11
および電子生成用電極13との間隔dの積Ρd間の特性
曲線を示す。通常の運転条件下では、電子加速用電極1
1の直径が電子生成用電極13の直径よりも小さいた
め、図2に示したような特性となり、電子加速用電極1
1と電子生成用電極13にほぼ同等な電圧を印加して
も、電子加速用電極11と陰極14との間に放電を発生
せず、電子加速のみを効率よくすることが可能である。
【0020】図3は本発明に係る排煙分解装置の第1実
施形態の第1変形例における放電用電極を示す構成図で
ある。なお、前記第1実施形態と同一の部分には同一の
符号を付して説明する。以下の各変形例についても同様
である。この第1変形例では、前記第1実施形態の排煙
分解装置において、放電空間内にΧ線、紫外線などの電
磁波15を導入したものである。
施形態の第1変形例における放電用電極を示す構成図で
ある。なお、前記第1実施形態と同一の部分には同一の
符号を付して説明する。以下の各変形例についても同様
である。この第1変形例では、前記第1実施形態の排煙
分解装置において、放電空間内にΧ線、紫外線などの電
磁波15を導入したものである。
【0021】したがって、電磁波15の照射により放電
空間内には初期電子(電子密度〜107 cm-3)が予め
生成されるため、電子生成用電極13に印加する電圧の
大きさが低下しても、電子生成用電極13と陰極14と
の間に一様なグロー放電Gが点弧し、十分高密度な電子
生成(〜1015cm-3)を行うことが可能である。
空間内には初期電子(電子密度〜107 cm-3)が予め
生成されるため、電子生成用電極13に印加する電圧の
大きさが低下しても、電子生成用電極13と陰極14と
の間に一様なグロー放電Gが点弧し、十分高密度な電子
生成(〜1015cm-3)を行うことが可能である。
【0022】また、電子生成用電極13に同じ電圧を印
加した場合には、より高密度な電子生成(1015cm-3
以上)が可能となる。いずれの場合においても、第1変
形例によれば、より高効率な排煙分解が可能となる。
加した場合には、より高密度な電子生成(1015cm-3
以上)が可能となる。いずれの場合においても、第1変
形例によれば、より高効率な排煙分解が可能となる。
【0023】図4は本発明に係る排煙分解装置の第1実
施形態の第2変形例における放電用電極を示す構成図で
ある。この第2変形例では、前記第1実施形態の排煙分
解装置において、小径の電子加速用電極11と、この電
子加速用電極11に絶縁物12を被覆した大径の電子生
成用電極13とを備えた放電用電極を複数(2組)配置
したものである。
施形態の第2変形例における放電用電極を示す構成図で
ある。この第2変形例では、前記第1実施形態の排煙分
解装置において、小径の電子加速用電極11と、この電
子加速用電極11に絶縁物12を被覆した大径の電子生
成用電極13とを備えた放電用電極を複数(2組)配置
したものである。
【0024】この第2変形例の動作原理は、上述した第
1実施形態と同様である。本第2変形例の構成では、排
煙分解を行う空間をより大きくすることが可能であると
ともに、排煙ガスを多く処理することができる。この構
成においても、より効率向上を図るため、第1変形例の
ように放電空間内にX線、紫外線などの電磁波15を導
入することが効果的である。
1実施形態と同様である。本第2変形例の構成では、排
煙分解を行う空間をより大きくすることが可能であると
ともに、排煙ガスを多く処理することができる。この構
成においても、より効率向上を図るため、第1変形例の
ように放電空間内にX線、紫外線などの電磁波15を導
入することが効果的である。
【0025】図5は本発明に係る排煙分解装置の第2実
施形態における放電用電極を示す概略図である。この第
2実施形態における放電用電極は、電子生成のためのグ
ロー放電Gを行う直流高電圧電源16から直流高電圧が
印加される陽極17と、アース電位の陰極18とを有す
る電極構成に加え、陽極17と絶縁物19を介して生成
電子の電子加速用として急峻な高電界発生可能な高電界
発生用電極20が設けられている。
施形態における放電用電極を示す概略図である。この第
2実施形態における放電用電極は、電子生成のためのグ
ロー放電Gを行う直流高電圧電源16から直流高電圧が
