JPH0965689A - 誘導電動機の駆動装置 - Google Patents

誘導電動機の駆動装置

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JPH0965689A
JPH0965689A JP21853995A JP21853995A JPH0965689A JP H0965689 A JPH0965689 A JP H0965689A JP 21853995 A JP21853995 A JP 21853995A JP 21853995 A JP21853995 A JP 21853995A JP H0965689 A JPH0965689 A JP H0965689A
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signal
output
induction motor
voltage
inverter circuit
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JP21853995A
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Yoshihiro Fujisaki
好洋 藤崎
Shinichi Emura
真一 江村
和幸 ▲高▼田
Kazuyuki Takada
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Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P29/00Arrangements for regulating or controlling electric motors, appropriate for both AC and DC motors
    • H02P29/02Providing protection against overload without automatic interruption of supply
    • H02P29/024Detecting a fault condition, e.g. short circuit, locked rotor, open circuit or loss of load
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    • HELECTRICITY
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    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
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    • H02P2207/01Asynchronous machines
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    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空調機のファン駆動などに適用される誘導電
動機の駆動装置に関するもので、外部から強力な風を受
けた場合に生じる過電流,回生による過電圧などから保
護することを主な目的とする。 【構成】 インバータ回路3の出力電圧の上限を制限す
る電圧リミッタ手段7と、出力電圧指令手段4の出力信
号の上昇時に、これを緩やかに上昇する信号に変換する
電圧スローアップ手段8と、出力電圧指令手段4の出力
信号の下降時に、これを緩やかに下降する信号に変換す
る電圧スローダウン手段9と、給電遮断時に出力電圧指
令手段4の出力信号値を0にすると共に、所定の時間経
過後に第1の給電遮断信号を出力する給電遮断処理手段
11とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は誘導電動機をファンモー
タとして、たとえば空調機の室外送風ファン駆動などに
適用する場合の誘導電動機の駆動装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、空調機の送風用ファンモータとし
て誘導電動機を用い、この制御回路にパルス幅変調(以
下、PWMと略記する)によるインバータ回路を用い
て、誘導電動機を可変電圧,可変周波数で駆動し、回転
数を自在に制御するものが広く利用されるようになって
きている。
【0003】以下に従来の誘導電動機の駆動装置につい
て説明する。図20は従来の誘導電動機の駆動装置を示
すブロック図である。図20において、PWMによるイ
ンバータ回路を用いて誘導電動機を可変電圧,可変周波
数で駆動し、回転数を自在に制御できる誘導電動機の駆
動装置としては、たとえば図20に示すように、ファン
1002が連結された三相誘導電動機1001と、出力
電圧指令信号vと出力周波数指令信号fに基づいた三相
交流電圧により前記誘導電動機1001への給電を行う
インバータ回路1003と、交流電源1006と、前記
交流電源1006の出力を整流平滑して前記インバータ
回路1003へ直流電圧を印加する整流回路1007お
よび平滑コンデンサ1008と、前記出力電圧指令信号
vを前記インバータ回路1003に与える出力電圧指令
手段1004と、前記出力電圧指令手段1004から出
力される電圧指令信号に応じて前記出力周波数指令信号
fを一義的に定めて前記インバータ回路1003に与え
る電圧・周波数変換手段1005とにより構成し、前記
出力電圧指令手段1004の電圧指令信号vとこれに応
じて前記電圧・周波数変換手段1005により一義的に
定められる周波数指令信号fにより、前記三相誘導電動
機1001を可変電圧,可変周波数で駆動するものがあ
る。
【0004】このような技術はVVVF制御と呼ばれ、
誘導電動機を可変速駆動する方法として一般的によく知
られたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、次のような多くの不具合が生じる。
【0006】まず、自然の風などにより外部から強制的
にファン1002が駆動された場合、特に台風の発生時
などの場合に問題が生じる。
【0007】たとえば、誘導電動機1001が駆動する
方向に対して逆方向にファン1002を駆動するような
風(逆風)が発生した場合、誘導電動機1001に作用
する負荷トルクは増大し駆動電流が増大する。増大した
駆動電流が、誘導電動機1001およびこれに給電を行
っているインバータ回路1003の許容電流値を超える
と破壊に至ってしまう。
【0008】また、誘導電動機1001が駆動する方向
に対して順方向にファン1002を駆動するような風
(追い風)が発生した場合、誘導電動機1001は強制
的に加速され、この回転速度がインバータ回路1003
が出力する出力周波数に相当する回転速度、すなわち同
期速度を超えると、誘導電動機1001は発電機として
動作し回生電力が発生する。
【0009】誘導電動機1001より発生する回生電力
は、インバータ回路1003へ逆供給され、この結果平
滑コンデンサ1008の端子間電圧を上昇させる。平滑
コンデンサ1008の端子間電圧が上昇すると、平滑コ
ンデンサ1008およびインバータ回路1003が過電
圧状態となり、破壊に至ってしまう。
【0010】このような過電圧破壊を防止するために、
誘導電動機1001の回生電力を吸収して電圧の上昇を
抑える回生電力処理装置を設ける方法が考えられるが、
回生電力処理装置は大電力に耐える部品が必要であり、
装置の大形化とコスト高が避けられないというデメリッ
トがある。
【0011】次に、誘導電動機1001あるいはファン
1002に何らかの異物が絡み付いたような場合には、
前述した逆風の作用した場合と同様に駆動電流が増大す
るが、このときの電流値が許容電流値を超えない場合で
あっても、風の場合と異なりこの状態が持続するため温
度が上昇し、この熱により誘導電動機1001およびイ
ンバータ回路1003が破壊に至る場合がある。
【0012】さらに、出力電圧指令手段1004の出力
信号が一定であれば誘導電動機1001の出力トルク特
性は変化しないため、風が作用して負荷トルクが変化す
れば当然にこの回転速度は変化してしまう。よって、定
速性を要求される用途では問題があった。
【0013】本発明は上記課題を解決するもので、台風
などにより強力な逆風あるいは追い風が発生した場合に
おいても、過電流,回生電力の発生による過電圧を未然