印加される陽極17と、アース電位の陰極18とを有す
る電極構成に加え、陽極17と絶縁物19を介して生成
電子の電子加速用として急峻な高電界発生可能な高電界
発生用電極20が設けられている。
【0026】次に、第2実施形態の動作原理を説明す
る。
る。
【0027】すなわち、陽極17に直流高電圧(数十k
V)が直流高電圧電源16から印加される。この時、陽
極17と陰極18との間で一様にグロー放電Gが点弧
し、十分高密度な電子生成(〜1015cm-3)が行われ
る。この放電形態のみでは、電子エネルギーが0.1e
V〜1eVと低く、排煙分解するほどに達していない。
V)が直流高電圧電源16から印加される。この時、陽
極17と陰極18との間で一様にグロー放電Gが点弧
し、十分高密度な電子生成(〜1015cm-3)が行われ
る。この放電形態のみでは、電子エネルギーが0.1e
V〜1eVと低く、排煙分解するほどに達していない。
【0028】しかしながら、本電極構成では、高電界発
生用電極20が陽極17に隣接して設置されているた
め、グロ一放電Gで生成された電子は、この電極により
発生した電界により、この放電空間内で電子エネルギー
の増強がなされる。排煙分解に必要な電子エネルギーは
10eV〜1000eVであるが、排煙ガスの圧力が大
気圧であるため、生成電子と電気的に中性な排煙ガス分
子との衝突が短時間に行われ、高電界発生用電極20に
は立ち上がりが非常に早い、通常100nsec以下の
パルス電圧(VB )が印加され、急峻な高電界を放電部
内に発生させることができる。その結果、排煙分解に必
要な電子エネルギーの10eV〜1000eVが確保さ
れ、排煙分解が行われる。
生用電極20が陽極17に隣接して設置されているた
め、グロ一放電Gで生成された電子は、この電極により
発生した電界により、この放電空間内で電子エネルギー
の増強がなされる。排煙分解に必要な電子エネルギーは
10eV〜1000eVであるが、排煙ガスの圧力が大
気圧であるため、生成電子と電気的に中性な排煙ガス分
子との衝突が短時間に行われ、高電界発生用電極20に
は立ち上がりが非常に早い、通常100nsec以下の
パルス電圧(VB )が印加され、急峻な高電界を放電部
内に発生させることができる。その結果、排煙分解に必
要な電子エネルギーの10eV〜1000eVが確保さ
れ、排煙分解が行われる。
【0029】なお、本実施形態においても、前述の第1
実施形態の第1変形例と同様に、より効率向上を図るた
めに、放電空間内にΧ線、紫外線などの電磁波15を導
入することが効果的である。
実施形態の第1変形例と同様に、より効率向上を図るた
めに、放電空間内にΧ線、紫外線などの電磁波15を導
入することが効果的である。
【0030】図6は本発明に係る排煙分解装置の第3実
施形態における放電用電極を示す概略図である。この第
3実施形態における放電用電極は、直流高電圧電源16
から直流高電圧が印加される陽極17とアース電位の陰
極18とから構成される。これに加えて、陽極17と陰
極18との放電空間内には、絶縁物の粉状微粒子21が
多数一様に流入される。
施形態における放電用電極を示す概略図である。この第
3実施形態における放電用電極は、直流高電圧電源16
から直流高電圧が印加される陽極17とアース電位の陰
極18とから構成される。これに加えて、陽極17と陰
極18との放電空間内には、絶縁物の粉状微粒子21が
多数一様に流入される。
【0031】次に、第3実施形態の動作原理を説明す
る。
る。
【0032】すなわち、直流高電圧電源16から陽極1
7と陰極18との間に印加された電圧によって陽極17
と陰極18との電極間の空間内に電界を発生させ、この
空間内に絶縁物の粉状微粒子21を流入させると、微粒
子20の電気的誘電率と排煙ガスの電気的誘電率とが互
いに異なるため、空間中に多数存在する微粒子21表面
上に強電界が発生し、その結果、各微粒子21の表面上
でコロナ放電Cが発生する。このコロナ放電Cにより排
煙分解を行う。
7と陰極18との間に印加された電圧によって陽極17
と陰極18との電極間の空間内に電界を発生させ、この
空間内に絶縁物の粉状微粒子21を流入させると、微粒
子20の電気的誘電率と排煙ガスの電気的誘電率とが互