に防止でき、また過負荷が連続的に作用した場合の加熱
から保護でき、さらに負荷トルクが変動しても回転速度
を一定に保つことのできる誘導電動機の駆動装置を提供
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の誘導電動機の駆動装置は、第1に、誘導電動
機と、前記誘導電動機の回転速度を検出する速度検出手
段と、出力電圧指令信号および出力周波数指令信号に基
づいた交流電圧により前記誘導電動機への給電を行うイ
ンバータ回路と、前記出力電圧指令信号を前記インバー
タ回路に与える出力電圧指令手段と、前記速度検出手段
より出力される前記誘導電動機の回転速度に応じた周波
数信号に所定のすべり周波数を加算して得られる周波数
信号を前記出力周波数指令信号として前記インバータ回
路に与える出力周波数指令手段とを備えたすべり周波数
制御により駆動される誘導電動機の駆動装置であって、
前記インバータ回路の出力電圧の上限値を前記出力周波
数指令手段の出力信号または前記速度検出手段の出力信
号に応じて設定する電圧リミットレベル設定手段と、前
記電圧リミットレベル設定手段の設定値に基づいて前記
出力電圧指令手段の出力信号を制限して前記インバータ
回路の出力電圧の上限を制限する電圧リミッタ手段と、
前記出力電圧指令手段の出力信号の上昇時に、これを時
間の経過に対して緩やかな傾きで上昇する信号に変換し
て前記インバータ回路に入力する出力電圧指令信号とす
る電圧スローアップ手段とを設けている。
【0015】第2に、出力電圧指令手段の出力信号の下
降時に、これを時間の経過に対して緩やかな傾きで下降
する信号に変換してインバータ回路に入力する出力電圧
指令信号とする電圧スローダウン手段を設けている。
【0016】第3に、誘導電動機への給電を遮断する指
令信号を出力する給電遮断指令手段と、前記給電遮断指
令手段の出力信号が給電を指令する信号値から給電遮断
を指令する信号値に変化した場合に出力電圧指令手段の
出力信号値を0にすると共に、所定の時間経過後に第1
の給電遮断信号を出力する給電遮断処理手段とを設け、
前記給電遮断処理手段が前記第1の給電遮断信号を出力
した場合に誘導電動機への給電を遮断するように構成し
ている。
【0017】第4に、基準となる負荷が前記誘導電動機
に加わった場合における前記インバータ回路の出力電圧
値を前記出力周波数指令手段の出力信号または前記速度
検出手段の出力信号に応じて設定する基準負荷時電圧レ
ベル設定手段と、前記基準負荷時電圧レベル設定手段の
設定値に対する現在の前記インバータ回路の出力電圧値
の割合を基にした演算により現在の負荷レベルを推測す
る負荷レベル検出手段と、前記負荷レベル検出手段の出
力信号の高域周波数成分を除去するローパスフィルタ
と、予め設定された許容最大負荷レベルと前記ローパス
フィルタの出力信号を比較して後者の方が大なる場合に
第2の給電遮断信号を出力する過負荷検出手段とを設
け、前記過負荷検出手段が前記第2の給電遮断信号を出
力した場合に前記誘導電動機への給電を遮断するように
構成している。
【0018】第5に、前記誘導電動機の回転速度指令信
号を出力する速度指令手段と、前記速度指令手段より出
力される回転速度指令信号から前記速度検出手段より出
力される回転速度信号を減算した速度偏差信号を出力す
る速度偏差演算手段と、前記速度偏差演算手段より出力
される速度偏差信号を比例形、または積分形、または微
分形、または比例形と積分形と微分形を相互に組み合わ
せた形態で増幅処理した信号を前記出力電圧指令手段に
与える速度偏差増幅手段とを設けている。
【0019】
【作用】この構成によって、台風などにより強力な逆風
あるいは追い風が発生した場合においても、インバータ
回路の出力周波数の増減変動に合わせて前記インバータ
回路の出力電圧の上限値の設定レベルが増減可変し、か
つ、すべり周波数は正の値に保たれるため過電流,回生
電力の発生を未然に防止できる。
【0020】また、基準となる負荷が誘導電動機に加わ
った場合におけるインバータ回路の出力電圧値と、現在
の出力電圧値との割合から現在の負荷レベルを推測し、
この推測した負荷レベルが長時間に渡り過大であった場
合に給電遮断処理するため、過負荷による熱破壊を未然
に防止できる。
【0021】さらに、目標回転速度に対する現在の回転
速度の偏差を算出し、この偏差が0になるように出力電
圧指令値を与えるため、負荷トルクが変動しても回転速
度を一定に保つことができる。
【0022】このように、空調機のファン駆動に適する
誘導電動機の駆動装置の実現が可能となる。
【0023】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の第1の実施例について、図面
を参照しながら説明する。
【0024】図1は本発明の誘導電動機の駆動装置の第
1の実施例を示すものである。図1において、1は誘導
電動機であり、この出力軸にはファン15が直接連結さ
れている。2は速度検出手段であり、前記誘導電動機1
の回転速度を検出する回転速度センサー21と、この出
力信号を処理する速度検出器22により構成され、前記
誘導電動機1の回転速度に比例した周波数信号f2を出
力する。3はインバータ回路であり、図示していないた
とえば商用交流電圧を整流して平滑した直流電圧を、出
力電圧指令信号v8および出力周波数指令信号f5に基
づいた三相交流電圧o1,o2,o3に電力変換し、前
記三相交流電圧o1,o2,o3により前記誘導電動機
1への給電を行うように構成されている。ここで前記三
相交流電圧o1,o2,o3は、互いに電気的に120
度の位相差をもち、出力電圧波高値が前記出力電圧指令
信号v8に対応し、出力周波数が前記出力周波数指令信
号f5に対応するものである。
【0025】5は出力周波数指令手段であり、すべり周
波数設定手段51と、この出力信号f51と前記速度検
出手段2の出力信号f2とを加算する加算器52により
構成され、前記加算器52の加算出力が出力信号f5と
して出力される。
【0026】前記出力周波数指令手段5の出力信号f5
は、前記インバータ回路3および電圧リミットレベル設
定手段6に入力される。
【0027】前記電圧リミットレベル設定手段6は、こ
の出力信号v6を入力信号f5に応じて可変し、入力信
号f5の減少に伴い出力信号v6を減少し、逆に入力信
号f5の増加に伴い出力信号v6を増加するようにして
いるものである。この出力信号v6は、電圧リミッタ手
段7に電圧リミット値設定信号として入力される。
【0028】4は出力電圧指令手段であり、この出力信
号v4は前記電圧リミッタ手段7により上限を制限され
て出力信号v7として電圧スローアップ手段8に入力さ
れる。
【0029】すなわち、前記電圧リミッタ手段7は、入
力信号v4が入力信号v6より以下であるとき入力信号
v4を出力信号v7とし、入力信号v4が入力信号v6
を超えるとき、入力信号v6を出力信号v7とするもの
である。
【0030】電圧スローアップ手段8は、この入力信号
v7の上昇時に出力信号v8を時間の経過にともない徐
々に入力信号v7の信号値まで上昇させるもので、この
上昇度合いは予め設定されている。そして、この出力信
号v8は前記インバータ回路3に出力電圧指令信号とし
て入力される。
【0031】上記構成において、その動作を説明する。
図1に示すように、速度検出手段2より出力される誘導
電動機1の回転速度に応じた周波数信号f2に、すべり
周波数設定手段51から出力される所定のすべり周波数
信号f51を加算して得られる周波数信号f5を、出力
周波数指令信号としてインバータ回路3に入力するよう
にしている。このとき、前記誘導電動機1の回転速度対
トルク特性(以下、N−T特性と記す)は、図2に示す
ように直流電動機と似た特性となり、出力電圧指令信号
v8に応じてN−T特性が推移する。また、すべり周波
数信号f51を適切に設定することで非常に高効率な駆
動を実現することができ、しかもすべり周波数は常に正
の値に制御されるため、誘導電動機1の回転速度は同期
速度を超えることがなく回生電力は発生しない。
【0032】このようにすべり周波数を制御することに
より駆動される誘導電動機1を、たとえば空調機の室外
ファンの駆動モータとして使用した場合の動作について
図3を用いて説明する。
【0033】図3の下図は、出力電圧指令手段4の出力
信号v4を一定とした場合の誘導電動機1のN−T特性
と回転速度対駆動電流特性(以下、N−I特性と記す)
および負荷であるファン15のN−T特性を示したもの
である。
【0034】ファン負荷は図3に示したように回転速度
の増大と共に増加する特性を有しており、誘導電動機1
によりファン15を駆動した場合、誘導電動機1の出力
トルクとファン15の負荷トルクがつり合う点(a点)
にて回転速度が安定するように動作する。
【0035】このようにa点にて回転速度が安定してい
る場合において、送風方向と逆向きの強力な風がファン
15に吹きつけ負荷トルクが増大すると、誘導電動機1
はこのN−T特性およびN−I特性に応じて回転速度が
低下すると共に駆動電流が増大し、やがて動作点はa点
からb点に移行することになる。
【0036】b点に動作点が移行してからさらに強力な
逆風がファン15に吹きつけると、誘導電動機1の回転
速度はさらに低下することになるが、このとき出力電圧
指令手段4の出力信号v4がそのままインバータ回路3
の出力電圧指令信号v8として制限されることなく入力
されていれば、動作点はb点からd点に移行し、回転速
度の低下と共に誘導電動機1の駆動電流は更に増大する
ことになる。
【0037】駆動電流が増大すれば、誘導電動機1およ
びインバータ回路3の許容電流値を超えて破壊する恐れ
がある、あるいは破壊を防止するためにインバータ回路
3を構成するパワー半導体部品などに電力容量が大きな
大形形状の素子を使用する必要がある、あるいは過電流
時の保護として、これを検出したときに誘導電動機1へ
の給電を遮断してこの状態を保持する、いわゆるトリッ
プするようにした場合は、強風の度に頻繁に停止して空
調機の室外ファンモータとしては使用困難になるなど、
従来の技術で示したVVVF制御により誘導電動機を駆
動した場合と同様の不具合が発生する。
【0038】このような不具合が生じないように、本実
施例においては電圧リミットレベル設定手段6と電圧リ
ミッタ手段7とを設けている。
【0039】以下に電圧リミットレベル設定手段6と電
圧リミッタ手段7の動作について説明する。
【0040】電圧リミットレベル設定手段6は、インバ
ータ回路3の出力電圧である三相交流電圧o1,o2,
o3の電圧波高値の上限値を設定するための設定信号を
出力信号v6として電圧リミッタ手段7に出力するよう
に動作するものである。
【0041】より具体的には、出力信号v6は出力周波
数指令手段5からの入力信号f5に応じて可変され、入
力信号f5の減少に伴い出力信号v6が減少し、入力信
号f5の増加に伴い出力信号v6が増加するようにして
いる。
【0042】電圧リミッタ手段7は、電圧リミットレベ
ル設定手段6の出力信号v6に基づいて出力電圧指令手
段4の出力信号v4を制限し、インバータ回路3の出力
電圧である三相交流電圧o1,o2,o3の電圧波高値
の上限を制限するように動作するものである。
【0043】より具体的には、出力電圧指令手段4から
の入力信号v4が電圧リミットレベル設定手段6からの
入力信号v6より以下であるとき、入力信号v4が電圧
リミッタ手段7の出力信号v7として出力され、誘導電
動機1は出力電圧指令手段4の出力信号v4に基づいて
駆動されるように動作する。また、出力電圧指令手段4
からの入力信号v4が電圧リミットレベル設定手段6か
らの入力信号v6を超えたとき、入力信号v6が電圧リ
ミッタ手段7の出力信号v7として出力され、誘導電動
機1は電圧リミットレベル設定手段6の出力信号v6に
基づいて駆動されるように動作するものである。
【0044】すなわち、入力信号v4が入力信号v6を
超えたときは、出力周波数指令手段5の出力信号f5の
減少に合わせてインバータ回路3の出力電圧指令が減少
し、出力周波数指令手段5の出力信号f5の増加に合わ
せてインバータ回路3の出力電圧指令が増加するように
動作するものである。
【0045】以上のように動作する電圧リミットレベル
設定手段6と電圧リミッタ手段7を設けた本実施例にお
いて、強力な逆風がファン15に吹きつけ、誘導電動機
1の負荷トルクが増大した場合の動作について図3を用
いて以下に説明する。
【0046】まず図3に示す動作点a点は、出力電圧指
令手段4の出力信号v4が電圧リミットレベル設定手段
6の出力信号v6より以下であり、前記出力信号v4に
基づいて誘導電動機1は駆動され、すでに説明した通り
誘導電動機1の出力トルクとファン15の負荷トルクと
がつり合うように回転速度がNaで安定している状態で
ある。
【0047】動作点a点の状態から強力な逆風がファン
15に吹きつけられると誘導電動機1の回転速度は低下
し、やがて動作点b点に達し、回転速度はNbとなる。
【0048】さらに強力な逆風が吹くと、回転速度はさ
らに低下しNcとなる。誘導電動機1の回転速度がNc
まで低下したとき、インバータ回路3の出力周波数指令
信号f5も回転速度に連動してfcまで減少し、これに
合わせて電圧リミットレベル設定手段6の出力信号v6
が減少する。
【0049】この時、出力電圧指令手段4の出力信号v
4は出力信号v6を超えた状態となり、インバータ回路
3の出力電圧指令として電圧リミットレベル設定手段6
の出力信号v6が伝えられる。
【0050】したがって、誘導電動機1に給電される三
相交流電圧o1,o2,o3の電圧波高値が抑えられ、
図3の動作点c点に示すように、駆動電流の増大が抑制
されることになる。
【0051】ここにおいて、電圧リミットレベル設定手
段6の出力信号v6に基づいて誘導電動機1が駆動され
る部分、つまり図3における動作点b点よりも回転速度
が低い部分については、電圧リミットレベル設定手段6
の入力−出力特性により誘導電動機1のN−T特性およ
びN−I特性を可変することが可能である。
【0052】すなわち、図4の上図に示すように、電圧
リミットレベル設定手段6の入力信号f5に対する出力
信号v6の変化の割合を(1),(2),(3)と変え
ることにより、図4の下図に示すように誘導電動機1の
N−T特性およびN−I特性を(1),(2),(3)
と自在に変化させることができる。
【0053】これにより、誘導電動機の特性を電気的に
調整することが可能となり、同一の電動機を様々な使用
状態で電気的に容易に適用させていくことが可能とな
る。
【0054】なお、図3あるいは図4における動作点b
点は、たとえば電圧リミットレベル設定手段6の入力−
出力特性(f5−v6特性)の傾斜を変えるなどして、
任意に設定可能であることは言うまでもない。
【0055】また、電圧リミットレベル設定手段6の入
力−出力特性(f5−v6特性)は図3あるいは図4に
示したように直線的である必要はなく、任意の曲線であ
っても、不連続点を有する任意の直線または曲線であっ
ても良い。
【0056】次に、電圧スローアップ手段8について説
明する。まず、この電圧スローアップ手段8がなかった
場合の、誘導電動機1が停止状態から起動し定常状態に
至るまでの過渡状態における動作を図5に示す。誘導電
動機1が停止状態にある時に出力電圧指令手段4に任意
の電圧指令値が与えられたとき、前述したように電圧リ
ミットレベル設定手段6および電圧リミッタ手段7の働
きによりb点に至るまでは電圧リミットレベル設定手段
6の出力信号v6がインバータ回路3への出力電圧指令
信号となる。そして、b点を通過後a点に至るまでは出
力電圧指令手段4の出力信号v4がインバータ回路3へ
の出力電圧指令信号となる。
【0057】このとき、ファン15の負荷トルクはほぼ
回転速度の自乗に比例するため、回転速度が低い状態で
は誘導電動機1の出力トルクからファン15の負荷トル
クを減算した誘導電動機1の加速に費やされるトルク
(以下、加速トルクと記す)は比較的大きな値となる。
このことに起因して機構系の状態によっては起動時に大
きな振動,騒音を発する場合があった。
【0058】また、出力周波数指令手段5の出力信号f
5の分解能などの理由により、電圧リミットレベル設定
手段6の出力信号v6は出力信号f5の上昇に応じて連
続的に上昇するものにはできずに、階段状に上昇する不
連続なものとなる場合がある。このときにも、この不連
続点を通過するときに振動,騒音を発する場合があっ
た。
【0059】このような不具合が生じないように、本実
施例においては電圧スローアップ手段8を設けている。
【0060】図6は電圧スローアップ手段8の動作を示
すもので、横軸を時間tとしたときの入力信号v7と出
力信号v8の動きを表している。図6に示すように、電
圧スローアップ手段8は、電圧リミッタ手段7の出力信
号v7を受けて、この信号v7の上昇時に出力信号v8
を時間の経過に伴い徐々に入力信号v7と同一値まで、
予め設定された度合いで緩やかに上昇させるように動作
する。出力信号v8が入力信号v7と同一値に至るまで
に要する上昇時間tupは、0から最大電圧値まで変化