いに異なるため、空間中に多数存在する微粒子21表面
上に強電界が発生し、その結果、各微粒子21の表面上
でコロナ放電Cが発生する。このコロナ放電Cにより排
煙分解を行う。
【0033】本実施形態では、従米のコロナ放電発生用
電極に比べるとコロナ放電が発生する空間が大きく、か
つ微粒子流入により自由自在に放電形態を制御でき、効
率よく排煙ガス分解が行われる。
電極に比べるとコロナ放電が発生する空間が大きく、か
つ微粒子流入により自由自在に放電形態を制御でき、効
率よく排煙ガス分解が行われる。
【0034】なお、本実施形態においても、前述の第1
実施形態の第1変形例と同様に、放電空間内にX線、紫
外線などの電磁波15を導入することが排煙ガス分解に
効果的である。すなわち、電磁波15の導入で、放電部
内には電磁波照射により初期電子(電子密度〜107 c
m-3)が予め生成されるため、微粒子21の流入に伴う
コロナ放電でより十分高密度な電子生成(1015cm-3
以上)が可能となり、一段と高効率な排煙分解を行うこ
とができる。
実施形態の第1変形例と同様に、放電空間内にX線、紫
外線などの電磁波15を導入することが排煙ガス分解に
効果的である。すなわち、電磁波15の導入で、放電部
内には電磁波照射により初期電子(電子密度〜107 c
m-3)が予め生成されるため、微粒子21の流入に伴う
コロナ放電でより十分高密度な電子生成(1015cm-3
以上)が可能となり、一段と高効率な排煙分解を行うこ
とができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によれば、放電用電極が放電空間内において大径の電子
生成用電極と小径の電子加速用電極を備えたことによ
り、排煙分解が可能な電子エネルギーが高く、かつ電子
密度が高い放電形態を実現することができ、その結果と
して、放電を利用したより高効率な乾式な排煙分解装置
が提供できる。
によれば、放電用電極が放電空間内において大径の電子
生成用電極と小径の電子加速用電極を備えたことによ
り、排煙分解が可能な電子エネルギーが高く、かつ電子
密度が高い放電形態を実現することができ、その結果と
して、放電を利用したより高効率な乾式な排煙分解装置
が提供できる。
【0036】請求項2は、請求項1に記載の排煙分解装
置において、放電用電極を放電空間内に複数配置したこ
とにより、排煙分解を行う空間をより大きくすることが
可能であるとともに、排煙ガスを多く処理することがで
きる。
置において、放電用電極を放電空間内に複数配置したこ
とにより、排煙分解を行う空間をより大きくすることが
可能であるとともに、排煙ガスを多く処理することがで
きる。
【0037】請求項3は、放電用電極に電子加速用とし
て急峻な電界を発生させる高電圧発生用電極を設けたこ
とにより、請求項1と同様の効果が得られる。
て急峻な電界を発生させる高電圧発生用電極を設けたこ
とにより、請求項1と同様の効果が得られる。
【0038】請求項4は、放電空間内に絶縁物の粉状微
粒子を流入させたことにより、従米のコロナ放電発生用
電極に比べ、コロナ放電が発生する空間が大きく、かつ
微粒子流入により自由自在に放電形態を制御でき、効率
よく排煙ガス分解を行うことが可能となる。
粒子を流入させたことにより、従米のコロナ放電発生用
電極に比べ、コロナ放電が発生する空間が大きく、かつ
微粒子流入により自由自在に放電形態を制御でき、効率
よく排煙ガス分解を行うことが可能となる。
【0039】請求項5は、請求項1乃至4項のいずれか
1項記載の放電空間内に、予め初期電子を生成すべくΧ
線、紫外線などの電磁波の導入したことにより、より高
効率な排煙分解が可能となる。
1項記載の放電空間内に、予め初期電子を生成すべくΧ
線、紫外線などの電磁波の導入したことにより、より高
効率な排煙分解が可能となる。
【図1】本発明に係る排煙分解装置の第1実施形態にお
ける放電用電極を示す構成図。
ける放電用電極を示す構成図。
【図2】放電開始電圧と電極間距離との関係を示す特性
図。
図。
【図3】本発明に係る排煙分解装置の第1実施形態の第
1変形例における放電用電極を示す構成図。
1変形例における放電用電極を示す構成図。
【図4】本発明に係る排煙分解装置の第1実施形態の第
2変形例における放電用電極を示す構成図。
2変形例における放電用電極を示す構成図。
【図5】本発明に係る排煙分解装置の第2実施形態にお
ける放電用電極を示す概略図。
ける放電用電極を示す概略図。
【図6】本発明に係る排煙分解装置の第3実施形態にお
ける放電用電極を示す概略図。
ける放電用電極を示す概略図。
【図7】従来の排煙分解装置における放電用電極を示す
構成図。
構成図。
11 電子加速用電極 12 絶縁物 13 電子生成用電極 14 陰極 15 電磁波 16 直流高電圧電源 17 陽極 18 陰極 19 絶縁物 20 高電界発生用電極 21 粉状微粒子
Claims (5)
- 【請求項1】 窒素酸化物、硫黄酸化物などを含有する
排煙を放電空間内に導き、その含有される窒素酸化物、
硫黄酸化物を放電用電極に高電圧を印加して分解する排
煙分解装置において、前記放電用電極は放電空間内にお
いて大径の電子生成用電極と小径の電子加速用電極とを
備えたことを特徴とする排煙分解装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の排煙分解装置におい
て、前記放電用電極を放電空間内に複数配置したことを
特徴とする排煙分解装置。 - 【請求項3】 窒素酸化物、硫黄酸化物などを含有する
排煙を放電空間内に導き、その含有される窒素酸化物、
硫黄酸化物を放電用電極に高電圧を印加して分解する排
煙分解装置において、前記放電用電極に電子加速用とし
て急峻な電界を発生させる高電圧発生用電極を設けたこ
とを特徴とする排煙分解装置。 - 【請求項4】 窒素酸化物、硫黄酸化物などを含有する
排煙を放電空間内に導き、その含有される窒素酸化物、
硫黄酸化物を放電用電極に高電圧を印加して分解する排
煙分解装置において、前記放電空間内に絶縁物の粉状微
粒子を流入させたことを特徴とする排煙分解装置。 - 【請求項5】 前記放電空間内に、予め初期電子を生成
すべくΧ線、紫外線などの電磁波の導入したことを特徴
とする請求項1乃至4項のいずれか1項記載の排煙分解
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7224295A JPH0966221A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 排煙分解装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7224295A JPH0966221A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 排煙分解装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0966221A true JPH0966221A (ja) | 1997-03-11 |
Family
ID=16811541
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7224295A Pending JPH0966221A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 排煙分解装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0966221A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110953657A (zh) * | 2018-09-27 | 2020-04-03 | 亿轶智能科技(上海)有限公司 | 一种空气杀菌净化装置 |
-
1995
- 1995-08-31 JP JP7224295A patent/JPH0966221A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110953657A (zh) * | 2018-09-27 | 2020-04-03 | 亿轶智能科技(上海)有限公司 | 一种空气杀菌净化装置 |
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