するときに、たとえば数100msから数100s程度
の値をとり、通常は数sから数10s程度の値で前述し
た課題を解決できる。
【0061】以上のように動作する電圧スローアップ手
段8を設けた本実施例の、誘導電動機1が停止状態から
起動し定常状態に至るまでの過渡状態における動作を図
7を用いて説明する。
【0062】誘導電動機1が停止状態にある時に出力電
圧指令手段4に任意の電圧指令値が与えられたとき、前
述したように始めは電圧リミットレベル設定手段6およ
び電圧リミッタ手段7の働きにより電圧リミットレベル
設定手段6の出力信号v6が電圧リミッタ手段7の出力
となるが、これがそのままインバータ回路3への出力電
圧指令信号とはならずに、前記電圧スローアップ手段8
の働きにより徐々にこの出力信号v8すなわちインバー
タ回路3への出力電圧指令信号が上昇していく。電圧ス
ローアップ手段8の出力信号v8は、このときこの入力
信号となっている電圧リミットレベル設定手段6の出力
信号v6の値を目標として上昇を続けるが、誘導電動機
1の回転速度が上昇していくため、信号v6の値も上昇
していく。誘導電動機1の回転速度の上昇度すなわち回
転加速度は、誘導電動機1の加速トルクを誘導電動機1
とファン15の慣性モーメントで除した値でほぼ定ま
る。このことを考慮し、電圧スローアップ手段8の出力
信号v8が十分緩やかに上昇するように予め設定すれ
ば、図7の矢印で示した経路をたどり、この出力信号v
8は電圧リミットレベル設定手段6の出力信号v6に至
ることなくa点に達することができる。ここで、図7に
おけるt1,t2,t3は時刻を示すもので、図6の下
図のt1,t2,t3と対応している。
【0063】整理すれば、a点に達するまでの過渡状態
における誘導電動機1の出力特性の経路は、電圧スロー
アップ手段8の出力信号v8の上昇を緩やかにするほ
ど、次第に定常状態における出力特性からファン15の
負荷特性に接近した特性を示すようになる。よって、電
圧スローアップ手段8の上昇時間tupを調整すること
で加速トルクの最適化を図ることができる。
【0064】したがって、電圧スローアップ手段8を設
けたことにより加速トルクを不必要に大きくせず適切な
値にすることができ、しかも電圧リミットレベルの設定
が不連続なものであってもインバータ回路3への出力電
圧指令信号を連続的に上昇させることができるため、起
動時の振動,騒音の低減を図ることができる。
【0065】本実施例では電圧スローアップ手段8を電
圧リミッタ手段7とインバータ回路3との間に配した
が、これを出力電圧指令手段4と電圧リミッタ手段7と
の間に配しても良い。ただし、この場合は誘導電動機1
が長時間逆風を受けた後にこの逆風が止み、回転速度が
通常の負荷点まで上昇するときには、時間の経過によっ
て電圧スローアップ手段8の出力信号が出力電圧指令手
段4の出力信号v4と一致してしまうため、電圧スロー
アップ手段8の効果は現れない。これに対し、本実施例
の構成であれば電圧リミッタ手段7の後に配しているた
め、このような状況下でも電圧スローアップ手段8の効
果が得られ、なめらかにa点に復帰できる。
【0066】また、電圧スローアップ手段8の出力信号
v8の上昇パターンは、必ずしも図6に示したような直
線状である必要はなく、任意の曲線であっても傾きの異
なる直線を組み合わせたものであっても、さらに曲線と
直線を組み合わせたものであってもかまわない。
【0067】以上のように本実施例によれば、電圧リミ
ットレベル設定手段6と電圧リミッタ手段7とを設けた
ことにより、台風などの強力な風(逆風)により外部よ
り強制的に誘導電動機1が駆動された場合においても、
駆動電流の増大を抑えることが可能となり、誘導電動機
1およびインバータ回路3の過電流による破壊を防止で
き、またインバータ回路3を構成するパワー半導体部品
などに電力容量が小さな小形形状の素子を使用すること
ができる。
【0068】また、すべり周波数は常に適切な正の値に
制御されるため、追い風を受けても回生電力が発生する
ことなく、かつ高効率に誘導電動機1を駆動することが
できる。
【0069】さらに、電圧スローアップ手段8を設けた
ことにより、加速トルクを不必要に大きくせず適切な値
にすることができ、さらにインバータ回路3への出力電
圧指令信号をなめらかに上昇させることができるため、
誘導電動機1が加速する際の振動および騒音の低減を図
ることができる。
【0070】なお、本実施例においては、電圧リミット
レベル設定手段6には出力周波数指令手段5の出力信号
f5を入力する構成としたが、すべり周波数f51を加
算する前の信号である速度検出手段2の出力信号f2を
入力する構成としても同様の効果を奏することが可能で
ある。
【0071】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0072】図8は本発明の誘導電動機の駆動装置の第
2の実施例を示すものである。図8において、電圧スロ
ーダウン手段9は電圧スローアップ手段8の出力信号v
8を入力信号とし、後述する処理をした後、この出力信
号v9を出力電圧指令信号としてインバータ回路3へ入
力するものである。電圧スローダウン手段9以外の部分
については図1に示した第1実施例と同様であり、第1
の実施例と同一機能を有する部分については同一符号を
付し、その説明を省略する。
【0073】以上のように構成された第2の実施例の誘
導電動機の駆動装置について、その動作を説明する。
【0074】前述した第1の実施例においては、高速回
転から低速回転に移行する場合に以下のような課題が発
生する。誘導電動機1の回転速度を高速から低速に移行
する場合には、出力電圧指令手段4の出力信号v4の値
を下げることで行う。このとき、出力信号v4の値を急
減するとインバータ回路3に入力される出力電圧指令信
号はこれを受けて急峻に低下し、誘導電動機1に入力さ
れる電圧は急減する。ここで、このときの電圧の減少量
が大きく、かつ電圧減少前に誘導電動機1に発生してい
る誘起電圧が高い場合、この誘起電圧がすぐには減衰し
ないために一時的に誘導電動機1に残留する誘起電圧の
方が入力電圧よりも高くなることがあり、この誘起電圧
によって過大な電流が流れることがある。この場合に、
インバータ回路3を過電流により破壊してしまう恐れが
ある。図9はこのときの様子を示すもので、出力電圧指
令手段4の出力信号v4の値を0にした場合の誘導電動
機1の相電流を示す。
【0075】このような不具合を生じないように、本実
施例においては電圧スローダウン手段9を設けている。
【0076】図10は電圧スローダウン手段9の動作を
示すもので、横軸を時間tとしたときの入力信号v8と
出力信号v9の動作を表している。図10に示すよう
に、電圧スローダウン手段9は、電圧スローアップ手段
8の出力信号v8を受けて、この信号v8の下降時に出
力信号v9を時間の経過に伴い徐々に入力信号v8と同
一値まで、予め設定された度合いで緩やかに下降させる
ように動作する。出力信号v9が入力信号v8と同一値
に至るまでに要する下降時間tdownは、最大電圧値
から0まで変化するときに、たとえば数10msから数
10s程度の値をとり、通常は数100msから数s程
度の値で前述した課題を解決できる。
【0077】したがって、図8に示す本実施例の構成に
おいて、誘導電動機1の運転を高速回転から低速回転に
移行する時に、出力電圧指令手段4の出力信号v4の値
を下げた場合、この信号は電圧リミッタ手段7および電
圧スローアップ手段8を経て電圧スローダウン手段9の
入力信号v8として伝達する。ここで、前述した電圧ス
ローダウン手段9の動作により、この出力信号v9すな
わちインバータ回路3への出力電圧指令信号は、予め設
定した低減時間にしたがって徐々に低下し、誘導電動機
1への入力電圧も徐々に低下する。
【0078】すべり周波数を常に正の値に制御している
本実施例の構成では、定常状態においては誘導電動機1
に入力する電圧よりも誘起電圧の方が小さく、この差電
圧が実際に誘導電動機1を動作させている電圧となって
いる。したがって、この定常状態における誘起電圧より
も小さくならない範囲で入力電圧を下げれば、前述した
不具合は発生しない。入力電圧を低下すれば、誘起電圧
も次第に低下していく。よって、入力電圧低下時にこの
動作を繰り返す、すなわち徐々に入力電圧を低下する本
実施例の構成とすることで前述した問題は回避される。
このときの電圧の低減の度合いは、誘導電動機1の誘起
電圧の減衰特性により決定するが、たとえばAC200
Vから0Vまで低減するのに数100msから数s程度
の時間を要すれば前述した不具合を回避できる。
【0079】以上のように本実施例によれば、電圧スロ
ーダウン手段9を設けたことにより、出力電圧指令手段
4の出力信号v4の値を急減した場合においても、イン
バータ回路3への出力電圧指令信号は徐々に低下し、誘
導電動機1への入力電圧はこの誘起電圧の減衰時間より
も長い時間をかけて徐々に低下する。したがって、残留
する誘起電圧の方が入力電圧よりも高くなることがなく
なって過渡的に過大な電流が流れることはなくなり、イ
ンバータ回路3を安全に動作させることができる。
【0080】また、電圧スローアップ手段8の出力信号
v8の上昇時間tup、および電圧スローダウン手段9
の出力信号v9の下降時間tdownの設定範囲を広く
し、なおかつ、誘導電動機1の運転中に任意に変更すれ
ば、出力電圧指令手段4の出力信号v4をあまり変化さ
せずとも変化に富んだ自由度の高い変速パターンを作成
することのできる、新たな効果が得られる。
【0081】なお、本実施例では電圧スローダウン手段
9を電圧スローアップ手段8とインバータ回路3との間
に配したが、これを出力電圧指令手段4と電圧リミッタ
手段7との間、または電圧リミッタ手段7と電圧スロー
アップ手段8との間に配しても良い。
【0082】また、電圧スローダウン手段9の出力信号
v9の下降パターンは、必ずしも図10に示したような
直線状である必要はなく、任意の曲線であっても、傾き
の異なる直線を組み合わせたものであっても、さらに曲
線と直線を組み合わせたものであってもかまわない。
【0083】(実施例3)以下本発明の第3の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0084】図11は本発明の誘導電動機の駆動装置の
第3の実施例を示すものである。図11において、給電
遮断指令手段10は誘導電動機1への給電を行うか遮断
するかのどちらか一方の指令を発生するもので、この出
力信号s10は給電か給電遮断かの2値をとり給電遮断
処理手段11に入力される。
【0085】給電遮断処理手段11はセレクタ111と
給電遮断時ディレイ手段112とで構成している。セレ
クタ111は入力信号s10の信号値に応じて0か入力
信号v4かを選択して出力するもので、入力信号s10
が給電遮断を指令する値である場合に出力信号v11は
0となり、入力信号s10が給電を指令する値である場
合に出力信号v11は入力信号v4と同一値となる。ま
た、給電遮断時ディレイ手段112は入力信号s10が
給電から給電遮断を指令する値に変化したときに、予め
設定された時間が経過した後に出力信号s11を給電か
ら給電遮断を指令する値に変化させるもので、逆に入力
信号s10が給電遮断から給電を指令するレベルに変化
したときには、同じタイミングで出力信号s11を給電
遮断から給電を指令する値にするものである。
【0086】給電遮断処理手段11の出力信号s11は
第1の給電遮断信号としてインバータ回路3へ伝えら
れ、また、出力信号v11は電圧指令信号として電圧リ
ミッタ手段7へ伝えられる。
【0087】その他の構成については、図8に示した第
2の実施例と同様であり、第2の実施例と同一機能を有
する部分については同一符号を付し、その説明を省略す
る。
【0088】以上のように構成された誘導電動機の駆動
装置について、その動作を説明する。
【0089】前述した第2の実施例においては、誘導電
動機1を停止するために給電状態から給電遮断状態に移
行すると、誘導電動機1に流れていた電流が急峻に停止
する。このため機構系の状態によっては一時的に振動,
騒音を発することがあり、病院や図書館などの室内に設
置される空調機のように静粛性を強く要求される用途に
おいては問題であった。このような不具合を生じないよ
うに、本実施例においては給電遮断処理手段11を設け
ている。
【0090】本実施例の動作を図12のタイムチャート
を用いて説明する。ここで説明を簡単にするため、初期
状態において出力電圧指令手段4の出力信号v4は、電
圧リミットレベル設定手段6の出力信号v6よりも小さ
い値であるものとする。
【0091】給電遮断指令手段10の出力信号s10が
給電から給電遮断を指令する値に変化すると、給電遮断
時ディレイ手段112の働きによりこの出力信号s11
は予め設定された時間td遅れて給電から給電遮断を指
令する値に変化する。また、信号s10が給電から給電
遮断を指令する値に変化したとき、セレクタ111の働
きにより出力信号v11の値は信号v4の値から0に変
化する。この出力信号v11は電圧リミッタ手段7およ
び電圧スローアップ手段8へ順に伝えられ、電圧スロー
ダウン手段9の入力信号v8となる。よって、信号v8
のレベルは信号v4の値から0に急減するが、電圧スロ
ーダウン手段9の働きによりその出力信号v9は予め設
定された時間tdownをかけて徐々に低下していく。
これにしたがい、インバータ回路3の出力電圧o1,o
2,o3の電圧波高値が徐々に低下し、誘導電動機1の
電流も同様に徐々に低下していく。ここで、電圧スロー
ダウン手段9の設定時間tdownよりも給電遮断時デ
ィレイ手段112の設定遅延時間tdの方が長く設定さ
れているため、誘導電動機1の電流が徐々に低下して0
となった後で給電が遮断されることとなり、停止の際の
振動,騒音を極めて小さく抑えることができる。
【0092】初期状態において、出力電圧指令手段4の
出力信号v4が電圧リミットレベル設定手段6の出力信
号v6よりも大きい値であった場合でも、信号v9が低
下を開始する前の値が信号v4から信号v6の値になる
だけであり他の動作は同じである。
【0093】以上のように本実施例によれば、給電遮断
処理手段11を設けたこと、および電圧スローダウン手
段9の働きにより、給電状態から給電遮断状態に移行す
るときに出力電圧指令信号が徐々に低下して0となり、
誘導電動機1の電流が停止した後に給電が遮断される。
よって、誘導電動機1に流れる電流が急峻に絶たれるこ
とがなくなるため、停止の際の振動,騒音を極めて小さ
く抑えることができる。
【0094】なお、本実施例において電圧スローダウン
手段9の設定時間tdownよりも給電遮断時ディレイ
手段112の設定遅延時間tdの方が長く設定している
のは、確実に誘導電動機1の電流が停止した後に給電を
遮断するためである。よって、設定時間tdownと設
定遅延時間tdは同じ値であっても、また振動,騒音低
減の要求度によっては設定時間tdownよりも若干、
設定遅延時間tdの方が短くてもかまわない。
【0095】(実施例4)以下本発明の第4の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0096】図13は本発明の誘導電動機の駆動装置の
第4の実施例を示すものである。図13において、基準
負荷時電圧レベル設定手段12は、予め設定されたパタ
ーンにしたがって、インバータ回路3への出力周波数指
令信号である信号f5の減少に伴い出力信号v12を減
少し、逆に入力信号f5の増加に伴い出力信号v12を
増加するものである。この出力信号v12の増減のパタ
ーンは、誘導電動機1またはインバータ回路3の温度上
昇値がほぼ同じとなる出力電圧指令信号の値を出力周波
数指令信号の値に応じて設定したもので、このときの誘
導電動機1の出力トルクと同等の負荷トルクを生じる負
荷を基準負荷と考えるものである。
【0097】負荷レベル検出手段13は基準負荷時電圧
レベル設定手段12の出力信号v12とインバータ回路
3への出力電圧指令信号である信号v7を受けて、信号
v12の値に対する信号v7の値の割合を算出し出力信
号i13とするもので、たとえば、信号v7の値を信号
v12の値で除算した結果から出力信号i13を作成す
るものである。
【0098】ローパスフィルタ14はこの入力信号i1
3の高域周波数成分を除去して出力信号i14とするも
のである。このローパスフィルタ14は、たとえば図1
4に示すような抵抗141とコンデンサ142とによっ
て1次遅れ動作するように構成されている。
【0099】過負荷検出手段16は比較手段161と許
容最大負荷レベル設定手段162とで構成され、許容最
大負荷レベル設定手段162の出力信号i162とロー
パスフィルタ14の出力信号i14との値を比較し、信
号i14の方が大なるときに出力信号s16を給電遮断
を指令する値に設定するものである。
【0100】ラッチ手段17は過負荷検出手段16の出
力信号s16を受け、これが給電遮断を指令する値であ
るときに出力信号s17をセットし、ラッチ解除手段1
8の出力信号s18によりリセットされるように構成さ
れている。ラッチ手段17の出力信号s17はインバー
タ回路3へ第2の給電遮断信号として伝えられ、ラッチ
手段17がセット状態にあるときインバータ回路3は給
電遮断状態になるよう構成されている。
【0101】その他の構成については、図1に示した第
1の実施例と同様であり、第1の実施例と同一機能を有
する部分については同一符号を付し、その説明を省略す
る。ただし、電圧スローアップ手段8については本実施
例の必須構成要素ではないため、図13から除去してい
る。
【0102】以上のように構成された第4の実施例にお
ける誘導電動機の駆動装置について、その動作を説明す
る。
【0103】第1の実施例では電圧リミットレベル設定
手段6と電圧リミッタ手段7の働きにより、誘導電動機
1およびインバータ回路3に過大な電流が流れないよう
にしてこの破壊を防いでいるが、電流が破壊に至らない
レベルであっても誘導電動機1の出力軸やファン15に
何らかの異物が絡みついた場合のように、過大な負荷が
長時間かかり大きな電流が流れ続けたときには、温度が
上昇し熱によって破壊に至ることがある。これを防ぐた
め、電圧リミットレベル設定手段6の設定レベル、すな
わち信号v6値を小さくして電流を絞ることで、長時間
にわたり過大な負荷が加わった場合でも温度が一定値以
上に上昇しないようにして回避することはできるが、当
然に誘導電動機1の出力トルクが小さくなるため要求さ
れる仕様を満たすことができない場合が多い。通常の運
転状態においてファン15に強力な逆風が長時間にわた
り吹き付け続けることは希であるため、このようなある
種の異常状態はこれを検出し通電を遮断して保護するこ
とが望ましい。この過負荷状態を検出するため、本実施
例の構成をとっている。
【0104】図15は基準負荷時電圧レベル設定手段1
2と負荷レベル検出手段13の動作を示すもので、横軸
は出力周波数指令信号f5、縦軸は基準負荷時電圧レベ
ル設定手段の出力信号v12と出力電圧指令信号v7で
ある。
【0105】図15において、インバータ回路3の出力
周波数指令信号であるf5が変化すると、この変化に応
じて基準負荷時電圧レベル設定手段12の出力信号v1
2は予め設定されたパターンにしたがって変化する。こ
のパターンは図15では直線状の例を示しているが、こ
れは誘導電動機1またはインバータ回路3の温度上昇が
ほぼ同じ値となる出力電圧指令信号の値を出力周波数指
令信号の値に応じて設定することから定まったものであ
り、場合によっては曲線状あるいは不連続点を有する直
線状である場合も有り得る。換言すれば、回転速度によ
らず温度上昇値がほぼ一定となる基準負荷が誘導電動機
1に加わった場合の出力電圧指令信号の値を出力周波数
指令信号をパラメータとして示すものである。よって、
インバータ回路3に入力する出力電圧指令信号がこのラ
イン上の値をとる場合には、この基準負荷と等しい負荷
が誘導電動機1に加わっていることを意味し、このとき
出力周波数によらず誘導電動機1またはインバータ回路
3の温度上昇はほぼ一定の値をとることになる。
【0106】負荷レベル検出手段13では、インバータ
回路3に入力している出力電圧指令信号である信号v7
の、基準負荷時電圧レベル設定値である信号v12に対
する割合を基にして演算することで、基準負荷に対して
どの程度の負荷が加わっているかを推測する。すなわ
ち、出力周波数指令信号である信号f5の値が同一の時
における出力電圧指令信号である信号v7の値と誘導電
動機1、およびインバータ回路3の温度上昇値との関係
に基づいた演算を行うことで、基準負荷に対してどの程
度の負荷が加わっているかを検出する。
【0107】より具体的には、たとえば出力周波数指令
信号である信号f5の値が同一の時において、出力電圧
指令信号である信号v7の値に比例して誘導電動機1ま
たはインバータ回路3の温度上昇値が上昇する場合に
は、信号v7のレベルを信号v12のレベルで除算する
ことで基準負荷に対する現在の負荷の度合いが求められ
る。
【0108】また、たとえば出力周波数指令信号である
信号f5の値が同一の時において、出力電圧指令信号で
ある信号v7の値の自乗に比例して誘導電動機1または
インバータ回路3の温度上昇値が上昇する場合には、信
号v7のレベルを信号v12のレベルで除算し、この結
果を自乗することで基準負荷に対する現在の負荷の度合
いが求められる。
【0109】このようにして得られた基準負荷に対する
現在の負荷の度合いに単位および次元を整合させるため
の係数を掛け合わせる、あるいは前述した基準負荷に対
する現在の負荷の度合いを求める演算の前に、あらかじ
め信号v7のレベルに掛け合わせておくことにより、現
在の負荷レベルが算出され、これを出力信号i13とす
る。
【0110】ここで、負荷トルクが増大した場合の動作
を図15で説明する。初期状態でx点にある時に負荷ト
ルクが増大すると、回転速度が低下することにより出力
周波数指令信号f5は低下して動作点はy点に移動す
る。このとき信号v7の値は変わらないため、信号v1
2に対する信号v7の割合値はx点よりもy点の方が高
くなり、よって負荷レベル検出手段13の出力信号i1
3は増大する。すなわち、負荷トルクの増大が検出され
る。
【0111】ローパスフィルタ14では、負荷レベル検
出手段13の出力信号i13を高域周波数成分の除去を
して出力信号i14とする。このフィルタの時定数はイ
ンバータ回路3または誘導電動機1の熱時定数に基づい
て設定されている。よって、温度の上昇にあまり影響し
ない一時的な過負荷によって信号i13の値が大きくな
ったような場合には、出力信号i14の値はほとんど変
化しない。また、入力信号i13に重畳するノイズも除
去される。このようにして、不必要な過負荷の検出が防
止される。
【0112】過負荷検出手段16は、許容最大負荷レベ
ル設定手段162に予め設定されている許容最大負荷レ
ベルi162とローパスフィルタ14の出力信号i14
との値を比較して、信号i14の方が大なるとき、すな
わち許容レベルを越えた過大な負荷が加わっているとき
に、出力信号s16を給電遮断を指令するレベルに設定
する。
【0113】この過負荷検出手段16の出力信号s16
が給電遮断を指令する値になるとラッチ手段17がセッ
トされ、この信号がインバータ回路3に伝えられ給電遮
断状態になる。ラッチ手段17は一度セットされると、
ラッチ解除手段18がこれをリセットしない限りセット
状態を保持するため、給電遮断状態が保持される。
【0114】負荷レベル検出手段13の出力信号i13
がステップ状に変化した場合における動作例を、図16
のタイムチャートに示す。
【0115】以上のように本実施例によれば、基準負荷
時電圧レベル設定手段12の設定値v12に基づいて、
負荷レベル検出手段13がインバータ回路3への出力電
圧指令信号から負荷レベルを検出し、この検出した負荷
レベル信号i13の内の温度上昇に影響を与える成分を
ローパスフィルタ14により抽出した信号i14が、許
容できる最大負荷レベル値よりも大なるときに給電遮断
処理するため、過大な負荷が長時間加わった場合におけ
るインバータ回路3および誘導電動機1の熱による破壊
を防止できる。
【0116】本実施例の構成に対し、従来から広く用い
られている誘導電動機1の相電流を電流検出器で検出し
てその実効値を負荷レベルとする構成では、比較的高コ
ストな電流検出器を使用しなければならない。しかも、
電流値が一定であっても回転数が低くなると風量が減少
し冷却効果が悪くなるなどの理由により誘導電動機1の
発熱は上昇する傾向を示すため、過負荷を検出するレベ
ルは低速域に合わせた低い値とせざるを得ず、このため
に高速域で十分な駆動電流が流せず十分な出力トルクが
得られないという問題を有する。本実施例の構成では、
電流検出器を使用しないため低コストに実現できる上、
基準負荷時電圧レベル設定手段12の設定値は回転数に
連動して推移する出力周波数指令信号f5に応じて、実
際の誘導電動機1の温度上昇値に基づいて任意に設定で
きるため、高速域で十分な出力トルクが得られ、かつ低
速域においても確実に誘導電動機1を発熱から保護する
ことができる。
【0117】さらに、基準負荷時電圧レベル設定手段1
2の設定値は、電圧リミットレベル設定手段6の設定値
と同様に、この入力信号f5の増減に合わせて出力信号
が増減する特性を示すため、共通化を図ることが可能で
ある。すなわち、電圧リミットレベル設定手段6の出力
信号v6を負荷レベル検出手段13の入力信号v12と
し、電圧リミットレベル設定手段6の設定値をインバー
タ回路3または誘導電動機1の温度上昇を考慮して予め
設定しておけば良い。このようにすれば基準負荷時電圧
レベル設定手段12は不要となるため、構成を簡素化で
きる。
【0118】なお、基準負荷時電圧レベル設定手段12
の入力信号は出力周波数指令手段5の出力信号f5とし
ているが、これを速度検出手段2の出力信号f2として
も同様の効果が得られる。
【0119】また、すでに述べた実施例1、または実施
例2、または実施例3の構成と組み合わせた構成とすれ
ば、新たにそれらの効果を付加することができる。
【0120】(実施例5)以下本発明の第5の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0121】図17は本発明の誘導電動機の駆動装置の
第5の実施例を示すものである。図17において、速度
指令手段19は誘導電動機1の回転速度指令信号n19
を出力するもので、この回転速度指令信号n19と速度
検出手段2から出力される回転速度信号n2は速度偏差
演算手段20に入力される。速度偏差演算手段20の出
力信号n20は速度偏差増幅手段23に伝達し、この速
度偏差増幅手段23の出力信号v23は出力電圧指令手
段4に伝達する。ここで、速度偏差増幅手段23は図1
8に示すように比例動作手段231と、積分動作手段2
32と、その2つの出力信号を加算する加算手段233
とで構成されている。図18の中に示した記号KPは比
例ゲイン、KIは積分ゲイン、sはラプラス演算子を表
す。
【0122】その他の構成については、図1に示した第
1の実施例と同様であり、第1の実施例と同一機能を有
する部分については同一符号を付し、その説明を省略す
る。ただし、電圧スローアップ手段8については本実施
例の必須構成要素ではないため、図17から除去してい
る。
【0123】以上のように構成された誘導電動機の駆動
装置について、その動作を説明する。
【0124】第1の実施例では誘導電動機1の回転速度
の調整は出力電圧指令手段4に与える出力電圧指令値を
可変することで行うが、風がファン15に吹き付けるな
どして外力が作用すれば負荷トルクが変化するためその
回転速度は変化してしまう。このため、定速性を強く要
求される用途では適用することができなかった。負荷ト
ルクが変動しても回転速度を一定に保つため、本実施例
の構成をとっている。
【0125】本実施例の動作を図17,図18を用いて
説明する。速度指令手段19から出力された誘導電動機
1の速度指令信号n19は速度偏差演算手段20に入力
され、ここで速度検出手段2より出力される回転速度信
号n2との差が演算され出力信号n20となる。すなわ
ち、信号n20は信号n19から信号n2を差し引いた
ものとなる。この信号n20は速度偏差増幅手段23に
入力されて増幅処理されて信号v23となり、これが出
力電圧指令信号として出力電圧指令手段4に入力され
る。出力電圧指令手段4ではこの信号v23がそのまま
出力信号v4として伝えられる。
【0126】したがって、たとえば目標回転速度を表す
速度指令信号n19の値に対して回転速度信号n2の値
が小さい場合、すなわち現在の速度が目標値に至ってい
ない場合には、この速度の偏差量が大きいほど高い出力
電圧指令値が出力電圧指令手段4に設定されるため、誘
導電動機1は加速する。速度指令信号n19の値と速度
検出信号n2の値が等しい場合、すなわち現在の速度が
目標値と一致している場合には、速度偏差増幅手段23
の積分動作手段232の働きにより出力電圧指令値は現
在の値を保持し、誘導電動機1は現在の回転数を保つ。
速度指令信号n19の値に対して回転速度信号n2の値
が大きい場合、すなわち現在の速度が目標値よりも高い
場合には、出力電圧指令値が下がり誘導電動機1は減速
する。よって、常に目標回転速度に至るように出力電圧
指令手段4に与えられる出力電圧指令値が調節されるた
め、負荷トルクが変動しても回転速度を一定に保つこと
ができる。
【0127】以上のように本実施例によれば、速度偏差
演算手段20が目標回転速度に対する現在の誘導電動機
1の回転速度の偏差を算出し、この偏差が0になるよう
に速度偏差増幅手段23が出力電圧指令手段4に対して
出力電圧指令値を与えるため、負荷トルクが変動しても
回転速度を一定に保つことができる。
【0128】なお、本実施例では速度偏差増幅手段23
は比例動作手段231と、積分動作手段232とで構成
しているものとしたが、図19に示すように微分動作手
段234を追加した構成としても良い。ここで、記号K
Dは微分ゲインを表す。このようにすれば、速度指令に
対する回転速度の応答特性を向上することができる。ま
た、比例動作手段231,積分動作手段232,微分動
作手段234の内の1つないしは2つだけの手段で速度
偏差増幅手段23を構成しても要求される定速精度を満
たせる場合もあり、このようにすれば構成の簡素化を図
ることができる。
【0129】また、本実施例では速度指令手段19の出
力信号n19、および速度検出手段2の出力信号n2は
回転速度信号であると説明したが、回転周波数信号であ
っても当然構わない。
【0130】さらに、すでに述べた実施例1、または実
施例2、または実施例3、または実施例4の構成と組み
合わせた構成とすれば、新たにそれらの効果を付加する
ことができる。
【0131】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1に、
電圧リミットレベル設定手段と電圧リミッタ手段とを設
けたことにより、台風などの強力な風(逆風)により外
部より強制的に誘導電動機が駆動された場合において
も、駆動電流の増大を抑えることが可能となり、誘導電
動機およびインバータ回路の過大な電流による破壊を防
止でき、またインバータ回路を構成するパワー半導体部
品などに電力容量が小さな小形形状の素子を使用するこ
とができる。
【0132】また、電圧スローアップ手段を設けたこと
により、加速トルクを不必要に大きくせず適切な値にす
ることができ、さらにインバータ回路への出力電圧指令
信号をなめらかに上昇させることができるため、誘導電
動機が加速する際の振動および騒音の低減を図ることが
できる。
【0133】第2に、電圧スローダウン手段を設けたこ
とにより、出力電圧指令手段の出力信号レベルを急減し
た場合においても、インバータ回路への出力電圧指令信
号は徐々に低下して、誘導電動機への入力電圧はこの誘
起電圧の減衰時間よりも長い時間をかけて徐々に低下す
る。これにより、残留する誘起電圧の方が入力電圧より
も高くなることがなくなって過渡的に過大な電流が流れ
ることがなくなり、インバータ回路を安全に動作させる
ことができる。
【0134】第3に、給電遮断処理手段および電圧スロ
ーダウン手段を設けたことにより、給電状態から給電遮
断状態に移行するときに、電圧指令値が徐々に低下して
0となり誘導電動機の電流が停止した後に給電が遮断さ
れる。したがって、誘導電動機に流れる電流が急峻に絶
たれることがなくなり、停止の際の振動,騒音を極めて
小さく抑えることができる。
【0135】第4に、基準負荷時電圧レベル設定手段の
設定値に基づいて、負荷レベル検出手段がインバータ回
路への出力電圧指令信号から負荷レベルを検出し、この
検出した負荷レベル信号の内の温度上昇に影響を与える
成分をローパスフィルタで抽出した信号が、許容できる
最大負荷レベル値よりも大なるときに給電遮断処理する
ため、過大な負荷が長時間加わった場合におけるインバ
ータ回路および誘導電動機の熱による破壊を防止でき
る。
【0136】また、基準負荷時電圧レベル設定手段の設
定値は、電圧リミットレベル設定手段の設定値と同様に
この入力信号の増減に合わせて出力信号が増減する特性
であるため、共通化を図ることができ、このようにすれ
ば構成を簡素化することができる。
【0137】第5に、速度偏差演算手段が目標回転速度
に対する現在の誘導電動機の回転速度の偏差を算出し、
この偏差が0になるように速度偏差増幅手段が出力電圧
指令手段に対して出力電圧指令値を与えるため、負荷ト
ルクが変動しても回転速度を一定に保つことができる。
【0138】なお、本発明の各実施例において、インバ
ータ回路の出力および誘導電動機が三相である場合を説
明したが、これらは三相である必要はなく、たとえば単
相であっても同様の効果が得られる。また、説明を理解
し易いものにするために各実施例の構成要素をハードウ
ェア的に説明した部分があるが、当然にこれはソフトウ
ェアにて構成してもかまわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における誘導電動機の駆
動装置を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施例におけるすべり周波数制
御による誘導電動機のN−T特性図
【図3】本発明の第1の実施例における動作説明図
【図4】本発明の第1の実施例における動作説明図
【図5】本発明の第1の実施例における動作説明図
【図6】本発明の第1の実施例における電圧スローアッ
プ手段の動作説明図
【図7】本発明の第1の実施例における動作説明図
【図8】本発明の第2の実施例における誘導電動機の駆
動装置を示すブロック図
【図9】本発明の第2の実施例における動作説明図
【図10】本発明の第2の実施例における電圧スローダ
ウン手段の動作説明図
【図11】本発明の第3の実施例における誘導電動機の
駆動装置を示すブロック図
【図12】本発明の第3の実施例における動作説明のた
めのタイムチャート
【図13】本発明の第4の実施例における誘導電動機の
駆動装置を示すブロック図
【図14】本発明の第4の実施例におけるローパスフィ
ルタの一例を示す構成図
【図15】本発明の第4の実施例における動作説明図
【図16】本発明の第4の実施例における動作説明のた
めのタイムチャート
【図17】本発明の第5の実施例における誘導電動機の
駆動装置を示すブロック図
【図18】本発明の第5の実施例における速度偏差増幅
手段の一例を示す構成図
【図19】本発明の第5の実施例における速度偏差増幅
手段の一例を示す構成図
【図20】従来の誘導電動機の駆動装置を示すブロック
【符号の説明】
1 誘導電動機 2 速度検出手段 3 インバータ回路 4 出力電圧指令手段 5 出力周波数指令手段 6 電圧リミットレベル設定手段 7 電圧リミッタ手段 8 電圧スローアップ手段 9 電圧スローダウン手段 10 給電遮断指令手段 11 給電遮断処理手段 12 基準負荷時電圧レベル設定手段 13 負荷レベル検出手段 14 ローパスフィルタ 15 ファン 16 過負荷検出手段 19 速度指令手段 20 速度偏差演算手段 23 速度偏差増幅手段 s11 第1の給電遮断信号 s17 第2の給電遮断信号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘導電動機と、前記誘導電動機の回転速度
    を検出する速度検出手段と、出力電圧指令信号および出
    力周波数指令信号に基づいた交流電圧により前記誘導電
    動機への給電を行うインバータ回路と、前記出力電圧指
    令信号を前記インバータ回路に与える出力電圧指令手段
    と、前記速度検出手段より出力される前記誘導電動機の
    回転速度に応じた周波数信号に所定のすべり周波数を加
    算して得られる周波数信号を前記出力周波数指令信号と
    して前記インバータ回路に与える出力周波数指令手段と
    を備えたすべり周波数制御により駆動される誘導電動機
    の駆動装置であって、前記インバータ回路の出力電圧の
    上限値を前記出力周波数指令手段の出力信号または前記
    速度検出手段の出力信号に応じて設定する電圧リミット
    レベル設定手段と、前記電圧リミットレベル設定手段の
    設定値に基づいて前記出力電圧指令手段の出力信号を制
    限して前記インバータ回路の出力電圧の上限を制限する
    電圧リミッタ手段と、前記出力電圧指令手段の出力信号
    の上昇時に、これを時間の経過に対して緩やかな傾きで
    上昇する信号に変換して前記インバータ回路に入力する
    出力電圧指令信号とする電圧スローアップ手段とを設け
    たことを特徴とする誘導電動機の駆動装置。
  2. 【請求項2】出力電圧指令手段の出力信号の下降時に、
    これを時間の経過に対して緩やかな傾きで下降する信号
    に変換してインバータ回路に入力する出力電圧指令信号
    とする電圧スローダウン手段を設けたことを特徴とする
    請求項1記載の誘導電動機の駆動装置。
  3. 【請求項3】誘導電動機への給電を遮断する指令信号を
    出力する給電遮断指令手段と、前記給電遮断指令手段の
    出力信号が給電を指令する信号値から給電遮断を指令す
    る信号値に変化した場合に出力電圧指令手段の出力信号
    値を0にすると共に、所定の時間経過後に第1の給電遮
    断信号を出力する給電遮断処理手段とを設け、前記給電
    遮断処理手段が前記第1の給電遮断信号を出力した場合
    に誘導電動機への給電を遮断するように構成したことを
    特徴とする請求項2記載の誘導電動機の駆動装置。
  4. 【請求項4】誘導電動機と、前記誘導電動機の回転速度
    を検出する速度検出手段と、出力電圧指令信号および出
    力周波数指令信号に基づいた交流電圧により前記誘導電
    動機への給電を行うインバータ回路と、前記出力電圧指
    令信号を前記インバータ回路に与える出力電圧指令手段
    と、前記速度検出手段より出力される前記誘導電動機の
    回転速度に応じた周波数信号に所定のすべり周波数を加
    算して得られる周波数信号を前記出力周波数指令信号と
    して前記インバータ回路に与える出力周波数指令手段と
    を備えたすべり周波数制御により駆動される誘導電動機
    の駆動装置であって、前記インバータ回路の出力電圧の
    上限値を前記出力周波数指令手段の出力信号または前記
    速度検出手段の出力信号に応じて設定する電圧リミット
    レベル設定手段と、前記電圧リミットレベル設定手段の
    設定値に基づいて前記出力電圧指令手段の出力信号を制
    限して前記インバータ回路の出力電圧の上限を制限する
    電圧リミッタ手段と、基準となる負荷が前記誘導電動機
    に加わった場合における前記インバータ回路の出力電圧
    値を前記出力周波数指令手段の出力信号または前記速度
    検出手段の出力信号に応じて設定する基準負荷時電圧レ
    ベル設定手段と、前記基準負荷時電圧レベル設定手段の
    設定値に対する現在の前記インバータ回路の出力電圧値
    の割合を基にした演算により現在の負荷レベルを推測す
    る負荷レベル検出手段と、前記負荷レベル検出手段の出
    力信号の高域周波数成分を除去するローパスフィルタ
    と、予め設定された許容最大負荷レベルと前記ローパス
    フィルタの出力信号を比較して後者の方が大なる場合に
    第2の給電遮断信号を出力する過負荷検出手段とを設
    け、前記過負荷検出手段が前記第2の給電遮断信号を出
    力した場合に前記誘導電動機への給電を遮断するように
    構成したことを特徴とする誘導電動機の駆動装置。
  5. 【請求項5】誘導電動機と、前記誘導電動機の回転速度
    を検出する速度検出手段と、出力電圧指令信号および出
    力周波数指令信号に基づいた交流電圧により前記誘導電
    動機への給電を行うインバータ回路と、前記出力電圧指
    令信号を前記インバータ回路に与える出力電圧指令手段
    と、前記速度検出手段より出力される前記誘導電動機の
    回転速度に応じた周波数信号に所定のすべり周波数を加
    算して得られる周波数信号を前記出力周波数指令信号と
    して前記インバータ回路に与える出力周波数指令手段と
    を備えたすべり周波数制御により駆動される誘導電動機
    の駆動装置であって、前記インバータ回路の出力電圧の
    上限値を前記出力周波数指令手段の出力信号または前記
    速度検出手段の出力信号に応じて設定する電圧リミット
    レベル設定手段と、前記電圧リミットレベル設定手段の
    設定値に基づいて前記出力電圧指令手段の出力信号を制
    限して前記インバータ回路の出力電圧の上限を制限する
    電圧リミッタ手段と、前記誘導電動機の回転速度指令信
    号を出力する速度指令手段と、前記速度指令手段より出
    力される回転速度指令信号から前記速度検出手段より出
    力される回転速度信号を減算した速度偏差信号を出力す
    る速度偏差演算手段と、前記速度偏差演算手段より出力
    される速度偏差信号を比例形、または積分形、または微
    分形、または比例形と積分形と微分形を相互に組み合わ
    せた形態で増幅処理した信号を前記出力電圧指令手段に
    与える速度偏差増幅手段とを設けたことを特徴とする誘
    導電動機の駆動装置。
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